JP3226738B2 - 無人ヘリコプターによる薬剤散布装置 - Google Patents

無人ヘリコプターによる薬剤散布装置

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JP3226738B2
JP3226738B2 JP33298394A JP33298394A JP3226738B2 JP 3226738 B2 JP3226738 B2 JP 3226738B2 JP 33298394 A JP33298394 A JP 33298394A JP 33298394 A JP33298394 A JP 33298394A JP 3226738 B2 JP3226738 B2 JP 3226738B2
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drug
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無線で遠隔操作によっ
て操縦される無人ヘリコプターにより農薬のような薬剤
を空中散布するための薬剤散布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】広い面積の森林や農地に対して害虫駆除
用薬剤のような農薬を大規模に散布する場合、操縦者が
搭乗する小型飛行機やヘリコプターを使って薬剤を空中
散布するということが行われているが、このような有人
の飛行体による薬剤の空中散布については、小規模な面
積に対しては適用し難く、飛行機等のチャーター料金も
高価なものとなるため、無線により遠隔操縦できるラジ
コンヘリコプターを利用して、これに薬剤の散布装置を
組み付けることにより、遠隔操作によって薬剤の空中散
布を行うという技術が従来公知となっている。(実開昭
55−27189号公報,実開平2−28762号公報
など参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の無人ヘリコプターによる薬剤散布装置について
は、何れのものにおいても、薬剤が充填されているタン
クを機体本体に装着する作業と、薬剤を散布手段に送給
するための送給手段にタンクの薬剤排出部を接続する作
業とが個別に行われているため、薬剤散布に先立つ準備
作業が煩雑で面倒なものとなっている。
【0004】本発明は、上記のような従来の無人ヘリコ
プターによる薬剤散布装置の持つ不都合を解消すること
を目的とするものであって、より具体的には、薬剤を充
填する薬剤タンクの機体本体への着脱と、薬剤を散布手
段に送給する薬剤送給手段と薬剤タンクの接続および接
続解除を同時に行うことができて、薬剤散布のための準
備や整理の作業を簡略化することができる無人ヘリコプ
ターによる薬剤散布装置を提供することを目的とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決しかつ目的を達成するために、上記の請求項1に記
載したように、遠隔操作によって操縦されるヘリコプタ
ーの機体本体に対して、薬剤の排出部が設けられたタン
クと、タンクから送給され薬剤を散布する散布手段
と、上流端に設けられた薬剤の導入部を通してタンクか
ら散布手段に薬剤を送給する送給手段が配備されてい
る薬剤散布装置において、機体本体側に設けられた係止
部に対して、これと係合する係合部がタンクの側面に設
けられ、この係合部より下方のタンク側面に当接する当
接部が、機体本体側の係止部より下方に設けられてい
て、タンクの側面を機体本体側の当接部に当接させて、
機体本体側の係止部にタンクの係合部を係止させた時
に、タンクの薬剤排出部が送給手段の薬剤導入部に自動
的に接続されるように構成されていることを特徴とする
ものである。
【0006】また、上記の請求項1に記載した無人ヘリ
コプターによる薬剤散布装置において、上記の請求項
に記載したように、機体本体の両側面にタンクが一対に
配置され、機体本体の下方で機体を幅方向に横切って延
びるフレーム部材の両端に、タンク側面への当接部がそ
れぞれ形成されていることを特徴とするものである。
