JP3226766B2 - 無線通信システム - Google Patents

無線通信システム

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JP3226766B2
JP3226766B2 JP24034095A JP24034095A JP3226766B2 JP 3226766 B2 JP3226766 B2 JP 3226766B2 JP 24034095 A JP24034095 A JP 24034095A JP 24034095 A JP24034095 A JP 24034095A JP 3226766 B2 JP3226766 B2 JP 3226766B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無線通信システム、
特に、低速な無線通信と高速な無線通信を行うそれぞれ
の無線装置を有する無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信においては端末の移動性が向上
するという利点があり、従来より携帯型の無線端末に通
信サービスを提供する移動通信システムとして、PHS
(Personal Handy−phone Sys
tem)や、テレターミナルなどが知られている。これ
らの移動通信システムでは、有線通信網に複数の無線基
地局が接続され、無線通信が行える領域は複数の無線基
地局の無線ゾーンにより構成される。そして、端末は各
無線ゾーンのうち、自己が位置する地域をサービスゾー
ンとする無線ゾーンの無線基地局との間で無線通信を行
うことで、端末の移動性を実現している。
【0003】ところがこれら従来の移動通信システムで
は、比較的広い範囲のどこででも通信が行えることを前
提としており、無線基地局と見通しでない所でも通信が
行えるようにする必要がある上、端末の持つバッテリー
の小型化のため、消費電力を低減する必要があるので、
無線搬送波の周波数を高くすることができず、ひとつの
端末が利用できる周波数帯域幅が十分に確保できない。
【0004】すなわち、無線搬送波の周波数を高くすれ
ば、周波数帯域を大きくとることができので、高速度で
大容量の通信に向くが、反面、電力消費が増大し、ま
た、搬送波の波長が短くなる分、電波が伝わり難くな
り、見通しの区間での通信しかできない等のことから、
高い無線周波数を使用することができず、ひとつの端末
が利用できる周波数帯域幅が十分に確保できない。
【0005】そのため、音声通話あるいは低速なデータ
通信しか行うことができず、例えばHDTV(高品位テ
レビ)のように、高精細な動画像通信を実時間で行った
り、ATM(Asyncronous Transfe
r Mode)交換・伝送技術を用いた広帯域有線網の
ように、155Mbpsというような高速なデータ通信
を行うことはできなかった。
【0006】また、移動通信システムにおいては、網側
にサーバやパソコン端末、ファクシミリ端末等を接続し
て、これらからの情報を無線端末側で受け取ることがで
きるが、これらから無線端末に大容量のデータを送信し
て、そのデータを端末の持つデータ蓄積装置に蓄えるな
ど、通信網からデータをダウンロードする通信サービス
を利用する場合に、無線端末の持つ通信機能が有効に動
作していても、その無線端末が受信したデータを蓄える
データ蓄積装置内に、既に容量満杯のデータが蓄えられ
ていたり、データを受信している途中でデータ蓄積装置
が満杯状態になってしまうことがある。
【0007】従来の無線通信システムでは、このような
状態の無線端末にデータを送信しようとして接続を試み
ても、結局接続された後にデータが受信できない旨、返
答されてしまったり、あるいはデータを無線端末に送信
し始めても、結局そのデータを蓄積しきれず、再度デー
タを送り直すことになる。
【0008】すなわち、大容量の情報を無線端末に送信
する場合に、無線端末側ではこの情報を一旦、自己のデ
ータ蓄積装置に蓄積することになり、無線端末側では受
信データを自己のデータ蓄積装置に蓄積開始して初めて
蓄積容量が不足することがわかり、この場合には、受信
データは中途半端なものとなるから、受信に供した時間
や、そのために消費したエネルギーはまるまる無駄とな
る。これは無線チャネルの無用な占有でもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】有線通信網に複数の無
線基地局が接続され、無線基地局を介して無線端末と有
線通信網接続の端末との通信が行える移動通信システム
では、比較的広い範囲のどこででも無線端末と通信が行
えることを前提としており、しかも、無線基地局と見通
しでない所でも通信が行えるようにする必要があること
と、無線端末に持たせるバッテリーの小型化のための消
費電力低減の必要性から高い無線周波数を利用できな
い。そのため、ひとつの端末が利用できる周波数帯域幅
が十分に確保できない。
【0010】そのため、音声通話あるいは低速なデータ
通信しか行うことができず、高速なデータ通信を行うこ
とはできなかった。
【0011】また、移動通信システムにおいては、網側
にサーバやパソコン端末、ファクシミリ端末等を接続し
て、これらからの情報を無線端末側で受け取ることがで
きるが、これらから無線端末に大容量のデータを送信し
て、そのデータを端末の持つデータ蓄積装置に蓄えるな
ど、通信網からデータをダウンロードする通信サービス
を利用する場合に、無線端末の持つ通信機能が有効に動
作していても、その無線端末が受信したデータを蓄える
データ蓄積装置内に、既に容量満杯のデータが蓄えられ
ていたり、データを受信している途中でデータ蓄積装置
が満杯状態になってしまうことがある。
【0012】従来の無線通信システムでは、このような
状態の無線端末にデータを送信しようとして接続を試み
ても、結局接続された後にデータが受信できない旨、返
答されてしまったり、あるいはデータを無線端末に送信
し始めても、結局そのデータを蓄積しきれず、再度デー
タを送り直すことになる。
【0013】すなわち、大容量の情報を無線端末に送信
する場合に、無線端末側ではこの情報を一旦、自己のデ
ータ蓄積装置に蓄積することになり、無線端末側では受
信データを自己のデータ蓄積装置に蓄積開始して初めて
蓄積容量が不足することがわかり、この場合には、受信
データは中途半端なものとなるから、受信に供した時間
や、そのために消費したエネルギーはまるまる無駄とな
る。これは無線チャネルの無用な占有でもある。
【0014】これらの点に対しては、早急に何等かの改
善策を講じなければならない。
【0015】そこで、この発明の目的とするところは、
エネルギー消費を抑制しつつも、高速通信が可能であ
り、しかも、受信側のデータ蓄積可能な容量の不足から
通信が中と半端に終わるといった無駄を、抑制して無駄
のない合理的な運用を図ることができるようにした無線
通信システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
[構成]上記目的を達成するため、本発明はつぎのよう
に構成する。すなわち、本願第1の発明の無線通信シス
テムは、無線通信を行う第一の無線装置と、この第一の
無線装置の無線ゾーン内に、複数分散配置されこの第一
の無線装置と比較して無線ゾーンが狭いが高速な無線通
信を行う複数の第二の無線装置と、複数の無線端末の位
置情報を保持する位置情報蓄積装置とがそれぞれ有線通
信網に接続される構成とし、また、前記複数の無線端末
はそれぞれ少なくとも前記第一の無線装置との無線通信
を行うための機能を持つ構成とすると共に、前記位置情
報蓄積装置には、各々の無線端末が前記第二の無線装置
との無線通信機能の有無情報と、各々の無線端末が前記
第二の無線装置の何れかと通信可能な領域にいるか否か
の情報と、第二の無線装置の何れかと通信可能な領域に
いる場合には何れの第二の無線装置と通信可能であるか
をの情報とをそれぞれ保持する構成とし、また、無線端
末との通信要求を受けたとき、前記位置情報蓄積装置の
保持情報を参照して何れの無線装置を使用するかを判定
し、その判定結果に従って使用する無線装置を決定して
通信に供するべく制御する呼制御装置を設けた構成とす
る。
【0017】また、本願第二の発明の無線通信システム
は、前記第二の無線装置と無線通信を行う機能を持つ前
記無線端末が第二の無線装置の何れかと通信可能な領域
に入った時に、該無線端末が該第二の無線装置と通信可
能な領域にいるという情報と、どの第二の無線装置と通
信可能かという情報とをそれぞれ前記位置情報蓄積装置
に伝送し、該情報を保持することを要旨とする。
【0018】また、本願第3の発明の無線通信システム
は、前記第二の無線装置と無線通信を行う機能を持ち第
二の無線装置の何れかと通信可能な領域にいる前記無線
端末が第二の無線装置の何れとも通信可能でない領域へ
出た時に、該無線端末が第二の無線装置の何れとも通信
可能でないという情報を前記位置情報蓄積装置に伝送
し、該情報を保持することを要旨とする。
【0019】また、本願第4の発明の無線通信システム
は、前記第二の無線装置と無線通信を行う機能を持ち第
二の無線装置の何れかと通信可能な領域にいる前記無線
端末が該第二の無線装置とは異なる第二の無線装置と通
信可能な領域に移動した時に、該無線端末が該第二の無
線装置と通信可能な領域にいるという情報と、どの第二
の無線装置と通信可能かという情報とをそれぞれ前記位
置情報蓄積装置に伝送し、該情報を保持することを要旨
とする。
【0020】また、本願第5の発明の無線通信システム
は、前記無線端末には、自己のバッテリーのエネルギー
残量が所定量以下になったことを検知する手段を具備
し、バッテリーのエネルギー残量が所定量以下になった
ことを検知した場合に、前記第二の無線装置と通信する
機能の電源をオフにし、該電源をオフにする、あるいは
したという情報を前記位置情報蓄積装置に伝送し、該情
報を保持することを要旨とする。
【0021】また、本願第6の発明の無線通信システム
は、前記無線端末には自己が受信したデータなどを蓄積
するデータ蓄積装置を具備し、該データ蓄積装置がデー
タにより満たされた場合に、データを蓄えることができ
ないという情報を前記位置情報蓄積装置に伝送し、該情
報を保持することを要旨とする。
【0022】また、本願第7の発明の無線通信システム
は、前記無線端末のデータ蓄積装置が既にデータにより
満たされていて、データを蓄えることができないという
情報が前記位置情報蓄積装置に保持されている無線端末
宛で、データ蓄積装置に一時的に蓄積しなければ前記無
線端末で処理できない容量の大きいデータは、前記無線
端末に送信せずに有線網に接続される固定データ蓄積装
置に送信することを要旨とする。
【0023】[作用]端末の位置によりその提供される
サービスが複数ある場合などには、どのサービスを選択
するかが問題となるが、本発明では、端末のサービス亨
受に関する能力を予め網に登録しておくことで、端末に
対してサービス可・不可を問い合わせるトラフィックが
増えることなく、提供されるサービスを選択することが
できるようにした。
【0024】すなわち、本願第1の発明の無線通信シス
テムにおいては、無線端末に対して高速な通信を行う要
求があった時に、位置情報蓄積装置に問いあわせれば、
その無線端末が高速な無線通信を行う機能を持っている
か、また高速な無線通信を行える場所にいるかどうかな
どを知ることができる。
【0025】また本願第2〜4の発明の無線通信システ
ムにおいては、位置情報蓄積装置に蓄積されている、高
速な無線通信を行う機能を持つ無線端末の各々が高速な
無線通信を行える場所にいるかどうかという情報などを
逐次更新することができる。
【0026】また本願第5の発明の無線通信システムに
おいては、位置情報蓄積装置に問い合わせれば、高速な
無線通信を行う機能を持つ無線端末の各々が高速な無線
通信を行う機能が使用可能な状態にあるかどうかを知る
ことができる。
【0027】また本願第6の発明の無線通信システムに
おいては、位置情報蓄積装置に問い合わせれば、無線端
末のデータ蓄積装置にデータを受信する空き領域がある
かどうかを知ることができる。
【0028】また本願第7の発明の無線通信システムに
おいては、無線端末にデータを送信する要求があり、か
つその無線端末のデータ蓄積装置にデータを受信する空
き領域が無い場合に、その無線端末の代わりにデータ受
