JP3230421U - 巻尺固定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】既存の巻尺を用いた測定作業を一人で行うことが可能な巻尺固定装置を提供する。【解決手段】巻尺固定装置1Aは、吸着部材2と、ワイヤー3と、を備える。ワイヤーは、吸着部材の基部2aを取り囲むように形成されている吸着部材取付部4と、巻尺の引掛け部を取り囲むように形成されている巻尺取付部5とを備える。巻尺取付部は、ワイヤー3に対して取外し可能に引掛けて巻尺の引掛け部を開口A2に保持することが可能なフック部12を備える。【選択図】図1
Description
本考案は、巻尺固定装置に関する。
従来の技術には、巻尺による測定作業を一人で行うことを目的に、前記巻尺の先端に自在継手を介して吸着部材を取り付けたケース付き巻尺がある(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記従来の技術は、自在継手を介して巻尺に吸着部材が取り付けられており、既存の巻尺に対して適用することが困難であった。
本考案の目的は、既存の巻尺(コンベックステープ等)を用いた測定作業を一人で行うことが可能な巻尺固定装置を提供することである。
本考案に係る、巻尺固定装置は、吸着部材と、ワイヤーと、を備えており、前記ワイヤーは、前記吸着部材の基部を取り囲むように形成されている吸着部材取付部と、巻尺の引掛け部を取り囲むように形成されている巻尺取付部とを備えており、前記巻尺取付部は、前記ワイヤーに対して取外し可能に引掛けることが可能なフック部を備えている。
本考案に係る、巻尺固定装置は、上記巻尺固定装置であって、前記ワイヤーは、前記吸着部材取付部を備えた第1ワイヤーと、前記巻尺取付部を備えた第2ワイヤーとからなり、前記第1ワイヤー及び前記第2ワイヤーは、それぞれ、互いにスライド可能なスライド部を備えており、さらに、前記巻尺固定装置は、弾性部材を備えており、前記弾性部材は、前記スライド部に取り付けられているものとすることができる。
本考案に係る、巻尺固定装置は、上記いずれかの巻尺固定装置であって、前記吸着部材取付部は、前記第1ワイヤーを旋回円状にしたストラップ貫通部を備えており、前記巻尺取付部は、前記第2ワイヤーを旋回円状にしたストラップ貫通部を備えているものとすることができる。
本考案に係る、巻尺固定装置は、上記いずれかの巻尺固定装置であって、前記吸着部材取付部は、前記ワイヤーに対して取外し可能に引掛けることが可能なフック部を備えているものとすることができる。
本考案に係る、巻尺固定装置において、前記ワイヤーは、単一のワイヤーとすることができる。
本考案によれば、既存の巻尺を用いた測定作業を一人で行うことが可能な巻尺固定装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本考案のいくつかの実施形態について説明をする。図1は、第1実施形態の巻尺固定装置1の全体図(斜視図)である。
巻尺固定装置1は、吸着部材2と、ワイヤー3と、を備えている。吸着部材2は、例えば吸盤であり、吸着性のある任意の構造の部材を用いてもよい。また、ワイヤー3は、例えばピアノ線等の一定程度の強度のある線状部材である。ワイヤー3は、吸着部材2の基部2aを取り囲むように形成されている吸着部材取付部4を備えている。また、ワイヤー3は、巻尺(コンベックステープ等)の引掛け部を取り囲むように形成されている巻尺取付部5を備えている。巻尺取付部5は、ワイヤー3に対して取外し可能に引掛けることが可能なフック部12を備えている。
図1中、符号1Aは、本考案の第1実施形態に係る、巻尺固定装置である。巻尺固定装置1Aにおいて、ワイヤー3は、吸着部材取付部4を備えた第1ワイヤー31と、巻尺取付部5を備えた第2ワイヤー32とからなる。第1ワイヤー31及び第2ワイヤー32は、それぞれ、互いにスライド可能なスライド部S(S1,S2)を備えている。さらに、巻尺固定装置1Aは、弾性部材10を備えている。弾性部材10は例えばゴムチューブ等の弾性チューブであり、スライド部Sを覆うように取り付けることができる。なお、図1では、スライド部の構造が明らかとなるように、弾性部材10を透明にし、位置のみ記載している。また、弾性部材10は例えば引張コイルばね等のばね部材であってもよい。弾性部材10は、伸縮性を備えた弾性機能部品であればよい。
