JP3227742U - トラック用のコンテナ型ボディ - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で容易に施工できるだけでなく、電力会社の送電網を利用することなく電力を賄うことができるコンテナ型の仮設施設でありながら、建築基準法上の建築物に該当せず、低コストで維持することのできるトラック用のコンテナ型ボディを提供する。
【解決手段】着脱ボディ式のトラックにおいて可動アームを用いてシャシーに積み降ろしされるトラック用のコンテナ型ボディ30を、その内部に、人が活動できる部屋が設けられて、その部屋に、照明51を含む電気機器51、52、53が据え付けられたものとするとともに、電気機器51、52、53に供給する電力を発生するための発電手段54を備えたものとした。
【選択図】図7
【解決手段】着脱ボディ式のトラックにおいて可動アームを用いてシャシーに積み降ろしされるトラック用のコンテナ型ボディ30を、その内部に、人が活動できる部屋が設けられて、その部屋に、照明51を含む電気機器51、52、53が据え付けられたものとするとともに、電気機器51、52、53に供給する電力を発生するための発電手段54を備えたものとした。
【選択図】図7
Description
本考案は、キャビンと、キャビンの下部から後方に延びるシャシーと、シャシーに設けられた可動アームとを備えたトラックにおいて、可動アームを用いてシャシーに積み降ろしされるトラック用のコンテナ型ボディに関する。
仮設施設としては、トラック等で運搬可能なコンテナを利用したもの(コンテナ型の仮設施設)が既に知られている。この種の仮設施設は、クレーン等を用いて短時間で容易に施工することができるため、災害時等における仮設住宅として適している。また、この他にも、仮設事務所や、仮設店舗や、仮設トイレ等での需要が見込まれている。しかし、コンテナ型の仮設施設において、電力を使用できるようにするためには、電力会社が設置している送電網にその仮設施設を接続する電線工事を行う必要があった。このため、電線工事に手間を要するだけでなく、そもそも、送電網が整備されていない場所には、その仮設施設を設置することができないという問題があった。
この点、特許文献1の図1には、コンテナ型の仮設施設(可搬式一時構造物1)であって、太陽光パネル部材41(太陽光発電装置)と、太陽光発電パネル部材41が発生した電力を蓄えるためのリン酸鉄リチウムイオン電池31(バッテリー)とを備えたものが記載されている。特許文献1の段落0007,0008等には、上記の構成を採用することによって、電柱を立てる等、電線等を引くための工事を行うことなく、上記の電気機器(電力消費具)に十分な電力を安定して供給することができる旨も記載されている。
ところが、コンテナ型の仮設施設であっても、延床面積が10m2を超えるものであれば、建築基準法上の建築物に該当することになり、それを設置する際には、基礎を施工しなければならなくなる。加えて、その仮設施設(建築物)の設置には、確認申請が必要となるし、設置後には、固定資産税もかかるようになる。このため、従来のコンテナ型の仮設施設は、必ずしも低コストで維持できるものとはなっていなかった。
本考案は、上記課題を解決するために為されたものであり、短時間で容易に施工できるだけでなく、電力会社の送電網を利用することなく電力を賄うことができるコンテナ型の仮設施設でありながら、建築基準法上の建築物に該当せず、低コストで維持することのできるトラック用のコンテナ型ボディを提供するものである。
上記課題は、
キャビンと、キャビンの下部から後方に延びるシャシーと、シャシーに設けられた可動アームとを備えたトラック(いわゆる着脱ボディ式のトラック)において、可動アームを用いてシャシーに積み降ろしされるトラック用のコンテナ型ボディであって、
その内部に、人が活動できる部屋が設けられて、
その部屋に、照明を含む電気機器が据え付けられる
とともに、
電気機器に供給する電力を発生するための発電手段を備えた
