JP3228244U - 気体マスクセット - Google Patents

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Abstract

【課題】食事等の飲食の際にも顔面から外す必要がなく夏場でも暑苦しいことがないので、特に感染症流行の際に有効な気体マスクセットを提供する。【解決手段】気体マスクセット50は、使用者M1、M2の口MDと鼻MCとを少なくとも覆わないように使用者M1、M2の頭部MA又は顔部MBに着脱自在に装着可能な装着部材52と、装着部材52に支持され、使用者M1、M2の顔面に沿って気体を吹き出してエアーカーテンAを形成する気体吹出部材54と、気体吹出部材54に気体を供給する気体供給手段と、を備え、エアーカーテンAにより使用者M1、M2の少なくとも口MDと鼻MCとを気体で覆う。【選択図】図8

Description

本考案は気体マスクセットに係り、通常のマスクとは異なり食事中でも顔面から外す必要がないので、特に感染症対策に有効な気体マスクセットに関する。
近年、インフルエンザを始めとする種々の感染症や、スギやヒノキ等による花粉症などに対する対策として、人の口と鼻を覆うためのマスクの装着の重要性が高まっている。
特に感染症流行の際には、既に感染症に感染した患者に留まらず、予防のためのマスクを一日中装着する習慣が定着しつつある。感染症の種類のなかには、無症状であっても他人に感染させてしまうものもあり、密集・密接・密着の3密状態を避けること及び密着性のよいマスクを常時装着して飛沫感染を防止することが感染症対策において益々重要になっている。
密着性を改良したマスクとして、例えば、特許文献1がある。このマスクは、外面の形状を所定形状に保持可能な保形性を有し、内面で使用者の顔の鼻孔から下の範囲の少なくとも一部を覆うためのマスク本体と、マスク本体の両側それぞれに連結された一対の耳掛け部と、を備え、耳掛け部は、少なくとも、マスク本体との接合部から使用者の耳に当接する位置までの範囲に、使用者の頭部に対するマスク本体の位置を保持可能な保形性を有するようにした構成のものが提案されている。これにより、使用者の顔の形状の外観を使用者の所望する形状に近づけることができるので、密着性の良いマスクを提供できるとされている。
特開2020−7691号公報
しかしながら、密着性の良いマスクであっても居酒屋やレストラン等において食事等の飲食の際には、マスクを顔面から外さなくてはならず、特に向かい合って食事をする場合や多人数で食事をする場合には飛沫感染の危険がある。また、夏場に密着性の良いマスクをすることは、暑苦しいだけでなく熱中症の危険もある。
本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであり、食事等の飲食の際にも顔面から外す必要がなく夏場でも暑苦しいことがないので、特に感染症流行の際に有効な気体マスクセットを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本考案の気体マスクセットは、使用者の口と鼻とを少なくとも覆わないように使用者の頭部又は顔部に着脱自在に装着可能な装着部材と、装着部材に支持され、使用者の顔面に沿って気体を吹き出してエアーカーテンを形成する気体吹出部材と、気体吹出部材に気体を供給する気体供給手段と、を備えエアーカーテンにより使用者の少なくとも口と鼻とを気体で覆うことを特徴とする。
ここで、エアーカーテンとは空気によるエアーカーテンに限らず他の気体によるエアーカーテンも含む。また、気体にはミストも含むものとする。
本考案の気体マスクセットは、使用者の頭部又は顔部に使用者の口と鼻とを少なくとも覆わないようした装着部材を装着し、装着部材に支持された気体吹出部材に気体供給手段から気体を供給して使用者の顔面に沿ってエアーカーテンを形成する。
これにより、顔面に沿って形成されたエアーカーテンが使用者の少なくとも口と鼻とを覆うので、通常のマスクと同様に飛沫感染を防止することができる。また、通常のマスクとは異なりエアーカーテンで少なくとも口と鼻を覆うので、食事等の飲食の際にも顔面から外す必要がなく夏場でも暑苦しいことがない。
したがって、例えば居酒屋やレストラン等において、向かい合って食事をする場合や多人数で食事をする場合であっても飛沫感染の危険を効果的に防止することができると共に夏場における熱中症の危険も効果的に防止できる。
本考案の態様において、気体は、空気、水素ガス、酸素ガス、窒素ガスの単一ガス又は2種以上の混合気体であることが好ましい。これらの気体は人体に無害であり、特に水素ガスは健康改良に良いことが近年分かってきており注目されている。
本考案の態様において、気体は、除菌性を有する気体を含有することが好ましい。除菌性を有しても人体に無害な気体や使用濃度を守れば問題のない気体もあり、このような気体でエアーカーテンを形成することで飛沫感染の危険を一層防止できる。したがって、例えば、空気、水素ガス、酸素ガス、窒素ガスの単一ガス又は2種以上の混合気体に除菌性を有する気体を含有させることもできる。
本考案の態様において、気体吹出部材は可撓性を有する棒筒形状に形成され、気体吹出部材の長手方向に複数の吹出孔又は吹出スリットが形成されていることが好ましい。気体吹出部材に可撓性をもたせることにより、顔面の凹凸に沿って気体吹出部材を撓ませたり曲げたりすることができ、顔面に密着性の良いエアーカーテンを形成することができる。
本考案の態様において、気体吹出部材の可撓性は、アルミニウムの線材を気体吹出部材の長手方向に配設して形成することが好ましい。アルミニウムの線材は他のステンレスや鉄の線材に比べて軽く曲げ易い性質がある。
本考案の態様において、気体吹出部材の長手方向には、複数の吹出孔が2列以上又は吹出スリットが2列以上形成されていることが好ましい。これにより、エアーカーテンを複層枚積層させることができるので、飛沫感染を一層防止できる。
本考案の態様において、気体吹出部材は気体を上向きの気流として吹き出すことが好ましい。これにより、使用者の顔面に沿って上向流のエアーカーテンが形成されるので、飛沫はエアーカーテンに同伴されて使用者の頭部上方に運ばれて拡散されるので、感染症対策として好ましい。一方、下向流のエアーカーテンの場合には、飛沫はエアーカーテンに同伴されて使用者の足元の床面に運ばれて滞留し易くなるので、感染症対策としては好ましくない。
