JP3227867U - 抜型枠保持用器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブロックの状態に係らず、抜型枠をブロックに安定して連結することができる抜型枠保持用器具を提供する。【解決手段】ブロックに対して抜型枠を連結する器具であって、ブロックに連結される第一連結部11を備えた第一部材10と、抜型枠に連結される第二連結部23を備えた第二部材20と、第一部材と第二部材とを相対的に回動可能に連結する連結軸30と、を備え、第二部材は、第一端部が連結軸30によって第一部材に連結された軸部材21と、軸部材の軸方向に沿って移動可能かつ軸部材の軸周りに回動可能となるように軸部材に設けられた第二連結部23を有する移動部材22と、移動部材の軸部材の軸方向に沿った移動および軸部材の軸周りの回転を固定する固定部材24と、を有している。【選択図】図1
Description
本考案は、抜型枠保持用器具に関する。さらに詳しくは、ブロックを積み重ねて土留擁壁を形成する際に抜型枠をブロックに固定するために使用する抜型枠保持用器具に関する。
山などを切り開いて形成された道路の斜面などでは、斜面の土壌の横圧に抗して斜面が崩壊することを防ぐために擁壁が形成される。かかる擁壁の一つとして、ブロックを積み重ねて形成するものがある。かかる擁壁では、斜面に沿って積み重ねたブロックをコンクリートで連結して形成される。
具体的には、図6(A)に示すように、切り開いた斜面Sの前面に施工された基礎コンクリートC上に、斜面Sに沿って、斜面Sと間隔を空けた状態でブロックBが配置される。ブロックBが配置されると、ブロックBと斜面Sの前面との間に抜型枠Tが配置される(図6(B))。この抜型枠Tは、斜面Sとの間およびブロックBとの間に所定の空間が形成されるように配置される。抜型枠Tが配置されると、抜型枠Tと斜面Sとの間には砕石が供給され、その後、ブロックBと抜型枠Tとの間にはコンクリートが打設される。コンクリートが打設された後、コンクリートが硬化した後(またはコンクリートが硬化する前)に抜型枠Tが引き抜かれれば、斜面Sの表面にはブロックBによって第一段の壁BW1が形成される(図6(C))。
第一段の壁BW1が形成されると、第一段の壁BW1の上に、斜面Sと間隔を空けた状態で斜面Sに沿ってブロックBが配置される(図7(D))。ついで、斜面Sとの間およびブロックBとの間に所定の空間が形成されるように、ブロックBと斜面Sとの間に抜型枠Tが配置される(図7(E))。抜型枠Tが配置されると、抜型枠Tと斜面Sの前面との間には砕石が供給され、その後、ブロックBと抜型枠Tとの間にコンクリートが打設される。そして、コンクリートが硬化した後(またはコンクリートが硬化する前)に抜型枠Tが引き抜かれれば、ブロックBによって第二段の壁BW2が形成される(図7(F))。
上記作業を繰り返し、所望の高さまでブロックBが積み上げられると、擁壁Wが形成される(図3参照)。
ここで、抜型枠Tは、抜型枠Tと斜面Sとの間および抜型枠TとブロックBとの間に所定の空間が形成されるように配置されるが、コンクリートが打設されるまでの間は、所定の空間を維持しなければならない。このため、抜型枠TとブロックBとの間に木の棒を設置して両者間の間隔を維持することが行われている。しかし、木の棒を設置して抜型枠Tを安定した状態で支えておくためには、木の棒や抜型枠Tを作業者が手で保持しなければならず、作業者の負担が大きい。しかも、木の棒等で抜型枠Tを支える場合には、抜型枠TとブロックBとの間の距離を一定にすることは難しい。
そこで、抜型枠TをブロックBから所定の距離だけ離した位置で安定して保持しておくための器具が開発されている(例えば、特許文献1、2)。
特許文献1、2の器具では、ブロックBの角などに連結する部分(第一部分)と、抜型枠Tの上端に連結する部分(第二部分)と、を有している。このため、特許文献1、2の器具の各部分をブロックBの角および抜型枠Tの上端にそれぞれ引っ掛ければ、抜型枠TをブロックBから所定の距離だけ離した状態で保持しておくことができる。
しかも、特許文献1、2の器具は、第一部分と第二部分との距離を調整できるようになっている。したがって、特許文献1、2の器具を使用すれば、抜型枠TとブロックBとの距離をある程度自由に調整することもできる。