ことを特徴とするトラック用のコンテナ型ボディ
を提供することによって解決される。
本考案のコンテナ型ボディの前面には、通常、可動アームの先端部に設けられた係止部を係止するための被係止部が設けられる。
キャビンと、キャビンの下部から後方に延びるシャシーと、シャシーに設けられた可動アームとを備えたトラック(いわゆる着脱ボディ式のトラック)において、可動アームを用いてシャシーに積み降ろしされるトラック用のコンテナ型ボディであって、
その内部に、人が活動できる部屋が設けられて、
その部屋に、照明を含む電気機器が据え付けられる
とともに、
電気機器に供給する電力を発生するための発電手段を備えた
ことを特徴とするトラック用のコンテナ型ボディ
を提供することによって解決される。
本考案のコンテナ型ボディの前面には、通常、可動アームの先端部に設けられた係止部を係止するための被係止部が設けられる。
本考案のコンテナ型ボディは、トラックのシャシーに備え付けられた可動アームを駆動することによって、目的の場所に短期間で容易に施工することができる。加えて、本考案のコンテナ型ボディは、発電手段を備えているため、その使用に要する電力を、電力会社の送電網を利用しなくても賄うことができるもの(オフグリッドタイプのもの)となっている。このため、電線工事が不要であるだけでなく、送電網が整備されていない場所(山や河川敷等)にも設置することができる。
また、本考案のコンテナ型ボディは、仮設事務所や、仮設店舗や、仮設家屋や、仮設ホテルや、仮設トイレ等の仮設施設として利用可能なものでありながら、着脱ボディ式のトラックのボディに相当する。トラックのボディは、法律的には、キャンピングカーの居室部分と同様、車両の一部ということになり、建築物には該当しない。このため、基礎を施工する必要がないだけでなく、建築確認の申請や固定資産税の支払いも不要である。したがって、仮設施設の維持コストを抑えることも可能である。
本考案のコンテナ型ボディにおいて、発電手段の種類は、特に限定されないが、自然エネルギーから発電するものを利用することが好ましい。このような発電手段としては、太陽光発電装置や風力発電装置等が例示される。これにより、クリーンで環境負荷が少ない方法で発電することが可能になる。
ただし、太陽光発電装置は、曇り時には、発電量が低下するし、夜間には、発電できなくなる。また、風力発電装置は、微風時には、発電量が低下するし、無風時には、発電できなくなる。このように、自然エネルギーを利用した発電手段には、状況によっては、安定した電力を供給できなくなるという欠点がある。このため、本考案のコンテナ型ボディには、発電手段が発生した電力を蓄えるための蓄電手段を設けることが好ましい。これにより、自然エネルギーを利用して発電を行う場合であっても、コンテナ型ボディ(仮設施設)に据え付けられた電気機器に安定した電力を供給することが可能になる。
ところで、本考案のコンテナ型ボディを積載するトラック(着脱ボディ式のトラック)は、その走行時の高さが3.8mを超えるか、その走行時の長さが12.0mを超えるか、その走行時の幅が2.5mを超えるかすると、法律(道路法や車両制限令)上は、特殊車両に該当することになる。特殊車両は、公道を走行する際に特殊車両通行許可を取得する必要があり、手間である。このため、着脱ボディ式のトラックは、本考案のコンテナ型ボディを積載した状態において、高さ、長さ及び幅の全てが上記の上限値(「一般的制限値」と呼ばれている。)以下に収まるようにすることが好ましい。しかし、一般的制限値に収まるようにコンテナ型ボディを設計すると、狭小な仮設施設しか設置できなくなる。
したがって、本考案のコンテナ型ボディには、コンテナ型ボディを変形して、高さ方向、長さ方向又は幅方向のいずれかに拡大縮小する拡大縮小機構を備え付けることが好ましい。これにより、本考案のコンテナ型ボディを着脱ボディ式のトラックのシャシーに積載したときには、車体の寸法が上記の一般的制限値に収まるようにコンテナ型ボディを縮小しながらも、本考案のコンテナ型ボディを地面等に設置したときには、コンテナ型ボディを拡大して、仮設施設の大空間化を実現することが可能になる。
