JP3227400U - 流体圧シリンダ - Google Patents

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Abstract

【課題】ピストンのストロークエンド近傍において、ピストンの減速度合をピストンの変位に応じてきめ細かく設定可能であり、しかも簡単な構造の流体圧シリンダを提供する。【解決手段】カバー部材14、16には、圧力室24、26に圧力流体を給排するためのポート14a、16aと、圧力室とポートとを接続するクッション孔14b、16bと、圧力室とクッション孔とを接続するバイパス路14c、16cとが設けられ、ピストン18の移動に伴ってクッション孔に挿抜自在となるように筒状のクッションリング28、32がピストンまたはピストンロッド20に設けられ、カバー部材の内壁面にはクッションリングの外周に摺接可能なクッションパッキン36、38が装着され、バイパス路の途中には固定オリフィス14d、16dが設けられ、クッションリングの外周面には断面積が変化する緩衝溝30、34が形成されている。【選択図】図1

Description

本考案は、ピストンを減速させる機構を備えた流体圧シリンダに関する。
従来から、ピストンのストロークエンド近傍でピストンを減速させる緩衝機構を設けた流体圧シリンダが知られている。
例えば、特許文献1には、ヘッドカバーに形成されたクッション孔に挿抜可能な第1クッションリングをピストンに装着し、ロッドカバーに形成されたロッド孔に挿抜可能な第2クッションリングをピストンロッドに装着した流体圧シリンダが記載されている。
この流体圧シリンダでは、ピストンがヘッドカバーの近傍まで変位すると、第1クッションリングがクッション孔に挿入されるとともにクッション孔の内周面に装着された第1シールリングが第1クッションリングの外周面に摺接する。これにより、ヘッドカバーに設けられた調整機構で設定された流路面積に見合う流量で圧力流体が排出され、圧力流体の排出量が減少する。
また、ピストンがロッドカバーの近傍まで変位すると、第2クッションリングがロッド孔に挿入されるとともにロッド孔の内周面に装着された第2シールリングが第2クッションリングの外周面に摺接する。これにより、ロッドカバーに設けられた調整機構で設定された流路面積に見合う流量で圧力流体が排出され、圧力流体の排出量が減少する。
しかしながら、ピストンの減速度合をピストンの変位に応じてきめ細かく設定可能で実用的な流体圧シリンダは、未だ十分に開発されていない。
特開2013−238269号公報
本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、特にピストンのストロークエンド近傍において、ピストンの減速度合をピストンの変位に応じてきめ細かく設定可能であり、しかも簡単な構造の流体圧シリンダを提供することを目的とする。
本考案に係る流体圧シリンダは、シリンダチューブと、シリンダチューブの端部に固定されるカバー部材とを含み、ピストンとカバー部材との間に形成される圧力室を有し、カバー部材には、圧力室に圧力流体を給排するためのポートと、圧力室とポートとを接続するクッション孔と、圧力室とクッション孔とを接続するバイパス路とが設けられる。そして、ピストンの移動に伴ってクッション孔に挿抜自在となるように筒状のクッションリングがピストンまたはピストンロッドに設けられ、クッション孔を構成するカバー部材の内壁面にはクッションリングの外周に摺接可能なクッションパッキンが装着され、バイパス路の途中には固定オリフィスが設けられ、クッションリングの外周面にはクッションリングの軸線と平行な向きに延びるとともに断面積が変化する緩衝溝が形成されている。
本考案に係る流体圧シリンダによれば、クッションリングに形成された断面積が変化する緩衝溝とバイパス路に設けられた固定オリフィスとを組み合わせることにより、ピストンのストロークエンド近傍でピストンの減速度合をピストンの変位に応じてきめ細かく設定できる。
本考案の実施形態に係る流体圧シリンダの断面図である。 図1の流体圧シリンダのクッションリングの断面図である。 図2のクッションリングをその軸線方向から見た図である。 図1の流体圧シリンダがヘッドカバー側ストロークエンド近傍にあるときの断面図である。 図1の流体圧シリンダがヘッドカバー側ストロークエンドに到達したときの断面図である。 図1の流体圧シリンダがロッドカバー側ストロークエンド近傍にあるときの断面図である。 図1の流体圧シリンダがロッドカバー側ストロークエンドに到達したときの断面図である。 図1の流体圧シリンダについて、ストロークエンド近傍におけるピストンの位置と流路面積との関係を示すグラフである。
