JP3230220B2 - ブタ由来インターロイキン−18に対するモノクローナル抗体 - Google Patents

ブタ由来インターロイキン−18に対するモノクローナル抗体

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JP3230220B2
JP3230220B2 JP28736799A JP28736799A JP3230220B2 JP 3230220 B2 JP3230220 B2 JP 3230220B2 JP 28736799 A JP28736799 A JP 28736799A JP 28736799 A JP28736799 A JP 28736799A JP 3230220 B2 JP3230220 B2 JP 3230220B2
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吉広 宗田
康行 森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブタ由来インター
ロイキン−18に特異的に反応するモノクローナル抗
体、該モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ、
並びに該モノクローナル抗体を利用したブタ由来インタ
ーロイキン−18の精製方法及び検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インターロイキン−18(以下、「IL-1
8」という)は、主に活性化マクロファージから産生さ
れ、T細胞やNK細胞からのインターフェロンガンマ(IFN
-γ)の産生を誘導するサイトカインで(H.Okamura et
al., Nature,378,88-91,1995)、その免疫担当細胞から
のIFN-γの産生を誘導する生理活性を利用して、IFN-γ
誘導剤、抗ウイルス剤、抗菌剤、抗腫瘍剤、免疫調節剤
等の多様な臨床応用が期待されている。これまでに、マ
ウス(H.Okamura et al., Nature.,378,88-91,1995)、
ヒト(S.Ushio et al., J.immunol.,156,4274-4279)、
ラット(B.Conti et al., J.Biol.Chem.,272,2035-203
7)及びイヌ(F.Okano et al.,J.interferon cytokine
Res.,19, 27-32)について、それらのIL-18遺伝子の塩
基配列が報告されているが、家畜における報告はほとん
どなく、家畜へのIL-18の利用が妨げられている。
【0003】最近、本発明者らにより、ブタにおけるIL
-18遺伝子の全塩基配列及びアミノ酸配列を明らかにさ
れたが(Genbank公開データAB01003)、ブタIL-18遺伝
子を用いて活性の確認された組み換え蛋白質(組換えIL
-18)の作製に成功した例はない。その理由は、ブタIL-
18は、生体内で活性のない前駆体が変換酵素(IL-beta
converting enzyme、別名caspase-1)の作用により切断
(ブタIL-18のアミノ酸配列の35-36のAsp-Tyr間でcaspa
se-1により切断)されて初めて活性を持つという特徴を
有しているため、他のサイトカインが保有するシグナル
ペプチドを有していないことにある。すなわち、ブタIL
-18はシグナルペプチドを有していないため、細胞外へ
活性型のブタIL-18を分泌させることは、大腸菌及びバ
キュロウイルスのいずれの発現系においても困難であ
る。そこで、本発明者らは、大腸菌発現系において、変
性剤による処理を行なって菌体成分とともにブタIL-18
を抽出した後、ブタIL-18に付加しておいたHisタグによ
るアフィニティー精製によりブタIL-18を精製し、活性
再生を行なったが、やはり活性型のブタIL-18を得るこ
とは困難であった。また、本発明者らは、バキュロウイ
ルス発現系において、前駆体型のブタIL-18は非常によ
く分泌されるが、活性型のIL-18は培養上清中に微量し
か分泌されないことを確認している。
【0004】このような状況の下、ブタIL-18、特に活
性型のブタIL-18の検出・精製・中和等の手法を確立す
ることが望まれているが、ブタIL-18に特異的に反応す
るモノクローナル抗体が樹立されていない現状において
は、それらの手法を確立することは困難である。そこ
で、ブタIL-18に特異的に反応するモノクローナル抗体
を樹立し、ブタIL-18の検出・精製等の手法を確立する
ことが切望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ブタ
IL-18に特異的に反応するモノクローナル抗体、該モノ
クローナル抗体を産生するハイブリドーマ、並びに該モ
ノクローナル抗体を利用したブタIL-18の精製方法及び
免疫学的な検出方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ブタIL-18を
抗原として用いて、ブタIL-18に特異的に反応するモノ
クローナル抗体を作出することに成功した。さらに、本
発明者らは、該モノクローナル抗体を利用して、ブタIL
-18と夾雑物質とを含む混合物からブタIL-18を高純度か
つ効率的に精製することに成功するとともに、該モノク
ローナル抗体を利用して、被検試料中のブタIL-18を定
性的または定量的に検出することに成功した。以上の知
見に基づいて本発明は完成されるに至った。
【0007】すなわち、本発明は以下の発明を包含す
る。 (1)ブタ由来インターロイキン−18に特異的に反応
するモノクローナル抗体。 (2)前記(1)記載のモノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマ。 (3)前記(1)記載のモノクローナル抗体を利用して
ブタ由来インターロイキン−18を精製することを特徴
とする、ブタ由来インターロイキン−18の精製方法。 (4)前記(1)記載のモノクローナル抗体を利用して
ブタ由来インターロイキン−18を検出することを特徴
とする、ブタ由来インターロイキン−18の検出方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 1.本発明のモノクローナル抗体 本発明のモノクローナル抗体は、ブタ由来インターロイ
キン−18(以下、「ブタIL-18」という)に特異的に
反応し得るすべてのモノクローナル抗体を包含し、由来
動物、作出方法、イムノグロブリンクラス等は特に限定
されない。本発明のモノクローナル抗体としては、ブタ
由来インターロイキン−18に特異的に反応し、かつヒ
ト由来インターロイキン−18、マウス由来インターロ
イキン−18、ブタ由来インターロイキン−1β、ブタ
由来インターロイキン−8、ブタ由来インターロイキン
−12及びブタ由来インターフェロンγに反応しないモ
ノクローナル抗体を好ましいものとして例示でき、その
中でも、特に、受託番号がFERM P-17527、FERM P-1752
8、FERM P-17529、FERM P-17530及びFERM P-17531であ
るハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体を好ま
しいものとして例示できる。
【0009】2.本発明のモノクローナル抗体の作出 本発明のモノクローナル抗体の作出方法は、特に限定さ
れず、その作出方法は公知の方法(例えば、岩崎辰夫ら
