JP3229852B2 - 腰痛の治療若しくは予防のための装置 - Google Patents

腰痛の治療若しくは予防のための装置

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JP3229852B2
JP3229852B2 JP06930698A JP6930698A JP3229852B2 JP 3229852 B2 JP3229852 B2 JP 3229852B2 JP 06930698 A JP06930698 A JP 06930698A JP 6930698 A JP6930698 A JP 6930698A JP 3229852 B2 JP3229852 B2 JP 3229852B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は腰痛の治療若しくは
予防のための装置に係り、特に、患者の腰部を運動させ
ることによって腰痛を軽減、解消、若しくは予防するた
めの装置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】腰痛のために来院する患者は整形外科の
日常の診療においても非常に多く、患者全体の約20〜
30%を占める場合がある。しかし、腰痛と言ってもそ
の内容は様々であり、痛みの場所、痛みの程度、痛みの
種類なども患者毎に異なり、数多くの病態を原因とする
ものがある。これらの腰痛は、人体の腰部から臀部にか
けて存在する様々な組織や器官、例えば椎骨、椎間板、
椎間関節、筋肉、靭帯、神経などの病態(腫瘍、感染、
変形、変性、代謝、外傷、炎症等)が単独に或いは複数
組合わさることにより発生する。
【0003】腰痛の治療法は、手術方法と保存的療法の
2つに大きく分類できる。一般に手術方法は、保存的療
法では腰痛が改善されない場合に行われるものであり、
患者の経済的、肉体的、心理的負担が大きいという欠点
があり、患者にとってできうれば避けたい方法もある。
したがって、保存的療法を効果的に行うことが望まし
い。保存的療法には、安静仰臥、鎮痛剤投与、注射療
法、牽引療法、温熱療法、体幹装具(コルセット等)療
法、運動(腰痛体操)療法等がある。
【0004】これらの治療法の中でも、運動療法は慢性
的な腰痛や繰り返し再発する腰痛を治療したり予防した
りする場合に効果的であり、いわゆる腰痛症に対して用
いられることが最も多い。また、最近ではこの運動療法
は、急性期を過ぎた腰椎間板ヘルニアや腰椎すべり症等
にも用いられるなど、腫瘍や炎症疾患等を除いた殆ど全
ての腰痛疾患に対して試みられている。
【0005】腰痛体操の理論としてはウイリアムスの理
論が最も一般的である。ウイリアムスの体操は、骨盤の
前傾を低減するための骨盤回旋運動と、腸腰筋ストレッ
チング、腰椎の前湾を低減するための腹筋強化運動と、
腰背筋のストレッチとから成る。最近では、これらの運
動に、脊椎椎間関節のモビライゼイション(mobilizati
on)と腰背筋の強化、臀筋の強化運動を追加して行うこ
とが多い。
【0006】特に、骨盤の前傾と腰椎の前湾との間には
密接な関係があり、骨盤の前傾が強い程腰椎の前湾が増
大する。すなわち、骨盤が前傾して腰仙角が増大する
と、上半身を垂直に保つために仙椎に支持されている腰
椎が大きく前方に湾曲せざるを得なくなる。このような
状態では、腰痛が発生し易い。
【0007】骨盤が正常な前傾状態であっても、腰椎に
は前方に滑り出そうとすう力が常時加わっており、これ
を食い止めるために靭帯、筋肉、椎間板、椎間関節に大
きな負荷がかかる。この場合特に腰部の筋肉は刺激によ
り持続的緊張を強いられる。この時、骨盤の前傾が強い
と、更にこれらの負荷や緊張は増大し、腰部の各組織に
強いストレスが加わり、筋肉や関節包の反射性保護的ス
パズムが生じ、腰痛の原因となる。
【0008】先に述べた腰痛体操の中の骨盤回旋運動と
は、仰臥位で下肢を曲げて膝を立て、腹をへこませ腰を
床に押し付けるようにしながら、下腹部を上に巻き上げ
てゆくものであり、骨盤の前傾を緩和するためのもので
ある。また、腰背筋のストレッチングとは、仰向けで頭
を持ち上げ、両膝を抱え込んで、海老のように丸くなる
姿勢を保つものであり、疲労性の筋緊張、疼痛性の筋緊
張等を寛解する作用がある。
【0009】さらに、腹筋の筋力強化とは、膝を曲げて
腹筋強化運動を行うものであり、この運動により腹筋の
強化により骨盤の前傾を改善するためのものである。ま
た、腸腰筋のストレッチとは、仰向けに寝て、一方の脚
を伸ばして床から離れないように押し付け、他方の膝を
曲げて胸に引き付けていくものであり、腸腰筋を伸ば
し、骨盤の前傾を減少させるためのものである。そし
て、椎間関節のモビライゼイションとは、別名、ラテラ
ルライングエクササイズ(Lateral lying exercise)と
も呼ばれるものであり、ベッド上に仰臥位となり、一方
の下肢の膝関節を伸展したまま、他方の下肢を膝を屈折
させた状態で一方の下肢の外側に向けて上方から交差さ
せ、骨盤とともに腰を捻ることにより腰部から骨盤にか
けてを回旋させるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の種々
の腰痛体操は、腰部の運動により腰痛を寛解させること
ができるものであるが、これらの体操を効果的に行うに
は専門家の詳細な指導と補助が必要となる。患者は往々
にして腰痛に効果的でない動作を行いがちであるし、場
合によっては腰痛に有害な動作を行う危険性もある。
【0011】例えば、上述の椎間関節のモビライゼイシ
ョンを行う際においては、仰臥位において床から肩を離
して行うと、背部から腰部全体が回旋してしまい、椎間
関節への作用は極めて少なくなる。また、起立位で腰を
回旋させれば行い易いと考えられがちであるが、この場
合には両股関節での回旋が殆どとなり、腰椎部での回旋
は殆ど無くなる。
【0012】そこで、本発明は上記問題点を解決するも
のであり、その課題は、専門家の指導や補助を必要とせ
ずに、患者の腰痛を効果的に治療し、或いは、腰痛の予
防を図ることのできる装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、患者を仰臥させた状態で腰部
の運動を行わせるように構成された腰痛の治療若しくは
予防のための装置であって、表面側に形成された患者の
腰部を載置するための腰部載置部と、該腰部載置部に腰
部を載置した患者の体軸に対し略直交する揺動方向に向
けて上方に湾曲した案内面とを備えた揺動部材と、前記
