JP3228225U - 溝掘作業用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者の負担が少なく安全且つ高効率に溝掘作業を行うことができる溝掘作業工具を提供する。【解決手段】溝掘作業用具1は、作業対象面に押し込まれて作業対象物を掬い出す溝掘部2と、溝掘部を支持する棒状の柄部3と、を有し、溝掘部は、角管状に形成され一端近傍に柄部が固定されている。柄部は、溝掘部の前面10に固定され、溝掘部の両側面の先端は、背面側が突出するよう傾斜し、背面の先端には、剣先部16が設けられている。また、溝掘部には、管内側に貫通する貫通孔14が形成されている。溝掘部を地面等に突き刺すようにして押し込んで、土砂等を溝掘部の管内に入れて掬い出すことができ、ガス管や水道管等を埋設するための好適な溝形状を、小さな力で安全且つ効率的に形成することができる。【選択図】図1

Description

本考案は、地面に溝を掘る作業等で使用される溝掘作業用具に関する。
一般に、地面に穴を掘るための作業用具として、スコップまたはショベルが用いられている。この種のスコップ等としては、ブレード、即ち掬い部、の先端中央が略V字状に尖った丸形スコップや、先端が直線状となる略四角形状のブレードを有する角形スコップ等、各種形態が知られている。
例えば、特許文献1には、薄い鋼板から形成され先端部が先鋭状に湾曲された掬い部と、掬い部に接続され固定された金属製柄と、から構成されたスコップまたはショベルが開示されている。
また例えば、特許文献2には、掬い部と、この掬い部の後方に設けられた棒状の柄と、を有し、掬い部が四角形状である角スコップが開示されている。また同文献には、掬い部の先が尖った剣先スコップ、及び掬い部が大きい雪掻きスコップが開示されている。
特開2016−176308号公報 特開2006−342493号公報
ガス管や水道管等を地中に埋設する工事では、地面を掘り起こしてガス管等を埋設するための溝を形成する必要がある。このような溝を形成する溝掘作業において、動力装置により駆動される穴掘機械等を利用する方法もあるが、狭い場所では、穴掘機械等を使用することが難しかった。また、穴掘機械を使用すると、既存の埋設物に損傷を与える恐れもある。そのため、ガス管等の埋設工事における溝掘は、上記した従来技術のスコップ等を使用した作業者の手掘りによることが多かった。
しかしながら、従来技術のスコップ等を使用して行う手掘りによる溝掘作業は、作業者の負担が大きく、長時間の作用が必要であり、作業効率が低いという問題点があった。特に近年は、作業者が高齢化する状況にあり、高齢の作業者にとっては、体力的に特に大きな負担となっている。
本考案は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、作業者の負担が少なく安全且つ高効率に溝掘作業を行うことができる溝掘作業工具を提供することにある。
本考案の溝掘作業用具は、作業対象面に押し込まれて作業対象物を掬い出す溝掘部と、前記溝掘部を支持する棒状の柄部と、を有し、前記溝掘部は、角管状に形成され一端近傍に前記柄部が固定されていることを特徴とする。
本考案の溝掘作業用具によれば、作業対象面に押し込まれて作業対象物を掬い出す溝掘部は、略角管状の形態を成し、その一端近傍に溝掘部を支持する棒状の柄部が固定されている。このような構成により、溝掘部を作業対象面である地面等に突き刺すようにして押し込んで、作業対象物である土砂等を溝掘部の管内に入れて掬い出すことができる。よって、ガス管や水道管等を埋設するための好適な溝形状を、小さな力で安全且つ効率的に形成することができる。
また、本考案の溝掘作業用具によれば、前記柄部は、前記溝掘部の前面に固定されても良い。これにより、作業者は、柄部によって邪魔されることなく、溝掘部の上端に足裏を当てて溝掘部を押圧することができる。よって、小さな力で溝掘部を地面等に押し込むことができる。
また、柄部は、溝掘部の前面に固定されているので、土砂等を掬い出す作業も容易である。即ち、押し込まれた溝掘部を、前面が上になるように回動させ、小さな力で容易に持ち上げることができる。
また、本考案の溝掘作業用具によれば、前記溝掘部の両側面の先端は、背面側が突出するよう傾斜しており、前記溝掘部の背面の先端には、先が尖った剣先部が設けられても良い。これにより、小さな力で溝掘部を地中等に押し込むことができるようになり、作業者の負担を減らすことができる。
また、本考案の溝掘作業用具によれば、前記溝掘部には、管内側に貫通する貫通孔が形成されても良い。これにより、溝掘部と土砂等との抵抗を減らして、地中等に溝掘部を押し込む作業、土砂等を掬い出す作業、及び掬い出した土砂等を溝掘部から排出する作業を効率良く容易に行うことができる。