著、『単クローン抗体−ハイブリドーマとELISA』、198
3年、講談社サイエンティフィック発行)に従えばよ
い。本発明のモノクローナル抗体は、例えば、次の各工
程により作出することができる。 (1)抗原の調製 (2)免疫及び抗体産生細胞の採取 (3)細胞融合 (4)ハイブリドーマの選択及びクローニング (5)モノクローナル抗体の採取 以下、各工程について説明する。
【0010】(1)抗原の調製 抗原とするブタIL-18の調製は、特定の方法には限定さ
れないが、ブタIL-18をコードするDNAを利用して抗原と
するブタIL-18を調製するのが好ましい。ブタIL-18のア
ミノ酸配列は配列番号2に示す通りであり、ブタIL-18
をコードするDNAとしては、例えば、配列番号1に記載
の塩基配列からなるDNAを利用できる。ブタIL-18をコー
ドするDNAは、常法に従って化学合成することができ
る。また、ブタIL-18をコードするDNAは、ブタから採取
した肺胞マクロファージをリポ多糖(LPS)で刺激した
後、該ブタ肺胞マクロファージからmRNAを抽出し、該mR
NAを鋳型としたRT-PCR法により増幅することもできる。
この際、RT-PCR法は常法に従って行なうことができ、プ
ライマーは配列番号1に記載の塩基配列に基づいて設計
することができる。プライマーセットとしては、例え
ば、配列番号3及び4記載の塩基配列からなるプライマ
ーセット、並びに配列番号5及び6記載の塩基配列から
なるプライマーセットを使用できる。
【0011】ブタIL-18をコードするDNAからのブタIL-1
8の調製は、例えば、ブタIL-18をコードするDNAを含む
組換えべクターを作製し、該べクターにより適当な宿主
細胞を形質転換し、該形質転換体を適当な培地で培養し
て得られる培養物を精製することにより行うことができ
る。組換えべクター及び宿主細胞としては、特に限定さ
れず公知のいかなるものを使用してもよいが、特に、組
換えバキュロウイルス及び昆虫細胞(例えば、Sf21AE細
胞、Tn5細胞)を使用するのが好ましい。形質転換体の
培養及び培養物の精製は、常法に従って行うことができ
る。抗原とするブタIL-18は、形質転換体の培養物から
精製したブタIL-18を使用してもよいし、形質転換体の
培養物を未精製のまま使用してもよい。また、ブタIL-1
8の抗原性フラグメントの精製タンパク質又は部分精製
タンパク質を抗原として使用してもよい。
【0012】(2)免疫及び抗体産生細胞の採取 上記のようにして得られたブタIL-18を免疫原として、
アジュバンドとともに哺乳類、鳥類等に投与する。ここ
で、アジュバンドとしては、フロイント完全アジュバン
ド、フロイント不完全アジュバンド、BCG、ハンター
ズ、タイターマック、キーホールリンペットヘモシアニ
ン含有オイル等を例示でき、これらを単独で使用しても
よいし、これらの2種以上を混合して使用してもよい。
【0013】哺乳類としては、ウマ、サル、イヌ、ブ
タ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、モルモット、ハムスター、
ラット、マウス等を使用でき、鳥類としては、ハト、ニ
ワトリ等を使用できるが、特にマウス、ラット等を使用
するのが好ましい。投与の方法としては、公知の何れの
方法を使用してもよく、例えば、静脈内投与、皮下投与
又は腹腔内投与を使用できる。抗原の免疫量は1回にマ
ウス1匹当たり、通常10〜1000μg、好ましくは100μgで
ある。免疫の間隔は、通常1〜3週、好ましくは2週であ
り、免疫の回数は、通常1〜3回、好ましくは2回であ
る。最終免疫日から2〜5日後、好ましくは3日後に、抗
体産生細胞を採集する。採取する抗体産生細胞として
は、リンパ節細胞、脾臓細胞等が挙げられるが、好まし
くは脾臓細胞である。
【0014】(3)細胞融合 抗体産生細胞と細胞融合させるミエローマ細胞として
は、マウス、ラット、ヒト等の種々の動物に由来し、当
業者が一般に入手可能である株化細胞を使用できる。使
用する細胞株としては、薬剤抵抗性を有し、未融合の状
態では選択培地(例えば HAT培地)で生存できず、抗体産
生細胞と融合した状態でのみ選択培地で生存できる性質
を有するものが好ましい。一般的には、8‐アザグアニ
ン耐性株を使用できる。この細胞株は、ヒポキサンチン
−グアニンホスフォリボシルトランスフェラーゼを欠損
し(HGPRT-)、HAT培地で生育できない。
【0015】このようなミエローマ細胞としては、P3X6
3Ag8U1、P3-X63Ag8、P3/NS1/1-Ag4-1、P3X63Ag8.653、S
p2/O-Ag14、Sp2/O/FO-2等のマウスミエローマ細胞株、2
10.RCY.Ag1.2.3等のラットミエローマ細胞株、SKO-007
等のヒトミエローマ細胞株等を使用できる。細胞融合
は、例えば、ミエローマ細胞と抗体産生細胞とを混合比
1:5〜1:10の割合で、RPMI1640培地等の培地中で融合
促進剤存在下、室温で2〜5分間細胞同士を接触させるこ
とによって行うことができる。この際、融合促進剤とし
ては、平均分子量1000〜5000のポリエチレングリコー
ル、ポリビニールアルコール等を使用できる。また、セ
ンダイウイルス等の融合ウイルスを使用してもよい。
【0016】(4)ハイブリドーマの選択、スクリーニ
ング及びクローニング 細胞融合後、ハイブリドーマを選択する。ハイブリドー
マの選択方法は、通常の方法に従えばよく、特に限定さ
れない。ハイブリドーマの選択は、例えば、ハイブリド
ーマを選択培地(例えばHAT培地)で培養することによ
り行なうことができる。この際の培養は、常法に従えば
よく、特に限定されない。通常は37℃で7〜14日間培養
すればよい。目的のモノクローナル抗体を産生するハイ
ブリドーマのスクリーニングは、例えば、ブタIL-18を
抗原としてコートしたプレートを用いた酵素抗体法によ
って行なうことができる。目的のハイブリドーマをクロ
ーニングする方法は、通常の方法に従えば良く、特に限
定されない。ハイブリドーマのクローニングは、例え
ば、限界希釈法、軟寒天法、フィブリンゲル法、蛍光励
起セルソーター法等により行なうことができる。
【0017】(5)モノクローナル抗体の採取 取得したハイブリドーマからモノクローナル抗体を採取
する方法としては、通常の細胞培養法や腹水形成法等を
用いることができる。細胞培養法においては、例えば、
ハイブリドーマを仔ブタ血清含有RPMI1640培地、MEM培
地、E-RDF培地又は無血清培地等の動物細胞培地中で、
通常の培養条件(例えば、37℃、5%C02 濃度)で3〜7日間
培養し、その培養上清から目的とするモノクローナル抗
体を取得できる。腹水形成法においては、例えば、ミエ
ローマ細胞由来の哺乳動物と同種の動物の腹腔内にプリ
スタン(2,6,10,14‐テトラメチルペンタデカン)等の
鉱物油を投与し、その後、ハイブリドーマ1×106〜1×1
07個、好ましくは2×106個を腹腔内に投与する。投与し
た哺乳動物を1〜3週間、好ましくは2週間、飼育した
後、腹水又は血清を採取することにより目的とするモノ
クローナル抗体を取得できる。
【0018】上記抗体の採取方法において、抗体の精製
が必要とされる場合には、硫酸塩分析法、DEAE-セルロ
ース等の陰イオン交換体を利用するイオン交換クロマト
グラフィー、プロテインAセファロース等を用いるアフ
ィニティークロマトグラフィー、分子量や構造によって
ふるい分ける分子ふるいクロマトグラフィー等の公知の