案内面を前記揺動部材が揺動可能となるように支持し、
前記揺動方向に平面状に伸び、若しくは前記案内面より
も前記揺動方向に全体として小さな湾曲度を備えた曲面
状に伸びた支持面を備えた支持台とを設け、前記揺動部
材には前記揺動部材の下方に配置された従動側係合歯面
を備えた従動側係合部を設け、前記従動側係合歯面に噛
合する駆動側係合歯面を有する駆動側係合部及び該駆動
側係合部を直接若しくは間接的に回動させるための駆動
源を備えた駆動機構を前記支持台に対して相対的に固定
して設け、前記駆動源により前記駆動側係合部を回動さ
せて前記駆動側係合歯面と係合する前記従動側係合面を
備えた前記従動側係合部を駆動し、前記揺動部材を揺動
させるように構成したことを特徴とする。
【0014】この手段によれば、椎間関節の関節包靭
帯、横突起に着く横突起間靭帯、椎弓に着く黄色靭帯、
腰仙関節に着く腸腰靭帯等が伸張され、靭帯のスパズム
が開放される。同時に、腹横筋と多裂筋もストレッチさ
れるため、腰背筋のストレッチ、骨盤回旋運動及び横仰
臥運動と言う腰痛に効果的と思われる3種の運動に加え
て椎間関節のモビライゼイション、或いは、ラテラルラ
イングエクササイズを行った場合とほぼ同様の効果を能
動的な運動を行うことなく、自然に施すことができ、専
門家や介助者の手数もかけずに腰痛の効果的な改善及び
予防を図ることができる。
【0015】また、駆動源により回動する駆動側係合歯
面に噛合した従動側係合歯面により揺動部材が揺動する
ように構成されているので、簡易な構造で揺動部材を確
実に駆動することができるため、駆動機構の占める容積
及び部品点数を低減することができ、装置のコンパクト
化、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0016】なお、上記手段においては、駆動源と駆動
側係合部を共に支持台に対して固定することにより、さ
らにコンパクトに構成することができる。
【0017】ここで、前記駆動側係合部は駆動歯車であ
り、前記従動側係合歯面は前記揺動部材の揺動動作に対
応して揺動範囲において常に前記駆動歯車に噛合するよ
うに構成されていることが好ましい。この手段によれ
ば、駆動側係合部を駆動歯車にすることにより駆動機構
をコンパクトに構成することができる。
【0018】この場合、駆動歯車の基準ピッチ面と従動
側係合歯面の歯列とは揺動部材の揺動動作に応じて適宜
に形成すればよいが、特に、後述する実施形態のよう
に、駆動歯車の歯列を円弧状に配列し(基準ピッチ面を
円筒面、円錐面などとし)、歯列を備えた従動側係合歯
面のみを揺動動作に応じた曲面形状にすることによりさ
らに製造コストを低減することができる。また、次に述
べるように前記駆動側係合歯面が前記従動側係合歯面に
対して前記揺動部材側から係合している場合であって、
前記駆動側係合部が前記駆動側係合歯面として円弧状に
配列した歯列を有する駆動歯車である場合には、前記従
動側係合面を前記案内面の湾曲方向とは逆の湾曲方向を
備えた歯面上に歯列を形成したものとすればよい。
【0019】上記各手段においてはさらに、前記駆動側
係合歯面は前記従動側係合歯面に対して前記揺動部材側
から噛合していることが好ましい。この手段によれば、
揺動部材の下方において駆動側係合歯面が揺動部材側か
ら従動側係合歯面に係合していることにより、揺動部材
が駆動系との係合により支持台の支持面上に保持される
ため、揺動部材のための保持手段を別途に設ける必要が
なくなる。
【0020】上記各手段においてはさらに、前記揺動部
材には揺動方向に沿って形成された揺動側歯列が設けら
れ、前記支持台には前記揺動側歯列に対して前記揺動部
材の全揺動範囲に亘って常時噛合するように構成された
支持側歯列が設けられていることが望ましい。この手段
によれば、揺動部材と支持台とが揺動側歯列と支持側歯
列との間の噛合によって互いに滑ることなく揺動するよ
うになっているので、揺動部材と支持台とが揺動時にお
いてスリップして患者の腰部に大きな負担をかける危険
性を回避することができる。なお、この場合には、揺動
側歯列を案内面上に設けたり、支持側歯列を支持面上に
設けたりしてもよく、また、後述する実施形態のよう
に、揺動側歯列を案内面とは別途に設け、駆動側歯列を
支持面とは別途に設けるが、揺動側歯列を案内面にほぼ
対応する湾曲形状の歯面に沿って配列させ、支持側歯列
を支持面にほぼ対応する形状の歯面に沿って配列させて
もよい。揺動側歯列及び支持側歯列を案内面及び支持面
とは別に設ける場合には、揺動側歯列と支持側歯列の噛
合部にかかる重量負担を軽減して、歯列の磨耗、欠損な
どを回避することができる。
【0021】上記各手段においては、前記揺動部材に
は、前記案内面と前記支持面との対向部分を全周に亘っ
て側方から被覆するとともに、当該被覆部からさらに下
方に伸びるカバー枠部材を取り付けることが好ましい。
この手段によれば、カバー枠部材によって案内面と支持
面との対向部分が被覆されるために誤って手足などを揺
動部材と支持台との間に挟んでしまう危険性を回避する
ことができる。なお、この場合には、カバー枠部材に対
して前記揺動部材の揺動動作により干渉しないように間
隔をもって周囲を取り囲む仕切枠が形成されていること
が望ましい。
【0022】上記各手段においては、前記揺動部材の一
側に患者の上半身を支持するための上部台を配置し、前
記揺動部材の他側に患者の脚部を支持するための脚部台
を配置してなり、該脚部台は、前記揺動方向の所定範囲
内に限定された可動構造を備えていることが好ましい。
この手段によれば、上半身を上部台に横たえ、脚部を脚
部台に載せることにより仰臥姿勢で腰部運動を行うこと
ができるとともに、脚部台が揺動方向の可動構造を備え
ているため、腰部の揺動に伴って脚部も揺動させること
ができるから患者の腰部に不要な負担をかけないととも
に腰部に充分な運動を行わせることができる。しかも、
脚部台の可動構造は所定範囲内に限定されているため、
脚部の揺動を不用意に増幅させることもない。
【0023】この場合に、前記脚部台は、前記揺動部材
に対して接近した姿勢と、前記揺動部材に対して離れた
姿勢とを切換え可能に構成されていることが望ましい。
この手段によれば、揺動部材へ腰掛けた場合には脚部台
を引き寄せて脚部を載せることができるとともに、脚部
台を揺動部材から離れた姿勢にすることにより揺動部材
への乗り降りが容易になる。
【0024】なお、上記の各手段のいずれかにおいては
追加的に以下の特徴を備えていることが望ましい。
【0025】まず、前記揺動部材の軸線は水平面に対し
