JP3224584B2 - 2,3−ジヒドロインドール−3,3−ジカルボン酸及び2,3−ジヒドロインドール−3−カルボン酸誘導体 - Google Patents
2,3−ジヒドロインドール−3,3−ジカルボン酸及び2,3−ジヒドロインドール−3−カルボン酸誘導体Info
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- JP3224584B2 JP3224584B2 JP05553792A JP5553792A JP3224584B2 JP 3224584 B2 JP3224584 B2 JP 3224584B2 JP 05553792 A JP05553792 A JP 05553792A JP 5553792 A JP5553792 A JP 5553792A JP 3224584 B2 JP3224584 B2 JP 3224584B2
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- atom
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- amino
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
- Indole Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般式(1)
【0002】
【化21】
【0003】(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4
の低級アルキル基を、R2は水素原子又はCOOR1(R
1は前述の通り)を、Xは2つの水素原子を表すか、単
一の酸素原子又は硫黄原子を、R3は水素原子又はアミ
ノ基の保護基を、R4は水素原子、ニトロ基又はアミノ
基を、R5は水素原子又は水酸基の保護基を示す。ただ
し、式中Xが酸素原子のとき、R 2 が水素原子のものを
除く)で表される2,3−ジヒドロインドール−3,3
−ジカルボン酸及び2,3−ジヒドロインドール−3−
カルボン酸誘導体、及び一般式(2)
の低級アルキル基を、R2は水素原子又はCOOR1(R
1は前述の通り)を、Xは2つの水素原子を表すか、単
一の酸素原子又は硫黄原子を、R3は水素原子又はアミ
ノ基の保護基を、R4は水素原子、ニトロ基又はアミノ
基を、R5は水素原子又は水酸基の保護基を示す。ただ
し、式中Xが酸素原子のとき、R 2 が水素原子のものを
除く)で表される2,3−ジヒドロインドール−3,3
−ジカルボン酸及び2,3−ジヒドロインドール−3−
カルボン酸誘導体、及び一般式(2)
【0004】
【化22】
【0005】(式中、R3は水素原子又はアミノ基の保
護基を、R4は水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5
は水素原子又は水酸基の保護基、R6及びR7は同一又は
相異なって水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐
状の低級アルキル基、ベンジル基、フェニル基を、Y及
びZは同一又は相異なって酸素原子、硫黄原子、置換イ
ミノ基を示す)で表される2,3−ジヒドロインドール
−3−カルボン酸誘導体に関する。
護基を、R4は水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5
は水素原子又は水酸基の保護基、R6及びR7は同一又は
相異なって水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐
状の低級アルキル基、ベンジル基、フェニル基を、Y及
びZは同一又は相異なって酸素原子、硫黄原子、置換イ
ミノ基を示す)で表される2,3−ジヒドロインドール
−3−カルボン酸誘導体に関する。
【0006】上記の一般式(1)及び(2)の化合物を
経て製造される一般式(3)
経て製造される一般式(3)
【0007】
【化23】
【0008】(R3、R4及びR5は前述の通り) で表される3−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロイ
ンドール誘導体は、医薬品の製造原料として有用であ
り、特に、強力な細胞毒性により制癌剤としての用途が
期待される光学活性なシクロプロパ[c]ピロロ[3,
2−e]インドール誘導体の製造原料として使用でき
る。
ンドール誘導体は、医薬品の製造原料として有用であ
り、特に、強力な細胞毒性により制癌剤としての用途が
期待される光学活性なシクロプロパ[c]ピロロ[3,
2−e]インドール誘導体の製造原料として使用でき
る。
【0009】
【従来の技術】強力な細胞毒性により制癌剤としての用
途が期待されているシクロプロパ[c]ピロロ[3,2
−e]インドール誘導体及びピロロ[3,2−e]イン
ドール誘導体(特開昭60−193989号等)は不斉
炭素1個を有しており、各々のエナンチオマーで活性が
異なることが知られている(ジャーナル・オブ・アメリ
カン・ケミカル・ソサイエティー、112巻、4623
頁、1990年)。したがって、医薬品として開発する
には光学的に純粋な化合物を用いて活性、毒性、代謝等
が研究されなければならない。
途が期待されているシクロプロパ[c]ピロロ[3,2
−e]インドール誘導体及びピロロ[3,2−e]イン
ドール誘導体(特開昭60−193989号等)は不斉
炭素1個を有しており、各々のエナンチオマーで活性が
異なることが知られている(ジャーナル・オブ・アメリ
カン・ケミカル・ソサイエティー、112巻、4623
頁、1990年)。したがって、医薬品として開発する
には光学的に純粋な化合物を用いて活性、毒性、代謝等
が研究されなければならない。
【0010】従来は、一般式(3)の化合物又はその後
の合成中間体に光学分割剤を結合させてジアステレオマ
ーとし、それを高速液体クロマトグラフィーによって分
離するという非常に生産効率の悪い方法を用いて合成さ
れていた(例えばジャーナル・オブ・アメリカン・ケミ
カル・ソサイエティー、112巻、5230頁、199
0年、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリ
ー、53巻、695頁、1988年等)。光学活性なシ
クロプロパ[c]ピロロ[3,2−e]インドール誘導
体及び光学活性なピロロ[3,2−e]インドール誘導
体の重要な製造中間体である一般式(3)で表される光
学活性な3−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロイン
ドール誘導体の効率のよい合成法は常に求められてい
る。
の合成中間体に光学分割剤を結合させてジアステレオマ
ーとし、それを高速液体クロマトグラフィーによって分
離するという非常に生産効率の悪い方法を用いて合成さ
れていた(例えばジャーナル・オブ・アメリカン・ケミ
カル・ソサイエティー、112巻、5230頁、199
0年、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリ
ー、53巻、695頁、1988年等)。光学活性なシ
クロプロパ[c]ピロロ[3,2−e]インドール誘導
体及び光学活性なピロロ[3,2−e]インドール誘導
体の重要な製造中間体である一般式(3)で表される光
学活性な3−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロイン
ドール誘導体の効率のよい合成法は常に求められてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、制癌
剤としての用途が期待されているシクロプロパ[c]ピ
ロロ[3,2−e]インドール誘導体及びピロロ[3,
2−e]インドール誘導体の光学活性な製造原料を提供
するところにある。
剤としての用途が期待されているシクロプロパ[c]ピ
ロロ[3,2−e]インドール誘導体及びピロロ[3,
2−e]インドール誘導体の光学活性な製造原料を提供
するところにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(3)
の製造中間体として使用される一般式(1)
の製造中間体として使用される一般式(1)
【0013】
【化24】
【0014】(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4
の低級アルキル基を、R2は水素原子又はCOOR1(R
1は前述の通り)を、Xは2つの水素原子を表すか、単
一の酸素原子又は硫黄原子を、R3は水素原子又はアミ
ノ基の保護基を、R4は水素原子、ニトロ基又はアミノ
基を、R5は水素原子又は水酸基の保護基を示す。ただ
し、式中Xが酸素原子のとき、R 2 が水素原子のものを
除く)で表される2,3−ジヒドロインドール−3,3
−ジカルボン酸及び2,3−ジヒドロインドール−3−
カルボン酸誘導体並びに一般式(2)