信をする固定データ蓄積装置に送信することで、サービ
スの停滞を防ぐことができる。
【0029】以上に述べたように、これらの発明により
端末がどのような通信が行える状況にあるかを着呼があ
る前から取得しておく事ができる。このため要求される
品質での通信をすることができ、また着呼の即時性を高
めることができると共に、無線資源と電力の浪費を抑制
できる。
【0030】
【発明の実施形態】以下、本発明の具体例について説明
する。
【0031】(システム構成)まず、本発明を説明する
前に、図28を参照して高速な無線伝送と低速な無線伝
送を組み合わせた無線通信システムについて説明する。
【0032】前述したように、PHSなど従来の移動通
信システムでは、比較的広い範囲での通信を低消費電力
で行うことを前提としていることから、実時間での高精
細な動画像通信や高速なデータ通信を行うことができな
い。
【0033】そこでこの問題を解決するために、図28
で示すように、通信速度は低速であるが、広い範囲で無
線通信を行うことができるワイドビームと、このワイド
ビームと比較して狭い範囲での通信とはなるが、高速な
無線通信を行うことができる複数のスポットビームとを
組み合わせて、無線端末に高速な無線伝送サービスを提
供することができる無線通信システムが提案された。
【0034】すなわち、狭い周波数帯域しかとれない
が、広範囲に電波が届く波長の比較的長い周波数帯の電
波を使用して通信に供するものがワイドビームであり、
これによって広いサービスエリアを確保できるように
し、また、狭い範囲でしか電波が届かないがその代り、
広い周波数帯域を確保できて、大量の情報を高速伝送で
きる波長の短い周波数帯の電波を使用して通信に供する
ものがスポットビームであり、このスポットビームのサ
ービスエリアは前記ワイドビームによる広いサービスエ
リア内に点在させるかたちで配置して、スポットビーム
のサービスエリア内であれば、高速な無線通信を利用可
能にするシステムである。
【0035】この無線通信システムにおいては、無線端
末はワイドビームを用いて無線通信を行う機能と、スポ
ットビームを用いて無線通信を行う機能の両方を備えて
いることを基本としている。
【0036】そして、高速な無線通信の発呼要求があっ
た時には、発呼または着呼無線端末に対してスポットビ
ームでポーリングを行い、その無線端末と通信すること
ができるスポットビームを特定する。この時に無線端末
がスポットビームのサービスエリア内に存在する時にの
み、高速な通信を開始することができる。
【0037】上述のスポットビームサービスエリアは、
ワイドビームでサービスすることができるエリア内に設
けられるが、ワイドビームのサービスエリアに比べて遥
かにエリアが狭く、また、ワイドビームサービスエリア
を密にカバーする程の数は設定されていないので、無線
端末が、たまたまスポットビームサービスエリアに存在
していれば、そのスポットビームによる通信サービスが
利用できるということになり、そのエリア外ではワイド
ビームの利用にとどまることになる。
【0038】このため、無線端末がスポットビームサー
ビスエリアにいるかどうかは、実際にその通信路の設定
を試みない限り分からない。
【0039】また、無線端末の情報蓄積機能に関する状
態は、その無線端末と通信路の設定が完了した後に検出
される。このため、無線端末がどのようなサービスを実
施できるかについては、発呼要求に基づいて実際にその
無線端末との通信路を接続しないと確かめられないとい
う問題点があった。
【0040】また、全ての無線端末がワイドビームを用
いて無線通信を行う機能とスポットビームを用いて無線
通信を行う機能の両方を備えることは、低速な無線伝
送、例えば音声通話のみを行う無線端末にとっては合理
的でない。このため、ワイドビームを用いて無線通信を
行う機能しか持たない無線端末の存在も考慮する必要が
ある。しかし、スポットビームを用いて無線通信を行う
機能を持つ無線端末と持たない無線端末が共存する場合
における発着信の制御方法については考えられていなか
った。
【0041】さらに、ワイドビームを用いて低速な無線
通信を行う機能とスポットビームを用いて高速な無線通
信を行う機能を比較すると、無線搬送波の周波数、ビー
ムエリアの広さ、伝送速度などがそれぞれ異なるため、
一般的に両者の消費電力も異なる。
【0042】そのため、これら両方の無線通信を行う機
能を備えている無線端末においても、その無線端末の持
つバッテリーのエネルギー残量が低下している時には、
ワイドビームを用いた通信の継続が可能であってもスポ
ットビームを用いた通信を継続するだけの電流をバッテ
リーから得ることができない場合が生じる。
【0043】このように、スポットビームを用いて無線
通信を行う機能が能動状態にあるかどうかは、発呼要求
に基づいて実際にその無線端末との通信路を接続しない
と確かめられないという問題点があった。
【0044】そこで本発明では、例えば、図28に示す
ような無線通信システムの問題点を解決するために、無
線端末の状態情報を保持する位置情報蓄積装置を具備し
た無線通信システムを提案するものである。
【0045】(第1の具体例)ここでは、無線端末の機
能や位置の情報を登録して、高速通信による呼接続要求
があった場合、着呼先の無線端末に対しての呼接続を行
う前に、利用が可能か否かを調べて、利用可能な場合に
高速通信による呼接続を実施するようにし、これによっ
て無用に高速通信資源を使用した呼接続を実施せずに済
むようにして、電力消費の大きい高速通信資源の無駄な
使用を抑制できるようにする例と、無線端末からの要求
によりサーバから大容量のデータをダウンロードする場
合の例を説明する。
【0046】図1は本発明の第1の具体例としてのシス
テム構成を示す図である。図において、101は有線通
信網、102はワイドビームによる送受信が可能な基地
局装置である第一の無線装置、103および104はス
ポットビームによる送信が可能な基地局装置である第二
の無線装置である。また、105は呼制御装置、106
は位置情報蓄積装置、107は情報サーバ、108はワ
イドビームによる無線ゾーン、109はスポットビーム
による無線ゾーンA、110はスポットビームによる無
線ゾーンB、111,112,113,114は無線端
末である。
【0047】第一の無線装置102はワイドビームによ
る送受信が可能な無線通信のサービスエリアである広い
無線ゾーン108を有しており、第二の無線装置103
および104はこの無線ゾーン108内において、無線
ゾーンAと無線ゾーンBをスポットビームによる無線通
信でサービスするように、配置されている。第二の無線
装置103はスポットビームによる無線ゾーンA内をサ
ービスすることができ、第二の無線装置104はスポッ
トビームによる無線ゾーンB内をサービスすることがで
きる。
【0048】有線通信網101は、電話端末やパソコ
ン、ファクシミリなどの様々な通信端末および第一の無
線装置102や第二の無線装置103,104、そし
て、位置情報蓄積装置106や呼制御装置105、情報
サーバ107をも収容している。呼制御装置105は端
末の呼接続要求に従い、着呼対象の端末を接続したりす
る等、発着呼に係わる制御を行う装置である。
【0049】第二の無線装置103,104は第一の無
線装置102と比較すると高速な無線伝送を利用して無
線端末と通信を行うことができる。
【0050】また、位置情報蓄積装置106は、無線端
末の位置情報などを保持するものである。呼制御装置1
05は、無線端末に対して発着呼の制御を行う際に位置
情報蓄積装置106の蓄積情報を参照する。
【0051】情報サーバ107は、無線端末のユーザに
提供する様々な情報を蓄積するための装置であり、端末
からの要求によって情報を提供する機能をも有する。無
線端末111,113,115はワイドビームおよびス
ポットビームでの通信を行う機能を有しており、無線端
末112,114はワイドビームでの通信のみができる
無線端末である。
【0052】図1におけるワイドビームの送受信を行う
第一の無線装置102においては、無線端末111,1
12,113,114,115間の無線伝送の搬送波に
は、準マイクロ波やマイクロ波などを用いる。これらの
電波を用いて第一の無線装置102から百m〜数kmの
比較的広い範囲で無線端末111,112,113,1
14,115との無線通信を行うことができる。
【0053】一方、スポットビームの第二の無線装置1
03,104は無線端末間の無線伝送の搬送波には、前
記ワイドビームより周波数の高いマイクロ波やミリ波の
電波または赤外光やレーザ光などを用いる。これらの電
磁波を用いて自己(第二の無線装置103,104)か
ら数m〜百m程度の比較的狭い領域において無線端末1
11,113,115との高速な無線通信を行う。
【0054】一般的に、無線機器においては、使用する
周波数帯が高いものほど、伝送速度の速い通信が可能で
はあるが、反面、消費電力が大きくなり、低消費電力化
を図るには、使用する周波数帯を低くする必要がある。
そのため、ワイドビームでは使用する周波数帯を低いも
のとしスポットビームでは使用する周波数帯を高いもの
としている。
【0055】ゆえに、車積用の無線端末や、あるいは固
定設置される第一の無線装置102や第二の無線装置1
03,104などのような必ずしも低消費電力化を必要
としないシステムの場合では、第一の無線装置102と
無線端末間の無線伝送にもミリ波や赤外光やレーザ光な
どを用いたり、第二の無線装置103,104と百m〜
数kmの範囲で無線端末との無線通信を行うようにする
ことはできる。
【0056】位置情報蓄積装置106は、移動端末の位
置情報を保持するものであり、呼制御装置105が、移
動する無線端末を利用するユーザへの着信制御を行うた
めに、本発明の無線通信システムを利用する各々の無線
端末111,112,113,114,115あるいは
その無線端末を利用するユーザがどこに居るかという位
置情報などを登録するものであり、また、その登録内容
に変更が生じると位置情報などを最新の内容に更新する
といったデータベース機能を有する。
【0057】呼制御装置105は、無線端末111,1
12,113,114,115からの発呼要求あるいは
無線端末への着呼要求を受け付け、位置情報蓄積装置1
06から得られる無線端末の位置情報などに基づいて発
着呼時の接続制御を行うものである。
【0058】情報サーバ107は種々のデータを蓄積し
て配信を行うものであり、HDD(Hard Disk
Drive)やフラッシュメモリ(Flash Me
mory)などの蓄積デバイスからなる大容量のデータ
蓄積装置と、そのデータ蓄積装置に記憶されている各種
の情報の管理を行う情報装置から構成されていて、無線
端末を利用するユーザの要求に応じて、それらの情報を
ユーザが利用する端末に送信する機能を有する。
【0059】有線通信網101は、第一の無線装置と第
二の無線装置と位置情報蓄積装置106と呼制御装置1
05と情報サーバ107が接続され、それぞれの装置間
の制御情報や、情報サーバ107と端末間あるいは端末
と端末間で通信されるデータなどを伝送する。
【0060】図2は本発明の第1の具体例としての第一
の無線端末111,113,115の構成例を示す図で
ある。この例に示す第一の無線端末111,113,1
15は、ワイドビームによる送受信機能と、スポットビ
ームによる受信機能を持つ構成であって、第一の無線装
置102と無線通信を行うための低速無線装置202お
よび低速伝送用アンテナ208と、第二の無線装置10
3,104と無線通信を行うための高速無線装置201
および高速伝送用アンテナ207と、これらの装置を駆
動するエネルギー源であるバッテリー206と、受信し
たデータを蓄えることのできるデータ蓄積装置203
と、ユーザが情報を入力する入力装置205と、ユーザ
に対して情報を出力する出力装置204と、それらの装
置の制御を司る制御装置200とを有して構成される。
【0061】データ蓄積装置203は、HDDやFla
sh Memoryなどの蓄積デバイスを利用し、第一
の無線装置102または第二の無線装置103,104
により受信される情報を逐次入力することで、それらの
情報を蓄積することができる。
【0062】本発明の第1の具体例としての第二の無線
端末112,114はワイドビームのみによる送受信機
能を有する無線端末装置であって、図2に示した第一の