て傾斜し、患者の腰部のうち脚部側を頭部側よりも上方
に持ち上げるように腰部載置部の脚部側が高く構成され
ていることが患者の骨盤の前傾角を改善させるために好
ましい。この場合、仰臥した患者の体軸、特に上半身が
水平でない場合には、上半身の体軸に対して腰部が傾斜
するように揺動部材の軸線を設定することが好ましい。
【0026】また、前記案内面の湾曲形状は、前記腰部
載置部上に載置された前記患者の腰部の中心よりも上方
に曲率中心が配置されるように形成されていることが患
者の腰部の運動を充分に行わせて改善効果を上げるため
に好ましい。
【0027】さらに、前記駆動手段による前記揺動部材
の揺動幅を調節する揺動幅調節手段及び前記揺動部材の
揺動速度を調節するための揺動速度調節手段を設けるこ
とが患者の症状や状態(年齢、体力など)に合わせて運
動を行うために好ましい。この場合にはまた、予め設定
された所定のプログラムに従って、前記揺動部材の揺動
幅及び揺動速度を変えた複数種類の揺動ステップを順次
実行するための制御装置が設けられていることが治療や
予防の効果を高める上で好ましい。この場合にはまた、
前記揺動部材の揺動幅及び揺動速度の少なくとも一方を
変えた異なる複数の条件で順次前記患者の腰部を揺動さ
せる複数のステップを有するように駆動することが好ま
しい。また、前記揺動部材の揺動幅及び揺動速度によっ
て前記患者の腰部に与える運動量の大きい前記ステップ
と、該運動量の小さい前記ステップとを交互に行うよう
に駆動することが患者に対する腰痛の治療効果若しくは
予防効果を高める上で好ましい。
【0028】また、前記揺動部材に前記案内面とほぼ同
形状に形成された下側向きの測定用下面を設け、前記支
持台に前記支持面とほぼ同形状に形成された上側向きの
測定用上面を設けて、測定用下面又は測定用上面の一方
の所定部位にマイクロスイッチなどの検出部を配置し、
揺動部材がある程度揺動すると検出部が測定用下面と測
定用上面とに挟まれることによりその旨を検出できるよ
うに構成してもよい。
【0029】さらに、前記脚部台の回動範囲を上述のよ
うに所定範囲内に限定する代わりに或いは回動範囲を所
定範囲内に限定するとともに、前記患者の脚部の動きに
応じて発生する揺動動作を妨げるためのばねなどの揺動
抑制手段が設けられていることが脚部の動きを増幅させ
ず、安定して脚部を支持するために望ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る腰痛の治療若しくは予防のための装置の実施形態
である腰部運動装置について説明する。図3は本実施形
態の腰部運動装置1の使用態様の一例を示す概略側面図
である。腰部運動装置1は、中央に配置された揺動部材
10と、この揺動部材10を支持する支持台20と、支
持台20の下部に配置された、制御盤31を含む制御駆
動装置30と、支持台20の両側に配置された上部台4
0及び脚部台50とからなる。この装置において、患者
は上半身を上部台40の上面上に、腰部乃至臀部を揺動
部材10の上に、脚部を脚部台50の上面上にそれぞれ
載せるようにして仰臥するようになっている。
【0031】図1は本実施形態の主要部の骨格構造を示
す斜視図である。揺動部材10は全体として円筒を軸線
方向に切断した形状、すなわち逆さまにした鞍形状に形
成され、その軸線は患者の体軸と略平行になるように配
置されている。揺動部材10の表面は、平坦な中央部の
両側に左右の端部11aが斜め上方に伸びた形状を備え
た腰部載置面11となっている。
【0032】揺動部材10における軸線方向の両縁部に
は、腰部載置面11から下方に伸びた一対のフランジ部
12,12が設けられ、このフランジ部12,12のそ
れぞれの下端縁12a,12aは上方に開いた湾曲形状
の輪郭を備えている。フランジ部12の下端縁12aに
はそれぞれ帯状の案内帯材12bが溶接されている。フ
ランジ部12の外面上にはそれぞれ下端縁12aの湾曲
形状と同芯形状に形成された一対の係合ラック13,1
3が溶接等によって固着されている。係合ラック13
は、その下面に多数の歯13aを備えており、これらの
歯13aは係合ラック13の湾曲方向に配列された一条
の歯列を構成している。
【0033】揺動部材10の腰部載置面11の裏面には
一対の断面L字状の延伸部材14,14が溶接によって
固着され、この延伸部材14は腰部載置面11に対して
ほぼ垂直下方に伸びている。延伸部材14の先端部間に
は断面L字状の取付枠15の両端部が固定されている。
取付枠15には、曲面状の歯面を備えた曲面ラック16
が取付固定されている。
【0034】一方、支持台20は、4本の略垂直方向に
伸びる支持脚材21と、この支持脚材21の上部におい
て架設された2本の傾斜梁材22,22と、傾斜梁材2
2の間に架設された横梁材23,24とから構成される
フレームを備えている。4本の支持脚材21のうちの2
本は他の2本よりも長く形成されており、これらの長さ
の異なる支持脚材21の間に架設されることにより傾斜
梁材22が傾斜している。傾斜梁材22の両端部のう
ち、高い位置にある端部の間には断面L型の案内梁材2
3が架設され、低い位置にある端部の間には断面L型の
案内梁材24が架設されている。案内梁材23の外側寄
りの上面には歯25aを備えた平坦ラック25が固着さ
れ、案内梁材24の外側寄りの上面には歯26aを備え
た平坦ラック26が固着されている。
【0035】案内梁材23,24の内側寄りの上面には
それぞれ丸棒状の規制部材27,27が溶接などによっ
て固着されている。案内梁材23,24の上面には、上
記平坦ラック25,26と規制部材27,27とによっ
て挟まれた細い案内支持面が存在している。この案内支
持面には上記案内帯材12bが嵌合し、揺動部材10の
揺動方向を規制し、揺動部材10が軸線方向にずれない
ように保持している。
【0036】揺動部材10の軸線方向の端部に固着され
た係合ラック13の歯13aは案内梁材23,24の上
面上に固着された平坦ラック25,26の歯25a,2
6aに噛合している。揺動部材10は、歯13aと歯2
5a,26aとが噛合した状態で、これらの歯の噛合部
分による案内支持と、案内帯材12bと案内梁材24の
案内支持面との間の案内支持とによって、揺動部材10
の案内面(案内帯12bの表面或いは歯13からなる歯
列の基準ピッチ面などにより代表される歯列の配列面)
の湾曲方向に向けて支持台20の支持面(支持台20の
案内梁材23,24の上面或いは平坦ラック25,26
の歯列の基準ピッチ面などの歯列の配列面)上を左右に
