JP2015190156A - 車載可能な箱体を用いた簡易建造物 - Google Patents

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靖 彦 西
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Abstract

【課題】
災害時の仮設住宅などとして使用でき、特別な設備工事を要することなく使用できるようにした簡易建造物を提供する。また、ハウス部分を支持する脚部を設け、当該脚部の高さを調整できるようすることで、段差や傾斜を解消することができる簡易建造物を提供する。更に、簡易に設置できる建築物でありながらも、耐荷重が高く、高置水槽や発電設備を設置できる簡易建造物を提供する。
【解決手段】
車載可能な箱体から成るハウス本体と、ハウス本体の外部上面部分に設けた貯水槽及び当該貯水槽までの揚水を行う揚水ポンプからなる給水設備と、自然エネルギーを利用して発電する発電装置及び当該発電装置が発電した電気を蓄積する二次電池からなる給電設備とを備えた簡易建造物を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載可能な箱体を利用した簡易建造物に関し、特に給水設備や発電装置等を設けた簡易建造物に関する。
従前においても、建築現場における仮設事務所等として、車載して運搬可能であって、任意の場所に設置することのできる簡易建造物は種々提案されている。また貨物搬送用コンテナを用いたコンテンハウスや、トレーラーに箱型の居住空間を積載したトレーラーハウス等、車載可能な箱体を居住空間等として利用する簡易建造物も種々提供されている。このうち、コンテナハウスは、設置コストが低いことや、設置が容易であること等の利点があり、保管庫、住居或いは事務所その他の建造物として広く利用に供されている。
例えば、特許文献1(公開実用新案公報昭59−24801号広報)においては、船舶に積載する為の規格コンテナを利用し、一つまたは複数個組み合わせて住居とするものにおいて、少なくとも窓、扉などの開口部両側の天井、床間に正規高さの柱を外壁の内側に沿わせて立設して構成したコンテナ利用ハウスが提案されている。
また、特許文献2(特開平10−238147号広報)では、コンテナハウスならではの課題、即ち、断熱性に乏しく冷暖房効率が低く、その上外観はコンテナそのものであって見栄えが悪いという課題を解決するべく、貨物輸送用の金属製コンテナの側板外側に留付け金具を介して外壁板を取付け、該側板内側には断熱材を介して内壁材を取付け、天板内側には断熱材を介して天井板を取付けたコンテナハウスを提案している。
公開実用新案公報昭59−24801号広報 特開平10−238147号広報
上述のように、従前においても、貨物輸送用コンテナ等の車載可能な箱体を物品保管庫や住居等の建造物として利用する簡易建造物は種々提案されている。しかしながら、従前におけるこれらの簡易建造物は、水や電気、或いはガスなどの生活資源を要しないか、或いはこれらの生活資源が整備されている状況下での使用を前提としているものとなっていた。一方、災害時の仮設住宅等として使用する場合には、このような簡易建造物は移動、設置が容易であり、有効である反面、これら生活資源を利用できるようにする為には、さらなる工事や加工を要するものとなっていた。
そこで本発明は、災害時の仮設住宅などとして使用でき、配電施設に接続する等の特別な設備工事を要することなく使用できるようにした簡易建造物を提供することを第1の課題とする。
また、簡易建造物を工事現場やイベント会場の一時的な建物として利用する場合や、災害時の仮設建物として利用する場合には、基礎工事等を行わずに、迅速に設置することが要求される。この為、従前においては、居住空間等として利用するハウス部分を単に地面に置いて設置することが多く、設置する場所によっては段差や傾斜が存在することがあった。また、基礎工事等をする場合であってもブロック基礎のような簡易な工事によることが多く、段差や傾斜を十分に解消することが困難な場合もあった。更に、簡易建造物を設置した時点では平地であっても、地震等により後発的に段差や傾斜が生じることもあった。その結果、居住空間である筈のハウス部分が傾いてしまったり、ハウス部分の過重が一部に集中して破損してしまう可能性もあった。
