JP3224427U - 垂直型回転体 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造でありながら風を受ける帆の面積を簡単に大きくでき、微風でも一定量の風力を受ける事ができ、また、風を受けたときの帆部材の振動を抑える垂直型回転体を提供する。【解決手段】帆部材14は、図面手前方向から風を受けると、開口部S1を閉じる方向に回転してストッパ111に当接部143が当接する。これにより主軸フレーム121、131および主軸シャフト11に回転力を与え、垂直型回転体10全体が回転する。帆部材14の帆羽142は、ほぼ三角形状を有しているので、開口部S1の大部分を塞ぐことができ、微風でも一定量の風力を受ける事ができる。当接部143がストッパ111と一点で当接する形状なので、四角形状のものと比較して風を受けたときの帆部材14の振動を抑えることができる。【選択図】図1

Description

本考案は、風や水などの流体の力を受けて回転する垂直型回転体に関するものである。
従来、風力発電システムとして、風を受ける面に窓をつけ、風が回転を妨げる方向では窓が開くようにした技術がある(先行文献1)。
しかし、上記先行文献1では、窓が開いている状態でも窓以外の部分では風を受けてしまうので、回転効率が悪いという問題がある。
一方、先行文献2には、枠体のロータと、その一部を塞ぐ風受け板を有する技術が記載されている。しかし、風受け板は四角形状のため、風を受けたときに角部分が振動してスムーズな回転ができないという問題があった。
実用新案登録第3006307号 実用新案登録第3098761号
本考案では、微風の風でも一定量の風力を受ける事ができ、また、風を受けたときの帆部材の振動を抑えることで回転効率の良い垂直型回転体を提供することを目的とする。
本考案は、流体の力を受けて回転する垂直型回転体において、軸心がほぼ鉛直に設けられる回転自在な主軸シャフトと、一端部が前記主軸シャフトの上部に設けられ、ほぼ水平面に沿って回転自在に設けられる第1の主軸フレームと、一端部が前記主軸シャフトの前記第1の主軸フレームより下方に設けられ、前記第1の主軸フレームと対向しかつ一体に回転自在に設けられる第2の主軸フレームと、前記主軸シャフトの一部に設けられるストッパと、前記流体の力を受けることにより、前記第1の主軸フレームの他端部に設けられる第1の支持部と前記第2の主軸フレームの他端部に設けられる第2の支持部とを結ぶ軸心周りに回転可能に設けられ、かつ前記ストッパと当接できる位置に頂点を持つ形状を有する帆部材と、前記頂点に設けられ、前記主軸シャフトおよび前記主軸フレームで形成される開口部の一部を前記帆部材が所定方向から塞いだときに前記ストッパに当接することで前記帆部材の回転を止める当接部と、を有することを特徴とする。
本考案によれば、主軸シャフトの一部にストッパを設けることで帆部材の回転を止めるようにしたので、簡単な構造でありながら風を受ける帆の面積を簡単に大きくでき、微風でも一定量の風力を受ける事ができる。また、帆部材を受け止めるストッパと当接する当接部を帆部材の頂点に設けることで、風を受けたときの帆部材の振動を抑えることができ、回転効率がよくなる。
本考案の第1の実施例の垂直型風力発電機を風上側から見た概略側面図である。 図1の矢印A1方向から見た概略側面図である。 垂直型風力発電機の構成および動作を示す平面図である。 主軸シャフトの支持台への取り付け構造を示す一部断面図である。 帆部材の取り付け構造を示す一部断面図である。 当接部の具体的な構成を示す図である。 図6のA2−A2線に沿う断面図である。 本考案の第2の実施例の垂直型風力発電機を風上側から見た概略側面図である。 第2の実施例の帆部材の取り付け構造を示す一部断面図である。 第2の実施例のストッパの構成を示す図である。 第3の実施例の帆部材の取り付け構造を示す一部断面図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について、垂直型回転体を有する垂直型風力発電機を例にとり説明する。但し、本考案は風力発電機に限定されるものではなく、水流発電機等の他の動力源にも適用可能である。
