JP2005218555A - 混毛ブラシ - Google Patents
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Abstract
【課題】 例えば歯の間の隙間を容易且つ確実に清掃できる歯ブラシで、歯茎への当りも柔かくて使用者にソフトな感じを与えることができ、歯の表面のエナメル質を損うことなく磨くことができ、しかも歯の表面に強固に付着した垢を確実に取り除くことができる歯ブラシのようなブラシであって、製造も容易なブラシを提供しようとする。
【解決手段】 合成樹脂製のモノフィラメントと動物の毛とを混合してブリッスルとし、合成樹脂製のモノフィラメントは少なくとも一端を尖らせてテーパーを形成し、テーパー部分を動物の毛の先よりも突出させた状態としてブラシ台に植毛してブラシとする。
【選択図】 図1
【解決手段】 合成樹脂製のモノフィラメントと動物の毛とを混合してブリッスルとし、合成樹脂製のモノフィラメントは少なくとも一端を尖らせてテーパーを形成し、テーパー部分を動物の毛の先よりも突出させた状態としてブラシ台に植毛してブラシとする。
【選択図】 図1
Description
この発明は、混毛ブラシに関するものであって、詳しく云えば、合成樹脂製のモノフィラメントと、動物の毛とをブリッスルとしてブラシ台に植毛してなるブラシに関するものである。
ブラシは、古くは豚毛、馬毛などの動物の毛をブリッスルとしてブラシ台に植毛して作られた。最近は、動物の毛に代わって合成樹脂製のモノフィラメントがブリッスルとして用いられるようになった。
実開昭58−31837号公報は、合成樹脂、とくにポリブチレンテレフタレート製のモノフィラメントをブリッスルとして少なくとも一部に使用し、ほかにナイロン製のモノフィラメント又は天然毛を使用して歯ブラシとすることを記載している。そこではポリブチレン製のブリッスルと他のブリッスルとは、それぞれ別の束として植毛することとされている。この公報は、こうして得られた歯ブラシが、すぐれた清掃効果とマッサージ効果とをもたらす、と説明している。
実開昭58−31837号公報
また、実開昭64−32627号公報は、動物の毛の先を押圧すると細毛に分割され易いことを見出し、毛先が細毛化された動物の毛をブリッスルとして用い、これを植毛してブラシとすることを記載している。そこでは、毛先が細毛化された動物の毛と、毛先の細毛化されていない動物の毛又はナイロンのブリッスルとを別々の束として植毛したブラシが図示されているが、また細毛化された毛とナイロンブリッスルとを混合して束とし、これを植毛してもよいと説明している。この公報は、こうして得られたブラシが、マッサージ効果や清掃効果にすぐれ、ソフトな感じを与えるものである、と説明している。
実開昭64−32627号公報
また、実開昭57−50220号公報は、合成樹脂、とくにポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレート製のモノフィラメントの一端を尖らせて、一端だけにテーパー部分を設け、これを2つ折りにしてテーパー部分を尖っていない先から突出させてブリッスルとし、これをブラシ台に植毛して歯ブラシとすることを記載している。この公報は、こうして得られた歯ブラシが歯列の間隙を清掃し易く、使用感にすぐれ、また適度の耐久性を持ったものになる、と説明している。
実開昭57−50220号公報
また、実開平5−15834号公報は、ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレート製のモノフィラメントの両端にテーパー部分を設け、これを2つ折りにしてテーパー部分を揃えてブリッスルとし、これをブラシ台に植毛して歯ブラシとすることを記載している。この公報は、こうして得られた歯ブラシが、歯の清掃性とくに歯列の間隙を清掃する上で優れており、使用感及び耐久性にもすぐれていると、説明している。
実開平5−15834号公報
また、特開2002−360344号公報は、先端が球状、テーパー状、ヘラ状、スクレーパー状、先割れ状、カール状、ウェーブ状とされたブリッスルを3種類以上用い、これを混合し又は別々にブラシ台のそれぞれ特定位置に植毛し、ブリッスルの高さを異ならしめて歯ブラシとすることを記載している。この公報は、こうして得られた歯ブラシは、毛先の形状の異なったものを選択して用い、植毛位置を異ならしめることにより、種々の機能を持った歯ブラシが得られると説明している。この公報はブリッスルの材料について具体的に説明していないが、上述のような種々の形状のブリッスルを得るためには、材料は当然合成樹脂に限られると考えられる。