【0007】さらに、上記の請求項3に記載したよう
に、遠隔操作によって操縦されるヘリコプターの機体本
体に対して、薬剤の排出部が設けられたタンクと、タン
クから送給される薬剤を散布する散布手段と、上流端に
設けられた薬剤の導入部を通し てタンクから散布手段に
薬剤を送給する送給手段とが配備されている薬剤散布装
置において、機体本体側に設けられた係止部を介して、
タンクが機体本体に対して上下方向で着脱自在に装着さ
れ、タンクを係止部に上方から係止させた時に、タンク
の薬剤排出部が送給手段の薬剤導入部に自動的に接続さ
れるように構成されていると共に、送給手段の上流端に
設けられた薬剤導入部が、上方に開口した椀状の受部を
有するものであり、タンクに設けられた薬剤排出部が、
タンクから下方に突出して椀状受部内に嵌入可能な注出
口であって、薬剤排出部と薬剤導入部には、両者の接続
により注出口が受部に嵌入された状態では開き、両者の
離脱により注出口が受部から離脱された状態では閉じる
ように、それぞれに弁体が設けられていることを特徴と
するものである。
【0008】また、上記の請求項1乃至3に記載した無
人ヘリコプターによる薬剤散布装置において、上記の請
求項に記載したように、タンクを機体本体側の係止部
に係止すると同時にその係止状態を自動的にロックする
ロック機構が設けられていることを特徴とするものであ
り、さらには、そのような無人ヘリコプターによる薬剤
散布装置において、上記の請求項に記載したように、
タンクに形成された把手部またはその近傍に、ロック機
構のロックを解除する解除レバーの把持部が配設されて
いることを特徴とするものである。
【0009】
【作 用】上記の請求項1に記載したような構成によ
、タンクを係止部に係止するという一つの単純な作業
を行うだけで、タンクの機体本体への装着と同時に、タ
ンクの薬剤排出部と送給手段の薬剤導入部の接続が自動
的に完了し、タンクを係止部から取り外すという作業を
行うだけで、タンクの機体本体からの離脱と同時に、タ
ンクの薬剤排出部と送給手段の薬剤導入部の接続が自動
的に解除される。
【0010】そして、タンクを機体本体に装着する際に
は、機体本体側の係止部とタンク側面の係合部を係合さ
せるという一箇所についての作業を行うだけで、タンク
が係止部と当接部の二箇所で機体本体に対して安定した
状態で支持されることとなり、しかも、機体本体側の係
止部と当接部の間の寸法精度が多少悪くても、タンクを
装着する上で支障が生じることはない。
【0011】さらに、上記の請求項に記載したような
構成によれば、機体本体をその幅方向で横切るように配
置されたフレーム部材の両端に形成された当接部に対し
て、左右のタンクによる略同じ大きさの荷重が対向した
方向でかかるため、該フレーム部材がその軸方向に単純
な圧縮荷重を受けるだけで、該フレーム部材を機体本体
に連結するための他のフレーム部材やそれらの連結部分
にはタンクの荷重が殆ど作用しなくなる。
【0012】上記の請求項3に記載したような構成によ
れば、タンクを係止部に係止するという一つの単純な作
業を行うだけで、タンクの機体本体への装着と同時に、
タンクの薬剤排出部と送給手段の薬剤導入部の接続が自
動的に完了し、タンクを係止部から取り外すという作業
を行うだけで、タンクの機体本体からの離脱と同時に、
タンクの薬剤排出部と送給手段の薬剤導入部の接続が自
動的に解除される。しかも、薬剤が充填された重いタン
クを重力の作用する方向(上下方向)に移動させるだけ
で、タンクが機体本体側の係止部に装着されると共に、
タンクの機体本体への着脱に応じて、タンクの薬剤排出
部が弁体によって自動的に開閉される。
【0013】そして、タンクを機体本体から離脱させた
時には、タンクが上下方向に離脱され、且つ下方に椀状
の受部が位置しているため、タンクの薬剤排出部から少
量の薬剤が漏れ落ちる場合があっても、漏れ落ちた薬剤
は椀状の受部に受け止められて地面等に落下することが
ない。
【0014】また、タンクを機体本体から離脱させた時
には、送給手段の薬剤導入部に設けられた弁体が自動的
に閉じられるため、機体本体の左右に配置されているタ
ンクの一方のみが取り外された時に他方のタンクに薬剤
