JP3229154U - チェーン式刃物マガジン - Google Patents
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Abstract
【課題】ケースを良好に搭載でき、ケースを刃物を取り外す位置から刃物交換機構への方向に搬送することができるチェーン式刃物マガジンを提供する。【解決手段】チェーン式刃物マガジン100は、軌道101と、軌道101に沿って移動できるチェーンを形成するために直列に接続された複数の移動手段10とを備え、移動手段10毎にケース20が結合され、ロック手段を介して、ケース20を対応する移動手段10に離脱不能に結合させる。アンロック手段50を介して、ロック手段のロックをアンロックして、ケース20を移動手段10から離脱されるように配置されている。また、刃物搬送機構は、軌道101の刃物を取り外す位置と対応するように軌道101の一側に配置され、刃物を取り外す位置にアンロックされたケース20を刃物搬送機構へ移動させる。これによって、ケース20を安定に搬送できるとともに離脱なしに移動手段10に安定に結合することができる。【選択図】図1
Description
本考案は、マシニングセンターマシンに関し、特に自動的に刃物を交換できるチェーン式刃物マガジンに関する。
従来のマシニングセンターマシンのチェーン式刃物マガジンは、複数の刃物を搬送可能であり、刃物交換機構を介して配置することで、必要な刃物をマシニングセンターマシンの主軸に適時に搬送する。しかしながら、前記チェーン式刃物マガジンにおいて、ケースを刃物台に安定に結合するように、ケースを収容するための挟み口部が刃物台本体に設けられる。運転中のケースが刃物台から不用意に離脱することを回避するように、既知の方法は、刃物台にばね式の挟み板をそれぞれ配置することによって、ケースを押して挟んで該ケースを刃物台に安定に収容する。しかしながら、ばね式の挟み板が、弾性の疲労によりケースを安定に挟むことができず離脱する恐れがある。特に、ケースとケースに取り付けられた刃物棒(刃物棒が刃物に結合するために用いられる)との総重量が重いほど離脱しやすくなる。尚、別のチェーン式刃物マガジンは、軌道の外部に規制機構を配置することでケースを規制する。当該規制機構は、通常、別の軌道として運転軌道に沿って配置しなければならない。この結果、工具マガジン全体の構成が複雑になるだけでなく、コストを増加し、点検が不便となる。
また、前記チェーン式刃物マガジンは、刃物を取り外す位置に位置するケースとそれに取り付けられた刃物棒とを刃物交換機構に搬送する場合、刃物搬送機構によってケースを刃物台から取り出して搬送する。前記刃物搬送機構は、平行に配置された二つの軌道を備え、ケースが当該二つの軌道の間で移動させるように駆動する。しかしながら、ケースを安定に搬送させるため、上方及び下方で同時に挟むように、二つの軌道がケースの外部輪郭に応じてそれらに係合する溝を加工しなければならない。この結果、軌道を製造するコストを増加し、更にケースが異なる規格または異なる外部輪郭を有する場合、前記二つの軌道が適用できないため交換しなければならない。
これに鑑みて、本考案は、ケースを良好に搭載でき、ケースを刃物を取り外す位置から刃物交換機構への方向に搬送することができるチェーン式刃物マガジンを提供する目的とする。
上記目的を達成するために、本考案のチェーン式刃物マガジンは軌道と、前記軌道に沿って移動できるチェーンを形成するために直列に接続された複数の移動手段とを備え、前記移動手段毎に離脱可能なケースが結合され、前記各移動手段は、前記軌道に沿って移動できる基板と、前記基板から垂下するように該基板に接続された少なくとも一つの第一案内レールとをそれぞれ含み、前記各ケースは、それぞれ、摺動対を成すように対応する一つの前記移動手段の前記第一案内レールに係合されており、前記軌道の刃物を取り外す位置と対応するように前記軌道の一側に配置された刃物搬送機構を備え、前記刃物搬送機構は、少なくとも一つの第二案内レールと、変位部材と、挟み手段とを含み、前記第二案内レールが、刃物を取り外す位置に位置する移動手段の前記第一案内レールと同一の軸線に前記第一案内レールに近接するように配置されており、前記変位部材が制御されて第一位置と一第二位置との間に直線で往復変位するように配置されており、前記挟み手段は、第一当接面及び第二当