特開2002−360344号公報
これまで提供されて来た上述のブラシは、何れも欠点を持っている。
すなわち、実開昭58−31837号公報が提供している歯ブラシは、先まで同じ太さのモノフィラメント又は動物の毛を用いているから、歯茎に強く当たり、ソフトな感じを与えない、という欠点がある。また、実開昭64−32627号公報の提供するブラシは動物の毛先を細毛化する必要があるために製造が複雑である、という欠点がある。
また、実開昭57−50220号公報及び実開平5−15834号公報が提供している歯ブラシは合成樹脂製のモノフィラメントのみを使用したものであるから、ブリッスルに腰の強さがなく、ブリッスルが柔軟に過ぎて、歯の表面に付着した垢を容易に取り除くことができない、という欠点がある。
また、特開2002−360344号公報の提供する歯ブラシは、先端部が種々の形状を呈するブリッスルを製造する必要があり、そのうちでも先端部がヘラ状、スクレーパー状、先割れ状、カール状又はウェーブ状のブリッスルを製造することは容易でないので、実施が困難であり、さらにこのようなブリッスルは合成樹脂製とする必要があり、合成樹脂製のブリッスルは柔軟に過ぎて、歯垢を確実に除去することが容易でない、という欠点を持っている。
そこで、この発明は、上述のような欠点のないブラシを提供しようとするものである。すなわち、この発明は、歯列間隙を容易且つ確実に清掃でき、歯茎への当りも柔かくて使用者にソフトな感じを与えることができ、しかも歯の表面のエナメル質を損うことなく歯の表面に強固に付着した垢を確実に取り除くこともでき、また製造も容易である、という利点を持ったブラシを提供しようとするものである。
この発明者は、合成樹脂製のモノフィラメントからなるブリッスルは柔軟であって腰が弱いが、これに比べると豚や馬などの動物の毛は硬くて腰の強いものであることに着目し、合成樹脂製のモノフィラメントと動物の毛とを混合してブリッスルとすることを考えた。また、合成樹脂製のモノフィラメントは少なくともその一端を尖らせてそこにテーパーを形成しておき、そのテーパー部分を動物の毛の先よりも突出させた状態としてブラシ台に植毛することにして、ブラシを作った。
この発明者は、こうして得られたブラシが従来のブラシの欠点を改良したものとなることを見出した。この発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。
この発明は、合成樹脂製のモノフィラメントと動物の毛とをブリッスルとして用い、上記モノフィラメントの少なくとも一端を先細のテーパー状にし、テーパー部分を上記動物の毛先よりも突出させた状態にして、ブラシ台に植毛してなることを特徴とするブラシを提供するものである。
この発明に係るブラシは、合成樹脂製のモノフィラメントと動物の毛とをブリッスルとして用い、上記モノフィラメントはその少なくとも一端を先細のテーパー状にし、テーパー部分を上述の動物の毛先よりも突出した状態にしてブラシ台に植毛してブラシとしたものであるから、このブラシを他の物に軽く当接させると、合成樹脂製のモノフィラメントのテーパー部分だけが主として物に当接することとなるため、この状態でブラシを往復移動させると、テーパー部分の先を細かい隙間に進入させて、柔かい感じを与えながら清掃することができ、次いでブラシを強く当接させると、動物の毛先を物に当接させることができることとなるため、この状態でブラシを往復移動させると動物の毛により強く擦ることができる。
従って、このブラシは、使用の初めに軽く当接して移動させることにより、表面又は細隙に軽く付着した汚れを隅ずみまでも充分に清掃できることとなり、その後に強く当接して移動させることにより、物の表面に強く固着している埃又は垢を確実に除くことができる。この場合、動物の毛は合成樹脂製のモノフィラメントに比べると、腰の強いものであって、その腰の強さは適度であるために物を傷めないで付着物を確実に取り除くことができる。
