JP3229884U - 建設用鉄骨柱の自動溶接機及びレール機構 - Google Patents

建設用鉄骨柱の自動溶接機及びレール機構 Download PDF

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Abstract

【課題】作業性・安全性・効率を向上させた、巨大な鉄骨柱の溶接を可能にする自動溶接機及びレール機構を備える溶接機器を提供する。【解決手段】溶接機器は、鉄骨柱2の表面に倣って走行する、4つ以上の磁石ローラ19を備えた駆動走行部17と、柱周囲に設けられるレール3上を走行する走行台車5を備え、両者の相互角度の調整機構と相互距離の調整機構が設けられ、少なくとも2つ以上の磁石ローラ外周には対熱性及び対摩耗性を有する弾性部材6が取付られ、磁石ローラ間の寸法が80mm−120mmである自動溶接機と、鉄骨柱の表面に磁力のみで設置され、自動溶接機が走行するレールの取付器具であって、鉄骨に吸着する磁性材料を含み、鉄骨側へ突出する下部爪と、鉄骨表面に固定されて接する縦フレームと、レールを上面で支える上部アームを備える取付器具を備える。【選択図】図3

Description

本考案は、建設用鉄骨柱の自動溶接機及びレール機構に関する。特に、建設用鉄骨柱の表面を倣いながら走行する自動溶接機、及びそのレール機構に関する。
従来、高層ビルなどに使用される建築用鉄骨は、従来、400mm〜1400mmほどの中空の四角柱を垂直方向に接合させて構成している。この柱の接合方法としては例えば半自動MAG溶接トーチによるMAG溶接など、溶接による接合が強度・耐性・工期及びコスト面から好ましく、様々な高層ビルなどにおいて使用されている。具体的には、レ型開先:35°、ルート・ギャップ:3〜10 mmで裏当て金を取り付けて、溶接士が半自動MAG溶接トーチを手で握り、開先内に溶接するのが一般的である。
建設用鉄骨柱の溶接には、上述の通り溶接士が必要となる。溶接士は国家資格を有し、定期的(2年毎)に技量負荷試験を受ける必要がある。したがって、溶接士の数はある一定人数となり、臨機応変に増減するものではない。しかも溶接の良否は溶接士の熟練度により変わってくるが、高度に熟練するには数年〜10年以上を要する。さらには近年の少子高齢化により、熟練した溶接士を確保することが困難となっている。
その一方、東京オリンピック開催に伴う建設需要、及び全国的な再開発の進行などにより、建築用鉄骨の接合の需要は非常に高まっており、特に巨大案件の建設需要が増大している。また、相次ぐ地震頻発により、巨大地震に対応するべく、従来20〜30mmの厚さであった板厚の鉄骨柱が、同じ規模・高さのビルで40〜60mm程度となるなど、鉄骨柱の板厚自体が顕著に厚くなってきている。このため、全体としての溶接数だけでなく、各柱における溶接量も大幅に増加している。
このような状況により、溶接需要も各溶接量も飛躍的増大している。にもかかわらず、建設現場で現地の溶接士が大幅に不足している事態が生じている。さらに、溶接士を確保できても一人あたりの溶接負担が非常に大きなものとなっているため、工期遅れが頻繁に生じており、また溶接不良が生じる原因ともなり、施工コストも大幅に増大する。
この事態に対応するため、建築現場では溶接による接合を諦め、接合部分に当て板をあてて、複数のハイテンボルトにより固定する方法が採用される場合がある。しかし、この方法ではさらに工期が必要とされるだけではなく、やはり大幅なコスト増となる。
これら問題点の解決のためには、自動溶接が適していると思われるが、建設用柱の場合、鉄骨柱は4面正方形の断面形状となり、一般的に4つ角は板厚の2倍のR部になっている(板圧30mmであればRが60となる)。このため、非常に高品質な溶接の証明が求められる建築用柱に自動溶接を採用することは容易ではない。
さらに、建設用柱において認可されうる高品質な自動溶接を行うためには、溶接箇所とトーチの距離を常に一定に保つことが望ましい。そこで、本出願人は、水平横向自動溶接用走行装置を開示している(特許文献1)。
上述の通り、近年の鉄骨柱は非常に大型化してきており、一辺600-1400mm、厚さ40-70mm、1本の長さが14Mといった規模の鉄骨柱の溶接を行わなければならず、レール設置すると非常に大きなスペースが必要とされてしまう。さらに、溶接作業場所は、当然高所作業のとなる。このために、大型の鉄骨では作業者に非常な危険が伴う。
特開平6−71440号公報