接面を有し、前記変位部材の一端に接続され、前記変位部材とともに変位できるように配置され、前記変位部材が第一位置に位置するとき、前記チェーンにおけるケースが前記第一当接面と前記第二当接面との間の空間を通過可能であり、前記変位部材が第一位置から離れたとき、前記挟み手段の前記第一当接面と前記第二当接面とが、刃物を取り外す位置に位置するケースを挟んで押し出し、前記変位部材が第二位置に移動しているとき、挟まれたケースが前記第一案内レールに沿って前記第二案内レールにスライドし、前記変位部材が第二位置に到達すると、前記挟まれたケースが前記第一案内レールから離脱するように構成されている。
一実施形態では、チェーン式刃物マガジンは、アンロック手段と、各移動手段と対応するケースとの間にそれぞれ配置されたロック手段とを備え、ロック手段は、ケースを対応する移動手段に離脱不能に結合させるように配置されており、アンロック手段は、ロック手段がケース及び移動手段に対するロックをアンロックして、ケースを移動手段から離脱されるように配置されている。
本考案によれば、ケースを安定に搬送できるとともに離脱なしに移動手段に安定に結合することができる。
本考案をより明確に説明するために、好ましい実施形態を図面を参照して以下に詳細に説明する。図1ないし図9は、本考案の好ましい実施形態のチェーン式刃物マガジン100を示す。それが、例えば、横型マシニングセンターマシンに適用できるが、これに限らない。前記チェーン式刃物マガジン100は、軌道101と、前記軌道101に沿って移動できるチェーンを形成するために直列に接続された複数の移動手段10とを備え、移動手段10毎に離脱可能なケース20が結合され、アンロックされる前に前記ケース20がロック手段40(図10及び図11を参照)を介して移動手段10に固定され、ケース20が刃物棒30を取り付けるための一つのソケット孔22を有する。また、チェーン式刃物マガジン100は、軌道101の刃物を取り外す位置と対応するように軌道101の一側に配置されたアンロック手段50及び刃物搬送機構60を備える。説明を容易にするために、図1に示す中央に位置するケース20の位置は、刃物を取り外す位置として定義される。アンロック手段50は、刃物を取り外す位置に位置する移動手段10とケース20との間ロック手段40によるロックをアンロックし、ケース20を移動手段10から分離させる。刃物搬送機構60はアンロックされたケース20を刃物交換機構(図示せず)に搬送する。
以下、移動手段10とケース20との具体的な結合関係、それらの間のロック方法及びアンロック方法、及び前記刃物搬送機構60を順に説明する。
図10及び図11を参照すると、前記移動手段10は、基板12と二つの第一案内レール14とを含み、前記基板12は、その側面に配置された複数のローラー16が軌道101の溝101aに位置するため、軌道101に沿ってスムーズに移動可能である。前記二つの第一案内レール14は丸棒体であり、一端が当該基板12に着脱可能に固定されている。前記二つの第一案内レール14は、互いに平行して基板12から垂下するように該基板12に接続されている。ケース20を転倒なしに第一案内レール14に沿ってスムーズに摺動するように、前記ケース20が、前記ソケット孔22の両側にそれぞれ位置するとともに、対応する第一案内レール14が通過するための二つの貫通孔24を有する。前記ケース20は、2つの円形の貫通孔24と2本の丸棒体である第一案内レールとがそれぞれ摺動対を成すことによって転倒なしに係合するという目的を達成する。他の実施形態では、第一案内レールは、断面が多角形であるバーであり、それに応じて貫通孔が多角形孔である。このようにして、一つの前記第一案内レール及び一つの前記貫通孔のみが摺動対を成すことによって、転倒なしに係合するという目的を達成できる。構造の強度を考慮すれば、2つの貫通孔24と2本の第一案内レールとを摺動対を成すように係合する配置方式が好ましい。更に、前記移動手段10の基板12は、基板12を貫通せずに直交し連通している第一側孔12a及び第二側孔12bを有する。ケース20は、接続孔26を有する。