とくに、このブラシを歯ブラシとして使用するときは、軽く当接して往復移動させることにより、歯の隙間に入った食べかすを容易に取り除くことができ、当りを柔かくして歯茎を適度にマッサージすることができ、次いで強く当接して往復移動させることにより、歯の表面のエナメル層を損傷しないで、歯の表面に強固に固着している垢を確実に取り除くことができる。その結果、この発明に係るブラシは、従来品の欠点を改良したものとなっている。
この発明では合成樹脂製のモノフィラメントと動物の毛とをそれぞれ別々の束として植毛してもよく、また混合して1つの束とし、この束を次々と植毛してもよい。また、これらの束をブラシ台のどの位置に植毛するかによって、さらにブラシとして特殊な効果をもたらすようにすることができる。
この発明では合成樹脂製のモノフィラメントとして、ポリエステル樹脂又はナイロンすなわちポリアミド製のモノフィラメントを用いることができる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリトリメチレンテレフタレートを用いることができる。モノフィラメントは、従来から用いられて来たものと同じ大きさのもの、歯ブラシ用のものとしては、太さがおおよそ0.15〜0.28mmの範囲内で長さがおおよそ18〜36mmの長さのものを用いる。
この発明では、合成樹脂製のモノフィラメントとして一端だけに先細のテーパー部分を持ったものと、両端にテーパー部分を持ったものとの2種類のものを用いることができる。テーパー部分はモノフィラメントの長さ方向の中央部から端に向かって曲線又は直線状に徐々に細くなっていてもよいが、また端近くの部分、すなわち端からブリッスルの長さの3分の1ないし10分の1の長さにわたって徐々に細くなっていてもよい。テーパー部分の先端の直径は長さ方向中央部の直径の25%以下であることが好ましい。
歯ブラシ用のモノフィラメントを例に採ってテーパー部分の形状を説明すると、上述のように、長さが18〜36mmで太さが0.15〜0.28mmのものが多く用いられているところ、モノフィラメントの長さ方向中央部の直径Dを基準にして、テーパー部先端の直径は0.25D以下であり、先端から2mmまでの部分は0.8D以下であり、先端から6mm以上になって直径が0.8D以上となるようなテーパーであることが好ましい。また、このようなモノフィラメントをブラシ台に植毛した状態では、モノフィラメントが7〜14mmの長さだけブラシ台から突出していることが好ましい。また、テーパー部分は先端が動物の毛の先端より0.1〜5mmだけ、好ましくは0.2〜3.5mmだけ突出していることが好ましい。
この発明では動物の毛として、豚、馬、狸、ムジナの毛を用いることができる。それらの毛は、衛生上の観点から、予め滅菌処理されていることが好ましい。動物の毛の直径は、ほぼ上述の合成樹脂製モノフィラメントの直径と等しいものを用いるが、より小さいもの又は大きいものを用いることもできる。例えば、豚の毛では3号、5号及び7号の3種のものを用いることができる。豚毛7号は直径がおおよそ0.13〜0.25mmの範囲内にあり、豚毛3号は直径がおおよそ0.09〜0.23mmの範囲内にある。
この発明を実施の一例について図面に基づき説明すると、次のとおりである。図1は、この発明に係る歯ブラシの植毛部の斜視図である。図2は、この発明に係る他の歯ブラシの植毛部の平面図である。図3は、この発明に係るさらに他の歯ブラシの植毛部の平面図である。図4は、この発明に係る別の歯ブラシの植毛部の平面図である。図5は、この発明に係るさらに別の歯ブラシの植毛部の平面図である。図6は、この発明に係る別異の歯ブラシの植毛部の一部切欠斜視図である。図7は、この発明に係るさらに別異の歯ブラシの植毛部の平面図である。図2ないし図5及び図7において、黒く塗り潰した部分は、動物の毛のみからなるブリッスル束を示し、白い丸の部分は、テーパーの付された合成樹脂製モノフィラメントからなるブリッスル束を示している。
この実施例では、図1に示したような植毛部を備えた歯ブラシを作った。
図1は、横方向に並ぶAないしFの6列にわたって植毛された歯ブラシを示している。A列とF列は、植毛面の両端に位置し、2個の植毛孔から成るが、その余のB列ないしE列は、何れも4個の植毛孔を含んでいる。そのうち、先端がわに位置するA列とB列には、合成樹脂製のモノフィラメントからなるブリッスル束が植毛されているが、その余のC列ないしF列には豚毛が植毛されている。