本考案の態様において、気体吹出部材から吹き出す気体の平均吹出風速が毎秒2〜5mの範囲であることが好ましい。
本考案の態様において、気体供給手段には、気体を供給する供給ホースの一端を連結する連結具が設けられると共に連結具は供給ホースが引っ張られると供給ホースが外れる連結構造に形成されていることが好ましい。これにより、使用者が例えば急に立ち上がって供給ホースが引っ張られても、供給ホースは気体供給手段から外れる。これにより、使用者が何らかのケガを負うことも気体供給手段が破損することもない。
本考案の態様において、気体供給手段には、気体吹出部材に供給する気体を冷却する冷却部を有することが好ましい。これにより、使用者は冷却されたエアーカーテンの気流が形成されるので、夏場に使用すると涼しいだけでなく熱中症対策にもなる。
本考案の態様において、装着部材に支持され、気体吹出部材から吹き出された気体を吸引する気体吸引部材と、気体吸引部材に吸引力を発生する気体吸引手段と、を更に備えることが好ましい。これにより、使用者の顔面の上部にも下から上への気流の流れが発生するので、気体吹出部材から吹き出す気体量が少なくても使用者の顔面に沿ってエアーカーテンを確実に形成し易いというメリットがある。
本考案の態様において、気体吸引手段には、気体吸引部材で吸引した気体を除菌する除菌部が設けられることが好ましい。これにより、気体吸引部材で吸引した気体に菌やウイルスが混在していても、吸引した気体を除菌部で除菌してから室内に放出することができる。
本考案の態様において、気体供給手段は、持ち運びが容易なポータブル型の水素発生装置であって、水を入れるタンクと、水電気分解用電極材料からなる水素極と酸素極、PEM膜から構成され、水を電気分解して水素ガスを生成する電極部と、水素ガスの生成量を調整する制御基板と、水素ガスと空気を混ぜた吐出ガスとして吐出口から吐出するエアポンプと、を備えることが好ましい。
これは、気体吹出部材を持ち運びが容易なポータブル型の水素発生装置とした場合の、水素発生装置の好ましい構成を示したものである。
本考案の態様において、水素ガスは、毎分40〜60ml生成され、気体吹出部材に供給される吐出ガスの量として毎分500〜1500mlであることが好ましい。
これにより、水素ガスと空気との混合気体によって使用者の顔面に沿ってエアーカーテンが形成されるので、エアーカーテンによる飛沫遮蔽効果に加えて水素ガスによる使用者の健康改良効果も期待できる。
本考案の気体マスクセットによれば、食事等の飲食の際にも顔面から外す必要がないので、特に感染症流行の際に有効な気体マスクセットを提供することができる。
本考案の第1の実施の形態の気体マスクセットの全体構成図 使用者が第1の実施の形態の気体マスクセットを使用している模式図 気体マスクセットにおける吹出孔方式の気体吹出部材を説明する斜視図 気体マスクセットにおける吹出スリット方式の気体吹出部材を説明する斜視図 吹出孔を3列設けた気体吹出部材を説明する斜視図 吹出スリットを3列設けた気体吹出部材を説明する斜視図 本考案の第1の実施の形態の気体マスクセットの作用効果を説明する説明図 本考案の気体マスクセットを使用した2人の使用者が対面会話をしている模式図 本考案の第2の実施の形態の気体マスクセットの全体構成図 使用者が第2の実施の形態の気体マスクセットを使用している模式図 本考案の第2の実施の形態の気体マスクセットの作用効果を説明する説明図 気体供給手段の一例であるポータブル型の水素発生装置を示す外観図 水素発生装置の内部構成を示す正面図 水素発生装置のブロック図 水素発生装置の電極部を示す説明図 水素発生装置の傾斜センサを示す平面図 水素発生装置の底面図(携帯時) 水素発生装置の底面図(使用時)
以下添付図面に従って、本考案に係る気体マスクセットの好ましい実施の形態について詳述する。
[気体マスクセットの第1の実施の形態]
図1は本考案の気体マスクセットの第1の実施の形態の全体構成を説明する斜視図であり、図2は使用者が気体マスクセットを使用している模式図である。
図1及び図2に示すように、本考案の気体マスクセット50の第1の実施の形態は、主として、使用者M(図2参照)の頭部MA又は顔部MBに着脱自在に装着可能な装着部材52と、装着部材52に支持される気体吹出部材54と、気体吹出部材54に気体を供給する気体供給手段56(図1参照)と、で構成される。なお、本考案の気体マスクセット50において、気体にはミスト状の気体も含むものとする。
(装着部材)
装着部材52は、使用者Mの口MD(図7参照)と鼻MCとを少なくとも覆わないように使用者Mの頭部MA又は顔部MBに着脱自在に装着可能なものであれば特に限定されないが、本実施の形態では頭部MAに装着する例として、ヘッドホーン等に使用される湾曲形状のヘッドバンド型の装着部材52で説明する。なお、図示しないが、顔部MBに装着する装着部材52としては、例えばメガネフレーム構造のものを使用することができる。
頭部MAに装着するヘッドバンド型の装着部材52は、バンド部分52Aに長さ調整を行うスライドアジャスター52B(図1参照)が設けられると共にバンド部分52Aの両端には、使用者Mの側頭部を挟み付ける一対のパッド部材58が設けられる。一対のパッド部材58は、吹出側パッド部材58Aと吸引側パッド部材58Bとで構成される。一対のパッド部材58は円板状でクッション性を有し、使用者Mの頭部MAの大きさや形状に係わらず、装着部材52を頭部MAに密着性良く装着することができる。なお、吸引側パッド部材58Bについては、本考案の第2の実施の形態の気体マスクセット100(図9参照)において説明する。
装着部材52の素材は軽く弾性を有する材質が好ましく例えば薄板形状のプラスチックやステンレスを好適に使用でき、プラスチックやステンレスにクッション材を被覆することで付け心地を良くすることができる。
また、一対のパッド部材58のうちの吹出側パッド部材58Aの外側面には、気体吹出部材54を装着部材52に支持するための吹出側支持部材60が設けられる。吹出側支持部材60は、気体供給手段56から延びた供給ホース62が接続される吹出側支持盤60Aと、気体吹出部材54に連結するための管状の吹出側支持チューブ60Bとで構成される。