方法を適宜に選択し、これらを単独で又は組み合わせて
使用することにより精製を行うことができる。抗体の精
製には、市販のキット(例えば、HitrapTM rProtein A
column, Amersham Pharmacia Biotech社製)を使用する
と便利である。採取したモノクローナル抗体が目的とす
るモノクローナル抗体であることの確認は、例えばブタ
IL-18に対するウェスタンブロット法により行なうこと
ができる。
【0019】3.本発明のモノクローナル抗体の使用 本発明のモノクローナル抗体は、例えば、ブタIL-18を
含む試料からのブタIL-18の精製、試料中に含まれるブ
タIL-18の検出等に使用できる。ブタIL-18を含む試料か
らのブタIL-18の精製は、例えば、本発明のモノクロー
ナル抗体を固定化したカラム(例えば、HiTrapR NHS-ac
tivated column(ファルマシア社製))を用いたアフィ
ニティークロマトグラフィーによって行うことができ
る。この際使用するブタIL-18を含む試料は特に限定さ
れず、いかなる試料を使用してもよい。
【0020】試料中に含まれるブタIL-18の検出は、例
えば、本発明のモノクローナル抗体を利用したウェスタ
ンブロッティング、エンザイムイムノアッセイ、免疫組
織化学染色等によって行なうことができる。なお、「ブ
タIL-18の検出」には、ブタIL-18の定性的検出及び定量
的検出の両者が含まれる。
【0021】本発明のモノクローナル抗体を利用したウ
ェスタンブロッティングは、例えば、次のようにして行
なうことができる。被検試料を例えばSDS-ポリアクリル
アミド電気泳動により分離した後、電気的にPVDF膜等に
転写する。洗浄及びブロッキング後、標識した本発明の
モノクローナル抗体を反応させる(例えば、37℃で1時
間)。次いで、免疫反応により生じた抗原抗体複合体
を、標識を指標として検出する。これにより、被検試料
中のブタIL-18定性的に検出することができる。この
際、標識としては、例えば、酵素、蛍光色素、ビオチン
等を使用することができる。酵素としては、例えば、西
洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ア
ルカリホスファターゼ等が挙げられ、蛍光色素として
は、例えば、フルオレセインイソチオシアネート(FIT
C)、テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRI
TC)等が挙げられる。抗原抗体複合体の検出は、標識の
種類に応じて、常法に従って行うことができる。例え
ば、標識として酵素を使用する場合には、酵素の基質を
加え、反応産物による発色や反応前後の吸光度の変化に
基づいて抗原抗体複合体を検出することができる。ま
た、標識として蛍光色素を使用する場合には、蛍光顕微
鏡等により蛍光を観察することによって抗原抗体複合体
を検出することができる。また、標識としてビオチンを
使用する場合には、酵素標識アビジンを加え、次いで酵
素の基質を加えて、反応産物による発色や反応前後の吸
光度の変化に基づいて抗原抗体複合体を検出することが
できる。
【0022】本発明のモノクローナル抗体を利用したエ
ンザイムイムノアッセイは、例えば、次のようにして行
なうことができる。本発明のモノクローナル抗体を至適
濃度に希釈して固相(例えば、市販のELISA用プレー
ト)に固定化した後、洗浄及びブロッキングする。次い
で、固相に被検試料を加えて反応させ、被検試料中のブ
タIL-18と本発明のモノクローナル抗体とを反応させる
(例えば、37℃で1時間)。次いで、免疫反応によって
生じた抗原抗体複合体に、標識した本発明のモノクロー
ナル抗体(固相に固定化したものとは別のモノクローナ
ル抗体であるのが好ましい)を反応させ、標識を指標と
して抗原抗体複合体を検出する。これにより、被検試料
中のブタIL-18を定量的に検出することができる。標識
としては、上記の酵素、蛍光色素、ビオチン等を使用で
き、標識を指標とした抗原抗体複合体の検出は、標識の
種類に応じて上記と同様に行なうことができる。
【0023】本発明のモノクローナル抗体を利用した免
疫組織化学染色は、例えば、次のようにして行なうこと
ができる。LPSを投与したブタの各臓器を採取し、公知
の方法(例えば、「病理組織標本の作り方(第6
版)」、医学書院、慶応義塾大学医学部病理学教室編、
p27-41(1986))によりパラフィン包埋組織切片を作製
する。そして、該組織切片上に本発明のモノクローナル
抗体を感作させた後、市販の免疫組織化学染色キット
(例えば、ニチレイ社製シンプルステイン)を用いてブ
タIL-18を検出する。これにより、ブタIL-18を組織切片
(組織標本)上で検出することができる。
【0024】本発明のモノクローナル抗体を利用すれ
ば、ブタIL-18と夾雑物とを含む混合物(例えば、大腸
菌溶解物、哺乳動物細胞又は昆虫細胞発現系における培
養上清)から、ブタIL-18を簡便かつ高純度で精製する
ことができる。また、本発明のモノクローナル抗体を利
用すれば、被検試料中のブタIL-18が微量であっても、
精度よくブタIL-18を検出することができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により、本発明について具体的
に説明する。ただし、これらの実施例により本発明の範
囲が限定されるものではない。 〔実施例1〕ブタIL-18に特異的に反応するモノクロー
ナル抗体の作出 (1)ブタIL-18をコードするcDNAの調製 正常なブタから肺胞マクロファージ(AMφ)を採取し、
リポポリサッカライド(LPS)により刺激した。すなわ
ち、正常なブタの肺を無菌的に取り出し、肺内をHank's
balanced salt solution(Sigma社製)で洗浄すること
により得られる肺胞洗浄液500mlを採取した。この肺胞
洗浄液を1000rpmで10分間遠心し、ブタAMφを回収し
た。回収したAMφを10% FCS、2mM L-グルタミン、1mM
ピルビン酸ナトリウム、50U/ml ペニシリン、50μg/ml
ストレプトマイシン、50μM β-メルカプトエタノール
を含むRPMI1640培地(Sigma社製)に細胞濃度1×106 ce
lls/mlとなるように再浮遊させ、10μg/mlのLPSを加え
て、37℃、5%炭酸ガス下で24時間培養した。培養後、公
知の方法(P.Chomczynski and N.Sacci, Analytical Bi
ochem., 162,156-159,1987)によりTotal-RNAを精製し
た。このTotal-RNAの1μgを鋳型として、宝酒造社製の
市販されているキット(Takara RNA PCR kit Ver2.1)
により、添付のプロトコールに従ってcDNAを合成した。
【0026】(2)ブタIL-18タンパク質抗原の調製 大腸菌での活性型ブタIL-18の発現 Perkinermer社製のPCR reaction tubeに、10×PCRバッ
ファー10μl、25mM dNTPミックス10μl、5 U/μlのEx T
aq DNAポリメラーゼ1μl、上記(1)で得られたcDNA 1
μl、ブタIL-18をコードするDNAの塩基配列(配列番号
1)に基づいて化学合成したプライマー(センスプライ
マー:5'-gatcggatcctactttggcaag-3'(配列番号3)及
びアンチセンスプライマー:5'-ctagctgcagcccagaaagtt
c-3'(配列番号4))を加え、滅菌蒸留水で100μlとし