ブラシ台は、ポリエチレンテレフタレートで作られ、植毛面3は縦約20mm、横約10mmの小判形を呈して、植毛面3には上述のような列をなして並ぶ植毛孔が穿設されている。その植毛孔は直径が1.6mm、深さが3.5mmとされている。
合成樹脂製のモノフィラメントとしては、ポリブチレンテレフタレート製のモノフィラメントで、長さ方向の中央部の直径が0.19mm、長さ30mmのものを用いた。このモノフィラメントは図8に示すように、端から横軸に示した距離だけ進むに従って、直径が縦軸に示したように大きくなるようなテーパー部を両端に備えていた。モノフィラメントは23本を1つの束とし、両端が揃うように2つ折りにして、折り目をブラシ台の植毛孔内に押し込み、その中に真鍮製の平線を打ち込んで、ブラシ台に固定した。
豚毛としては直径が0.19mm、長さが35mmのものを用いた。豚毛は、本来は長さ方向に僅かなテーパーを持ったものであるが、ブリッスルとして使用する長さの範囲内ではテーパーは殆ど認められない。上記の豚毛は23本を1つの束とし、これを2つ折りにして両端を揃え、折り目をブラシ台の植毛孔に押し込み、その中に真鍮製の平線を打ち込んで、ブラシ台に固定した。
こうして植毛したのち、豚毛の先を切断して合成樹脂製モノフィラメントのテーパー部分が豚毛の先から突出するようにした。
図1に示した歯ブラシは、これを歯磨きに使用すると、A列及びB列にある合成樹脂製モノフィラメントが奥歯の奥まで届いて、隅ずみまでもよく磨くことができる。また歯ブラシを強く押し付けて往復移動させると、豚毛が歯の表面を擦り、歯の表面に固着している食物滓を取り除くことができるが、豚毛であるために歯のエナメル質を損傷することはなく、また歯茎に対して充分なマッサージを行うことができる。
上の説明では、合成樹脂製のモノフィラメントとして両端にテーパー部分を備えたものを用いたが、その代わりに一端にだけテーパー部分を備えたモノフィラメントを用いることもできる。この場合には、モノフィラメントを2つ折りにするとき、テーパー部分を備えた一端がテーパー部分を備えていない他端よりも、突出するように2つ折りにし、その状態で植毛することが必要である。
実施例2では、実施例1と同じブラシ台と合成樹脂製モノフィラメントと豚毛とを用いたが、ただこれらの配列を図2に示したように変えて歯ブラシとした。
図2では、植毛面3上に長手方向に並ぶWないしZの4列のブリッスルのうち、両側に位置するWとZ列のブリッスルには、両端にテーパー部分を備えたポリブチレンテレフタレート製のモノフィラメント(以下、これを単にモノフィラメントと云う)が用いられ、中央に位置するXとY列とには豚毛が用いられて、歯ブラシが作られている。図2の歯ブラシでは、図1の歯ブラシと同様に、モノフィラメントのテーパー部分が、豚毛の先から突出した状態とされていることは、云うまでもない。
図2に示した歯ブラシは、これを使用すると、テーパー部分が歯と歯茎の間へ進入し、また歯と歯との間の隙間へ進入するので、そこに付着している食物滓をよく掻き出すことができる。また、テーパー部分によって、歯茎を適度にマッサージすることができ、これによって血行がよくなり、歯周病を予防することができる。また、強く押圧しても豚毛により、歯のエナメル質を損傷することなく、歯の表面に固着した食物滓を確実に除去することができる。
この実施例では、実施例1と同じブラシ台とモノフィラメントと豚毛とを用いたが、ただこれらの配列を図3に示したように変えて、歯ブラシとした。
図3では、植毛面3上に長手方向に並ぶWないしZの4列のブリッスルのうち、両側に位置するWとZ列のブリッスルには豚毛が用いられ、中央に位置するXとY列のブリッスルにはモノフィラメントが用いられて、歯ブラシが作られている。この歯ブラシでは、モノフィラメントのテーパー部分が豚毛の先から突出した状態にされていることは、云うまでもない。
図3に示した歯ブラシは、これを使用すると、モノフィラメントのテーパー部分が歯と歯の間へ進入して歯の間がよく清掃できる。とくに、歯ブラシを歯の根元から先へ向かって縦方向に往復移動させるときは、豚毛によりモノフィラメントのテーパー部分が支持されることになるので、テーパー部分を備えたモノフィラメントのみで作られた歯ブラシよりも、清掃効果が高くなる。
この実施例では、実施例1と同じブラシ台とモノフィラメントと豚毛とを用いたが、ただそれらの配列を図4に示したように変えて、歯ブラシとした。
