JP3226578U - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】使用後に食べかすや歯垢などの汚れが残りにくく、口腔内の清掃効果とともにブラシ毛の抗菌・防臭効果を高めることができ、衛生面に優れた歯ブラシを提供すること。【解決手段】ブラシ部20の台座21が、ブラシ本体10のヘッド部11に設けられた開口部に嵌着され、台座21と台座21から伸びたブラシ毛22とで構成されたブラシ部20が、熱可塑性エラストマーにより一体に成形されている。【選択図】図1

Description

本考案は歯ブラシ(舌ブラシ、大人用、子供用、ペット用も含む)に関し、より詳細にはブラシ毛部の汚れを防止し、衛生面、抗菌効果、口腔内の清掃効果を高めることができる歯ブラシに関する。
口腔内の清掃を行うための歯ブラシは、一般的にヘッド部の植毛面に複数の毛束が植設された構成となっている。1つの毛束の毛の本数は数十本であり、その毛束が植設部に設けられた穴に金属製の部材を用いて束ねて埋め込まれている。
このような歯ブラシには、毛束の毛の間、植設部の穴と毛束との間などに隙間が存在し、歯磨き後には、それらの隙間に、食べかす、歯垢などの汚れが残りやすい。
使用後の歯ブラシに食べかすや歯垢が残っていると、黄色ブドウ球菌、大腸菌などの雑菌が繁殖するので、繰り返し使用される歯ブラシにとっては衛生上好ましくない。そのため、様々な抗菌対策が講じられた歯ブラシ、滅菌効果のある歯ブラシの保管具などが提案され、市販されている。
例えば、ブラシ毛に銀、白金などの粒子を含ませた抗菌性を有する歯ブラシが提案されている。
下記の特許文献1には、金(Au)、銀(Ag)、並びに銀イオン及び/又は亜鉛イオンを担持させた多孔質体を含有する樹脂からなるブラシ毛を有する抗菌性歯ブラシが開示されている。
上記のように、抗菌性を有する歯ブラシとして提案されている歯ブラシ、現在実用されている抗菌性歯ブラシは、いずれも使用後の歯ブラシに食べかすや歯垢が残ることを抑制するものではない。使用後の歯ブラシには、食べかすや歯垢が残るものとして、それに起因する雑菌の繁殖を防止することにより、歯ブラシの衛生的な使用を図ることを目的としているものである。
従来の歯ブラシでは、使用後に食べかすや歯垢が残っていた場合、滅菌することにより衛生状態を保つことができるとしても、使用後に食べかすや歯垢などの汚れが残らないようにすることは容易ではなかった。
[考案が解決しようとする課題]
使用後の歯ブラシに食べかすや歯垢などの汚れが残ることを抑制することがもっとも望ましいが、特許文献1などで提案されている歯ブラシ、実用されている歯ブラシなどでは、使用後の歯ブラシに食べかすや歯垢が残りやすく、歯ブラシを衛生的に保つことが難しいという課題があった。
また、毛束を植設するのに、金属製の部材を用いて束ねて埋め込んでいるので、金属アレルギーの問題、使用による錆の発生などの課題もあった。
特開2016−67522号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本考案は上記課題に鑑みなされたものであって、使用後に食べかすや歯垢などの汚れが残りにくく、口腔内の清掃効果とともにブラシ毛の抗菌・防臭効果を高めることができ、衛生面に優れた歯ブラシ、また、金属アレルギー、錆の発生などの問題を生じさせない歯ブラシを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本考案に係る歯ブラシ(1)は、ブラシ本体とブラシ部とで構成され、前記ブラシ部の台座が、前記ブラシ本体のヘッド部に設けられた開口部に嵌着された歯ブラシであって、前記ブラシ部が、前記台座と、該台座から伸びたブラシ毛とで構成され、前記台座と前記ブラシ毛とが、熱可塑性エラストマーにより一体に成形されていることを特徴としている。