吹出側支持盤60Aは、内部に空洞部(図示せず)を有する円板状に形成され、空洞部に供給ホース62が連通している。吹出側支持盤60Aは吹出側パッド部材58Aと一体的に形成される。また、吹出側支持チューブ60Bの一方端は吹出側支持盤60Aの空洞部に連通して接続されると共に他方端は気体吹出部材54の基端部に設けられた接続部54Aに着脱自在に接続される。
(気体吹出部材)
図3及び図4に示すように、気体吹出部材54は、内部が空洞な棒形状に形成され、先端部54Bが閉塞されている。そして、気体吹出部材54の長手方向には、複数の吹出孔54C(図3)又は吹出スリット54D(図4)が形成される。気体吹出部材54の長手方向に複数の吹出孔54C又は吹出スリット54Dを形成することによって、気体吹出部材54から吹き出された気流がエアーカーテンを形成する。
図5及び図6は気体吹出部材54の好ましい態様であり、気体吹出部材54の長手方向に、複数の吹出孔54Cが2列以上(図5)又は吹出スリット54Dが2列以上(図6)形成されている場合である。本実施の形態では、複数の吹出孔54Cが3列形成された場合、吹出スリット54Dが3列形成された場合で図示している。
図5及び図6の気体吹出部材54は、エアーカーテンAが3枚積層されるので、厚みのあるエアーカーテンAを形成することができる。なお、気体吹出部材54の接続部54Aは吹出側支持チューブ60Bに対して着脱自在な接続構造に形成されており、図3から図6の気体吹出部材54を必要に応じて適宜使い分けする。
また、気体吹出部材54は可撓性を有することが好ましい。気体吹出部材54に可撓性をもたせる方法はどのような方法でもよいが、例えば軟質なプラスチックチューブの中に0.6mm〜1.0mmの金属製の線材、例えばアルミニウム、ステンレス、鉄等の線材を入れる方法が好適である。線材のうちアルミニウムの線材は、他の金属製の線材に比べて軽く曲げ易いので特に好ましい。
このように、気体吹出部材54に可撓性を持たせることによって、棒形状の気体吹出部材54を自由に撓ませたり曲げたりすることができ、撓ませた状態や曲げた状態で気体吹出部材54の形が固定される。したがって、気体吹出部材54を例えば顔面の湾曲に沿って湾曲形状に撓ませたり、気体吹出部材54を顔面の頬や鼻等の凹凸に対応させて曲げたりすることもできる。これにより、顔面に対して密着性の良いエアーカーテンAを形成できる。
また、気体吹出部材54を装着部材52に支持するための吹出側支持チューブ60Bについても気体吹出部材54と同様に可撓性を持たせることが好ましい。これにより、可撓性を有する許容長さが長くなるので、気体吹出部材54にだけ可撓性をもたせる場合に比べて色々な形状に撓ませたり曲げたりするフレキシビリティ性が向上する。更には、吹出側支持チューブ60BをL字形状に曲げる位置を変えることで、気体吹出部材54と顔面との距離を近づけたり遠ざけたりすることもできる。
(気体供給手段)
気体供給手段56は、気体を気体吹出部材54に供給するものであり、供給する気体は、人体に悪影響のない例えば、空気、水素ガス、酸素ガス、窒素ガス等の単一ガス又は2種以上の混合気体を好適に使用できる。また、菌やウイルスに対して除菌性を有する気体(ミストも含む)を単独で使用したり、上記の単一ガス又は混合気体に含有させたりして気体吹出部材54に供給することもできる。
除菌性を有する気体の一例としては、レジオテック社のモルキラーMZを使用することができる。モルキラーMZの主成分は、アルキル・ジメチル・ベンジルアンモニウムクロライド(第4級塩)と2−フェノキシエタノールの混合物で、人体に無害であるとされている。
また、除菌性を有する気体としてオゾンも可能であるが、この場合には人体に悪影響がないとされている0.1ppmの濃度以下になるようにする。また、吹出側支持チューブ60BをL字形状に曲げる位置を変えることで、気体吹出部材54と顔面との距離を遠ざけるようにしてもよい。
上記した気体のうちでは特に水素と空気の混合気体であることが好ましい。近年、高濃度の水素ガスを吸引することによって健康にとって悪玉の活性酸素を除去する効果があると言われている。この結果、血流が改善され、人間の健康改善に有効であることが認識されてきており、水素と空気の混合気体を気体吹出部材54から吹き出すことによって、エアーカーテンAによる飛沫遮蔽効果に加えて、水素の吸引による健康改善効果の両方を一度に行うことができる。
また、気体供給手段56には、供給ホース62の一端を連結する連結具56Aが設けられる。この連結具56Aは、連結具56Aに連結された供給ホース62が引っ張られると外れる連結構造に形成されることが好ましい。これにより、例えば座った状態で気体マスクセット50を使用している使用者Mが急に立ち上がったときに供給ホース62が引っ張られても、供給ホース62は気体供給手段56から外れる。これにより、使用者Mが何らかのケガを負うことも気体供給手段56が破損することもない。
また、気体供給手段56には、気体吹出部材54に供給する気体を冷却する冷却部(図示せず)を設けることが好ましい。これにより、夏場に本考案の気体マスクセット50を使用しても、通常のマスクのように暑苦しいことはなく逆に涼しさを付与することができる。これにより、感染症対策に加えて熱中症を防止することもできる。
気体供給手段56としては、気体を液化状態で貯留するポータブルタイプのガスボンベ(図示せず)又は気体を発生させるポータブルタイプの水素発生装置1(図12参照)の何れでもよいが、ガスボンベは頻繁な交換を必要とするので、水素発生装置1がより好ましい。したがって、本考案の実施の形態の気体マスクセット50では、気体供給手段56として水素と空気の混合気体を発生させる水素発生装置1の例で説明するが、水素発生装置1については気体マスクセット50の作用効果、第2の実施の形態の気体マスクセット100の全体構成及び作用効果を説明した後で詳細に説明する。
(気体マスクセットの第1の実施の形態の作用効果)
上記の如く構成された本考案の気体マスクセット50の第1の実施の形態によれば、気体供給手段56で生成された気体は、供給ホース62、吹出側支持盤60A、吹出側支持チューブ60Bを介して気体吹出部材54に供給される。