さらに、本実施形態において、吸着部材取付部4は、第1ワイヤー31を旋回円状にしたストラップ貫通部6を備えており、巻尺取付部5は、第2ワイヤー32を旋回円状にしたストラップ貫通部7を備えている。本実施形態において、吸着部材2は、ストラップ60を備えている。ストラップ60は、ストラップ貫通部6及びストラップ貫通部7を貫通している。本実施形態において、ストラップ60には、リング部材61が取り付けられている。
本実施形態において、第1スライド部(一方のスライド部)S1は、第1ワイヤー31のワイヤー本体33である。本実施形態では、ワイヤー本体33は、直線状に延在している。また、本実施形態において、第2スライド部(他方の前記スライド部)S2は、第2ワイヤー32に形成されたワイヤー巻線部である。前記ワイヤー巻線部は、第2ワイヤー32が第1ワイヤー31のワイヤー本体33を摺動可能に環状に取り囲むことによって形成されている。また、本実施形態では、第1ワイヤー31において、第1ワイヤー31の折り曲げ部分(38)から折り曲げられた端部(36)を、第1ワイヤー31に対して取外し可能に引掛けることが可能なフック部8に形成している。また、本実施形態では、第2ワイヤー32において、第2ワイヤー32の一部を旋回円状にすることによって旋回円部9を形成している。さらに、スライド部Sには弾性部材10が取り付けられる。本実施形態において、弾性部材10が弾性チューブである場合は、スライド部Sを収容するように配置され、第1ワイヤー31のスライド部S1と折り曲げ部分38からの折り返し部分と、第2ワイヤー32の本体43及び旋回円部9とに、当該弾性チューブの弾性力によって、密着するように取り付けることができる。また、弾性部材10がコイルばねである場合は、例えば、第1ワイヤー31の折り曲げ部分38又は折り返し部分と、第2ワイヤー32の旋回円部9とに、当該コイルばねの両端を取り付けることができる。さらに弾性部材10として他の弾性機能部品を用いることも可能であり、当該部品に適した方法により取り付けることができる。弾性部材10の伸縮性により、スライド部Sが伸びたとき引き戻す力を与えることができる。
図2を参照すれば、第1ワイヤー31は、前端部34を含む前端部部分35と、前端部34に対して軸線方向に対向する第1対向端部36を含む第1対向端部部分37と、を備えている。本実施形態において、第1ワイヤー31は基本的に、軸線方向に沿って直線状に延在している。本実施形態において、第1ワイヤー31は、前端部部分35を折り曲げることによって、前端部部分35と、ワイヤー本体33と、に区画されている。本実施形態において、ワイヤー本体33は、軸線方向に沿って直線状に延在している。
本実施形態において、ストラップ貫通部6は、前端部部分35を折り曲げたのち、当該前端部部分35を旋回円状にすることによって形成されている。本実施形態において、ストラップ貫通部6は、前端部部分35の一部をワイヤー本体33に数回巻き付けることによって、強固に固定されている。また、本実施形態において、吸着部材取付部4は、当該前端部部分35の残部を吸着部材2の基部2aを取り囲むように湾曲させることによって形成されている。
特に、本実施形態において、吸着部材取付部4は、第1ワイヤー31の前端部部分35を折り曲げることによって形成されている。吸着部材取付部4は、図3に示すように、ワイヤー3に対して取外し可能に引掛けることが可能なフック部11を備えている。本実施形態では、フック部11は、図3の矢視Bに示すように、第1ワイヤー31の前端部34を下方に垂下させるとともに横方向に折り返す鍵爪状に形成してなる。吸着部材取付部4は、フック部11をワイヤー本体33に対して引掛けることによって、吸着部材取付部4の開口A1が閉じられる。これによって、吸着部材取付部4は、吸着部材2の基部2aに固定することができる。また、吸着部材取付部4は、フック部11の引掛けを解除すれば、吸着部材取付部4の開口が開かれる。これによって、吸着部材取付部4は、吸着部材2の基部2aから取り外すことができる。