無線端末111,113,115から高速無線装置20
1および高速伝送用アンテナ207を除いた構成と基本
的には同じであり、第二の無線装置103,104と高
速な無線通信を行うための機能要素を持たない構成であ
る。
【0063】このような構成の本システムの作用を説明
する。
【0064】各無線端末111〜115が図1に示すよ
うな状態に位置するとする。この時には、スポットビー
ムの通信機能を持つ第一の無線端末111,115、お
よび113のうち、無線端末111はスポットビームの
基地局装置である第二の無線装置103のサービスエリ
ア内にあり、無線端末113は、スポットビームの基地
局装置である第二の無線装置104のサービスエリア内
にあるので、高速な無線通信を行うことができるが、第
一の無線端末115は第二の無線装置103,104の
何れのサービスエリアからも外れており、高速通信はで
きない。
【0065】つまり、無線端末111は第二の無線装置
103と通信可能な領域である符号109で示す無線ゾ
ーンA内に、また、第一の無線端末113は第二の無線
装置104と通信可能な領域である符号110で示す無
線ゾーンB内にいるが、無線端末115は何れの無線ゾ
ーンからも外れる。
【0066】そして、ワイドビームのみの通信機能しか
持たない第二の無線端末である無線端末112および無
線端末114は無線ゾーンAまたは無線ゾーンB内にい
るが、高速な無線通信を行うための無線局装置である第
二の無線装置103,104と無線通信を行う機能を持
たないために高速な無線通信は全く利用できない。
【0067】この時に、位置情報蓄積装置106が保持
している端末情報テーブルの構成を図3および図4に示
す。
【0068】図3に示す端末情報テーブルは、無線端末
が高速無線通信のための装置を具備しているか否か、無
線端末が高速無線通信できるか否か、そして、できる場
合にどの無線装置と通信できるかを登録するテーブルで
あり、図4に示す端末情報テーブルは、無線端末が高速
無線通信のための装置を具備しているか否か、そして、
どの第二の無線装置と通信できるかを登録するテーブル
である。
【0069】図3に示す端末情報テーブル中の、無線端
末IDは無線端末111〜115のそれぞれに付与され
ている、本発明の無線通信システム内で唯一な識別番号
であり、ここでは無線端末111ではIDb、無線端末
112ではIDa、無線端末113ではIDd、無線端
末114ではIDe、無線端末115ではIDcとして
ある。
【0070】位置情報蓄積装置106に保持される情報
の検索は、主に、この無線端末IDに基づいて行われ
る。この無線端末IDは、その無線端末を本発明の無線
通信システムで利用ができるように登録する時に発行さ
れ、その無線端末が高速無線装置を持つかどうかという
情報についての登録も同時に行われる。それぞれの無線
端末に、高速無線装置を追加した時や削除した時には、
逐次再登録が行われる必要があるが、それには、どの無
線端末でも使用可能なワイドビームを用いて無線端末か
ら第一の無線装置102を介して再登録を要求するとい
ったような方法などが考えられる。高速な無線通信の可
否は、高速無線装置の無い無線端末については初期状態
で「否」である。
【0071】高速無線装置を持つ無線端末の場合におい
ても、スポットビームのサービス領域外、すなわち、第
二の無線装置103,104の何れとも通信可能な領域
にいない場合には「否」の情報が保持される。そしてさ
らに、高速な無線通信の可否が「可」である無線端末に
ついては、その無線端末が通信できる第二の無線装置を
識別する番号が保持される。ここでは符号109を付し
て示す無線ゾーンAを形成する第二の無線装置103の
IDが“A”、符号110を付して示す無線ゾーンBを
形成する第二の無線装置104のIDが“B”であると
すると、IDがIDbなる端末は、“A”と登録され、
無線装置103と通信できることが示されており、ID
がIDdなる端末は、“B”と登録され、無線装置10
4と通信できることが示されている。
【0072】図4に示す端末情報テーブル中における
“端末ID”および“高速無線装置の有無”は図3で説
明したものの場合と同じである。通信可能な無線装置I
Dは、その無線端末が通信できる第二の無線装置を識別
する番号が保持される。ここでは符号109を付して示
す無線ゾーンAを形成する第二の無線装置103のID
が“A”、符号110を付して示す無線ゾーンBを形成
する第二の無線装置104のIDが“B”である場合を
示している。
【0073】但し、高速無線装置を具備しない無線端末
や、高速無線装置を具備していても第二の無線装置の何
れとも通信可能な領域にいない無線端末については、そ
れらを識別する番号を予め定義して(図4中では
“0”)、それを保持するようにする。
【0074】テーブルの形式は図3であれ、また、図4
であれ、これにより認識できる結果は変わりはないが図
4の方式を用いると、図3の方式を用いる場合に比べ
て、位置情報蓄積装置106内の端末情報テーブルの構
成が簡単になるメリットがある。
【0075】〔第1の具体例における発着呼の制御手
順〕次に、第1の具体例における発着呼の制御手順を、
まず、有線通信網101に接続される端末が無線端末と
の高速な通信を要求する場合について、図5、図6、図
7を用いて説明する。図5は無線通信システムと発着呼
制御の際の信号の流れを示し、図6はその動作遷移図を
示し、図7は発着呼制御の際の呼制御装置105の処理
手順を示している。
【0076】なお、図6において、ノード1〜ノード3
は有線通信網に含まれ、制御信号や情報を交換・伝送す
る装置である。ここでは、呼制御装置105と端末がノ
ード1を介して接続され、呼制御装置105と第二の無
線装置(A)103がノード2を介して接続され、端末
と第二の無線装置(A)103がノード3を介して接続
され、呼制御装置105と位置情報蓄積装置106はノ
ードを介さずに接続されている例を示している。これら
の装置間はノードを介さずに直接、伝送路で接続された
り、また、複数のノードを介して接続されても良い。
【0077】図5に示す無線通信システムの基本的な構
成は図1の場合と同様であるが、図1の構成に加えて、
更に有線通信網101には、高速な通信を行うことので
きる端末301が接続される。
【0078】なお、第一の無線端末111,115は高
速無線装置を持つが、第二の無線端末112は高速無線
装置を持たない構成であることは変わりない。
【0079】このような構成において、端末301が高
速な通信を行うための呼設定要求を出したとする。有線
通信網101はこの端末301が送信した“高速な通信
に対する呼設定要求”を呼制御装置105に転送する。
呼制御装置105ではこの呼設定要求を受けると、当該
呼設定要求に含まれる通信相手先の無線端末IDに基づ
いて、位置情報蓄積装置106に対してその無線端末の
位置や状態などを問い合わせる端末情報要求を送信する
(図7のS1,S2)。
【0080】この端末情報要求を受けた位置情報蓄積装
置106では、指示された無線端末に関する情報を図3
に示すような端末情報テーブルから検索して、その検索
結果の情報を端末情報応答として呼制御装置105に送
信する。
【0081】この送信結果を受けて呼制御装置105
は、相手の無線端末が高速無線装置を持つか、相手の無
線端末が高速な無線通信が行えるかといったことをチェ
ックし(図7のS3,S4)、その結果に応じて呼接続
の拒絶を発呼端末に通知したり(図7のS3,S9)、
呼の保留を行うか否かの問い合わせを発呼端末に対して
行ったり(図7のS4,S10)、相手の無線端末に着
信要求を送信したり(図7のS4,S5)、といったこ
とをする。
【0082】具体的には、つぎのようになる。 [i] 例えば、通信相手先として第二の無線端末(a;
=IDa)112が指示されていたとする。この場合に
は、この無線端末112は高速な無線通信が行えないた
め、呼制御装置105は呼接続の拒絶を発呼端末に通知
する(図7のS3,S9)。
【0083】[ii] また、別の例として、通信相手先と
して第一の無線端末(c;=IDc)115が指示され
ていたとする。
【0084】この場合には、この無線端末115は現在
高速な無線通信が行えないため、呼制御装置105は呼
接続の拒絶を発呼端末に通知するか(図7のS3,S
9)、あるいは呼の保留を行うかどうかを発呼端末に問
い合わせる(図7のS4,S10)。その結果、発呼端
末から呼の保留が要求された場合には、無線端末115
が高速な無線通信を行うことができるようになって、そ
の情報が位置情報蓄積装置106に登録されるまで呼を
保留する(図7のS11,S13)。
【0085】そして、呼制御装置105は位置情報蓄積
装置106に対して、無線端末115の状態情報の変化
があった際に無線端末115の端末情報を呼制御装置1
05に転送するように指示をする(図7のS12)。
【0086】これにより位置情報蓄積装置106は、無
線端末115の状態情報の変化があった際に無線端末1
15の端末情報を呼制御装置105に転送する。
【0087】そして、その端末情報から無線端末115
が、あるスポットビームのゾーンに入って、高速な無線
通信を行える状態になったことを知った場合、呼制御装
置105は“着信要求”を当該スポットビームのゾーン
をサービスする無線装置、例えば、そのスポットビーム
のゾーンが無線ゾーンAを形成する第二の無線装置
(A;=IDが“A”)103のゾーンであったとする
と、この無線装置103に“着信要求”を送信し、第二
の無線装置103はこれを予め設定されている制御用無
線回線を用いて無線ゾーンA内に送信する(図7のS1
3,S5)。
【0088】符号109で示す無線ゾーンA内に移動し
た無線端末115は無線によりこの着信要求を受信す
る。すると無線端末115はこれを低速無線受信部20
2bで受信して出力装置204を用いてユーザに着信音
をならすなどして通知する。
【0089】ユーザが着信を指示する操作を入力装置2
05より入力すると無線端末115は着信応答を低速無
線送信部202cよりアンテナを介して送信し、第二の
無線装置103ではこれを受けると有線通信網101を
介し、呼制御装置105に当該受信した着信応答を送
る。
【0090】呼制御装置105はこの着信応答を受信す
ると(図7のS6)、発呼端末と第一の無線端末115
との間に有線通信網101および第二の無線装置103
を介した高速な通信路を設定し(図7のS7)、発呼端
末および無線端末115に、この設定された通信路に関
しての情報を通知する(図7のS8)。
【0091】着信応答が所定の待ち時間内に受信できな
いときは、呼制御装置105は呼接続が異常終了したこ
とを発呼端末側に通知する(図7のS6,S14)。
【0092】[iii] また、別の例として、通信相手先
として第一の無線端末(b;=IDb)111が指示さ
れていたとする。この場合には、端末情報テーブルより
得られる位置情報から無線端末111が、符号109で
示す無線ゾーンA内にいることが分かる。
【0093】呼制御装置105は図5に示すように“着
信要求”を無線ゾーンAを形成する第二の無線装置
(A;=IDが“A”)103に送信し、第二の無線装
置103はこれを予め設定されている制御用無線回線を
用いて無線ゾーンA内に送信する(図7のS4,S
5)。
【0094】符号109で示す無線ゾーンA内に位置す
る無線端末111は無線によりこの着信要求を受信す
る。すると無線端末111はこれを低速無線受信部20
2bで受信して出力装置204を用いてユーザに着信音
を鳴らすなどして通知する。
【0095】ユーザが着信を指示する操作を入力装置2
05より入力すると無線端末111は着信応答を低速無
線送信部202cよりアンテナを介して送信し、第二の
無線装置103ではこれを受けると有線通信網101を
介し、呼制御装置105に当該受信した着信応答を送
る。
【0096】呼制御装置105はこの着信応答を受信す
ると(図7のS6)、発呼端末と第一の無線端末111
との間に有線通信網101および第二の無線装置103
を介した高速な通信路を設定し(図7のS7)、発呼端
末および無線端末111に、この設定された通信路に関
しての情報を通知する(図7のS8)。
【0097】着信応答が所定の待ち時間内に受信できな
いときは、呼制御装置105は呼接続が異常終了したこ
とを発呼端末側に通知する(図7のS6,S14)この