揺動するように構成されている。
【0037】支持台20の傾斜梁材22,22の中間部
の間には断面L字型の取付梁材32が架設されており、
この取付梁材32の中間部には駆動モータ33が固定さ
れている。駆動モータ33の出力軸34には駆動歯車3
5が固定され、この駆動歯車35は従動側係合歯面を構
成する曲面ラック16の歯16aに噛合している。
【0038】駆動モータ33は所定の回転角度範囲で正
逆交互に回転を繰り返すように制御され、これによって
駆動モータ33の駆動歯車35に噛合する曲面ラック1
6と接続された揺動部材10は左右に揺動する。図2は
図1に示す状態から駆動モータを駆動して揺動部材を揺
動させた場合における、揺動部材10が最も一方に振れ
た状態を示す斜視図である。また、図4(a)は図1に
示す状態にある揺動部材10及び支持台20の右側面
図、図4(b)は図2に示す状態にある揺動部材10及
び支持台20の右側面図である。さらに、図5(a)は
図1に示す状態にある揺動部材10及び支持台20の正
面図、図5(b)は図2に示す状態にある揺動部材10
及び支持台20の正面図である。
【0039】揺動部材10は、その全体形状に沿って、
表面側(腰部載置面11側)に反った状態に湾曲した案
内軌跡によって支持台20上を揺動するように構成され
ている。その結果、図5に示すように、揺動部材10の
腰部載置面11は、揺動部材10が左右に揺動すること
により左右いずれか一方に傾斜するとともに、その左右
いずれか他方の側が上方に持ち上がるという動作を繰り
返す。本実施形態の場合、揺動部材10の案内面、すな
わち、案内帯材12bの表面及び係合ラック13の歯1
3aの歯列は円弧状に形成されており、図5に示す点P
は、揺動部材10の案内面の曲率中心の位置を表してい
る。図5に示す線Cは腰部載置面11の法線を示してい
る。
【0040】揺動部材10の係合ラック13の歯13a
は平坦ラック25,26の歯25a,26aに噛合して
いるため、揺動部材10が左右に揺動しても揺動部材1
0の案内面と支持台20の支持面とがずれることはな
い。揺動部材10の重量は、その案内帯材12bの下面
により構成される案内面と、傾斜梁材22,22の端部
間に架設された案内梁材23,24の上面により構成さ
れる支持面との接触により主に支持されている。なお、
本実施形態のように案内面と支持面とからなる支持構造
の他に上記の係合ラック13と平坦ラック25,26と
の噛合構造を設けてもよいが、案内帯材12bと案内梁
材23,24との支持構造を設けることなく、係合ラッ
ク13と平坦ラック25,26との噛合構造が支持構造
を兼ねるように構成してもよい。この実施形態では、案
内帯材12bの案内面と案内梁材24の支持面との当接
によって、係合ラック13と平坦ラック25,26との
間の噛合部に加わる重量負担を軽減し、係合ラック13
の歯13aと平坦ラック25,26の歯25a,26a
との磨耗や破損の可能性を低減し、さらに揺動部材10
の揺動抵抗を軽減している。
【0041】揺動部材10を揺動させる駆動モータ33
は、支持台20の下方に配置された制御盤31に対する
操作に応じて、図示しない電源回路、制御回路、駆動回
路などを含む制御駆動系によって制御される。このよう
な制御駆動系は図3に示す制御駆動装置30によって構
成されている。制御盤31には、電源スイッチaと、調
整ダイヤルb,cと、3つのモードスイッチd,e,f
と、2つの設定スイッチg,hとが設けられる。上記電
源スイッチaには電源投入ランプが、モードスイッチd
〜fにはモード選択ランプがそれぞれ付随して設けられ
ている。
【0042】図3に示すように、患者は上部台40、揺
動部材10及び脚部台50に沿って全身を仰臥させる。
上部台40には、揺動部材10の位置から離れるに従っ
てほぼ一定の傾斜角度で傾斜したベッド板41が設けら
れている。ベッド板41の表面には適宜マットレス、布
団、毛布等のクッション材42を敷く。好ましくはベッ
ド板41の傾斜角度を所定角度範囲、例えば水平から約
30度程度までの角度範囲で調整できるように構成する
ことが望ましい。なお、このようにベッド板41の傾斜
角度を調整可能にした場合には、ベッド板41の角度を
急峻にした際に上部台40から揺動部材10に移る箇所
に生じる段差を腰枕43によって埋め合わせることが好
ましい。
【0043】揺動部材10の表面には腰部載置面11上
にクッション材17が敷きつめられている。このクッシ
ョン材17は腰部載置面11の形状によって患者の腰部
を包み込むような形状になっており、患者の腰部を安定
して保持できるように構成されている。また、装置稼働
時において患者の腰部が揺動部材10上で不用意に移動
しないように、揺動部材10に固定されたストラップや
ベルト等の腰部を固定する手段を設けてもよい。また、
揺動部材10を被覆するクッション材17及び腰枕43
の内部にヒータを内蔵して、患者の腰部を冷やさないよ
うに、腰部を温めることのできるように構成することが
好ましい。また、脚部台50にもヒータを内蔵すること
が好ましい。
【0044】脚部台としては、大腿部の背面側を中心と
して部位を支持する単なる支持台であってもよいが、本
実施形態の脚部台50は、患者の腰部の運動をなるべく
妨げないように、脚部台50自体に或る程度の自由度を
持たせている。この脚部台50は、図3に示すように、
床面に設置される基台部51と、基台部51に対して回
動可能に取り付けられた支柱部52と、この支柱部52
の上端に回動可能に取り付けられた上部枠53と、上部
枠53に取り付けられ、患者の脚部を緩く曲げた状態で
支持するように屋根状に形成された支持面部54とから
構成される。支持面部54はクッション材55によって
被覆される。
【0045】基台部51と支柱部52とを回動可能に接
続するヒンジ部には、基台部51と支柱部52とを連結
させるための回動軸材56が設けられている。この回動
軸材56は、基台部51の軸支部51aに設けられたネ
ジ孔にねじ込まれているとともに、支柱部52の下端に
設けられた軸支部52aの貫通孔を挿通している。この
回動軸材56には、図8に示すように、軸支部51aと
軸支部52aとの間に配置されたフランジ部56aが形
成されている。回動部材56の一端部には回動レバー5
7が取り付けられ、この回動レバー57を回動させるこ
とによって回動軸56を回転させ、軸支部51aへのね
じ込み深さを変えることができる。
【0046】回動レバー57を回動させ、回動軸材56
の軸支部51aへのねじ込み深さを深くすると、フラン