一方、本実施形態では、フック部8は、第1ワイヤー31の第1対向端部36を折り曲げることによって形成されている。本実施形態において、第1ワイヤー31は、図4に示すように、第1対向端部部分37を折り曲げることによって、第1対向端部部分37と、ワイヤー本体33と、に区画されている。本実施形態において、第1ワイヤー31の第1対向端部部分37は、吸着部材取付部4の開口A1に対して直交するように起立させた後、折り曲げ部分38を起点に折り曲げられている。本実施形態では、図4の矢視Aに示すように、フック部8は、第1ワイヤー31の第1対向端部36を、下方に垂下させるとともに横方向に折り返す鍵爪状に形成してなる。本実施形態では、フック部8は、第1ワイヤー31のワイヤー本体33に対して取外し可能に引掛けることができる。
次いで、図5を参照すれば、第2ワイヤー32は、後端部44を含む後端部部分45と、後端部44に対して軸線方向に対向する第2対向端部46を含む第2対向端部部分47と、を備えている。本実施形態において、第2ワイヤー32は基本的に、軸線方向に沿って直線状に延在している。
本実施形態において、第2ワイヤー32は、後端部部分45を折り曲げることによって、後端部部分45と、ワイヤー本体43と、に区画されている。本実施形態において、ワイヤー本体43は、軸線方向に沿って直線状に延在している。
本実施形態において、巻尺取付部5は、第2ワイヤー32の後端部部分45を折り曲げることによって形成されている。巻尺取付部5は、図6に示すように、後端部部分45の残部を巻尺の引掛け部を取り囲むように三角形状に屈曲させることによって形成されている。本実施形態では、第2ワイヤーのワイヤー本体43は、図6に示すように平面視において、巻尺取付部5の三角形状の底辺部分を横切っている。なお、この底辺部分は巻尺(コンベックステープ)の引掛け部に接する部分である。また、本実施形態では、フック引掛け部13は、巻尺取付部5の三角形状の斜辺の中間に形成されている。
本実施形態において、フック部12は、第2ワイヤー32の後端部44を折り曲げることによって形成されている。本実施形態では、図6の矢視Bに示すように、フック部12は、第2ワイヤー32の後端部44を、下方に垂下させるとともに横方向に折り返す鍵爪状に形成してなる。本実施形態では、フック部12は、フック引掛け部13に対して取外し可能に引掛けることができる。本実施形態において、フック引掛け部13は、巻尺取付部5の開口A1に沿って後端部部分45を折り曲げたのち、当該後端部部分45を、巻尺取付部5の開口A1に対して直交する軸線の周りを旋回させた旋回円状にすることによって形成されている。本実施形態において、フック引掛け部13は、後端部部分45を数回旋回させることによって、強固に形成することができる。
本実施形態において、巻尺取付部5は、フック部12をフック引掛け部13に対して引掛けることによって、巻尺取付部5の開口A2が閉じられる。これによって、巻尺取付部5は、巻尺の引掛け部に形成されたくびれ部分に引掛けた状態で固定することができる。また、巻尺取付部5は、フック部12の引掛けを解除すれば、巻尺取付部5の開口が開かれる。これによって、巻尺取付部5は、巻尺の引掛け部から取り外すことができる。
さらに、本実施形態において、ストラップ貫通部7は、巻尺取付部5の後端部部分45の一部を旋回円状にすることによって形成されている。本実施形態において、ストラップ貫通部7は、後端部部分45を数回旋回させることによって、強固に形成することができる。