また、本考案の溝掘作業用具によれば、前記溝掘部の前記一端近傍には、前記溝掘部に交差する方向に羽板が開いて押圧部を形成する丁番が設けられても良い。このような構成により、溝掘部を地中等に押し込む際には、丁番によって形成された押圧部を利用することができ、足裏で溝掘部を押し易くなる。また、溝掘部を倒して土砂等を掬い上げる際には、丁番の羽板を溝掘部の面と略水平となるよう回動させることができるので、丁番の羽板は邪魔にならない。よって、作業者は、安全且つ容易に溝掘作業を行うことができる。
また、本考案の溝掘作業用具によれば、前記柄部には、前記溝掘部に振動を与える振動発生装置が接続されても良い。これにより、振動発生装置による振動を利用して効率良く溝掘部を地中等に押し込むことができ、作業者の労力を減らすことができる。
また、本考案の溝掘作業用具によれば、前記溝掘部の前記一端近傍には、前記溝掘部の管内から前記作業対象物を吸引する吸引配管が設けられても良い。このような構成により、溝掘部によって地中等から掬い出された土砂等を、吸引配管を介して吸引装置で吸引して、溝掘部の外に排出することができる。よって、溝掘作業の効率化を図り、作業者の負担を更に軽減することができる。
本考案の実施形態に係る溝掘作業用具の斜視図である。 本考案の実施形態に係る溝掘作業用具の正面図である。 本考案の実施形態に係る溝掘作業用具の右側面図である。 本考案の実施形態に係る溝掘作業用具の背面図である。 本考案の実施形態に係る溝掘作業用具の底面図である。 本考案の実施形態に係る溝掘作業用具の使用状態を示す図である。 本考案の実施形態に係る溝掘作業用具の使用状態を示す図である。 本考案の他の実施形態に係る溝掘作業用具の斜視図である。 本考案の他の実施形態に係る溝掘作業用具の右側面図である。 本考案の他の実施形態に係る溝掘装置の概略構成を示す図である。 本考案の他の実施形態に係る溝掘装置の概略構成を示す図である。 本考案の他の実施形態に係る溝掘作業用具の斜視図である。
以下、本考案の実施形態に係る溝掘作業用具を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本考案の実施形態に係る溝掘作業用具1の概略を示す斜視図であり、溝掘作業用具1の正面、左側面及び底面を表している。
溝掘作業用具1は、ガス管や水道管等を地中に埋設する工事において、作業対象面としての地面等にガス管等を埋設する溝を掘るために用いられる道具である。即ち、溝掘作業用具1は、ガス管等の埋設工事における溝掘作業に用いられるスコップまたはショベルであり、特に狭い場所で行われる溝掘作業に好適な道具である。
図1に示すように、溝掘作業用具1は、地面等に押し込まれて作業対象物としての土砂等を掬い出す溝掘部2と、溝掘部2に固定されて溝掘部2を支持する柄部3と、を有する。
図2は溝掘作業用具1の正面図、図3は溝掘作業用具1の右側面図、図4は溝掘作業用具1の背面図、図5は溝掘作業用具1の底面図である。なお、図2ないし図4において、溝掘部2が押し込まれ溝が形成される地面等は、溝掘部2の下方である。以下の説明では、地面等に押し込まれる際に下方となる溝掘部2の端部を「先端」と、上方となる溝掘部2または柄部3の端部を「上端」と称する。
図1ないし図5を参照して、溝掘部2は、略角管状に形成されている。即ち、溝掘部2は、鋼管等から形成され、図5に示すように横断面略正方向状または長方形状であって、図1ないし図4等に示すように上下方向に延在する中空の略角管状の形態を成している。
具体的には、溝掘部2は、例えば、横断面の辺の長さA×B(図5参照)が約100mm×100mm、厚さT1(図5参照)が約4.5mmの一般構造用角形鋼管(JIS G 3466 STKR200)等であっても良い。また、溝掘部2は、ステンレス鋼、アルミニウム、合成樹脂等から形成されても良い。
溝掘部2の長さは、地面等に掘る溝の深さに応じて設定される。例えば、溝掘部2の長さ、具体的には背面13の長さL1(図4参照)は、約200mmから500mmである。溝掘部2は、更に長く形成されても良い。
溝掘工程においては、溝掘部2の長さが異なる複数種類の溝掘作業用具1が順次使用されても良い。例えば、溝掘部2の長さが短い溝掘作業用具1が使用された後、溝掘部2が長い溝掘作業用具1が使用されても良い。これにより、溝掘加工のための荷重を抑え、作業者が大きな力を加えることなく、深い溝を掘ることができる。