以上のように、本考案によって、短時間で容易に施工できるだけでなく、電力会社の送電網を利用することなく電力を賄うことができるコンテナ型の仮設施設でありながら、建築基準法上の建築物に該当せず、低コストで維持することのできるトラック用のコンテナ型ボディを提供することが可能になる。
本考案のトラック用のコンテナ型ボディの好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。以下で述べる構成は、飽くまで一例であり、本考案のコンテナ型ボディの技術的範囲は、以下で述べる構成に限定されない。本考案のコンテナ型ボディには、考案の趣旨を損なわない範囲で適宜変更を施すことができる。以下においては、説明の便宜上、本考案のコンテナ型ボディを積載する着脱ボディ式のトラックについて説明してから、本考案のコンテナ型ボディについて説明する。
1.着脱ボディ式のトラック
図1〜3は、本考案に係るコンテナ型ボディを用いた着脱ボディ式のトラックを側方から見た図である。着脱ボディ式のトラックは、図1〜3に示すように、運転席を有するキャビン10と、キャビン10の下部から後方に延びるシャシー20と、シャシー20の上側に積載されるコンテナ型ボディ30と、シャシー20に設けられた可動アーム40とを備えている。コンテナ型ボディ30は、後掲する図4に示すように、仮設施設(仮設事務所や、仮設店舗や、仮設家屋や、仮設ホテルや、仮設トイレ等)として利用できるものとしている。
図1〜3は、本考案に係るコンテナ型ボディを用いた着脱ボディ式のトラックを側方から見た図である。着脱ボディ式のトラックは、図1〜3に示すように、運転席を有するキャビン10と、キャビン10の下部から後方に延びるシャシー20と、シャシー20の上側に積載されるコンテナ型ボディ30と、シャシー20に設けられた可動アーム40とを備えている。コンテナ型ボディ30は、後掲する図4に示すように、仮設施設(仮設事務所や、仮設店舗や、仮設家屋や、仮設ホテルや、仮設トイレ等)として利用できるものとしている。
このトラックは、可動アーム40の先端部に設けられた係止部α1をコンテナ型ボディ30の前部に設けられた被係止部α2に係止させた状態で可動アーム40を駆動し、その可動アーム40を鉛直面に沿って上下方向に回動(上下回動)させることによって、シャシー20に対してコンテナ型ボディ30を積み降ろしできるものとなっている。図1は、トラックのシャシー20にコンテナ型ボディ30が積まれた状態を、図2は、トラックのシャシー20からコンテナ型ボディ30を降ろしている途中の状態を、図3は、トラックのシャシー20からコンテナ型ボディ30を降ろし終えた状態を、それぞれ示している。
可動アーム40は、図2に示すように、第一アーム41と第二アーム42とで構成されており、側面視L字状を為すものとなっている。第一アーム41の基端側は、図示省略の軸受によって、シャシー20に対して上下回動可能な状態で軸支されている。上記の係止部α1は、第二アーム42の先端(第一アーム41に接続された端部(基端)とは逆側の端部)に設けられている。第一アーム41の中途部分には、油圧シリンダ43のピストンロッドの先端部が連結されている。
このため、図1に示す状態(シャシー20にコンテナ型ボディ30が積まれた状態)にあっては、可動アーム40の第一部分41が、コンテナ型ボディ30の下側で略水平に寝た状態(第二部分42が略鉛直に立った状態)となっているものの、油圧シリンダ43を駆動して伸長させると、図2に示すように、第一アーム41が上方回動(後方回動)して起き上がった後、図3に示すように、第一アーム42が後方に傾斜した状態となるようになっている。以下においては、可動アーム40のこのような動作を「降ろし動作」と呼ぶことがある。可動アーム40のこの降ろし動作によって、コンテナ型ボディ30の前部が持ち上げられながら後方に押されることで、コンテナ型ボディ30がシャシー20から降ろされる。