の低級アルキル基を、R2は水素原子又はCOOR1(R
1は前述の通り)を、Xは2つの水素原子を表すか、単
一の酸素原子又は硫黄原子を、R3は水素原子又はアミ
ノ基の保護基を、R4は水素原子、ニトロ基又はアミノ
基を、R5は水素原子又は水酸基の保護基を示す。ただ
し、式中Xが酸素原子のとき、R 2 が水素原子のものを
除く)で表される2,3−ジヒドロインドール−3,3
−ジカルボン酸及び2,3−ジヒドロインドール−3−
カルボン酸誘導体並びに一般式(2)
【0015】
【化25】
【0016】(式中、R3は水素原子又はアミノ基の保
護基を、R4は水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5
は水素原子又は水酸基の保護基、R6及びR7は同一又は
相異なって水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐
状の低級アルキル基、ベンジル基、フェニル基を、Y及
びZは同一又は相異なって酸素原子、硫黄原子、置換イ
ミノ基を示す)で表される2,3−ジヒドロインドール
−3−カルボン酸誘導体に関する。
護基を、R4は水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5
は水素原子又は水酸基の保護基、R6及びR7は同一又は
相異なって水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐
状の低級アルキル基、ベンジル基、フェニル基を、Y及
びZは同一又は相異なって酸素原子、硫黄原子、置換イ
ミノ基を示す)で表される2,3−ジヒドロインドール
−3−カルボン酸誘導体に関する。
【0017】前記一般式(3)で表される3−ヒドロキ
シメチル−2,3−ジヒドロインドール誘導体は、下記
の合成工程により前記一般式(1)で表される2,3−
ジヒドロインドール−3,3−ジカルボン酸及び2,3
−ジヒドロインドール−3−カルボン酸誘導体並びに前
記一般式(2)で表される2,3−ジヒドロインドール
−3−カルボン酸誘導体を経て製造することができる。
シメチル−2,3−ジヒドロインドール誘導体は、下記
の合成工程により前記一般式(1)で表される2,3−
ジヒドロインドール−3,3−ジカルボン酸及び2,3
−ジヒドロインドール−3−カルボン酸誘導体並びに前
記一般式(2)で表される2,3−ジヒドロインドール
−3−カルボン酸誘導体を経て製造することができる。
【0018】
【化26】
【0019】(第1工程) 本工程は、一般式(4)で表されるベンゼン環上の4位
に保護された水酸基を有する(2−ニトロフェニル)マ
ロン酸誘導体のニトロ基を還元してアミノ基とし、その
アミノ基とメチンの間にカルボニル基を導入し、一般式
(1a)で表される2,3−ジヒドロインドール−3,
3−ジカルボン酸誘導体を製造するものである。ベンゼ
ン環の4位に導入され得る保護基R5としては、第1工
程から第5工程まで安定に存在し得るものが選択され
る。
に保護された水酸基を有する(2−ニトロフェニル)マ
ロン酸誘導体のニトロ基を還元してアミノ基とし、その
アミノ基とメチンの間にカルボニル基を導入し、一般式
(1a)で表される2,3−ジヒドロインドール−3,
3−ジカルボン酸誘導体を製造するものである。ベンゼ
ン環の4位に導入され得る保護基R5としては、第1工
程から第5工程まで安定に存在し得るものが選択され
る。
【0020】このような要件を満たす水酸基の保護基と
してはメチル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル
基、2、4−ジメトキシベンジル基、ベンズヒドリル
基、ジ−(4−メトキシフェニル)メチル基、トリチル
基等の置換或いは無置換アリルメチル基等が例示され、
好適にはベンジル基が用いられる。マロン酸のエステル
部R’としてはメチル基、エチル基など炭素数1〜4の
低級アルキル基が例示され、好適にはメチル基が用いら
れる。
してはメチル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル
基、2、4−ジメトキシベンジル基、ベンズヒドリル
基、ジ−(4−メトキシフェニル)メチル基、トリチル
基等の置換或いは無置換アリルメチル基等が例示され、
好適にはベンジル基が用いられる。マロン酸のエステル
部R’としてはメチル基、エチル基など炭素数1〜4の
低級アルキル基が例示され、好適にはメチル基が用いら
れる。
【0021】これらのベンゼン環上の4位に保護された
水酸基を有する2−(2−ニトロフェニル)マロン酸誘
導体は公知の方法(例えばジャーナル・オブ・メディシ
ナル・ケミストリー、31巻、590頁、1988年)
に従って製造できる。ニトロ基のアミノ基への還元は、
公知の方法(オーガニック・ファンクショナル・グルー
プ・プレパレーションズ、1巻、377〜433頁、1
983年、アカデミックプレス)に従って行われるが、
好適には白金、炭末に担持したパラジウムなどを触媒と
した水素添加によって行われる。反応は1〜10気圧の
水素圧下、溶媒中で行われる。溶媒としては、反応に関
与しないものであればいかなるものも使用できるが、好
適にはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒及
びメタノール等のアルコールが用いられる。水素添加は
0℃から50℃で円滑に進行する。
水酸基を有する2−(2−ニトロフェニル)マロン酸誘
導体は公知の方法(例えばジャーナル・オブ・メディシ
ナル・ケミストリー、31巻、590頁、1988年)
に従って製造できる。ニトロ基のアミノ基への還元は、
公知の方法(オーガニック・ファンクショナル・グルー
プ・プレパレーションズ、1巻、377〜433頁、1
983年、アカデミックプレス)に従って行われるが、
好適には白金、炭末に担持したパラジウムなどを触媒と
した水素添加によって行われる。反応は1〜10気圧の
水素圧下、溶媒中で行われる。溶媒としては、反応に関
与しないものであればいかなるものも使用できるが、好
適にはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒及
びメタノール等のアルコールが用いられる。水素添加は
0℃から50℃で円滑に進行する。
【0022】水素添加によって生成したアミノ基は、ト
リエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジ
ン等の3級アミン存在下、直ちにカルボニル基又はチオ
カルボニル基の導入反応を行う。
リエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジ
ン等の3級アミン存在下、直ちにカルボニル基又はチオ
カルボニル基の導入反応を行う。
【0023】即ちXが酸素原子となるカルボニル基の導
入に用いられる試薬としては、ホスゲン、ホスゲンダイ
マー、トリホスゲン、カルボニルジイミダゾール、カル
ボニルジ(2−メチルイミダゾール)、炭酸ジメチル、
クロロギ酸4−ニトロフェニル等が例示され、好適には
ホスゲンダイマー、トリホスゲンが用いられる。反応溶
媒としては、反応に関与しないものであればいかなるも
のも使用できるが、好適にはジクロロメタン、クロロホ
ルム、トリクロロエタン等のハロゲン系炭化水素が用い
られる。反応は−78℃から50℃で行えるが、−50
℃から0℃で円滑に進行する。
入に用いられる試薬としては、ホスゲン、ホスゲンダイ
マー、トリホスゲン、カルボニルジイミダゾール、カル
ボニルジ(2−メチルイミダゾール)、炭酸ジメチル、
クロロギ酸4−ニトロフェニル等が例示され、好適には
ホスゲンダイマー、トリホスゲンが用いられる。反応溶
媒としては、反応に関与しないものであればいかなるも
のも使用できるが、好適にはジクロロメタン、クロロホ
ルム、トリクロロエタン等のハロゲン系炭化水素が用い
られる。反応は−78℃から50℃で行えるが、−50
℃から0℃で円滑に進行する。
【0024】Xが硫黄原子となるチオカルボニル基の導
入に用いられる試薬としては、二硫化炭素、チオカルボ
ニルジイミダゾール、チオカルボニルジ(2−メチルイ
ミダール)、チオホスゲン等が用いられる。反応は無溶
媒又は反応に関与しない溶媒中、トリエチルアミン、ジ
イソプロピルエチルアミン、ピリジン等の3級アミン存
在下又は3級アミンなしで行われ、−50℃から80℃
で進行する。
入に用いられる試薬としては、二硫化炭素、チオカルボ
ニルジイミダゾール、チオカルボニルジ(2−メチルイ
ミダール)、チオホスゲン等が用いられる。反応は無溶
媒又は反応に関与しない溶媒中、トリエチルアミン、ジ
イソプロピルエチルアミン、ピリジン等の3級アミン存
在下又は3級アミンなしで行われ、−50℃から80℃
で進行する。
【0025】またXが硫黄原子のものはXが酸素原子の
ものからも変換できる。そのような変換に用いられる試
薬としては五硫化二リン、、ローソン試薬が挙げられ、