上記歯ブラシ(1)によれば、前記ブラシ部の前記台座と前記ブラシ毛とが、熱可塑性エラストマーにより一体に成形されたものであり、一体に成形された前記ブラシ部が前記ブラシ本体の開口部に嵌着されることによって、歯ブラシが構成されている。前記ブラシ毛は毛束ではなく、それぞれ単一の毛であり、ブラシ毛が台座の穴に埋め込まれたものでもない。前記台座と前記ブラシ毛とが一体に成形されているため、前記ブラシ毛や前記ブラシ毛と前記台座との間に隙間がほとんど存在しない。
そのため、使用後の前記ブラシ部の前記台座や前記ブラシ毛に、食べかすや歯垢などの汚れが残ることを大幅に抑制することが可能であり、黄色ぶどう球菌、大腸菌、その他の菌類の増殖が抑制され、抗菌効果、衛生面に優れた歯ブラシが得られる。
また、前記ブラシ毛の形成に、毛束を植設する形態を採用していないので、従来の金属製の部材を用いる必要がなく、従って、金属アレルギー、錆の発生などの問題を生じさせない歯ブラシを提供することができる。
さらに、前記台座と前記ブラシ毛とが、前記熱可塑性エラストマーによって構成されているので射出成形性に優れており、前記ブラシ部を容易に成形することができる。また、前記熱可塑性エラストマーによって形成された前記ブラシ毛は、柔軟性を有するため歯茎を傷つける恐れもなく、ブラッシング効果に優れたブラシ毛とすることができるという特長がある。
前記歯ブラシは、前記ブラシ部の形状やサイズ、前記ブラシ毛の柔らかさなどの特性、前記ブラシ本体のサイズや形状を適宜選択することによって、大人用のみならず、幼児用の歯ブラシ、ペット用の歯ブラシ、舌ブラシ、電動歯ブラシのブラシ部などとして用いることが可能であり、食べかすや歯垢などが残りにくく、抗菌性や衛生面に優れた歯ブラシやブラシとして幅広く応用することができる。
また本考案に係る歯ブラシ(2)は、上記歯ブラシ(1)において、前記熱可塑性エラストマーが、熱可塑性ポリウレタンであることを特徴としている。
上記歯ブラシ(2)によれば、前記熱可塑性エラストマーが前記熱可塑性ポリウレタンであるので、前記ブラシ部の射出成形性に極めて優れている。そのため、前記ブラシ毛が細い場合、先端に向けて段階的又は連続的に細くなるような場合であっても、前記台座を含む前記ブラシ部を、射出成形により精度よく成形することができる。
また、熱可塑性ポリウレタンは柔軟なため、歯茎に優しく使い心地がよく、歯茎を傷つける恐れもないという特長を備えている。
また本考案に係る歯ブラシ(3)は、上記歯ブラシ(1)又は(2)において、前記熱可塑性エラストマーに、抗菌性粒子が含まれていることを特徴としている。
上記歯ブラシ(3)によれば、前記熱可塑性エラストマーに、前記抗菌性粒子が含まれているので、使用後の前記歯ブラシにわずかに食べかすや歯垢などの汚れが残っていたとしても、前記抗菌性粒子により黄色ぶどう球菌、大腸菌などによる菌類の増殖を防止することができる。
特に、前記台座と前記ブラシ毛とが一体に成形され、食べかすや歯垢などの汚れが残りにくい前記ブラシ部であることに加えて、前記ブラシ部に前記抗菌性粒子が含まれているという相乗効果が得られ、前記歯ブラシの汚れの防止、抗菌効果、防臭効果等の衛生面を大幅に向上させることができる。
また本考案に係る歯ブラシ(4)は、上記歯ブラシ(1)〜(3)のいずれかにおいて、それぞれの前記ブラシ毛が、根元部の太さが0.3〜0.8mmで、根元から先端に向けて、段階的又は連続的に細くなっていることを特徴としている。
上記歯ブラシ(4)によれば、それぞれの前記ブラシ毛が、根元部の太さが0.3〜0.8mmで、根元から先端に向けて段階的又は連続的に細くなっているので、歯と歯との間、歯と歯茎との隙間である歯周ポケットなどを効果的に洗浄することが可能である。さらに、毛先の柔らかさを保ちつつ、前記ブラシ毛にしっかりとした反発弾性、言い換えると「腰」を与えることができるので、効果的なブラッシングを実現することができる。
また本考案に係る歯ブラシ(5)は、上記歯ブラシ(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記ブラシ部が、前記ヘッド部の前記開口部に対し、着脱可能であることを特徴としている。