また逆に、図3に示す状態から油圧シリンダ43を駆動して収縮させると、図2に示すように、第一アーム41が上方回動(前方回動)して起き上がった後、図1に示すように、第一アーム41が略水平に寝た状態となるようになっている。以下においては、可動アーム40のこのような動作を「積み動作」と呼ぶことがある。可動アーム40のこの積み動作によって、コンテナ型ボディ30の前部が持ち上げられて前方に引っ張られることで、コンテナ型ボディ30がシャシー20に積まれる。本実施形態のトラックにおいては、シャシー20の後部上面に、ローラ21を左右一対に設けている。このため、積み降ろしされるコンテナ型ボディ30の底部をローラ21で円滑に案内することが可能となっている。
コンテナ型ボディ30の後部底面には、車輪31を設けており、コンテナ型ボディ30の前部底面には、脚32を設けている。本実施形態のトラックにおいては、車輪31及び脚32を、それぞれ、左右一対に設けている。このため、コンテナ型ボディ30を地面に設置する際には、図2に示すように、コンテナ型ボディ30の後部の車輪31が地面に当たった状態になったときから、図3に示すように、コンテナ型ボディ30の前部の脚が地面に当たった状態になるまでの間、ボディ50が地面に対して滑らかに後方に動き、コンテナ型ボディ30をスムーズに降ろすことができるようになっている。
また逆に、コンテナ型ボディ30を回収する際には、図3に示す状態(コンテナ型ボディ30が地面に設置された状態)から図2に示す状態(コンテナ型ボディ30の後部の車輪31が地面から浮き始める状態)となるまでの間、ボディ50が地面に対して滑らかに前方に動き、コンテナ型ボディ30をシャシー20にスムーズに積むことができるようになっている。加えて、脚32によって、地面に降ろして設置したコンテナ型ボディ30を水平に保つことができるようになっている。本実施形態のトラックにおいて、脚32は、高さ調節可能なものとしている。このため、地面が傾斜している場合や、地面に起伏がある場合でも、脚32の高さを調節することで、コンテナ型ボディ30を水平に設置することができる。
図4は、本考案に係るコンテナ型ボディ30と、着脱ボディ式のトラックにおける可動アーム40の先端部付近とを示した斜視図である。一般的な着脱ボディ式のトラックにおいては、可動アーム40の係止部α1がフックになっているところ、本実施形態のトラックでは、図4に示すように、可動アーム40の係止部α1が円柱状を為すピンとなっている。このため、可動アーム40の係止部α1(ピン)をコンテナ型ボディ30の被係止部α2に係止させた状態としても、被係止部α2が、係止部α1(ピン)を中心として、左右方向に旋回(水平旋回)しやすい構造となっている。換言すると、係止部α1を中心とした被係止部α2の滑らかな水平旋回が許容された状態となっている。
このため、コンテナ型ボディ30の後部の車輪31が着地しながらも、コンテナ型ボディ30の前部の脚32が地面から僅かに浮いた状態(図3に示す状態から、コンテナ型ボディ30の前部のみを僅かに持ち上げた状態)として、トラックを前進又は後退させながらハンドルを切り返すと、図5の矢印A1に示すように、シャシー20に対してコンテナ型ボディ30が左右方向に旋回(水平旋回)するようになる。図5は、本考案に係る着脱ボディ式のトラックを上方から見た図であって、シャシー20に対してコンテナ型ボディ30を水平旋回させている様子を示した図である。
このように、シャシー20に対してコンテナ型ボディ30を水平旋回できるようにすることによって、現場で、実際のコンテナ型ボディ30の様子を見ながら、コンテナ型ボディ30を設置する場所や向きを調節することが可能になる。コンテナ型ボディ30の設置作業は、トラックのみで完結するため、クレーン等の重機が不要である。よって、コンテナ型ボディ30を降ろす場所や向きの調節を容易に行うことができる。仮設事務所や、仮設店舗や、仮設家屋や、仮設ホテルや、仮設トイレ等の仮設施設として利用される本考案のコンテナ型ボディ30は、決められた場所に決められた向きで正確に設置しなければならないことも多いところ、そのような場合でも容易に対応することができる。本実施形態のトラックでは、コンテナ型ボディ30の後部底面の車輪31を、図5の矢印A2に示すように、コンテナ型ボディ30に対して水平旋回可能な状態で設けており、コンテナ型ボディ30をさらに取り回しやすくしている。