が残っていても、機体本体の両側のタンクを連通してい
る送給手段を通して、タンクが取り外された側の送給手
段の薬剤導入部から他方のタンクに残っている薬剤が漏
れ出るようなことはない。
【0015】上記の請求項に記載したような構成によ
れば、タンクを機体本体側の係止部に係止させるだけ
で、機体本体へのタンクの係止状態が自動的にロックさ
れ、さらに、上記の請求項に記載したような構成によ
れば、把手部を握ってタンクの取外し作業を行う時に、
解除レバーの把持部を同時に掴んで握ると、タンク係止
状態のロックが解除される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の無人ヘリコプターによる薬剤
散布装置の実施例について図面に基づいて説明する。
【0017】図1および図2は、本実施例の薬剤散布装
置を設置した無人ヘリコプターの全体を示すもので、ヘ
リコプターの機体本体1は、無線で遠隔操作によって操
縦されラジコンヘリコプターあって、図示していな
いが、機体本体1内には、地上からの送信機の誘導によ
って機体を自在にコントロールして飛行させるためのコ
ントローラーやエンジンが内蔵されていると共に、機体
本体1に付設されている薬剤散布装置を地上からの送信
機の誘導によって作動させるためのコントローラーや電
源が内蔵されている。
【0018】そのようなヘリコプターの機体本体1に対
して、薬剤を散布するための装置として、薬剤を充填し
ておくための一対の薬剤タンク2,2が機体本体1の両
側に配備され、タンク2内から薬剤導入部3を介して薬
剤を送り出すポンプ4が機体本体1の下方に配備されて
いて、機体本体1の下方両側から外方に向かって、ポン
プ4から吐出された薬剤を送給するための送給管5,5
が延設され、各送給管5,5のそれぞれの先端部には、
送給管5により送給されてきた薬剤を拡散させて散布す
るためのアトマイザー(噴霧器)6,6が配備されてい
る。
【0019】薬剤タンク2,薬剤導入部3,ポンプ4,
送給管5,アトマイザー6等の各部品を機体本体1に取
付けるための構成や各部品の配置関係について以下に説
明する。
【0020】図2〜図4に示すように、機体本体1の下
面には、一対の連結用ステー11,11がボルト12
a,12bによって着脱可能に固着されており、薬剤導
入部3とポンプ4を取付けるための部品取付フレーム1
3と、送給管5,5を支承するための送給管支持フレー
ム14が、連結用ステー11,11に対して一体的に固
着されている。
【0021】なお、本実施例では、部品取付フレーム1
3は、溶接によって連結用ステー11に直接固着されて
おり、送給管支持フレーム14は、連結用ステー11に
溶接により直接固着された連結部15aと、連結部15
aに対してボルト等により固着された支持部15bを介
して、連結用ステー11に対して間接的に固着されてい
る。
【0022】機体本体1の下面に着脱可能な連結用ステ
ー11,11に対して一体的に固着されている各フレー
ム13,14は、連結用ステー11,11と直交する方
向で、何れも機体本体1の下方で機体を横断するように
機体の幅方向に延びているもので、送給管支持フレーム
14には、その両端付近で支持部15bによって各送給
管5,5がそれぞれ支承されている。
【0023】また、部品取付フレーム13には、その中
央付近にブラケットを介してポンプ4が固定されてお
り、その両端にはタンク2の側面が当接するための当接
部13aが形成されていて、部品取付フレーム13の両
端手前から下方に分岐した状態で、タンク2からポンプ
4の吸入口4aに薬剤を送り込むための薬剤導入部3
が、該フレーム13に対して一体的に取付けられてい
る。
【0024】このように連結用ステー11に一体的に固
着された各フレーム13,14に対して薬剤導入部3,
ポンプ4,送給管5等が取付けられ、送給管5の先端に
アトマイザー6が固設されることによって、薬剤導入部
3,ポンプ4,送給管5からなる薬剤の送給手段と薬剤
の散布手段であるアトマイザー6とは、図4に示すよう
に、機体本体1の下面に対して連結用ステー11の部分
でボルト12a,12bにより一体的に着脱可能な状態