以下、本考案に係る流体圧シリンダについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。なお、使用される流体は、圧縮空気等の圧力流体である。
図1に示すように、流体圧シリンダ10は、シリンダチューブ12、ヘッドカバー14、ロッドカバー16、ピストン18、ピストンロッド20等から構成される。シリンダチューブ12の一端にカバー部材としてのヘッドカバー14が固定され、シリンダチューブ12の他端に同じくカバー部材としてのロッドカバー16が固定される。シリンダチューブ12の内側にはシリンダ室22が形成される。
シリンダ室22にピストン18が配置され、ピストン18に一端部が連結されたピストンロッド20の他端部がロッドカバー16を貫通して外部に延びる。シリンダ室22は、ピストン18とヘッドカバー14との間に形成される第1圧力室24と、ピストン18とロッドカバー16との間に形成される第2圧力室26とに区画される。
ヘッドカバー14は、第1圧力室24に圧力流体を給排するための第1ポート14aと、第1圧力室24と第1ポート14aとを接続する第1クッション孔14bを有する。ロッドカバー16は、第2圧力室26に圧力流体を給排するための第2ポート16aと、第2圧力室26と第2ポート16aとを接続する第2クッション孔16bを有する。
ピストン18のヘッドカバー14側端部には、ヘッドカバー14に向かって延びる円筒状の第1クッションリング28が設けられている。第1クッションリング28の端部には、テーパ部28aが形成されている。第1クッションリング28の外径は、第1クッション孔14bの径よりも小さく、第1クッションリング28は、第1クッション孔14bに挿抜自在となっている。第1クッション孔14bを構成するヘッドカバー14の内壁面には、第1クッションリング28の外周に摺接可能な環状の第1クッションパッキン36が装着されている。
ピストンロッド20の一端部外周には、円筒状の第2クッションリング32が設けられている。第2クッションリング32の端部には、テーパ部32aが形成されている。第2クッションリング32の外径は、第2クッション孔16bの径よりも小さく、第2クッションリング32は、第2クッション孔16bに挿抜自在となっている。第2クッション孔16bを構成するロッドカバー16の内壁面には、第2クッションリング32の外周に摺接可能な環状の第2クッションパッキン38が装着されている。
図2に示すように、第1クッションリング28の外周には、第1クッションリング28の軸線28bと平行な向きに延びる複数のヘッド側緩衝溝30が形成されている。ヘッド側緩衝溝30は、第1クッションリング28のヘッドカバー14側端部で始まり(始端30a)、ピストン18がヘッドカバー14に当接するストロークエンドにおいて第1クッションパッキン36と当接する箇所28cよりもピストン18から離れた位置で終わる(終端30b)。換言すれば、ピストン18のヘッドカバー14側ストロークエンドでは、第1クッションパッキン36は、ヘッド側緩衝溝30が形成されていない第1クッションリング28の外周面に密接する(図5参照)。なお、ピストン18には、ヘッドカバー14側端面から一部突出するように環状の第1弾性体18aが装着されており、ピストン18は、第1弾性体18aを介してヘッドカバー14に当接する。
ヘッド側緩衝溝30の底面は、ヘッド側緩衝溝30の始端30aから終端30bにかけて、第1クッションリング28の軸線28bから徐々に離れるように該軸線28bに対して傾斜している。第1クッションパッキン36がヘッド側緩衝溝30を跨いで第1クッションリング28の外周面に当接するとき、ヘッド側緩衝溝30が第1クッションパッキン36によって塞がれることはなく、第1圧力室24は、所定の流路面積で第1ポート14aと連通する。
本実施形態では、第1クッションリング28の軸線28b回りに120度の間隔で、同一構造の3本のヘッド側緩衝溝30が設けられている(図3参照)。また、本実施形態では、第1クッションリング28にテーパ部28aが形成され、第1クッションパッキン36が該テーパ部28aには当接しない構成となっている。このため、第1クッションリング28のテーパ部28aを除く部位に形成されたヘッド側緩衝溝30が後述するクッション効果に寄与する。第1クッションパッキン36が当接可能な部位におけるヘッド側緩衝溝30は、終端30bに向かうにつれて徐々に浅くなっており、それに伴い断面積が徐々に減少している。