そこで本発明では、居住空間となるハウス部分を支持する脚部を設け、当該脚部の高さを調整できるようすることで、設置する場所における段差や傾斜を解消することができ、更に設置後において地盤沈下などが発生したとしても、その傾斜を解消することのできる簡易建造物を提供することを第2の課題とする。
また、従前においても、災害時に利用する仮設住宅や工事現場の事務所として、プレハブ工法等によって構築された簡易建築物が使用されているが、これらの簡易建築物は耐荷重が低い為、屋根面に水槽などの重量物を設置することができなかった。この為、水を利用する為には、水道設備を設置するか、或いは貯水タンクから給水ポンプなどによって送水する他に、有効な手立てはなかった。しかしながら、仮に設置される簡易建築物に対して水道設備を設置するのは、工事上の手間を要してしまい、一方で貯水タンクから給水ポンプで送水する場合には、給水ポンプに対する電力の供給がストップした場合に、生活用水の使用に支障をきたすとの問題があった。
そこで本発明では、簡易に設置できる建築物でありながらも、耐荷重が高く、高置水槽や発電設備を設置できる簡易建造物を提供し、特に貯水槽を高所に設置する事により、給水ポンプが停止した場合であっても、自然落下により生活用水を供給でき、且つ当該貯水槽の設置場所の無駄をなくした簡易建造物を提供することを第3の課題とする。
本発明では前記課題の少なくとも何れかを解決するべく、車載可能な箱体から成るハウス本体と、ハウス本体の外部上面部分に設けた貯水槽及び当該貯水槽までの揚水を行う揚水ポンプからなる給水設備と、自然エネルギーを利用して発電する発電装置及び当該発電装置が発電した電気を蓄積する二次電池からなる給電設備とを備えた簡易建造物を提供する。
前記ハウス本体は、トレーラーやトラック等の運送車両に積載して運搬可能な大きさ及び重量の箱体であって、後述するように外部上面部分に貯水槽や発電装置を設けることができるものとして形成することができる。具体的には、例えば、サイディング材や木板等の壁材と鉄骨等のフレーム材とから軽量鉄骨構造の箱体を形成したり、或いは貨物搬送用コンテナ等の箱体を用いて構成することもできる。
前記ハウス本体に貨物搬送用コンテナを用いる場合には、例えば、船舶用、陸上搬送用、鉄道用、航空用等各種のコンテナを用いることができ、大きさ、重量、耐荷重等応じて適宜選択することができる。かかる貨物搬送用コンテナの大きさは、12フィートコンテナ、20フィートコンテナ、40フィートコンテナ、或いはその他の大きさのコンテナを使用することができる。トラックやトレーラー等の輸送車両で輸送できるよう規格化された大きさのコンテナを利用した場合には、設置場所への搬送を一層容易にすることができる。なお、前記ハウス本体は、1つの貨物搬送用コンテナを用いて構成してもよく、更に複数個の貨物搬送用コンテナを溶接等により連結一体化して構成してもよい。また、当該コンテナハウスは、貨物搬送用として適合しなくなったコンテナを流用して作成する他、新しく提供されたコンテナを加工しても良い。
前記ハウス本体は、その内部空間に対して利用者が入退室を行う為の出入口を備え、内部には照明や水場等の生活設備を設けることが望ましい。また、前記ハウス本体の側面或いは上面の何れかの箇所には、採光及び/又は換気をすることができる窓を設けることが望ましい。
特に、本発明にかかる簡易建造物を、災害時における仮設住居や、イベント会場や工事現場などにおける仮設事務所として使用する場合には、当該簡易建造物の設置スペースは自ずと制限される事になる。よって、電気や水などの生活資源を供給する為の設備自体が設置スペースを侵食しないようにするのが望ましい。この為に、本発明にかかる簡易建造物において、ハウス本体の外部上面部分は、後述するように貯水槽や発電装置等を設置しやすいように平屋根形状に形成することが望ましい。
