JP3227085U - 木材 - Google Patents

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【課題】木材改質効果の偏りが抑制された木材を提供する。【解決手段】改質剤の浸透性を向上するための浸透孔11が、木材10のおもて面10aと裏両10bの双方に穿設されている。浸透孔11は非貫通孔であって、その深さが15mm以下である。浸透孔11を表裏両面に穿設することによって、おもて面側と裏面側における改質剤の浸透性の偏り、延いては木材改質効果の偏りを抑制することができ、クラッシュや反りの発生を抑制することができる。【選択図】図1

Description

本考案は、改質剤の浸透性を向上するための浸透孔が穿設されている木材に関する。
従来から、木材に対し防虫、防腐、強度、保形性、耐候性等の種々の機能を付与ないし向上させるために、所定の改質剤を木材に含浸させて改質することが多い。しかし、改質剤をそのまま木材へ含浸させても、改質剤が木材内部まで十分に浸透しないという問題がある。
そこで、木材表面に予め浸透孔を穿設してから木材に改質剤を含浸させることで、改質剤の浸透性を向上し、木材全体を改質することが図られている。このような技術としては、例えば特許文献1がある。特許文献1では、木材の片面に浸透孔を穿設している。
特開2002−120204号公報
しかし、特許文献1では木材の片面のみに浸透孔を穿設しているので、木材の表面(おもて面)側と裏面側との改質剤浸透性に偏りが生じてしまう。これでは、浸透孔が穿設された木材の一面側は改質効果が高いが、浸透孔の穿設されていない他面側は改質効果が低くなり、木材全体に亘って均質な改質効果を得難い。そのため、例えば木材の強度や保形性を向上するための樹脂を浸透させた場合、一面側では湿気の吸水性が低く保形性も高いが、他面側では吸水性が高く保形性も低いことにより、木材に反りが生じてしまう。
また、改質剤の含侵工程やその後の乾燥工程では、木材を加熱や加圧することが多い。このとき、木材中の水分が外部に排出されることになるが、片面のみに浸透孔を設けていると、浸透孔が穿設された一面側では水分の排出が浸透孔を介して促進されるが、浸透孔の穿設されていない他面側では水分は排出され難いため、クラッシュ(ひび割れ)が生じたり木材に反りが生じることがある。
一方、浸透孔を表裏両面に至る貫通孔とすることもできるが、貫通孔とするには加工に労を要する。また、場合によっては貫通孔の直径が大きくなり過ぎてその存在が目立ち、見栄えが悪くなくことがある。また、用途や部位の性質等によって表面側の浸透孔と裏面側の浸透孔の大きさや数を異ならせたい場合に、その調整が困難もしくは不可能となる。
そこで、本考案は上記課題を解決するものであって、木材改質効果の偏りが抑制された木材を提供することを目的とする。
そのための手段として、本考案の木材は、改質剤の浸透性を向上するための浸透孔が表裏両面に穿設されており、前記浸透孔は非貫通孔であって、その深さが15mm以下であることを特徴とする。
なお、本考案における木材の表面(おもて面)と裏面とは、表面積が最も大きい対向する二面を言う。
前記浸透孔は、レーザー加工により穿設することが好ましい。
本考案によれば、木材の表裏両面に浸透孔を設けているので、一面側と他面側とで改質剤の浸透性のバラツキを抑制することができる。延いては、木材の改質効果が一面側と他面側とで異なることを抑制することができる。したがって、例えば浸透性や改質効果等の偏りに起因する木材の反りも抑制できる。
浸透孔は非貫通状で15mm以下としているので、浸透孔の直径が大きくなり過ぎることを避けることができる。また、必要に応じて表面側の浸透孔と裏面側の浸透孔の大きさ、数、深さ等を異ならせることもできる。
レーザー加工によれば、針やドリルによる穿設よりも直径の小さな浸透孔を容易に穿設することができる。
木材の断面図である。
本考案の適用対象となる木材は、種々の機能を付与したり物性を向上させるために、所定の改質剤が含侵された改質木材である。形状としては、典型的には平板が挙げられるが、角材やブロック材等でもよい。材料となる木材としては特に特定されず、例えば針葉樹、広葉樹など全ての天然木材、および複数枚のラミナを接合して成る集成材等の加工木材が挙げられる。