ようにして発着呼制御がなされる。
【0098】このように、この具体例は、高速通信と低
速通信をサービスすることができる通信システムにおい
て、高速通信と低速通信のうち、無線端末が高速通信を
利用できるか否かの情報と、高速通信の利用ができる場
合でも、高速通信が行える状態であるか否かの情報を、
無線通信システムの持つ位置登録機能の情報を利用して
位置情報蓄積装置に更新保持し、無線端末への着信要求
があった時には、この位置情報蓄積装置の保持情報を参
照して呼制御装置が呼接続制御を行うようにしたもので
あり、高速通信による接続要求があった場合に、この位
置情報蓄積装置の保持情報から、その要求元の要求する
着信先の無線端末が、高速通信可能であるか否かを事前
に知り、可能である場合には高速通信による呼接続を行
い、不可能であれば、呼接続拒絶を発呼側に通知し、高
速通信が可能ではあるが、現在は利用できない場合は、
発呼側に保留するか否かの指示を求め、保留する場合
は、高速通信が可能になった段階で呼接続を行うように
制御するようにしたものである。
【0099】このように、無線端末の機能や位置の情報
を登録して、高速通信による呼接続要求があった場合、
着呼先の無線端末に対しての呼接続を行う前に、利用が
可能か否かを調べて、利用可能な場合に高速通信による
呼接続を実施するようにしたから、無用に高速通信資源
を使用した呼接続を実施せずに済み、電力消費の大きい
高速通信資源の無駄な使用を抑制することができるよう
になる。
【0100】以上は、発呼要求端末から無線端末への呼
接続制御例を説明した。つぎに、無線端末が情報サーバ
に蓄積されている大容量のデータをダウンロードする場
合の制御例を説明する。
【0101】〔第1の具体例における情報サーバから無
線端末へのダウンロード〕無線端末が情報サーバ107
に蓄積されている大容量のデータをダウンロードする場
合について、図8、図9、図10を用いて説明する。図
8は無線通信システムとダウンロードを要求する無線端
末との間の信号の流れを示し、図9はその動作遷移図を
示し、図10はその制御の際の呼制御装置105の処理
手順を示している。
【0102】なお、図9において、ノード1〜ノード3
は有線通信網に含まれ、制御信号や情報を交換・伝送す
る装置である。ここでは、呼制御装置105と第一の無
線装置102がノード1を介して接続され、呼制御装置
105と情報サーバ107がノード3を介して接続さ
れ、呼制御装置105と第二の無線装置(A)103が
ノード2を介して接続され、呼制御装置105と位置情
報蓄積装置106はノードを介さずに接続されている例
を示している。これらの装置間はノードを介さずに直
接、伝送路で接続されたり、また、複数のノードを介し
て接続されても良い。
【0103】図8に示す無線通信システムの基本的な構
成は図1の場合と同様であり、また第一の無線端末11
1,115は高速無線装置を持つが第二の無線端末11
2は高速無線装置を持たないことも前述同様である。
【0104】無線端末からの情報転送要求は、ワイドビ
ームを使用して行われる。無線端末が送信した情報転送
要求は、ワイドビームの基地局装置である第一の無線装
置102および有線通信網101を介して呼制御装置1
05に転送される。
【0105】呼制御装置105はこの転送されてきた情
報転送要求に含まれる発信元の無線端末IDに基づい
て、位置情報蓄積装置106に対し、その無線端末の位
置や状態などを問い合わせる端末情報要求を送信する
(図10のS11,S12)。
【0106】位置情報蓄積装置106は、指示された無
線端末に関する情報を図3に示すような端末情報テーブ
ルから検索して、端末情報応答を呼制御装置105に送
信する。
【0107】端末情報応答を受けると、呼制御装置10
5はその内容をチェックして、要求元の無線端末が高速
無線装置を持つか否か、持つ場合にはその端末が高速無
線通信を行えるか否かを判定する(図10のS13,S
14)。
【0108】その結果、つぎのように動作する。
【0109】[i] 情報転送要求の発信元が第二の無線
端末112であったとする。この場合には、この無線端
末112は高速な無線通信が行えない装置であるため、
呼制御装置105はユーザが要求する情報を蓄積してい
る情報サーバ107と無線端末112との間に有線通信
網101およびワイドビームによる通信を行う第一の無
線装置102を介した低速な通信路を設定し、これを利
用することになる。
【0110】すなわち、呼制御装置105は情報転送要
求に含まれるサーバIDに基づいて、ユーザが要求する
情報を蓄積している情報サーバ107に、この情報転送
要求を送った後(図10のS21)、情報サーバ107
からの転送応答を待ち(図10のS22)、所定時間経
過しても情報転送応答がなければ異常終了したことを無
線端末112に通知する(図10のS25)。
【0111】一方、呼制御装置105は、情報サーバ1
07からの情報転送応答を受けた時は、低速通信路の設
定を行い(図10のS23)、通信路の設定が完了した
ことを、ダウンロードの要求元である無線端末112お
よび情報サーバ107に通知する(図10のS24)。
【0112】以後は情報サーバ107が、情報転送要求
に含まれている“ユーザが要求する情報を識別する符
号”などに基づいて、情報サーバ107内のデータ蓄積
装置の中からその情報を検索し、前記の設定された低速
な通信路を用いてこの情報を無線端末112へ送信す
る。
【0113】[ii] また、発信元が第一の無線端末11
5である場合には、この無線端末115は高速無線装置
を持つものの、スポットビームの無線ゾーン外にいて、
現在高速な無線通信が行えないため、呼制御装置105
は情報サーバ107と無線端末115との間に低速な通
信路の設定を行うか、無線端末115が高速な無線通信
を行うことができるようになるまで呼を保留するかの問
い合わせを行う(図10のS14,S19)。
【0114】その結果、無線端末115から呼の保留が
要求された場合には、当該無線端末115が高速な無線
通信を行うことができるようになって、その情報が位置
情報蓄積装置106に登録されるまで呼を保留する(図
10のS20,S26,S27)。
【0115】その際、呼制御装置105は位置情報蓄積
装置106に対して、無線端末115の状態情報の変化
があった際に無線端末115の端末情報を呼制御装置1
05に転送するように指示をする。無線端末115の位
置が高速通信可能なスポットビームのゾーンに移動すれ
ば、無線端末115の位置登録要求や位置登録応答によ
り、どのゾーンにいるかが位置情報蓄積装置106に更
新登録されるから、その位置情報が位置情報蓄積装置1
06から呼制御装置105に送られる。これより、高速
通信可能なゾーン(スポットビームのゾーン)に無線端
末115が入ったことを知る。無線端末115の移動先
が無線ゾーンAであったとする。
【0116】すると、呼制御装置105は情報サーバ1
07に対して情報転送要求を送った後、情報サーバ10
7からの情報転送応答を待ち、所定時間経過しても応答
がなければ異常終了したことを無線端末115に通知す
る(図10のS25)。
【0117】一方、呼制御装置105は、情報サーバ1
07からの情報転送応答を受けた時は、高速通信路の設
定を行い(図10のS16,S17)、通信路の設定が
完了したことを、ダウンロードの要求元である無線端末
115および情報サーバ107に通知する(図10のS
18)。
【0118】以後は情報サーバ107が、情報転送要求
に含まれている“ユーザが要求する情報を識別する符
号”などに基づいて、情報サーバ107内のデータ蓄積
装置の中からその情報を検索し、前記の設定された高速
な通信路を用いてこの情報を無線端末115へ送信す
る。
【0119】[iii] また、情報転送要求の発信元が第
一の無線端末111であった場合には、端末情報テーブ
ルより得られる位置情報から、当該無線端末111が高
速無線装置を持ものであり、しかも、当該無線端末11
1が符号109で示すスポットビームの無線ゾーンA内
にいることが分かるから(図10のS13,S14)、
呼制御装置105は情報サーバ107に対して情報転送
要求を送る(図10のS15)。
【0120】呼制御装置105は情報サーバ107に対
して情報転送要求を送った後、情報サーバ107からの
情報転送応答を待ち、所定時間経過しても応答がなけれ
ば異常終了したことを無線端末111に通知する(図1
0のS25)。
【0121】情報サーバ107は情報転送要求に含まれ
ている“ユーザが要求する情報を識別する符号”などに
基づいて、情報サーバ107内のデータ蓄積装置の中か
らその情報を検索し、前記の設定された通信路を用いて
この情報を無線端末111へ送信する。なお、ユーザが
どのような情報を必要とするかについては、無線端末1
11と情報サーバ107の間に設定された通信路を用い
てやりとりする方法もある。
【0122】一方、呼制御装置105は、情報サーバ1
07からの情報転送応答を受けた時は、ユーザが要求す
る情報を蓄積している情報サーバ107と無線端末11
1の間に有線通信網101および無線ゾーンAを形成す
る第二の無線装置103を介した高速な通信路を設定す
る(図10のS16,S17)。そして、呼制御装置1
05はこの設定された通信路に関しての情報を、ダウン
ロードの要求元である無線端末111および情報サーバ
107に通知する(図10のS18)。
【0123】このように、この具体例は、高速通信と低
速通信をサービスすることができる通信システムにおい
て、高速通信と低速通信のうち、無線端末が高速通信を
利用できるか否かの情報と、高速通信利用ができる場合
でも、高速通信が行える状態であるか否かの情報を、無
線通信システムの持つ位置登録機能の情報を利用して位
置情報蓄積装置に更新保持し、無線端末からのサーバに
対するダウンロード要求に対して、位置情報蓄積装置の
情報を利用して、高速通信と低速通信のうち、いずれが
利用できるかを調べ、利用できる方の通信路を利用して
サーバからダウンロードするようにしたものである。
【0124】このように、無線端末の機能や位置の情報
を登録し、この登録情報を用いて、無線端末からのサー
バに対するダウンロード要求があった場合、要求元の無
線端末が高速通信と低速通信のいずれを利用できるか
を、前記登録情報を用いてサービス開始前に調べ、利用
可能な通信路を用いてダウンロードサービスを実施する
ようしたものであるから、高速通信路が使用できない状
態であるのに、取り敢えず高速通信によるダウンロード
を試みるといった無駄を防止できるようになり、無用に
高速通信資源を使用した通信を実施せずに済むようにな
って、電力消費の大きい高速通信資源の無駄を抑制でき
るようになる。
【0125】(第2の具体例)次に高速な通信を行う機
能を有する無線端末が、スポットビームによる通信を行
う基地局装置である第二の無線装置の無線ゾーン内にい
ない場合に、当該無線ゾーンに移動してきた段階でスポ
ットビームによる通信すなわち、高速通信を行えるよう
にする例を本発明の第2の具体例として説明する。
【0126】第2の具体例としてのシステム構成は図1
に示す第1の具体例としてのシステム構成と変わりはな
い。図11を用いて第2の具体例の動作について説明す
る。
【0127】高速通信が行える機能を有する第一の無線
端末115は、スポットビームによる通信を行う基地局
装置である第二の無線装置と高速な無線通信を行うこと
ができるが、ワイドビームの無線ゾーン内に点在する複
数の第二の無線装置のいずれとも通信可能な領域にいな
い。つまり、いずれのスポットビーム無線ゾーンからも
外れている状態にあるとする。
【0128】この時に、位置情報蓄積装置106におけ
る端末情報テーブルの無線端末115の欄(IDcの対
応欄)には、図3に示すような情報が保持されている。
つまり、高速無線装置の有無は“有”、高速な無線通信
の可否は“否”、通信可能な無線装置IDは空欄であ
る。これは、高速無線装置は備えているが、高速な無線
通信は行えないという意味である。
【0129】無線端末115が高速通信の要求があると
すると、この場合、無線端末115は間欠的に第二の無
線装置103との制御用無線回線の受信を試みることに
なる。そして、この無線端末115が図11に示すよう
に移動することにより無線装置103のサービスエリア
である無線ゾーンA内に入って行くと、第二の無線装置