前記給水設備は、例えば、前記ハウス本体の外部上面部分に設けた貯水槽と、当該貯水槽までの揚水を行う揚水ポンプとから構成することができる。この揚水ポンプに加えて、加圧ポンプやその他の揚水・注水手段を設けることもできる。
貯水槽は、前記ハウス本体の外部上面部分(屋根面)に設置することができる大きさであり、望ましくは異物の混入を避ける為に蓋などで閉塞されていることが望ましい。また、この貯水槽は、災害等による断水時に十分な水を供給する為に40L以上の容量とすることが望ましく、特に60L以上の容量とすることが望ましい。かかる貯水槽への注水は、例えば、平時であれば水道と接続して水道における送水圧力により、屋根面に設置した貯水槽まで持ち上げることもできる。一方で、屋根面上の貯水槽まで持ち上げるのに必要な水圧が得られない場合には、動力駆動する揚水ポンプによって注水することができる。前記貯水槽に貯留された水は、例えば、前記貯水槽と前記ハウス本体に設けた台所などの水場とを給水管により接続することで使用することができる。本発明にかかる簡易建造物は、前記ハウス本体の外部上面部分に前記貯水槽を設置する、いわゆる高置水槽方式である為、前記貯水槽に貯留された水を特段の設備等を要せず重力に従い自然と給水管を通じて水場へ供給することができる。
前記揚水ポンプは、水道その他の水源から揚水して前記貯水槽内に生活用水に注水する。かかる揚水ポンプとしては、電力式揚水ポンプ、無動力式揚水ポンプその他の揚水ポンプを使用することができる。前記揚水ポンプとして電動式の揚水ポンプを使用した場合には、後述するように発電装置及び/又は蓄電装置を設けることで、停電で通常の電源が使用できない場合であっても、これらによる電力により前記貯水槽へ注水することができる。
前記給電設備は、例えば、自然エネルギーを利用して発電することができる発電装置と、当該発電装置が発電した電気を蓄積して必要に応じて給電することができる二次電池(蓄電池)とから構成することができる。但し、太陽光や風力等の自然エネルギーを利用する発電装置に加えて、もしくは当該発電装置に代えて、ガソリンや軽油などの燃料を利用して発電する発電機を設けても良い。
前記自然エネルギーを利用して発電する発電装置は、例えば、太陽光発電パネルや、風力発電用の風車等を使用した発電装置とすることができる。かかる発電装置は、求める発電量や設置する場所等の諸般の事情に応じて、その種類や設置個数を適宜決定することができる。前記発電装置は、本発明にかかる簡易建造物の何れの箇所に設けてもよいが、効率的に発電できる箇所に設置することが望ましい。例えば、太陽光パネルであれば、太陽光の当たりやすい部分(ハウス本体の外部上面部分等)に設置することが望ましい。また、風力発電用の風車は、比較的障害物の少ない高所の方が風を効率よく捉えられる為、及び回転翼による事故などを防止する為に、高所に設置することが望ましい。これらの自然エネルギーを利用して発電できる前記発電装置を設けることで、ガソリン等の発電機用燃料を入手することが困難な災害時であっても電力を自給することができる。
前記給電設備は、前記発電装置により発電された電力を蓄電し、必要に応じて適宜給電することができるものとして構成することができ、例えば、鉛蓄電池やリチウムイオン蓄電池等の二次電池を利用することができる。前記二次電池は、蓄電した電力の用途やその他の事情に応じて、適切な公称電圧や放電容量・蓄電容量を有するものを利用することができる。前記給電設備には、前記二次電池への蓄電の制御及び/又は前記蓄電池から電化製品等への給電の制御を行う制御部を設けることもできる。当該制御部によれば、例えば、前記二次電池が満充電状態に至るまでは前記二次電池への蓄電を行い、前記二次電池が満充電に至った後に前記揚水ポンプによる前記貯水槽への注水を行うよう制御することができる。
以上のように構成される本発明にかかる簡易建造物は、更に前記ハウス本体を支持する2つ以上の脚部を備え、当該脚部の高さは調整自在であり、当該脚部は各々独立して高さを調整できるようにすることができる。