溝掘部2には、管内側に貫通する貫通孔14が形成されている。詳しくは、溝掘部2の前面10(図2参照)、側面11(図3参照)、側面12(図1参照)、背面13(図4参照)に、貫通孔14が形成されている。貫通孔14の形状は、例えば、丸孔状、長孔状、楕円孔状等でも良い。また、複数の貫通孔14が形成され、直列状または千鳥状に配列されても良い。
溝掘部2に貫通孔14が形成されることにより、溝掘部2と土砂等との抵抗を減らすことができる。よって、地中等に溝掘部2を押し込む作業、土砂等を掬い出す作業、及び掬い出した土砂を溝掘部2から排出する作業を効率良く容易に行うことができる。
溝掘部2の両側面11、12の先端には、背面13側が下方、即ち先端側、に突出するよう傾斜する傾斜部15(図3参照)が形成されている。換言すれば、溝掘部2の背面13は、前面10よりも長く、先端側に突出している。
溝掘部2の背面13の先端には、略V字状の形態を成し、先が尖った剣先部16(図4参照)が設けられている。剣先部16は、正面視略三角形状の形態をなす鋼板等を溝掘部2の背面13の先端近傍に、例えば、溶接等によって接合することにより設けられても良い。なお、剣先部16は、複数形成されても良い。即ち、背面13の先端に、剣先部16として、複数の凸形状が形成されても良い。
上記のように、両側面11、12の先端が傾斜し、背面13の先端に剣先部16が設けられることにより、溝掘部2を地中等に押し込む力を小さくすることができ、作業者の負担を減らすことができる。
また、剣先部16は、溝掘部2の背面13より薄くても良い。例えば、背面13の厚さT1(図5参照)が約4.5mmである場合、剣先部16の厚さT2(図5参照)は、約2.3mmでも良い。剣先部16が薄いことにより、溝掘部2を地面等へ打ち込む際の摩擦力を更に小さくすることができる。
溝掘部2の上端近傍、即ち、溝掘部2を地面等に突き刺す際に上方となる端部の近傍には、柄部3が固定されている。柄部3は、作業者に把持され、溝掘部2を支える部材である。柄部3は、略棒状の形態、例えば、丸棒状、角棒状、円管状、角管状等の形態を成している。
具体的には、柄部3は、例えば、直径D1(図5参照)がφ約21.7mm、厚さT3(図5参照)が約3.7mmの圧力配管用炭素鋼鋼管(JIS G 3454 STPG Sch/80)等であっても良い。また、柄部3は、ステンレス鋼、アルミニウム、合成樹脂、木材等から形成されても良い。柄部3は、一端近傍、即ち下方の端部近傍、が溝掘部2に例えば溶接等によって固定され、溝掘部2と略同一方向に延在している。
柄部3は、溝掘部2の前面10の外側に、例えば溶接等によって、固定されている。前面10は、地面等に押し込まれた溝掘部2が土砂を掬い出すために持ち上げられる際に上方となる面である。柄部3が溝掘部2の前面10の外側に固定されていることにより、溝掘作業が容易になる。
次に、図6及び図7を参照して、溝掘作業用具1の使用方法について説明する。
図6は、溝掘作業用具1の使用状態の一例を示す図であり、溝掘作業用具1が地面Gへ打ち込まれる状態を示している。
図6に示すように、溝掘作業用具1は、溝掘部2の先端を下方にして、略垂直方向に延在するようにして、地面Gに打ち込まれる。
詳しくは、作業者は、柄部3を把持し、地面Gの溝を掘る箇所、即ち、既に掘られた溝Tの端部近傍に、前面10を溝Tの方向に向けて溝掘部2を突き刺すようにして置く。そして、作業者は、溝掘部2の上端に足を乗せ、体重を掛けて溝掘部2を下方に押し込む。これにより、小さな力で溝掘部2を地面Gに押し込むことができる。
なお、溝掘部2は、略全長が地面Gに押し込まれる。これにより、溝掘部2の全長に略等しい深さ、即ち背面13の長さL1(図4参照)に略等しい深さ、の溝Tを掘ることができる。
前述のとおり、柄部3が溝掘部2の前面10の外側に固定されているので、溝掘部2を地中等に押し込む際には、作業者は、柄部3によって邪魔されることなく、溝掘部2の上端に足裏を当てて溝掘部2を押圧することができる。よって、小さな力で溝掘部2を地中等に押し込むことができる。
また、溝掘部2の両側面11、12(図1参照)の先端は、背面13(図4参照)側が先端に近づくよう傾斜しており、図4に示す如く、背面13の先端には剣先部16が設けられているので、作業者は、小さな力で溝掘部2を地面G内に押し込むことができる。即ち、作業者の負担は少ない。
また、前述のとおり、溝掘部2には管内側に貫通する貫通孔14が形成されてることにより、溝掘部2と土砂等との抵抗は小さい。よって、作業者は、地中等に溝掘部2を押し込む作業を容易に行うことができる。
図7は、溝掘作業用具1の使用状態の一例を示す図であり、溝掘部2によって土砂等が掬い上げられる状態を示している。
図7に示すように、地面Gに溝掘部2が押し込まれた溝掘作業用具1は、作業者によって回動される。