加えて、本実施形態のトラックにおいては、図6(a)に示すように、コンテナ型ボディ30の被係止部α2を、その左右方向中央部が前方に突出するように平面視V字状に折り曲げられたバーとしている。この被係止部α2(バー)は、図6(b)に示すように、水平面に対して前後方向に傾斜させており、被係止部α2(バー)の左右方向中央部(前端部)が、被係止部α2(バー)の左右方向両端部(後端部)よりも高くなるようにしている。図6は、本考案に係るコンテナ型ボディ30の被係止部α2を、(a)上方から見た状態と、(b)側方から見た状態とをそれぞれ示した図である。
かかる構成を採用したことによって、可動アーム40の係止部α1(ピン)をコンテナ型ボディ30の被係止部α2(バー)に係止した際に、係止部α1(ピン)が被係止部α2(バー)の左右方向中央部(前端部)に自然と案内されて、シャシー20に対するコンテナ型ボディ30の旋回中心が安定し、コンテナ型ボディ30がよりスムーズに水平旋回するようになっている。被係止部α2(バー)の折り曲げ角度θ(図6(a))は、好ましくは、90〜170°の範囲とされ、より好ましくは、100〜150°の範囲とされる。また、被係止部α2の傾斜角度φ(図6(b))は、好ましくは、10〜80°の範囲とされ、より好ましくは、30〜60°の範囲とされる。
被係止部α2(バー)に係止させる係止部α1(ピン)は、単純な円柱状に形成してもよい。しかし、その場合には、上記の降ろし動作や積み操作を行うときに、可動アーム40の先端部が下がることがあると、被係止部α2(バー)から係止部α1(ピン)が下側に抜け、係止部α1(ピン)と被係止部α2(バー)との係止が外れるおそれがある。このため、本実施形態のトラックでは、図4に示すように、係止部α1を形成するピンの先端部に、拡径部α3を設けている。このため、被係止部α2(バー)に対して係止部α1(ピン)が下側に沈み込もうとしても、拡径部α3が被係止部α2(バー)に引っ掛かり、係止部α1(ピン)と被係止部α2(バー)との係止が外れないようになっている。
また、本実施形態のトラックでは、第二アーム42の先端側部分42aを、第二アーム42の基端側部分42bから取り外して交換できる着脱アタッチメントとしている。このため、係止部α1としてピン以外の形態のもの(例えば水平旋回を許容しないフック)を備えた先端側部分42a(着脱アタッチメント)を別に用意しておけば、第二アーム42の基端側部分42bに取り付ける着脱アタッチメントを別のものに切り替えることによって、係止部α1をピンから一般的なフックへと切り替えることもできるようになっている。
2.本考案のコンテナ型ボディ
続いて、本考案のコンテナ型ボディ30について説明する。図7は、本考案に係るコンテナ型ボディ30を鉛直平面で切断した状態を示した断面図である。本考案のコンテナ型ボディ30の内部は、図7に示すように、人が活動できる部屋となっている。コンテナ型ボディ30には、窓やドア等(図4を参照。)の開口部を設けることもできる。この部屋には、照明51や空調機52等の電気機器が設けられている。照明51としては、消費電力が小さいながらも明るいLED照明を用いることが好適である。電気機器としては、上記のもののほか、冷蔵庫や、コピー機や、テレビや、Wi−Fi等の通信機器等を備えることができる。また、電気コンセント53を設けることもできる。このため、コンテナ型ボディ30は、仮設事務所や、仮設店舗や、仮設家屋や、仮設ホテルや、仮設トイレ等の仮設施設として快適に利用できるものとなっている。