ジ部56aが軸支部52aに押し付けられる。これによ
り軸支部52aがフランジ部56aと軸支部51aに挟
み付けられるので、基台部51と支柱部52とが相互に
回動しないように固定することができる。逆に、回動レ
バー57を回動させ、回動軸材56の軸支部51aへの
ねじ込み深さを低減させると、フランジ部56aの軸支
部52aに対する押し付け力は弱まり、基台部51に対
して支柱部52を患者の体軸方向に回動させることが可
能になる。
【0047】上述のヒンジ構造によって、図3に示すよ
うに、患者を装置に仰臥させる際に基台部51を移動さ
せることなく基台部51に対して支柱部52を回動させ
るだけで患者の体型、特に下半身のサイズに合わせて支
持面部54の位置を患者の体軸方向の前後に移動させる
ことができる。この支持面部54の調節機構によって支
持面部54の屋根形状の頂点部が患者の膝の裏側に対応
するように調節することにより、患者の脚部を確実かつ
安定的に支持することができるようになる。支柱部52
と上部枠53とを回動可能に接続するヒンジ部の両側に
は、支柱部52と上部枠53との間を接続する一対のコ
イルスプリング58,58が取り付けられている。これ
らのコイルスプリング58は、支柱部52に対して上部
枠53及び支持面部54を揺動部材10の揺動方向に対
して水平に保持する。しかし、支持面部54によって支
持された患者の脚部から応力を受けると、その応力の方
向に応じて揺動部材10の揺動方向に上部枠53及び支
持面部54が揺動することを許容する。
【0048】上記の支柱部52、上部枠53及びコイル
スプリング58からなる脚部台の揺動機構は、患者の腰
部が揺動部材10によって揺動運動する際に患者の脚部
もまた揺動方向に揺動することを可能にするため、脚部
が完全に固定されていることによって患者の腰部を運動
させた際に腰部と脚部との間に発生する可能性のある不
要な歪みを回避することができる。具体的には、通常の
患者の場合下肢の重量は6〜8kg程度であるため、こ
の重量によって腰部に応力が加わり股関節を介して仙腸
関節にねじれが発生して患者に不快感を与える場合があ
る。
【0049】上記支柱部52に対する上部枠53及び支
持面部54の揺動角は、左右にそれぞれ5〜30度、特
に15度程度あれば十分である。揺動角が少なすぎると
上記の不具合を解消することができなくなり、また、揺
動角が大きすぎると脚部の支持ができず、脚部が支持面
部54から外れて却って危険性が高まる。
【0050】脚部台50の揺動機構において、コイルス
プリング58の弾性は、患者の脚部が必要以上に揺動し
ないように脚部の揺動動作を抑制する機能を有する。コ
イルスプリング58がないと、患者の腰部の揺動に伴っ
て脚部がほとんど抵抗なく揺動してしまい、脚部を支持
するための脚部台の意味がなくなるからである。
【0051】次に、本実施形態の動作を図5及び図6を
参照して説明する。揺動部材10が図5(a)に示す状
態にある場合の患者の腰部の断面を図6の実線で描いた
楕円で示すこととすると、揺動部材10が左右に揺動し
た場合の患者の腰部断面は2つの点線で描いた楕円のよ
うになる。ここで、図6に示す点Oは患者の体軸の位置
を表している。駆動モータ33の出力軸34の回転によ
って揺動部材10が右側に揺動すると、患者の腰部は時
計回りに回旋しながら右側に移動し、また、揺動部材1
0が左側に揺動すると、患者の腰部は反時計回りに回旋
しながら左側に移動する。
【0052】このような揺動運動において、揺動部材1
0の案内面の曲率中心Pの位置は矢印FR ,FL に沿っ
て左右に往復移動する。これに伴って、揺動部材10上
に載置された患者の腰部が回転しつつ、腰部中心Oが矢
印Hに沿って左右上方へ交互に移動しながら持ち上げら
れる。このため、腰部の単なる回動運動とは異なり、下
位腰椎から骨盤までの部位が左右交互に斜め上方に持ち
上げられる。したがって、この運動を繰り返すことによ
って骨盤の前傾を減少させることができ、腰仙関節のモ
ビライゼイションを施すことが可能となる。
【0053】ここで、揺動部材10の案内面の曲率中心
Pと患者の腰部中心Oの位置関係は本来的には任意に設
定することができる。ただし、曲率中心Pが腰部中心O
よりも上方に位置するように案内面を形成することによ
り、揺動部材10の左右への揺動によって患者の腰部が
左右上方へ持ち上げられるようになるため、腰部に対し
て上述のような運動を特に効果的に施すことができるよ
うになる。なお、案内面は図示のように揺動方向に沿っ
て全体として同一の曲率中心Pを備えている必要はな
く、案内面の位置に沿って曲率中心が移動するように、
すなわち、非円弧状の曲面形状に案内面を構成してもよ
い。
【0054】また、上記揺動運動によって、椎間関節の
関節包靭帯、横突起に着く横突起間靭帯、椎弓に着く黄
色靭帯、腰仙関節に着く腸腰靭帯等が伸張され、靭帯の
スパズムが開放される。同時に、腹横筋と多裂筋もスト
レッチされる。特に、本実施形態では、図4(a)に示
すように、揺動部材10の軸線Sの水平面Hに対する傾
斜角θを設けているため、患者の骨盤の前傾を効果的に
低減することができ、腰痛の発生原因を除去することが
可能である。
【0055】以上のように本実施形態における揺動運動
によれば、腰背筋のストレッチ、骨盤回旋運動及び横仰
臥運動と言う腰痛に効果的と思われる3種の運動を実施
した場合とほぼ同様の効果が得られる。これらのうちで
特に横仰臥運動は、従来、実行にかなりの苦労を伴うと
ともに、正確で効果的な運動を実施することは困難であ
ったが、上記装置を用いることにより極めて容易に、し
かも正確かつ効果的に実行することができる。
【0056】なお、上記装置においては、駆動モータの
動力により揺動部材10を左右に揺動させているが、駆
動手段としては電動モータに限らず、油圧シリンダ、エ
アシリンダ、ソレノイドなどの種々の駆動源を用いるこ
とができる。
【0057】さらに、図4に示す上記揺動部材10の軸
線Sの水平面Hに対する傾斜角θを調整する手段を設け
てもよい。この手段は、支持台20の傾斜梁材22,2
2と支持梁材21の上部との間の取付位置を上下に移動
させる機構を設けることによって実現できる。また、支
持台20自体を装置1の図示しないフレームに対して傾
斜自在に取り付けておくことにより簡単な構造で実現す
ることも可能である。
【0058】図7は、制御駆動系の概略構成を示すブロ
ック図である。制御盤31の前面パネルに配列された電
源スイッチa、揺動幅の調整ダイヤルb、揺動速度の調
整ダイヤルc、モードスイッチd〜f及び設定スイッチ