反応は無溶媒、又はジクロロメタン、クロロホルム、ト
ルエン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンピリジ
ン中、0℃から80℃で円滑に進行する。
ものからも変換できる。そのような変換に用いられる試
薬としては五硫化二リン、、ローソン試薬が挙げられ、
反応は無溶媒、又はジクロロメタン、クロロホルム、ト
ルエン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンピリジ
ン中、0℃から80℃で円滑に進行する。
【0026】R4は水素原子又はニトロ基であるが、ニ
トロ基である場合、その導入はカルボニル基或いはチオ
カルボニル基の導入後に行われる。ニトロ基の導入はベ
ンゼン環をニトロ化する公知の方法(オーガニック・フ
ァンクショナル・グループ・プレパレーションズ、1
巻、498〜548ページ、1983年、アカデミック
プレス)に従って行われる。
トロ基である場合、その導入はカルボニル基或いはチオ
カルボニル基の導入後に行われる。ニトロ基の導入はベ
ンゼン環をニトロ化する公知の方法(オーガニック・フ
ァンクショナル・グループ・プレパレーションズ、1
巻、498〜548ページ、1983年、アカデミック
プレス)に従って行われる。
【0027】〔第2工程〕 本工程は一般式(1a)で表される2,3−ジヒドロイ
ンドール−3,3−ジカルボン酸誘導体の2位に存在す
るX(Xは硫黄原子又は酸素原子を表す)を還元してメ
チレン基に変換し、一般式(1b)で表される2,3−
ジヒドロインドール−3,3−ジカルボン酸誘導体を製
造するものである。X(Xは硫黄原子又は酸素原子)の
還元反応についてはアミド、チオアミドをアミンへ還元
する公知の方法(例えば、“ボランリージェント”44
〜45頁、138〜140頁、1988年、アカデミッ
クプレス並びに、“リダクションズ・イン・オーガニッ
ク・ケミストリー”、167〜169頁、199〜20
0頁、1984年、ジョーン・ウィリー&サンズ)に従
って行うことができる。R3は水素原子又はアミノ基の
保護基であるが、R3に導入され得るアミノ基の保護基
としては、第2工程から第5工程まで安定に存在し得る
ものが選択される。R3の導入はXが硫黄原子、酸素原
子、又これらが還元された水素原子のいずれの段階でも
導入することができる。このような要件を満たすアミノ
基の保護基としてはメトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、t−ブトキ
シカルボニル基等の炭素数1〜6の直鎖状または分枝状
低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニ
ル基、4−メトキシベンジルオキシカルボニル基、ベン
ズヒドリルオキシカルボニル基、ジ−(4−メトキシフ
ェニル)メトキシカルボニル基、トリチルオキシカルボ
ニル基等の置換あるいは無置換アラルキルオキシカルボ
ニル基が例示されるが、好適にはt−ブトキシカルボニ
ル基が用いられる。これらの保護基は公知の方法(プロ
テクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセ
シス、226〜248頁、1981年、ジョーン・ウィ
リー&サンズ)に従って導入することができる。
ンドール−3,3−ジカルボン酸誘導体の2位に存在す
るX(Xは硫黄原子又は酸素原子を表す)を還元してメ
チレン基に変換し、一般式(1b)で表される2,3−
ジヒドロインドール−3,3−ジカルボン酸誘導体を製
造するものである。X(Xは硫黄原子又は酸素原子)の
還元反応についてはアミド、チオアミドをアミンへ還元
する公知の方法(例えば、“ボランリージェント”44
〜45頁、138〜140頁、1988年、アカデミッ
クプレス並びに、“リダクションズ・イン・オーガニッ
ク・ケミストリー”、167〜169頁、199〜20
0頁、1984年、ジョーン・ウィリー&サンズ)に従
って行うことができる。R3は水素原子又はアミノ基の
保護基であるが、R3に導入され得るアミノ基の保護基
としては、第2工程から第5工程まで安定に存在し得る
ものが選択される。R3の導入はXが硫黄原子、酸素原
子、又これらが還元された水素原子のいずれの段階でも
導入することができる。このような要件を満たすアミノ
基の保護基としてはメトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、t−ブトキ
シカルボニル基等の炭素数1〜6の直鎖状または分枝状
低級アルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニ
ル基、4−メトキシベンジルオキシカルボニル基、ベン
ズヒドリルオキシカルボニル基、ジ−(4−メトキシフ
ェニル)メトキシカルボニル基、トリチルオキシカルボ
ニル基等の置換あるいは無置換アラルキルオキシカルボ
ニル基が例示されるが、好適にはt−ブトキシカルボニ
ル基が用いられる。これらの保護基は公知の方法(プロ
テクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセ
シス、226〜248頁、1981年、ジョーン・ウィ
リー&サンズ)に従って導入することができる。
【0028】〔第3工程〕 本工程は一般式(1b)で表される2,3−ジヒドロイ
ンドール−3,3−ジカルボン酸誘導体の3位に存在す
る2つのアルキルオキシカルボニル基を加水分解により
ジカルボン酸とし、その内の1つを脱炭酸により除去
し、一般式(1c)で表される2,3−ジヒドロインド
ール−3−カルボン酸誘導体を製造するものである。
ンドール−3,3−ジカルボン酸誘導体の3位に存在す
る2つのアルキルオキシカルボニル基を加水分解により
ジカルボン酸とし、その内の1つを脱炭酸により除去
し、一般式(1c)で表される2,3−ジヒドロインド
ール−3−カルボン酸誘導体を製造するものである。
【0029】アルキルオキシカルボニル基の加水分解は
塩基性条件下で行われ、用いられる塩基としては炭酸リ
チウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアル
カリ金属水酸化物が例示され、水溶液として又はメタノ
ール、エタノール等の低級アルコール中で、或いは水−
低級アルコールの混合液中で行われる。反応は−20℃
から100℃で円滑に進行する。
塩基性条件下で行われ、用いられる塩基としては炭酸リ
チウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアル
カリ金属水酸化物が例示され、水溶液として又はメタノ
ール、エタノール等の低級アルコール中で、或いは水−
低級アルコールの混合液中で行われる。反応は−20℃
から100℃で円滑に進行する。
【0030】加水分解によって生成したジカルボン酸の
アルカリ金属塩は、単離することなくそのまま次の反応
に用いられる。脱炭酸は酸性条件下で行われ、用いられ
る酸としてはギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、酒
石酸等の有機酸や塩酸、硫酸等の無機酸が例示される。
反応は水溶液中又はジメチルスルホキシド、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドン等の極性有機溶媒、エーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶
媒、メタノール、エタノール等の低級アルコール等の各
種有機溶媒、或いは水とこれら有機溶媒の混合液中で行
われる。反応は0℃から80℃で円滑に進行する。
アルカリ金属塩は、単離することなくそのまま次の反応
に用いられる。脱炭酸は酸性条件下で行われ、用いられ
る酸としてはギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、酒
石酸等の有機酸や塩酸、硫酸等の無機酸が例示される。
反応は水溶液中又はジメチルスルホキシド、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドン等の極性有機溶媒、エーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶
媒、メタノール、エタノール等の低級アルコール等の各
種有機溶媒、或いは水とこれら有機溶媒の混合液中で行
われる。反応は0℃から80℃で円滑に進行する。
【0031】〔第4工程〕 本工程は一般式(1c)で表される2,3−ジヒドロイ
ンドール−3−カルボン酸誘導体の3位に存在するカル
ボン酸を活性化した後に、光学活性な置換基を導入して
一般式(5)で表される光学活性な2,3−ジヒドロイ
ンドール−3−カルボン酸誘導体を製造するものであ
る。カルボン酸の活性化の方法としては公知の方法(例
えばケミストリー・オブ・ジ・アミノ・アシッド、2
巻、943〜1048頁、1961年、ジョーン・ウィ