第1クッションリング28と同様に、第2クッションリング32の外周には、第2クッションリング32の軸線と平行な向きに延びる複数のロッド側緩衝溝34が形成されている。ロッド側緩衝溝34は、第2クッションリング32のロッドカバー16側端部で始まり、ピストン18がロッドカバー16に当接するストロークエンドにおいて第2クッションパッキン38と当接する箇所よりもピストン18から離れた位置で終わる。換言すれば、ピストン18のロッドカバー16側ストロークエンドでは、第2クッションパッキン38は、ロッド側緩衝溝34が形成されていない第2クッションリング32の外周面に密接する(図7参照)。なお、ピストン18には、ロッドカバー16側端面から一部突出するように環状の第2弾性体18bが装着されており、ピストン18は、第2弾性体18bを介してロッドカバー16に当接する。
ロッド側緩衝溝34の底面は、ロッド側緩衝溝34の始端から終端にかけて、第2クッションリング32の軸線から徐々に離れるように該軸線に対して傾斜している。第2クッションパッキン38がロッド側緩衝溝34を跨いで第2クッションリング32の外周面に当接するとき、ロッド側緩衝溝34が第2クッションパッキン38によって塞がれることはなく、第2圧力室26は、所定の流路面積で第2ポート16aと連通する。
本実施形態では、第2クッションリング32の軸線回りに120度の間隔で、同一構造の3本のロッド側緩衝溝34が設けられている。また、本実施形態では、第2クッションリング32にテーパ部32aが形成され、第2クッションパッキン38が該テーパ部32aには当接しない構成となっている。このため、第2クッションリング32のテーパ部32aを除く部位に形成されたロッド側緩衝溝34が後述するクッション効果に寄与する。第2クッションパッキン38が当接可能な部位におけるロッド側緩衝溝34は、終端に向かうにつれて徐々に浅くなっており、それに伴い断面積が徐々に減少している。
ヘッドカバー14には、第1圧力室24と第1クッション孔14bとを接続する第1バイパス路14cが設けられている。第1バイパス路14cの一端は、第1圧力室24に臨むヘッドカバー14の端面に開口し、第1バイパス路14cの他端は、第1クッションパッキン36の装着箇所よりもピストン18から離れた位置で第1クッション孔14bに接続される。
第1バイパス路14cの途中の箇所は、断面積が縮小され、第1固定オリフィス14dを形成している。第1クッションリング28が第1クッション孔14bに挿入されたとき、第1クッションリング28の外周と第1クッション孔14bを構成するヘッドカバー14の内壁面との間には、全周にわたって隙間が存在する。したがって、第1圧力室24は、ピストン18の位置に関わらず、第1固定オリフィス14dが介在された第1バイパス路14cを介して第1ポート14aに連通している。
ロッドカバー16には、第2圧力室26と第2クッション孔16bとを接続する第2バイパス路16cが設けられている。第2バイパス路16cの一端は、第2圧力室26に臨むロッドカバー16の端面に開口し、第2バイパス路16cの他端は、第2クッションパッキン38の装着箇所よりもピストン18から離れた位置で第2クッション孔16bに接続される。
第2バイパス路16cの途中の箇所は、断面積が縮小され、第2固定オリフィス16dを形成している。第2クッションリング32が第2クッション孔16bに挿入されたとき、第2クッションリング32の外周と第2クッション孔16bを構成するロッドカバー16の内壁面との間には、全周にわたって隙間が存在する。したがって、第2圧力室26は、ピストン18の位置に関わらず、第2固定オリフィス16dが介在された第2バイパス路16cを介して第2ポート16aに連通している。
本実施形態に係る流体圧シリンダ10は、以上のように構成されるものであり、以下、その作用について説明する。図1に示すように、ピストン18がヘッドカバー14およびロッドカバー16から概ね等距離だけ離れた位置にあり、第1圧力室24および第2圧力室26に圧力流体が供給・蓄積されていない状態を初期状態とする。
上記初期状態から、図示しない切換弁の位置が切り換えられ、第1圧力室24に圧力流体が供給されるとともに第2圧力室26から流体が排出されると、ピストン18がロッドカバー16に向けて駆動される。そして、ピストン18が所定距離移動すると、ピストンロッド20と一体の第2クッションリング32がロッドカバー16の第2クッション孔16bに挿入されるとともに、ロッドカバー16に装着された第2クッションパッキン38が第2クッションリング32の外周面に摺接する(図6参照)。
第2クッションパッキン38が第2クッションリング32に摺接し始めてから、ピストン18がストロークエンドに到達する前であって第2クッションパッキン38がロッド側緩衝溝34の終端に達するまでは、第2圧力室26と第2ポート16aを連絡する流路面積は、第2クッションパッキン38が当接する箇所におけるロッド側緩衝溝34の断面積に第2固定オリフィス16dの断面積を加えたものとなる。第2クッションパッキン38がロッド側緩衝溝34の終端に達してから、ピストン18がストロークエンドに到達するまでは、該流路面積は、第2固定オリフィス16dの断面積と等しくなる。すなわち、ピストン18のロッドカバー16側ストロークエンド近傍において、第2圧力室26から圧力流体を排出する流路面積が徐々に減少した後に一定となるというメータアウト制御が行われ、所望のクッション効果が得られる。
