JP3229110B2 - アルミニウム合金の接合方法 - Google Patents

アルミニウム合金の接合方法

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JP3229110B2 JP04345294A JP4345294A JP3229110B2 JP 3229110 B2 JP3229110 B2 JP 3229110B2 JP 04345294 A JP04345294 A JP 04345294A JP 4345294 A JP4345294 A JP 4345294A JP 3229110 B2 JP3229110 B2 JP 3229110B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミハニカム等の構造
材、自動車部品及び缶製品などの製造に用いるアルミニ
ウム合金の接合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミは一般的に金属のレーザ加工で用
いられるYAG,CO2 レーザの波長域では反射率が高
く、また、熱伝導率が高いため、レーザによる効率のよ
い入熱は困難である。そこで従来、アルミのレーザ溶接
では大出力の連続波(CW)のYAG,CO2 レーザを
用い、かつ焦点距離の短いレンズ等でレーザ光を微小ス
ポットに集光し、平均的なパワー密度を大きくすること
で対応していた。しかし、これらの方法は大型のレーザ
装置が必要となり、設備的にコストが高いし、過大な入
熱のため特に薄板の場合、溶接点近傍や裏面に不必要な
変形などの熱影響が発生する問題があった。
【0003】また、特開平5−228661号公報や特
開平5−228662号公報のように溶接部の凝固割れ
や凹みを防止するために、溶接すべきアルミニウム材と
して溶加材が予め被覆されたものを用いてレーザ溶接を
行う方法か、溶加材を複合押出により表面に複合一体化
した複合材を製作した後、この複合押出材に熱間圧延を
施して、これを溶加材層を表面に有する板材に形成した
ものを用意し、この溶加材複合アルミニウム板を用い
て、レーザ溶接を行う方法が提案されている。更には、
特開平4−214898号公報はアルミ材のめっき後の
処理の際、被処理材を支持台に取り付けて、処理液に浸
される。この時、被処理材を支持台にレーザ溶接で取付
け、またレーザ切断で切り離す。この時使用するレーザ
装置としてCO2 レーザ、平均出力1600W、パルス
ピーク出力3000W、周波数10〜3000Hz、ま
た、YAGレーザ、平均出力400×3台、パルスピー
ク出力5000W×3台の仕様が開示されている。
【0004】特開昭59−30492号公報にはアルミ
合金の溶接性向上のため、アルミニウムとアルミニウム
合金或いはアルミニウム合金同志を溶接する場合に両溶
接母材と成分の異なるアルミニウム合金よりなるフィラ
ーメタルを両溶接母材間に介在させて、YAGレーザに
より両溶接母材を溶接する方法や特開平4−33958
4号公報は被溶接部に間隙を設け、レーザ光を特定の角
度で入射し、間隙内でのレーザ光の多重反射で接合面を
加熱する金属筒体の製造方法や特開平2−142686
号公報は狭開先レーザ溶接と超音波シーム溶接の組合せ
によるアルミニウム合金製溶接缶胴体の製造方法が提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平5−2
28661号公報や特開平5−228662号公報にあ
っては、特にレーザ出力特性については記載がなく、ま
た、溶加材を被覆しなければならないので汎用性に劣る
と言う問題がある。また、特開平4−214898号公
報はレーザのピーク出力と平均出力密度(W/cm2
の兼ね合いについては特に示されていないし、また、狭
開先溶接でない。特開昭59−30492号公報は特開
平5−228661号公報や特開平5−228662号
公報と同様、特にレーザ出力特性については何ら記載が
なく、また、溶加材を被覆しなければならないので汎用
性に劣ると言う問題がある。更に、特開平4−3395
84号公報は多重反射を利用する観点からは狭開先溶接
法の基本特許と同じで、そのバリエーションの一つであ
るが、しかし、レーザについてはYAG,CO2 が好ま
しいとあるだけで出力性能には何ら限定がないし、材料
の限定もない。また、特開平2−142686号公報は
レーザについてのYAG或いはCO2 の限定がなく、実
施例ではCW,YAG600Wを使用しているのが実状
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの問題を
解消し、パルスCO2 レーザを用いて、時間的にも高密
度なレーザ光を入射することで、アルミ材料を瞬間的に
溶融状態にすることが可能であることの知見のもとに、
狭開先レーザ溶接により、パルスピーク出力密度と平均
出力密度をパラメータにした溶接可能最適領域を見出
し、低平均出力のレーザ装置で溶接を可能としたもので
ある。その発明の要旨とするところは、アルミの狭開先
レーザ溶接による接合方法において、パルスCO2 レー
ザを用い、狭開先密着部におけるレーザ光のパルスピー
ク出力密度をPp(MW/cm2 )とし、平均出力密度
をPa(MW/cm2 )とするとき、Ppが70×ex
p(−20×Pa)以上であり、かつ18000×ex
p(−16×Pa)以下なる領域を満足する条件で溶接
することを特徴とするアルミニウム合金の接合方法にあ
る。
【0007】
【作用】以下本発明について図面に従って詳細に説明す
る。図1は本発明に係るアルミの狭開先によるレーザ溶
接の斜視図である。図1に示すように、二枚の溶接材料
であるアルミニウム合金板1を押さえロール2によって
押さえながら連続的に狭開先密着部3にパルスCO2
ーザを用いてレーザ光をレンズ4によって光を調整しな
がらレーザ溶接を行っている状態を示している。なお、
符号5は二枚に溶接材料であるアルミニウム合金板1の
レーザ溶接された溶接部である。このように狭開先によ
るレーザ溶接を対象としている。ここで狭開先溶接とは