そこで、本願考案は、作業性・安全性・効率を向上させた、巨大な鉄骨柱の溶接を可能にする自動溶接機及びレール機構を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本考案の自動溶接機は、鉄骨柱の表面に倣って走行する、4つ以上の磁石ローラを備えた駆動走行部と、柱周囲に設けられるレール上を走行する走行台車を備え、両者の相互角度の調整機構と相互距離の調整機構が設けられ、少なくとも2つ以上の磁石ローラ外周には対熱性及び対摩耗性を有する弾性部材が取付られており、磁石ローラ間の寸法が80mm-120mmであることからなる。
また、磁石ローラ外周表面に滑り止め加工が成されていることが好適である。
磁石ローラ外周に取り付けられる弾性部材がゴムを含み、厚さが1mm以下であることが好適である。
また、走行台車はレールを上下又は左右から挟むべく4つ以上の走行ローラを備え、走行ローラのローラ幅が、レール上に設けられる凹ガイド幅より狭いことが好適である。
また、走行台車が備える走行ローラが、レールに対して上下に又は水平にローラ間距離を調節可能な機構により上下幅又は水平幅が調節されることが好適である。
また、相互角度の調整機構が回転ピボットによる機構であり、相互距離の調整機構が、シャフト及び走行駆動部を柱表面へ押圧する弾性部材による機構であることが好適である。
また、溶接機に装着される溶接ヘッドがMAG溶接又はセルフシールドアーク溶接用ヘッドであることが好適である。
さらに、本考案は、アルミ製であり、
Rが350〜480の円状レールが90度で4分割され、相互に連結可能な4つの曲線レールを有し、各曲線レールが10kg以下であるレールからなる。
さらに、レールが、実施工時では、必要な連結がなされ2つの部品に分けられており、走行台車のローラを受け入れる凹ガイドを有し、各部品が15kg以下であることが好適である。
また、レールが、曲線部分に連結可能な直線レールをさらに備えることが好適である。
また、本考案は、上記レールの設置に使用可能である、鉄骨柱の表面に設置される取付器具であって、鉄骨に吸着する磁性部材を含み、鉄骨側へ突出する下部爪と、鉄骨表面に固定されて接する縦フレームと、レールを上面で支える上部アームを備える取付器具からなる。
また、磁性部材が永久磁石からなり、取付器具重量が5kg以下であることが好適である。
本考案の自動溶接機の駆動走行部には4つ以上、好ましくは平面視:2個・側面視:2個の合計4つ以上の永久磁石ローラが配置され、鉄骨柱の表面に吸着し、タイミング・ベルトで直流モータにより各磁石ローラに回転力を与えられ走行する。永久磁石ローラにより表面を倣うために、複雑又は高価な検知手段や調整機構を備えずとも倣わせることが出来る。駆動走行部と走行台車部とはフレームシャフト及びスプリングバネの弾性力により、駆動走行部は鉄骨柱表面を倣い、走行台車はレール上を倣いながら、相互角度及び距離の調整を可能にする。
本考案では、対熱性及び対摩耗性を有する弾性部材が永久磁石ローラに取り付けされる。好ましくは、永久磁石ローラ表面自体に滑り止め加工を施し、弾性部材と永久磁石ローラの密着性及び固定性を高める。弾性部材は、所謂ゴム部材であり、天然ゴム又は合成ゴムの他、カーボンブラックや硫黄などの配合剤や構造材を含み、対熱性及び対摩耗性を有する。この構造は、少なくとも2つの永久磁石ローラに適用される。好ましくは上側又は下側2つの永久磁石ローラ、もしくはそれ以上の永久磁石ローラに適用される。出願人の実験によれば、下側2つの永久磁石ローラ(ローレット加工済)に厚さ1mm以下の弾性部材を設ければ本考案の目的を達成するが、弾性部材の厚さや質により、必要とされる対象数は変化し得る。この構成が自動溶接機全体の鉄骨柱に対する保持を強化すると共に、永久磁石ローラ間の距離を小さくすることを可能にする。滑り止め加工としては、ローレット加工など各種加工を採用することができ、弾性部材に対する接着をより強化する。さらに、永久磁石ローラ間の寸法(ローラ回転軸間の距離)は80mm-120mm、好ましくは100mmで設置される。ローラ回転軸間の距離が80mmより小さいと機器の保持と円滑な走行等に支障があり得るからであり、120mmより大きいと軽量化等の観点から本考案の利点を発揮するのに不十分だからである。このような狭い距離で配置することにより、鉄骨柱の表面を倣いつつも、駆動走行部と走行台車部の逃げ代は最小限で済む。例えばおよそ30〜50mm後部、好ましくは35-40mm位置で回転ピボット機構が設けられ、駆動走行部と走行台車間の相互角度の自動調整を可能にしつつ、逃げ代を大きくしている。この構成により、全体の重量を減少させつつ様々な鉄骨柱の溶接に汎用性を持たせ、安全性を向上させることが可能となった。