の一つのユニットとして纏められている。
【0025】このようなユニットにおいて、各薬剤導入
部3,3とポンプ4の吸入口4aとはチューブ31によ
って接続され、ポンプ4の吐出口4bと各送給管5,5
とはチューブ32によって接続されていて、ポンプ4内
のモーターからの配線33と、アトマイザー6を駆動す
るためのモーター6aから送給管5の中を通って延ばさ
れた配線34とは、機体本体1内のコントローラーや電
源に対してカプラー35により纏めて接続できるように
なっている。
【0026】上記のように薬剤導入部3,ポンプ4,送
給管5,アトマイザー6,各チューブ31,32,各配
線33,34等が一つのユニットとして一体的に着脱可
能な状態で機体本体1の下面に配備されている一方、機
体本体1の両側面には、薬剤タンク2を係止するための
係止フレーム16が、図4に示すように、機体本体1の
固着された取付ステー17a,17b,17cを介して
機体本体1にそれぞれ固定されている。
【0027】係止フレーム16によって係止されるタン
ク2は、図5および図6に示すように、持ち運びのため
の把手部21が設けられ、薬剤の充填するための上面開
口部に蓋22が施され、底面には薬剤の排出部23が設
けられていると共に、その側面には係止フレーム16に
上下方向で係合・離脱できる係合部24が設けられてい
て、係合部24の下方の側面は平坦な当接面2aとされ
ている。
【0028】なお、タンクの係止フレーム16と部品取
付フレーム13とは、タンク2を係止フレーム16に上
方から係止させた時に、それと同時に、タンク底面の薬
剤排出部23が部品取付フレーム13に取付けられた薬
剤導入部3に上方から接続するような位置関係にあるも
のである。
【0029】さらに、タンクの係止状態をロックするた
めのロック機構として、係止フレーム16の側には係止
孔部18が設けられ、タンク2の側には係止フック25
が係合部24の上方に枢着されていて、さらに、係止フ
ック25を解除方向に移動させるための解除操作レバー
26が上方に延びて、その把持部27がタンクの把手部
21の近傍に配置されている。
【0030】なお、本実施例では、係止フック25は、
図5に示すように、タンク2の中央位置に対して左右対
称な状態で一対のフック25,25が一体的に形成され
ているものであって、その何れか一方が係止孔部18に
対して係合するような構造となっている。
【0031】そのような構造としたのは、機体本体1に
対する取付ステー17bの取付位置の都合上、係止孔部
18の位置が機体本体1の重心位置からずれており、タ
ンク2の重心を機体本体1の重心に合わせて装着する
と、係止孔部18がタンク2の中央位置に対応しないた
め、係止フック25をタンク2の中央位置からずらせて
係止孔部18に位置合わせすると共に、タンク2を機体
本体1のどちら側に装着しても係止孔部18に対応する
位置に係止フック25があるようにして、左右のタンク
2,2に互換性を持たせるためである。
【0032】このロック機構は、タンク2が係止フレー
ム16に係止された時に、タンク側の係止フック25,
25の何れかが係止フレーム側の係止孔部18に自動的
に係合するもので、タンクの把手部21の近傍に配置さ
れている操作レバー26の把持部27を引くことによっ
て、係止フック25と係止孔部18の係合状態は解除さ
れる。
【0033】ところで、部品取付フレーム13に取付け
られた薬剤の導入部3と、タンク2の底面に形成された
薬剤の排出部23の構造については、図6に示すよう
に、薬剤導入部3には、上方に開口した椀状の受部3a
が形成されており、薬剤の排出部23には、下方に突出
して椀状の受部3a内に嵌入する円筒状の注出口23a
が螺着されている。
【0034】そして、薬剤排出部23内には、注出口2
3aの先端に開口された開口部23bをスプリングの押
圧力により閉じる弁体23cが設けられており、薬剤導
入部3には、椀状受部3aの底に開口された開口部3b
をスプリングの押圧力により閉じる弁体3cが設けられ
ていて、弁体3cには椀状受部3a内に突出する棒状部
が一体的に形成されている。
【0035】このような薬剤排出部23と薬剤導入部3