上記歯ブラシ(5)によれば、前記ブラシ部が交換可能なため、前記ブラシ毛が使用に伴って損耗したような場合でも、未使用のブラシ部に交換することができる。そのため、新しい歯ブラシに生まれ変わらせることが可能であり、いつまでも心地よい使用感、ブラッシング効果、抗菌効果、防臭効果等を維持することができるだけではなく、経済性にも優れている。
本考案の実施の形態に係る歯ブラシの全体の構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。 実施の形態に係る歯ブラシのブラシ部を拡大して示す部分断面側面図である。 実施の形態に係る歯ブラシのブラシ本体のヘッド部を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)に示したX−X’線における断面図である。
以下、本考案に係る歯ブラシの実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本考案は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態において開示される各構成部品の形状や材質などは、望ましい一例を示すに過ぎず、その他の形状や材質等も同様の作用を有するかぎり、本考案の技術的範囲に属する。
図1は、実施の形態に係る歯ブラシの全体の構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。
歯ブラシ1は、ブラシ本体10とブラシ部20とで構成されている。また、ブラシヘッド2は、ブラシ本体10のヘッド部11とブラシ部20とで構成されており、ブラシ部20の台座21がヘッド部11に設けられた開口部に嵌着されることによって構成されている。
ブラシ本体10は、ヘッド部11と、ヘッド部11から延設されたネック部12と、ネック部12から延設されたハンドル部13とを備えている。ブラシ本体10は、ヘッド部11とネック部12とハンドル部13とが一体成形された構成に限定されるものではなく、ヘッド部11及びネック部12と、ハンドル部13とが着脱可能な構成としてもよい。
ヘッド部11とネック部12とハンドル部13とは、例えば、硬質樹脂材料で成形されている。
硬質樹脂材料には、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン、ポリアミド、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)などの熱可塑性樹脂材料を挙げることができるが、これらの材料に必ずしも限定されるものではない。また、ハンドル部13には、例えばエラストマーなどの柔軟な樹脂が部分的又は全体に被覆されていてもよい。
ハンドル部13は、使用者が把持する部分であり、略棒状に成形されている。ネック部12は、ハンドル部13とヘッド部11とを連結する部分であり、ハンドル部13からヘッド部11に向けて括れた形状に成形されている。
ヘッド部11は、口腔内に進入させる部分であり、口腔内を清掃しやすい形状や大きさであればよく、例えば、幅が10mm〜15mm、厚さが3mm〜8mm程度とすることが好ましい。
図2は、実施の形態に係る歯ブラシのブラシ部を拡大して示す部分断面側面図である。また、図3は、実施の形態に係る歯ブラシのブラシ本体のヘッド部を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)に示したX−X’線における断面図である。なお、図2には、ブラシ部20がヘッド部11に設けられた開口部11bに嵌着された状態を示した。
ブラシ本体10のヘッド部11は、内側が開口したリング状であり、その開口部11bにブラシ部20の台座21が嵌着されてブラシヘッド2が構成されている。
ヘッド部11は、内側が開口したリング状であり、リング状の枠部11aの長手方向の一端側がネック部12に続いている。リング状の枠部11aに囲まれた開口部11bにブラシ部20の台座21が嵌着される。枠部11aの内周側には、縦方向のほぼ中央部に、全周にわたって凸部11cが形成されている。
一方、ブラシ部20の台座21の外周側には、縦方向のほぼ中央部に、ヘッド部11の枠部11aの凸部11cに対応する位置に凹部21aが形成されている。