た。
【0027】なお、センスプライマー(配列番号3)の
塩基配列中、5'末端側の「gatc」は制限酵素処理を効率
よく行なうための付加配列、下線部の「ggatcc」は制限
酵素BamHIの認識配列、「tactttggcaag」はブタIL-18遺
伝子(配列番号1)の106〜117番目と同一の塩基配列で
ある。また、アンチセンスプライマー(配列番号4)の
塩基配列中、5'末端側の「ctag」は制限酵素処理を効率
よく行なうための付加配列、下線部の「ctgcag」は制限
酵素PstIの認識配列、「cccagaaagttc」はブタIL-18遺
伝子(配列番号1)の600〜611番目と相補的な塩基配列
である。
【0028】常法によりこの混合物を94℃で30秒間、50
℃で30秒間、72℃で45秒間のサイクルを30回繰り返し、
PCR反応させ、PCR産物を得た。このPCR産物とQIAGEN社
製プラスミドベクターpQE30とを制限酵素BamHI及びPstI
でそれぞれ消化し、当分野において公知の方法によって
ライゲーション及び大腸菌JM109株へのトランスフォー
メーションを行い形質転換体を得た。この形質転換体
を、100μg/ml アンピシリンを含むLB培地に接種して37
℃で18時間培養した後、プラスミドDNA(pQE30-IL-18)
をWizardR Plus Midipreps DNAPurification System(P
romega社製)で精製し、組み込まれたPCR産物の塩基配
列をThermo Sequenase fluorescent labelled primer c
ycle sequencing kit(Amersham Pharmacia Biotech社
製)により決定した。これにより、PCR産物にブタIL-18
をコードするDNA領域が含まれていることが確認され
た。
【0029】この形質転換体を37℃で18時間培養し、PB
Sで洗浄後、1% Triton-Xを含むPBSに浮遊させ、超音波
破砕後、遠心分離により菌体破砕物を採取した。この菌
体破砕物を8M 尿素、0.5M NaClを含む0.05M Tris-HCl
(pH7.5)中に室温で1時間かけて溶解した後、ファルマ
シア社製Hi-TrapR Chelating Columnに負荷し、添付の
プロトコールに従って、組換えブタIL-18タンパク質を
精製し、PBSに対して透析した。なお、この精製組換え
ブタIL-18タンパク質を、実施例1(3)において免疫
原として使用するとともに、実施例3のエンザイムイム
ノアッセイにおいて使用した。
【0030】バキュロウイルス昆虫細胞系での前駆体
型ブタIL-18の発現 Perkinermer社製のPCR reaction tubeに、10×PCRバッ
ファー10μl、25mM dNTPミックス10μl、5 U/μlのEx T
aq DNAポリメラーゼ1μl、上記(1)で得られたcDNA 1
μl、ブタIL-18をコードするDNAの塩基配列(配列番号
1)に基づいて化学合成したプライマー(センスプライ
マー:5'-gatcagatctatggctgctgaaccggaagac-3'(配列
番号5)及びアンチセンスプライマー:5'-ctaggaattcc
tagttcttgttttgaacagt-3'(配列番号6))を加え、滅
菌蒸留水で100μlとした。
【0031】常法によりこの混合物を94℃で30秒間、55
℃で30秒間、72℃で60秒間のサイクルを30回繰り返し、
PCR反応させ、PCR産物を得た。なお、センスプライマー
(配列番号5)の塩基配列中、5'末端側の「gatc」は制
限酵素処理を効率よく行なうための付加配列、下線部の
「agatct」は制限酵素BalIIの認識配列、「atggctgctga
accggaagac」はブタIL-18遺伝子(配列番号1)の1〜21
番目と同一の塩基配列である。また、アンチセンスプラ
イマー(配列番号6)の塩基配列中、5'末端側の「cta
g」は制限酵素処理を効率よく行なうための付加配列、
下線部の「gaattc」は制限酵素EcoRIの認識配列、「cta
gttcttgttttgaacagt」はブタIL-18遺伝子(配列番号
1)の559〜579番目と相補的な塩基配列である。
【0032】このPCR産物とPharmingen社製プラスミド
ベクターpVL1392とを制限酵素BglII及びEcoRIでそれぞ
れ消化し、当分野において公知の方法によってライゲー
ション及び大腸菌DH5α株へのトランスフォーメーショ
ンを行い形質転換体を得た。この形質転換体を、100μg
/ml アンピシリンを含むLB培地に接種して37℃で18時間
培養した後、プラスミドDNA(pVL1392-IL-18)をWizard
R Plus Midipreps DNA Purification System(Promega
社製)で精製し、組み込まれたPCR産物の塩基配列をThe
rmo Sequenase fluorescent labelled primer cycle se
quencing kit(Amersham Pharmacia Biotech社製)によ
り決定した。これにより、PCR産物にブタIL-18をコード
するDNA領域が含まれていることが確認された。
【0033】この組換えプラスミドDNA 1μgとBaculoGo
ldTM Linearized Baculovirus DNA(Pharmingen社製)
0.25μgとを、市販の昆虫細胞培養用培地Sf900II(GiBc
o BRL社製)100μl中で混和して溶液Aを調製した。別
に、Sf900II(GiBco BRL社製)100μlとLipofectin(Gi
Bco BRL社製)10μlとを混和して溶液Bを調製した。
溶液Aと溶液Bとを混和した後、室温で15分間静置し、
あらかじめ1×106個のSf21細胞を培養しておいた25cm2
フラスコに加えて、27℃で5時間培養した。上清を捨
て、5mlのSf900IIを加えて、さらに4日間27℃で培養
し、上清を回収した。
【0034】この培養上清には組換えウイルスが含まれ
ているので、組換えウイルスを既知の方法(M.Brown an
d P. Faulkner, J.Gen. Virol., 36, 361-364)により
プラーククローニングし、精製組換えウイルスを得た。
精製組換えウイルスを、あらかじめ市販の昆虫細胞培養
用培地Express Five(GiBco BRL社製)中で5×106個のT
n5細胞を培養しておいた75cm2フラスコに、細胞1個あ
たり10個の組換えウイルスが感染するように加えて、27
℃で4日間培養し、培養上清中に分泌された組換えブタI
L-18を回収した。なお、この組換えブタIL-18を、実施
例1(3)のELISAにおいて使用するとともに、実施例
2のウェスタンブロッティングにおいて使用した。
【0035】バキュロウイルス昆虫細胞系での活性型
ブタIL-18の発現 Perkinermer社製のPCR reaction tubeに、10×PCRバッ
ファー 10μl、25mM dNTPミックス 10μl、100μg/ml B
SA 10μl、5 U/μlのアンプリTaq DNAポリメラーゼ1μ
l、上記で調製したプラスミドDNA(pVL1392-IL-18)1
μl、ブタIL-18をコードするDNAの塩基配列(配列番号
1)に基づいて化学合成したプライマー(センスプライ
マー:5'-gatcggatcctactttggcaag-3'(配列番号3)及
びアンチセンスプライマー:5'-ctagctgcagcccagaaagtt