そして、図7に示すように、気体吹出部材54に供給された気体は、複数の吹出孔54C又は吹出スリット54Dから吹き出され、使用者Mの顔面に沿ったエアーカーテンAを形成する。この場合、使用者Mの口MDや鼻MCをエアーカーテンAで確実に覆うことができるように、気体吹出部材54の棒形状の長さは顔幅よりも長いことが好ましい。
ここで、エアーカーテンAとは空気によるエアーカーテンに限らず他の気体によるエアーカーテンも含む。
気体吹出部材54の長手方向に複数の吹出孔54Cを形成してエアーカーテンAを形成するには、吹出孔54C同士の間隔を狭くすることが好ましい。また、吹出孔54C及び吹出スリット54Dの何れの場合にも、気体吹出部材54から吹き出した気体でエアーカーテンAを形成するには、吹出孔54C及び吹出スリット54Dから吹き出す気体の平均吹出風速が毎秒2〜5mになるようにすることが好ましい。
平均吹出風速が毎秒2m以上であれば、顔面の長さ程度の距離においてエアーカーテンAを確実に形成できる。また、平均吹出風速を上げればエアーカーテンAによる飛沫遮蔽効果は高まっていくが顔面近傍に強い気流が発生することは不快に感じる。したがって、平均吹出風速の上限は5mであることが好ましい。より好ましくは吹き出す気体の平均吹出風速が毎秒2〜4mになるようにすることが好ましい。
また、平均吹出風速を大きくする場合には、吹出側支持チューブ60BをL字形状に曲げる位置を変えることで、気体吹出部材54と顔面との距離を遠ざけることで不快感を低減することもできる。
このように、気体吹出部材54から吹き出された気体は、使用者Mの顔面に沿ってエアーカーテンAを形成するので、使用者の少なくとも口MD及び鼻MCをエアーカーテンAで覆うことができる。これにより、図2で示したように、食事等の飲食の際にも不織布等で製造された通常のマスクのように顔面から外す必要がない。図2はコーヒーカップでコーヒーを飲んでいる一例である。
また、図8は、本考案の気体マスクセット50の第1の実施の形態を使用する2人の使用者M1、M2が、対面して近接状態で会話をしている場面である。このような場合にも、会話による唾の飛沫はエアーカーテンAによって遮蔽されるので、飛沫感染を防止できる。したがって、無症状であっても飛沫感染によって他人に感染させてしまう場合に特に有効である。
この場合、エアーカーテンAは気流が2人の使用者M1、M2の顔面の下から上に向かって上向流が形成されるように、気体吹出部材54を使用者M1、M2の口よりも下方に配置することが好ましい。これにより、会話による飛沫がエアーカーテンAの上向流に乗って使用者M1、M2よりも上方に運ばれて拡散される。これにより、飛沫感染を一層防止できる。逆に、気流が上から下に流れる下向流を形成すると、飛沫が使用者M1、M2の足元に運ばれて床面近傍に溜まるので好ましくない。
また、気体吹出部材54に形成する複数の吹出孔54C又は吹出スリット54Dを複数列設けることにより、形成されるエアーカーテンAの厚みが厚くなり、会話による飛沫のエアーカーテンAよる飛沫遮蔽効果を一層高めることができる。また、水素ガスを含有する気体のエアーカーテンAで目ME(図7参照)も覆われるので、目の疲労回復効果も期待できる。
したがって、本考案の気体マスクセット50の第1の実施の形態は、例えばレストランや居酒屋等のように飲食をともなう飲食店に複数台用意しておき、来店客に使用してもらうことで感染症対策に極めて有効である。この場合、飲食店がレンタル会社から本考案の実施の形態の気体マスクセット50をレンタルするビジネスモデルを形成することもできる。
[気体マスクセットの第2の実施の形態]
図9は、本考案の気体マスクセット100の第2の実施の形態であり、第1の実施の形態の気体マスクセット50と同じ構成については同符号を付して説明する。
第2の実施の形態の気体マスクセット100は、主として、第1の実施の形態の気体マスクセット50の構成に加えて、気体吹出部材54から吹き出された気体を吸引する気体吸引部材102と、気体吸引部材102に吸引力を発生する気体吸引手段104とを設けて構成したものである。
図9に示すように、気体吸引部材102は気体吹出部材54と同じ装着部材52に支持される。即ち、気体吸引部材102は、装着部材52の一対のパッド部材58のうちの吹出側パッド部材58Aとは反対側の吸引側パッド部材58Bに設けられた吸引側支持部材106に支持される。
吸引側支持部材106は、主として、気体吸引部材102から延びた吸引ホース108が接続される吸引側支持盤106Aと、気体吸引部材102に連結するための管状の吸引側支持チューブ106Bとで構成される。吸引側支持盤106Aは、吹出側支持盤60Aと同様に内部に空洞部(図示せず)を有する円板状に形成され、空洞部に吸引ホース108が連通している。吸引側支持盤106Aは吸引側パッド部材58Bと一体的に形成される。また、吸引側支持チューブ106Bの一方端は吸引側支持盤106Aの空洞部に連通して接続されると共に他方端は気体吸引部材102の基端部に設けられた接続部102Aに着脱自在に接続される。これにより、気体吸引部材102で吸引された気体は、吸引側支持チューブ106B、吸引側支持盤106A、吸引ホース108を介して気体吸引手段104に吸引される。
気体吸引部材102は、図3〜図6で示した気体吹出部材54と同様の構造に形成される。即ち、気体吸引部材102は、内部が空洞で可撓性を有する棒形状に形成され、先端部102Bが閉塞されている。そして、気体吸引部材102の長手方向には、複数の吸引孔102C又は吸引スリット102Dが形成される。
また、気体吸引部材102の場合も、図5及び図6で示した気体吹出部材54と同様に、気体吸引部材102の長手方向に、複数の吸引孔102Cが2列以上又は吸引スリット102Dが2列以上形成されていることが好ましい。
また、気体吸引部材102及び吸引側支持チューブ106Bについては、気体吹出部材54及び吹出側支持チューブ60Bと同様に可撓性をもたせることが好ましい。可撓性を持たせる方法も気体吹出部材54及び吹出側支持チューブ60Bと同様である。
気体吸引手段104としては、例えばポータブルタイプの真空ポンプを使用することができる。図9では、気体供給手段56の内部に気体吸引手段104を搭載した図で示している。