によれば、それらが接続されていない状態では、図6に
示すように、それぞれの開口部3b,23bは各弁体3
c,23cによって閉鎖されているため、当該部分から
薬剤の漏れるようなことはない。
【0036】上記のような構成を有する本実施例の無人
ヘリコプターによる薬剤散布装置については、まず、ヘ
リコプターの機体本体1に対して、各フレーム14,1
5と連結用ステー11からなるフレーム構造に薬剤導入
部3,ポンプ4,送給管5,アトマイザー6等の各部品
が組付けられているユニットを、連結用ステー13をボ
ルト12a,12bで機体本体1の下面に螺着すること
によって取付け、各配線33,34をカプラー35で機
体本体1側に接続しておく。
【0037】それから、機体本体1の両側面に固着され
ているそれぞれの係止フレーム16に、それぞれ薬剤が
充填されたタンク2を、タンク2の側面に設けられた係
合部24によって係止させる。
【0038】そうすると、図7に示すように、タンク2
側の係止フック25が係止フレーム16側の係止孔部1
8に自動的に係合して係止状態がロックされ、部品取付
フレーム13の両端部に形成された当接部13aがタン
ク2の当接面2aに当接して、タンク2は安定した状態
で機体本体1に装着されると共に、部品取付フレーム1
3に取付けられた薬剤導入部3の受部3a内にタンクの
薬剤排出部23の注出口23aが自動的に嵌入される。
【0039】そして、薬剤導入部3の弁体3cの棒状部
が薬剤排出部23の弁体23cに圧接されて、各スプリ
ングの押圧力に抗してそれぞれの弁体3c,弁体23c
がそれぞれの開口部3b,23bから離れる方向に移動
し、薬剤排出部23と薬剤導入部3は薬剤が通過可能な
状態に開かれる。
【0040】上記のように機体本体1に薬剤が充填され
たタンク2を装着した後、送信機の誘導でヘリコプター
を飛行させながら、遠隔操作によってポンプ4とアトマ
イザー6を駆動させると、タンク2内の薬剤は、薬剤排
出部23,薬剤導入部3,チューブ31を通ってポンプ
4に吸入され、ポンプ4から吐出されてチューブ32,
送給管5を通ってアトマイザー6に送り込まれ、モータ
ー6aの回転によってアトマイザー6から空中に散布さ
れる。
【0041】薬剤散布が終了してヘリコプターを着陸さ
せた後には、タンク2の把手部21をロック機構の解除
操作レバー26の把持部27と一緒に握ってタンク2を
上方に持ち上げるだけで、係止フック25と係止孔部1
8の係合状態が解除されると共に、タンク2の係合部2
4と係止フレーム16とは離脱され、それと同時に、タ
ンク2の薬剤排出部23と薬剤導入部3の接続も自動的
に解除されて、空になったタンク2は機体本体1から取
り外される。
【0042】以上に説明したような本実施例の無人ヘリ
コプターによる薬剤散布装置によれば、タンク2を係止
フレーム16に着脱するのと同時に、タンクの薬剤排出
部23と薬剤送給手段の薬剤導入部3の接続および接続
解除が自動的になされるため、薬剤の散布を始める前の
準備作業および薬剤の散布が終わってからの整理作業を
簡単な操作で短時間に行うことができる。
【0043】また、薬剤が充填された重いタンク2を重
力の作用する方向(上下方向)に移動させるだけで、タ
ンク2の装着作業を効率よく比較的楽に行うことができ
ると共に、係止フレーム16にタンク2を係止させるだ
けで係合部24と当接部13aの二箇所でタンク2を機
体本体1に対して安定した状態で支持させることがで
き、しかも、タンクの係合部24と機体本体1側の当接
部13aの寸法精度が多少悪くても、タンク2を装着す
る上で特に支障を生じることはない。
【0044】さらに、タンク2を装着した時には、部品
取付フレーム13の両端に左右のタンク2,2の略同じ
大きさの荷重が対向してかかり、且つ、薬剤の散布時に
は、左右のタンク2,2に共通するポンプ4を介して、
両タンク2,2の薬剤が均等に使用されるため、機体本
体1の下方に設置されるフレーム構造の中で部品取付フ
レーム13のみがその軸方向に単純な圧縮荷重をバラン
ス良く受けることとなり、他のフレーム部材やそれらの
連結部分にはタンク2を支持するための荷重が殆ど作用