続いて、本考案のコンテナ型ボディ30について説明する。図7は、本考案に係るコンテナ型ボディ30を鉛直平面で切断した状態を示した断面図である。本考案のコンテナ型ボディ30の内部は、図7に示すように、人が活動できる部屋となっている。コンテナ型ボディ30には、窓やドア等(図4を参照。)の開口部を設けることもできる。この部屋には、照明51や空調機52等の電気機器が設けられている。照明51としては、消費電力が小さいながらも明るいLED照明を用いることが好適である。電気機器としては、上記のもののほか、冷蔵庫や、コピー機や、テレビや、Wi−Fi等の通信機器等を備えることができる。また、電気コンセント53を設けることもできる。このため、コンテナ型ボディ30は、仮設事務所や、仮設店舗や、仮設家屋や、仮設ホテルや、仮設トイレ等の仮設施設として快適に利用できるものとなっている。
上記の電気機器51,52や、電気コンセント53等には、コンテナ型ボディ30に設けた発電手段54で発生した電力を供給するようにしている。このため、コンテナ型ボディ30は、電力会社の送電網にコンテナ型ボディ30を接続しなくても電力を賄うことのできるオフグリッドタイプのものとなっている。したがって、電線工事が不要であるだけでなく、送電網が整備されていない場所(山や河川敷等)にもコンテナ型ボディ30による仮設施設を設置することができるようになっている。
発電手段54としては、太陽光発電装置や風力発電装置等、自然エネルギーを利用して発電するものを用いると、クリーンで環境負荷が少ないために好適である。本実施形態のコンテナ型ボディ30においては、コンテナ型ボディ30の屋根部分の上側に設置した複数枚の太陽光発電装置(1枚当たりの発電量320W)を、発電手段54としている。発電手段54としては、複数種類のもの(例えば、太陽光発電装置と風力発電装置の両方)を採用することも好ましい。これにより、電気機器51,52や電気コンセント53等に、電力をより安定して供給することが可能になる。
ただし、太陽光発電装置は、曇り時には、発電量が低下するし、夜間には、発電できなくなる。また、風力発電装置は、微風時には、発電量が低下するし、無風時には、発電できなくなる。このように、自然エネルギーを利用した発電手段には、状況によっては、安定した電力を供給できなくなるという欠点がある。このため、本実施形態のコンテナ型ボディ30では、発電手段54が発生した電力を蓄えるための蓄電手段55を設けている。
蓄電手段55の種類は、特に限定されず、鉛電池等、各種の蓄電池を用いることができる。本実施形態のコンテナ型ボディ30では、容量が7.2kWhの蓄電池(リン酸鉄リチウムイオン電池)を用いている。蓄電手段55としてリン酸鉄リチウムイオン電池を採用したことによって、消費電力が高い電気機器(複合機や電子レンジ等)の電力を賄うことも可能になる。また、蓄電手段55の使用期間を長くする(例えば8年以上とする)ことも可能になる。
また、図7に示してはいないが、発電手段54が発生した電力が蓄電手段55に過充電されないようにするためのチャージコントローラや、発電手段54が発生した直流の電力を所定の電圧の交流電力に変換するインバータも、コンテナ型ボックス30に設けている。インバータとしては、定格出力が2500Wで最大出力が3000Wのものを用いている。
既に述べたように、コンテナ型ボディ30は、仮設事務所や、仮設店舗や、仮設家屋や、仮設ホテルや、仮設トイレ等の仮設施設として利用される。にもかかわらず、このコンテナ型ボディ30は、法律上は、車両の一部であり、築物に該当しないものとなっている。このため、コンテナ型ボディ30を設置する際には、基礎を施工する必要がないだけでなく、建築確認の申請や固定資産税の支払いも不要である。したがって、仮設施設の維持コストを抑えることが可能となっている。
ただし、コンテナ型ボディ30を積載したときのトラックの高さが3.8mを超えるか、長さが12.0mを超えるか、幅が2.5mを超えるかすると、そのトラックは、特殊車両ということになり、公道を走行する際に、特殊車両通行許可を取得する必要が出てくる。このため、本実施形態のコンテナ型ボディ30は、トラックに積載したときのトラックの寸法が上記の上限値(一般的制限値)以内に収まるようにしている。