気体吸引手段104には、気体吸引部材102で吸引した気体を除菌する除菌部(図示せず)が設けられることが好ましい。これにより、吸引した気体を除菌して室内に放出することができる。
(気体マスクセットの第2の実施の形態の作用効果)
上記の如く構成された本考案の気体マスクセット100の第2の実施の形態は、図11に示すように、気体吹出部材54を使用者Mの顔面において口MDよりも下方に配置し、気体吸引部材102を目MEよりも上方に配置する。
したがって、気体マスクセット100の第2の実施の形態は、気体マスクセット50の第1の実施の形態に比べて気体吹出部材54から吹き出す気体量が少なくても使用者Mの顔面に沿ってエアーカーテンAを確実に形成し易いというメリットがある。
即ち、気体吹出部材54から吹き出された気体は、使用者Mの顔面に沿ってエアーカーテンAを形成するが、吹き出された気流は気体吹出部材54から離れるに従って拡散し易くなる。このため、顔面に沿って確実にエアーカーテンAを形成するには、気体吹出部材54から吹き出す気体量を多くして強めに吹き出す必要がある。
これに対して、気体マスクセット100の第2の実施の形態によれば、気体吹出部材54から吹き出された気体は気体吸引部材102によって吸引されるので、吹き出された気流が気体吹出部材54から離れるに従って拡散され難くなる。この結果、気体吹出部材54と気体吸引部材102との間に、顔面の下方から上方へ流れる安定した気流を形成することができる。これにより、図11に示すように、気体吹出部材54から吹き出す気体量を少なめにして弱く吹き出しても、顔面に沿ってエアーカーテンAを確実に形成することができる。これにより、エアーカーテンAよる飛沫遮蔽効果を高めることができる。
この場合、気体吹出部材54の複数の吹出孔54C又は吹出スリット54Dを複数列設けると共に気体吸引部材102の複数の吸引孔102C又は吸引スリット102Dを複数列設けるようにすれば、厚いエアーカーテンを安定して形成できる。これにより、エアーカーテンAよる飛沫遮蔽効果を一層高めることができる。
次に気体供給手段56の好ましい例としてポータブルタイプの水素発生装置1について詳しく説明する。
[水素発生装置]
図12は、ポータブルタイプの水素発生装置1の本体を示す外観図、図13は、水素発生装置1の内部構成を示す正面図、図14はブロック図、図15は、水素発生装置1に用いられる電極部2を示す説明図である。
水素発生装置1は、携帯できるように幅が200〜240mm、高さが120〜160mm、奥行きが50〜60mmとされ、その重量は0.6〜1kgとすることが望ましい。
水素発生装置1は、本体がA4サイズ以下であり、奥行きが通常のビジネスバッグに入れられる薄さである。したがって、一般家庭のリビングルーム、レストラン、居酒屋等の室内、その他自動車などの車内に容易に設置ができ、手軽に水素発生が可能となる。
水素発生装置1は、水を電気分解して水素ガスを毎分40〜60ml、望ましくは50ml±10%生成する。そして、水素発生装置1は、水素ガスと空気を混ぜた混合気体を毎分500〜1500mlの吐出ガスの量で供給すると共に気体吹出部材からの平均吹出風速が毎秒2〜5mになるように気体吹出部材に供給することができる。
また、水素発生装置1は、レストランや居酒屋等の室内や自動車等への設置を考慮して、100Vの家庭用コンセント、車のシガーソケット、12Vの直流電源、例えば充電池で使用可とし、使用時に倒れにくく、持ち運び時に水が漏れない構造となっている。なお、一般的な乗用車のシガーソケットはDC12V、トラックなど、大型の車両だとDC24Vである。
さらに、供給時の水素濃度は2〜10%、特に4%がより望ましく、水素発生装置1が倒れたときに電源が切れる、水を電気分解する水タンク11の水位が下がったり、水素ガスが詰まったりした場合、電源が切れるようにして安全性を高めている。
水を電気分解する水素発生装置1は、ガスボンベを用いたものに比べ、小型で、室内や自動車への設置及び保守に適した簡易な構造で、かつ、低コストで製造可能である。また、水素以外をほとんど含まないので安心して利用が可能で、長時間使用しても発熱しないので安全性を高くすることができる。
水素発生装置1は、水素ガスを人が吸入することにより、自律神経の機能レベルを向上させ、疲労回復、リラックス効果、高負荷の運動やストレスなどで体内に多く発生する悪玉活性酸素を排出する作用が期待できる。
図12において、40は水注入口であり、水素を発生する起動に当たって、予め蓋40−1を図のように開けて、水、又は精製水を水タンク11へ満たすまで入れる。42は、起動ボタンであり、水素は、起動ボタン42を押圧すると言うひとつの簡単操作ですばやく開始される。43は、吐出口であり、使用時に蓋43−1を図のように開いておく。41は、表示部であり、水素発生していること、発生時間などを表示する。
また、水素発生の圧力が高くなった場合、水素量が多くなり過ぎた場合、水素発生装置1が所定の角度以上に傾いた場合、水タンク11内の水位が低下した場合、赤く点滅して警告を表示する。例えば、警告表示は、例えば、赤く点滅して警告を表示→E1(圧力センサ作動)、E2(傾斜センサ作動)、E3(水位センサ作動)、E4(電極異常を検知)などである。また、44は、放熱のための小穴であり、正面に多数設けられている。
水素発生装置1は、本体に電極部2と、水タンク11と、気液分離器12と、乾燥フィルタ13と、電源部3と、制御基板4と、表示基板5とを備える。電極部2は、水電気分解用電極材料からなる水素極22及び酸素極23、PEM膜(量子交換膜)24から構成される。
電極部2は、少なくとも水の水供給接続部34と水素ガスを吐出させる水素吐出部31とが設けられる密閉容器を有するように形成される。水タンク11は、水、望ましくは精製水が入れられる。また、水タンク11から電極部2への給水管34−1は、素材としては例えば、樹脂を用いる。
電極部2は密閉容器内で形成され、密閉容器の中で水素極22と酸素極23とが電解質膜(PEM膜24)の両側を挟むように設けられる。密閉容器は、例えば非導電性材料で形成される。もしくは、主に金属材料で形成されていても、非導電性のシートで容器内部側が覆われている等が望ましい。
電極部2は、水タンク11から供給された精製水を電気分解して、水素ガスを生成する。電極部2は、例えば単一のセルユニット構成の場合、電極間印加電圧1.6V以上で水を電気分解することが可能である。電源部3は、電極部2における水素極22と酸素極23との間に直流電圧を印加して、直流の電気を供給する。