図1は本考案の第1の実施例の垂直型風力発電機を風上側から見た概略側面図、図2は図1の矢印A1方向から見た概略側面図、図3は垂直型風力発電機の構成および動作を示す平面図、図4は主軸シャフトの支持台への取り付け構造を示す一部断面図である。
図1に示すように、垂直型風力発電機1は、垂直型回転体10と、それを支持する支持台20とを有する。垂直型回転体10は、支持台20に鉛直に取り付けられた主軸シャフト11を有する。円柱状の主軸シャフト11の下端部111は、図4に示すように、支持台20の円筒状の支持部211内に挿入され、ベアリング212およびベアリング213を介して回転自在に取り付けられている。この主軸シャフト11の下端部111は、図1に示すように、支持台20内に設けられたギア21と連結され、さらにギア21を介してトルクコンバータ22および発電機23と連結されている。
主軸シャフト11の上端には第1の主軸フレーム部12が、下端には第2の主軸フレーム部13が設けられている。主軸フレーム部12は、4本の主軸フレーム121、122、123、124を有している。4本の主軸フレーム121、122、123、124は、主軸シャフト11を軸として、水平面内で互いに90度の向きとなるように一体に設けられている。
一方、主軸フレーム部13は、4本の主軸フレーム131、132、133、134を有している。4本の主軸フレーム131、132、133、134は、主軸シャフト11を軸として、水平面内で互いに90度の向きとなるように一体に設けられている。このとき主軸フレーム131は上側の主軸フレーム121と、主軸フレーム132は主軸フレーム122と、主軸フレーム133は主軸フレーム123と、さらに主軸フレーム134は主軸フレーム124とそれぞれ対向するように形成されている。
図1に示すように、主軸フレーム121端部の支持部121aおよび主軸フレーム131端部の支持部131aの間には、帆部材14が設けられている。帆部材14は、シャフト141に固定された2本のフレーム144、145と、これらフレーム144、145に取り付けられた帆羽142と、当接部143とを有している。帆部材14は、シャフト141とフレーム144、145によって、風を受ける部分がほぼ三角形状に形成されている。ここで、フレーム144、145は、ほぼ同じ長さに形成されているが、異なる長さであっても問題はない。
図5は帆部材の取り付け構造を示す一部断面図である。支持部121aおよび支持部131a間には、帆部材固定用シャフト121bが連結されており、この帆部材固定用シャフト121bにベアリング141a等を介して帆部材14の円筒状のシャフト141が回転自在に設けられている。
シャフト141とフレーム144、145の間には、帆羽143が、例えばシャフト141とフレーム144、145の内側部に形成された穴144aなどに図示しない紐等を介して結び付けられている。ここで、帆羽142は、ビニール、プラスチック繊維、布等からなる。また、フレーム144、145は、軽量鋼、ロープもしくは帯鋼等で構成される。
フレーム144、145の接続部分であり、三角形状の一つの頂点となる部分には、当接部143が形成されている。図6は当接部143の具体的な構成を示す図であり、図7は図6のA2−A2線に沿う断面図である。主軸シャフト11の側面には、ストッパ111が設けられている。ストッパ111は、その内側面111aが凹状に形成されている。ストッパ111は、帆部材14が所定方向から風を受けて回転したときに、帆部材14のストッパ143が内側面111aに当接する位置および形状に形成されている。このような垂直型回転体10には、主軸シャフト11、主軸フレーム121、131、およびシャフト141によって、開口部S1が形成される。
他の帆部材15、16、17は、帆部材14と同じ形状を有しており、シャフト151が主軸フレーム122および132間に、シャフト161が主軸フレーム123および133間、シャフト171が主軸フレーム124および134間にそれぞれ回転自在に取り付けられている。また、帆部材15は帆羽152および当接部153、帆部材16は帆羽162および当接部163、帆部材17は帆羽172および当接部173をそれぞれ有している。主軸シャフト11の側面には、等間隔をおいてストッパ112、113および114が設けられており、それぞれ対応する当接部153、163および173が当接する位置および形状に構成されている。