リー&サンズ)に従って行うことができる。
ンドール−3−カルボン酸誘導体の3位に存在するカル
ボン酸を活性化した後に、光学活性な置換基を導入して
一般式(5)で表される光学活性な2,3−ジヒドロイ
ンドール−3−カルボン酸誘導体を製造するものであ
る。カルボン酸の活性化の方法としては公知の方法(例
えばケミストリー・オブ・ジ・アミノ・アシッド、2
巻、943〜1048頁、1961年、ジョーン・ウィ
リー&サンズ)に従って行うことができる。
【0032】光学活性な置換基として、Y及びZは同一
又は相異なって酸素原子、硫黄原子、置換イミノ基が例
示され、好適には酸素原子を示す。R6及びR7は同一又
は相異なって水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分
岐状低級アルキル基、ベンジル基、フェニル基が例示さ
れ、好適にはR6がメチル基の時にR7はフェニル基、R
6がベンジル基の時にR7は水素原子が選ばれる。活性化
されたカルボン酸と光学活性な置換基との結合は公知の
方法(例えばジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサイエティー、113巻、2071頁、1991
年)に従って行うことができる。
又は相異なって酸素原子、硫黄原子、置換イミノ基が例
示され、好適には酸素原子を示す。R6及びR7は同一又
は相異なって水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分
岐状低級アルキル基、ベンジル基、フェニル基が例示さ
れ、好適にはR6がメチル基の時にR7はフェニル基、R
6がベンジル基の時にR7は水素原子が選ばれる。活性化
されたカルボン酸と光学活性な置換基との結合は公知の
方法(例えばジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサイエティー、113巻、2071頁、1991
年)に従って行うことができる。
【0033】本工程での光学活性な置換基の導入により
2種のジアステレオマ−が生じるが、これらは分割して
又は混合物のまま次の工程に進むことができる。
2種のジアステレオマ−が生じるが、これらは分割して
又は混合物のまま次の工程に進むことができる。
【0034】〔第5工程〕 本工程は一般式(2)で表される2,3−ジヒドロイン
ドール−3−カルボン酸誘導体の3位に存在するカルボ
ニル基を還元することにより、一般式(3)で表される
光学活性な3−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロイ
ンドール誘導体を製造するものである。一般式(2)で
表される2,3−ジヒドロインドール−3−カルボン酸
誘導体に存在する2種のジアステレオマ−を分割した場
合、必要とする立体配置をもったジアステレオマーは直
ちに還元して一般式(3)で表される光学活性な3−ヒ
ドロキシメチル−2,3−ジヒドロインドール誘導体に
導くことができる。還元に用いられる試薬としては水素
化ホウ素ナトリウム−塩化リチウム、水素化ホウ素リチ
ウムが例示され、反応はエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒
中、メタノール、エタノール等の低級アルコール存在下
もしくは非存在下で行われる。
ドール−3−カルボン酸誘導体の3位に存在するカルボ
ニル基を還元することにより、一般式(3)で表される
光学活性な3−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロイ
ンドール誘導体を製造するものである。一般式(2)で
表される2,3−ジヒドロインドール−3−カルボン酸
誘導体に存在する2種のジアステレオマ−を分割した場
合、必要とする立体配置をもったジアステレオマーは直
ちに還元して一般式(3)で表される光学活性な3−ヒ
ドロキシメチル−2,3−ジヒドロインドール誘導体に
導くことができる。還元に用いられる試薬としては水素
化ホウ素ナトリウム−塩化リチウム、水素化ホウ素リチ
ウムが例示され、反応はエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒
中、メタノール、エタノール等の低級アルコール存在下
もしくは非存在下で行われる。
【0035】反応は−78℃〜室温で円滑に進行する。
また公知の方法(例えば、テトラヘドロン・レターズ、
31巻、2849〜2852頁、1990年、又はテト
ラヘドロン・レターズ、28巻、6625〜6628
頁、1987年)により、他のカルボン酸誘導体に変換
した後、還元により光学活性な3−ヒドロキシメチル−
2,3−ジヒドロインドール誘導体に導くこともでき
る。
また公知の方法(例えば、テトラヘドロン・レターズ、
31巻、2849〜2852頁、1990年、又はテト
ラヘドロン・レターズ、28巻、6625〜6628
頁、1987年)により、他のカルボン酸誘導体に変換
した後、還元により光学活性な3−ヒドロキシメチル−
2,3−ジヒドロインドール誘導体に導くこともでき
る。
【0036】一方、分割した不必要なジアステレオマー
は、エピメリ化させることにより再使用することができ
る。エピメリ化は塩基性条件下で行われ、塩基としては
ジイソプロピルリチウムアミド及び2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジノリチウムアミド等の有機リチウム
アミド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリ
ジン、1,8−ビスジメチルアミノナフタレン、1,4
−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン等の3
級アミン、炭酸リチウム、炭酸カリウム等のアルカリ金
属炭酸塩等が用いられる。
は、エピメリ化させることにより再使用することができ
る。エピメリ化は塩基性条件下で行われ、塩基としては
ジイソプロピルリチウムアミド及び2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジノリチウムアミド等の有機リチウム
アミド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリ
ジン、1,8−ビスジメチルアミノナフタレン、1,4
−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン等の3
級アミン、炭酸リチウム、炭酸カリウム等のアルカリ金
属炭酸塩等が用いられる。
【0037】溶媒としては反応に関与しないものであれ
ばいかなるものも使用できるが、エーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル
系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、Nーメチルピロリドン等の
極性溶媒が用いられる。反応は−78℃から100℃の
間で円滑に進行する。また公知の方法(例えばテトラヘ
ドロン・レターズ、31巻、2849〜2852頁、1
990年、又はテトラヘドロン・レターズ、28巻、6
625〜6628頁、1987年)により他のカルボン
酸誘導体に誘導した後、上記の方法でラセミ化させるこ
ともできる。
ばいかなるものも使用できるが、エーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル
系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、Nーメチルピロリドン等の
極性溶媒が用いられる。反応は−78℃から100℃の
間で円滑に進行する。また公知の方法(例えばテトラヘ
ドロン・レターズ、31巻、2849〜2852頁、1
990年、又はテトラヘドロン・レターズ、28巻、6
625〜6628頁、1987年)により他のカルボン
酸誘導体に誘導した後、上記の方法でラセミ化させるこ
ともできる。
【0038】2種のジアステレオマーを分割しない場合
は、そのジアステレオマー混合物を一方のジアステレオ
マーのみに変化させてから還元を行う。その方法として
は、ジアステレオマー混合物を塩基で脱プロトン化後、
再びプロトン化させることにより、3位の不斉プロトン
化を行い、一方のジアステレオマーのみに変化させるこ
とが行われる。用いられる塩基としてはジイソプロピル
リチウムアミド及び2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジノリチウムアミド等の有機リチウムアミド、ジブチ
ルボランアセテート、ジブチルボラントリフレート、ス
ズトリフレート、亜鉛トリフレート、マグネシウムトリ
フレート等の金属塩とジイソプロピルエチルアミン、ト
リエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.