また、電源部3は、その他にも、図14に示す制御基板4、表示基板5、センサ・計器類などに対して、必要な電圧レベルの電気を供給する。電力は、100Vコンセント、又は12Vで供給され、20〜40W程度で発生ガス純度99.999%の水素ガスを毎分50ml吐出する。
水タンク11は、電気分解するための水、又は精製水を電極部2へ補給するだけでなく、気液分離器12及び電極部2から循環して戻される水を、受け入れ可能なように流路32−1、31−1が設けられている。流路32−1、31−1は、給水管34−1と同一の素材である柔軟性がある樹脂が用いられる。気液分離器12は、電極部2から吐出される水素ガスを含む水から、水と水素ガスを分離する。
気液分離器12は、水と水素ガスを分離後に、流路31−1を通じて水を水タンク11に戻し、水素ガスを乾燥フィルタ13へ吐出する。乾燥フィルタ13は、気液分離器12から吐出された水分を含む水素ガスを通し、水素ガスを通過させる間のフィルタにより水分を除去して乾燥させる。乾燥フィルタ13は、流路13−1を介して、乾燥させた水素ガスを吐出する。
水素量計114は、流路13−1を通る水素ガスの流量を測定する。水素量計114は、測定データを制御基板4に送出する。例えば、制御基板4は、測定データに基づいて、水素ガスの生成量として換算して水素ガスの生成量を調節する。液面センサ111は、水タンク11に貯蔵される水の液面を測定する水位センサである。
制御基板4は、液面センサ111により、水の残量を検知して、水位が所定値よりも低下、あるいは水がなくなったときに水素の生成を停止し、空焚きを防止する。液面センサ111は、測定データを制御基板4に送出する。電極電流検知センサ112は、電極部2を流れる電流を測定する。電極電流検知センサ112は、測定データを制御基板4に送出する。
水素圧力センサ113は、乾燥フィルタ13の出口側に設けられ、乾燥フィルタ13から吐出される水素ガスの圧力を測定する。水素圧力センサ113は、測定データを制御基板4に送出する。これにより、ガス発生圧力は、0.01〜0.4MPaに調整され、高圧になる前に、表示部41の水素発生確認窓が赤く点滅し自動的に水素生成をストップする。
乾燥フィルタ13から吐出された水素ガスは、水素量計114を介して流路13−1を通ってエアポンプ37の吸い込み口と連結されて、矢印37−1のように合流する。エアポンプ37は、矢印37−2のように空気を吸い込む。したがって、水素ガスと空気は、矢印37−1で合流して、矢印37−3のように吐出口43から混合されて吐出される。
なお、給水管34−1、各流路(32−1、31−1)は、柔軟性のある樹脂とされている。したがって、各構成要素(水タンク11、電極部2、制御基板4、表示基板5、乾燥フィルタ13、気液分離器12、水素量計114など)をコンパクトに配置が可能となる。したがって、給水管34−1、各流路(32−1、31−1)を柔軟性のある樹脂とすることは、水素発生装置1の小型化、薄型化に大きく貢献している。
制御基板4は、各種センサから測定される測定データを収集し、収集した測定データに基づいて、各状態(水素ガス量・水残量・電極電流等)を監視する。例えば、制御基板4は、電極電流検知センサ112で過電流を検出した場合に、電源部3からの電気の供給を停止させる保護機能などが設けられている。
制御基板4は、メモリ、CPUなどを有し、監視・保護・制御機能が組み込まれたプログラムにより、監視・保護・制御の動作処理が実行される。また、制御基板4は、水素発生装置1の運転時間が長くなって所定時間を超えた場合、水素の生成を停止する。
また、36は、傾斜センサであり、水素発生装置1の傾き、あるいは電極部2の傾きを検出する。なお、実際には、電極部2の傾きが重要であり、電極部2が傾くと水が均等に行かないので、水素の生成に障害となる。したがって、傾斜センサ36は、水素発生装置1の本体のいずれかの個所でもよいが、電極部2に直接設けることがより望ましい。
その他、水素発生装置1が所定の角度以上に傾いた場合、水が漏れ、電源部3や制御基板4へ影響する恐れがある。制御基板4は、傾斜センサ36によって水素発生装置1が所定の角度、例えば10〜45°以上の傾きが検出された場合、警報を鳴らし、水素の生成を停止する。また、傾斜センサ36によって水素発生装置1が倒れたことが検出されたときには電源が切れる。
特に、自動車で使用するときは、カーブで傾斜センサ36が誤動作する恐れがあるので、警報を鳴らす、又は水素の生成を停止する角度の設定は、重要である。水素発生装置1の傾きが10〜45°未満場合は、許容範囲とすることが実用的である。また、制御基板4は、水素発生装置1が倒れた場合には電源も切断する。傾斜センサ36は、気泡や振り子を利用した機械的なもの、ポテンショメータや磁気を利用したもの、MEMS技術を利用したもの、電解液の傾きを利用したものが使用される。
傾斜センサ36は、MEMS技術を利用したものが水素発生装置1への設置が容易、ゴミ、水の侵入に対して有利、小型な点で適している。図16は、MEMS技術を利用した傾斜センサ36を示す平面図であり、筐体36−1の中に可動電極36−3と固定電極36−2を配置している。
可動電極36−3は、スプリング36−4に取り付けられて自由に移動可能となっている。検出は、傾斜センサ36が水平時の静電容量測定を基準とする。そして、傾斜センサ36が傾くと、可動電極36−3の自由端は、固定電極36−2に対して、その位置が変わり、同時に静電容量も変化する。そして、その静電容量の変化量は、傾斜角度に変換される。
表示基板5は、電源部3の電源ON/OFF状態、運転時間や警告(過電流のアラームなど)状態、上述したような各種測定データ等を表示部41で表示可能なように、ランプ表示、計器表示、液晶データ表示などを制御する。
水素発生装置1は、上述したように、非常に簡易な部品で、構成可能である。また、これらの部品は、交換部品の寿命が長いため、修理・交換・点検などの保守を容易に行うことができる。また、水素発生装置1は、水の電気分解により水素ガスを生成するため、純度の高い水素ガスを生成することができる。さらに、装置を起動、起動ボタン42を押圧すると同時に、水素ガスを生成することができる。