このような垂直型回転体10には、主軸シャフト11、主軸フレーム122、132、およびシャフト151によって開口部S2が、主軸シャフト11、主軸フレーム123、133、およびシャフト161によって開口部S3が、主軸シャフト11、主軸フレーム124、134、およびシャフト171によって開口部S4がそれぞれ形成される。なお、帆部材15、16および17の具体的な構造は帆部材14とほぼ同じなので、詳しい説明は省略する。
次に、このような構成の垂直型風力発電機1の動作について説明する。図3に示すように、例えば風が正面側から奥に向かって吹いた場合、当接部143がストッパ111に当接している帆部材14の帆羽142が風を受けることにより、垂直型回転体10全体は図面の反時計回りに回転する。そして、帆部材15の位置に来ると、帆羽152の風から受ける力の向きが変わるので、帆部材15はシャフト151を軸にして反時計回りに回転を開始し、風と平行になった状態で停止する。そして、帆部材16のように風に抵抗する向きに移動している間は、帆羽162が風と平行の向きを維持したまま回転する。
このとき、開口部S3は完全に開放されるため、風の抵抗を受けることがない。よって、より効率の良い回転動作が可能となる。また、主軸シャフト11の一部に設けられたストッパ111によって帆部材14の回転を止めるようにしたので、帆部材14の横幅を開口部S3の横幅とほぼ同じにできる。これにより、簡単な構造でありながら風を受ける帆の面積を簡単に大きくでき、微風でも一定量の風力を受けるができる。また、帆部材14の回転の周端部分を、当接部143を頂点とする三角形状に形成したので、従来の四角形状のものと比較して風による振動が防止できる。これにより、さらに効率の良い回転動作が可能となり、高い発電効率を得ることができる。
なお、本実施例では、4枚の帆部材を設ける構成を示したが、これに限られることなく、例えば3枚帆〜6枚帆構造としてもよい。
次に本考案の第2の実施例について説明する。図8は第2の実施例の垂直型風力発電機を風上側から見た概略側面図である。また、図9は第2の実施例の帆部材の取り付け構造を示す一部断面図である。なお、第1の実施例と同じ構成部分については同一番号を付し、説明を省略する。
図8に示すように、本実施例の縦型風力発電機30は三角形状の帆部材31、32、33および34を有する。帆部材31は、底辺部に設けられるフレーム311と、このフレーム311および図示されていない軽量鋼、ロープもしくは帯鋼等で構成されるフレームに取り付けられた帆羽312と、当接部313とを有する。帆羽312は、ビニール、プラスチック繊維、布等からなる。また、主軸シャフトの下端部の側面には、等間隔をおいてストッパ115、116、117および118が設けられている。
図9に示すように、主軸フレーム121の支持部121aには、ベアリング314aおよびベアリング314bを介して軸314が回転自在に設けられている。一方、主軸フレーム131の支持部131aには、ベアリング315aおよびベアリング315bを介して軸315が回転自在に設けられている。軸314の下端には、帆部材31の頂点31aが固定されている。一方、軸315の上端には、帆部材31のフレーム311の一部が固定されている。これにより、帆部材31は、軸314と軸315を結ぶ軸線周りに回転可能に取り付けられている。
帆部材31の辺312aおよび辺312bは、互いに長さが異なり、ここでは、辺312aのほうが長くなるように形成されている。長い方の辺312a側の頂点31bとフレーム311との連結部分は、当接部313として構成されている。
図10はストッパ115の構成を示す図である。ストッパ115は、主軸シャフト11の下端部の側面に設けられている。ストッパ115は、その内側面115aが徐々に狭くなるように形成されており、帆部材31が所定方向から風を受けて回転したときに、帆部材31の当接部313が内側面115aに当接するように形成されている。