図8に、ピストン18のロッドカバー16側ストロークエンド近傍におけるピストン18の位置Xと第2圧力室26から圧力流体を排出する流路面積Sとの関係を示す。X1は、第2クッションパッキン38が第2クッションリング32に摺接し始めたときのピストン18の位置、X2は、第2クッションパッキン38がロッド側緩衝溝34の終端に達したときのピストン18の位置、X3は、ロッドカバー16側ストロークエンドにおけるピストン18の位置である。また、S1は、第2固定オリフィス16dの断面積である。後述するピストン18のヘッドカバー14側ストロークエンド近傍におけるピストン18の位置Xと流路面積Sとの関係もこれと同様である。
ピストン18がロッドカバー16側ストロークエンドに到達してピストンロッド20が最も押し出された状態で、図示しないワークの位置決め等の仕事がなされる(図7参照)。その後、図示しない切換弁の位置が切り換えられ、第2圧力室26に圧力流体が供給されるとともに第1圧力室24から圧力流体が排出されると、ピストン18がヘッドカバー14に向けて駆動される。
ピストン18がヘッドカバー14に向けて移動し始めてから、第2クッションリング32が第2クッション孔16bから抜け出して第2クッションパッキン38が第2クッションリング32の外周から離れるまでの間、ピストン速度の上昇は抑制される。ピストン18がロッドカバー16に接近する場合とは逆の過程を辿り、第2圧力室26に圧力流体を供給する流路面積は、第2固定オリフィス16dの断面積に相当する最小値を保った後、第2固定オリフィス16dの断面積と徐々に増加するロッド側緩衝溝34の断面積とを合わせたものとなるからである(メータイン制御)。
第2クッションリング32が第2クッション孔16bから抜け出して第2クッションパッキン38が第2クッションリング32の外周から離れると、第2圧力室26に圧力流体を供給する流路面積は最大になり、ピストン速度が急速に上昇する。そして、ピストン18がヘッドカバー14に接近すると、ピストン18と一体の第1クッションリング28がヘッドカバー14の第1クッション孔14bに挿入されるとともに、ヘッドカバー14に装着された第1クッションパッキン36が第1クッションリング28の外周面に摺接する(図4参照)。
第1クッションパッキン36が第1クッションリング28に摺接し始めてから、ピストン18がストロークエンドに到達する前であって第1クッションパッキン36がヘッド側緩衝溝30の終端30bに達するまでは、第1圧力室24と第1ポート14aを連絡する流路面積は、第1クッションパッキン36が当接する箇所におけるヘッド側緩衝溝30の断面積に第1固定オリフィス14dの断面積を加えたものとなる。第1クッションパッキン36がヘッド側緩衝溝30の終端30bに達してから、ピストン18がストロークエンドに到達するまでは、該流路面積は第1固定オリフィス14dの断面積と等しくなる。すなわち、ピストン18のヘッドカバー14側ストロークエンドの近傍において、第1圧力室24から圧力流体を排出する流路面積は、徐々に減少した後に一定となるというメータアウト制御が行われ、所望のクッション効果が得られる。
そして、ピストン18がヘッドカバー14側ストロークエンドに到達し、ピストンロッド20が最も引き込まれた状態となる(図5参照)。その後、図示しない切換弁の位置が切り換えられ、第1圧力室24に圧力流体が供給されるとともに第2圧力室26から圧力流体が排出されると、ピストン18がロッドカバー16に向けて駆動される。
ピストン18がロッドカバー16に向けて移動し始めてから、第1クッションリング28が第1クッション孔14bから抜け出して第1クッションパッキン36が第1クッションリング28の外周から離れるまでの間、ピストン速度の上昇は抑制される。ピストン18がヘッドカバー14に接近する場合とは逆の過程を辿り、第1圧力室24に圧力流体を供給する流路面積は、第1固定オリフィス14dの断面積に相当する最小値を保った後、第1固定オリフィス14dの断面積と徐々に増加するヘッド側緩衝溝30の断面積とを合わせたものとなるからである(メータイン制御)。以後、流体圧シリンダは、上述した動作を繰り返す。なお、本実施形態の流体圧シリンダはピストンロッド20が最も押し出された状態で仕事をするものとして説明したが、これに限られるものではない。