鉄骨柱の表面軌道とレールの軌道が並行でなく、しかもその移動距離が異なる場合でも、回転ピボット軸により駆動走行部に対して走行台車間は回転し、なおかつ駆動走行部をスプリングバネで鉄骨柱に押し付けている。したがって、相互距離の調整機構は走行駆動部の鉄骨柱への倣い機能、位置維持機能を兼ねる。この動きによりレールと鉄骨柱の形状が違っても、鉄骨表面を一定速度で走行しつつ、レール上を問題なく走行することが出来る。
溶接トーチは、駆動走行部に、鉄骨表面からの距離・角度を一定に保つ状態で設置される。駆動走行部が鉄骨表面を倣う永久磁石ローラにより位置決めされることから、溶接トーチも鉄骨表面からの距離・角度を常に一定に保つこととなる。駆動走行部に永久磁石ローラが使用される場合、永久磁石ローラが溶接熱の影響を受けず、また溶接トーチが磁力の影響を受けない距離を離隔して設置することが好ましい。例えば、永久磁石駆動ローラの下部に、具体的には約200〜300mmの距離に配置され、磁力の影響を受けず、永久磁石も溶接熱の影響を避けることができる。
本考案によれば、駆動走行部に対して、レール走行台車は回転ながら追従することができる。本考案に使用される溶接方法がMAG溶接の場合、ワイヤの通電コンタクト・チップからの突出し長さが変化すると溶接の安定性を悪くする。しかし、本溶接ヘッドでは鉄骨柱の表面倣いで走行するためこの突出し長さは常に一定である。溶接の安定性を高め、品質向上に寄与する。
走行台車は、レールに沿って移動するが、走行ローラはレールを上下から又は水平に挟むように4つ以上設置される。また、好ましくはレールに設けられた凹部ガイド上をローラが走行する。設置の際、走行ローラを上下又は水平に位置合わせを行い、間隔を縮めて固定させる。この設置機構はスライド機構やボルト・ネジ機構など種々の公知の機構を使用を採用できる。この構成は、大型の鉄骨周囲の安定走行と、自動溶接機の重量を安定して保持するのに有用となる。
本考案では、レールは円周長に応じ、搬送、組み付ける構造とすることが出来る。レールは、鉄骨柱を取り巻くように配置されるが、4つ角にあたる曲線部と、直線部により構成されている。すなわち、曲線レールは円状のレールを90度で4分割して構成される。Rは350〜480、より好ましくは420±20として構成することで様々な鉄骨柱に汎用性を持たせることが出来る。
直線部レールを継ぎ足すことにより、より大型のレールとすることができる。この構成は、鉄骨からレールの距離をより小さく維持しつつ、汎用性を持たせることに成功している。したがって、溶接の安定性を向上させ、作業的にも経済的にも効率を向上させることが出来る。
1辺1.2Mの鉄骨であれば、円形レールは優に6Mを超える。もし、炭素鋼でレールを作成すれば50KGを超え、作業効率が悪化し危険である。そこで、レールは主としてアルミニウム製であり、典型的には走行台車に設置される複数の走行ローラを両端から受け入れる凹みから構成される凹部ガイドを有し、板状のベースと、凹部ガイドを備える外フレームと、外フレームと同方向に伸長する複数のフランジを備える。この構成は、角柱状レールと比して、耐久性・剛性を失わず全体重量を軽量する。この構成により、レールを2部品にした際の各部品が15Kg以下、好ましくは10kg以下とすることが可能となり高価なアルミの使用量も減少させる。したがって、一人による作業を容易にすると同時に高所作業における危険性を減少させる。レールの鉄骨への維持に際しては、典型的には複数の棒状部材による突張形式を採用可能であるが、磁力を利用する場合など、公知の様々な形式を採用することが出来る。
レールの設置に際しては、鉄骨に吸着する磁性部材を備え、鉄骨側へ突出する下部爪と、鉄骨表面に固定されて接する縦フレームと、レールを上面で支える上部アームを備える取付器具を使用する。各取付器具は、5Kg以下の重量として構成される。磁性部材を含むことによって、取付器具は鉄骨に固定させることが出来る。永久磁石を利用し磁力のオン・オフ(強・弱)の切り替えが出来る構成を採用することが一人作業おける組み付けの容易さを向上させる。接合部分の開先に下部爪をはめこむことで、複数の取付器具の高さを揃えて配置させることが出来る。複数の取付器具を鉄骨周囲に設置した後、上部アームの上にレール及び突張部材を設置し、鉄骨上に固定したあとに取付器具を外す。これら工程は一人で作業することが可能で、作業の効率と安全性を向上させる。
