JP3226200B2 - 合わせガラス - Google Patents
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Description
し、前近視野内あるいはその近傍の前景を重畳し、運転
者等に視認させるようにしたヘッドアップディスプレイ
(以下、HUDと略称する)の用途に使用する偏光方向
調整フィルムを内設した合わせガラスに関する。
膜を直接風防ガラスに直接コーティングしたもの、反射
膜を形成したフィルムを風防ガラスの2枚の板ガラスの
間に挟持した特開平2−141720号などの他に、本
出願人も特願平4−196841号を出願しているが、
いずれも例えば自動車用安全ガラスとしては、必ずしも
耐貫通性、耐衝撃性が充分ではなく、JIS規格R32
11(自動車用安全ガラス)、R3212(自動車用安
全ガラス試験方法)に定められた耐貫通性試験、耐衝撃
性試験を満足するのは困難であった。
のであり、耐貫通性、耐衝撃性が充分であるばかりでな
く、偏光方向調整フィルムへの紫外線の影響も低減した
合わせガラスを提供することを目的とする
として使用する、2枚の板ガラスを中間膜で接着し、偏
光方向調整フィルムが室外側ガラスの中間膜側の面に設
けられている合わせガラスにおいて、該偏光方向調整フ
ィルムが、紫外線吸収剤含有粘着剤により接着されてい
ることを特徴とする合わせガラスである。また、前述の
紫外線吸収剤含有粘着剤が、ベンゾトリアゾール系の紫
外線吸収材を含有したアクリル系の粘着材であることを
特徴とする。
対して最低限必要な粘着性又は強度をもっているかどう
かを調べるもので、製品と同じ方法で製造したガラスあ
るいは製品から切りとった合わせガラスを、室外側とな
るガラス面を上にして支持枠に置き、所定の高さから鋼
球を自然落下させるものである。ポリビニールブチラー
ルなどの中間膜と板ガラスの界面は非常に接着力が強い
が、偏光方向調整フィルムなどを板ガラスに粘着剤等に
より接着したものの界面は、相対的に接着力が弱くなら
ざるを得ない。本発明のように室外側ガラスの中間膜側
の面に偏光方向調整フィルムを接着すると、この部分の
室外側ガラスは割れて剥離するが、室内側の板ガラスは
割れても中間膜に強固に接着されているので、下側すな
わち、室内側にはほとんど落下せず、JIS規格を満足
する。しかし、室内側板ガラスの中間膜側の面に偏光方
向調整フィルムを接着したものは、衝撃が加わると、室
外側の板ガラスは割れても、中間膜からほとんど剥離し
ないが、この部分の室内側板ガラスは割れるだけでな
く、接着力が相対的に弱いので、剥離量が多くなり室内
側のこの部分に落下してしまい、JIS規格を満足する
充分な耐衝撃性が得られない。
ガラスが最低限必要な耐貫通性をもっているかどうか調
べるもので、製品と同じ方法で製造したガラスあるいは
製品から切りとった合わせガラスの室内側を上にして支
持枠に置き、所定の高さから鋼球を自然落下させること
により行うが、液晶状態でねじれネマティック配向し、
液晶転移点以下では、ガラス状態となる液晶高分子より
なる旋光子は勿論その他のλ/2板などの偏光方向調整
フィルムも、偏光方向調整フィルムを室外側ガラスの中
間膜側の面に接着しても、室内側ガラスの中間膜側に接
着しても、貫通せず、JIS規格を満足する。
ールブチラールなどの中間膜より室内側に設けると、中
間膜が紫外線を吸収するので、太陽光が照射されても影
響が少ないが、本発明のように中間膜より外側に設ける
と、太陽光の影響をまともに受けるが、紫外線吸収剤を
含有する粘着剤により接着することにより、太陽光の影
響を低減することができる。
明する。図1と図2はそれぞれ本発明の実施例における
合わせガラスを自動車用フロントガラスとして使用し、
HUDとして応用した要部概略図と偏光方向調整フィル
ムである旋光子の構成を示す要部断面図である。
でねじれネマティック配向し、液晶転移点以下では、ガ
ラス状態となる液晶高分子よりなる旋光子を使用した本
発明の合わせガラスを自動車の風防ガラス(フロントガ
ラス)として応用した例である。