図1にも示しているように、物体の接合面の少なくとも
一方を曲げて溶接部へ導入して、この溶接部で他方の接
合面へ密着し、そして溶接部の前方では楔状空隙を作る
ようにしたものを言う。この状態でレーザビームを楔状
空隙の開放面側より奥部へ向けて投射してアルミニウム
合金板の接合面の両面を加熱、溶着させるものである。
【0008】図2はパルスピーク出力密度に係る時間と
出力との関係を示す図である。図2に示すように、狭開
先レーザ溶接を適用した場合にパルスピーク出力密度と
平均出力密度が時間tと共にt1 時間の周期で生じてい
ることが判る。すなわち、パルスピーク出力6のパルス
エネルギー(J/pulse)をEとし、パルス時間幅
2 とすると、E/t2 [W]、パルス繰返し周期数
[HZ ]=1/t1 [1/sec]、また、平均出力は
パルスエネルギー(E)×繰返し周期数(1/t1 )=
E/t1 [W]で表すことが出来る。そこでビーム断面
積をSとすると、次の式で表すことが出来る。 パルスピーク出力密度Pp=(E/t2 )/S[W/cm2 ] … (1) 平均出力密度Pa=(E/t1 )/S[W/cm2 ] … (2) なお、ここで各出力密度は狭開先を作らずにレンズから
の距離だけで決まるレーザビーム断面積[cm2 ]に含
まれるパワー密度である。
【0009】図3は本発明に係る平均出力密度Paとピ
ーク出力密度Ppとの関係を示す図である。図3に示す
ように、アルミニウム合金材料に狭開先レーザ溶接法を
適用した場合、パルスピーク出力密度Ppと平均出力密
度Paをパラメータにした溶接可能領域、すなわち、7
0×exp(−20×Pa)≦Pp≦18000×ex
p(−16×Pa)の領域である図3に示す斜線部
(B)であることが判明した。すなわち、領域(A)で
は入熱不足により溶融現象が起こらない。また、領域
(C)では過大な入熱のため溶融を通り越し、蒸発に至
るため溶接欠陥が発生し、良好な溶接が出来ない。更に
は、この領域では大型のレーザ装置が必要となり経済性
が悪化する。そこで狭開先レーザ溶接を適用した場合、
パルスピーク出力密度と平均出力密度が上記式を満足す
る領域に該当する値にする必要がある。それ未満である
と溶接が不可能であることを示している。
【0010】
【実施例】供試材として、厚さ0.23mmのアルミニ
ウム合金3004なる薄板を重ね合わせ、開放側から狭
開先密着部にレーザビームを照射しながら押さえロール
にて二枚を溶接した溶接板を得るもので、そのレーザは
次のような条件で行った。 レーザ装置:高速パルスCO2 レーザ(波長10.6μ
m) パルスピーク出力 0.5〜20KW 平均出力 100〜500W パルス繰り返し周波数 1KHz 集光レンズ:ZnSeレンズ 集点距離f=5゛,7.
5゛ 材料 :アルミニウム合金 3004 材料移動速度:250mm/sec 狭開先密着部でのレーザビーム断面積S: f=5゛ S=1.96×10-3cm2 f=7.5゛ S=4.07×10-3cm2
【0011】その溶接結果を図4に示す。図4は図3と
同様に平均出力密度とピーク出力密度との関係を示す図
であって、レンズ集点距離を5インチ(127mm)お
よび7.5インチ(191mm)の各レンズを用いた場
合の溶接の可否を○●×で表示した。すなわち、○はレ
ンズ集点距離を5インチの場合、●はレンズ集点距離を
7.5インチの場合のそれぞれの溶接可能な点を示して
いる。また、×はレンズ集点距離を5インチ、××はレ
ンズ集点距離を7.5インチのそれぞれの溶接不可能な
点を示している。これより判るように溶接可能点は本発
明のPp条件を満たしていることが判る。
【0012】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によってパル
スCO2 レーザをアルミの狭開先レーザ溶接に適用し、
パルスのピーク、平均出力を制御することで効率的にア
ルミ溶接を行える。また、高ピーク出力のレーザを用い
ることで溶接に必要な平均レーザ出力を下げることが可
能で、小型のレーザ装置で低コストで溶接が可能とな
り、しかも、高Mg含有アルミ溶接にも優れた低入熱で
熱影響の少ない溶接が可能である等種々の優れた効果を
奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアルミの狭開先によるレーザ溶接
の斜視図、
【図2】パルスピーク出力密度に係る時間と出力との関
係を示す図、
【図3】本発明に係る平均出力密度とピーク出力密度と
の関係を示す図、
【図4】平均出力密度とピーク出力密度との関係を示す
図である。
【符号の説明】
1 アルミニウム合金板 2 押さえロール 3 狭開先密着部 5 レンズ 6 パルスピーク出力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉橋 敦史 神奈川県相模原市淵野辺5−10−1 新 日本製鐵株式会 エレクトロニクス研究 所内 (72)発明者 南田 勝宏 神奈川県相模原市淵野辺5−10−1 新 日本製鐵株式会 エレクトロニクス研究 所内 (56)参考文献 特開 昭52−60256(JP,A) 特開 平5−318153(JP,A) 特表 平2−500628(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 B32B 15/01 B23K 103:10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミの狭開先レーザ溶接による接合方
    法において、パルスCO2 レーザを用いて、狭開先密着
    部におけるレーザ光のパルスピーク出力密度をPp(M
    W/cm2 )とし、平均出力密度をPa(MW/c
    2 )とするとき、Ppが70×exp(−20×P
    a)以上であり、かつ18000×exp(−16×P
    a)以下なる領域を満足する条件で溶接することを特徴
    とするアルミニウム合金の接合方法。
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