c-3'(配列番号4))を加え、滅菌蒸留水で100μlとし
た。
【0036】常法によりこの混合物を94℃で30秒間、50
℃で30秒間、72℃で45秒間のサイクルを30回繰り返し、
PCR反応させ、PCR産物を得た。このPCR産物とPharminge
n社製プラスミドベクターpAcGP67Bとを制限酵素BamHI及
びPstIでそれぞれ消化し、当分野において公知の方法に
よってライゲーション及び大腸菌DH5α株へのトランス
フォーメーションを行い形質転換体を得た。
【0037】この形質転換体を、100μg/ml アンピシリ
ンを含むLB培地に接種して37℃で18時間培養した後、プ
ラスミドDNA(pAcGP67B-IL-18)をWizardR Plus Midipr
epsDNA Purification System(Promega社製)で精製
し、組み込まれたPCR産物の塩基配列をThermo Sequenas
e fluorescent labelled primer cycle sequencing kit
(Amersham pharmacia biotech社製)により決定した。
これにより、PCR産物にブタIL-18をコードするDNA領域
が含まれていることが確認された。上記と同様の方法
により、昆虫細胞へのコトランスフェクションによる組
換えバキュロウイルスの作製、プラーククローニング、
昆虫細胞への感染による組換え蛋白の発現を行った。な
お、この組換えタンパク質を、実施例4のイムノアフィ
ニティークロマトグラフィーにおいて使用した。
【0038】(3)抗ブタIL-18モノクローナル抗体産
生ハイブリドーマの作出 上記(2)で調製した組換えブタIL-18タンパクの濃
度を約100μg/mlに調製した後、等量のフロイント完全
アジュバントと混合し、BALB/Cマウスの腹腔内に1ml投
与した。初回免疫後、2週間目に再び、等量のフロイン
ト不完全アジュバントと混合してBALB/Cマウスの腹腔内
に1ml追加免疫した。さらに、その2週間後に再び、PBS
で100μg/mlに調整した抗原1mlを静脈内投与し、最終免
疫した。その3日後に脾臓を摘出し、脾臓細胞とP3-X63
-Ag8-U1細胞とをポリエチレングリコール法により細胞
融合させた。
【0039】細胞を洗浄後、HAT培地に再浮遊し、96穴
マイクロプレートに1ウェルあたり0.2mlずつ分注し、3
7℃、5%炭酸ガス下で2週間培養した。増殖陽性ウェル
から培養上清を回収し、上記(1)で調製したブタIL
-18を抗原としたELISAにより、抗体産生ハイブリドーマ
をスクリーニングし、ブタIL-18に特異的に反応するハ
イブリドーマを選択した。さらに、これらの陽性ハイブ
リドーマを、当分野において公知の方法により限外希釈
を繰り返してクローニングし、ブタIL-18に特異的に反
応するモノクローナル抗体を産生する13種類のハイブリ
ドーマクローンを得た。
【0040】以下では、得られた13種類のハイブリドー
マクローンをそれぞれ「Anti-Po-IL-18-22B」、「Anti-
Po-IL-18-31C」、「Anti-Po-IL-18-53B」、「Anti-Po-I
L-18-2A7」、「Anti-Po-IL-18-2C4」、「Anti-Po-IL-18
-5A11」、「Anti-Po-IL-18-5C5」、「Anti-Po-IL-18-5F
6」、「Anti-Po-IL-18-7G8」、「Anti-Po-IL-18-8G1
2」、「Anti-Po-IL-18-9H6」、「Anti-Po-IL-18-11H5」
及び「Anti-Po-IL-18-12C12」と呼び、各ハイブリドー
マクローンが産生するモノクローナル抗体をそれぞれ
「2-2-B」、「3-1-C」、「5-3-B」、「2-A-7」、「2-C-
4」、「5-A-11」、「5-C-5」、「5-F-6」、「7-G-8」、
「8-G-12」、「9-H-6」、「11-H-5」及び「12-C-12」と
呼ぶ。
【0041】なお、ハイブリドーマクローンAnti-Po-IL
-18-22B、Anti-Po-IL-18-5C5、Anti-Po-IL-18-7G8、Ant
i-Po-IL-18-9H6及びAnti-Po-IL-18-12C12は、それぞれF
ERMP-17527、FERM P-17528、FERM P-17529、FERM P-175
30及びFERM P-17531として工業技術院生命工学工業技術
研究所に寄託されている(寄託日:平成11年8月25
日)。以下の表1には、各モノクローナル抗体のサブク
ラスを示す。なお、モノクローナル抗体のサブクラスは
常法により分析した。
【0042】
【表1】
【0043】各ハイブリドーマを、あらかじめ0.5mlの
フロイント不完全アジュバントを腹腔内投与しておいた
6週齢のBALB/Cマウスの腹腔内に2×106個/匹で投与し、
約10日間飼育した。その後、腹水を採取し、PBSで2倍
希釈した後、15000rpmで5分間遠心分離して、上清を採
取し、0.45μmのミリポアフィルターを通過させた後、
最終濃度0.5Mになるように塩化ナトリウムを添加し、Hi
trapTM rProtein A column(Amersham Pharmacia Biote
ch社製)に負荷した。添付のプロトコールに従って操作
し、各種の精製抗ブタIL-18モノクローナル抗体を得
た。これらのモノクローナル抗体の一部は、EZ-LinkTM
Sulfo-NHS-LC-Biotin(Pierce社製)を用いて、添付のプ
ロトコールに従ってビオチン化した。
【0044】〔実施例2〕ウェスタンブロッティングに
よるブタIL-18の検出 実施例1(2)で調製した前駆体型ブタIL-18を含む
培養上清10μlとSDS-ポリアクリルアミド電気泳動用バ
ッファー10μlを混和して、95℃で5分間処理した後、10
0Vで90分間のSDS-ポリアクリルアミド電気泳動を行っ
た。常法に従って、PVDF膜へ転写した後、膜を3%スキ
ムミルクと0.05%Tween20を加えたTris-buffered salin
e(3%SM-TBS-tween20)中で室温で1時間浸漬してブロッ
キングを行い、実施例1(3)で得られたビオチン化モ
ノクローナル抗体1μg/mlを含む1%SM-TBS-tween20液中
に37℃で1時間浸漬した。膜を1%SM-TBS-tween20で洗浄
して、過剰の抗体を除いた後、HRP-streptoavidin(Zym
ed社製)を1%SM-TBSで1000倍に希釈した溶液中に室温で
1時間浸漬して反応させ、0.01M Tris-HCl(pH7.4)で洗
浄後、0.01%過酸化水素水と25μg/ml O-dianisidineを
含む0.01MTris-HCl(pH7.4)に浸漬して発色させた。
【0045】結果を図1に示す。図1中、(A)はSDS-
PAGE後にクーマシーブリリアントブルー(CBB)染色し
た結果を示し、(B)はウェスタンブロッティングによ
る分析結果を示す。(A)において、「M」は分子量マ
ーカーを表し、レーン1は前駆体型ブタIL-18を含む培
養上清の電気泳動結果を表す。また、(B)において、
「M」は分子量マーカーを表し、レーン1〜13はそれ
ぞれモノクローナル抗体2-2-B、3-1-C、5-3-B、2-A-7、
2-C-4、5-A-11、5-C-5、5-F-6、7-G-8、8-G-12、9-H-
6、11-H-5及び12-C-12を用いた結果を表し、レーン14
は抗ブタインターロイキン−8モノクローナル抗体を用