枠部11aの内周側の凸部11cに、台座21の外周側の凹部21aが嵌め込まれて、ブラシヘッド2が形成される。
図2には、ヘッド部11の枠部11aの内周側に凸部11cが形成され、ブラシ部20の台座21の外周側に、ヘッド部11の枠部11aの凸部11cに対応する位置に凹部21aが形成されている例を示したが、その逆であってもよい。すなわち、ヘッド部11の枠部11aの内周側に凹部が形成され、ブラシ部20の台座21の外周側に、ヘッド部11の枠部11aの凹部に対応する位置に凸部が形成されていてもよい。
また、凸部11cは枠部11aの内周側すべて、凹部21aは台座21の外周側すべてに設けられていなくてもよい。それぞれ対応する位置の一部に凸部又は凹部が設けられていてもよく、一部に凸部、全周に凹部の組合せであってもよい。
図2には、凸部11c、凹部21aとして、断面形状が四角形の例を示したが、凸部と凹部の断面形状は四角形でなくてもよく、三角形、円形、楕円形など、その他の形状であってもよい。
ブラシ部20は弾性を有する材料で構成されているため、ブラシ部20の台座21をヘッド部11に設けられた開口部11bに嵌め込むことは容易である。また、ブラシ部20をヘッド部11に設けられた開口部11bから取り外すことも容易である。そのため、後述のように、ブラシ部20を交換して使用することも可能である。
ブラシ部20の台座21の上端の外周縁21bは、ヘッド部11の枠部11aの上面に張り出していることが好ましい。台座21の外周縁21bの下面とヘッド部11の枠部11aの上面とを密着させることにより、枠部11aと台座21との間に、食べかすや歯垢はもとより、水分などの侵入を防止することができる。そのため、より衛生面に優れたブラシヘッド2とすることができる。
ブラシ部20は、台座21と、台座21の面に対しほぼ垂直方向に伸びたブラシ毛22とで構成されている。台座21とブラシ毛22とは、熱可塑性エラストマーにより一体に形成されている。ブラシ毛22は、それぞれの毛が毛束ではなく、台座21から突出した状態で長く伸びた独立した毛となっている。そのような多くのブラシ毛22が台座21に配列されてブラシ部20が構成されている。ブラシ毛22の根元部の太さは、0.3〜0.8mm程度であり、先端側に向けて段階的に細くなっている。
図2には、ブラシ毛22が先端に向けて段階的に細くなっている例を示したが、段階的ではなく連続的に細くなっているタイプでもよい。
いずれの場合も、ブラシ毛22の根元部の太さ、長さ、長さ方向の各位置での太さなどを考慮し、ブラシ毛22の長さ方向の形状を選択することが好ましい。
ブラシ部20のブラシ毛22は、1本の太さが根元部で0.3〜0.8mm程度、根元から先端までの長さが7〜13mm程度であり、先細であることが好ましい。図2に示した例では根元から先端にかけて3段階に細くなっており、全長が11mm、根元部が長さ4.8mmで径4.8mm、中間部が長さ3.5mmで径0.6mm、先端部が長さ2.7mmで先端の径が0.02mmとなっている。
ブラシ部20が熱可塑性ポリウレタンなどの熱可塑性エラストマーで形成され、ブラシ毛22が上記のような先細のタイプの場合には、毛先の柔らかさを保ちつつ、ブラシ毛22にしっかりとした反発弾性、言い換えると「腰」を与えることができるため、効果的なブラッシングを実現することができる。
ブラシ毛22には、ブラッシングの際、歯と歯との間、歯と歯茎との隙間などのブラッシング効果を持たせるために、先端は細く、かつしっかりと磨くことができる反発弾性が得られる形状とするのが好ましい。
また、ブラシ毛22の横断面形状は、円形、多角形など、上記の条件が得られるものであれば、どのような形状であってもよい。
ブラシ毛22の配列について、ブラシ1のブラシ本体10の長手方向の配列例を図2示した。この配列例では、台座21の長手方向の中央部に19本、幅方向に9本配列され、コーナー部は丸味を持たせた配列となっており、ブラシ毛22の本数は全部で160本ほどである。これらのブラシ毛22の配列は、先端部及び後端部の丸味を持たせた部分を除き、縦横等間隔に格子状に配列されたものとなっている。