また、特許文献1、2の器具は、第一部分が設けられた部材(第一部材)と、第二部分が設けられた部材(第二部材)と、を連結して形成されており、第一部材と第二部材とが相互に回動可能に連結されている。したがって、ブロックBの角の高さと抜型枠Tの上端の高さに差があっても、両部分をブロックBの角および抜型枠Tの上端にそれぞれ連結した状態で安定して設置することができる。
しかし、特許文献1、2の器具は、第一部材と第二部材の回動軸は1本であるので、第一部材と第二部材とは一方向にしか回動できない。このため、ブロックBの角に第一部分を連結したときに器具が傾いてしまうと、第二部分を抜型枠Tの上端にしっかりと連結することができず、抜型枠Tを安定して支えることができない可能性がある。
本考案は上記事情に鑑み、ブロックや抜型枠の状態に係らず、抜型枠をブロックに安定して連結することができる抜型枠保持用器具を提供する。
第1考案の抜型枠保持用器具は、ブロックに対して抜型枠を連結する器具であって、ブロックに連結される第一連結部を備えた第一部材と、抜型枠に連結される第二連結部を備えた第二部材と、前記第一部材と前記第二部材とを相対的に回動可能に連結する連結軸と、を備えており、前記第二部材は、第一端部が前記連結軸によって前記第一部材に連結された軸部材と、該軸部材の軸方向に沿って移動可能かつ該軸部材の軸周りに回動可能となるように該軸部材に設けられた前記第二連結部を有する移動部材と、該移動部材の前記軸部材の軸方向に沿った移動および該軸部材の軸周りの回転を固定する固定部材と、を有していることを特徴とする。
第2考案の抜型枠保持用器具は、第1考案において、前記第二連結部は、開口の幅方向が前記連結軸と略平行に設けられた、抜型枠を挿入する溝を有しており、該溝は、その深さ方向が、前記軸部材の軸方向に対して非平行となるように形成されていることを特徴とする。
第2考案の抜型枠保持用器具は、第1考案において、前記第二連結部は、開口の幅方向が前記連結軸と略平行に設けられた、抜型枠を挿入する溝を有しており、該溝は、その深さ方向が、前記軸部材の軸方向に対して非平行となるように形成されていることを特徴とする。
第1考案によれば、第一部材の第一連結部をブロックに連結し、前記第二部材の第二連結部を抜型枠に連結すれば、抜型枠をブロックに対して連結することができるので、抜型枠を安定して配置できる。また、連結軸周りに第一部材と第二部材とを相対的に回動させることができるので、ブロックと抜型枠の高さがズレていても、ブロックと抜型枠とを安定して連結できる。さらに、移動部材が軸部材の軸方向に沿って移動可能であるので、ブロックと抜型枠との距離を調整できる。また、移動部材が軸部材の軸周りに回動可能であるので、ブロックに第一連結部を連結した際に、抜型枠に第二連結部を連結する方向が軸部材の軸周りに回転していても、ブロックと抜型枠とを安定して連結できる。
第2考案によれば、抜型枠を溝に挿入した状態で抜型枠を安定して保持することができる。
第2考案によれば、抜型枠を溝に挿入した状態で抜型枠を安定して保持することができる。
つぎに、本考案の実施形態を図面に基づき説明する。
本実施形態の抜型枠保持用器具は、ブロックを積み重ねて土留擁壁を形成する際に抜型枠をブロックに固定するために使用するものであり、抜型枠をブロックに安定して連結することができるようにしたことに特徴を有している。
本実施形態の抜型枠保持用器具は、ブロックを積み重ねて土留擁壁を形成する際に抜型枠をブロックに固定するために使用するものであり、抜型枠をブロックに安定して連結することができるようにしたことに特徴を有している。
なお、本実施形態の抜型枠保持用器具は、土留擁壁を形成する際にブロックに抜型枠を連結して所定の姿勢(例えば鉛直や斜面Sに平行に立てた状態等)に保持しておく以外にも、ブロックをコンクリートで固定する際に型枠を所定の姿勢に保持しておくために使用することができる。
以下では、土留擁壁を斜面に形成する際に、抜型枠をブロックに固定するために本実施形態の抜型枠保持用器具を使用する場合を代表として説明する。
<抜型枠保持用器具1の使用例>
まず、本実施形態の抜型枠保持用器具1の構造を説明する前に、本実施形態の抜型枠保持用器具1を使用して土留擁壁Wを形成する作業を簡単に説明する。
まず、本実施形態の抜型枠保持用器具1の構造を説明する前に、本実施形態の抜型枠保持用器具1を使用して土留擁壁Wを形成する作業を簡単に説明する。