具体的には、溝掘部2は、上端近傍を軸として、先端が持ち上げられるよう回動し、前面10が上方を向くように略水平になる。溝掘部2の管内には、土砂等が保持された状態である。つまり、溝掘部2が回動することによって、溝掘部2内の土砂等が掬い上げられる。
次いで、作業者によって、溝掘部2が更に持ち上げられる。即ち、溝掘部2の管内に保持された土砂等は、地面Gよりも上方に掬い上げられる。そして、掬い上げられた土砂等は、溝掘部2から外に排出される。
前述のとおり、柄部3が溝掘部2の前面10の外側に固定されていることにより、土砂等を掬い出す作業も容易になる。即ち、作業者は、地面Gに押し込まれた溝掘部2を、前面10が上方を向くように回動させ、小さな力で容易に持ち上げることができる。
以上の工程により、地面Gに、ガス管や水道管等を埋設するための溝Tが形成される。掘られた溝Tの幅は、溝掘部2の幅に略等しく、溝Tの深さは、溝掘部2の背面13の長さに略等しい。このように、溝掘作業用具1を利用することにより、所定の幅及び深さの溝Tを、小さな力で正確に掘ることができる。
このように、本実施形態に係る溝掘作業用具1によれば、作業者は、作業対象物である土砂等を溝掘部2の管内に入れて容易に掬い出すことができる。よって、ガス管や水道管等を埋設するための好適な溝形状を、小さな力で安全且つ効率的に形成することができる。
次に、図8ないし図12を参照して、本考案の実施形態を変形した例について詳細に説明する。なお、既に説明した実施形態と同一若しくは同様の作用、効果を奏する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8は、本考案の実施形態を変更した例である溝掘作業用具101を示す斜視図であり、溝掘作業用具101の正面、左側面及び底面を表している。図9は、溝掘作業用具101の右側面図である。
図8及び図9を参照して、溝掘作業用具101は、溝掘部2の上端近傍に丁番20が設けられている。この点が既に説明した溝掘作業用具1との主な相違点である。
丁番20は、溝掘部2の背面13に固定されており、丁番20の一方の羽板21は、軸22を中心として回動自在である。
軸22は、溝掘部2の背面13の上端に沿って、溝掘部2の延在方向に略直交するよう延在している。羽板21は、軸22に回動自在に支持されている。具体的には、羽板21は、上方に向かって回動して溝掘部2の背面13に略沿った状態から、下方に向かって回動して背面13に略直交する方向に開いた状態に回動可能である。
羽板21が背面13に交差する方向に回動することにより、作業者が溝掘部2を押圧するための押圧部が形成される。即ち、溝掘部2を地面等に押し込む際、作業者は、丁番20の羽板21によって形成された押圧部を利用することができる。つまり、作業者は、背面13に交差するよう外側に開いた丁番20の羽板21に足を乗せて足裏で押圧することができる。これにより、足裏で溝掘部2を押し易くなり、作業性が向上する。
溝掘部2の側面11、12の背面13側の上端角部には、丁番20の軸22が配置される凹部23が形成されている。よって、溝掘部2の上端及び丁番20の羽板21を足裏で押圧して溝掘部2を地中等に押し込む際に、丁番20の軸22は邪魔にならない。
また、溝掘部2を倒して土砂等を掬い上げる際には、丁番20の羽板21を溝掘部2の背面13と略水平となるよう回動させることができるので、丁番20の羽板21は邪魔にならない。よって、作業者は、安全且つ容易に溝掘作業を行うことができる。
なお、図8に示すように、柄部3は、固定具24を介して溝掘部2の前面10に固定されても良い。固定具24は、例えば、鋼板である。溝掘部2の前面10、固定具24及び柄部3は、溶接等によって固定される。このような固定方法により、前面10等の変形を抑えることができ、安全な溝掘作業を行う十分な強度が得られる。
図10は、本考案の実施形態を変形した他の例として、溝掘作業用具201を用いた溝掘装置30の概略構成を示す図である。
図10を参照して、溝掘装置30は、溝掘作業用具201と、溝掘作業用具201の溝掘部2に上下方向の振動を与える振動発生装置31と、を有する。
振動発生装置31は、例えば、電力駆動により振動を発生する電動打撃具等である。振動発生装置31の振動出力部は、溝掘作業用具201の柄部3の上端近傍に接続されている。
このような構成により、振動発生装置31の振動を利用して効率良く溝掘部2を地中等に押し込むことができる。これにより、作業者の労力を軽減し、作業負担を減らすことができる。