針葉樹としては、例えば、アカマツ、アガチス、イエローパイン、イチョウ、イチイ、イブキ、エゾマツ、カヤ、カラマツ、カリブパイン、カンボジアマツ、クロマツ、サイプレス、サワラ、シベリアカラマツ、スギ、スプルース、ツガ、トチノキ、トドマツ、ヒノキ、ヒメコマツ、ベイマツ、ベイヒバ、ベイヒ、ベイツガ、ベイスギ、ホオノキ、ボドカルブス、ボンデロッサ、ミズナラ、ヤモダチ、ラオスヒノキ等が挙げられる。なお、一般的に針葉樹の木材は、広葉樹の木材よりも空隙率が高く、柔らかく、含浸溶液を含浸させやすいため、含浸による木材の改質に適している。
広葉樹としては、例えば、アオコクタン、アオダモ、アオハダ、アカガシ、アサダ、イスノキ、イタヤカエデ、イヌエンジュ、ウリン、エゴノキ、オニグルミ、カキ、カシ、カツラ、キハダ、キリ、クスノキ、クリ、ケヤキ、シイ類、サクラ、サワグルミ、シデ類、シナノキ、シラカシ、シラカバ、タブノキ、ツゲ、トチノキ、ドロノキ、ニセアカシア、ハリハギ、ハルニレ、ハンノキ、ブナ、ホオノキ、マカンバ、ミズキ、ミズナラ、ミズメ、ヤチダモ、ヤナギ類、ヤマグワ等が挙げられる。
木材に含浸させる改質剤は特に特定されず、従来から木材を改質するために使用されている公知の薬剤全てを使用できる。例えば、防腐剤、防虫剤(防蟻剤)、難燃剤、強度や寸法安定性を向上したり耐候性を付与する樹脂、音響性向上をもたらすアセチル化剤等が挙げられる。これらの改質剤は、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
防腐剤としては、アンモニア・無機銅塩および第4級アンモニウム塩化合物系、アルキルアンモニウム化合物系、アゾール・ネオニコチノイド化合物系、有機酸化亜鉛系などを挙げることができる。
防虫剤(防蟻剤)としては、ヒノキチオールなどのトロポロン系化合物、ヒバ油、中性ヒバ油などの精油、デカン酸などのアルキルカルボン酸誘導体、デカン酸などを含むヤシ油誘導体、ホキシム、クロルホピリス、ピリダフェンチオン、テトラクロルビンホス、フェニトロチオン、プロペンタンホスなどの有機リン系化合物類、ペルメトリン、トラロメスリン、アレスリンなどのピレスロイド系化合物類、シラフルオフェン、エントフェンブロックスなどのピレスロイド様化合物類、プロボクサル、バッサなどのカーバメート系化合物類、トリプロピルイソシアヌレートなどのトリアジン系化合物類、モノクロルナフタリンなどのナフタリン系化合物類、オクタクロロジプロピルエーテルなどの塩素化ジアルキルエーテル添加系化合物類、イミダクロプリドなどのクロルニコチニル化合物類などが挙げられる。
樹脂としては、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、アミノ系樹脂、グリオキザール樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリルウレタン系樹脂、及びレゾルシノール系樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる、また、植物由来のリグニンも使用することができる。
難燃剤としては、例えば塩化バリウムやリン酸水素アンモニウムの他、リン酸系化合物、ホウ酸系化合物も挙げられる。また、アセチル化剤としては無水酢酸を挙げることができる。
改質剤の含浸は、従来から一般的に行われている公知の方法で行う事ができる。例えば、単純な浸漬処理、温冷浴処理、減圧注入処理、加圧注入処理等が挙げられる。
減圧注入処理や加圧注入処理は、真空容器内で行う。また、加圧注入処理後の圧縮はプレス機で行う。木材の減圧を行うことで、木材中の空気や水分が排出除去されるため、その後、常圧または加圧状態とすることで、含浸液が木材の道管や細胞壁内部にまで浸透しやすくなる。常圧又は減圧状態から加圧状態で含浸させる場合は、改質剤を反応容器内に注入して加圧したり、加熱により加圧したり、両者の組み合わせでもよい。加圧することで、木材の導管や細胞壁の内部にまで強制的に含浸溶液を浸透させることができる。