(PET)などの透明プラスチックフィルムなどの透明
基板上に液晶ポリマーを塗布し、せん断力をかけた後、
熱処理、冷却して液晶配向を固定化したものであり、ポ
リマーとしては、液晶状態でねじれネマティック配向
し、液晶転移点以下ではガラス状態となるものは使用す
ることができ、光学活性なポリエステル、ポリアミド、
ポリカーボネート、ポリエステルイミドなどの主鎖型液
晶ポリマー、あるいは光学活性なポリアクリレート、ポ
リメタクリレート、ポリマロートなどの側鎖型液晶ポリ
マーなどを使用することができる。
の偏光調整フィルム1としての旋光子の両側に、図2に
示すように、中間膜の可塑材の移行を阻止するためのバ
リア層2として、例えば5μm厚さのアクリル系樹脂
層、保護層3として、例えば5μm厚さのアクリル系樹
脂層を被覆した光学積層フィルムをベンゾトリアゾール
系の紫外線吸収材を含有したアクリル系の粘着材4によ
り室外側の板ガラス5’に接着する。
ビニールブチラールなどの中間膜6により、通常のオー
トクレーブ処理を行い合わせガラスを得る。このように
して得られた合わせガラス7は、JIS規格R321
1、R3212で規定される耐貫通性試験と耐衝撃性試
験を満足するとともに、サンシャインウェザーメーター
による耐光性試験において、黄色度YIをYI=100
(1.28X−1.06Z)/Y(ここで、X、Y、Z
は標準光Cにおける試験用試料の3刺激値を示す)の5
00時間後の変化を測定したところ、紫外線吸収材を含
有しない場合のYI値は初期において8.3であったも
のが、500時間経過後に62.0と大幅に黄変したの
に対して本発明の紫外線吸収材を含有した粘着剤により
接着した合わせガラスは初期に8.9であったものが、
500時間経過後に13.4とほとんど初期の状態と変
わらずきわめて良好な耐光性を示した。
ように、自動車用のフロントガラスに装着して、このフ
ロントガラスにブリュースター角(θ=56.3°)で
表示情報が入射するように配置したCRT、蛍光表示
管、液晶表示器などの表示手段8とS偏光手段9によ
り、まず、表示手段8からS波、P波をともに含む運転
情報などの表示光を出射すると、S偏光手段9によりS
波に偏光された光が室内側板ガラスに到り、この表面
(空気との界面)で反射された光は運転者の目10に到
り運転情報等が視認される。
は旋光子によりP波に偏光されるので、室外側板ガラス
と空気での界面での反射はほとんどなく、ほとんど室外
に出射するので、運転者の目には表示像が二重に見える
ことはなく、良好に視認することができる。
発明はこれらに限定されるものではなく、種々の応用が
可能である。実施例では、いずれも本発明の合わせガラ
スを自動車用のフロントガラスに応用した例で説明した
が、耐貫通性、耐衝撃性にとくに優れているので、船
舶、飛行機、電車などの乗り物用の風防ガラスとして応
用することができる。
でねじれネマティック配向し、液晶転移点以下では、ガ
ラス状態となる液晶高分子よりなる旋光子あるいは、複
屈折性を有する透明フィルム、λ/2板などの偏光方向
調整フィルムなども使用することができる。
た合わせガラスは、耐貫通性、耐衝撃性が充分であるば
かりでなく、偏光方向調整フィルムへの紫外線の影響も
低減し自動車用のフロントガラスなどに好適に使用する
ことができるものである。
トガラスとして使用し、HUDとして応用した要部概略
図である。
光子の構成を示す要部断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】乗り物用の風防ガラスとして使用する、2
枚の板ガラスを中間膜で接着し、偏光方向調整フィルム
が室外側ガラスの中間膜側の面に設けられている合わせ
ガラスにおいて、該偏光方向調整フィルムが、紫外線吸
収剤含有粘着剤により接着されていることを特徴とする
合わせガラス。 - 【請求項2】紫外線吸収剤含有粘着剤が、ベンゾトリア
ゾール系の紫外線吸収材を含有したアクリル系の粘着材
であることを特徴とする請求項1記載の合わせガラス。
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