103からの報知信号を受信できるようになる。
【0130】無線端末115は、この報知信号中の無線
装置IDより、第二の無線装置Aとの高速な無線通信が
行えるようになったことを検出し、第二の無線装置10
3のIDである“A”を含む端末情報登録要求をワイド
ビームの無線基地局装置である第一の無線装置102お
よび有線通信網101を介した制御用回線を用いて位置
情報蓄積装置106に送信する。
【0131】つまり、低速通信により、端末情報登録要
求を位置情報蓄積装置106に送信する。
【0132】位置情報蓄積装置106はこの端末情報登
録要求を受信すると、端末情報テーブル中の無線端末1
15に係わる事項(IDcに係わる事項)を図12に示
すように変更する。
【0133】すなわち、端末情報テーブルの無線端末1
15の欄(IDcの対応欄)には、その通信可能な無線
装置IDが空欄から“A”に変更される。高速無線装置
の有無は“有”、高速な無線通信の可否は“可”である
から、高速無線装置は備えており、高速な無線通信は行
える状態であり、通信可能な無線装置はIDが“A”の
無線装置103であるという登録内容になる。
【0134】そして、位置情報蓄積装置106は変更が
行われたことを通知するため、端末情報登録応答を有線
通信網101および第一の無線装置102を介した制御
用回線を用いてIDがIDcである無線端末115に送
信する。以上の第2の具体例の動作の遷移を図13に示
しておく。ノード1〜ノード2は有線通信網に含まれ、
制御信号や情報を交換・伝送する装置である。もちろ
ん、装置間はノードを介さずに直接、伝送路で接続され
たり、また、複数のノードを介して接続されても良い。
【0135】なお、この時の無線端末115と位置情報
蓄積装置106の間でのやりとりは、第二の無線装置1
03を介した制御用回線を用いる方法もある。この場合
での動作の遷移を図14に示しておく。ノード1〜ノー
ド2は有線通信網に含まれ、制御信号や情報を交換・伝
送する装置である。もちろん、装置間はノードを介さず
に直接、伝送路で接続されたり、また、複数のノードを
介して接続されても良い。
【0136】端末情報登録応答を受けたことにより、無
線端末115は高速通信が可能となったことを知る。
【0137】従って、スポットビームの通信エリア外に
いる無線端末115が、例えば、情報サーバ107から
のダウンロードの要求や、相手端末との間で大量の情報
を授受したいといった要求がある場合などにおいて、高
速通信によりこれをすぐさま行いたい要求があるときな
どにおいて、当該無線端末115がスポットビームの通
信可能なゾーンに移動した段階で、これを知らせること
ができるようになる。
【0138】しかも、無線端末の機能や位置の情報を登
録し、この登録情報を用いて、高速通信を用いた通信要
求がある要求元の無線端末が高速通信可能な状態にある
かを前記登録情報を用いてサービス開始前に調べ、利用
可能な状態にないときは、利用可能な状態になった段階
で低速通信路を用いて前記要求元の無線端末に知らせる
ようにしたものであるから、高速通信路が使用できない
状態であるのに、取り敢えず高速通信による接続を試み
るといった無駄を防止できるようになり、無用に高速通
信資源を使用した通信を実施せずに済むようになって、
電力消費の大きい高速通信資源の無駄を抑制できるよう
になる。
【0139】(第3の具体例)次に本発明の第3の具体
例について説明をする。ここでは、高速通信が可能な無
線端末が、高速通信可能なゾーン外へ移動してしまった
場合に、すぐさま当該無線端末より位置情報蓄積装置1
06に自己が高速通信可能なゾーン外へ移動してしまっ
たことを登録することができるようにして、高速通信が
可能な無線端末が、高速通信可能なゾーン外へ移動して
しまった場合に、これを知らずに要求によりスポットビ
ームを利用した高速通信路の設定を行って使用を試みる
というような無駄をなくすことができるようにする例を
説明する。
【0140】第3の具体例としてのシステム構成は図1
に示す第1の具体例としてのシステム構成と同様であ
る。信号の流れを付したシステム構成図を図15に示
す。これを参照して第3の具体例の動作について説明す
る。
【0141】IDがIDbである第一の無線端末111
はスポットビームによる通信を行う無線基地局装置であ
る第二の無線装置と高速な無線通信を行うことができる
機能を持ち、スポットビームによる通信を行う無線基地
局装置であるIDが“A”の第二の無線装置103と通
信可能な無線ゾーンA内にいて、高速な無線通信が行え
る状態にある。この時に位置情報蓄積装置106の端末
情報テーブルの無線端末111(IDがIDb)の欄に
は図3に示すような情報が保持されている。
【0142】つまり、高速無線装置の有無は“有”、高
速な無線通信の可否は“可”、通信可能な無線装置ID
は“A”である。これは、高速無線装置は備えており、
高速な無線通信は行える状態であって、通信可能な無線
装置は“A”(つまり、無線装置103である)という
意味である。
【0143】無線装置103の無線ゾーンA(符号10
9で示すエリア)内にいる無線端末111は、当該第二
の無線装置103との制御用無線回線にて送信されてい
る第二の無線装置113からの報知信号を間欠的に受信
している。この無線端末111が図15に示すように移
動して無線ゾーンAの外へと出てしまったとする。
【0144】すると、無線端末111は、第二の無線装
置103からの報知信号が受信できなくなる。これによ
り無線端末111は、第二の無線装置103との高速な
無線通信が行えなくなったことを検出し、端末情報登録
要求を、低速通信路を提供するワイドビーム用の第一の
無線装置102に送り、当該第一の無線装置102から
有線通信網101を介した制御用回線を用いて位置情報
蓄積装置106に送信する。
【0145】位置情報蓄積装置106ではこの端末情報
登録要求を受信すると、端末情報テーブル中の無線端末
111に係わる事項(端末情報テーブルの無線端末11
1の欄(IDbの対応欄))を図18に示すように変更
する。すなわち、端末情報テーブルの無線端末111の
欄(IDbの対応欄)における高速な無線通信の可否を
“否”に、通信可能な無線装置IDの欄を空欄にする。
【0146】そして、変更が行われたことを通知するた
め、端末情報登録応答を有線通信網101および第一の
無線装置102を介した制御用回線を用いて無線端末1
11に送信する。この端末情報登録応答を通知された無
線端末111では、これにより、端末位置登録の要求に
基づき、変更が済んだことを知る。
【0147】この時の動作遷移図を図16に示す。ノー
ド1〜ノード2は有線通信網に含まれ、制御信号や情報
を交換・伝送する装置である。もちろん、装置間はノー
ドを介さずに直接、伝送路で接続されたり、また、複数
のノードを介して接続されても良い。
【0148】このようにして、この第3の具体例では、
高速通信が可能な無線端末が、高速通信可能なゾーン外
へ移動してしまった場合に、すぐさま当該無線端末より
位置情報蓄積装置106に自己が高速通信可能なゾーン
外へ移動してしまったことを登録することができるよう
になり、高速通信が可能な無線端末が、高速通信可能な
ゾーン外へ移動してしまった場合に、これを知らずに要
求によりスポットビームを利用した高速通信路の設定を
行って使用を試みるというような無駄をなくすことがで
きるようになる。
【0149】ここでは第一の無線端末111が高速な無
線通信を行っていない場合の動作について述べたが、無
線ゾーンA内にいる第一の無線端末111が高速な無線
通信を行っている時に移動して、無線ゾーンAの外に出
てしまうこともある。
【0150】このような場合には、通信中に相手端末か
らの応答がなくなってしまうことを検出した時に、前述
した手順にて位置情報蓄積装置106の端末情報テーブ
ルの更新を行えば良い。
【0151】(第4の具体例)次に本発明の第4の具体
例について説明する。この例では、高速通信が可能な無
線端末が、高速通信可能な別のゾーンへ移動してしまっ
た場合に、すぐさま当該無線端末より位置情報蓄積装置
106に、自己が高速通信可能なゾーンが、別のゾーン
になったことを登録できるようにして、高速通信が可能
な無線端末が、高速通信可能な別のゾーンへ移動してし
まった時に、その移動先のゾーンの高速通信路を使用し
て通信路を設定することができて、他の高速通信路での
通信を試みるといった無駄をなくすことができるように
する。
【0152】第4の具体例としてのシステム構成は図1
に示す第1の具体例としてのシステム構成と同様であ
る。信号の流れを付したシステム構成図である図19を
用いて第4の具体例の動作について説明する。
【0153】IDがIDbである第一の無線端末111
はスポットビームによる高速通信が行える第二の無線装
置と高速な無線通信を行うことができる機能を持ち、第
二の無線装置103と通信可能な無線ゾーンA(符号1
09を付したエリア)内にいて、高速な無線通信が行え
る状態にある。
【0154】この時に位置情報蓄積装置106の端末情
報テーブルの無線端末111の欄(IDがIDb)には
図3に示すような情報が保持されている。IDがIDb
である無線端末111は、IDが“A”の第二の無線装
置103との制御用無線回線にて送信されている第二の
無線装置103からの報知信号を間欠的に受信してい
る。
【0155】この無線端末111が図19に示すように
無線ゾーンAから無線ゾーンB(符号110を付したエ
リア)内に移動したとすると、第二の無線装置103か
らの報知信号に代わって無線ゾーンBをサービスする第
二の無線装置104からの報知信号が受信できるように
なる。
【0156】無線端末111はこの報知信号中の無線装
置IDより、第二の無線装置104との高速な無線通信
が行えるようになったことを検出し、第二の無線装置1
04のID(IDは“B”)を含む端末情報登録要求
を、ワイドビームによる低速通信を行う基地局装置であ
る第一の無線装置102および有線通信網101を介し
た制御用回線を用いて位置情報蓄積装置106に送信す
る。
【0157】位置情報蓄積装置106は無線端末111
からのこの端末情報登録要求を受信すると、自己の内蔵
の端末情報テーブル中の無線端末111に係わる事項
(端末情報テーブルの無線端末111の欄(IDbの対
応欄))を図21に示すように変更する。すなわち、端
末情報テーブルの無線端末111の欄(IDbの対応
欄)における通信可能な無線装置IDの欄を“A”から
“B”に変更する。
【0158】そして、変更が行われたことを通知するた
め、端末情報登録応答を有線通信網101および第一の
無線装置102を介した制御用回線を用いて無線端末1
11に送信する。この端末情報登録応答を通知された無
線端末111では、これにより、端末位置登録の要求に
基づき、変更が済んだことを知る。
【0159】以上の動作の遷移を図17に動作遷移図と
して示しておく。ノード1〜ノード2は有線通信網に含
まれ、制御信号や情報を交換・伝送する装置である。も
ちろん、装置間はノードを介さずに直接、伝送路で接続
されたり、また、複数のノードを介して接続されても良
い。
【0160】このようにして、この第4の具体例では、
高速通信が可能な無線端末が、高速通信可能な別のゾー
ンへ移動してしまった場合に、すぐさま当該無線端末よ
り位置情報蓄積装置106に、自己が高速通信可能なゾ
ーンが、別のゾーンになったことを登録できるようにな
り、高速通信が可能な無線端末が、高速通信可能な別の
ゾーンへ移動してしまった時に、その移動先のゾーンの
高速通信路を使用して通信路を設定することができて、
他の高速通信路での通信を試みるといった無駄をなくす
ことができるようになる。
【0161】なお、この時の無線端末111と位置情報
蓄積装置106の間でのやりとりは、無線ゾーンBをサ
ービスする第二の無線装置104を介した制御用回線を
用いる方法もある。この場合の動作の遷移を図20に示
しておく。ノード1〜ノード2は有線通信網に含まれ、
制御信号や情報を交換・伝送する装置である。もちろ
ん、装置間はノードを介さずに直接、伝送路で接続され
たり、また、複数のノードを介して接続されても良い。
【0162】(第5の具体例)次に本発明の第5の具体
例について説明をする。ここでは、各無線端末のバッテ
リー残量の情報を位置情報蓄積装置106側で保持し
て、通信に際してこのバッテリー残量により、通信を行