本実施形態において、第2ワイヤー32は、図7に示すように、第2対向端部部分47を折り曲げることによって、第2対向端部部分47と、ワイヤー本体43と、に区画されている。本実施形態において、第2スライド部S2は、第2対向端部46によって形成されている。第2スライド部S2は、第2ワイヤー32の第2対向端部部分47を巻尺取付部5の開口A2に対して直交するように起立させた後、第2対向端部46をワイヤー本体43の延在軸線に対して平行な軸線周りにらせん状に巻いたことによって形成されている。
また、本実施形態では、第2ワイヤー32において、第2ワイヤー32の一部を旋回円状にすることによって旋回円部9を形成している。本実施形態では、旋回円部9は、第2ワイヤー32のワイヤー本体43によって形成されている。本実施形態において、旋回円部9は、ワイヤー本体43の一部を、吸着部材取付部4の開口に対して直交するように旋回円状に起立させることによって形成されている。また、本実施形態では、図7に示すように側面視において、ワイヤー本体43と、巻尺取付部5のワイヤーとの間に隙間がある。これによって、巻尺取付部5とワイヤー本体43との間に、後述のコンベックステープ71の引掛け部72を挿入させることができる。図1に示すように、本実施形態において、弾性部材10は、第1ワイヤー31の第1対向端部部分37と、第2ワイヤー32の旋回円部9等を利用して、第1ワイヤー31と第2ワイヤー32を接続し、両者に弾性力(復元力)を与えるように取り付けられている。
なお、第1ワイヤー31と第2ワイヤー32の組み立てについては、作業性を考慮して任意の手順で組み立てることができる。例えば、第1ワイヤー31と第2ワイヤー32を完成させた後、第2ワイヤー32の第2スライド部S2を、第1ワイヤー31の第1対向端部36の側から第1ワイヤー31の第1スライド部S1まで移動し、フック部8を止めてもよい。或いは、第1ワイヤー31の第1対向端部部分37を折り曲げる前に、第2ワイヤー32の第2スライド部S2に第1ワイヤー31を通し、その後、第1対向端部部分37及びフック部8を形成してこれを止めてもよい。
次に、図8を参照して、巻尺固定装置1Aを用いた計測法の一例について説明する。
この例は、計測対象部材80の外径直径を計測するものである。本実施形態では、計測対象部材80は、円柱部材である。前記外径直径の計測には、コンベックス70を用いる。コンベックステープ71には、既存のコンベックステープと同様に、引掛け部72が設けられている。さらに、この例では、引掛け部72の側面には、それぞれ、切欠き部72cが形成されている。また、この例では、巻尺固定装置1Aにおいて、吸着部材取付部4には予め、吸着部材2が取り付けられている。
使用者が一人で計測を行う場合、例えば、図5に示すように、巻尺取付部5のフック部12は予め、フック引掛け部13から取り外しておく。これによって、巻尺取付部5の開口A2に、コンベックステープ71の引掛け部72を収容することができる。
巻尺取付部5の開口A2に引掛け部72を収容した後、使用者は、フック部12をフック引掛け部13に取り付ける。これによって、引掛け部72は、巻尺取付部5の開口A2に保持される。なお、図8では、図面の見やすさを考慮して、コンベックステープ71の引掛け部72と巻尺固定装置1Aとを分離して記載しているが、測定時には引掛け部72に巻尺固定装置1Aが取り付けられている。
コンベックステープ71の引掛け部72に巻尺固定装置1Aを取り付けた後、使用者は、吸着部材2を計測対象部材80の外周面の所望の位置に吸着させる。これによって、使用者は、自分一人だけの作業によって、図8に示すように、コンベックステープ71の引掛け部72を計測対象部材80の外周端縁に対して安定的に引掛かけることができる。したがって、巻尺固定装置1Aを用いれば、使用者一人の作業で、計測対象部材80の外径直径を計測することができる。
