JP3228748U - 消毒スタンド - Google Patents
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Abstract
【課題】故障など不具合が発生しにくく電源やセンサー不要で、甚だシンプルかつ堅牢で美観や使用感が良く、消毒達成度の高い足踏み式消毒スタンドを低コストで提供する。【解決手段】台座1のやや後方に略板状の縦長支柱2を垂立させるとともにその後方にそれより若干小型略同型の縦長押棒3を並立させ、両者の連結はそれらの上端において前方に向け水平に伸びる押板体4の後部の支柱側に設ける前蝶番5aと押棒側に設ける後蝶番5bによるものとし、該支柱2の下端は台座1に直接固定させるともにその若干前方に踏み板6を小回動させるに足る支点体7aを設け、該踏み板6の後端部において押棒3の下端を下蝶番5cで連結させ、該支柱2の中上部において落下防止体8a付きの消毒液用容器載置板8を前方に張り出すように設ける。また台座1の上面と踏み板6の下面の間に挟まって載置される三角柱体の頂上稜線部を支点体7aとする。【選択図】図1
Description
この考案は、ウイルス感染等の予防対策として用いられる手指を消毒又は洗浄するための消毒スタンドに関する。
最近、全世界的な脅威となっている新型コロナウイルスには未だ決定的に対処できる治療薬やワクチンが存在せず、感染爆発や重症化したときの致死率の高さ及び医療崩壊の危機懸念などから、これを極力、初期の段階でくい止めるためのいわゆるソーシャルディスタンスなど「3密」を避ける自粛要請がなされていることは周知の通りである。そこで民間個人が心掛けるべき主な対策としてマスク着用と手洗い(消毒)がある。
このうち水道水や洗剤を使って手洗いができる場所は当然に限られているから、外出先等ではスタンド設置型の消毒(除菌)装置が要望されており、それには様々なタイプのものがある。その際、使用にあたって片手ずつしかできないと、非効率であるばかりか途中からそれが再汚染されてしまうおそれがあるから、ハンドフリーの状態で両手を同時に消毒できるものが望ましいが、現状ではそれは甚だ限られたものになっている。
例えば小型簡易なものとして、テーブル等に載置する箱型装置があり、その下方の開口部より手指を挿入すると、センサーが感知してアルコール等の消毒液を噴出する仕掛けになっていたり、或いは上方に手をかざすと下方より消毒液がスプレーされるものもある。
或いは足踏み式ポンプスタンドと称するものもあるが、これは市販の大小様々なポンプ式消毒液ボトルを支持棒の頂上の収容箱にセットして、これを足元の支持部にあるペダルを踏むことによりポンプを作動させ消毒液を噴出できるようにしたものである。
いずれにしても既製のものについては、テーブル載置型は低コストで簡便ではあるものの、使用状況によっては故障など不具合が発生しやすく、屋外では電源不備やセンサー誤作動などから設置できない問題点があり、また業務用の本格的なものは甚だ高コストであったり、上記の足踏み式ポンプスタンドも様々な消毒液ボトルに対応して作動させる機構が複雑化して、不便や故障が多いなどの問題点を抱えていた。本考案はかかる問題点を解決することを課題とする。
台座1のやや後方に略板状の縦長支柱2を垂立させるとともにその後方にそれより若干小型略同型の縦長押棒3を並立させ、両者の連結はそれらの上端において前方に向け水平に伸びる押板体4の後部の支柱側に設ける前蝶番5aと押棒側に設ける後蝶番5bによるものとし、該支柱2の下端は台座1に直接固定させるともにその若干前方に踏み板6を小回動させるに足る支点体7aを設け、該踏み板6の後端部において押棒3の下端を下蝶番5cで連結させ、該支柱2の中上部において落下防止体8a付きの消毒液用容器載置板8を前方に張り出すように設けて本考案の消毒スタンドとする。
ここで言う略板状の支柱2、押棒3、その他の部材はいずれも木製が好ましく、消毒液容器載置板8は基本的にトレイと同等とするが、これも木製が好ましい。
踏み板6の後端を踏むことにより約15度ほど小回転(回動)させることになる支点体7aは、必然的に台座1の上方に存在する踏み板6内部に設ける場合の横軸(図示せず)もしくは台座1上に踏み板6と挟まるように載置される横棒体7の頂上部にあたる箇所ということになるが、好ましいのは後者であり、とりわけそれが三角柱体である場合であって、そのとき支点体7aはその頂上稜線部ということになる。
既に述べたように、台座1に垂立固定された市柱2に対し約15度程度の小回動を許す可動的連結を押板体4にするのは蝶番5aであり、またこの押板体4に対し同じく可動的連結を押棒3にするのは蝶番5bであり、さらにこの押棒3に対し同じく可動的連結を踏み板6にするのが蝶番5cである。