また、水素発生装置1の本体側は、液面センサ111、電極電流検知センサ112、水素圧力センサ113、水素量計114を備える。液面センサ111は、貯蔵された水の水位低下などを検出して水がなくなったときに空焚きを防止する。
水素圧力センサ113は、水素ガスの圧上昇を検出し、水素ガスが吐出できなくなったときに電源を切る。水素量計114は、水素ガスが詰まったら電源を切る。制御基板4は、これらの異常等の検出を監視し、装置保護等のために電源部3の電圧印加を停止させて、水素ガス生成を自動停止させる。これにより、水素発生装置1は、安全性に優れた装置となる。
図15は、電極部2の構造を示し、電極部2は、固体高分子膜型水電気分解電極の一例である。電極部2は、水素極22、酸素極23及びPEM膜24を容器中に含む密閉容器である。この密閉容器には、水素収容部25、水収容部26、水素吐出部31、酸素排出部33、水排出部32及び水供給接続部34が設けられている。
密閉容器は、水素極22側と酸素極23側とで区画されている。水素極22側の区画内における水素収容部25の上部に水素吐出部31が設けられ、酸素極23側の区画内における水収容部26の上部に酸素排出部33が設けられている。上部に設けることは、電極部2から水素ガスの吐出及び酸素ガスの排出の効率を良くすることになる。
酸素極23は、白金族元素(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)を含有しない酸素極触媒層を有する水電気分解用電極材料からなる陽極である。酸素極23側では、例えば外部の排出口と接続される酸素排出部33、及び、酸素極23で生成された酸素及び水供給接続部34から供給された水を収容する水収容部26を介して、酸素(O)が排出される。
水電気分解用電極材料(水素極22及び酸素極23)は、白金族元素以外の異なる遷移金属又はそれらと他の金属の組み合わせで、高活性の触媒作用を有する水電気分解用電極材料である。また、水電気分解用電極材料は、Fe又はNiを主成分とする成形体であって、金属材料としてFe又はNiと3d遷移金属に属する複数の異なる遷移金属を少なくとも含有する成形体からなる。この成形体は、これら金属材料の各々の粉体を含む混合物からなり、かつ、電極部2に使用される水、水素ガス、酸素ガスが成形体を透過可能なように成形体に分散した空隙を有するように、当該各々の粉体が混合されて形成されたものである。
酸素極23におけるPEM膜24側の近傍では、水供給接続部34から供給されて水収容部26に蓄積されている水(HO)が電気分解し、水素イオン(H)及び電子(e)と、酸素(O)とが生成される。この生成された水素イオンは、PEM膜24を通って水素極22へ移動し、生成された電子は、酸素極23に接続される電極接続端子35及び電源部3を通って、水素極22へ移動する。すなわち、2HO→4H+O+4eの反応により、水(HO)が電気分解される。なお、生成された酸素は、例えば酸素排出部33から外部へと排出される。
PEM(Proton Exchange Membrane)膜24は、水素極22と酸素極23とに挟まれる構造で設けられる。PEM膜24は、水が電気分解されてできる水素イオン(H)を、酸素極23側から水素極22側へ透過させることができる電解膜である。
水素極22は、白金族元素を含有しない水素極触媒層を有する水電気分解用電極材料からなる陰極である。水素極22側では、例えば外部の水素供給先と接続される水素吐出部31、及び水素ガスを水素ガス供給先へ吐出する水素収容部25を介して、水素ガス(H)が吐出される。
水素極22において、生成された水素イオン(H)と電子(e)とが、2H+2e→Hの反応によって、水素ガスが生成される。この際に、酸素極23側で生成された水素イオンはPEM膜24の膜内を通り、また、酸素極23から移動する電子は、水素極22に接続される電極接続端子35及び電源部3を通って、水素極22へと移動する。
38は、バーコードであり、電極部2あるいは水素発生装置1のいずれかの個所に設けられている。バーコード38は、真贋判定機能のために設ける。真贋判定機能は、水素発生装置1の性能、安全性、保守、点検を保障するために必要とされる。
バーコード38は、電極部2の外表面、あるいは酸素極23、水素極22に紫外線又は赤外線で発光するインクで描く、もしくは酸素極23、水素極22の空隙間の一部に赤外線又は紫外線で発光する発光物質を担持させても良い。これにより、水素発生装置1の偽造品が出た場合は、その発光物質の有無をもって真贋判定ができる。
バーコード38は、縞模様状の線の太さによって製造番号などを示す数字、文字、記号の少なくともいずれかを示す情報を一定の規則に従い一次元のコード(符号)に変換した識別子である。もちろん、バーコード38は、一次元のコードに代えて、二次元コードであるQRコード(登録商標)であっても良い。また、バーコード38を一次元のコードとして、その一部を紫外線で発光するインク、及び残り部、あるいは少なくとも残り部の一部を赤外線で発光するインクで記載することがより望ましい。これにより、判別するときは、紫外線及び赤外線の両方をバーコード38へ照射しなければ全部が分からないようにして、防御性、信頼性を高めている。なお、紫外線及び赤外線の両方のインクを使用するときは、一次元のコードの作成が容易となり、適している。
紫外線で発光するインク、あるいは発光物質は、バリウム マグネシウム アルミネート:ユウロピウム、マンガン(BaMgAl1627:Eu、Mn)を主成分として含むものが望ましい。紫外線で発光するインクは、紫外線を当てると蛍光によって光るもの(例えば、蓄光顔料)であり、普段は無色のブラックライトなどで発光発色する。蓄光顔料は、アルミン酸ストロンチウム系(グリーン発光/ブルー・グリーン発光)、珪酸ストロンチウム・珪酸マグネシウム系(ブルー発光)などが良い。
赤外線で発光するインク、あるいは発光物質は、オキシサルファイド系希土類が望ましい。特に、セリウム(Ce3+)、クロム(Cr3+)、エルビウム(Er3+)を微量に添加したイットリウム(Y)アルミニウム(Al)ガリウム(Ga)ガーネットと呼ばれる結晶構造の金属酸化物が望ましい。この金属酸化物は、光散乱損失が低く、長残光が可能となる。