図4(A)に示すように、土留擁壁Wを形成する斜面Sの前面に施工された基礎コンクリートC上に、斜面Sに沿って、斜面Sと間隔を空けた状態でブロックBを配置し、ブロックBと斜面Sの前面との間に抜型枠Tを配置する(図4(B))。この状態で、抜型枠保持用器具1の第一部材10の第一連結部11に連結する。そして、第二部材20の軸部材21の軸方向に沿って移動部材22を移動し、移動部材22の第二連結部23を抜型枠Tの上端に連結する。その状態で移動部材22を軸部材21に固定すれば、ブロックBと抜型枠Tとが抜型枠保持用器具1によって連結され、抜型枠Tが所定の位置に配置された状態で保持される(図4(C))。この状態で、抜型枠Tと斜面Sとの間に砕石を供給し、ブロックBと抜型枠Tとの間にコンクリートを打設する(図4(D))。そして、コンクリートを打設したのち、抜型枠保持用器具1を取り外し、コンクリートが硬化した後(またはコンクリートが硬化する前)に抜型枠Tが引き抜かれれば、斜面Sの表面にはブロックBによって第一段の壁BW1が形成される(図5(E))。
第一段の壁BW1が形成されると、第一段の壁BW1の上に、斜面Sと間隔を空けた状態で斜面Sに沿ってブロックBを配置する(図5(E))。ついで、ブロックBと斜面Sの前面との間に抜型枠Tを配置し、ブロックBと抜型枠Tとを抜型枠保持用器具1によって連結すれば、抜型枠Tを所定の位置に配置した状態で保持される(図5(F))。その後、抜型枠Tと斜面Sの前面との間に砕石を供給し、ブロックBと抜型枠Tとの間にコンクリートを打設する。そして、コンクリートを打設したのち、抜型枠保持用器具1を取り外し、コンクリートが硬化した後(またはコンクリートが硬化する前)に抜型枠Tが引き抜かれれば、コンクリートが硬化すれば、斜面Sの表面にはブロックBによって第二段の壁BW2が形成される(図5(G))。
上記作業を繰り返し、所望の高さまでブロックBが積み上げられると、擁壁Wが形成される(図3参照)。
<抜型枠保持用器具1>
図1および図2に示すように、抜型枠保持用器具1は、第一部材10と、第二部材20と、第一部材10と第二部材20とを回動可能に連結する連結軸30と、を備えている。
図1および図2に示すように、抜型枠保持用器具1は、第一部材10と、第二部材20と、第一部材10と第二部材20とを回動可能に連結する連結軸30と、を備えている。
<第一部材10>
第一部材10は、ブロックBに連結される第一連結部11を備えている。この第一連結部11がブロックBの角に連結されるものである。この第一連結部11は、平面視で略半円形状の開口部分11hを有するように棒材等によって形成された部材である。この第一連結部11の開口部分11hにブロックBの角を引っ掛けることができるようになっている(図3参照)。例えば、第一連結部11は、略U字状の部材11aと、略U字状の部材11aの端部間を連結する軸部材11bと、から形成されている。そして、略U字状の部材11aのほぼ頂点に位置する部分には(図1および図2では右側の端部)、連結片12が設けられている。この連結片12には、開口部分11hが形成する面とほぼ平行な軸を有する貫通孔が形成されている。
第一部材10は、ブロックBに連結される第一連結部11を備えている。この第一連結部11がブロックBの角に連結されるものである。この第一連結部11は、平面視で略半円形状の開口部分11hを有するように棒材等によって形成された部材である。この第一連結部11の開口部分11hにブロックBの角を引っ掛けることができるようになっている(図3参照)。例えば、第一連結部11は、略U字状の部材11aと、略U字状の部材11aの端部間を連結する軸部材11bと、から形成されている。そして、略U字状の部材11aのほぼ頂点に位置する部分には(図1および図2では右側の端部)、連結片12が設けられている。この連結片12には、開口部分11hが形成する面とほぼ平行な軸を有する貫通孔が形成されている。
<第二部材20>
第二部材20は、断面円形の棒状の部材によって形成された軸部材21が設けられている。この軸部材21の第一端部(図1および図2では左側の端部)には、連結片21pが設けられている。この連結片21pには貫通孔が形成されている。
第二部材20は、断面円形の棒状の部材によって形成された軸部材21が設けられている。この軸部材21の第一端部(図1および図2では左側の端部)には、連結片21pが設けられている。この連結片21pには貫通孔が形成されている。