このような構成により、本実施例の帆部材31の上側の頂点31aを回転軸314に固定したので、辺312b側を軸314、315より外側に張り出すことができる。このため、主軸フレーム121等の主要構成要素のサイズを変えることなく帆羽312を大きくできる。よって、低コストで効率よく風を受けることが可能となる。
次に本考案の第3の実施例について説明する。図11は第3の実施例の垂直型風力発電機を風上側から見た概略側面図である。なお、第1および第2の実施例と同じ構成部分については同一番号を付し、説明を省略する。
図11に示すように、帆部材41には、そのフレーム411の上側に帆羽412が、下側に帆羽413が設けられている。帆羽412は、その辺412aおよび412bがフレーム411の各端部付近から張られた図示されていない軽量鋼、ロープもしくは帯鋼等取り付けられ、その頂点41aが支持部121aの軸314に固定されている。また、辺412aおよび412bは互いに長さが異なり、ここでは、辺412aのほうが長くなるように形成されている。
一方、帆羽413は、その辺413aおよび413bがフレーム411の各端部付近から張られた図示されていない軽量鋼、ロープもしくは帯鋼等取り付けられ、その頂点41bが支持部131aの軸315に固定されている。また、辺413aおよび413bは互いに長さが異なり、ここでは、辺412aのほうが長くなるように形成されている。このような帆羽412および413を有する帆部材41は、全体がひし形形状となっている。
帆部材41の長い辺側の頂点41cが固定されているフレーム411の端部は、当接部414として構成されている。この当接部414は、主軸シャフト11に設けられた図示しないストッパに当接することで、帆部材41の所定方向の回転を停止できる。
このように、帆部材41全体の形状をひし形にすることにより、第2の実施例の帆部材31よりもさらに帆羽の面積を大きくでき、さらに低コストで効率よく風を受けることが可能となる。
風力発電機に限定されるものではなく、水流発電機等の他の動力源にも適用可能である。
1 垂直型風力発電機
10 垂直型回転体
11 主軸シャフト
14 帆部材
111 ストッパ
121 主軸フレーム
131 主軸フレーム
141 シャフト
142 帆羽
143 当接部

Claims (3)

  1. 流体の力を受けて回転する垂直型回転体において、
    軸心がほぼ鉛直に設けられる回転自在な主軸シャフトと、
    一端部が前記主軸シャフトの上部に設けられ、ほぼ水平面に沿って回転自在に設けられる第1の主軸フレームと、
    一端部が前記主軸シャフトの前記第1の主軸フレームより下方に設けられ、前記第1の主軸フレームと対向しかつ一体に回転自在に設けられる第2の主軸フレームと、
    前記主軸シャフトの一部に設けられるストッパと、
    前記流体の力を受けることにより、前記第1の主軸フレームの他端部に設けられる第1の支持部と前記第2の主軸フレームの他端部に設けられる第2の支持部とを結ぶ軸心周りに回転可能に設けられ、かつ前記ストッパと当接できる位置に頂点を持つ形状を有する帆部材と、
    前記頂点に設けられ、前記主軸シャフトおよび前記主軸フレームで形成される開口部の一部を前記帆部材が所定方向から塞いだときに前記ストッパに当接することで前記帆部材の回転を止める当接部と、
    を有することを特徴とする垂直型回転体。
  2. 前記帆部材は、全体がほぼ三角形状を有していることを特徴とする請求項1記載の垂直型回転体。
  3. 前記帆部材は、全体がほぼひし形形状を有していることを特徴とする請求項1記載の垂直型回転体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2023051721A (ja) * 2021-09-30 2023-04-11 有限会社 大治 回転体装置及び発電装置
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