しかし、一般的制限値に収まるようにコンテナ型ボディ30を設計すると、コンテナ型ボディ30の内部の部屋を広く確保しにくくなる。このため、コンテナ型ボディ30には、コンテナ型ボディ30を変形して、高さ方向、長さ方向又は幅方向のいずれかに拡大縮小する拡大縮小機構を備え付けることが好ましい。これにより、コンテナ型ボディ30をトラックに積載するときには、コンテナ型ボディ30を縮小して、トラックの寸法が上記の一般的制限値に収まるようにしながらも、コンテナ型ボディ30を地面等に設置して仮設施設として使用するときには、コンテナ型ボディ30を拡大して、コンテナ型ボディ30の内部の部屋を大空間化することが可能になる。
図8は、本考案に係るコンテナ型ボディ30を、(a)縮小した状態と、(b)拡大した状態との一例をそれぞれ示した斜視図である。図8に示したコンテナ型ボディ30は、その高さを拡大又は縮小できるものとなっている。具体的には、コンテナ型ボディ30を、下側ボディ30aと、上側ボディ30bとで構成しており、下側ボディ30aに対して上側ボディ30bを昇降できるようにしている。
すなわち、下側ボディ30aに対して上側ボディ30bを下降させると、図8(a)に示すように、コンテナ型ボディ30が、上下方向に縮小されて低くなる一方、下側ボディ30aに対して上側ボディ30bを上昇させると、図8(b)に示すように、コンテナ型ボディ30が、上下方向に拡大されて高くなるようになっている。上側ボディ30bには、切欠部30b1を設けており、上側ボディ30bを上昇させたときに、切欠部30b1を通じて下側ボディ30aの窓やドアが露出するようにしている。上側ボディ30bを昇降させる機構は、特に限定されず、各種の昇降機構を採用することができる。
図9は、本考案に係るコンテナ型ボディ30を、(a)縮小した状態と、(b)拡大した状態との他例をそれぞれ示した斜視図である。図9に示したコンテナ型ボディ30は、その幅を拡大又は縮小できるものとなっている。具体的には、コンテナ型ボディ30を、箱状を為すボディ本体30cと、ボディ本体30cに対してヒンジ等を介して回動自在な状態で取り付けられたボディ蓋体30dとで構成しており、ボディ本体30cに対してボディ蓋体30dを開閉できるようにしている。
すなわち、ボディ本体30cに対してボディ蓋体30dを閉じると、図9(a)に示すように、コンテナ型ボディ30は、幅方向(左右方向)に縮小されて幅狭になる一方、ボディ本体30cに対してボディ蓋体30dを開くと、図9(b)に示すように、コンテナ型ボディ30が、幅方向(左右方向)に拡大されて幅広になるようになっている。ボディ本体30cにおける開口部(ボディ蓋体30dによって開閉される開口部)には、屋根拡張材30eを設けており、この屋根拡張材30eを外側に引き出すことによって、コンテナ型ボディ30における拡張された部分(水平に開かれた状態のボディ蓋体30d)の上方を屋根拡張材30eで覆うことができるようにしている。屋根拡張材30eの機構は、特に限定されない。本実施形態のコンテナ型ボディ30においては、屋根拡張材30eを蛇腹状のものとしている。
3.用途
本考案のコンテナ型ボディ30は、各種の仮設施設として利用することができる。コンテナ型ボディ30で施工可能な仮設施設としては、仮設事務所や、仮設店舗や、仮設家屋や、仮設ホテルや、仮設トイレや、仮設シャワー室等が例示される。また、短時間で容易に設置することができるため、災害時の仮設家屋(仮設住宅)としても好適に利用することができる。さらに、山小屋や、海の家や、趣味用の部屋(いわゆる「はなれ」)としても好適に利用することができる。
本考案のコンテナ型ボディ30は、各種の仮設施設として利用することができる。コンテナ型ボディ30で施工可能な仮設施設としては、仮設事務所や、仮設店舗や、仮設家屋や、仮設ホテルや、仮設トイレや、仮設シャワー室等が例示される。また、短時間で容易に設置することができるため、災害時の仮設家屋(仮設住宅)としても好適に利用することができる。さらに、山小屋や、海の家や、趣味用の部屋(いわゆる「はなれ」)としても好適に利用することができる。