2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]
ウンデク−7−エン等の3級アミンが例示される。
は、そのジアステレオマー混合物を一方のジアステレオ
マーのみに変化させてから還元を行う。その方法として
は、ジアステレオマー混合物を塩基で脱プロトン化後、
再びプロトン化させることにより、3位の不斉プロトン
化を行い、一方のジアステレオマーのみに変化させるこ
とが行われる。用いられる塩基としてはジイソプロピル
リチウムアミド及び2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジノリチウムアミド等の有機リチウムアミド、ジブチ
ルボランアセテート、ジブチルボラントリフレート、ス
ズトリフレート、亜鉛トリフレート、マグネシウムトリ
フレート等の金属塩とジイソプロピルエチルアミン、ト
リエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.
2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]
ウンデク−7−エン等の3級アミンが例示される。
【0039】プロトン化させる試薬としては、水又はギ
酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、トリフル
オロメタンスルホン酸等の有機酸が用いられる。反応溶
媒としては反応に関与しないものであればいかなるもの
も使用できるが、好適にはエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒
が選ばれ、反応は−78℃〜室温で円滑に進行する。こ
うして不斉プロトン化を行ったあとに上記の方法で還元
を行い、光学活性な3−ヒドロキシメチル−2,3−ジ
ヒドロインドール誘導体に導くことができる。
酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、トリフル
オロメタンスルホン酸等の有機酸が用いられる。反応溶
媒としては反応に関与しないものであればいかなるもの
も使用できるが、好適にはエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒
が選ばれ、反応は−78℃〜室温で円滑に進行する。こ
うして不斉プロトン化を行ったあとに上記の方法で還元
を行い、光学活性な3−ヒドロキシメチル−2,3−ジ
ヒドロインドール誘導体に導くことができる。
【0040】なお、R4がニトロ基である場合、そのニ
トロ基はどの工程においても必要に応じてアミノ基に還
元する事ができる。ニトロ基からアミノ基への還元は公
知の方法(オーガニック・ファンクショナル・グループ
・プレパレーションズ、1巻、377〜433ページ、
1983年、アカデミックプレス)に従って行う事がで
きる。
トロ基はどの工程においても必要に応じてアミノ基に還
元する事ができる。ニトロ基からアミノ基への還元は公
知の方法(オーガニック・ファンクショナル・グループ
・プレパレーションズ、1巻、377〜433ページ、
1983年、アカデミックプレス)に従って行う事がで
きる。
【0041】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明化合物の有用性
を示すが、本発明は実施例に限定されるものではない。
を示すが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0042】実施例1
【0043】
【化27】
【0044】2−[4−(ベンジルオキシ)−2−ニト
ロフェニル]マロン酸ジメチル325.9mg(0.1
mmol)をテトラヒドロフラン0.5ml中、酸化白
金存在下、3気圧にて30分間水素添加した。触媒を濾
去し、溶媒を留去して得られた残渣を無水塩化メチレン
1mlに溶解し、−78℃にてトリエチルアミン27.
9μl(0.2mmol)、ホスゲンダイマー7.3μ
l(0.06mmol)を滴下し、20分後、徐々に室
温まで上げた。40分後、反応液を10%炭酸水素ナト
リウム、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて
乾燥後、溶媒を留去して得られた残渣を分取用薄層シリ
カゲルクロマトグラフィー(塩化メチレン:酢酸エチル
=5:1)にて精製し、酢酸エチルで再結晶すると無色
針状晶の6−ベンジルオキシ−3,3−ジ(メトキシカ
ルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−オンが
27.4mg(収率77%)得られた。
ロフェニル]マロン酸ジメチル325.9mg(0.1
mmol)をテトラヒドロフラン0.5ml中、酸化白
金存在下、3気圧にて30分間水素添加した。触媒を濾
去し、溶媒を留去して得られた残渣を無水塩化メチレン
1mlに溶解し、−78℃にてトリエチルアミン27.