うか否か、高速通信路を用いるか、低速通信路を用いる
か、といった判断を送信前に行い、大量の情報を送信す
るような場合において、途中で無線端末のバッテリー切
れなどにより送信が中途半端になるといったような無駄
を回避できるようにする例を説明する。
【0163】第5の具体例としてのシステム構成は図1
に示す第1の具体例としてのシステム構成と同様であ
る。
【0164】図22は本発明の第5の具体例としての第
一の無線端末の構成を示す図である。この例に示す第一
の無線端末は、図2に示す本発明の第1の具体例として
の第一の無線端末に、バッテリー206のエネルギー残
量を検出するバッテリー残量検出装置210と、使用す
るバッテリー206の接続を制御装置200の指示に基
づいて切り換える電源供給回路211と、予備バッテリ
ー209が加わった構成となっている。
【0165】図22に示す無線端末の構成要素である高
速無線装置201は、前述したように、一般的には第二
の無線装置および高速無線装置201で用いられる無線
搬送波が第二の無線装置103,104、および低速無
線装置202で用いられる無線搬送波より高い周波数を
利用していること、また高速な処理を行う必要があるこ
となどから、ガリウム砒素化合物半導体を用いた電子素
子のように、エネルギー効率が低速無線装置で用いられ
る電子素子より悪いものを用いる必要がある。
【0166】このため、高速無線装置201と低速無線
装置202の受信機能を比較すると、同じ情報量を受信
する場合の消費電力は、高速無線装置201の方が大き
くなる。このため、無線端末がその電源として、ニッケ
ル水素電池やリチウムイオン電池などのいわゆるバッテ
リーを用いて駆動されている場合に、そのバッテリーの
エネルギー残量が低下してきた時、同一の情報を受信す
るのに高速無線装置201を用いて受信すると、バッテ
リーのエネルギー不足で受信が完了しないことになって
しまう危険があるが、低速無線装置202を用いれば受
信を十分、完了できる場合ということがある。つまり、
あるデータ量のデータ授受を行う場合、無線端末では高
速無線装置201を用いての受信ではそのバッテリー残
量から、受信が中途半端の段階でバッテリー切れになる
が、低速無線装置202を用いれば、そのバッテリー残
量でも中途半端にならないということがある。
【0167】このため各々の無線端末が備えるバッテリ
ー206のエネルギー残量がどのような状態にあるか
を、位置情報蓄積装置106に情報として保持させるよ
うにして、データ伝送に際して参照して高速、低速の通
信路のいずれを利用する方が良いかを判断できるように
すると有用である。
【0168】このようなバッテリー残量情報の登録をも
行えるようにした場合の端末情報テーブル例を図23に
示す。この図は、無線端末が図1に示すような位置にあ
る時に、位置情報蓄積装置106が保持している端末情
報テーブルの例を示している。
【0169】IDがaの無線端末と、IDがbの無線端
末は、バッテリーのエネルギー残量が“満充電状態”に
あり、IDがcの無線端末は、バッテリーのエネルギー
残量が“バッテリー切れ”の状態にあり、IDがdの無
線端末は、バッテリーのエネルギー残量が“残量少”の
状態にあり、IDがeの無線端末は、バッテリーのエネ
ルギー残量が“残量半分”の状態にあるいった如く、各
無線端末は、それぞれ自己のバッテリー残量検出装置2
10が検出した自己のバッテリー206のエネルギー残
量情報を、制御装置200の制御のもとに低速無線装置
202を介してワイドビームにより位置情報蓄積装置1
06に通知し、これを当該位置情報蓄積装置106に、
それぞれの無線端末対応に保持させてある。
【0170】従って、これを参照することで、各無線端
末のバッテリー残量を知ることができるようになってい
る。
【0171】図23に示す端末情報テーブル中の端末I
Dと、高速無線装置の有無と、通信可能な無線装置ID
は図4の場合と同じである。バッテリーのエネルギー残
量は、各々の無線端末が使用中のバッテリーおよび電源
供給回路211の切り換えにより、即時に使用が可能な
予備バッテリー209のエネルギー残量の合計値Vを、
例えば、図24に示すような基準で判定してその判定結
果を、情報として保持させるようにしてある。図24に
示す判定基準は、V1 〜V3 の各基準値を予め定めてお
き、Vがどの範囲に相当するかにより、“バッテリーの
満充電状態”、“残量半分”、“残量少”、“バッテリ
ー切”れの4段階のいずれであるかを識別して、その結
果を状態情報として保持する。
【0172】図23に示す端末情報テーブルに、各々の
無線端末が使用しているバッテリーのエネルギー残量な
どの情報を登録する手順について図22を参照して説明
する。
【0173】各々の無線端末では使用中のバッテリー2
06および予備バッテリー209のエネルギー残量をバ
ッテリー残量検出装置210が監視し、位置情報蓄積装
置106に知らせることによって、位置情報蓄積装置1
06では自己に保持されている当該無線端末のエネルギ
ー残量状態に変化があると更新登録する。もちろん、位
置情報蓄積装置106の登録内容に対して、自無線端末
のエネルギー残量状態に変化がある度に、端末情報登録
要求を第一の無線装置102および有線通信網101を
介した低速の制御用回線を用いて位置情報蓄積装置10
6に送信するようにしてもよい。
【0174】エネルギー残量状態の情報を登録するに際
して、バッテリー消費を抑制すべく、無線端末からの送
信頻度を抑制するためには、バッテリー206のエネル
ギー残量が先に述べたV1 〜V3 の基準値より上回る、
あるいは下回る毎にその旨を位置情報蓄積装置106に
送信する方法が有効である。
【0175】位置情報蓄積装置106はこの端末情報登
録要求を受信すると、端末情報テーブル中の当該無線端
末に係わる事項を変更し、変更が行われたことを通知す
るため、端末情報登録応答を有線通信網101および第
一の無線装置102を介した制御用回線を用いて当該無
線端末に送信する。
【0176】なお、この時の無線端末と位置情報蓄積装
置106の間でのやりとりは、第二の無線装置を介した
制御用回線を用いる方法もある。
【0177】バッテリーのエネルギ残量の検出には、バ
ッテリーに負荷抵抗が接続されている状態での電圧を測
定する方法や、無線端末が行った送信動作や受信動作な
どの使用状態毎に時間を積算し、それぞれの状態ごとの
消費電力を乗算してそれらを全て加算することで既に使
用されたエネルギー量を求める方法などがある。
【0178】位置情報蓄積装置106への登録内容とし
て、図23の例のようにバッテリーの全体エネルギー容
量に対してエネルギー残量を相対的に表す方法の他に、
絶対的なエネルギー残量値で保持する方法もある。
【0179】また、無線端末側で検出されたバッテリー
のエネルギー残量の値をもとにして高速無線装置を用い
た受信が可能であるか否かについて判断して、その結果
を位置情報蓄積装置106に送り、ここに保持させて伝
送の際の目安に利用するといった方法もある。
【0180】さらには、どれくらいの量の情報であるな
らば高速無線装置を用いた受信が可能であるかを無線端
末側で判断して、その結果を位置情報蓄積装置106に
送り、ここに保持させて伝送の際の目安に利用するとい
った方法もある。
【0181】次に、有線通信網101に接続される端末
から無線端末に大容量のデータを高速送信する要求があ
った場合に、第5の具体例における制御を利用する場合
の例について、図23,図25および図26を用いて説
明する。
【0182】なお、図26は動作遷移図であり、ノード
1〜ノード3は有線通信網に含まれ、制御信号や情報を
交換・伝送する装置である。もちろん、装置間はノード
を介さずに直接、伝送路で接続されたり、また、複数の
ノードを介して接続されても良い。
【0183】図25に示す無線通信システムの基本的な
構成は図1の場合と同様であるが、さらに有線通信網1
01に高速な通信を行うことのできる端末と、各々の無
線端末宛のデータを代理で受信して蓄積することのでき
る固定データ蓄積装置107aが接続される。固定デー
タ蓄積装置107aは発呼端末から送信されたデータを
自己の記憶領域の中で、その発呼端末に固有に割り当て
られている領域に記憶するものであり、発呼端末が代理
受信要求を呼制御装置105に送ると、当該呼制御装置
105は発呼端末と固定データ蓄積装置107aとの間
に高速な通信路を設定し、発呼端末および固定データ蓄
積装置107aに設定された通信路に関して通知し、発
呼端末からこの通信路を利用してデータを固定データ蓄
積装置107aに送ってここに蓄積する構成としてあ
る。
【0184】このような構成おいて、発呼端末が送信し
た高速な通信に対する呼設定要求は、有線通信網101
を介して呼制御装置105に転送される。呼制御装置1
05は呼設定要求に含まれる通信相手先の無線端末ID
に基づいて、位置情報蓄積装置106に対してその無線
端末の位置や状態などを問い合わせる端末情報要求を送
信する。
【0185】位置情報蓄積装置106は、指示された無
線端末に関する情報を図23に示すような端末情報テー
ブルから検索して、端末情報応答を呼制御装置105に
送信する。
【0186】通信相手先として、そのIDがIDdであ
る第一の無線端末113が指示されていたとする。この
場合には、端末情報テーブルより得られる位置情報から
当該無線端末113が符号110で示される無線ゾーン
B(符号110で示すゾーン)内にいることや、バッテ
リーのエネルギが“残量少”であることが分かる。
【0187】呼設定要求にデータ容量が記述されている
場合などは、それらのデータが無線端末113により、
受信が完了することができるかを呼制御装置105が判
断することができる。
【0188】その判断の結果、受信を完了ができると呼
制御装置105が判断すれば、当該呼制御装置105
は、発呼端末と第一の無線端末113との間に有線通信
網101および第二の無線装置104を介した高速な通
信路を設定し、発呼端末および無線端末113に、この
設定された通信路に関して通知する。
【0189】一方、受信を完了することができないと呼
制御装置105が判断すれば、当該呼制御装置105
は、発呼端末の要求する通信が、通信相手先の無線端末
の装備しているバッテリーのエネルギー残量の不足が原
因で行えないことを通知すべく、図25,図26に示す
ように“呼設定拒絶理由”を発呼端末に送信する。
【0190】発呼端末はこの“呼設定拒絶理由”を受信
すると、そのユーザは送信すべきデータが即時に相手先
端末に配信する必要が無い場合には、代理受信要求を呼
制御装置105に送信すべく端末を操作して代理受信要
求を送る。呼制御装置105はこの代理受信要求を受信
すると、発呼端末と固定データ蓄積装置107aとの間
に高速な通信路を設定し、発呼端末および固定データ蓄
積装置107aに設定された通信路に関して通知する。
【0191】発呼端末から送信されたデータは、固定デ
ータ蓄積装置107aの中で、無線端末113に固有に
割り当てられている領域に記憶される。
【0192】なお、発呼端末に代理受信を要求するか否
かを問い合わせる代わりに、受信を完了することができ
ないと呼制御装置105が判断した時に、当該呼制御装
置105が、データを固定データ蓄積装置107aに代
理受信させるかどうかを、宛先の端末である無線端末1
13に問い合わせるようにしても良い。
【0193】このようにして蓄積したデータは、呼制御
装置105が次のように管理する。位置情報蓄積装置1
06に保持されている情報に変化のあったときに当該位
置情報蓄積装置106から呼制御装置105に無線端末
に関する情報の転送を受ける。そして、当該代理受信に
より蓄積したデータの宛先該当の無線端末に関する情報
により、その宛先該当の無線端末のバッテリーが、当該
代理受信により蓄積したデータの受信に必要なエネルギ
ー量を賄えるだけのものになっているかを確認した後、
賄える量であれば、それが高速通信路で可能なものであ
るのか、低速通信路で可能なものであるのかを判断した
後、可能な方を利用して通信路の設定を行い、これを通
知して、固定データ蓄積装置107aより前記宛先対応
の無線端末にその通信路を使用して送信する。
【0194】以上により、バッテリー残量情報を管理し
てそのバッテリー残量で着信無線端末側が高速通信によ
る受信を行えるか否かを事前にチェックし、無理な場合
には低速通信路を利用するようにしたり、低速通信路で