前記脚部は、ハウス本体を支持できる程度の耐荷重を有して構成されており、設置面に対するハウス本体の傾きを修整する為に、1つのハウス本体には、2つ以上の脚部が設けられる。各々の脚部が伸縮自在とする等によって高さを調整できるものとして構成することができる。具体的には、例えば、前記ハウス本体の底面及び/又は側面に当接するようにして設置ないし固定される本体固定部材と、地面に当接するようにして設置ないし固定される接地部材と、当該本体固定部材と接地部材との間に、高さ方向に伸縮自在であるジャッキ等の高さ調整部材とで形成することができる。本体固定部材は、前記ハウス本体と当該高さ調整部材とを接続するものであり、例えば、鉄板やアングル材等を使用することができる。ハウス本体に対する本体固定部材は、当該ハウス本体の下面や側面に対して、ボルト止め、溶接などによって取り付けることができる。また高さ調整部材は、前記脚部全体の高さ、即ち本体固定部材と接地部材との間の距離を調整自在とするように構成される。よって、当該高さ調整部材としては、例えば、パンタグラフ式やラチェット式のジャッキ等を利用して形成することができる。そして接地部材は、本発明にかかる簡易建造物を設営する際に、地面ないしは基礎部分に、直接的に接地することになる。かかる設置部材は、例えば、鉄板等により構成することができる。
本発明にかかる簡易建造物は、上記のような伸縮自在に形成した脚部を備えることにより、居住空間となるハウス本体を支持する際、設置場所の傾きを修整して、ハウス本体を水平にすることができる。なお、前記ハウス本体と前記脚部との固定は、ハウス本体及び脚部の製造工程で行ってもよく、或いは別々に製造して設置場所まで搬送した後、設営工程で固定してもよい。
また前記脚部の個数は、前記ハウス本体を支持する為に2つ以上であればよく、必要な耐荷重や安定性、設営する地形等に応じて適宜増設することができる。前記脚部を設ける箇所は、前記ハウス本体を支持することができる箇所であればよく、例えば、前記ハウス本体の左右方向の両端に対向するように1つずつ設けることができる。特に、本発明にかかる簡易建造物をより安定的に設営する為には、前記脚部を例えば4隅に1つずつ配置する等、4箇所以上に角1つずつで、合計4つ以上設けることが望ましい。
前記脚部を設けた場合には、前記ハウス本体が地面に直接接しない為、錆による腐食等を減じることができる。また、前記脚部は高さが調整自在である為、設置箇所に段差や傾斜が存在した場合や、地震等により後発的に段差や傾斜が生じた場合であっても前記脚部の高さを調整することにより当該段差を緩和ないし解消することができる。なお、前記脚部を設けない場合であっても、前記ハウス本体と段差や傾斜との間にジャッキベース等を設けることで、前記ハウス本体を支持し当該段差や傾斜を緩和ないし解消することができる。また、前記ハウス本体をジャッキにより一時的に持ち上げ、コンクリートブロック等を挿入することで段差や傾斜を緩和ないし解消することもできる。
以上のように構成される本発明にかかる簡易建造物は、更にハウス本体の少なくとも外部上面部分に断熱部材を設けることもできる。前記ハウス本体を構成する貨物搬送用コンテナが、アルミニウム製や鉄製等の金属製である場合には断熱性に乏しく冷暖房効率が悪くなるおそれがある為、前記断熱部材を設けることが望ましい。
前記断熱部材は、前記ハウス本体の外部上面部分に設置することができ、断熱性能に加えて防露性能や雨音低減性能を有するものを使用することが望ましい。具体的には、例えば、架橋化発泡ポリエチレンから成るシート状部材を、前記ハウス本体の外部上面部分に敷くように配置して、ネジ・ビス止めや溶接等の手段により固定一体化することで設けることができる。かかる場合には、前記貯水槽や前記発電設備等は前記断熱材を敷いた上に設置することが望ましい。
前記断熱材によれば、金属製の前記ハウス本体であっても、断熱性能を向上させることができ、冷暖房効率を向上させることができる。また、前記断熱材は前記ハウス本体の少なくとも外部上面部分に設置することができるので、前記ハウス本体の内部に内壁を設ける等の工程が不要となり、容易に設置することができる。