g,hは、入力インターフェイス36に接続され、それ
ぞれのボタンの操作状態がCPU(中央処理部)37に
入力されるように構成されている。CPU37は動作情
報等を保存したメモリ37aに接続されている。CPU
37の周辺の細部構造は省略しているが、CPU37及
びメモリ37aとその他の周辺回路はMPU(マイクロ
プロセッサユニット)を構成する。CPU37からはモ
ータ駆動回路38に制御信号が出力され、モータ制御回
路38はこの制御信号に基づいて駆動モータ33に駆動
信号を送出する。また、駆動モータ33の時計回り及び
反時計回りの回転角度限界は設定スイッチg及びhによ
って入力インターフェイス36を介してCPU37へと
入力され、その入力値に応じてモータ駆動回路38は回
転角度限界に達すると駆動モータ33の回転方向を逆転
させる。
【0059】電源スイッチaが押圧されてオン状態にな
ると、CPU37は電源回路39に信号を送出してモー
タ駆動回路66に電源電圧を供給させる。電源スイッチ
aがオン状態にある場合に電源スイッチaを再度押すと
揺動部材の揺動動作が開始され、この揺動状態にある場
合に電源スイッチaを押すと揺動部材の揺動動作が停止
する。電源スイッチaが所定時間押圧されないと、CP
U37が構成するタイマにより自動的に電源が遮断され
るようになっている。
【0060】揺動幅の調整ダイヤルbの指示値は入力イ
ンターフェイス36を介してCPU37に入力され、駆
動モータ33の回転を同一方向に駆動する時間を当該指
示値に対応した値に保持する。この時間が経過すると、
CPU37の制御信号はモータ駆動回路38を介して駆
動モータ33の回転方向を逆転させる。なお、この時間
は、以下に説明する揺動速度の調整値に応じて、上記揺
動幅の指示値を実現するために算定されるようになって
いるため、揺動速度に拘わらず、実際の揺動幅若しくは
揺動角度に応じて調整ダイヤルbを調整することができ
る。ここで、揺動幅の最大値は、上記の設定スイッチ
g,hによって指示される回転角度限界に対応してい
る。
【0061】また、揺動速度の調整ダイヤルcの指示値
は入力インターフェイス36を介してCPU37に入力
され、駆動モータ33の回転速度を決定する駆動電圧
(駆動モータ33が直流モータ等である場合)若しくは
駆動パルス周期(駆動モータ33が誘導モータ、ステッ
ピングモータ等である場合)を当該指示値に応じた値に
保持する。この結果、調整ダイヤルcの指示値に対応し
た揺動速度若しくは揺動周期で揺動部材10が動作する
ようになる。
【0062】なお、揺動部材10に案内面とほぼ同形状
に形成された下側向きの測定用下面を設け、支持台20
に支持面とほぼ同形状に形成された上側向きの測定用上
面を設けて、測定用下面又は測定用上面の一方の所定部
位にマイクロスイッチなどの検出部を配置し、揺動部材
がある程度揺動すると検出部が測定用下面と測定用上面
とに挟まれることによりその旨を検出できるように構成
してもよい。この場合には、上記のスイッチによる回転
角度限界の検出だけではなく、揺動部材の揺動幅を制御
する場合に、揺動部材の揺動位置を複数の検出部により
適宜検出して適宜の位置で駆動モータを反転させること
もできる。
【0063】モードスイッチd〜fは、3つのうちいず
れか一つを選択できるようになっており、モードスイッ
チdを選択した場合には以下の表1に示す一般モード、
モードスイッチeを選択した場合には壮年モード、モー
ドスイッチfを選択した場合にはその他の例えば高齢者
モードが選択され、それぞれのモードに適合した揺動運
動パターンが実行されるようになっている。
【0064】
【表1】
【0065】上記表1の中の小揺動、中揺動、大揺動
は、それぞれ揺動幅の調整ダイヤルb及び揺動速度の調
整ダイヤルcが基準値(中央値)を指示している場合
に、予め以下の表2に示す揺動幅(揺動角度)及び揺動
速度(揺動周期)になるように設定されている。
【0066】
【表2】
【0067】上記表1における一般モードは、平均的な
初老の患者に対して実施されるものであり、大揺動を実
施しないことにより壮年モードよりも腰部に対する負荷
の少ない運動となっている。また、高齢者モードは、低
年齢の児童や高齢者に対して実施されるもので、一般モ
ードよりも更に負担の少ない運動パターンとなってい
る。いずれのモードにおいても、比較的軽い運動量の揺
動と、比較的重い運動量の揺動とを交互に繰り返すこと
が治療効果を得るために望ましい。
【0068】上記各モードにおいても、揺動幅の調整ダ
イヤルb及び揺動速度の調整ダイヤルcを調整すること
により、上記小揺動、中揺動、大揺動のそれぞれの揺動
角及び揺動周期を調整することができる。したがって、
上記モードスイッチのいずれかを選択している場合は、
選択された上記表1に示すモードと、上記調整ダイヤル
b及び調整ダイヤルcの指示値とによって、実際に作動
するパターンが決定される。また、上記モードスイッチ
のいずれも選択していない場合は、調整ダイヤルb及び
調整ダイヤルcの指示値に応じた揺動動作のみが連続的
に実行される。
【0069】上述のように、揺動部材10の単なる揺動
だけでも腰痛に効果的な運動を患者の腰部に施すことが
できるが、揺動幅及び揺動速度を変えた複数の揺動状態
で運動を加えることにより、患者の年齢、柔軟性、腰痛
の種類、腰痛の程度等に合わせて、適宜治療を行うこと
ができる。
【0070】特に、異なる揺動状態を所定のパターンで
順次実行することにより、腰痛の異なる原因や異なる部
位に対する改善作用を誘発させることが可能である。こ
れは、例えば、小さな揺動幅及び小さな揺動周期により
治療効果が期待できる患者乃至は症例と、大きな揺動幅
及び大きな揺動周期により治療効果が期待できる患者乃
至は症例とは一般に異なるからである。この場合に、小
さな揺動幅と大きな揺動周期、或いは、大きな揺動幅と
小さな揺動周期等の組み合わせた揺動を用いてもよい。
【0071】また、運動中に上述のように運動量の大小
の揺動を交互に繰り返すことにより治療効果を上げるこ
とができる。さらに、本格的な運動に入る前に、小さい
運動量の揺動から徐々に運動量を増大させ、患者の腰部
のウォーミングアップを行うことにより、或いは運動終
了時において運動量を徐々に低減させていくことによっ
て、治療の安全性を高めることができるとともに、患者
の腰部への運動負荷を低減することができる。
【0072】なお、揺動部材10における案内面以外の
形状は任意であるから、腰部載置面11を患者の腰部が
しっかりとホールドされる形状に構成することが好まし