前記ロック手段40は、固定棒41、ブレーキレバー42、押し部材43、規制部材44及び耐摩耗リング45を備える。固定棒41は、本体部41a及び前記本体部41aの一端に接続されたヘッド部41bを含み、前記本体部41aの他端が前記接続孔26に挿入され、前記ヘッド部41bがケース20の外部に露出するように配置され、前記ヘッド部41bと本体部41aとの接続箇所にストッパ部41cが形成されており、前記固定棒41の本体部41aにはねじが形成され、接続孔26がボルト孔であってもよい。これによって、固定棒41は、ケースに離脱可能に一体的に接続されている。もちろん、固定棒がケースと一体に形成されてもよい。
前記ブレーキレバー42、押し部材43、規制部材44及び耐摩耗リング45が前記基板12の第二側孔12bに収容されている。ブレーキレバー42が、図9に示すロック位置PAと図13に示すアンロック位置PBとの間に移動でき、大径部42a、小径部42b及び障碍壁42cを含む。前記小径部42bが前記大径部42aと前記障碍壁42cとの間に位置しており、前記大径部42aの直径が前記小径部42bの直径より大きく、前記大径部42aと前記小径部42bとの接続箇所にショルダ部42dが形成されている。前記ブレーキレバー42をロック位置PAへ移動し続けるように、前記押し部材43が前記ブレーキレバー42に押し力を印加する。本実施形態において、押し部材43がばねであり、ばねの一端が第二側孔12bの底面に当接しており、他端が前記ブレーキレバー42に当接している。好ましくは、ばねがずれないように、ブレーキレバー42は、ばねの一部を挿入するための座ぐり孔42eを有する。前記規制部材44がC型バックルで、前記第二側孔12bの開口部付近の係合凹溝部12cに係合されている。ここで、ブレーキレバー42の障碍壁42cが前記規制部材44に当接すると、ロック位置PAに位置することを意味すると定義する。前記耐摩耗リング45は、耐摩耗材料からなり、かつ前記ブレーキレバー42の大径部42aの外周面の前記第二側孔12bの孔壁との間に外嵌される。これにより、ブレーキレバー42が第二側孔12bの孔壁に直接接触するため摩耗することを防止できる。
図5及び図8を参照すると、アンロック手段50は、圧力シリンダー52及び押圧部材54を含み、前記圧力シリンダー52が、前記軌道101の一側にチェーンの移動を妨げない箇所に配置される。前記圧力シリンダー52が、圧力シリンダーの内圧の変化による前後に移動可能なピストンロッド52aを備える。ピストンロッド52aの一端が前記押圧部材54に接続される。前記押圧部材54が、刃物を取り外す位置に位置するロック手段40のブレーキレバー42に位置合わせる接圧端54aを備える。圧力シリンダー52が作動しない状態で、前記押圧部材54の接圧端54aと、ブレーキレバー42の、外部に露出した一端との間に間隔を有する。
以上、移動ユニット10とケース20との結合関係、ロック手段40及びアンロック手段50に対して説明した。ケース20を移動手段10に結合させる場合、ケース20に配置された固定棒41のヘッド部41bを有する一端が対応する移動手段10の基板12の第一側孔12aに挿入する(図7参照)。同時に、ブレーキレバー42が、押し部材43の押し及び規制部材44の当接によりロック位置PAに停止する。この状態で、前記ブレーキレバー42のショルダ部42dは、前記固定棒41が引き出される経路(図9を参照)に位置するとともに、前記固定棒41のストッパ部41cに当接し、前記固定棒41を前記第一側孔12aから引き出させない。このように、固定棒41に一体的に接続されたケース20が移動手段10に固定に連結されるとともに、チェーンの回転に従って位置を変化する。前記ロック手段40のロック状態をアンロックしようとする場合、前記圧力シリンダー52を始動してピストンロッド52aを押し出すように制御する。図12及び図13に示すように、ピストンロッド52aによって駆動された押圧部材54の接圧端54aは、前記ブレーキレバー42を奥側へアンロック位置PBまでに移動するように押し当てて、前記ブレーキレバー42のショルダ部42dを、固定レバー41が引き出された経路から退出させる(即ち、ショルダ部42dがストッパ部41cに当接しない)とともに、前記ブレーキレバー42が前記押し部材43を押して、これにより、ケース20を移動手段から離脱させる。前記固定棒41のヘッド部41bが、支障なく前記ブレーキレバー42の小径部42bの外部を通過して、当該第一側孔12aから離脱することができる。これによって、ケース20を第一案内レール14に沿って移動手段10から離脱することができる。
