JP3226790U - 長尺体 - Google Patents
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Abstract
【課題】小物を収容することができるようにすると共に、簡単に締められる帯などの長尺体を提供する。【解決手段】長尺状の帯であって、着用した状態で上方から挿入される小物を収容する収容部を有する。また、帯の他端側には、折り返されることで形成される折り返し部13bを有し、帯の一端側1aには、折り返し部13b内に差し込むことで他端側と一端側とを止着する止着部9を有し、止着部9は、先端を球面取りした鉤部10bを有する。【選択図】図3
Description
本考案は、着物用の帯や、はちまきなどの長尺体に関する。
一般的に、着物や浴衣には、洋服に形成されているポケットのような、財布や携帯電話などの身の回りの小物を収容するような収容部が形成されていない。
したがって、着物の着用者は、小物を持ち歩く必要がある場合には、小物を常に手に持ったりカバンなどの他の収容物に収容したりしなければならず利便性を悪いという問題があった。
また、周知のように、着物などを着用する際には帯が用いられる。一般的に、帯は結び目を作って締めるものであるが、緩み易いという問題があった。例えば祭りのように大勢の人と群れて接触すると、結び目が緩んできて帯が簡単に解けてしまう。また、子供などは自分で帯を結び直すのが難しいこともあった。さらに、伝統的な祭りによっては帯を独特な結び目で締めることが粋とされており、このような結び目を作って締めることは、子供は勿論のこと、大人でも慣れないと難しかった。そのために、特許文献1では簡単に締めることができる帯が開示されているが、さらに簡単に締めることができる帯が要望されている。
本考案は上述したようなことに鑑みてなされたものであり、小物を収容することができるようにすることを目的とする。また、より簡単に締めることができるようにすることを目的とする。
本考案に係る長尺体は、着用した状態で上方から挿入される小物を収容する収容部を有することを特徴とする。また、前記長尺体の他端側には、折り返されることで形成される折り返し部を有し、前記長尺体の一端側には、前記折り返し部内に差し込むことで前記他端側と前記一端側とを止着する止着部を有し、前記止着部は、先端を球面取りした鉤部を有することを特徴とする。
本考案によれば、小物を収容することができる。また、帯などの長尺体をより簡単に締めることができる。
以下に、本考案の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は、本実施形態の帯1の構成を示す斜視図である。帯1は、長尺状の帯本体2を有している。帯本体2は、例えば綿素材等により形成されている。本実施形態の帯本体2は、第1の帯体2aおよび第2の帯体2bが重なり合って構成されている。具体的には、一本の長い帯体を一端側1aで折り返して、重なり合わせている。第1の帯体2aおよび第2の帯体2bは、それぞれ下縁同士および上縁同士を長手方向に沿って縫い合わせることで、一体的に形成されている。
図1(a)は、本実施形態の帯1の構成を示す斜視図である。帯1は、長尺状の帯本体2を有している。帯本体2は、例えば綿素材等により形成されている。本実施形態の帯本体2は、第1の帯体2aおよび第2の帯体2bが重なり合って構成されている。具体的には、一本の長い帯体を一端側1aで折り返して、重なり合わせている。第1の帯体2aおよび第2の帯体2bは、それぞれ下縁同士および上縁同士を長手方向に沿って縫い合わせることで、一体的に形成されている。
図1(a)に示すように、本実施形態の帯1は、意図的に第1の帯体2aおよび第2の帯体2bの上縁同士を縫い合わせない非縫合部Sを形成する。非縫合部Sでは第1の帯体2aの上縁と第2の帯体2bの上縁との間を開口させることができる。したがって、この非縫合部Sには、第1の帯体2aと第2の帯体2bとの間に上方から小物を挿入して収容することができる収容部3が形成される。図1(a)に示す帯1の例では、収容部3は帯1の一端側1aと中央側との2カ所に形成されているが、必要に応じて収容部3の数を増減させたり収容部3を形成する位置を変更したりしてもよい。
また、収容部3には、収容した小物が収容部3の開口から飛び出して落下してしまうことを防止する構造を有している。
1つ目の落下防止構造では、図1(a)に示すように収容部3にホック4が設けられている。ホック4は収容部3内の第1の帯体2aおよび第2の帯体2bの対向面にそれぞれ取り付けられ、ホック4同士を係合することにより収容部3の開口を閉塞させて、小物の飛び出しを防止することができる。なお、ホック4に限られず、収容部3の開口を閉塞させることができる部材であれば、どのようなものを用いてもよい。