しないため、該フレーム13を含む機体フレーム構造
を、強固な連結構造が不要な簡単で軽量なものとするこ
とができる。
【0045】また、タンク2を係止フレーム16に係合
させた時には自動的にその係止状態がロックされるた
め、装着されたタンク2が途中で外れるようなことがな
く、しかも、タンク2を機体本体1から離脱させる時に
は、タンク2の把手部21と一緒に解除操作レバー26
の把持部27を握るだけで、タンク2の取外し作業と同
時にロックの解除を行うことができる。
【0046】また、タンク2を機体本体1に対して装着
・離脱させる時に、タンク2の薬剤排出部23に設けら
れた弁体23cや薬剤導入部3に設けられた弁体3cが
自動的に開閉されるため、当該部分にコックのような開
閉手段を別途設ける必要がなく、しかも、タンク2を機
体本体1から離脱させる時には、タンク2が上下方向に
移動され、且つ下方に椀状の受部3aが位置しているた
め、タンク2の薬剤排出部23から少量の薬剤が漏れ落
ちることがあっても、漏れ落ちた薬剤は椀状の受部3a
に受け止められて地面に落下するようなことはない。
【0047】そして、タンク2を機体本体1から離脱さ
せた時には、薬剤導入部3の弁体3cも自動的に閉じら
れるため、機体本体1の左右に配置されている各タンク
2,2の一方のみが取り外された時に他方のタンク内に
薬剤が残っていても、両側の薬剤導入部3,3がチュー
ブ31によって連通しているにもかかわらず、タンクが
取り外された側の薬剤導入部3から他方のタンクに残っ
ている薬剤が漏れ出るようなことはない。
【0048】さらに、本実施例では、薬剤導入部3,ポ
ンプ4,送給管5,アトマイザー6等が連結用ステー1
1の部分で機体本体1に対して着脱可能な一つのユニッ
トとして纏められており、各部品の配線33,34もカ
プラー35によって機体本体1側に纏めて接続されてい
るため、機体本体1に対して各部品を個別に着脱して配
線する場合と比べて、機体本体1に薬剤散布装置を装着
する作業に要する時間が大幅に短縮され、機体本体1に
取付ける薬剤散布装置を仕様の異なるものと交換するよ
うな場合にきわめて好都合なものとなっている。
【0049】
【発明の効果】以上説明したような本発明の無人ヘリコ
プターによる薬剤散布装置によれば、薬剤を充填する薬
剤タンクを機体本体に着脱する作業と、薬剤を散布手段
に送給する薬剤送給手段の薬剤導入部と薬剤タンクの薬
剤排出部の接続および接続解除作業とを、一回の単純な
動作で同時に行うことができ、薬剤散布のための準備作
業や薬剤散布後の整理作業を著しく簡略化することがで
きる。
【0050】なお、上記の請求項に記載した構成によ
り、簡単な作業でタンクを安定した状態に支持すること
ができ、機体本体側に設置されるフレーム間の寸法精度
が多少悪くてもタンクを装着上支障を生じることはな
く、さらに、上記の請求項に記載した構成により、機
体本体側に設置されるフレーム構造を簡単で軽量なもの
とすることができる。
【0051】また、上記の請求項に記載した構成によ
り、タンクの装着作業を楽に行うことができ、タンクの
薬剤排出部に別個にコック等の開閉手段を設ける必要が
なく、タンクを取り外した時にタンクの薬剤排出部から
漏れた薬剤が地面に落下するようなことがなく、一方の
タンクが取り外された時に他方のタンクに残っている薬
剤が取り外された側の薬剤送給手段から漏れ出るような
ことはない。
【0052】また、上記の請求項に記載した構成によ
り、機体本体へのタンクの装着が確実な状態で行われ、
さらに、上記の請求項に記載したような構成により、
タンクの取外し作業と同時にタンクの係止状態のロック
を容易に解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無人ヘリコプターによる薬剤散布装置
の一実施例を示す側面図。
【図2】図1に示した実施例を下方から見た状態を示す
下面図。
【図3】図1に示した実施例を前方から見た状態を示す
一部省略した正面図。
【図4】図1に示した実施例のタンクを取り外した状態
を示す要部の拡大側面図。
【図5】図1に示した実施例のタンクの機体本体への取
付側を示す側面図。