以下、本実施形態の刃物搬送機構60を更に説明する。図1〜図4及び図14〜図16に示すように、刃物搬送機構60は、サドル61、ケースストッパ62、二つの第二案内レール63、作動圧力シリンダー64、挟み手段65及び二つのガイドロッド66を含む。サドル61が長板状の形状を有し、軌道101の一側にチェーンの移動を妨げない箇所に横向きに固定されている。サドル61が長い開口部61aを有し、前記アンロック手段50がサドル61に固定される。前記ケースストッパ62が第一エッジブロック62aと第二エッジブロック62bとを連結するように構成されており、第一エッジブロック62aが前記サドル61の一端に固定接続されており、第二エッジブロック62bは、アーク状当接面62cを有する。前記二つの第二案内レール63は、直径が第一案内レール14のそれと同じである丸棒体であり、一端が前記第一エッジブロック62aに着脱可能に固定接続され、互いに平行して前記ケースストッパ62から垂下する。各第二案内レール63が対応する第一案内レール14と同一の軸線に位置し、尚、第二案内レール63と第一案内レール14との自由端の間に隙間がある。この隙間により、作動中のチェーンによって駆動されるケース20が第2の第二案内レール63と衝突しないことを確保する。前記作動圧力シリンダー64は、シリンダ本体64a及び変位部材64bを含み、シリンダ本体64aがサドル61の背面に配置されており、変位部材64bはピストンロッドであり、一端がシリンダ本体64aを穿設し、他端がシリンダ本体64aの外部に露出するとともに浮き接手64cに接続されている。当該シリンダ本体64aの内圧の変化を制御することにより、当該変位部材64bを、図3に示すシリンダ本体64aに対して収縮する第一位置P1と、図17に示すシリンダ本体64aに対して延出する第二位置P2との間に直線で往復するように変位させる。
前記第二案内レール63の数は2つであり、このようにして、同様にケース20を転倒させないという目的を達成できる。しかし、第一案内レールは、断面が多角形であるバーを1本利用し、ケース20の貫通孔が多角形孔である場合、第二案内レールも、断面が多角形であるバーを1本利用することで、同様に摺動対を成してケース20の転倒なしに係合するという目的を達成することができる。
また、前記サドル61の背面には、更に第一固定ブロック67と第二固定ブロック68とが固定され、第一固定ブロック67には、少なくとも一つの第一ストッパ69が配置され、第二固定ブロック68には少なくとも一つの第二ストッパ70が配置される。本実施形態では、第一ストッパ69は、二つのボルトである。第一ストッパ69は第一固定ブロック67のボルト孔にロックされ、第二ストッパ70もボルトで、第二固定ブロック68のボルト孔にロックされる。前記第一ストッパ69及び第二ストッパ70は、ボルト孔にロックされた深さを調整することで、ボルトが外部に露出したヘッド部の位置を変更させる。
前記作動圧力シリンダー64は、浮き接手64cで前記挟み手段65に接続され、前記挟み手段65を一緒に変位させる。前記挟み手段65は、第一挟みブロック651、第二挟みブロック652、二つの固定棒653及び二つのばね654を含む。第一挟みブロック651と第二挟みブロック652とを安定に移動させるように、本実施形態では、前記二つのガイドロッド66は第一案内レール14及び第二案内レール63の軸線を平行に通過するように、前記二つのガイドロッド66を第一挟みブロック651と第二挟みブロック652とを貫通させ、ガイドロッド66の両端がそれぞれ前記第一固定ブロック67と前記第二固定ブロック68とに固定接続させる。これによって、第一挟みブロック651と第二挟みブロック652とが転倒なしにガイドロッド66に沿って摺動し、しかも、第一挟みブロック651及び第二挟みブロック652の一部が前記サドル61の長い開口部61aを通過する。ここで、第一挟みブロック651及び第二挟みブロック652の前記長い開口部61aを通過する部分であって、互に対向する面をそれぞれ第一当接面651aと第二当接面652aとに定義する。