以上のように構成される本発明にかかる簡易建造物は、前記貯水槽、前記発電装置及び前記給電装置を設けることができる為、移動や設置が容易な簡易建造物でありながらも、特別な設備工事を要することなく生活設備を使用できる簡易建造物を提供することができる。
また、本発明にかかる簡易建造物は、前記脚部の高さを調整自在とすることができる為、設置箇所に段差や傾斜が存在した場合、基礎工事による段差や傾斜の解消が不十分な場合、地震等により設置後に段差や傾斜が生じた場合その他の理由により設置箇所に段差や傾斜が存在する場合であっても、前記脚部の高さを適宜調整することで段差や傾斜を緩和ないし解消できる簡易建造物を提供することができる。
更に、本発明にかかる簡易建造物は、前記ハウス本体に貨物搬送用コンテナや、車載可能なコンテナハウス(プレハブハウス)等を使用することができる為、簡易に設置できる建築物でありながらも、耐荷重が高く、高置水槽や発電設備を設置できる簡易建造物を提供することができる。
第1の実施形態の構成を示す全体斜視図 太陽光発電装置の変形例を示す側面図 太陽光発電装置の変形例を示す側面図 第1の実施形態の脚部の(A)構成を示す斜視図、(B)伸長した状態を示す斜視図 第1の実施形態の脚部の設置状態を示す斜視図 第2の実施形態の構成を示す全体斜視図 第2の実施形態の高さ調整手段を示す斜視図 第3の実施形態の構成を示す分解斜視図
以下、実施の形態にかかる簡易建造物を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、第1の実施形態の構成を示す全体斜視図であり、図2及び図3は太陽光発電装置の変形例を示す側面図である。本実施の形態においては、ハウス本体11をサイディング材及び合板から成る壁材と鉄骨フレームとから成る箱体として構成した。ハウス本体11は、他にも貨物搬送用コンテナを用いて形成することができ、かかる場合には、例えば、スチール製やアルミニウム製の20フィートコンテナ、40フィートコンテナ等を用いることができる。
ハウス本体11には、出入口12を設けており、当該出入口12を通じてハウス本体11の内外に出入りすることができる。出入口12は、本実施の形態においては、ハウス本体11の正面部分に設けたが、貨物搬送用コンテナを用いてハウス本体11を形成する際には、貨物搬送用コンテナの製造時に形成される貨物搬送用の出入口を流用して形成してもよい。ハウス本体11の内部には、照明や調理場等の生活設備、作業台やパソコン等のオフィス機材、エアコンや扇風機等の冷暖房設備その他の設備を適宜設けることができる。
ハウス本体11の外部上面部分には、貯水槽21、太陽光発電パネル31及び風力発電用風車32を設けた。貯水槽21は、最大500Lの水を貯水することができ、貯水した水は給水管22を通じて適宜ハウス本体11内の水場23へ供給される。貯水槽21の容量は、ハウス本体の耐荷重や水の用途等の事情に応じて適宜決定してよく、他にも50L、100L、700Lその他の容量としてよい。本実施の形態においては、貯水槽21を水場23より高所に設置しており、貯水された水は、特段の設備を要すること無く重力に従って水場23へ供給される(いわゆる高置水槽方式)。この為、電力やその他の動力を要する給水ポンプ等が不要であり、災害時等であっても容易に水を使用することができる。貯水槽21への注水は、ハウス本体11の外部側面に設けた揚水ポンプ24により行うことができる。揚水ポンプ24は、配水管から供給される水道水を、電動式のポンプにより加圧して押し上げて貯水槽21へ注水する。このとき、揚水ポンプ24は後述するように、太陽光パネル31及び風力発電用風車32が発電した電力を利用することができる。これに加えて、揚水ポンプ用の電源を別途設けてもよい。
太陽光発電パネル31は、太陽光を受けて発電し、発電制御部33を通じて蓄電池34へ蓄電する。太陽光発電パネル31は、ハウス本体11の外部上面部分に埋め込むように設置することもできる。また、図2に示すように、パネル部分を支持する軸の一部に回動部131を設けて、軸周りに回動自在に構成することで、日照に合わせてパネルの向き等を変更できるように構成することもできる。更に、図3に示すように、2枚のパネルを回動自在の連結部132により連結し、日照等に応じ当該連結部132を回動させることで、2方向から採光できる「く」の字型や、1方向に2枚のパネルを向けることができる傾斜した平面形状に変形できるように形成することもできる。