この軸部材21には、軸部材21の軸方向に沿って移動可能に移動部材22が設けられている。この移動部材22は、軸方向を貫通する貫通孔22hを有する管状の部材である(図1(C)、(D)参照)。この移動部材22の貫通孔22hは、軸部材21の断面と相似形に形成されており、その内径が軸部材21の外径よりわずかに小さくなるように形成されている。例えば、軸部材21の外径が13mmであれば、移動部材22の貫通孔22hの内径は14mm程度となるように形成されている。なお、軸部材21の外径と移動部材22の貫通孔22hの内径との関係は、軸部材21に沿って移動部材22が移動できるようになっていればよく、とくに限定されない。
この移動部材22には、貫通孔22hと外面との間を貫通する雌ネジ孔が形成されており、雌ネジ孔にはボルト等の固定部材24が螺合している。したがって、固定部材24を締め付ければ、固定部材24の先端が軸部材21の側面に押し付けられ、移動部材22を軸部材21に固定することができる。一方、固定部材24を緩めれば、固定部材24の先端が軸部材21の側面から離間するので、移動部材22を軸部材21に対して移動できる状態にすることができる。つまり、移動部材22を軸部材21の軸方向に沿って移動させたり、軸部材21の中心軸周りに移動部材22を回転させたりすることができるようになる。
この移動部材22の側面には、抜型枠Tの上端に連結される第二連結部23が設けられている。この第二連結部23は、板状の部材を曲げて側面視で略U字状に形成された部材であり、下方に開口を有する溝23hを有している。この溝23hは、移動部材22を軸部材21に取り付けた状態において、その深さ方向が軸部材21の軸方向と非平行となるように設けられている。具体的には、溝23hは、その深さ方向が、先端(開口)に向かうにしたがって第一部材10に接近するように傾斜して設けられている。しかも、溝23hは、移動部材22を軸部材21に取り付けた状態において、その幅方向、つまり、その深さ方向と直交する方向(図1(D)では左右方向)が連結片21pには貫通孔の軸方向と平行になるように形成されている。
<連結軸30>
連結軸30は、第一部材10と第二部材20とを互いに回動可能(揺動可能)に連結する部材である。具体的には、連結軸30は、第一部材10の連結片12の貫通孔と第二部材20の軸部材21の連結片21pの貫通孔とを重ねた状態で、連結片12の貫通孔と連結片21pの貫通孔に挿通されている。したがって、連結軸30の中心軸を支点として、第一部材10の第一連結部11と第二部材20の軸部材21とを相対的に回動させることができる。この連結軸30は上記機能を有するものであればよく、とくに限定されない。例えば、図1および図2に示すように、ボルトを連結軸30として使用することができる。ボルトを連結軸30として使用すれば、連結片12の貫通孔と連結片21pの貫通孔にボルトを挿通しナットを螺合すれば、第一部材10と第二部材20とを、互いに回動可能に連結することができるし、両者を分離することも可能になる。第一部材10と第二部材20とを分離できれば、一方が破損した場合に破損した部材を交換すれば他方はそのまま使用することができるし、分離すれば保管もしやすくなる。
連結軸30は、第一部材10と第二部材20とを互いに回動可能(揺動可能)に連結する部材である。具体的には、連結軸30は、第一部材10の連結片12の貫通孔と第二部材20の軸部材21の連結片21pの貫通孔とを重ねた状態で、連結片12の貫通孔と連結片21pの貫通孔に挿通されている。したがって、連結軸30の中心軸を支点として、第一部材10の第一連結部11と第二部材20の軸部材21とを相対的に回動させることができる。この連結軸30は上記機能を有するものであればよく、とくに限定されない。例えば、図1および図2に示すように、ボルトを連結軸30として使用することができる。ボルトを連結軸30として使用すれば、連結片12の貫通孔と連結片21pの貫通孔にボルトを挿通しナットを螺合すれば、第一部材10と第二部材20とを、互いに回動可能に連結することができるし、両者を分離することも可能になる。第一部材10と第二部材20とを分離できれば、一方が破損した場合に破損した部材を交換すれば他方はそのまま使用することができるし、分離すれば保管もしやすくなる。
以上のような構造を有するので、ブロックBの角を第一部材10の第一連結部11の開口11hに引っ掛けて、第二部材20の第二連結部23の溝23hに抜型枠Tの上端を挿入すれば、本実施形態の抜型枠保持用器具1によって抜型枠TをブロックBに連結でき、抜型枠Tを安定した状態で保持できる。