9μl(0.2mmol)、ホスゲンダイマー7.3μ
l(0.06mmol)を滴下し、20分後、徐々に室
温まで上げた。40分後、反応液を10%炭酸水素ナト
リウム、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて
乾燥後、溶媒を留去して得られた残渣を分取用薄層シリ
カゲルクロマトグラフィー(塩化メチレン:酢酸エチル
=5:1)にて精製し、酢酸エチルで再結晶すると無色
針状晶の6−ベンジルオキシ−3,3−ジ(メトキシカ
ルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−オンが
27.4mg(収率77%)得られた。
【0045】 融点 163.5〜164.5℃ MS:355(M+),296,220,91 元素分析値(%) C19H17NO6として NMR(CDCl3)δ:3.82(6H,s,COO
CH3)、5.05(2H,s,PhCH2O−)、
6.65(1H,s,C7−H)、6.70(1H,d
d,J=2.5,8.3Hz,C5−H)7.30〜
7.52(6H,m,Ar−H)、8.96(1H,
s,NH)。
CH3)、5.05(2H,s,PhCH2O−)、
6.65(1H,s,C7−H)、6.70(1H,d
d,J=2.5,8.3Hz,C5−H)7.30〜
7.52(6H,m,Ar−H)、8.96(1H,
s,NH)。
【0046】実施例2
【0047】
【化28】
【0048】6−ベンジルオキシ−3,3−ジ(メトキ
シカルボニル)−2,3−ジヒドロ−(1H)−インド
ール−2−オン355.4mg(1mM)を無水テトラ
ヒドロフラン10mlに溶解し、氷冷下、1.0モルの
ジボラン−テトラヒドロフラン錯体1.8ml(1.8
mM)を滴下し、室温で40分撹拌後、80℃で3時間
加熱還流した。冷後、10%塩化水素−メタノール溶液
2mlを加え、80℃で15分加熱還流後、飽和炭酸水
素ナトリウム水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層
は水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)
で精製すると6−ベンジルオキシ−3,3−ジ(メトキ
シカルボニル)−2,3−ジヒドロ−(1H)−インド
ールが175.4mg(51%)得られた。
シカルボニル)−2,3−ジヒドロ−(1H)−インド
ール−2−オン355.4mg(1mM)を無水テトラ
ヒドロフラン10mlに溶解し、氷冷下、1.0モルの
ジボラン−テトラヒドロフラン錯体1.8ml(1.8
mM)を滴下し、室温で40分撹拌後、80℃で3時間
加熱還流した。冷後、10%塩化水素−メタノール溶液
2mlを加え、80℃で15分加熱還流後、飽和炭酸水
素ナトリウム水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層
は水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)
で精製すると6−ベンジルオキシ−3,3−ジ(メトキ
シカルボニル)−2,3−ジヒドロ−(1H)−インド
ールが175.4mg(51%)得られた。
【0049】 融点 115.5〜116.5℃ (ヘキサン−酢酸エ
チルから再結晶) MS:341(M+),282,132,91 元素分析値(%) C19H19NO5として NMR(CDCl3)δ:3.78(6H,s,COO
CH3)、4.12(2H,s,インドール環2位)、
5.01(2H,s,PhCH2O−)、6.31(1
H,d,J=2.4Hz,C7−H)、6.44(1
H,dd,J=2.4,8.3Hz,C5−H)、7.
29〜7.32(6H,m,Ar−H)。
チルから再結晶) MS:341(M+),282,132,91 元素分析値(%) C19H19NO5として NMR(CDCl3)δ:3.78(6H,s,COO
CH3)、4.12(2H,s,インドール環2位)、
5.01(2H,s,PhCH2O−)、6.31(1
H,d,J=2.4Hz,C7−H)、6.44(1
H,dd,J=2.4,8.3Hz,C5−H)、7.
29〜7.32(6H,m,Ar−H)。
【0050】実施例3
【0051】
【化29】
【0052】6−ベンジルオキシ−3,3−ジ(メトキ
シカルボニル)−2,3−ジヒドロ−(1H)−インド
ール66.2mg(0.194mM)とt−ブチルカー
ボネート50.8mg(0.233mM)を塩化メチレ
ン中アルゴン気流下で室温にて一晩反応させた。溶媒を
留去して分取用薄層シリカゲルクロマトグラフィー(ベ
ンゼン:酢酸エチル=20:1)にて精製すると6−ベ
ンジルオキシ−1−t−ブトキシカルボニル−3,3−
ジ(メトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロ−(1
H)−インドールが79.5mg(93%)得られた。
シカルボニル)−2,3−ジヒドロ−(1H)−インド
ール66.2mg(0.194mM)とt−ブチルカー
ボネート50.8mg(0.233mM)を塩化メチレ
ン中アルゴン気流下で室温にて一晩反応させた。溶媒を
留去して分取用薄層シリカゲルクロマトグラフィー(ベ
ンゼン:酢酸エチル=20:1)にて精製すると6−ベ
ンジルオキシ−1−t−ブトキシカルボニル−3,3−
ジ(メトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロ−(1
H)−インドールが79.5mg(93%)得られた。
【0053】 融点 121〜122℃ (ヘキサン−酢酸エチルか
ら再結晶) MS:441(M+),385,341,326,28
2,91 元素分析値(%) C24H27NO7として NMR(CDCl3)δ:1.56(9H,s,t−B
uOCO)、3.79(6H,s,COOCH3)、
4.50(2H,s,インドール環2位)、5.06
(2H,s,PhCH2O−)、6.64(1H,d
d,J=2.0,8.3Hz,C5−H)、7.28〜
7.54(6H,m,Ar−H)、7.66(1H,
s,C7−H)。
ら再結晶) MS:441(M+),385,341,326,28
2,91 元素分析値(%) C24H27NO7として NMR(CDCl3)δ:1.56(9H,s,t−B
uOCO)、3.79(6H,s,COOCH3)、
4.50(2H,s,インドール環2位)、5.06
(2H,s,PhCH2O−)、6.64(1H,d
d,J=2.0,8.3Hz,C5−H)、7.28〜
7.54(6H,m,Ar−H)、7.66(1H,
s,C7−H)。
【0054】実施例4
【0055】
【化30】
【0056】6−ベンジルオキシ−1−t−ブトキシカ
ルボニル−3,3−ジ(メトキシカルボニル)−2,3
−ジヒドロ−(1H)−インドール441.5mg(1
mM)をメタノール10mlに懸濁し、20%水酸化カ
リウム水溶液0.6mlを加え、50℃で1時間加熱し
た後、溶媒を留去した。残渣をテトラヒドロフラン5m
lに溶かし、20%酢酸水溶液10mlを加え、50℃
で30分加温した。反応液を酢酸エチルで抽出し、飽和
食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
留去すると結晶が得られた。これをエーテル−ヘキサン
で洗浄すると目的とする6−ベンジルオキシ−1−t−
ブトキシカルボニル−2,3−ジヒドロ−(1H)−イ
ンドール−3−カルボン酸が331.2mg得られた。
濾液を濃縮し、分取用薄層シリカゲルクロマトグラフィ
ーで精製する事により目的物が更に27.7mg(計3
58.9mg、97%)得られた。
ルボニル−3,3−ジ(メトキシカルボニル)−2,3
−ジヒドロ−(1H)−インドール441.5mg(1
mM)をメタノール10mlに懸濁し、20%水酸化カ
リウム水溶液0.6mlを加え、50℃で1時間加熱し
た後、溶媒を留去した。残渣をテトラヒドロフラン5m
lに溶かし、20%酢酸水溶液10mlを加え、50℃
で30分加温した。反応液を酢酸エチルで抽出し、飽和
食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
留去すると結晶が得られた。これをエーテル−ヘキサン
で洗浄すると目的とする6−ベンジルオキシ−1−t−
ブトキシカルボニル−2,3−ジヒドロ−(1H)−イ
ンドール−3−カルボン酸が331.2mg得られた。
濾液を濃縮し、分取用薄層シリカゲルクロマトグラフィ
ーで精製する事により目的物が更に27.7mg(計3
58.9mg、97%)得られた。
【0057】 融点 176〜177℃ (ヘキサン−酢酸エチルから
再結晶) MS:369(M+),313,269,224,91 元素分析値(%) C21H23NO5として NMR(CDCl3)δ:1.56(9H,s,t−B
uOCO)、4.06〜4.21(2H,s,インドー
ル環2位)、4.37(1H,m,インドール環3
位)、5.06(2H,s,PhCH2O−)、6.5
9(1H,dd,J=2.4,8.3Hz,C5−
H)、7.27(1H,d,J=8.3Hz,C4−
H)、7.24〜7.54(6H,m,Ar−H)、
7.66(1H,s,C7−H)。
再結晶) MS:369(M+),313,269,224,91 元素分析値(%) C21H23NO5として NMR(CDCl3)δ:1.56(9H,s,t−B