これら構成により、少なくとも一辺350mmから1400mmの鉄骨柱を、汎用性のあるレール上を自動溶接することが可能になる。500mmまでの鉄骨柱は、直線レールを使用しない円形レール(R419)にて汎用することが出来る。それ以上の鉄骨柱は、直線レールを足すことで、角の丸い四角形のようなレール構成とする。この構成は、現状少なくとも400-1400mmまで50mm刻みで、22種類はある鉄骨柱に対して、汎用性を持たせつつも鉄骨からの距離を一定以内に保つ。したがって、取付作業の安全性・効率性を向上させつつ、自動溶接機のサイズ及び重量が低減し、溶接効率と安全性を向上させることに成功している。
本考案によれば、大型の鉄骨柱でもレールとの距離が大きく離れることはなく、高所の一人作業の危険性を減少する。さらに、レールは鉄骨柱の形状に対して汎用性を持つ。また、本考案によれば、駆動走行部が二つの永久磁石ローラで柱の表面に接触しながら、走行駆動する。この時、レールと柱間の角度・距離が変わっても走行台車はレール上を問題なく移動することが出来る。鉄骨の大きさが変わっても汎用性をもって装置を設置することが出来、作業者の安全性も担保され作業効率も向上し、溶接効率も材料効率も作業効率も向上する。
本考案に使用される鉄骨柱及びレールを示す図である。 本考案の取付部材を示す図である。 本考案の自動溶接機の1例を示す平面図である。 本考案の自動溶接機の永久磁石ローラ及び回転ピボット位置を示す図である。 本考案及び従来の自動溶接機の永久磁石ローラ位置を示す図である。 本考案のレールの断面を示す図である。 本考案のレールの1例を示す図である。 本考案のレールの1例を示す図である。 本考案のレールの1例を示す図である。 本考案のレールの連結方法を示す図である。
本考案の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本考案の自動溶接機1に使用される鉄骨柱2及びレール3を示す図である。鉄骨柱2は、1辺が約400mm、板圧19mm、角R380の正方形状をしている。この鉄骨柱2に対して、直径680mm、平面視で厚さ22mmのレール3が示されている。アルミ製のレール3は、連結前は4つに分割されているが、現場へ搬送される際又は現場では、適宜必要な連結を行い180度で2つの部品とされ、鉄骨柱へ設置の際はこの2つの部品を連結して鉄骨柱1の周囲を囲む。レール3は、設置時長さ140mmの突張柱4を使用して、外側へ押圧させることで鉄骨柱2の周囲に維持されている。図6に示されるように、レール3は、走行台車5に設置される複数の走行ローラ39を上下から受け入れる凹みから構成される凹部ガイド7を有している。また、レール3はベース8と、ガイド7を備える外フレーム9と、外フレーム9と同方向に伸長する複数のフランジ10と、ベース8からフランジ10と反対側に存在する凸部11を備えた形状をしている。各寸法は図6に示す通り(単位:mm)であり、この構成は軽量化と剛性の保持を実現している。
図2は、レール3の取付部材9を示す図である。鉄骨柱2には、その溶接接合部に開先12が設けられている。取付部材9は、この開先12に嵌る下部爪13と、長さ510mm、厚さ59mmの縦フレーム14と、レール3を上面に支持する、長さ410mm、厚さ52mmの支持アーム15を含む。取付部材9は、磁力のON/OFFが切り替え可能な永久磁石を含んだマグネット部16を備えており、必要な箇所に適宜設置することが出来る。全体としてアルミ素材であることにより、5kg以下となっており、容易に取り回しを行うことができる。レール3は、取付部材9の支持アーム15上に、突張柱4及び複数のレール3の部材を連結して構成する。突張柱4による外側へ押圧する力により、取付部材9を外してもレール3は鉄骨柱2上に適切に維持される。この工程も、1作業者により完結させることが出来る。
図3等に示すように、自動溶接機1は、駆動走行部17と走行台車5を含んでいる。駆動走行部17は、土台18に設置された、平面視で2つ・側面視で2つの計4つの永久磁石ローラ19を有しており、鉄骨柱2表面の表面に接している。永久磁石ローラ19は、走行駆動モータ20の回転力を伝えるタイミング・ベルト21によって、一定速度で回転される。図示していないが、各永久磁石ローラ19表面はローレット加工されており、下側の各永久磁石ローラ19には耐熱性・大摩耗性のある厚さ1mmのゴム部材6が設けられている。ゴム部材6表面にもグリップ力強化のための表面溝加工がなされている。なお、タイミング・ベルト21の配線はいくつかの円柱部材22によって適宜位置決めされている。この駆動力により、駆動走行部17は、鉄骨柱2表面に常に接しながら一定速度で走行する。