特に、本実施形態では、第1ワイヤー31と第2ワイヤー32のスライド部Sには、弾性部材10が設けられている。計測対象部材80の外周端縁から一定以上の距離だけ離して吸着部材2を吸着させると、第1ワイヤー31と第2ワイヤー32とが互いに離れる向きに移動する。このとき、第1ワイヤー31と第2ワイヤー32との間には、弾性部材10に弾性力(復元力)によって、互いに引き合う力が生じる。したがって、弾性部材10を伸縮させることで、引掛け部72の引っ掛かりを確実なものとすることができる。
上述のとおり、巻尺固定装置1Aを用いれば、コンベックステープ71の引掛け部72を計測対象部材80の外周端縁に対して安定的に引掛けることができる。したがって、巻尺固定装置1Aによれば、コンベックス70を用いた測定作業を一人で行うことができる。また、巻尺固定装置1Aにおいて。巻尺取付部5の開口A2は、フック部12を解除することによって開くことができる。また、巻尺取付部5の開口A2は、フック部12を引掛けることによって閉じることができる。このため、巻尺固定装置1Aによれば、コンベックス70を交換することができる。すなわち、巻尺固定装置1Aによれば、コンベックス70として、既存のコンベックスを用いることができる。したがって、巻尺固定装置1Aによれば、既存のコンベックスを用いた測定作業を一人で行うことが可能となる。なお、巻尺固定装置1Aは、ケースを有しない巻尺にも使用することができる。
また、本実施形態では、上述のとおり、第1ワイヤー31と第2ワイヤー32とが弾性部材10によって接続されている。したがって、本実施形態によれば、弾性部材10の弾性力(復元力)によってコンベックステープ71の引掛け部72の引っ掛かりを確実なものとすることができる。
また、本実施形態では、吸着部材取付部4は、例えば、図1に示すように、フック部11によってワイヤーに対して取外し可能に引掛けることができる。したがって、巻尺固定装置1Aによれば、吸着部材2を交換することによって、当該吸着部材2として既存の吸着部材を用いることができる。
また、本実施形態において、吸着部材取付部4及び巻尺取付部5は、それぞれ、ストラップ貫通部6及びストラップ貫通部7を備えている、これによって、ストラップ貫通部6及びストラップ貫通部7に通したストラップ60を引っ張れば、吸着部材2を計測対象部材80(被吸着部)から容易に取り外すことができる。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、巻尺固定装置のワイヤー3を、単一のワイヤーとしたものである。
図9中、符号1Bは、本考案の第2実施形態に係る、巻尺固定装置である。以下、巻尺固定装置1Aと実質的に同一の構成は、同一の符号を付して、その説明を省略する。
巻尺固定装置1Bにおいて、ワイヤー3は、吸着部材取付部4と、巻尺取付部5とを備えた1つのワイヤーである。本実施形態では、吸着部材取付部4は、ワイヤー3のワイヤー本体33の一部を旋回円状にすることによって形成されている。この場合、吸着部材取付部4の開口A1には、吸着部材2の基部2aを圧入によって取り付けることができる。また、巻尺取付部5は、巻尺固定装置1Aと同様、ワイヤー3の後端部部分45を折り曲げることによって形成されている。また、フック部12は、ワイヤー3の後端部44を、下方に垂下させるとともに横方向に折り返す鍵爪状に形成してなる。本実施形態では、フック部12は、ワイヤー3のワイヤー本体33に対して取外し可能に引掛けることができる。フック部12を外して巻尺取付部5に巻尺(コンベックステープ)71の引掛け部72を収容し、その後フック部12を閉じて引掛け部72と巻尺固定装置1Bとを係合させる。
したがって、巻尺固定装置1Bによれば、ワイヤー3を1つのワイヤーとしたことによって、巻尺固定装置の構成を簡易化させつつ、既存のコンベックス(巻尺)を用いた測定作業を一人で行うことが可能となる。
また、巻尺固定装置1Bによれば、巻尺固定装置1B又は吸着部材2に対して強い力を加えれば、吸着部材2の基部2aを吸着部材取付部4の開口A1から取り外すことができる。これによって、巻尺固定装置1Bは、吸着部材2を交換することによって、当該吸着部材2として既存の吸着部材を用いることができる。