また、連結軸30によって第一部材10と第二部材20とが互いに回動可能であるので、ブロックBと抜型枠Tの高さがズレていても、本実施形態の抜型枠保持用器具1によってブロックBと抜型枠Tとを安定して連結できる。
さらに、第二部材20の移動部材22を軸部材21に沿って移動させれば、ブロックBの角と抜型枠Tとの距離が変化しても、その距離に合わせて、第一連結部11から連結部23までの距離を変更できる。したがって、ブロックBの大きさや抜型枠Tの配置状態が異なっていても、本実施形態の抜型枠保持用器具1によってブロックBと抜型枠Tとを安定して連結できる。
そして、第二部材20の移動部材22が軸部材21周りに回転できるので、第一連結部11の開口部分11hが形成する面と、第二連結部23の溝23hの深さ方向の相対的な位置を調整できる。すると、ブロックBの角と第一連結部11の開口部分11hとの引っ掛かり状態が変化しても、ブロックBと抜型枠Tとを安定して連結できる。
例えば、本実施形態の抜型枠保持用器具1において、第一連結部11の開口部分11hが形成する面と第二連結部23の溝23hの深さ方向とが直交した状態で固定されているとする(図1(B)参照)。この場合、抜型枠Tの上端縁がほぼ水平になっており、開口部分11hが形成する面が水平になるようにブロックBの角に第一連結部11が引っ掛けることができる場合であれば、溝23hの深さ方向が抜型枠Tの上端縁と直交するように第二連結部23を抜型枠Tの上端に挿入することができる。すると、ブロックBと抜型枠Tと本実施形態の抜型枠保持用器具1によって安定して連結することができる。一方、ブロックBの角に第一連結部11の開口部分11hを引っ掛けると開口部分11hが形成する面が水平に対して傾いてしまうような場合、溝23hの深さ方向は抜型枠Tの上端縁に対して傾斜した状態になる。つまり、抜型枠Tの上端縁と溝23hの深さ方向とのなす角度が90°よりも小さくなる。すると、第二連結部23を抜型枠Tの上端に安定して引っ掛けることができなくなり、本実施形態の抜型枠保持用器具1によるブロックBと抜型枠Tとの連結が不安定になる可能性がある。
しかし、本実施形態の抜型枠保持用器具1であれば、第二部材20の移動部材22が軸部材21周りに回転できるので、抜型枠Tの上端縁と溝23hの深さ方向とがなす角度を自由に調整できる。つまり、ブロックBの角と第一連結部11の開口部分11hとの引っ掛かり状態に係らず、溝23hの深さ方向を抜型枠Tの上端縁に対して直交した状態とすることができる。したがって、ブロックBの角と第一連結部11の開口部分11hとの引っ掛かり状態に係らず、第二連結部23を抜型枠Tの上端に安定して引っ掛けることができるので、ブロックBと抜型枠Tとを安定して連結できる。
なお、第二連結部23を抜型枠Tの上端に安定して引っ掛けることができる角度は、両者が直交する場合に限られない。抜型枠Tの姿勢に応じて適切な角度があるが、本実施形態の抜型枠保持用器具1であれば、どのような角度でも対応することができる。
<第一部材10の第一連結部11について>
第一連結部11の形状は、ブロックBの角を引っ掛けることができるようになっていればよく、上述した形状に限定されない。第一連結部11の開口部分11hの形状は、四角形でも円形でもよい。しかし、第一連結部11を上述した形状とすれば、ブロックBの角を引っ掛けた際に、軸部材11bをブロックBの角の表面に接触した状態としやすくなるので、ブロックBの角に第一連結部11を安定して連結しやすくなる。また、第一連結部11が軸部材11bを有していれば、作業者が本実施形態の抜型枠保持用器具1を持ちやすくなるので、本実施形態の抜型枠保持用器具1の持ち運びや取り扱い性が良くなる。
第一連結部11の形状は、ブロックBの角を引っ掛けることができるようになっていればよく、上述した形状に限定されない。第一連結部11の開口部分11hの形状は、四角形でも円形でもよい。しかし、第一連結部11を上述した形状とすれば、ブロックBの角を引っ掛けた際に、軸部材11bをブロックBの角の表面に接触した状態としやすくなるので、ブロックBの角に第一連結部11を安定して連結しやすくなる。また、第一連結部11が軸部材11bを有していれば、作業者が本実施形態の抜型枠保持用器具1を持ちやすくなるので、本実施形態の抜型枠保持用器具1の持ち運びや取り扱い性が良くなる。