その回動においてはいわゆるてこの原理が働く。すなわち既製の消毒液用容器9の消毒液吐出管9aの根元頂上部に当たる箇所が、足元の踏み板6の前端部を踏んだときに力点となり、前蝶番5aで連結される箇所が支点、後蝶番5bで連結される箇所が作用点となる。但し踏み板6の踏みを離したときには下がった消毒液吐出管9aが復元して上がろうとするので、今度は力点と作用点が逆に入れ替わる。また下方の踏み板6においてその後端と押棒3の下端が下蝶番5cで連結される箇所が作用点、横棒体7の頂上部支点体7aに当たる箇所が支点、足で踏む箇所が力点となる。
各支点から力点及び作用点までの距離の比率は、踏み板6においては支点から力点までの距離3に対し作用点までは2、押板体4においては踏み状態における支点から力点までの距離1に対し作用点までは2程度が望ましい。試作品で試したところによれば、この比率で快適に踏み操作ができて消毒液吐出管9aが押し下げられると同時に、離すとそれが十分復元することが判明した。
なお支柱2の側部に複数のビス穴10を予め設けておくことにより、落下防止体8a付き消毒液用容器載置板8の高さ位置を変えて、該容器の大きさに対応できるようにすることは任意である。
本考案によれば、足で踏み板(ペダル)を踏むのみで直ちに両手を消毒できる至便かつ消毒達成度の甚だ高いものにすることができるが、これは在来のものと異なり電源やセンサー等を必要としないから構造が至ってシンプルであり、従って故障しにくいものが低コストで製作でき、外観的にもオール木製の安らぎ感や親しみ感のあるものにすることが可能で、これを置く側にとっても使う側にとっても抵抗感がなく、その利用率を格段に高めることができるという効果がある。
代表的な形態例として桧等を板状に加工したものを主材料に用いるものとし、台座1の寸法例は縦横200mm、厚さ25mmの正方形で、そのやや後方に縦905mm、横150mm、厚さ20mmの縦長支柱2を垂立固定し、さらにその後方に約5mmの隙間(クリアランス)を隔てて縦870mm、横60mm、厚さ15mmの縦長板体である押棒3を並立させるが、その連結は、下端の背面において縦200mm、横65mm、厚さ10mmの踏み板6の後端上面と下蝶番5cで、上端の前面において縦150mm、横60mm、厚さ15mmの押板体4の前端下面と後蝶番5bで小回動可能状に行う。また支柱2の上端前面と押板体4の下面は前蝶番5aで小回動可能状に連結する。
既に述べたように消毒液用容器載置板8はトレイと同等でありそのせり上がり部が落下防止体8aとみなされるが、本例ではその部分も図のように前方を丸めた厚さ15mm、高さ60mm、長さ約170mmの2枚の袖板状体とし、縦150mm、横150mm、厚さ15mmの受板となる消毒液用容器載置板8を挟むようにしてその後端部において支柱2の側部にビス止めする。また消毒液用容器9の大きさに対応して該載置板8の高さを変えられるように、複数のビス穴10を所定間隔毎に支柱2の側部に設ける。
なお台座1上で支柱2を挟むように厚さ15mmの図示したような支持板11を設け、また汚れ防止のために木材表面にクリヤー塗装をするものとする。いずれも本考案はかかる例に限定されるものではない。
本考案は、とりわけ今日の深刻なウイルス感染予防対策として使い勝手と消毒達成度が良いため社会的ニーズが高く、また甚だシンプルで故障しにくくなじみやすい形態に低コストで量産できるから、産業上の利用可能性は十分にある。
1……台座 2……支柱 3……押棒
4……押板体 5a……前蝶番 5b……後蝶番
5c……下蝶番 6……踏み板 7……横棒体
7a……支点体 8……消毒液用容器載置板
9a……消毒液吐出管 10……ビス穴 11……支持板
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Claims (2)
- 台座のやや後方に略板状の縦長支柱を垂立させるとともにその後方にそれより若干小型略同型の縦長押棒を並立させ、両者の連結はそれらの上端において前方に向け水平に伸びる押板体の後部の支柱側に設ける前蝶番と押棒側に設ける後蝶番によるものとし、該支柱の下端は台座に直接固定させるともにその若干前方に踏み板を小回動させるに足る支点体を設け、該踏み板の後端部において該押棒の下端を下蝶番で連結させ、該支柱の中上部において落下防止体付きの消毒液用容器載置板を前方に張り出すように設けて成ることを特徴とする消毒スタンド。
- 支点体が台座の上面と踏み板の下面の間に挟まって載置される三角柱体の頂上稜線部である請求項1記載の消毒スタンド。
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2020
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