い。また、腰部載置面を備えた部材に接続された枠部材
によって案内面が構成された揺りかご状のものでもよ
い。
【0073】また、上記揺動部材と支持台には相互に噛
合する案内歯及びラックを設けているが、このような歯
形を設けることなく、揺動部材と支持部とを相互に揺動
方向に向けて摺動させないように、他の係合構造を設け
てもよい。また、例えば揺動部材の裏面の一部若しくは
全体を案内面とし、この案内面の表面を床面等の支持面
によって受け止め、案内面と支持面とが滑らないよう
に、いずれか一方の表面にゴム板等を貼着してもよい。
このように揺動部材と支持部とを相互に摺動しないよう
に構成したのは、患者の腰部を支持している揺動部材が
支持部に対して摺動することによって、患者の腰部、脊
椎、股関節等に大きな損傷を与える危険性があるからで
ある。
【0074】上記実施形態では支持部として平坦な支持
枠が設けられているが、例えば、支持部は揺動部材の案
内面の湾曲形状よりも全体的に曲率半径の大きい(すな
わち湾曲度の小さい)湾曲形状に形成されていてもよ
く、この場合にも揺動動作の多少の相違は生ずるもの
の、患者の腰部に対して上記実施形態とほぼ同様の効果
を与えることができる。この場合、支持部は、案内面の
湾曲形状とは反対に(下方に向けて開くように)湾曲し
ていてもよい。
【0075】揺動部材10に取り付けられた曲面ラック
16の基準ピッチ面その他の作用面は、揺動部材10の
案内面である案内帯材12bの表面と、支持台20の支
持面である案内梁材24の上面との形状関係によって駆
動モータ33の出力軸34を移動させることなく全揺動
範囲に亘って駆動できるように構成されている。つま
り、曲面ラック16の作用面は、揺動部材10の案内面
の湾曲方向とは逆向きに湾曲している。このように出力
歯車35と曲面ラック16との間の噛合部にて揺動部材
10の揺動動作を吸収しているため、駆動機構自体を大
幅に簡素化することができることから製造コストや重量
も低減できる。さらに、駆動系の部品点数の低減、駆動
系の占める容積の低減などを図ることができ、駆動抵抗
も低減され、しかも耐久性も容易に向上させることがで
きる。
【0076】駆動モータ33の出力軸34に固定された
出力歯車35と、曲面ラック16との組み合わせは、種
々に設定することができる。たとえば、本実施形態の場
合においても、出力歯車35の代わりに楕円歯車その他
の異形歯車を用い、その代わりに曲面ラック16の基準
ピッチ面の曲率を変えたり、或いは、曲面ラック16の
代わりに平坦なラックを用いることもできる。すなわ
ち、駆動系においては、駆動源から揺動部材に至る伝達
経路のいずれかの作用面の形状が、揺動部材の揺動動作
に起因する位置変化を補償し、吸収するように形成され
ていればよい。このことによって、作用面以外の機構的
構造を大幅に簡略化することができる。
【0077】図9及び図10には、上述の揺動部材1
0、支持台20及び制御駆動装置30を収容した一体型
の腰部運動装置100の全体構成を示す。この腰部運動
装置100においては、図10に示す基礎フレーム11
0の中央部に上記支持台20が取付固定されており、支
持台20上に支持された揺動部材10の載置面には3分
割されたマット111,112,113が取り付けられ
ている。基礎フレーム110における支持台20の取付
部よりも一方の側に図9に示す上部台120が取り付け
られ、基礎フレーム110の他方の側には図9に示す脚
部台130が取り付けられる。上部台120の表面上に
は上部マット121が取り付けられる。
【0078】一方、脚部台130は、基礎フレーム11
0に取り付けられた取付部材131を備えている。この
取付部材131には、取付部材131に対して装置の長
手方向に所定角度範囲内に制限された状態で回動可能に
構成された中継部材132が取り付けられている。中継
部材132に対してはさらに装置の長手方向とは直交す
る方向に所定角度範囲に制限された状態で回動可能に構
成された支柱133が連結されている。支柱133の上
端には中央部分が屈曲した形状の脚部マット134が取
付固定されている。
【0079】揺動部材10及び支持台20の両側部に
は、基礎フレーム110に取り付けられて上方へ立ち上
がった下部フレーム軸141が配置され、この下部フレ
ーム軸141の外側面に上部フレーム軸142が接続さ
れている。上部フレーム軸142の最上部には一対の手
摺り143,143が固定されている。手摺り143の
上にはそれぞれグリップ部材144が固定されている。
また、制御駆動装置30の本体は、図10に示すよう
に、基礎フレーム110における上部台120側の端部
に固定されている。さらに、この制御駆動装置30に
は、本体に接続され、操作スイッチ31を備えた操作部
30aが一方の手摺り143の外側上方に配置されてい
る。
【0080】図9に示すように、揺動部材10及び支持
台20の周囲には、基礎フレーム110に固定された仕
切板114,115,116が配置されている。仕切板
114は揺動部材10の揺動の軸線方向の両側にそれぞ
れ取り付けられる。仕切板115,116は揺動部材1
0の揺動方向の両側部においてそれぞれ下部フレーム1
41及び上部フレーム142の外面に取り付けられてい
る。
【0081】一方、揺動部材10には、揺動部材10の
周囲を覆うように形成された筒状のカバー枠板117が
固定され、このカバー枠板117は、上記仕切板11
4,115,116の内側において下方に伸びるように
配置されている。このカバー板117の形状を図11に
示す。カバー枠板117は、揺動部材10の軸線方向の
前後に配置される板状部117a,117bと、揺動部
材10の揺動方向の両側部に配置される板状部117
c,117dとから構成されている。板状部117bの
下部は、駆動モータ33の突出部位を回避するように、
下方から大きく切れ上がっている。板状部117cと1
17dとはほぼ同形状である。
【0082】図10に示す骨格構造から脚部台130を
取り外した状態で本実施形態を脚部側から見た状態を図
11に示す。揺動部材10の周囲を覆うカバー枠板11
7は仕切板114,115,116により囲まれた領域
の内部に収容されるようになっている。カバー枠板11
7は揺動部材10の揺動動作とともに両側部へ揺動する
ので、カバー枠板117に干渉しないように両側部を覆
う下側の仕切板115よりも上側の仕切板116はやや
外側に張り出すように配置されている。
【0083】図13は本実施形態の装置を側面から見た
状態を示す。脚部台130の支柱133は、上述のよう