図4では、植毛面3上に長手方向に並ぶWないしZの4列のブリッスルのうち、両側に位置するWとZ列のブリッスルにはモノフィラメントが用いられ、また、中央に位置するXとY列のブリッスルでは、先頭に位置するA列のブリッスルのみにモノフィラメントが用いられ、その余のブリッスルには豚毛が用いられて歯ブラシが作られている。この歯ブラシでは、モノフィラメントのテーパー部分が豚毛の先よりも突出した状態とされていることは、云うまでもない。
図4に示した歯ブラシは、これを使用すると、実施例1と実施例2における歯ブラシとほぼ同じような効果が得られる。一般に豚毛からなるブリッスル束は使用されるに伴ない先を広げて使用しにくくなるものであるが、図4のブラシではモノフィラメントからなるブリッスルによって豚毛のブリッスルの先の広がるのが防がれるので、ブラシの可使期間が延長され、ブラシが長持ちする利点がある。
この実施例では、実施例1と同じブラシ台とモノフィラメントと豚毛とを用いたが、ただこれらの配列を図5に示したように変えて、歯ブラシとした。
図5では、植毛面3上に並ぶ植毛孔の豚毛の束とモノフィラメントの束とを1つおき交互に植毛して、歯ブラシが作られている。この歯ブラシではモノフィラメントのテーパー部分が豚毛の先から突出した状態とされていることは、云うまでもない。
図5に示した歯ブラシは、モノフィラメントからなるブリッスルと豚毛からなるブリッスルとが交互に植毛されているので、モノフィラメントのテーパー部分が植毛面全体に分散していることになり、従って、テーパー部分がすべての歯の隙間及び歯茎へ進入し易くなっており、従って、これらの隙間から食物滓を掻き出し易くなっている。また、歯ブラシを長手方向及び幅方向の何れの方向に移動させても、一様に歯を磨くことができる。さらに、豚毛の先が広がるのをモノフィラメントが防ぐので、豚毛のみの歯ブラシよりも、ブラシとして長持ちすることとなる。
この実施例では、実施例1と同じブラシ台とモノフィラメントと豚毛とを用いたが、1つのブリッスル束中に初めからモノフィラメントと豚毛とを混合して植毛することとした。
すなわち、この実施例では、図6に示したように太い線で示した豚毛1と細い線で示したモノフィラメント2とを混合して束とし、モノフィラメント2のテーパー部分を豚毛1の先から突出させて、ブラシ台に植毛して歯ブラシとした。
図6に示した歯ブラシは、モノフィラメントと豚毛とが密に混合して植毛されているので、モノフィラメントのテーパー部分と豚毛とが植毛面全体に一様に分散していることになるので、これを使用するとテーパー部分が隈なく細隙へ進入し、従って、隙間内に付着している食物滓を一層容易に掻き出すことができる。また、歯ブラシを長手方向及び幅方向の何れの方向に移動させても、歯のエナメル質を損傷しないで、固着物を確実に取り除くことができる。また、テーパー部分によるマッサージ効果が大きい。
この実施例では、ブラシ台と豚毛は実施例1と同じものを用いたが、モノフィラメントはポリブチレンテレフタレート製で、長さが28mm、長さ方向中央部の直径が0.2mmで一端にだけテーパー部分を持ち、他端は中央部の直径そのままの大きさにされているものを用いた。そのテーパー部分は図9に示すように、先端から横軸に示す距離だけ進むに従って、直径が縦軸に示すように大きくなるような勾配を示していた。
このモノフィラメントは、これを2つ折りにしてブラシ台に植毛されたが、植毛状態ではテーパー部分の先端が、テーパーにされていない先端よりも2mmだけ突出するようにされた。また、モノフィラメントは植毛面の外側に並ぶ植毛孔だけに植毛し、内側に位置するその余の植毛孔には豚毛を植毛した。すなわち、図7において数字4で示す位置にモノフィラメントを植毛し、数字1で示す位置に豚毛を植毛して歯ブラシとした。
また、モノフィラメントを植毛した状態では、テーパーにされていない端(斜線が付されている)がテーパー部分のある端(白い部分)より外側に位置するように、平線を列の延びる方向に延ばして打ち込んで植毛された。すなわち、モノフィラメント4は図7において、横に延びるA列とF列、及び縦に延びるW列とZ列とにテーパー部分のある端を内側に位置させて植毛され、テーパー部分の先端はテーパーのない先端及び豚毛の先端から2mmだけ突出した状態に植毛された。