いた結果を表し、レーン15はP3U1細胞ミエローマタン
パク質を用いた結果を表す。なお、図1中の矢印は前駆
体型ブタIL-18の位置を示す。図1に示すように、実施
例1(3)で作製したモノクローナル抗体は、いずれも
ブタIL-18と特異的に反応した。これにより、ブタIL-18
に特異的に反応するモノクローナル抗体を利用すれば、
ブタIL-18を高感度に検出することができることが明ら
かとなった。
【0046】〔実施例3〕エンザイムイムノアッセイに
よるブタIL-18の検出 実施例1(3)で得られたモノクローナル抗体7-G-8を1
0μg/mlになるように0.05M炭酸バッファー(pH9.6)に
溶解し、96穴Maxisorp plate(Nunc社製)の各ウェルに
100μlずつ分注し、4℃で1晩静置した。プレートを0.05
%Tween20を含むPBSで洗浄後、ブロッキングバッファー
(0.8%NaCl、0.01M Na2HPO4・2H2O、0.02% KH2PO4、0.02
% KCl、0.5% BSA、pH 7.4)を各ウェルに100μlずつ分
注して、室温で1時間静置し、ブロッキングを行った。
プレートを0.05%Tween20を含むPBSで洗浄後、実施例1
(2)で得られた精製ブタIL-18を希釈バッファー
(0.8% NaCl、0.01M Na2HPO4・2H2O、0.02% KH2PO4、0.0
2% KCl、0.5% BSA、0.1% Tween20、pH 7.4)で至適濃度
(2000pg/ml、1000pg/ml、500pg/ml、250pg/ml、125pg/
ml、62.5pg/ml、31.3pg/ml、15.6pg/ml、0pg/ml)に希
釈して、各ウェルに100μlずつ分注して、37℃で1時間
静置した。
【0047】プレートを0.05%Tween20を含むPBSで洗浄
後、ビオチンで標識したモノクローナル抗体5-C-5を150
ng/mlになるように上記希釈バッファーに溶解し、各ウ
ェルに100μlずつ分注して、37℃で1時間静置した。プ
レートを0.05%Tween20を含むPBSで洗浄後、HRP-strept
oavidin(Biosource社製)を上記希釈バッファーで2500
倍に希釈し、各ウェルに100μlずつ分注して、室温で1
時間静置した。プレートを0.05%Tween20を含むPBSで洗
浄後、ペルオキシダーゼの活性をTMBZを基質として波長
450nmにおける吸光度として測定した。結果を以下の表
2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2に示すように、約20〜2000pg/mlの範
囲のブタIL-18を精度よく定量できた。これにより、ブ
タIL-18に特異的に反応するモノクローナル抗体を利用
すれば、ブタIL-18を精度よく定量できることが明らか
となった。
【0050】〔実施例4〕イムノアフィニティークロマ
トグラフィーによるブタIL-18の精製 (1)精製したモノクローナル抗体2-2-Bを市販のHiTra
pR NHS-activated column(Pharmacia Biotech社製)
に、添付のプロトコールに従って結合させ、100mMTris-
HCl (pH8.0)で洗浄後、実施例1(2)で調製したブ
タ活性型IL-18を含む昆虫細胞の培養上清500mlを供与し
た。100mM Tris-HCl(pH8.0)で洗浄後、0.5M NaClを含む
100mM Glycine-HCl(pH2.7)で溶出し、1M Tris-HCl(p
H9.0)でpHを中性付近に戻した。溶出画分を実施例2に
示す方法で、SDS-ポリアクリルアミド電気泳動及びウェ
スタンブロッティングにより分析したところ(図2)、
純度約85%のブタIL-18が50μg得られた。
【0051】図2中、(A)はSDS-PAGE後にCBB染色し
た結果を示し、(B)はウェスタンブロッティングによ
る分析結果を示し、(C)はデンシトメーターによる分
析結果を示す。(A)において、「M」は分子量マーカ
ーを表し、レーン1は野生株バキュロウイルス感染昆虫
細胞培養上清の電気泳動結果を表し、レーン2は活性型
ブタIL-18組換えバキュロウイルス感染昆虫細胞培養上
清の電気泳動結果を表し、レーン3は抗ブタインターロ
イキン−18モノクローナル抗体結合カラム溶出画分の
電気泳動結果を表す。また、(B)において、レーン1は
野生株バキュロウイルス感染昆虫細胞培養上清を用いた
結果を表し、レーン2は活性型ブタIL-18組換えバキュ
ロウイルス感染昆虫細胞培養上清を用いた結果を表し、
レーン3は抗ブタインターロイキン−18モノクローナ
ル抗体結合カラム溶出画分を用いた結果を表す。なお、
図2中の矢印はブタ活性型IL-18の位置を示す。
【0052】図2に示すように、ブタIL-18に特異的に
反応するモノクローナル抗体を利用すれば、ブタIL-18
を簡便かつ高純度で精製できることが明らかとなった。 (2)上記(1)で精製したブタIL-18の生物活性の検
定は、公知の方法(S.Ushio et al., J.Immunol., 156,
4274-4279)に従って行った。すなわち、健康なブタの
末梢血20mlから、公知の方法(J.Coligan et al., Curr
ent Protocols inImmunology, 7.1.2-7.1.5)に従ってF
icoll-Hypaque(Pharmacia Biotech社製)を用いて単核
球を分離・回収した。回収した単核球を10% FCS、2mM L
-グルタミン、1mM ピルビン酸ナトリウム、50U/ml ペニ
シリン、50μg/ml ストレプトマイシン、50μM β-メル
カプトエタノールを含むRPMI1640培地(Sigma社製)に
細胞濃度2×106cells/mlとなるように再浮遊させ、0.1
μg/mlの抗ブタCD3抗体(VMRD社製)及び0.5μg/mlのCo
ncanavalin A(Sigma社製)の存在下、並びに抗ブタCD3
抗体(VMRD社製)及びConcanavalin Aの不存在下におい
て、各種濃度(3000ng/ml、1500ng/ml、750ng/ml、375n
g/ml、187.5ng/ml、93.8ng/ml、46.9ng/ml、23.4ng/m
l、11.7ng/ml、5.9ng/ml、2.8ng/ml、0ng/ml)の精製ブ
タIL-18を加えて、37℃で24時間培養し、培養上清中の
ブタインターフェロンガンマの濃度をブタインターフェ
ロンガンマELISAキット(Biosource International 社
製)を用いて測定した。
【0053】結果を図3に示す。図3に示すように、精
製された活性型ブタIL-18は、抗ブタCD3抗体及びConcan
avalin Aの存在下では、ブタ末梢血単核球からのインタ
ーフェロンガンマの産生を用量依存的に誘導した。一
方、精製された活性型ブタIL-18は、抗ブタCD3抗体及び
Concanavalin Aの不存在下では、ブタ末梢血単核球から
のインターフェロンガンマの産生を誘導しなかった。こ
の結果から、精製された活性型ブタIL-18が、実際にIL-
18活性を有していることが判明した。
【0054】〔実施例5〕免疫組織化学染色によるブタ
IL-18の検出 組織切片上での免疫組織化学染色によるブタIL-18の検
出を以下のように行なった。0.3mg/kg体重のLPSを投与
してエンドトキシンショックを起こさせたブタから肝臓
を採取し、公知の方法(「病理組織標本の作り方(第6