に装置の長手方向の前後に所定角度範囲だけ回動可能に
構成されているため、図示実線で示すように揺動部材1
0の側に倒して患者の脚部を載せて使用し、患者が装置
に対して乗り降りする際には図示点線で示すように揺動
部材10から離れる側に倒し、患者が揺動部材10と脚
部台130との間に入れるようにして、患者の乗り降り
を容易にしている。揺動部材10と脚部台130との間
に入った患者は、そのまま揺動部材10の上に腰掛け、
脚部を上げて脚部台130を引き寄せて図示実線の状態
とし、脚部マット134の上に脚部を載せる。揺動部材
10に腰掛け、脚部を脚部マット134上に置いた患者
は、上半身を上部マット121上に横たえて、仰臥姿勢
で上述のような運動を行う。ここで、患者の腰部は揺動
部材10の揺動によって左右に揺動し、それによる脚部
の揺動によって脚部マット134も揺動する。このと
き、脚部マット134の左右への回動範囲は上記のよう
に制限されているため、脚部が完全に固定されている場
合における腰部の負担を低減できるとともに、脚部マッ
ト134の過度な揺れによって脚部が不要かつ危険な程
度に揺れることを防止することができる。この運動を終
えると、患者は手摺り143上に取り付けられたグリッ
プ部144を把持して起きあがり、脚部を脚部マット1
34から降ろし、脚部台130を押して図示点線の状態
としてから立ち上がり、装置から離れる。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、椎間関節の関節包靭
帯、横突起に着く横突起間靭帯、椎弓に着く黄色靭帯、
腰仙関節に着く腸腰靭帯等が伸張され、靭帯のスパズム
が開放されると同時に、腹横筋と多裂筋もストレッチさ
れるため、腰背筋のストレッチ、骨盤回旋運動及び横仰
臥運動と言う腰痛に効果的と思われる3種の運動に加え
て椎間関節のモビライゼイション、或いは、ラテラルラ
イングエクササイズを行った場合とほぼ同様の効果を能
動的な運動を行うことなく、自然に施すことができ、専
門家や介助者の手数もかけずに腰痛の効果的な改善及び
予防を図ることができる上に、簡易な構造で揺動部材を
確実に駆動することができるため、駆動機構の占める容
積及び部品点数を低減することができ、装置のコンパク
ト化、軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の実施形態の骨格構造を示す
斜視図である。
【図2】同実施形態の骨格構造において揺動部材が側方
に揺動した状態を示す斜視図である。
【図3】同実施形態を用いて腰痛の治療若しくは予防の
ためのシステムを構成した場合の例を示す全体構成図で
ある。
【図4】同実施形態の骨格構造の図1に示す状態におけ
る側面図(a)及び図2に示す状態における側面図
(b)である。
【図5】同実施形態の骨格構造の図1に示す状態におけ
る正面図(a)及び図2に示す状態における正面図
(b)である。
【図6】同実施形態の揺動部材に載せた患者の腰部の動
きを示す説明図である。
【図7】同実施形態の装置の制御駆動系の構成を示す構
成ブロック図である。
【図8】同実施形態の装置を含むシステムの脚部台の構
造を示す部分断面図である。
【図9】上記実施形態を用いて構成した腰部運動装置の
実施形態の全体構成を示す斜視図である。
【図10】腰部運動装置の実施形態の骨格構造を示す斜
視図である。
【図11】腰部運動装置の実施形態から脚部台を取り外
した状態で長手方向に見た正面図である。
【図12】腰部運動装置の実施形態における揺動部材を
覆うカバー枠板の形状を示す斜視図である。
【図13】腰部運動装置の実施形態の側面図である。
【符号の説明】
10 揺動部材 11 腰部載置面 12 フランジ部 12a 下端縁 12b 案内帯材 13 係合ラック 13a,16a,25a,26a,35a 歯 14 延伸部材 15 取付枠 16 曲面ラック 17 クッション材 20 支持台 21 支持梁材 22 傾斜梁材 23,24 案内梁材 25,26 平坦ラック 27 規制部材 30 制御駆動装置 31 制御盤 32 取付梁材 33 駆動モータ 34 出力軸 35 出力歯車 37 CPU 38 モータ駆動回路 40,120 上部台 50,130 脚部台 100 腰部運動装置 110 基礎フレーム 111,112,113 マット 114,115,116 仕切板 117 カバー枠板 121 上部マット 131 取付部材 132 中継部材 133 支柱 134 脚部マット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61F 5/01 A61H 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者を仰臥させた状態で腰部の運動を行
    わせるように構成された腰痛の治療若しくは予防のため
    の装置であって、 表面側に形成された患者の腰部を載置するための腰部
    載置部、及び、該腰部載置部に腰部を載置した患者の体
    軸に対し略直交する揺動方向に向けて上方に湾曲した案
    内面備えた揺動部材と、 前記案内面を前記揺動部材が揺動可能となるように支持
    し、前記揺動方向に平面状に伸び、若しくは前記案内面
    よりも前記揺動方向に全体として小さな湾曲度を備えた
    曲面状に伸びた支持面を備えた支持台とを設け、 前記揺動部材には前記揺動部材の下方に配置された従
    動側係合歯面を備えた従動側係合部を取付固定し、 前記従動側係合歯面に対し前記揺動部材側から噛合する
    駆動側係合歯面を有する駆動歯車、及び、該駆動歯車
    直接若しくは間接的に回動させるための駆動源を備えた
    駆動機構を前記支持台に対して相対的に固定して設け、 前記駆動源により前記駆動側係合部を回動させて前記
    動歯車と係合する前記従動側係合面を備えた前記従動
    側係合部を駆動し、前記揺動部材を揺動させるように構
    成したことを特徴とする腰痛の治療若しくは予防のため
    の装置。
  2. 【請求項2】 前記揺動部材には前記揺動方向に沿って
    形成された揺動側歯列が設けられ、前記支持台には前記
    揺動側歯列に対して前記揺動部材の全揺動範囲に亘って
    常時噛合するように構成された支持側歯列が設けられて
    いることを特徴とする請求項1に記載の腰痛の治療若し
    くは予防のための装置。
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