uOCO)、4.06〜4.21(2H,s,インドー
ル環2位)、4.37(1H,m,インドール環3
位)、5.06(2H,s,PhCH2O−)、6.5
9(1H,dd,J=2.4,8.3Hz,C5−
H)、7.27(1H,d,J=8.3Hz,C4−
H)、7.24〜7.54(6H,m,Ar−H)、
7.66(1H,s,C7−H)。
【0058】実施例5
【0059】
【化31】
【0060】6−ベンジルオキシ−1−t−ブトキシカ
ルボニル−2,3−ジヒドロ−(1H)−インドール−
3−カルボン酸184.7mg(0.5mM)をテトラ
ヒドロフラン1mlに溶解し、氷冷下、塩化チオニル1
82.4ml(2.5mM)を滴下して2時間撹拌後、
溶媒を留去した。(S)−(−)−4−ベンジル−2−
オキサゾリジノン132.9mg(0.75mM)をテ
トラヒドロフラン3mlに溶解し、−78℃にてn−ブ
チルリチウム469μl(0.75mM)を滴下し、1
5分撹拌後、先の残渣をテトラヒドロフラン1mlに溶
解した溶液を同温にて滴下した。1時間後、反応液に飽
和炭酸水素ナトリウムと飽和食塩水を加え、酢酸エチル
で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製
すると、アミド体Aが58.3mg、アミド体Bが7
0.5mg、それぞれ無色泡状物として得られた。
ルボニル−2,3−ジヒドロ−(1H)−インドール−
3−カルボン酸184.7mg(0.5mM)をテトラ
ヒドロフラン1mlに溶解し、氷冷下、塩化チオニル1
82.4ml(2.5mM)を滴下して2時間撹拌後、
溶媒を留去した。(S)−(−)−4−ベンジル−2−
オキサゾリジノン132.9mg(0.75mM)をテ
トラヒドロフラン3mlに溶解し、−78℃にてn−ブ
チルリチウム469μl(0.75mM)を滴下し、1
5分撹拌後、先の残渣をテトラヒドロフラン1mlに溶
解した溶液を同温にて滴下した。1時間後、反応液に飽
和炭酸水素ナトリウムと飽和食塩水を加え、酢酸エチル
で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製
すると、アミド体Aが58.3mg、アミド体Bが7
0.5mg、それぞれ無色泡状物として得られた。
【0061】アミド体A: NMR(CDCl3)δ:1.58(9H,s)、2.
81(1H,dd,J=9.8,13.2Hz)、3.
34(1H,dd,J=10.3,13.2Hz)、
4.24〜4.30(4H,m)、4.64〜4.68
(1H,m)、5.06(2H,s)、5.33(1
H,br)、6.58(1H,dd,J=2.4,8.
3Hz)、7.04(1H,d,J=8.3Hz)、
7.19〜7.44(11H,m)、7.71(1H,
br)。
81(1H,dd,J=9.8,13.2Hz)、3.
34(1H,dd,J=10.3,13.2Hz)、
4.24〜4.30(4H,m)、4.64〜4.68
(1H,m)、5.06(2H,s)、5.33(1
H,br)、6.58(1H,dd,J=2.4,8.
3Hz)、7.04(1H,d,J=8.3Hz)、
7.19〜7.44(11H,m)、7.71(1H,
br)。
【0062】アミド体B: NMR(CDCl3)δ:1.57(9H,s)、2.
77(1H,dd,J=9.5,13.7Hz)、3.
23(1H,dd,J=2.9,13.7Hz)、4.
06〜4.19(1H,m)、4.24〜4.43(2
H,m)、4.42(1H,dd,J=3.7,11.
7Hz)、4.69〜4.74(1H,m)、5.07
(2H,s)、5.39(1H,br)、6.91(1
H,dd,J=2.4,8.3Hz)、7.12〜7.
44(11H,m)、7.72(1H,br)。
77(1H,dd,J=9.5,13.7Hz)、3.
23(1H,dd,J=2.9,13.7Hz)、4.
06〜4.19(1H,m)、4.24〜4.43(2
H,m)、4.42(1H,dd,J=3.7,11.
7Hz)、4.69〜4.74(1H,m)、5.07
(2H,s)、5.39(1H,br)、6.91(1
H,dd,J=2.4,8.3Hz)、7.12〜7.
44(11H,m)、7.72(1H,br)。
【0063】実施例6 アミド体A18.7mg(35.4mM)をテトラヒド
ロフラン0.5mlに溶解し、酢酸7μl、n−トリエ
チルボラン(1.0モルテトラヒドロフラン溶液)4
2.5μlを加え、1時間撹拌後、0℃にて水素化ホウ
素リチウム(2.0モルテトラヒドロフラン溶液)3
5.4μlを滴下して1時間後、室温に昇温して30分
撹拌した。反応液に10%クエン酸を加え、1.5時間
撹拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、10%炭
酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた
残渣を分取用薄層シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=1:1)で精製すると無色ガム状の
6−ベンジルオキシ−1−t−ブトキシカルボニル−
(3S)−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロ−(1
H)−インドールが9.6mg(76%)得られた。
ロフラン0.5mlに溶解し、酢酸7μl、n−トリエ
チルボラン(1.0モルテトラヒドロフラン溶液)4
2.5μlを加え、1時間撹拌後、0℃にて水素化ホウ
素リチウム(2.0モルテトラヒドロフラン溶液)3
5.4μlを滴下して1時間後、室温に昇温して30分
撹拌した。反応液に10%クエン酸を加え、1.5時間
撹拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、10%炭
酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた
残渣を分取用薄層シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル=1:1)で精製すると無色ガム状の
6−ベンジルオキシ−1−t−ブトキシカルボニル−
(3S)−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロ−(1
H)−インドールが9.6mg(76%)得られた。
【0064】 〔α〕23 D +26.4゜(c 0.64、ジクロロメ
タン) (文献値 〔α〕25 D +25.0゜(c 0.4、ジ
クロロメタン)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミ
カル・ソサイエティー、112巻、5238、1990
年) 同様にアミド体B33.6mg(63.6mM)から3
R体が21.7mg(96%)得られた。 〔α〕23 D −26.3゜(c 0.434、ジクロロ
メタン)。
タン) (文献値 〔α〕25 D +25.0゜(c 0.4、ジ
クロロメタン)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミ
カル・ソサイエティー、112巻、5238、1990
年) 同様にアミド体B33.6mg(63.6mM)から3
R体が21.7mg(96%)得られた。 〔α〕23 D −26.3゜(c 0.434、ジクロロ
メタン)。
【0065】実施例7 アミド体B1mg(1.9mmol)を0.2mlの溶
媒に溶解し、そこへDBU0.38μmol(0.2当
量)を含む溶媒を加え、50〜60℃で7時間加温し
た。
媒に溶解し、そこへDBU0.38μmol(0.2当
量)を含む溶媒を加え、50〜60℃で7時間加温し
た。
【0066】エピメリ化の比率を高速液体クロマトグラ
フィー(Hibar LiChrosorb Si60
7μm、ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて求めた
ところ、各溶媒中でのエピメリ化比率は以下のようであ
った。
フィー(Hibar LiChrosorb Si60
7μm、ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて求めた
ところ、各溶媒中でのエピメリ化比率は以下のようであ
った。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明化合物を用いる事
により、制癌剤としての用途が期待されているシクロプ
ロパ[c]ピロロ[3,2−e]インドール誘導体及び
ピロロ[3,2−e]インドール誘導体の重要な製造中
間体である、光学活性な3−ヒドロキシメチル−2,3
−ジヒドロインドール誘導体を効率よく製造することが
可能である。
により、制癌剤としての用途が期待されているシクロプ
ロパ[c]ピロロ[3,2−e]インドール誘導体及び
ピロロ[3,2−e]インドール誘導体の重要な製造中
間体である、光学活性な3−ヒドロキシメチル−2,3
−ジヒドロインドール誘導体を効率よく製造することが
可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 209/42 C07D 209/12 C07D 403/06 C07D 413/06 C07D 417/06 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (11)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基を、R2は水素原子又はCOOR1(R1は前述の通