10 キャビン
20 シャシー
21 ローラ
30 ボディ
30a 下側ボディ
30b 上側ボディ
30b1 切欠部
30c ボディ本体
30d ボディ蓋体
30e 屋根拡張材
31 車輪
32 脚
40 可動アーム
41 第一アーム
42 第二アーム
42a 第二アームの先端側部分
42b 第二アームの基端側部分
43 油圧シリンダ
51 照明
52 空調機
53 電気コンセント
54 太陽光発電装置(発電手段)
55 蓄電手段
A1 ボディが水平旋回する方向
A2 ボディの後部底面の車輪が水平旋回する方向
α1 係止部
α2 被係止部
α3 拡径部
20 シャシー
21 ローラ
30 ボディ
30a 下側ボディ
30b 上側ボディ
30b1 切欠部
30c ボディ本体
30d ボディ蓋体
30e 屋根拡張材
31 車輪
32 脚
40 可動アーム
41 第一アーム
42 第二アーム
42a 第二アームの先端側部分
42b 第二アームの基端側部分
43 油圧シリンダ
51 照明
52 空調機
53 電気コンセント
54 太陽光発電装置(発電手段)
55 蓄電手段
A1 ボディが水平旋回する方向
A2 ボディの後部底面の車輪が水平旋回する方向
α1 係止部
α2 被係止部
α3 拡径部
Claims (5)
- キャビンと、キャビンの下部から後方に延びるシャシーと、シャシーに設けられた可動アームとを備えたトラックにおいて、可動アームを用いてシャシーに積み降ろしされるトラック用のコンテナ型ボディであって、
その内部に、人が活動できる部屋が設けられて、
その部屋に、照明を含む電気機器が据え付けられる
とともに、
電気機器に供給する電力を発生するための発電手段を備えた
ことを特徴とするトラック用のコンテナ型ボディ。
- 発電手段が、太陽光発電装置又は風力発電装置である請求項1記載のトラック用のコンテナ型ボディ。
- 発電手段が発生した電力を蓄えるための蓄電手段を備えた請求項1又は2記載のトラック用のコンテナ型ボディ。
- コンテナ型ボディを変形して、高さ方向、長さ方向又は幅方向のいずれかに拡大縮小する拡大縮小機構を備えた請求項1〜3いずれか記載のトラック用のコンテナ型ボディ。
- 可動アームの先端部に設けられた係止部を係止するための被係止部が、コンテナ型ボディの前面に設けられた請求項1〜4いずれか記載のトラック用のコンテナ型ボディ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020002216U JP3227742U (ja) | 2020-06-09 | 2020-06-09 | トラック用のコンテナ型ボディ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020002216U JP3227742U (ja) | 2020-06-09 | 2020-06-09 | トラック用のコンテナ型ボディ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3227742U true JP3227742U (ja) | 2020-09-17 |
Family
ID=72428926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020002216U Active JP3227742U (ja) | 2020-06-09 | 2020-06-09 | トラック用のコンテナ型ボディ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3227742U (ja) |
-
2020
- 2020-06-09 JP JP2020002216U patent/JP3227742U/ja active Active
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