1つ目の落下防止構造では、図1(a)に示すように収容部3にホック4が設けられている。ホック4は収容部3内の第1の帯体2aおよび第2の帯体2bの対向面にそれぞれ取り付けられ、ホック4同士を係合することにより収容部3の開口を閉塞させて、小物の飛び出しを防止することができる。なお、ホック4に限られず、収容部3の開口を閉塞させることができる部材であれば、どのようなものを用いてもよい。
2つ目の脱落防止構造では、図1(a)に示すように非縫合部Sから帯1の長手方向に離間した位置に、第1の帯体2aと第2の帯体2bとを幅方向(図1(a)に示す上下方向)に沿って縫い合わされた規制部5が形成されている。着用者は、小物を収容部3に収容した後、小物を規制部5側に移動させる。なお、規制部5では、第1の帯体2aと第2の帯体2bとが縫い合わされているので、小物が規制部5を超えて帯1の一端側1aに移動することはできない。規制部5の近辺は、第1の帯体2aと第2の帯体2bとの上縁同士が縫い合わされているので上方が開口していない。したがって、規制部5側に位置する小物は、収容部3の開口から飛び出すことがなく落下を防止することができる。
3つ目の脱落防止構造では、図1(b)に示すように収容部3内の上部に、飛び出し防止部材6を設けることができる。飛び出し防止部材6は、綿素材等により形成され、収容部3の開口寸法よりも短い矩形状に形成されている。飛び出し防止部材6は、その上端のみが第1の帯体2aの内面に帯1の長手方向に沿って縫い付けられている。したがって、飛び出し防止部材6の下端は、上端を中心に上下に移動することができる。着用者は、図1(b)に示すように、小物Pを収容部3に収容した後、飛び出し防止部材6で小物Pを上方から覆うことにより、小物Pは収容部3の開口から飛び出すことがなく落下を防止することができる。
次に、図1に戻り帯1の構成について更に説明する。帯本体2の一端側1aには、結び目7が予め固定されている。すなわち、本実施形態の帯1は、着物を着用した後に帯を締めて結び目をつくるのではなく、予め所定の結び目7が帯本体2の共布を折り曲げて作成され、帯本体2の一端側1aの先端に固定されている。なお、結び目7の形状は限定されず、どのような形状であってもよい。
また、帯本体2の一端側1aの先端には、帯本体2の他端側1bを止着するための後述する止着部が結び目7によって被覆された状態で固定されている。
また、帯本体2の一端側1aの先端には、帯本体2の他端側1bを止着するための後述する止着部が結び目7によって被覆された状態で固定されている。
帯本体2の裏面(帯1を締めたときの体表面側)には、帯本体2の中央側から他端側1bまでの所定の位置に、例えばマジックテープ(登録商標)のような互いに離着自在の着接部8aおよび8bが、縫い込みや接着などにより固定されている。なお、他端側1bの先端に固定される一方の着接部8aに対して、他方の着接部8bは長い寸法のものが用いられている。着用者は、自身の腰回りの寸法に応じて、帯本体2の他端側1bを折り返し、着接部8aと着接部8bとを互いに着接させることで、帯本体2の長手寸法を調整することができる。
次に、止着部9の構成について説明する。図2は、帯本体2の一端側1aの先端に固定される止着部9の構成を示す斜視図である。
止着部9は、帯本体2の幅よりも長く形成された止着部本体10と、止着部本体10に固定される板状の補強材11と、補強材11に固定され補強材11よりも広く板状に形成された抜止め部材12とを有している。
止着部9は、帯本体2の幅よりも長く形成された止着部本体10と、止着部本体10に固定される板状の補強材11と、補強材11に固定され補強材11よりも広く板状に形成された抜止め部材12とを有している。
止着部本体10は、細長状の金属により形成され、複数ヵ所で折り曲げられた形状を有している。具体的には、止着部本体10は、直線部10a、直線部10aの上端が折り曲げられた鉤部10b、直線部10aの下端が折り返された折返直線部10c、折返直線部10cに形成された補強材取付部10dを有している。鉤部10bは下側に向かって垂下しており、垂下した先端が球面取りされている。すなわち、鉤部10bの先端は略球面状である。
補強材11は、硬質ナイロンなどにより薄板状に形成されている。補強材11は止着部本体10の折返直線部10cおよび補強材取付部10dに縫い合わせたり接着したりすることで止着部本体10に固定される。このとき、補強材11と止着部本体10の直線部10aとの間には、帯本体2の一端側1aで折り返された折り返し部13aが挿入できる隙間が形成されている。