また、巻尺固定装置1Bによれば、巻尺取付部5は、ストラップ貫通部7を備えている、これによって、ストラップ貫通部7に通したストラップを引っ張れば、吸着部材2を被吸着部から容易に取り外すことができる。本実施形態において、ストラップ貫通部7は、前端部部分35によって形成されている。ストラップ貫通部7は、前端部部分35を旋回円状にすることによって形成されている。本実施形態において、ストラップ貫通部7は、前端部部分35を数回旋回させることによって、強固に形成することができる。
上述したところは、本考案の例示的な実施形態を説明したものであり、実用新案登録請求の範囲を逸脱しない範囲で様々な変更を行うことができる。例えば、計測対象部材80としては、例えば、配管などのパイプ、チューブの中空部材が挙げられる。或いは、計測対象部材80は、棒材などの中実部材とすることができる。また、計測対象部材80の外観形状は、円形断面の形状、多角形断面の形状とすることができる。さらに、本考案に係る巻尺固定装置は、直径の測定に用いられることに限定されるものではない。例えば、計測対象部材80が、手の届きにくい寸法(例えば、長さ寸法、幅寸法、厚さ寸法、)を有した部材であれば、当該寸法を計測する際に、本考案に係る巻尺固定装置を使用することができる。また、吸着部材2は、吸盤などの負圧を利用した吸着部材(例えば、吸盤)の他、磁石などの磁力を利用した吸着部材とすることができる。そして、上述した各実施形態に採用された様々な構成は、適宜、相互に置き換えることができ、又は、組み合わせることができる。
1:巻尺固定装置, 1A:巻尺固定装置(第1実施形態), 1B:巻尺固定装置(第2実施形態), 2:吸着部材, 2a:吸着部材の基部, 3:ワイヤー, 4:吸着部材取付部, 5:巻尺取付部, 6:ストラップ貫通部, 7:ストラップ貫通部, 8:フック部, 9:旋回円部, 10:弾性部材, 11:フック部, 12:フック部, 31:第1ワイヤー, 32:第2ワイヤー, 33:ワイヤー本体(第1ワイヤー), 34:前端部, 35:前端部部分, 36:第1対向端部, 37:第1対向端部部分, 38:折り曲げ部分, 43:ワイヤー本体(第1ワイヤー), 44:後端部, 45:後端部部分, 46:第2対向端部, 47:第2対向端部部分, 60:ストラップ, 61:リング部材, S:スライド部, S1:第1スライド部(一方のスライド部), S2:第2スライド部(他方のスライド部)
Claims (5)
- 吸着部材と、ワイヤーと、を備えており、
前記ワイヤーは、前記吸着部材の基部を取り囲むように形成されている吸着部材取付部と、巻尺の引掛け部を取り囲むように形成されている巻尺取付部とを備えており、
前記巻尺取付部は、前記ワイヤーに対して取外し可能に引掛けることが可能なフック部を備えている、巻尺固定装置。 - 請求項1に記載された巻尺固定装置であって、
前記ワイヤーは、前記吸着部材取付部を備えた第1ワイヤーと、前記巻尺取付部を備えた第2ワイヤーとからなり、
前記第1ワイヤー及び前記第2ワイヤーは、それぞれ、互いにスライド可能なスライド部を備えており、
さらに、前記巻尺固定装置は、弾性部材を備えており、前記弾性部材は、前記スライド部に取り付けられている、巻尺固定装置。 - 請求項2に記載された巻尺固定装置であって、
前記吸着部材取付部は、前記第1ワイヤーを旋回円状にしたストラップ貫通部を備えており、前記巻尺取付部は、前記第2ワイヤーを旋回円状にしたストラップ貫通部を備えている、巻尺固定装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載された巻尺固定装置であって、
前記吸着部材取付部は、前記ワイヤーに対して取外し可能に引掛けることが可能なフック部を備えている、巻尺固定装置。 - 請求項1に記載された巻尺固定装置であって、
前記ワイヤーは、単一のワイヤーである、巻尺固定装置。
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