【図6】図1に示した実施例のタンクとその取付部材に
ついて、タンク離脱時の状態を示す正面図。
【図7】図1に示した実施例のタンクとその取付部材に
ついて、タンク装着時の状態を示す正面図。
【符号の説明】
1 (無人ヘリコプターの)機体本体 2 (薬剤の)タンク 3 (送給手段の)薬剤導入部 3a (薬剤導入部の)椀状の受部 3c (薬剤導入部の)弁体 4 ポンプ(送給手段) 5 送給管 (送給手段) 6 アトマイザー(散布手段) 13 部品取付フレーム(フレーム部材) 13a 当接部 16 係止フレーム(タンクの係止部) 18 係止孔部(ロック機構) 21 (タンクの)把手部 23 (タンクの)薬剤排出部 23a (薬剤排出部の)凸状注出口 23c (薬剤排出部の)弁体 25 係止フック(ロック機構) 27 (ロック解除レバーの)把持部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠隔操作によって操縦されるヘリコプタ
    ーの機体本体に対して、薬剤の排出部が設けられたタン
    クと、タンクから送給され薬剤を散布する散布手段
    と、上流端に設けられた薬剤の導入部を通してタンクか
    ら散布手段に薬剤を送給する送給手段が配備されてい
    る薬剤散布装置において、機体本体側に設けられた係止
    部に対して、これと係合する係合部がタンクの側面に設
    けられ、この係合部より下方のタンク側面に当接する当
    接部が、機体本体側の係止部より下方に設けられてい
    て、タンクの側面を機体本体側の当接部に当接させて、
    機体本体側の係止部にタンクの係合部を係止させた時
    に、タンクの薬剤排出部が送給手段の薬剤導入部に自動
    的に接続されるように構成されていることを特徴とする
    無人ヘリコプターによる薬剤散布装置。
  2. 【請求項2】 機体本体の両側面にタンクが一対に配置
    され、機体本体の下方で機体を幅方向に横切って延びる
    フレーム部材の両端に、タンク側面への当接部がそれぞ
    れ形成されていることを特徴とする請求項に記載の無
    人ヘリコプターによる薬剤散布装置。
  3. 【請求項3】 遠隔操作によって操縦されるヘリコプタ
    ーの機体本体に対して、薬剤の排出部が設けられたタン
    クと、タンクから送給される薬剤を散布する散布手段
    と、上流端に設けられた薬剤の導入部を通してタンクか
    ら散布手段に薬剤を送給する送給手段とが配備されてい
    る薬剤散布装置において、機体本体側に設けられた係止
    部を介して、タンクが機体本体に対して上下方向で着脱
    自在に装着され、タンクを係止部に上方から係止させた
    時に、タンクの薬剤排出部が送給手段の薬剤導入部に自
    動的に接続されるように構成されていると共に、送給手
    段の上流端に設けられた薬剤導入部が、上方に開口した
    椀状の受部を有するものであり、タンクに設けられた薬
    剤排出部が、タンクから下方に突出して椀状受部内に嵌
    入可能な注出口であって、薬剤排出部と薬剤導入部に
    は、両者の接続により注出口が受部に嵌入された状態で
    は開き、両者の離脱により注出口が受部から離脱された
    状態では閉じるように、それぞれに弁体が設けられてい
    ることを特徴と する無人ヘリコプターによる薬剤散布装
    置。
  4. 【請求項4】 タンクを機体本体側の係止部に係止する
    と同時にその係止状態を自動的にロックするロック機構
    が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3に記
    載の無人ヘリコプターによる薬剤散布装置。
  5. 【請求項5】 タンクに形成された把手部またはその近
    傍に、ロック機構のロックを解除する解除レバーの把持
    部が配設されていることを特徴とする請求項に記載の
    無人ヘリコプターによる薬剤散布装置。
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