抜止め部材12は、硬質ナイロンなどにより、補強材11よりも広い薄板状に形成されている。また、抜止め部材12の端部12aの上方は、傾斜状に切り欠かれた傾斜部12bが形成されている。また、抜止め部材12の端部12aは、図2に示す矢印A方向(抜止め部材12の板面と直交方向)から見たとき、止着部本体10の直線部10aと重なり合っている。
次に、止着部9を帯本体2に取り付ける場合、帯本体2の一端側1aの折り返しによって形成される折り返し部13aの下側から止着部9を挿入する。具体的には、抜止め部材12および補強材11を折り返し部13内に挿入し、止着部本体10のうち直線部10aおよび鉤部10bは折り返し部13内に挿入せずに折り返し部13aの外側に位置させる。このような状態で、止着部9を帯本体2の一端側1aの折り返し部13に縫い合わせたり接着したりすることで止着部9を固定する。その後、上述したように、第1の帯体2aおよび第2の帯体2bの下縁および非縫合部Sを除く上縁同士を縫い合わせる。なお、帯本体2の一端側1aの表面(帯1を締めたときの外観面側)には、結び目7を縫い合わせたり接着したりすることで固定する。
図3は、止着部9を帯本体2の一端側1aの先端に固定した状態を示す斜視図である。
なお、ここでは、理解を容易にするために、結び目7を省略して図示している。
図3に示すように、帯本体2の一端側1aの先端には、止着部9の止着部本体10のうち直線部10aおよび鉤部10bが露出した状態で取り付けられる。このとき、帯本体2の一端側1aの先端部14aの上方は、抜止め部材12に形成された傾斜部12bの形状に合わせるようにして、帯本体2の一部を切除するなどして傾斜部14bを形成する。また、上述したように抜止め部材12の端部12aは止着部本体10の直線部10aと重なり合っているので、帯本体2の一端側1aの先端部14aも同様に止着部本体10の直線部10aと重なり合っている。
なお、ここでは、理解を容易にするために、結び目7を省略して図示している。
図3に示すように、帯本体2の一端側1aの先端には、止着部9の止着部本体10のうち直線部10aおよび鉤部10bが露出した状態で取り付けられる。このとき、帯本体2の一端側1aの先端部14aの上方は、抜止め部材12に形成された傾斜部12bの形状に合わせるようにして、帯本体2の一部を切除するなどして傾斜部14bを形成する。また、上述したように抜止め部材12の端部12aは止着部本体10の直線部10aと重なり合っているので、帯本体2の一端側1aの先端部14aも同様に止着部本体10の直線部10aと重なり合っている。
次に、上述したように構成される帯1を用いて、帯1を締める手順について説明する。まず、上述したように、着用者は、自身の腰回りの寸法に応じて、帯本体2の他端側1bを折り返し、着接部8aと着接部8bとを互いに着接させることで、帯本体2の長手寸法を調整する。このとき、図3に示すように、帯本体2には、他端側1bを折り返すことにより折り返し部13bが形成される。
次に、着用者は、調整した帯本体2を腰にあてがい、帯本体2の一端側1aと他端側1bの折り返し部13bとを自身の前方に位置させる。次に、図3に示すように、帯本体2の他端側1bの折り返し部13b内に、止着部9の止着部本体10の鉤部10bおよび直線部10aが挿通されるように、上方から差し込む。このとき、帯本体2の一端側1aの先端部14aの上方には、傾斜部14bが形成されているので、帯本体2の一端側1aが邪魔にならず、折り返し部13bをスムーズに差し込むことができる。折り返し部13bを止着部本体10の直線部10aの下端まで差し込むことで、折り返し部13bの上端を止着部本体10の鉤部10b内に位置させることができる。このように折り返し部13b内に止着部本体10の直線部10aが差し込まれることで帯本体2の一端側1aと他端側1bとが止着部9を介して止着され、帯1を締める作業が終了する。
次に、着用者は、調整した帯本体2を腰にあてがい、帯本体2の一端側1aと他端側1bの折り返し部13bとを自身の前方に位置させる。次に、図3に示すように、帯本体2の他端側1bの折り返し部13b内に、止着部9の止着部本体10の鉤部10bおよび直線部10aが挿通されるように、上方から差し込む。このとき、帯本体2の一端側1aの先端部14aの上方には、傾斜部14bが形成されているので、帯本体2の一端側1aが邪魔にならず、折り返し部13bをスムーズに差し込むことができる。折り返し部13bを止着部本体10の直線部10aの下端まで差し込むことで、折り返し部13bの上端を止着部本体10の鉤部10b内に位置させることができる。このように折り返し部13b内に止着部本体10の直線部10aが差し込まれることで帯本体2の一端側1aと他端側1bとが止着部9を介して止着され、帯1を締める作業が終了する。