も無理な場合には固定データ蓄積装置107aに蓄積し
て、後で受信させるようにしたから、大量のデータ送信
等のような場合に、途中でバッテリー切れになり、送信
が中途半端になってしまうといった無駄を解消できる。
【0195】(第6の具体例)次に本発明の第6の具体
例について説明をする。ここでは、ハードディスクや、
光磁気ディスク、フロッピィディスク、メモリカードな
どのようなデータ蓄積装置を無線端末が持つ場合に、大
量のデータを受信させてこの無線端末のデータ蓄積装置
に記憶保持させてゆく際に、記憶容量が途中で満杯にな
り、送るべきデータが中途半端に終わるといった無駄を
解消する例を説明する。
【0196】第6の具体例としてのシステム構成は図1
に示す第1の具体例としてのシステム構成と同様であ
る。また高速通信と低速通信の双方を使用可能な第一の
無線端末の構成は図2に示した第1の具体例としての第
一の端末の構成と同様である。
【0197】端末に大容量のデータを送信して、そのデ
ータを端末の持つデータ蓄積装置203に蓄えるなど、
通信網からデータをダウンロードする通信サービスを行
う場合には、その無線端末が受信したデータを蓄えるデ
ータ蓄積装置203内に、すでに容量満杯のデータが蓄
えられていたり、データを受信している途中でデータ蓄
積装置203が満杯状態になってしまうことがある。
【0198】このため、各々の無線端末が備えるデータ
蓄積装置203の空き容量がどのくらいあるかを呼制御
装置105側で知ることができるように、各々の無線端
末からその情報を提供させるようにしてこれを位置情報
蓄積装置106に保持するようにすると有用である。
【0199】図1に示すように無線端末が位置する時に
位置情報蓄積装置106が保持している端末情報テーブ
ルの例を図27に示す。
【0200】図27に示す端末情報テーブル中の端末I
Dと、高速無線装置の有無と、通信可能な無線装置のI
Dは図4の場合と同じである。端末情報テーブル中の
“データ蓄積装置空き容量”は、各々の無線端末が装備
するデータ蓄積装置203の、書き込みを行うことが可
能な空き容量を表したものである。この例のようにデー
タ蓄積装置の空き容量を保持する場合の他、データ蓄積
装置203に空きが有るか否かの情報を保持する方法で
も良く、その場合は端末情報テーブルのデータ量が削減
できる。
【0201】図27に示す端末情報テーブルに、各々の
無線端末が装備しているデータ蓄積装置203の空き容
量などの情報を登録する手順について図2を参照して説
明する。
【0202】各々の無線端末では、データ蓄積装置20
3へのデータの書き込みおよび消去は制御装置200に
より制御されており、データ蓄積装置203へのデータ
の書き込みあるいは消去などが行われ、その空き容量に
変化がある度に端末情報登録要求を第一の無線装置10
2および有線通信網101を介した制御用回線を用いて
位置情報蓄積装置106に送信するといった機能を制御
装置200は有する。
【0203】このような構成において、各々の無線端末
では、データ蓄積装置203へのデータの書き込みある
いは消去などが行われることによって、その空き容量に
変化がある度に、端末情報登録要求を第一の無線装置1
02および有線通信網101を介した制御用回線を用い
て位置情報蓄積装置106に送信する。
【0204】位置情報蓄積装置106はこの端末情報登
録要求を受信すると、端末情報テーブル中の当該無線端
末に係わる事項を変更し、変更が行われたことを通知す
るため、端末情報登録応答を有線通信網101および第
一の無線装置を介した制御用回線を用いて当該無線端末
に送信する。
【0205】この結果、位置情報蓄積装置106には各
無線端末のデータ蓄積装置203の最新の空き容量の情
報を保持して、大量のデータ送信に要求がある場合に、
呼制御装置105でその情報を利用してその大量のデー
タの送信の是非を事前に判断し、受信側の無線端末のデ
ータ蓄積装置203が、伝送情報の蓄積に十分な空き容
量を持っている場合に、送信を行うようにしたことで、
データ蓄積装置203の途中満杯による、送信失敗が未
然に防げるようになる。
【0206】なお、この時の無線端末と位置情報蓄積装
置106の間でのやりとりは、第二の無線装置を介した
制御用回線を用いる方法もある。
【0207】またデータ蓄積装置203の空きが有るか
否かの情報を端末情報テーブルに保持する方法では、各
々の無線端末はデータ蓄積装置203へのデータの書き
込みあるいは消去が行われて、データ蓄積装置203に
空きが無くなったり、空きが発生した時にだけ端末情報
登録要求を送信すれば良いので、この制御のための送受
信を減らすことができる。
【0208】このようにして登録されている情報を用い
てどのように運用するかを説明する。無線端末から情報
サーバ107に対して情報転送要求を出したとする。こ
の要求は低速通信路であるワイドビームを使用して行わ
れる。そして、ワイドビームの無線基地局装置である無
線装置102を経て、有線通信網101を介し、送られ
たこの“情報転送要求”は、呼制御装置105に転送さ
れる。呼制御装置105は“情報転送要求”に含まれる
発信元の無線端末IDに基づいて、位置情報蓄積装置1
06に対してその無線端末の位置や状態などを問い合わ
せる端末情報要求を送信する。
【0209】位置情報蓄積装置106は、指示された無
線端末に関する情報を端末情報テーブルから検索して、
端末情報応答を呼制御装置105に送信する。
【0210】発信元として、そのIDがIDdである第
一の無線端末113が指示されていたとする。そして、
この無線端末113は無線ゾーンB(符号110で示す
ゾーン)内にいるとする。この場合には、端末情報テー
ブルより得られる位置情報から当該無線端末113が符
号110で示される無線ゾーンB(符号110で示すゾ
ーン)内にいることや、その無線端末の持つデータ蓄積
装置の現在の空き容量が分かる。
【0211】呼設定要求にデータ容量が記述されている
場合などは、それらのデータが無線端末113により、
受信が完了することができるかを呼制御装置105が判
断することができる。
【0212】その判断の結果、受信を完了ができると呼
制御装置105が判断すれば、当該呼制御装置105
は、高速/低速の通信のうち、いずれが使用できるかを
調べる。そして、使用できる方を用いての通信を行うべ
く、通信路を設定する。
【0213】今、当該呼制御装置105は、発信元の端
末と第一の無線端末113との間に有線通信網101お
よび第二の無線装置104を介した高速な通信路が利用
できると判断したならば、当該経路の通信路を設定し、
発信元端末である無線端末113に無線ゾーンBをサー
ビスする無線装置104を介しての高速通信を行うこと
を通知する。
【0214】一方、受信を完了することができないと呼
制御装置105が判断すれば、当該呼制御装置105
は、発信元である無線端末113のデータ蓄積装置の空
き容量の不足が原因で行えないことを通知すべく、“呼
設定拒絶理由”を発呼端末に送信する。
【0215】無線端末113はこの“呼設定拒絶理由”
を受信すると、そのユーザは情報転送要求が拒絶された
理由を知ることができ、情報転送を諦めるか、あるいは
自信端末113のデータ蓄積装置の空き容量を確保すべ
く、データ蓄積装置の記憶情報の整理を行う。その際、
サーバから転送するデータ容量がどのくらいかを、呼制
御装置105が判断して端末側に伝送すると、確保すべ
き空き容量が分かるので便利である。
【0216】このようにして空き容量を確保したなら
ば、呼制御装置105が次のように管理することで、情
報転送に応えることができる。空き容量を確保したこと
により、無線端末113からその情報がワイドビームを
用いて位置情報蓄積装置106に送られる。そして、位
置情報蓄積装置106はこれに基づいて、情報を更新す
る。
【0217】位置情報蓄積装置106に保持されている
情報に変化のあったときに当該位置情報蓄積装置106
から呼制御装置105に無線端末に関する情報の転送を
受ける。
【0218】そして、その転送要求元の無線端末のデー
タ蓄積装置203が、当該サーバから転送するデータの
受信に必要な空き容量になっているかを確認した後、賄
える量であれば、それが高速通信路で可能なものである
のか、低速通信路で可能なものであるのかを判断した
後、可能な方を利用して通信路の設定を行い、これを通
知して、情報サーバ107より前記情報転送要求のあっ
た情報を要求元の無線端末113にその通信路を使用し
て送信する。
【0219】以上により、通信端末のデータ蓄積装置空
き容量情報を管理して無線端末が情報転送要求を出した
とき、現在のデータ蓄積装置の空き容量で、当該要求元
の無線端末側が受信した情報の蓄積を行えるか否かを事
前にチェックし、無理な場合にはそれを知らせ、無線端
末側が空き容量を確保したならば、情報転送要求に対応
して情報を送信して受信させるようにしたから、大量の
データ送信等のような場合に、途中で通信端末のデータ
蓄積装置空き容量がなくなり、送信が中途半端になって
しまうといった無駄を解消できる。
【0220】(第7の具体例)次に本発明の第7の具体
例について説明をする。
【0221】第7の具体例としてのシステム構成は図1
に示す第1の具体例としてのシステム構成と同様であ
り、これに固定データ蓄積装置107aを付加した構成
である。また、第一の無線端末の構成は図2に示した第
1の具体例としての第一の端末の構成と同様である。ま
た図1に示すように無線端末が位置する時に位置情報蓄
積装置106が保持している端末情報テーブルの構成は
図27に示した第6の具体例としての端末情報テーブル
の例と同様である。
【0222】また、第7の具体例における発着呼の制御
手順を、有線通信網101に接続される端末から無線端
末に大容量のデータを高速送信する要求があった場合に
ついて、図25,図26および図27を用いて説明す
る。
【0223】この例によれば、有線通信網101に接続
されている発呼端末から“呼設定要求”を送信すると、
この“呼設定要求”は、当該有線通信網101を介して
呼制御装置105に転送される。
【0224】呼制御装置105は“呼設定要求”に含ま
れる通信相手先の無線端末IDに基づき、位置情報蓄積
装置106に対してその無線端末の位置や状態などを問
い合わせる“端末情報要求”を送信する。位置情報蓄積
装置106は、指示された無線端末に関する情報を図2
7に示すような端末情報テーブルから検索して、その内
容を含む“端末情報応答”を呼制御装置105に送信す
る。
【0225】通信相手先として第一の無線端末113が
指示されていた場合には、端末情報テーブルより得られ
る位置情報から無線端末113が無線ゾーンB内にいる
こと、そして、無線端末113のデータ蓄積装置空き容
量が10Mbyteであることが分かる。“呼設定要
求”にデータ容量が記述されている場合などは、それら
のデータが無線端末113により受信されて当該無線端
末113のデータ蓄積装置203に全てを蓄積すること
ができるか否かを、呼制御装置105が判断することが
できる。
【0226】蓄積を完了することができると呼制御装置
105が判断すれば、当該呼制御装置105は、発呼端
末と第一の無線端末113との間に有線通信網101お
よび第二の無線装置104を介した高速な通信路または
有線通信網101および第一の無線装置102を介した
低速な通信路を設定し、発呼端末および無線端末113
に設定された通信路に関して通知する。
【0227】一方、蓄積を完了することができないと呼
制御装置105が判断すれば、当該呼制御装置105
は、発呼端末の要求する通信が、通信相手先の無線端末
の装備しているデータ蓄積装置の空き容量の不足が原因
で行えないことを通知するため、図25に示すように呼
設定拒絶理由を発呼端末に送信する。
【0228】この場合に発呼端末は“呼設定拒絶理由”
を受信すると、送信すべきデータが即時に相手先端末に
配信する必要が無い場合には、“代理受信要求”を呼制
御装置105に送信する。
【0229】呼制御装置105はこの“代理受信要求”
を受信すると、発呼端末と固定データ蓄積装置との間に
高速な通信路を設定し、発呼端末および固定データ蓄積
装置に設定された通信路に関して通知する。発呼端末か
ら送信されたデータは固定データ蓄積装置の中で、無線
端末113に固有に割り当てられている領域に記憶され
る。