この歯ブラシを使用すると、実施例4で得られた歯ブラシと同様な効果が得られるが、テーパー部分が実施例4の歯ブラシよりも少ないために、テーパー部分が歯の隙間及び歯茎に進入し易くなっており、従ってこれらの隙間から食物滓を掻き出し易くなっている。また、テーパー部の外側には、テーパーのないモノフィラメント端がテーパー部先端よりも後退した状態で存在しているので、歯ブラシとしてはテーパー部が突出した状態で作動することを許しながら、テーパー部が根元の方から外側へ傾くのを防止することとなり、従って、ブリッスル束の先が開いて歯ブラシとして役立たなくなることが防がれ、結果として歯ブラシを長持ちさせることとなる。
以上の実施例では、モノフィラメントとしてポリブチレンテレフタレート製のものを用い、動物の毛として豚毛を用いた歯ブラシについて説明したが、モノフィラメントとして他のもの例えばナイロンを用い、動物の毛として馬や狸の毛を用いた場合も同様な効果が得られる。
1 豚毛
2 テーパー部を両端に持った合成樹脂製モノフィラメント
3 植毛面
4 テーパー部を片端だけに持った合成樹脂製モノフィラメント
2 テーパー部を両端に持った合成樹脂製モノフィラメント
3 植毛面
4 テーパー部を片端だけに持った合成樹脂製モノフィラメント
Claims (8)
- 合成樹脂製のモノフィラメントと、動物の毛とをブリッスルとして用い、上記モノフィラメントの少なくとも一端を先細のテーパー状にし、テーパー部分を上記動物の毛先よりも突出させた状態にして、ブラシ台に植毛してなることを特徴とする、ブラシ。
- ブラシ台の先端に位置するブリッスル束を合成樹脂製のモノフィラメントで構成し、その余のブリッスル束を動物の毛で構成したことを特徴とする、請求項1に記載のブラシ。
- ブラシ台の幅方向の両側に位置するブリッスル束を合成樹脂製のモノフィラメントで構成し、その余のブリッスル束を動物の毛で構成したことを特徴とする、請求項1に記載のブラシ。
- ブラシ台の幅方向の両側に位置するブリッスル束を動物の毛で構成し、その余のブリッスル束を合成樹脂製のモノフィラメントで構成したことを特徴とする、請求項1に記載のブラシ。
- ブラシ台の先端と幅方向の両側に位置するブリッスル束を合成樹脂製のモノフィラメントで構成し、その余のブリッスル束を動物の毛で構成したことを特徴とする、請求項1に記載のブラシ。
- 動物の毛からなるブリッスル束と、合成樹脂製のモノフィラメントからなるブリッスル束とを1つおきに交互にブラシ台に植毛したことを特徴とする、請求項1に記載のブラシ。
- 動物の毛と合成樹脂製のモノフィラメントとを混合してブリッスル束とし、このブリッスル束を植毛したことを特徴とする、請求項1に記載のブラシ。
- モノフィラメントとして一端にだけテーパー部分を備えたものを用い、テーパー部分の先端をテーパーのない先端より突出させた状態で2つ折りにし、植毛面上でテーパーのない端を外側にテーパー部分のある端を内側に位置させて植毛したことを特徴とする、請求項1に記載のブラシ。
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---|---|---|---|
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007167297A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Kenji Nakamura | 混合毛材からなる化粧用ブラシ |
JP2011072495A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Shiseido Co Ltd | 混毛化粧ブラシ |
JP2012511943A (ja) * | 2008-12-15 | 2012-05-31 | グラクソスミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト | 歯ブラシ |
JP2017213221A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 花王株式会社 | 歯ブラシ |
-
2004
- 2004-02-04 JP JP2004027947A patent/JP2005218555A/ja active Pending
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