このとき、帯本体2の他端側1bの折り返し部13bのうち内側に位置する帯本体2は止着部本体10の直線部10aと、帯本体2の一端側1aの先端部14aとの間に位置している。そのため、折り返し部13bは先端部14aにより内側(体表面側)から直線部10aに向かって押し付けられる。したがって、帯本体2の他端側1bの折り返し部13bが止着部9から抜け出ることを防止することができる。また、先端部14aは、矢印A方向から見たとき、止着部本体10の直線部10aと重なり合っているために、直線部10aが体表面と接触するのを防止することができる。更に、鉤部10bの先端は、略球面状であることから着物の生地を傷めることを防止できる。
このように、本実施形態によれば、帯1に収容部3を形成したことにより、着物を着用した場合であっても小物を収容することができる。また、収容部3は、帯1内に形成され、帯1によって被覆されることから、着物および帯1の見栄えを損なうことがないという効果がある。また、収容部3に、ホック4、規制部5および飛び出し防止部材6などを設けることで収容した小物が収容部3の開口から飛び出すことを防止することができる。
また、本実施形態によれば、着用者は自身の腰回りの寸法に応じて帯本体2の長手寸法を調整した後、帯本体2の他端側1bの折り返し部13bを止着部9に差し込むだけで帯本体の一端側1aと他端側1bとを止着部9を介して止着することができるので、帯1を簡単に締めることができる。また、鉤部10bの先端は、略球面状であることから、着物や帯に引っ掛かった場合でも生地を傷めることを防止できる。
以上、本考案の実施形態について、図面を参照して詳細に説明したが、本考案は上述した実施形態に限定されるものではない。本考案は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。例えば、上述した実施形態では、予め結び目7が帯本体2の一端側1aに固定されている場合について説明したが、この場合に限られず、結び目7が帯本体2の長手方向に沿って移動できるように構成してもよい。また、例えば、補強材11と抜止め部材12とが同一の部材であってもよく、補強材11および抜止め部材12のうち何れか一方がなくてもよい。また、例えば、本実施形態では、長尺体として帯を例にして説明したが、この場合に限られず、長尺体としてはちまきに適用してもよい。
1:帯 2:帯本体 2a:第1の帯体 2b:第2の帯体 3:収容部 4:ホック 5:規制部 6:飛び出し防止部材 7:結び目 8a、8b:着接部 9:止着部 10:止着部本体 10b:鉤部 11:補強材 12:抜止め部材 13a、13b:折り返し部 14a:先端部 14b:傾斜部
Claims (2)
- 着用した状態で上方から挿入される小物を収容する収容部を有することを特徴とする長尺体。
- 前記長尺体の他端側には、折り返されることで形成される折り返し部を有し、
前記長尺体の一端側には、前記折り返し部内に差し込むことで前記他端側と前記一端側とを止着する止着部を有し、
前記止着部は、先端を球面取りした鉤部を有することを特徴とする請求項1に記載の長尺体。
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JP2020001063U JP3226790U (ja) | 2020-03-26 | 2020-03-26 | 長尺体 |
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JP2020001063U JP3226790U (ja) | 2020-03-26 | 2020-03-26 | 長尺体 |
Publications (1)
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JP3226790U true JP3226790U (ja) | 2020-07-16 |
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Family Applications (1)
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JP2020001063U Active JP3226790U (ja) | 2020-03-26 | 2020-03-26 | 長尺体 |
Country Status (1)
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2020
- 2020-03-26 JP JP2020001063U patent/JP3226790U/ja active Active
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