駆動走行部17の下部には、溶接ヘッドマウント23が設けられている、溶接ヘッドマウント23は、補助ローラ24、前後位置調整ハンドル25、シャフト26及びスプリングバネ27からなる溶接ヘッド位置決め機構28を有している。図の例では前後位置調整ハンドル25は前後50mm間隔を調整できる。溶接ヘッドマウント23は、角度調整が可能な溶接ヘッド保持部29と、上下位置調整機構30をさらに備え、溶接トーチ31を最適な角度で支持することが出来る。図の例では上下位置調整機構30は上下50mm位置を調整できる。走行台車5は、連結部32を介して駆動走行部17と連結されている。駆動走行部17と連結部32は、回転ピボット機構33を介して回転するために、駆動走行部17と走行台車5の相互の角度が必要に応じて調整される。連結部32は、上部にスライドシャフト34及びスプリングバネ35を保持するスライド台36と、固定ハンドル37を介して連結される。
図4、図5に示すように、平面視で永久磁石ローラ19は、直径50mmであり、中心軸間の距離は100mmとなっている。そして、当該中心軸を結ぶ線40から36mm離れた位置に回転ピボット軸が設けられている。図5で明らかになるように、旧来の装置では永久磁石ローラ19間の距離が150mmの距離が必要とされていたが、この場合、R38、板圧19mmの鉄骨では、レール角の頂点からの永久磁石ローラ19の最遠点まで迄61mmの距離が必要とされる。したがって、従来ではスライド可能距離が少なくなり汎用性を失い安く、またレール含め機材が大型になる。この距離が本考案では30mmの距離で済む。したがって、スライド可動距離が大きくなり、装置及びレールに高い汎用性を持たせることが出来、かつ装置とレールを小型化し、軽量化と安全性・作業性を向上させる。
レール3に嵌めて設置されるレール台車38は、レール3上を走行ローラ39により走行することが出来る。複数設けられた走行ローラ39は、レール3上に設けられたガイド7を上下から挟み、安定した姿勢での走行を担保している。設置に際しては、走行ローラ39の設置機構41は、走行ローラ39の上下距離を調節するスライド機構及び間隔を固定する固定機構を備えており、ガイド7上に挟みこむことを可能にしている。レール台車38は、スライド台36上で、スプリングバネ35の制約を受けながら、駆動走行部17との距離がレール走行時に自動的に調節される。具体的には、直線走行時はスプリングバネ35は駆動走行部17を鉄骨柱表面に押し当てるように働く。曲線走行時やレール3又は鉄骨柱2表面の凸凹など、レール3と鉄骨柱2表面との距離が離れる場合、レール台車38はレール3上を走行しつつ、駆動走行部17は永久磁石ローラ19により鉄骨柱2表面を倣い続ける。さらに走行を続けレール3と鉄骨柱2表面との距離が近づくと、スプリングバネ35の戻り力により自動的に位置が調節される。この時同時に、走行台車5の軸と駆動走行部17は、回転ピボット機構33を介して、相互角度も自動的に調節されている。これら構成は、溶接トーチ31先端を常に鉄骨柱2の表面に一定の角度・速度・距離で倣わせることを可能にする。
図7〜図9は、本考案のレールの使用形態を示している。図7は、本考案のレール3(R420)を円形リングとして使用する場合であり、少なくとも400-600mのレール3に全て対応が可能である(図では400-500mで示している。)。そして、鉄骨からの距離は400mの場合でも最大219mmである。図8は、600mm以上の場合に用いられるレール3の例である。この場合、曲線レール42に対し、171.8mmの直線レール43を設けることにより、鉄骨からの最大距離を205mmに維持することが出来る。この直線レール3は複数連結することも可能である。図9は、1000mmの鉄骨であり、533.3mmの直線レールを連結した例である。もしこのような大型柱にリングレールを設けた場合には巨大なリングレールとなり鉄骨からの距離が極めて大きくなるが、本考案によれば400mm用と同じ曲線レール43を使用出来る。そして、鉄骨からの距離は最大でも180mmであり、本考案の自動溶接機1の利点を最大限に発揮することが出来る。また、現場へ搬送される際又は現場では、適宜必要な連結を行い同重量の2つの部品(各15kg以下)とされ、鉄骨柱へ設置の際はこの2つの部品を連結して鉄骨柱1の周囲を囲むだけなので、作業負担も軽い。これら構成であれば、相互距離の調整機構のスプリングストロークは70mmで済ませることが可能である(図4参照)。したがって、全ての部材の軽量化が図られており、安全性が向上し、溶接効率も高まる。レール3の連結は、図10に示すように、例えば裏当て材44を用いてボルト45等で連結することが可能であるが、噛み合わせなど公知の様々な連結方法を採用することが出来る。