前記挟み手段65の前記二つの固定棒653がガイドロッド66に平行し、一端が前記第一挟みブロック651に固定接続され、他端が前記第二挟みブロック652を通過するとともに、ナットからなるストッパ655を備え、前記第二挟みブロック652が固定棒653に沿って移動できるように形成される。前記二つのばね654は、それぞれ、対応する固定棒653に外嵌されるとともに、両端がそれぞれ前記ストッパ655と前記第二挟みブロック652とに当接している。ストッパ655が固定棒653に固定接続され、固定棒653が第一挟みブロック651に固定接続されるため、ばね654は、ストッパ655を固定支持点として前記第二挟みブロック652を第一挟みブロック651に向かう方向に移動させるように押し続ける。
第一挟みブロック651及び第二挟みブロック652を転倒させないように、前記ガイドロッド66の数が二つである。第一挟みブロック651と第二挟みブロック652との間の安定性を向上させるように、固定棒653及びばね654の数が二つである。しかし、所定の機能に影響を与えなければ、ガイドロッド66、固定棒653及びばね654の数は上記に限らない。例えば、ガイドロッド及び固定棒の本体部の径方向断面が非円形である場合、実際の応用に応じて、それぞれ一つを有しても前記機能を実現することができる。
以上は、本考案の好ましい実施形態に係るチェーン式刃物マガジン100の構造を説明したが、次に、その作動について説明する。
図8及び図9を参照すると、通常状態で、移動手段10とケース20とは前記ロック手段40を介して離脱不能の状態を保持する。前記ロック手段40のロックにより、チェーンに連れて回転するケース20が例えば、既存の構造の不適切に離脱する恐れがない。同時に、アンロック手段50の押圧部材54と移動手段10に配置されたブレーキレバー42との間に間隔があるため、刃物搬送機構60の作動圧力シリンダー64の変位部材64bが第一位置P1に止まる。この状態では、チェーンにおけるケース20は、第一挟みブロック651の第一当接面651aと第二挟みブロック652の第二当接面652aとの空間をちょうど通過することができる(図4参照)。これによって、チェーンをスムーズに運転することを確保でき、ばね654が圧縮された状態にある。
マシニングセンターマシンが工具交換工程を実行しようとするとき、前記アンロック手段50は、押圧部材54が前記ロック手段40のブレーキレバー42を押し当てそれが奥側へアンロック位置PBまで移動するよう制御される(図12及び図13を参照)。これによって、ケース20に結合された固定棒41と移動手段10に収納されたブレーキレバー42とが互に支障や干渉することはない。再び図17〜図19を参照すると、刃物搬送機構60の作動圧力シリンダー64を始動して変位部材64bを第一位置P1から離れるように駆動し、変位部材64bがシリンダ本体64aの外部に徐々に延出するとともに、ばね654は圧縮能を解放し、第一挟みブロック651が第二挟みブロック652に向かって移動し、第一当接面651aと第二当接面652aとが、刃物を取り外す位置に位置するアンロックされたケース20を挟んで押し出し、しかもばね654の一端がストッパ655に当接し、他端が前記第二挟みブロック652を押すため、第一挟みブロック651と第二挟みブロック652とがケース20を安定に挟むことができる。尚、前記挟み手段65が前記ケース20を挟んで押し出したら、アンロック手段50の押圧部材54は直ちに後退するように操作され、前記ブレーキレバー42が再び前記押し部材43によって解放された圧縮能の作用を受けてロック位置PAに戻る。
変位部材64bが第二位置P2へ移動し続ける過程において、ケース20は、第一案内レール14に沿って移動してから、第二案内レール63にスライドし、前記第一挟みブロック651が前記第二ストッパ70に当接するとき、前記ケース20が前記アーク状当接面62cに当接するとともに、第一案内レール14から完全に離脱した。ここで、前記変位部材64bが第二位置P2に位置すると定義する。これによって、刃物交換機構の刃物交換アームがケース20に取り付けられた刃物棒30をスムーズに摘んで刃物交換作業を実行することができる。