図2、図3に示した例では、ブラシ部20のブラシ毛22の部分の長さ(歯ブラシ1の長手方向の長さ)は21.4mm、ブラシ毛22の部分の幅は9.6mmとなっている。また、台座21の長さ及び幅は、ブラシ毛22の部分の長さ及び幅に対し、それぞれ約0.5mm大きくなっている。
ブラシ部20の台座21、ブラシ毛22及びブラシ本体10ついては、歯ブラシ1の用途、求められるブラシ部20の性質などに応じて適切に選択されることが好ましい。
例えば、ブラシ毛22の配列は、所定の間隔で格子状以外の配列でもよく、千鳥状の配列などであってもよい。ただし、間隔や配列は、特に限定されるものではなく、ブラシ毛22の長さや横断面形状、使用感、刷掃感、清掃効果、耐久性などを考慮して適宜選択することが好ましい。
歯ブラシ1は、大人用、子供用のほか、ペット用、電動歯ブラシ用などとしても使用することができる。その他、舌用のブラシとしても使用することも可能である。どのような用途に使われる場合でも、ブラシ部20のブラシ毛22は、毛束ではなく単一の毛であるため、毛束の場合のようにブラシ毛22内に食べかすや歯垢などの汚れが残ることがない。また、ブラシ部20の台座21とブラシ毛22とは一体に成形されているので、植毛穴に毛束を埋め込む場合のように、植毛穴と毛束との隙間に食べかすや歯垢などの汚れが残ることもない。このように、歯ブラシ1は、衛生上極めて優れた性質を有している。
上記のように、歯ブラシ1の使用後に、ブラシ部20の台座21の表面、ブラシ毛22の根元部、ブラシ毛22の表面に、食べかすや歯垢が残ることを効果的に防止することができる。しかし、台座21とブラシ毛22とが一体成形されたブラシ部20を備えた歯ブラシ1であっても、その使い方、使用後の歯ブラシ1の洗い方などによっては、食べかすや歯垢が残ることもある。
歯ブラシ1の衛生面をさらに向上させるために、ブラシ部20の台座21、ブラシ毛22には、抗菌性粒子が含まれていることがより好ましい。ブラシ部20の台座21、ブラシ毛22に抗菌性粒子が含まれている場合には、歯ブラシ1の使用後に、ブラシ部20に食べかすや歯垢などの汚れが多少残っていたとしても、抗菌性粒子の滅菌効果と、一体に成形されたブラシ部20との相乗効果により、歯ブラシ1の衛生面をいっそう向上させることができる。
抗菌性粒子としては、すでに竹炭、銀、白金などいくつかの種類の粒子が実用されている。
抗菌性粒子として、下記のように竹炭を用いてもよい。
竹炭粉は、孟宗竹、淡竹、真竹、苦竹、黒竹、金明孟宗竹、布袋竹、唐竹などの竹類を焼いて炭化(黒炭化又は白炭化)させて微粉砕したものである。竹炭粉には、低温度炭(400〜600℃前後で炭焼きしたもの)、中温度炭(700〜1000℃で炭焼きしたもの)、高温度炭(1000℃以上で炭焼きしたもの)を用いることができるが、中温度炭及び/又は高温度炭を用いることがより好ましい。特に抗菌・防臭効果(吸着作用)を高めるために中温度炭を用いることが好ましい。
竹炭粉の粒度は特に限定されないが、平均粒子径で、0.001μm〜10μm、好ましくは0.001μm〜1μm以下、より好ましくは、0.001μm〜0.01μmのナノオーダー(ナノ粒子)の竹炭粉を用いることが好ましい。特に竹炭粉にナノオーダーの竹炭粒子を含むことが好ましい。粒度が小さい方が、ブラシ毛22を構成する熱可塑性エラストマーとのなじみや分散性がよくなるとともに、竹炭粉の表面積を増やすことができる。竹炭粉には、食品添加物用の竹炭粉を用いてもよい。竹炭粉の一部はブラシ毛22の表面に露出した状態となる。竹炭粉には、無数の孔が形成されており、臭い物質等を吸着する防臭機能を有し、また、抗菌力を有する珪酸が含まれており、雑菌の増殖を抑制するとともに、雑菌の増殖による臭気を抑制する機能を有している。また、竹炭粉は、マイナスイオンを発生する機能を有し、プラスに帯電している口腔内の物質(歯垢など)を中和することにより清掃効果を高める機能を有している。