本実施形態に係る流体圧シリンダ10によれば、クッションリング28、32に形成された断面積が変化する緩衝溝30、34とバイパス路14c、16cに設けられた固定オリフィス14d、16dとを組み合わせるという簡単な構成により、ピストン18のストロークエンド近傍でピストン18の減速度合をピストン18の変位に応じてきめ細かく設定できる。
本実施形態では、第1クッションリング28の軸線28b回りに120度の間隔で3本のヘッド側緩衝溝30を設けたが、第1クッションリング28の軸線28b回りに適宜の間隔で複数のヘッド側緩衝溝30を設けたものでもよく、また、ヘッド側緩衝溝30を1本のみとしてもよい。ロッド側緩衝溝34についても同様である。
また、本実施形態では、第1クッションパッキン36が当接可能な部位におけるヘッド側緩衝溝30について、終端30bに向かうにつれて徐々に浅くすることで断面積を徐々に減少させているが、終端30bに向かうにつれて断面積が徐々に減少するものであればよく、例えば、終端30bに向かうにつれて徐々に幅を狭くしてもよい。ロッド側緩衝溝34についても同様である。
本考案に係る流体圧シリンダは、上述の実施形態に限らず、本考案の要旨を逸脱することのない範囲で、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…流体圧シリンダ 12…シリンダチューブ
14…ヘッドカバー(カバー部材) 14a…第1ポート(ポート)
14b…第1クッション孔(クッション孔)
14c…第1バイパス路(バイパス路)
14d…第1固定オリフィス(固定オリフィス)
16…ロッドカバー(カバー部材) 16a…第2ポート(ポート)
16b…第2クッション孔(クッション孔)
16c…第2バイパス路(バイパス路)
16d…第2固定オリフィス(固定オリフィス)
18…ピストン 20…ピストンロッド
24…第1圧力室(圧力室) 26…第2圧力室(圧力室)
28…第1クッションリング(クッションリング)
30…ヘッド側緩衝溝(緩衝溝)
32…第2クッションリング(クッションリング)
34…ロッド側緩衝溝(緩衝溝)
36…第1クッションパッキン(クッションパッキン)
38…第2クッションパッキン(クッションパッキン)

Claims (7)

  1. シリンダチューブと、前記シリンダチューブの端部に固定されるカバー部材とを含み、ピストンと前記カバー部材との間に形成される圧力室を有する流体圧シリンダであって、
    前記カバー部材には、前記圧力室に圧力流体を給排するためのポートと、前記圧力室と前記ポートとを接続するクッション孔と、前記圧力室と前記クッション孔とを接続するバイパス路とが設けられ、前記ピストンの移動に伴って前記クッション孔に挿抜自在となるように筒状のクッションリングが前記ピストンまたはピストンロッドに設けられ、前記クッション孔を構成する前記カバー部材の内壁面には前記クッションリングの外周に摺接可能なクッションパッキンが装着され、前記バイパス路の途中には固定オリフィスが設けられ、前記クッションリングの外周面には前記クッションリングの軸線と平行な向きに延びるとともに断面積が変化する緩衝溝が形成されている流体圧シリンダ。
  2. 請求項1記載の流体圧シリンダにおいて、
    前記カバー部材は、前記シリンダチューブの一端に固定されるヘッドカバーおよび前記シリンダチューブの他端に固定されるロッドカバーである流体圧シリンダ。
  3. 請求項1記載の流体圧シリンダにおいて、
    前記緩衝溝は、クッションリングの軸線回りに等角度間隔で複数形成される流体圧シリンダ。
  4. 請求項1記載の流体圧シリンダにおいて、
    前記緩衝溝は、前記クッションリングの前記カバー部材側端部で始まり、前記ピストンが前記カバー部材に当接するストロークエンドにおいて前記クッションパッキンと当接する箇所よりも前記ピストンから離れた位置で終わる流体圧シリンダ。
  5. 請求項4記載の流体圧シリンダにおいて、
    前記クッションパッキンが当接可能な部位における前記緩衝溝の横断面は、前記緩衝溝の終端に向けて徐々に面積が減少する形状となっている流体圧シリンダ。
  6. 請求項5記載の流体圧シリンダにおいて、
    前記クッションパッキンが当接可能な部位における前記緩衝溝の横断面は、前記緩衝溝の終端に向けて徐々に浅くなっている流体圧シリンダ。
  7. 請求項1記載の流体圧シリンダにおいて、
    前記バイパス路の一端は、前記圧力室に臨む前記カバー部材の端面に開口し、前記バイパス路の他端は、前記クッションパッキンの装着箇所よりも前記ピストンから離れた位置で前記クッション孔に接続され、前記ピストンが前記カバー部材に当接するとき、前記バイパス路の他端は、前記クッションリングの前記緩衝溝と対向する流体圧シリンダ。
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