風力発電用風車32は、風を受けて発電し、発電した電力を、発電制御部33を通じて蓄電池34へ蓄電する。風力発電用風車32はプロペラ型の他にも、ダリウス型やジャイロミル型等を利用してもよい。太陽光発電パネル31及び風力発電用風車32を設ける位置や個数は、求める発電量やハウス本体の耐荷重等の事情に応じて適宜決定してよい。これらに加えて又は代えて、バイオマス発電装置等の他の自然エネルギーを利用する発電装置を設けてもよく、またガソリン式の発電機等の自然エネルギーを利用しない発電装置を設けることもできる。
発電制御部33は、太陽光発電パネル31及び風力発電用風車32が発電した電力を蓄電池34へ送電するか、或いは揚水ポンプ24等の電力を要する設備で使用するかを蓄電池34の蓄電状態に基づいて制御する。本実施の形態においては、蓄電池34が満充電状態になった後には揚水ポンプ24へ電力を供給し、貯水槽21への注水を行うよう構成した。なお、揚水ポンプ24による貯水槽21への注水は、必要に応じて適宜行うこともでき、必ずしも蓄電池34が満充電状態であることを要するものではない。蓄電池34は、本実施の形態においてはリチウムイオン蓄電池を利用しており、最大4.5kWhの電力を蓄電することができる。蓄電池の種類や蓄電容量等は設置コストや電力の使用目的等の諸般の事情に応じて適宜決定してよい。
本実施の形態にかかる簡易建造物には、脚部41を設けており、脚部41はブロック基礎51上に固定した。脚部41には後述するように高さ調整部材を設けており、脚部41ないしブロック基礎51が地震や本実施の形態にかかる簡易建造物の重さにより窪み52へ沈み込んでしまった場合であっても、窪み52による段差を解消することができる。
図4は、第1の実施形態の脚部の(A)構成を示す斜視図、(B)伸長した状態を示す斜視図である。本実施の形態において、脚部41は、本体固定プレート42及び接地プレート43との間にジャッキ44を挟み込むように配置して構成した。本体固定プレート42は、脚部41を図1に示したハウス本体11の底面部分に固定するものであり、本実施の形態においては鉄板により形成した。接地プレート43は、脚部41を図1に示したブロック基礎に固定するものであり、本実施の形態においては鉄板により形成した。本体固定プレート42及び接地プレート43は、鉄板の他にも、アングル材や木材その他の部材を用いて形成してもよい。ジャッキ44は、パンタグラフ式のジャッキを利用しており、これはレバー441の操作により伸縮する。本実施の形態においては、高さ調整部材としてジャッキを利用しているが、所望の高さとなるよう複数のアングル材を重ねて固定し使用することができる調整脚とするなど、他の高さを調整することができる部材としてもよい。また、ジャッキの種類はパンタグラフ式以外にも設置場所や必要な耐荷重等に合わせて適宜決定してよい。脚部41は、レバー441の操作により、図2(B)に示すように高さ方向に伸長する。本実施の形態においては、図1(A)に示す状態から図2(B)に示す状態まで無断階的に伸縮させることができ、具体的にはジャッキ44部分の高さを4cm〜15cmまで伸縮自在に調整することができる。
図5は、第1の実施形態の脚部の設置状態を示す斜視図である。本実施の形態においては、図2に示すように構成した脚部41の本体固定プレート42を、ハウス本体の底面部分に溶接して固定し、接地プレート43をブロック基礎51へ溶接して固定した。設置時或いは設置後であっても、ジャッキ44のレバー41の操作により脚部41の高さを適宜調整して段差や傾斜を緩和ないし解消することができる。
以上のように構成される本実施の形態にかかる簡易建造物は、貯水槽21及び揚水ポンプ24とからなる給水設備、太陽光発電パネル31、風力発電用風車32とからなる発電設備、発電制御部33及び蓄電池34とからなる給電設備を設けることができる為、移動や設置が容易な簡易建造物でありながらも、特別な設備工事を要することなく水道や電気等の生活設備を使用できる簡易建造物を提供することができる。