バーコード38を酸素極23、水素極22の空隙間に発光物質として担持させる場合は、発光物質が複数の空隙の一部にあるだけでも良く、接着剤等により空隙中に固定されていても良い。接着剤を用いる場合、接着剤は、例えば、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤などにより、酸素極23、水素極22の表面に固定することができる。
図17は、水素発生装置1の底部を示す底面図(携帯時)、図18は、水素発生装置1の底部を示す底面図(使用時)である。図17は、足板46を底板45へ収納した状態である。足板46は、矢印46−1方向へ回転が可能とされ、図18のように底板45に対して足板46の長手方向が垂直とすることができる。水素発生装置1を持ち運ぶときは、図17の状態にすれば、薄型であるのでビジネスバッグの中に入れることも可能である。
水素発生装置1の使用時は、図18のように足板46を回転させることで、倒れにくく、水が漏れる恐れがないようにできる。本実施の形態における水素発生装置1は、小型で軽量なので持ち運びにも便利、100Vのコンセント、車のシガーソケット、12V出力の充電池、あるいは電源で使用可なので海外でも使用できる。また、水素発生装置1は、ソファー、ベッド、デスク、寝室などの一般家庭やレストラン、居酒屋等の様々な場所で設置が可能となる。
1…水素発生装置、2…電極部、3…電源部、4…制御基板、5…表示基板、11…水タンク、12…気液分離器、13…乾燥フィルタ、13−1、31−1、32−1…流路、22…水素極、23…酸素極、24…PEM膜、25…水素収容部、26…水収容部、31…水素吐出部、32…水排出部、33…酸素排出部、34…水供給接続部、34−1…給水管、35…電極接続端子、36…傾斜センサ、36−1…筐体、36−2…固定電極、36−3…可動電極、36−4…スプリング、37…エアポンプ、37−1、37−2、37−3、46−1…矢印、38…バーコード、40−1、43−1…蓋、41…表示部、42…起動ボタン、43…吐出口、45…底板、46…足板、50…気体マスクセット(第1の実施の形態)、52…装着部材、52A…バンド部分、52B…スライドアジャスター、54…気体吹出部材、54A…接続部、54B…先端部、54C…吹出孔、54D…吹出スリット、56…気体供給手段、56A…連結具、58…パッド部材、58A…吹出側パッド部材、58B…吸引側パッド部材、60…吹出側支持部材、60A…吹出側支持盤、60B…吹出側支持チューブ、62…供給ホース、100…気体マスクセット(第2の実施の形態)、102…気体吸引部材、102A…接続部、102B…先端部、102C…吸引孔、102D…吸引スリット、104…気体吸引手段、106…吸引側支持部材、106A…吸引側支持盤、106B…吸引側支持チューブ、108…吸引ホース、111…液面センサ、112…電極電流検知センサ、113…水素圧力センサ、114…水素量計、A…エアーカーテン、M…使用者、MA…頭部、MB…顔部、MC…鼻、MD…口、ME…目

Claims (14)

  1. 使用者の口と鼻とを少なくとも覆わないように前記使用者の頭部又は顔部に着脱自在に装着可能な装着部材と、
    前記装着部材に支持され、前記使用者の顔面に沿って気体を吹き出してエアーカーテンを形成する気体吹出部材と、
    前記気体吹出部材に前記気体を供給する気体供給手段と、を備え前記エアーカーテンにより前記使用者の少なくとも前記口と前記鼻とを前記気体で覆うことを特徴とする気体マスクセット。
  2. 前記気体は、空気、水素ガス、酸素ガス、窒素ガスの単一ガス又は2種以上の混合気体である請求項1に記載の気体マスクセット。
  3. 前記気体は、除菌性を有する気体を含有する請求項1又は2に記載の気体マスクセット。
  4. 前記気体吹出部材は可撓性を有する棒筒形状に形成され、前記気体吹出部材の長手方向に複数の吹出孔又は吹出スリットが形成されている請求項1から3の何れか1項に記載の気体マスクセット。
  5. 前記気体吹出部材の可撓性は、アルミニウムの線材を前記気体吹出部材の長手方向に配設して形成する請求項4に記載の気体マスクセット。
  6. 前記気体吹出部材の前記長手方向には、前記複数の吹出孔が2列以上又は前記吹出スリットが2列以上形成されている請求項4又は5に記載の気体マスクセット。
  7. 前記気体吹出部材は前記気体を上向きの気流として吹き出す請求項1から6の何れか1項に記載の気体マスクセット。
  8. 前記気体吹出部材から吹き出す前記気体の平均吹出風速が毎秒2〜5mの範囲である請求項1から7の何れか1項に記載の気体マスクセット。
  9. 前記気体供給手段には、前記気体を供給する供給ホースの一端を連結する連結具が設けられると共に前記連結具は前記供給ホースが引っ張られると前記供給ホースが外れる連結構造に形成されている請求項1から8の何れか1項に記載の気体マスクセット。
  10. 前記気体供給手段には、前記気体吹出部材に供給する気体を冷却する冷却部を有する請求項1から9の何れか1項に記載の気体マスクセット。
  11. 前記装着部材に支持され、前記気体吹出部材から吹き出された気体を吸引する気体吸引部材と、
    前記気体吸引部材に吸引力を発生する気体吸引手段と、を更に備えた請求項1から10の何れか1項に記載の気体マスクセット。
  12. 前記気体吸引手段には、前記気体吸引部材で吸引した気体を除菌する除菌部が設けられる請求項11に記載の気体マスクセット。
  13. 前記気体供給手段は、持ち運びが容易なポータブル型の水素発生装置であって、
    水を入れるタンクと、
    水電気分解用電極材料からなる水素極と酸素極、PEM膜から構成され、前記水を電気分解して水素ガスを生成する電極部と、
    前記水素ガスの生成量を調整する制御基板と、
    前記水素ガスと空気を混ぜた吐出ガスとして吐出口から吐出するエアポンプと、を備えた請求項1から12の何れか1項に記載の気体マスクセット。
  14. 前記水素ガスは、毎分40〜60ml生成され、前記気体吹出部材に供給される吐出ガスの量として毎分500〜1500mlである請求項13に記載の気体マスクセット。
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