熱可塑性エラストマーに対する竹炭粉の添加量は、竹炭粉による抗菌・防臭効果が得られる添加量であれば特に限定されないが、ブラシ毛22の強度や耐久性などの特性を考慮して適宜設定されるのがよい。例えば、熱可塑性エラストマーに対し、0.1〜10質量%、好ましくは、0.5〜5質量%程度、より好ましくは、0.8〜1.2質量%程度含有することが好ましい。上記含有量とすることにより、竹炭粉が有する抗菌作用や防臭作用によるブラシ部20の雑菌抑制効果や防臭効果を良好に発揮させることが可能となり、また、竹炭粉を含有するブラシ部20の成形も良好に行うことができる。
歯ブラシ1のブラシ部20の抗菌性を確認するために、歯ブラシ1のブラシ部20に用いられるポリエステル系熱可塑性ポリウレタンについて、高分子試験・評価センターに依頼し、抗菌力試験を行った。
黄色ぶどう球菌及び大腸菌に関する抗菌活性値を調査した結果、黄色ぶどう球菌については3.3、大腸菌については7.0という結果が得られた。JIS Z 2801抗菌加工製品−抗菌性試験方法・抗菌効果によると、「抗菌活性値が2.0以上のとき、抗菌加工製品は抗菌効果があると判断する。」と記載されており、歯ブラシ1に用いられる抗菌剤入りポリエステル系熱可塑性ポリウレタンには、優れた抗菌効果があることが確認された。
竹炭に関しては、黄色ぶどう球菌、大腸菌のほか、アスペルギルス、ペニシリウムフニクロサム、ボ−ルシェル、トリコデルマビリデ、オーレオバシジウムなどの菌に対しても抗菌効果を有している。
ブラシ部20は、熱可塑性エラストマーで構成されており、射出成形によって台座21とブラシ毛22とが一体に成形される。熱可塑性エラストマーの中でも、熱可塑性ポリウレタンは、ブラシ部20のように、細いブラシ毛22を含む場合でも成形性に優れるだけではなく、機械的強度、耐摩耗性、耐耐屈曲性、耐屈折性、耐薬品性などに優れ、弾力性と強靭さを備えており、ブラシ毛22に求められるほとんどの性質を満たすものである。
また、熱可塑性ポリウレタンには、ポリエステル系とポリエーテル系とがあり、耐熱性などに多少相違する点があるが、ブラシ部20の材料としては、どちらも用いることができる。ただし、ポリエステル系とポリエーテル系を比べると、ポリエステル系の方が射出成形性にやや優れているので、ポリエステル系の熱可塑性ポリウレタンを用いることがより好ましい。
ポリエステル系の熱可塑性ポリウレタンなどの熱可塑性エラストマーに竹炭などの抗菌性粒子が含まれる場合であっても、射出成形によってブラシ部20を成形することは可能である。
前述のように、ブラシ部20は、ブラシ本体10のヘッド部11に設けられた開口部11bに嵌め込まれている。また、ブラシ部20は、熱可塑性エラストマーで形成されており、台座21は弾性を有している。そのため、ブラシ部20は、ヘッド部11に設けられた開口部11bに対し、着脱可能である。すなわち、ブラシ部20は、ブラシ本体10との間で交換可能である。
また、ブラシ本体10は、硬質樹脂材料で形成されているので、折損などのトラブルが起こらないかぎり、長期間使用することができる。そのため、ブラシ部20が損耗した場合などには、ブラシ部20を交換することにより、ブラシ本体10を再利用することができる。
本実施の形態に係る歯ブラシは、大人用の歯ブラシのほか、幼児用の歯ブラシ、ペット用の歯ブラシ、電動歯ブラシ用のブラシ部、舌ブラシとしても利用可能である。
幼児用の歯ブラシの場合には、ブラシ部20を大人用よりも小さくし、ブラシ毛22の長さを短くし、ブラシ毛22の反発弾性を多少小さくすることなどを考慮することが好ましい。
ペット用の歯ブラシの場合には、大型の犬、小型の犬、猫など、動物の口腔、歯の大きさなどに応じて、歯ブラシ1全体の大きさ、ブラシ部20のブラシ毛22の太さや長さが適宜選択されたものとすることが好ましい。
舌ブラシの場合には、ブラシヘッド2の形状を歯ブラシ1に比べて幅広とすること、舌の奥部を磨きやすくするために、ブラシ部20のブラシ毛22の長さを先端側の方を長くすることなどの対策を採ることが好ましい。舌ブラシは、ブラシヘッド2の形状が一部異なる歯ブラシに相当するものである。
従来の歯ブラシは、ブラシ毛が毛束で、毛束がブラシ本体の植設穴に埋め込まれた構造となっている。そのため、使用後の歯ブラシには、水洗いなどを行った後でも、毛束の毛の間、植設穴と毛束との間に、食べかすや歯垢などの汚れが残ることを防止することが難しい。