また、本発明にかかる簡易建造物は、脚部41の高さを調整自在とすることができる為、設置箇所に段差や傾斜が存在した場合、基礎工事による段差や傾斜の解消が不十分な場合、地震等により設置後に段差や傾斜が生じた場合、その他の理由により設置箇所に段差や傾斜が存在する場合であっても、脚部41の高さを適宜調整することで段差や傾斜を緩和ないし解消できる簡易建造物を提供することができる。
図6は第2の実施形態の構成を示す全体斜視図であり、図7は第2の実施形態の高さ調整手段を示す斜視図である。本実施の形態にかかる簡易建造物は、ハウス本体11をブロック基礎51上に直接設置したものである。本実施の形態のように、ハウス本体11に脚部を設けない場合には、特に設置後に生じた窪み52のような段差や傾斜によりブロック基礎51が沈み込み、ハウス本体11とブロック基礎51との間に間隙53が生じることがある。かかる場合には、図7に示すように、間隙53にジャッキベース45を挿入し、間隙53を埋めると共にハウス本体11を支持することができる。また、ジャッキベース45やその他のジャッキで、一時的にハウス本体を持ち上げ、コンクリートブロック等の他に間隙53を埋めることができる部材を設けてもよい。
本実施の形態にかかる簡易建造物によれば、ハウス本体11に脚部を設けない簡素な構造でありながらも、ジャッキベース45により間隙53を埋めてハウス本体11を支持することで、ハウス本体11の設置後に窪み52が生じた場合であっても、段差や傾斜を緩和ないし解消することができる簡易建造物を提供することができる。
図8は、第3の実施形態にかかる簡易建造物の構成を示す分解斜視図である。本実施の形態は、第1の実施形態に示す簡易建造物の外部上面部分(ガルバリウム鋼板により構成した屋根面)に、更に断熱部材61を設けたものである。断熱材61は、架橋化発泡ポリエチレンをシート状に形成したものであり、断熱性に加えて防露性や雨音低減性をも向上させることができる。断熱材61は、木材等の他の断熱性能を有する部材により形成してもよい。本実施の形態においては、ハウス本体11の外部上面部分へ断熱材61を敷くように設置して溶接により固定し、そのうえに貯水槽等の設備を設けた。断熱材61を固定する手段は、ねじ止め等他の手段によってもよい。
以上のように構成される本実施の形態にかかる簡易建造物は、金属製の屋根面でありながらも、断熱性能を向上させることができ、冷暖房効率を向上させることができる。また、ハウス本体11の外部上面部分に設置することができる為、内壁を設ける等の特段の工程が不要である為、簡易に設置することができる。
11 ハウス本体
12 出入口
21 貯水槽
22 給水管
23 水場
24 揚水ポンプ
31 太陽光発電パネル
131 回動部
132 連結部分
32 風力発電用風車
33 発電制御部
34 蓄電池
41 脚部
42 本体固定プレート
43 接地プレート
44 ジャッキ
45 ジャッキベース
51 ブロック基礎
52 窪み
53 間隙
61 断熱材

Claims (3)

  1. 車載可能な箱体から成るハウス本体と、
    ハウス本体の外部上面部分に設けた貯水槽及び当該貯水槽までの揚水を行う揚水ポンプからなる給水設備と、
    自然エネルギーを利用して発電する発電装置及び当該発電装置が発電した電気を蓄積する二次電池からなる給電設備とを備えたことを特徴とする、簡易建造物。
  2. 更に、前記ハウス本体を支持する2つ以上の脚部を備え、
    当該脚部の高さは調整自在であり、当該脚部は各々独立して高さを調整できることを特徴とする、請求項1に記載の簡易建造物。
  3. 更に、ハウス本体の少なくとも外部上面部分に断熱部材を設けたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の簡易建造物。
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