本考案の木材は、上記改質剤を含侵させて物性を改質する前に、改質剤の浸透性を向上させるための浸透孔が複数穿設されている。浸透孔は、ドリルで切削したり針を押圧して形成することもできるが、レーザーによって形成することが好ましい。レーザーであれば各浸透孔の直径や深さ、及び数や配置パターン等の設計自由度が高い。
図1に示すように、本考案の木材10は、浸透孔11が木材10の表面(おもて面)10a及び裏面10bの双方に穿設されている。これにより、改質剤浸透性等の偏り、延いては改質効果の偏りを抑制することができ、例えば木材の反りやクラッシュの発生等を抑制することができる。
浸透孔は非貫通孔とし、その深さは15mm以下とする。浸透孔を貫通孔としたり、非貫通孔の深さを15mmより深くすると、浸透孔の直径が必要以上に大きくなって木材の見栄えが悪くなるおそれがあるからである。本考案では、木材の表裏両面に浸透孔を穿設しているので、片面の深さが15mm以下でも改質剤を良好に浸透させることができる。浸透孔の深さの下限は1.5mm以上が好ましく、3mm以上がより好ましく、5mm以上がさらに好ましい。浸透孔の深さが小さすぎると、改質効果を得られ難いからである。
浸透孔の入口部における直径は、木材の見栄えを考慮する必要が無ければ特に制限されない。一般的な浸透孔の直径は、0.5〜2.0mm程度である。一方、木材の見栄えを考慮する場合は、浸透孔の入口部における直径を0.1mm以下とすることが好ましい。
改質剤は溶媒に溶解させた含浸溶液の状態で含浸され、この含浸溶液の吸収により木材は膨張する傾向がある。このとき、浸透孔の直径が一般的な大きさであれば浸透孔が塞がることはなく、改質剤含浸後もその存在は視認できる。一方、浸透孔の直径が0.1mm以下であれば、木材の膨張分によって浸透孔はほぼ塞がった状態となる。また、その後の乾燥により若干木材が収縮したとしても、含浸工程の際に、浸透孔内部の含浸溶液に対して木材成分が染み出すことで、浸透孔が外観上ほぼ木材と同化した状態となる。これらの要因により、浸透孔の存在を外観上視認できなくなる。
直径0.1mm以下の浸透孔は、グリーンレーザーやYVOの固体レーザーにより穿設することができる。一方、直径0.2mm以上の浸透孔は、炭酸ガスレーザーやUVレーザーによって穿設することができる。直径0.5mm以上の浸透孔であれば、ドリルや針によって穿設することもできる。
木材の表面(おもて面)と裏面とに穿設する浸透孔の直径、深さ、数、配置パターンは基本的には同じに設計すればよいが、状況によっては異ならせることも好ましい。木材の厚みが40mm以上であれば、図1に示すようにおもて面と裏面へは同じ配置パターンで対向状に浸透孔をそれぞれ穿設すればよいが、木材の厚みが40mm未満、特に30mm以下であれば、おもて面側と裏面側に穿設する浸透孔は互いに対向させずずらしておくことが好ましい。
また、おもて面は外部に露出し、裏面は外部に露出しない箇所に木材を配設する場合は、おもて面の浸透孔の直径を0.1mm以下とし、裏面の浸透孔の直径を0.2mm以上とすることもできる。
また、木材には、原木(丸太)を基準として樹皮に近い外周縁部に存在する白太部(辺材部)と、中心部に存在する赤身部(心材部)とが混在していることがある。白太部は空隙率が高く、含浸溶液を含浸させやすい。一方、赤身部は空隙率が低く、油分が多いため含浸溶液が浸透しにくい傾向がある。したがって、赤身部が比較的多い面に穿設する浸透孔は、白太部が比較的多い面に穿設する浸透孔よりも、直径を大きくしたり、深さを深くしたり、又は穿設個数を多くしたりすることが好ましい。
このように、木材の用途や材質等によっておもて面側の浸透孔と裏面側の浸透孔の直径、深さ、又は数等を異ならせる場合でも、浸透孔の内面を含む表面積をおもて面と裏面とで同じにしておく。これにより、おもて面側と裏面側における改質剤の浸透性を同等に保つことができる。
10 木材
11 浸透孔

Claims (2)

  1. 改質剤の浸透性を向上するための浸透孔が表裏両面に穿設されており、
    前記浸透孔は非貫通孔であって、その深さが15mm以下である、木材。
  2. 前記浸透孔がレーザー加工により穿設されている、請求項1に記載の木材。

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