刃物交換作業が完了しケース20を再び元の位置に戻そうとするとき、前記変位部材64bを第一位置P1へ移動するように制御し、ケース20が第二案内レール63から離脱して第一案内レール14に入ると、固定棒653の自由端653aがまず第一ストッパ69に当接し、第一挟みブロック651を固定位置に止まる。しかし、移動ストロークの設計のため、変位部材64bはシリンダ64aの内部へ少し距離をさらに収縮する。これによって、第二挟みブロック652を第一挟みブロック651に対して後退させて前記第一挟みブロック651と前記第二挟みブロック652との間の距離を大きくさせ、第一挟みブロック651と第二挟みブロック652が図4に示すようなチェーンにおけるケース20を通過するための空間を保持する様子に戻る。同時に、ケース20に接続された固定棒41のヘッド部41bが再び対応する移動手段10の基板12の第一側孔12aに挿入し、前記ヘッド部41bが前記ブレーキレバー42を第二側孔12bの内部に向かって後退移動するように押し、ヘッド部41bがブレーキレバー42の中心軸線を通過してから、前記ブレーキレバー42のショルダ部42dが前記押し部材43の押し付け力により再度に固定棒41のストッパ部41cに当接することによって、ケース20が移動手段10から不適切に離脱することを防止する。
以上に述べたように、本考案のケースと移動手段との間にロック手段を配置することで良好な結合性能を有し、チェーンがケースを良好に搭載でき、且つケースが離脱するおそれはない。次に、ケースをガイドするための案内レールは、バーがケースの貫通孔を通過するという広く使用されている構成を利用し、前構成は、ケースの外部輪郭に合わせるため従来の軌道構造が特殊な溝を製造しなければならず、加工工程とコストが増加するという問題を解決できる。更に、従来の軌道構造が異なる仕様または異なる外部輪郭のケースに適用できない欠点を解決できる。尚、上述のアンロック手段及び刃物搬送機構の作動が、プロセッサによって制御されるが、プロセッサは、本考案の改良の要点ではないので、ここでは説明しない。
上述したものは本考案の好ましい実施形態に過ぎず、本考案の明細書及び実用新案登録請求の範囲の均等な変化はすべて、本考案の実用新案登録請求の範囲内に含まれるべきである。
[本考案]
100:チェーン式刃物マガジン
101:軌道
101a:溝
10:移動手段
12:基板
12a:第一側孔
12b:第二側孔
12c:係合凹溝部
14:第一案内レール
16:ローラー
20:ケース
22:ソケット孔
24:貫通孔
26:接続孔
30:刃物棒
40:ロック手段
41:固定棒
41a:本体部
41b:ヘッド部
41c:ストッパ部
42:ブレーキレバー
42a:大径部
42b:小径部
42c:障碍壁
42d:ショルダ部
42e:座ぐり孔
43:押し部材
44:規制部材
45:耐摩耗リング
50:アンロック手段
52:圧力シリンダー
52a:ピストンロッド
54: 押圧部材
54a:接圧端
60: 刃物搬送機構
61:サドル
61a:長い開口部
62:ケースストッパ
62a:第一エッジブロック
62b:第二エッジブロック
62c:アーク状当接面
63:第二案内レール
64:作動圧力シリンダー
64a:シリンダ本体
64b:変位部材
64c: 浮き接手
65:挟み手段
651:第一挟みブロック
651a:第一当接面
652:第二挟みブロック
652a:第二当接面
653:固定棒
653a:自由端
654:ばね
655:ストッパ
66:ガイドロッド
67:第一固定ブロック
68:第二固定ブロック
69:第一ストッパ
70:第二ストッパ
PA:ロック位置
PB:アンロック位置
P1:第一位置
P2:第二位置
100:チェーン式刃物マガジン
101:軌道
101a:溝
10:移動手段
12:基板
12a:第一側孔
12b:第二側孔
12c:係合凹溝部
14:第一案内レール
16:ローラー
20:ケース
22:ソケット孔
24:貫通孔
26:接続孔
30:刃物棒
40:ロック手段
41:固定棒
41a:本体部
41b:ヘッド部
41c:ストッパ部
42:ブレーキレバー
42a:大径部
42b:小径部
42c:障碍壁
42d:ショルダ部
42e:座ぐり孔
43:押し部材
44:規制部材
45:耐摩耗リング
50:アンロック手段
52:圧力シリンダー
52a:ピストンロッド
54: 押圧部材
54a:接圧端
60: 刃物搬送機構
61:サドル
61a:長い開口部
62:ケースストッパ
62a:第一エッジブロック
62b:第二エッジブロック
62c:アーク状当接面
63:第二案内レール
64:作動圧力シリンダー
64a:シリンダ本体
64b:変位部材
64c: 浮き接手
65:挟み手段
651:第一挟みブロック
651a:第一当接面
652:第二挟みブロック
652a:第二当接面
653:固定棒
653a:自由端
654:ばね