本考案の構成は、自動溶接を可能にし、各部品が軽量化され、鉄骨からの距離が離れることもないために、安全性を担保しつつも全て1作業者で行うことも出来る。そして、自動溶接が可能であるために、時間あたりの溶接量を飛躍的に増加させつつ、一定の高品質な溶接部を連続して行うことが可能となる。

Claims (11)

  1. 鉄骨柱の表面に倣って走行する、4つ以上の磁石ローラを備えた駆動走行部と、柱周囲に設けられるレール上を走行する走行台車を備え、
    両者の相互角度の調整機構と相互距離の調整機構が設けられ、
    少なくとも2つ以上の磁石ローラ外周には対熱性及び対摩耗性を有する弾性部材が取付られており、
    磁石ローラ間の寸法が80mm-120mmであることを特徴とする自動溶接機と、
    鉄骨柱の表面に磁力のみで固定される、当該自動溶接機が走行するレールの取付器具であって、
    鉄骨に吸着する磁性材料を含み、
    鉄骨側へ突出する下部爪と、
    鉄骨表面に固定されて接する縦フレームと、
    レールをその上面で支える上部アームを備える取付器具とからなる溶接機器。
  2. 前記自動溶接機において、磁石ローラ外周表面に滑り止め加工が成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶接機器。
  3. 前記自動溶接機において、前記磁石ローラ外周に取り付けられる弾性部材がゴムを含み、厚さが1mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接機器。
  4. 前記自動溶接機において、走行台車はレールを上下又は左右から挟むべく4つ以上の走行ローラを備え、走行ローラのローラ幅が、レール上に設けられる凹ガイド幅より狭いことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の溶接機器。
  5. 前記自動溶接機において、走行台車が備える走行ローラが、レールに対して上下に又は水平にローラ間距離を調節可能な機構により上下幅又は水平幅が調節されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の溶接機器。
  6. 前記自動溶接機において、相互角度の調整機構が回転ピボットによる機構であり、相互距離の調整機構が、シャフト及び走行駆動部を柱表面へ押圧する弾性部材による機構であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の溶接機器。
  7. 前記自動溶接機がMAG溶接機又はセルフシールドアーク溶接機である請求項1から6のいずれか1項に記載の溶接機器。
  8. 前記自動溶接機が走行する、鉄骨用柱周囲に設置されるレールであって、アルミ製であり、
    Rが350〜480の円状レールが90度で4分割され、相互に連結可能な4つの曲線レールを有し、
    各曲線レールが10kg以下であるレールをさらに備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の溶接機器。
  9. 前記レールが、曲線部分に連結可能な直線レールをさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の溶接機器。
  10. 前記レールが、走行台車のローラを受け入れる凹ガイドを有し、必要な連結がなされ2つの部品に分けられ、各部品は15kg以下であることを特徴とする請求項8または9に溶接機器。
  11. 前記取付器具の縦フレーム及び上部アームが角柱状であり、
    前記取付器具の磁性材料が永久磁石からなり、取付器具重量が5kg以下であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の溶接機器。
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KR102535880B1 (ko) * 2022-12-10 2023-05-26 안미선 다방향 회전 레일 캐리지

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KR102535880B1 (ko) * 2022-12-10 2023-05-26 안미선 다방향 회전 레일 캐리지
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