版)」、医学書院、慶応義塾大学医学部病理学教室編、
p27-41(1986))によりホルマリン固定及びパラフィン
包埋・薄切を行ない、組織標本を作製した。この組織標
本に抗原賦活化処理として、0.1% トリプシン処理を39
℃で1時間行なった後、実施例1(3)で得られたモノ
クローナル抗体9-H-6又は12-C-12を100μg/mlで、4℃、
20時間感作させ、市販のキット(ニチレイ社製シンプル
ステイン)を用いてプロトコールに従って発色させた。
【0055】一方、対照として、生理食塩水のみを投与
したブタから肝臓を採取し、上記と同様に免疫組織化学
染色を行なった。結果を図4に示す。図4中、(A)は
LPS投与のブタの肝臓を用いた場合の結果を示し、
(B)は生理食塩水のみを投与したブタの肝臓を用いた
場合の結果を示す。この結果から、本発明のモノクロー
ナル抗体を用いた免疫組織化学染色によって、ブタIL-1
8を組織標本上で高感度に検出できることが明らかとな
った。
【0056】〔実施例6〕モノクローナル抗体の他のブ
タサイトカイン及びヒト・マウスIL-18との交差反応性 実施例3に示したモノクローナル抗体7-G-8及び5-C-5を
用いたサンドウィッチエンザイムイムノアッセイを行な
い、モノクローナル抗体の交差反応性を検討した。エン
ザイムイムノアッセイでは、実施例1(2)で得られ
た精製ブタインターロイキン−18、ブタインターロイ
キン−1β(Biosource社製)、ブタインターロイキン
−8(Biosource社製)、ブタインターロイキン−12
(Endogen社製)、ブタインターフェロンγ、ヒトイン
ターロイキン−18(MBL社製)及びマウスインターロ
イキン−18(MBL社製)を各1ng/ml(1000pg/ml)とな
るように希釈バッファーで希釈して用いた。結果を以下
の表3に示す。なお、表3に示す吸光度(O.D.)は、4
回の実験で得られた平均値±標準偏差である。
【0057】
【表3】
【0058】表3に示すように、モノクローナル抗体7-
G-8及び5-C-5を用いたサンドウィッチエンザイムイムノ
アッセイでは、ブタインターロイキン−18は検出でき
たが、ブタインターロイキン−1β、ブタインターロイ
キン−8、ブタインターロイキン−12、ブタインター
フェロンγ、ヒトインターロイキン−18及びマウスイ
ンターロイキン−18は検出できなかった。この結果か
ら、実施例1(3)で得られたモノクローナル抗体は、
ブタインターロイキン−1β、ブタインターロイキン−
8、ブタインターロイキン−12、ブタインターフェロ
ンγ、ヒトインターロイキン−18及びマウスインター
ロイキン−18とは交差反応せず、ブタインターロイキ
ン−18に特異的に反応することが確認された。
【0059】
【発明の効果】本発明により、ブタIL-18に特異的に反
応するモノクローナル抗体及び該モノクローナル抗体を
産生するハイブリドーマが提供される。本発明のモノク
ローナル抗体を利用したウェスタンブロット及びELISA
等の方法により、ブタIL-18の検出、精製、定量等が可
能となる。従って、本発明のモノクローナル抗体は、ブ
タにおける様々な疾患におけるIL-18の関与を研究する
上で極めて有用である。本発明のモノクローナル抗体
は、例えば、遺伝子工学的手法を用いて作製したブタ組
み換えIL-18蛋白質の検出や大量精製に利用できる。ま
た、本発明のモノクローナル抗体を利用すれば、組織切
片上でのブタIL-18の抗体による検出が可能となり、種
々のブタの病態における本サイトカインの役割が明らか
となる。さらに、精製されたブタIL-18及び中和抗体を
利用してブタIL-18の関与する種々の疾病や病態の制御
や治療あるいはブタの種々の病原体に対する生体防御能
を増強することが可能となる。
【0060】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Director General of National Institute of Animal Health <120> Monoclonal antibody directed to Porcine IL-18 <130> P99-0413 <160> 6 <210> 1 <211> 665 <212> DNA <213> Sus scrofa <400> 1 atg gct gct gaa ccg gaa gac aat tgc atc agc ttt gtg gaa atg aag 48 Met Ala Ala Glu Pro Glu Asp Asn Cys Ile Ser Phe Val Glu Met Lys 1 5 10 15 ttt att aac aat aca ctt tac ttt gta gct gaa aac gat gaa gac ctg 96 Phe Ile Asn Asn Thr Leu Tyr Phe Val Ala Glu Asn Asp Glu Asp Leu 20 25 30 gaa tcg gat tac ttt ggc aag ctt gaa cct aaa ctc tca atc ata cga 144 Glu Ser Asp Tyr Phe Gly Lys Leu Glu Pro Lys Leu Ser Ile Ile Arg 35 40 45 aat ctg aac gac caa gtc ctt ttc att aac cag gga cat caa gcc gtg 192 Asn Leu Asn Asp Gln Val Leu Phe Ile Asn Gln Gly His Gln Ala Val 50 55 60 ttt gag gat atg cct gat tct gac tgt tca gat aat gca cct cag acc 240 Phe Glu Asp Met Pro Asp Ser Asp Cys Ser Asp Asn Ala Pro Gln Thr 65 70 75 80 gta ttt att ata tat atg tat aaa gat agc ctc act aga ggt ctg gca 288 Val Phe Ile Ile Tyr Met Tyr Lys Asp Ser Leu Thr Arg Gly Leu Ala 85 90 95 gta acc atc tct gtg cag tgt aag aaa atg tct act ctc tcc tgt aag 336 Val Thr Ile Ser Val Gln Cys Lys Lys Met Ser Thr Leu Ser Cys Lys 100 105 110 aac aaa act ctt tcc ttt aag gaa atg agt cct cct gat aat att gat 384 Asn Lys Thr Leu Ser Phe Lys Glu Met Ser Pro Pro Asp Asn Ile Asp 115 120 125 gat gaa gga aat gac atc ata ttc ttt cag aga agt gtt cct gga cat 432 Asp Glu Gly Asn Asp Ile Ile Phe Phe Gln Arg Ser Val Pro Gly His 130 135 140 gat gat aag ata cag ttt gag tct tca ttg tac aaa gga tac ttt cta 480 Asp Asp Lys Ile Gln Phe Glu Ser Ser Leu Tyr Lys Gly Tyr Phe