<第二部材20の移動部材22について>
移動部材22は、軸部材21の軸方向に沿って移動でき、軸部材21に対して回転させることができるのであれば、その形状や構造はとくに限定されない。例えば、移動部材22は断面C字状であってもよいし、断面が多角形の管状部材であってもよい。また、軸部材21を囲む(または挟む)ように複数枚(例えば2枚)の板を連結して移動部材22としてもよい。
移動部材22は、軸部材21の軸方向に沿って移動でき、軸部材21に対して回転させることができるのであれば、その形状や構造はとくに限定されない。例えば、移動部材22は断面C字状であってもよいし、断面が多角形の管状部材であってもよい。また、軸部材21を囲む(または挟む)ように複数枚(例えば2枚)の板を連結して移動部材22としてもよい。
<第二部材20の第二連結部23について>
第二連結部23は、抜型枠Tの上端に連結できるようになっていればよく、その構造や形状はとくに限定されない。例えば、棒状の部材を曲げて第二連結部23を形成してもよいし、板材などに溝を形成して第二連結部23としてもよい。また、第二連結部23として、クリップのように抜型枠Tの上端を挟んで保持することができるものを採用してもよい。
第二連結部23は、抜型枠Tの上端に連結できるようになっていればよく、その構造や形状はとくに限定されない。例えば、棒状の部材を曲げて第二連結部23を形成してもよいし、板材などに溝を形成して第二連結部23としてもよい。また、第二連結部23として、クリップのように抜型枠Tの上端を挟んで保持することができるものを採用してもよい。
第二連結部23の溝23hの深さ方向が軸部材21の軸方向となす角度はとくに限定されない。溝23hの深さ方向を、軸部材21の軸方向と直交させてもよい。上述したように、溝23hの深さ方向が先端(開口)に向かうにしたがって第一部材10に接近するように傾斜していれば(図1(B)、(C)参照)、水平に対して傾斜した状態(例えば、斜面Sと平行)に配置される抜型枠Tを本実施形態の抜型枠保持用器具1によって保持しやすくなる。
本考案の抜型枠保持用器具は、土留擁壁を形成する際やブロックをコンクリートで固定する際に型枠を所定の姿勢に保持しておく器具に適している。
1 抜型枠保持用器具
10 第一部材
11 第一連結部
11h 開口部分
20 第二部材
21 軸部材
22 移動部材
23 第二連結部
23h 溝
24 固定部材
30 連結軸
B ブロック
T 抜型枠
S 斜面
10 第一部材
11 第一連結部
11h 開口部分
20 第二部材
21 軸部材
22 移動部材
23 第二連結部
23h 溝
24 固定部材
30 連結軸
B ブロック
T 抜型枠
S 斜面
Claims (2)
- ブロックに対して抜型枠を連結する器具であって、
ブロックに連結される第一連結部を備えた第一部材と、
抜型枠に連結される第二連結部を備えた第二部材と、
前記第一部材と前記第二部材とを相対的に回動可能に連結する連結軸と、を備えており、
前記第二部材は、
第一端部が前記連結軸によって前記第一部材に連結された軸部材と、
該軸部材の軸方向に沿って移動可能かつ該軸部材の軸周りに回動可能となるように該軸部材に設けられた前記第二連結部を有する移動部材と、
該移動部材の前記軸部材の軸方向に沿った移動および該軸部材の軸周りの回転を固定する固定部材と、を有している
ことを特徴とする抜型枠保持用器具。 - 前記第二連結部は、
開口の幅方向が前記連結軸と略平行に設けられた、抜型枠を挿入する溝を有しており、
該溝は、
その深さ方向が、前記軸部材の軸方向に対して非平行となるように形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の抜型枠保持用器具。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020002296U JP3227867U (ja) | 2020-06-12 | 2020-06-12 | 抜型枠保持用器具 |
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2020
- 2020-06-12 JP JP2020002296U patent/JP3227867U/ja active Active
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