一方、本考案の実施の形態に係る歯ブラシ1は、ブラシ本体10とブラシ部20とで構成され、ブラシ部20の台座21がブラシ本体10のヘッド部11の設けられた枠部11aの開口部11bに嵌着されている。また、ブラシ部20は、台座21とブラシ毛22とが一体に成形されている。
上記のように、本考案の実施の形態に係る歯ブラシ1は、従来の歯ブラシのように、ブラシ毛が毛束ではなく、毛束が植設穴に埋め込まれたものでもない。そのために、歯ブラシ1には、毛束の毛の間、手束と植設穴との間のように、食べかすや歯垢が残る場所が存在しない。歯ブラシ1の使用後に、台座21やブラシ毛22の表面に食べかすや歯垢などの汚れがわずかに残る程度である。
そのため、黄色ぶどう球菌、大腸菌、その他の菌類に対する抗菌効果に極めて優れている。
また、ブラシ毛22の形成に、毛束を植設する形態を採用していないので、従来の金属製の部材を用いる必要がなく、従って、金属アレルギー、錆の発生などの問題を生じさせない歯ブラシ1を提供することができる。
また、歯ブラシ1は、熱可塑性ポリウレタンなどの熱可塑性エラストマーによって構成されており、熱可塑性エラストマーは射出成形性に優れているので、容易に成形することができる。
さらに、熱可塑性エラストマーに抗菌性粒子を配合することによって、歯ブラシ1の抗菌性をいっそう向上させることができる。
また、ブラシ毛22は熱可塑性エラストマーで形成されているので、柔らかく歯茎を傷つける恐れがない。さらに、ブラシ毛22の形状を根元側から先端に向けて、段階的又は連続的に細くなるタイプとすることによって、歯間及び歯周ポケットを効果的に清掃することが可能であるだけではなく、毛先の柔らかさを保ちつつ、ブラシ毛22にしっかりとした反発弾性、言い換えると「腰」を与えることによって、効果的なブラッシングを実現することができる。
ブラシ部20は、その台座21がブラシ本体10のヘッド部11に設けられた開口部11bに嵌着されており、弾性を有する熱可塑性エラストマーで形成されている。そのため、ブラシ部20は、開口部11bに対して着脱可能である。ブラシ本体10は、使用中にほとんど損傷することはないが、ブラシ部20のブラシ毛22は、使用に伴って損耗する。そのような場合には、ブラシ部20を交換することによって、新しい歯ブラシ1に生まれ変わらせることが可能で、いつまでも心地よい使用感が得られるだけではなく、経済性にも優れている。
1 歯ブラシ
2 ブラシヘッド
10 ブラシ本体
11 ヘッド部
11a 枠部
11b 開口部
11c 凸部
12 ネック部
13 ハンドル部
20 ブラシ部
21 台座
21a 凹部
21b 外周縁
22 ブラシ毛

Claims (5)

  1. ブラシ本体とブラシ部とで構成され、前記ブラシ部の台座が、前記ブラシ本体のヘッド部に設けられた開口部に嵌着された歯ブラシであって、
    前記ブラシ部が、前記台座と、該台座から伸びたブラシ毛とで構成され、
    前記台座と前記ブラシ毛とが、熱可塑性エラストマーにより一体に成形されていることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記熱可塑性エラストマーが、熱可塑性ポリウレタンであることを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 前記熱可塑性エラストマーに、抗菌性粒子が含まれていることを特徴とする請求項1又2に記載の歯ブラシ。
  4. それぞれの前記ブラシ毛が、根元部の太さが0.3〜0.8mmで、根元から先端に向けて、段階的又は連続的に細くなっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の歯ブラシ。
  5. 前記ブラシ部が、前記ヘッド部の前記開口部に対し、着脱可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の歯ブラシ。
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