特に、振動発生装置31の振動を利用することにより、人力では溝掘が困難であった硬い地面等に対しても、溝掘部2を押し込むことができるようになる。よって、従来技術では難しかった溝掘加工を、少ない労力で効率良く実行することができる。
図11は、本考案の実施形態を変更した他の例として、溝掘作業用具301を用いた溝掘装置40の概略構成を示す図である。
図11に示すように、溝掘装置40は、溝掘作業用具301と、溝掘作業用具301の溝掘部2の上端近傍を吸引する吸引装置41と、を有する。
吸引装置41は、作業対象物である土砂等を負圧によって吸引する装置である。吸引装置41は、土砂等を吸引する吸引配管42を備えている。吸引配管42は、略円管状の形態を成し、その先端の開口部が、溝掘部2の上端近傍に接続されている。
図12は、溝掘作業用具301の概略を示す斜視図であり、溝掘作業用具301の背面、右側面及び平面を表している。
図11及び図12を参照して、溝掘作業用具301の溝掘部2の上端近傍には、溝掘部2の上端開口を略塞ぐように、鋼板等から形成された上面部材44が固定されている。
上面部材44には、溝掘部2の管内に連通する図示しない開口部が形成されており、その開口部には、鋼管等から形成され、溝掘装置40の吸引配管42が嵌合する略円管状の配管接続部43が設けられている。
このような構成により、溝掘部2によって地中等から掬い出された土砂等を、吸引配管42を介して吸引装置41で吸引して、溝掘部2の外に排出することができる。これにより作業者は、溝掘部2の管内から土砂等を取り出すために、溝掘部2を溝の外に高く持ち上げる必要がない。よって、溝掘装置40を利用することにより、溝掘作業の効率化を図り、作業者の負担を更に軽減することができる。
なお、柄部3の上端近傍には、水平方向に延在する鋼管等から成る略棒状の把持部45が設けられても良い。即ち、柄部3は、上端近傍に把持部45が設けられ、全体として略T字状に形成されても良い。
このような把持部45が設けられることにより、作業者は、把持部45を両手で把持して柄部3を押圧し易くなる。よって、溝掘部2を地面等に押し込む作業が容易になる。
以上説明の如く、本考案によれば、作業者が高齢であっても、既存のガス管等を損傷させないよう正確な溝を、少ない労力で安全且つ高効率に掘ることができる。
なお、本考案は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本考案の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
1、101、201、301 溝掘作業用具
2 溝掘部
3 柄部
10 前面
11 側面
12 側面
13 背面
14 貫通孔
15 傾斜部
16 剣先部
20 丁番
21 羽板
22 軸
23 凹部
24 固定具
30 溝掘装置
31 振動発生装置
40 溝掘装置
41 吸引装置
42 吸引配管
43 配管接続部
44 上面部材
45 把持部

Claims (7)

  1. 作業対象面に押し込まれて作業対象物を掬い出す溝掘部と、
    前記溝掘部を支持する棒状の柄部と、を有し、
    前記溝掘部は、角管状に形成され一端近傍に前記柄部が固定されていることを特徴とする溝掘作業用具。
  2. 前記柄部は、前記溝掘部の前面に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の溝掘作業用具。
  3. 前記溝掘部の両側面の先端は、背面側が突出するよう傾斜しており、
    前記溝掘部の背面の先端には、先が尖った剣先部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溝掘作業用具。
  4. 前記溝掘部には、管内側に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の溝掘作業用具。
  5. 前記溝掘部の前記一端近傍には、前記溝掘部に交差する方向に羽板が開いて押圧部を形成する丁番が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の溝掘作業用具。
  6. 前記柄部には、前記溝掘部に振動を与える振動発生装置が接続されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の溝掘作業用具。
  7. 前記溝掘部の前記一端近傍には、前記溝掘部の管内から前記作業対象物を吸引する吸引配管が設けられることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の溝掘作業用具。
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