655:ストッパ
66:ガイドロッド
67:第一固定ブロック
68:第二固定ブロック
69:第一ストッパ
70:第二ストッパ
PA:ロック位置
PB:アンロック位置
P1:第一位置
P2:第二位置
Claims (10)
- 軌道と、前記軌道に沿って移動できるチェーンを形成するために直列に接続された複数の移動手段とを備え、前記移動手段毎に離脱可能なケースが結合されたチェーン式刃物マガジンにおいて、
前記各移動手段は、前記軌道に沿って移動できる基板と、前記基板から垂下するように該基板に接続された少なくとも一つの第一案内レールとをそれぞれ含み、
前記各ケースは、それぞれ、摺動対を成すように対応する一つの前記移動手段の前記第一案内レールに係合されており、
前記軌道の刃物を取り外す位置と対応するように前記軌道の一側に配置された刃物搬送機構を備え、前記刃物搬送機構は、少なくとも一つの第二案内レールと、変位部材と、挟み手段とを含み、
前記第二案内レールが、刃物を取り外す位置に位置する移動手段の前記第一案内レールと同一の軸線に前記第一案内レールに近接するように配置されており、
前記変位部材が制御されて第一位置と一第二位置との間に直線で往復変位するように配置されており、
前記挟み手段は、第一当接面及び第二当接面を有し、前記変位部材の一端に接続され、前記変位部材とともに変位できるように配置され、前記変位部材が第一位置に位置するとき、前記チェーンにおけるケースが前記第一当接面と前記第二当接面との間の空間を通過可能であり、前記変位部材が第一位置から離れたとき、前記挟み手段の前記第一当接面と前記第二当接面とが、刃物を取り外す位置に位置するケースを挟んで押し出し、前記変位部材が第二位置に移動しているとき、挟まれたケースが前記第一案内レールに沿って前記第二案内レールにスライドし、前記変位部材が第二位置に到達すると、前記挟まれたケースが前記第一案内レールから離脱するように構成されているチェーン式刃物マガジン。 - アンロック手段と、前記各移動手段と対応するケースとの間にそれぞれ配置されたロック手段とを備え、
前記ロック手段は、前記ケースを対応する移動手段に離脱不能に結合させるように配置されており、
前記アンロック手段は、前記ロック手段が前記ケース及び前記移動手段に対するロックをアンロックして、前記ケースを前記移動手段から離脱されるように配置されている
請求項1に記載のチェーン式刃物マガジン。 - 前記基板は、直交し連通する第一側孔及び第二側孔を有し、
前記ロック手段は、固定棒及びブレーキレバーを含み、
前記固定棒は、前記ケースに一体的に接続されており、一端が前記基板の第一側孔に挿入可能であり、前記ブレーキレバーが前記基板の第二側孔を穿設するとともに、ロック位置とアンロック位置との間に移動可能であり、ロック位置に位置する前記ブレーキレバーが前記固定棒に当接し前記固定棒を前記第一側孔から抜き取り不能にさせるとともに、アンロック位置の前記ブレーキレバーが前記固定棒を第一側孔から抜き取り可能にさせるように配置されており、
前記アンロック手段が前記軌道の一側に配置され押圧部材を含み、前記押圧部材が、前記ブレーキレバーを押して前記ロック位置から前記アンロック位置へ移動させるように制御される
請求項2に記載のチェーン式刃物マガジン。 - 前記ロック手段は、前記基板の第二側孔に配置された押し部材を含み、
前記ブレーキレバーをロック位置へ移動し続けるように、前記押し部材が、前記ブレーキレバーに押し力を印加し、
前記ブレーキレバーは、大径部と小径部とを含み、前記大径部の直径が前記小径部の直径より大きく、前記大径部と前記小径部との接続箇所にショルダ部が形成されており、
前記固定棒は、本体部及び前記本体部の一端に接続されたヘッド部を含み、前記ヘッド部の直径が前記本体部の直径より大きく、前記ヘッド部と前記本体部との接続箇所にストッパ部が形成されており、前記ケースが前記移動手段に結合される場合、ロック位置に位置する前記ブレーキレバーのショルダ部が前記固定棒の前記ストッパ部に当接する
請求項3に記載のチェーン式刃物マガジン。 - 前記刃物搬送機構は、サドル、ケースストッパ及び作動圧力シリンダーを含み、
前記サドルは、前記軌道の一側に配置されており、
前記ケースストッパは、前記サドルの一端に固定接続され、前記第二案内レールが前記ケースストッパに接続されるように垂下しており、