【0230】また、呼制御装置105が無線端末のデー
タ蓄積装置にデータの蓄積を完了することができないと
判断した時に、データを固定データ蓄積装置に代理受信
させるかどうかを、無線端末113に問い合わせる方法
でも良い。
【0231】このようにして固定データ蓄積装置107
aに蓄積したデータは、呼制御装置105が次のように
管理する。位置情報蓄積装置106に保持されている情
報に変化のあったときに当該位置情報蓄積装置106か
ら呼制御装置105に無線端末に関する情報の転送を受
ける。そして、当該代理受信により蓄積したデータの宛
先該当の無線端末に関する情報により、その宛先該当の
無線端末のデータ蓄積装置203が、当該代理受信によ
り蓄積したデータの受信に必要な空き容量になっている
かを確認した後、賄える量であれば、それが高速通信路
で可能なものであるのか、低速通信路で可能なものであ
るのかを判断した後、可能な方を利用して通信路の設定
を行い、これを通知して、固定データ蓄積装置107a
より前記宛先対応の無線端末にその通信路を使用して送
信する。
【0232】以上により、通信端末のデータ蓄積装置空
き容量情報を管理してその空き容量で着信無線端末側が
受信を行えるか否かを事前にチェックし、無理な場合に
は固定データ蓄積装置107aに蓄積して、後で受信さ
せるようにしたから、大量のデータ送信等のような場合
に、途中で通信端末のデータ蓄積装置空き容量がなくな
り、送信が中途半端になってしまうといった無駄を解消
できる。
【0233】以上、種々の具体例を説明したが、要する
に本発明は、有線通信網に、サービスゾーンは狭いが、
高速な通信が行える高速無線通信手段と、サービスゾー
ンは広いが高速無線通信手段に比べて低速な無線通信の
低速無線通信手段とを接続して無線端末との通信をこれ
ら無線手段を介して利用可能とした無線通信システムに
おいて、無線端末の各種の情報を有線通信網側に設けた
位置情報蓄積装置に蓄積し、呼制御を行う呼制御装置が
これを参照して、無線端末との通信要求があるときに、
利用可能な最適な無線通信手段を選択して利用するよう
に、制御するようにしたものである。
【0234】従って、電力消費が大きく、無線通信サー
ビス可能なエリアの狭い高速無線通信手段を使用しての
通信は、可能な場合にのみ、使用するように呼制御装置
で予め判断してから、通信に供するようにすることがで
き、無線資源と、電力の無用な消費を抑制して効率的な
運用が可能なシステムを提供できる。
【0235】
【発明の効果】以上に述べたように本発明の無線通信シ
ステムにおいては、無線端末の位置情報とともにバッテ
リーやデータ蓄積装置の状態を保持し、呼設定の際にそ
れらを網側で参照することによって無駄な通信を行うこ
となく発着呼制御を行うことができ、無線資源やバッテ
リーの浪費を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例におけるシステム構成を示す概略図。
【図2】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1具体例において使用する第一の無線端末の構成例を
示すブロック図。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1具体例の端末情報テーブルの構成を示す図。
【図4】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1具体例の端末情報テーブルの別の構成を示す図。
【図5】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例における無線通信システムと発着呼制御の
際の信号の流れを示す図。
【図6】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例における動作遷移を示す図。
【図7】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例における動作例を示すフロ−チャ−ト。
【図8】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1具体例における情報サーバから無線端末へのダウン
ロードを行う場合での動作を説明する図。
【図9】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1具体例における情報サーバから無線端末へのダウン
ロードを行う場合での動作遷移を示す図。
【図10】本発明を説明するための図であって、本発明
の第1具体例における情報サーバから無線端末へのダウ
ンロードを行う場合での制御の際の呼制御装置105の
処理手順を示す図。
【図11】本発明を説明するための図であって、本発明
の第2具体例における無線通信システムと制御の際の信
号の流れを示す図。
【図12】本発明を説明するための図であって、本発明
の第2具体例の動作により変更された端末情報テーブル
の内容を示す図。
【図13】本発明を説明するための図であって、本発明
の第2の具体例における動作遷移を示す図。
【図14】本発明を説明するための図であって、本発明
の第2の具体例における別の動作遷移を示す図。
【図15】本発明を説明するための図であって、本発明
の第3具体例における信号の流れを付したシステム構成
図。
【図16】本発明を説明するための図であって、本発明
の第3の具体例における動作遷移を示す図。
【図17】本発明を説明するための図であって、本発明
の第4の具体例における動作遷移を示す図。
【図18】本発明を説明するための図であって、本発明
の第3具体例の動作により変更された端末情報テーブル
の内容を示す図。
【図19】本発明を説明するための図であって、本発明
の第4具体例としての信号の流れを付したシステム構成
図。
【図20】本発明を説明するための図であって、本発明
の第4の具体例における動作遷移を示す図。
【図21】本発明を説明するための図であって、本発明
の第4具体例の動作により変更された端末情報テーブル
の内容を示す図。
【図22】本発明を説明するための図であって、本発明
の第5具体例の第一の無線端末の構成を示す図。
【図23】本発明を説明するための図であって、本発明
の第5具体例の端末情報テーブルの構成を示す図。
【図24】本発明を説明するための図であって、本発明
の第5具体例のバッテリー状態の判定基準を説明するた
めの図。
【図25】本発明を説明するための図であって、本発明
の第5具体例としての信号の流れを付したシステム構成
図。
【図26】本発明を説明するための図であって、本発明
の第5具体例における動作遷移を示す図。。
【図27】本発明を説明するための図であって、本発明
の第6具体例の端末情報テーブルの構成を示す図。
【図28】本発明の以前に提案された無線通信システム
の構成例の概要を説明する図。
【符号の説明】
101…有線通信網 102…第1の無線装置(ワイドビームによる送受信が
可能な基地局) 103,104…第2の無線装置(スポットビームによ
る送信が可能な基地局装置) 105…呼制御装置 106…位置情報蓄積装置 107…情報サーバ 107a…固定データ蓄積装置 108…ワイドビームによる無線ゾーン 109…スポットビームによる無線ゾーンA 110…スポットビームによる無線ゾーンB 111,112,113,114,115…無線端末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−265835(JP,A) 特開 平3−274926(JP,A) 特開 平9−70065(JP,A) 特開 平8−275237(JP,A) 特開 平7−46248(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線通信を行う第一の無線装置と、この
    第一の無線装置の無線ゾーン内に、複数分散配置されこ
    の第一の無線装置と比較して無線ゾーンが狭いが高速な
    無線通信を行う複数の第二の無線装置と、複数の無線端
    末の位置情報を保持する位置情報蓄積装置とがそれぞれ
    有線通信網に接続される無線通信システムにおいて、 前記複数の無線端末はそれぞれ少なくとも前記第一の無
    線装置との無線通信を行うための機能を持つ構成とする
    と共に、前記位置情報蓄積装置には、各々の無線端末が
    前記第二の無線装置との無線通信機能の有無情報と、各
    々の無線端末が前記第二の無線装置の何れかと通信可能
    な領域にいるか否かの情報と、第二の無線装置の何れか
    と通信可能な領域にいる場合には何れの第二の無線装置
    と通信可能であるかの情報とをそれぞれ保持する構成と
    し、 また、無線端末との通信要求を受けたとき、前記位置情
    報蓄積装置の保持情報を参照していずれの無線装置を使
    用するかを判定し、その判定結果に従って使用する無線
    装置を決定して通信に供するべく制御する呼制御装置を
    設けたことを特徴とする無線通信システム。
  2. 【請求項2】 前記第二の無線装置と無線通信を行う機
    能を持つ前記無線端末が第二の無線装置の何れかと通信
    可能な領域に入った時に、該無線端末が該第二の無線装
    置と通信可能な領域内に存在することを示す情報と、複
    数の第二の無線装置うちの何れと通信可能かを特定する
    情報とをそれぞれ前記位置情報蓄積装置に伝送し、該情
    報を保持することを特徴とする請求項1に記載の無線通
    信システム。
  3. 【請求項3】 前記第二の無線装置と無線通信を行う機
    能を持ち第二の無線装置の何れかと通信可能な領域にい
    る前記無線端末が第二の無線装置の何れとも通信できな
    い領域へ移動した時に、該無線端末が第二の無線装置の
    何れとも通信不可能であることを示す情報を前記位置情
    報蓄積装置に伝送し、該情報を保持することを特徴とす
    る請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 【請求項4】 前記第二の無線装置と無線通信を行う機
    能を持ち、第二の無線装置の何れかと通信可能な領域に
    いる前記無線端末が該第二の無線装置とは異なる第二の
    無線装置と通信可能な領域に移動した時に、該無線端末
    が該第二の無線装置と通信可能な領域にいることを示す
    情報と、複数ある第二の無線装置のうち、何れと通信可
    能かを特定する情報とをそれぞれ前記位置情報蓄積装置
    に伝送し、該情報を保持することを特徴とする請求項1
    に記載の無線通信システム。
  5. 【請求項5】 前記無線端末は付属する電源供給源から
    の電源供給を受けて動作する構成とすると共に、この無
    線端末には、自己の電源供給源のエネルギー残量が所定
    量以下になったことを検知する手段を具備し、電源供給
    源のエネルギー残量が所定量以下になったことを検知し
    た場合に、前記第二の無線装置と通信する機能の電源を
    オフにし、該電源のオフを知らせる情報を前記位置情報
    蓄積装置に伝送して保持させることを特徴とする請求項
    1に記載の無線通信システム。
  6. 【請求項6】 前記無線端末には受信情報を蓄えるデー
    タ蓄積装置を設けると共に、該データ蓄積装置の空き容
    量が不足した場合に、データ蓄積不可能状態にあること
    を知らせる情報を前記位置情報蓄積装置に伝送して保持
    させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の無線
    通信システム。
  7. 【請求項7】 端末別にデータ保持することができる固
    定データ蓄積装置を有線通信網に接続して構成すると共
    に、データ蓄積装置の空き容量が不足している無線端末
    への通信要求であって、受信に際し前記データ蓄積装置
    への蓄積が必要な通信要求である場合に、前記呼制御装
    置は前記位置情報蓄積装置の保持情報からこれを知り、
    前記無線端末に送信せずに有線通信網に接続される固定
    データ蓄積装置に蓄積することを特徴とする請求項6記
    載の無線通信システム。
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