り)を、Xは2つの水素原子を表すか、単一の酸素原子
又は硫黄原子を、R3は水素原子又はアミノ基の保護基
を、R4は水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5は水
素原子又は水酸基の保護基を示す。ただし、式中Xが酸
素原子のとき、R 2 が水素原子のものを除く)で表され
る2,3−ジヒドロインドール−3,3−ジカルボン酸
及び2,3−ジヒドロインドール−3−カルボン酸誘導
体。 - 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 (式中、R3は水素原子又はアミノ基の保護基を、R4は
水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5は水素原子又
は水酸基の保護基、R6及びR7は同一又は相異なって水
素原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状の低級アル
キル基、ベンジル基、フェニル基を、Y及びZは同一又
は相異なって酸素原子、硫黄原子、置換イミノ基を示
す)で表される2,3−ジヒドロインドール−3−カル
ボン酸誘導体。 - 【請求項3】 一般式(4a) 【化3】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基を、R5は水素原子又は水酸基の保護基を示す)で
表される化合物にカルボニル又はチオカルボニル導入試
薬を作用させる事を特徴とする一般式(1a) 【化4】 (式中、Xaは酸素原子又は硫黄原子を示し、R1及び
R5は前記に同じ意味を示す)で表される化合物の製造
方法。 - 【請求項4】 一般式(1b) 【化5】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基を、R5は水素原子又は水酸基の保護基を示す)で
表される化合物に硫化剤を作用させる事を特徴とする一
般式(1c) 【化6】 (式中、R1及びR5は前記に同じ意味を示す)で表され
る化合物の製造方法。 - 【請求項5】 一般式(1d) 【化7】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基を、R3は水素原子又はアミノ基の保護基を、R5は
水素原子又は水酸基の保護基を、Xは2つの水素原子を
表すか、単一の酸素原子又は硫黄原子を示す)で表され
る化合物にニトロ化剤を作用させる事を特徴とする一般
式(1e) 【化8】 (式中、R1、R3、R5及びXは前記に同じ意味を示
す)で表される化合物の製造方法。 - 【請求項6】 一般式(1f) 【化9】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基を、R3は水素原子又はアミノ基の保護基を、R4は
水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5は水素原子又
は水酸基の保護基を、Xaは酸素原子又は硫黄原子を示
す)で表される化合物に還元剤を作用させる事を特徴と
する一般式(1g) 【化10】 (式中、R1、R3、R4及びR5は前記に同じ意味を示
す)で表される化合物の製造方法。 - 【請求項7】 一般式(1h) 【化11】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基を、R4は水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5
は水素原子又は水酸基の保護基を、Xは2つの水素原子
を表すか、単一の酸素原子又は硫黄原子を示す)で表さ
れる化合物にアミノ基保護剤を作用させる事を特徴とす
る一般式(1i) 【化12】 (式中、R3aはアミノ基の保護基を示し、R1、R4、R
5及びXは前記に同じ意味を示す)で表される化合物の
製造方法。 - 【請求項8】 一般式(1g) 【化13】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキ
ル基を、R3は水素原子又はアミノ基の保護基を、R4は
水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5は水素原子又
は水酸基の保護基を示す)で表される化合物を加水分解
し、続いて脱炭酸させる事を特徴とする一般式(1j) 【化14】 (式中、R3、R4及びR5は前記に同じ意味を示す)で
表される化合物の製造方法。 - 【請求項9】 一般式(1j) 【化15】 (式中、R3は水素原子又はアミノ基の保護基を、R4は
水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5は水素原子又
は水酸基の保護基を示す)で表される化合物又はその反
応性誘導体と一般式(5) 【化16】 (R6及びR7は同一又は相異なって水素原子又は炭素数
1〜6の直鎖状又は分岐状の低級アルキル基、ベンジル
基、フェニル基を、Y及びZは同一又は相異なって酸素
原子、硫黄原子、置換イミノ基を示す)で表される化合
物とを反応させ、必要ならば光学活性体に分割する事を
特徴とする一般式(2) 【化17】 (式中、R3、R4、R5、R6、R7、Y及びZは前記に
同じ意味を示す)で表される化合物の製造方法。 - 【請求項10】 一般式(2a) 【化18】 (式中、R3は水素原子又はアミノ基の保護基を、R4は
水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5は水素原子又
は水酸基の保護基を、R6及びR7は同一又は相異なって
水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状の低級ア
ルキル基、ベンジル基、フェニル基を、Y及びZは同一
又は相異なって酸素原子、硫黄原子、置換イミノ基を示
す)で表される光学活性化合物又は2種のジアステレオ
マー混合物を塩基で処理する事を特徴とする一般式(2
a)で表される化合物のエピメリ化方法。 - 【請求項11】 一般式(2) 【化19】 (式中、R3は水素原子又はアミノ基の保護基を、R4は
水素原子、ニトロ基又はアミノ基を、R5は水素原子又
は水酸基の保護基を、R6及びR7は同一又は相異なって
水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状の低級ア
ルキル基、ベンジル基、フェニル基を、Y及びZは同一
又は相異なって酸素原子、硫黄原子、置換イミノ基を示
す)で表される化合物に還元剤を作用させる事を特徴と
する一般式(3) 【化20】 (式中、R3、R4及びR5は前記に同じ意味を示す)で
表される化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05553792A JP3224584B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | 2,3−ジヒドロインドール−3,3−ジカルボン酸及び2,3−ジヒドロインドール−3−カルボン酸誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05553792A JP3224584B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | 2,3−ジヒドロインドール−3,3−ジカルボン酸及び2,3−ジヒドロインドール−3−カルボン酸誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05255245A JPH05255245A (ja) | 1993-10-05 |
JP3224584B2 true JP3224584B2 (ja) | 2001-10-29 |
Family
ID=13001475
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05553792A Expired - Fee Related JP3224584B2 (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-13 | 2,3−ジヒドロインドール−3,3−ジカルボン酸及び2,3−ジヒドロインドール−3−カルボン酸誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3224584B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007119352A (ja) * | 2005-10-25 | 2007-05-17 | Ube Ind Ltd | 2−アリール又はヘテロアリール酢酸化合物の製法 |
-
1992
- 1992-03-13 JP JP05553792A patent/JP3224584B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05255245A (ja) | 1993-10-05 |
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