前記作動圧力シリンダーは、前記変位部材及び前記サドルに配置されたシリンダ本体を含み、
前記変位部材の一端が、前記シリンダ本体を穿設し、他端が前記シリンダ本体の外側に前記挟み手段に接続されており、前記シリンダ本体の内圧の変化を制御することにより、前記変位部材を直線で往復するように変位させるように配置されている
請求項1に記載のチェーン式刃物マガジン。 - 前記少なくとも一つの第一案内レール及び前記少なくとも一つの第二案内レールは、それぞれ2本の丸棒体であり、
前記各ケースは、刃物棒を取り付けるための一つのソケット孔と、前記ソケット孔の両側に位置し、前記二つの第一案内レールまたは前記二つの第二案内レールを通過するための二つの貫通孔とをそれぞれ有する
請求項1に記載のチェーン式刃物マガジン。 - 前記変位部材が前記第一位置から離れると、前記挟み手段の前記第一当接面と前記第二当接面とが互いに対向して接近するように配置されている
請求項1に記載のチェーン式刃物マガジン。 - 前記刃物搬送機構は、前記第二案内レールに平行する少なくとも一つのガイドロッドを含み、
前記挟み手段は、第一挟みブロック、第二挟みブロック、少なくとも一つの固定棒及び少なくとも一つのばねを含み、
前記ガイドロッドが前記第一挟みブロック及び前記第二挟みブロックを通過するように配置され、前記固定棒の一端が第一挟みブロックに固定接続され、他端が前記第二挟みブロックを通過するとともにストッパを備え、
前記ばねは、前記固定棒に外嵌されるとともに、両端がそれぞれ前記ストッパと前記第二挟みブロックとに当接しており、前記変位部材の一端が前記第二挟みブロックに接続されている
請求項7に記載のチェーン式刃物マガジン。 - 前記刃物搬送機構は、
第一位置へ移動する前記変位部材が、前記第二挟みブロックを前記第一挟みブロックに対して後退移動させて、前記第一挟みブロックと前記第二挟みブロックとの距離を大きくさせるように、前記固定棒を止めるための少なくとも一つの第一ストッパを含む。
請求項8に記載のチェーン式刃物マガジン。 - 前記刃物搬送機構は、
前記変位部材に連れて第二位置まで移動する前記第一挟みブロックを止めるための少なくとも一つの第二ストッパを含む
請求項8に記載のチェーン式刃物マガジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020003517U JP3229154U (ja) | 2020-08-19 | 2020-08-19 | チェーン式刃物マガジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020003517U JP3229154U (ja) | 2020-08-19 | 2020-08-19 | チェーン式刃物マガジン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3229154U true JP3229154U (ja) | 2020-11-26 |
Family
ID=73452402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2020003517U Active JP3229154U (ja) | 2020-08-19 | 2020-08-19 | チェーン式刃物マガジン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3229154U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113714844A (zh) * | 2021-10-22 | 2021-11-30 | 宁波天瑞精工机械有限公司 | 一种大型数控机床生产加工用平置式链条刀库装置 |
-
2020
- 2020-08-19 JP JP2020003517U patent/JP3229154U/ja active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113714844A (zh) * | 2021-10-22 | 2021-11-30 | 宁波天瑞精工机械有限公司 | 一种大型数控机床生产加工用平置式链条刀库装置 |
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