Leu 145 150 155 160 gct tgt aaa aaa gag aac gac ctt ttc aaa ctc att ttg aaa gaa aag 528 Ala Cys Lys Lys Glu Asn Asp Leu Phe Lys Leu Ile Leu Lys Glu Lys 165 170 175 gat gaa tgt gga gat aaa tct ata atg ttc act gtt caa aac aag aac 576 Asp Glu Cys Gly Asp Lys Ser Ile Met Phe Thr Val Gln Asn Lys Asn 180 185 190 tag atattaaaac tgcatggttt gaactttctg ggtttttttc ctttcagaaa 629 ggttatatga gtttgaatct atagatataa tgagga 665 <210> 2 <211> 192 <212> PRT <213> Sus scrofa <400> 2 Met Ala Ala Glu Pro Glu Asp Asn Cys Ile Ser Phe Val Glu Met Lys 1 5 10 15 Phe Ile Asn Asn Thr Leu Tyr Phe Val Ala Glu Asn Asp Glu Asp Leu 20 25 30 Glu Ser Asp Tyr Phe Gly Lys Leu Glu Pro Lys Leu Ser Ile Ile Arg 35 40 45 Asn Leu Asn Asp Gln Val Leu Phe Ile Asn Gln Gly His Gln Ala Val 50 55 60 Phe Glu Asp Met Pro Asp Ser Asp Cys Ser Asp Asn Ala Pro Gln Thr 65 70 75 80 Val Phe Ile Ile Tyr Met Tyr Lys Asp Ser Leu Thr Arg Gly Leu Ala 85 90 95 Val Thr Ile Ser Val Gln Cys Lys Lys Met Ser Thr Leu Ser Cys Lys 100 105 110 Asn Lys Thr Leu Ser Phe Lys Glu Met Ser Pro Pro Asp Asn Ile Asp 115 120 125 Asp Glu Gly Asn Asp Ile Ile Phe Phe Gln Arg Ser Val Pro Gly His 130 135 140 Asp Asp Lys Ile Gln Phe Glu Ser Ser Leu Tyr Lys Gly Tyr Phe Leu 145 150 155 160 Ala Cys Lys Lys Glu Asn Asp Leu Phe Lys Leu Ile Leu Lys Glu Lys 165 170 175 Asp Glu Cys Gly Asp Lys Ser Ile Met Phe Thr Val Gln Asn Lys Asn 180 185 190 <210> 3 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> sense primer for PCR <400> 3 gatcggatcc tactttggca ag 22 <210> 4 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> antisense primer for PCR <400> 4 ctagctgcag cccagaaagt tc 22 <210> 5 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> sense primer for PCR <400> 5 gatcagatct atggctgctg aaccggaaga c 31 <210> 6 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> antisense primer for PCR <400> 6 ctaggaattc ctagttcttg ttttgaacag t
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェスタンブロッティングによるブタIL-18の
検出結果を示す図である。
【図2】イムノアフィニティークロマトグラフィーによ
るブタIL-18の精製結果を示す図である。
【図3】精製ブタIL-18の生物活性(IFN-γ誘導活性)
を示す図である。
【図4】免疫組織化学染色によるブタIL-18の検出結果
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/577 C12N 5/00 B (73)特許権者 597169292 下地 善弘 茨城県つくば市竹園1丁目13−2番地 804−303 (73)特許権者 597169328 新井 啓五 茨城県稲敷郡茎崎町桜が丘18−1 (72)発明者 宗田 吉広 茨城県つくば市吾妻2丁目11番地807− 707 (72)発明者 森 康行 茨城県つくば市要1−2 (72)発明者 下地 善弘 茨城県つくば市竹園1丁目13−2番地 804−303 (72)発明者 新井 啓五 茨城県稲敷郡茎崎町桜が丘18−1 (56)参考文献 Journal of Immuno logical Methods,1997 年,第206巻,p.107−113 日本獣医学会講演要旨集、1998年、第 126巻、p.152 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C07K 16/24 C12P 21/08 BIOSIS(DIALOG) JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブタ由来インターロイキン−18に特異
    的に反応し、ヒト由来インターロイキン−18との交差
    反応性を示さないことを特徴とするモノクローナル抗
    体。
  2. 【請求項2】 受託番号がFERM P-17527、FERM P-1752
    8、FERM P-17529のいずれかであるハイブリドーマより
    産生される、請求項1記載のモノクローナル抗体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のモノクローナル抗体を産
    生するハイブリドーマ。
  4. 【請求項4】 前記ハイブリドーマの受託番号がFERM P
    -17527、FERM P-17528、FERM P-17529のいずれかであ
    る、請求項3記載のハイブリドーマ。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載のモノクローナル
    抗体を利用してブタ由来インターロイキン−18を精製
    することを特徴とする、ブタ由来インターロイキン−1
    8の精製方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載のモノクローナル
    抗体を利用してブタ由来インターロイキン−18を検出
    することを特徴とする、ブタ由来インターロイキン−1
    8の検出方法。
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