JP3223178U - 装飾置物 - Google Patents

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謙 加藤
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【課題】液体に装飾材が浸漬された装飾置物として、多様な外観を有する紙製装飾材を提供する。【解決手段】透視性を有する容器10と、容器10に収容されたオイル20と、オイル20に浸漬された複数の装飾材とを有する。装飾材のうちの一部が、紙によって形成された紙製装飾材である。紙製装飾材のうちの一部が、水中の生物の外観を呈する水中生物紙製装飾材であるタツノオトシゴ装飾材30であり、紙が折り曲げ線で折り曲げられ、当該折り曲げ線を基準に対称の形状を有する対称装飾材であり、紙製装飾材として、夫婦岩の外観を有するものも存在する。【選択図】図1

Description

本考案は、観賞用の装飾置物に関するものである。
装飾置物として、「ハーバリウム」といわれるものがあり、近年注目を集めている。
これは、ガラス瓶の中にオイル(液体)が注入され、そのオイルの中にプリザーブドフラワーが浸漬され、ガラス瓶が密閉されて形成されている。プリザーブドフラワーとは、花等から所定の方法で水分を抜いて保存性を高めたものである。
そして、ハーバリウムについての技術の一例として、特許文献1に記載のものがある。
ハーバリウムは、オイルの中に花が存在することによって美しい外観を呈しており、装飾置物としての機能を有する。
しかしながら、上記の技術では、その外観の多様性を確保する上で、大きなネックがある。
すなわち、上記の技術は、花をメインとするものである。花には多様なものが存在するものの、やはりその外観には共通性があり、そのバリエーションには限界がある。
また、花は本来的に地上に存在するものであって、液体の中に花が存在する、という外観には違和感があるという考え方もある。
登録実用新案第3214664号公報
本考案は、液体に装飾材が浸漬された装飾置物として、多様な外観を有するものを容易に提供できる技術を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本考案の第1の態様は、観賞用の装飾置物であって、透視性を有する容器と、前記容器に収容された液体と、前記液体に浸漬された一又は複数の装飾材とを有し、前記装飾材のうちの少なくとも一部が、紙によって形成された紙製装飾材である、装飾置物である。
この態様の装飾置物では、次の作用効果が得られる。
すなわち、装飾材のうちの少なくとも一部が紙製装飾材であり、紙製の装飾材は、その切り方・折り方等を変えることによって、非常に大きな多様性を有する外観を容易に呈することが可能となる。
こうして、この装飾置物は、容易に多様な外観を有することが可能となる。
本考案の第2の態様は、第1の態様の装飾置物であって、前記紙製装飾材のうちの少なくとも一部が、水中の生物の外観を呈する水中生物紙製装飾材である、装飾置物である。
「水中の生物」の例として、タツノオトシゴ,イルカ,ヒトデ,貝,魚,エイ,カニ等がある。
この態様の装飾置物では、第1の態様の装飾置物の作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
すなわち、水中の生物の外観を呈する水中生物紙製装飾材が液体に浸漬されているため、水中の生物が水中に存在するかのような外観を呈することとなり、より自然な美しい外観を呈することとなる。
本考案の第3の態様は、第1又は第2の態様の装飾置物であって、前記紙製装飾材のうちの少なくとも一部が、折り曲げ線に沿って折り曲げられた紙によって形成され、当該折り曲げ線を基準に対称の形状を有する対称装飾材である、装飾置物である。
この態様の装飾置物では、第1又は第2の態様の装飾置物の作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
すなわち、対称装飾材は、折り曲げ線に沿って折り曲げられた紙によって形成され、当該折り曲げ線を基準に対称の形状を有している。このため、この対称装飾材については、紙を折り曲げ線で折り曲げ、所定の形状に沿ってその二枚重ね状の紙を同時に切断することによって、容易に製造することができる。
すなわち、その対称装飾材は、折り曲げ線を挟んで左右一対の基本形状体を有し、その折り曲げ線を基準に、所定の角度間隔を隔てて、両基本形状体が各方向に延びる立体的形状を呈することが可能となる。
こうして、この紙製装飾材(装飾置物)は、両基本形状体が「夫婦」を象徴する美しい外観を呈することも可能となる。
本考案の第4の態様は、第3の態様の装飾置物であって、前記紙製装飾材として、夫婦岩の外観を有するものもある、装飾置物である。
この態様の装飾置物では、第3の態様の装飾置物の作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
すなわち、この装飾置物は、夫婦を象徴し得る対称装飾材とともに、夫婦岩の外観を有する紙製装飾材も有することとなる。
こうして、この装飾置物では、夫婦円満のイメージを有する外観を呈することとなる。
本考案の第5の態様は、第1〜第4のいずれかの態様の装飾置物であって、前記装飾材として、ガラスビーズ、ガラス玉、プリザーブドフラワーのうちの一部又はすべても存在する、装飾置物である。
この態様の装飾置物では、第1〜第4のいずれかの態様の装飾置物の作用効果に加えて、次の作用効果が得られる。
すなわち、この装飾置物では、紙製装飾材に加えて、各種の装飾材が存在することとなり、より豊かな外観を呈することが可能となる。
本考案の一実施例の装飾置物を示す斜視図である。 本考案の一実施例の装飾置物を示す分解斜視図である。 本考案の一実施例の装飾置物のうちのタツノオトシゴ装飾材を示す図である。(a)は斜視図であり、(b)はその製造方法(製造の一工程)を示す図である。 本考案の一実施例の装飾置物のうちの夫婦岩装飾材を示す図である。(a)は斜視図であり、(b)はその製造方法(製造の一工程)を示す図である。 対称装飾材である水中生物紙製装飾材の他の例を示す図であり、(A)はイルカ装飾材を示す斜視図であり、(B)は二枚貝装飾材を示す斜視図であり、(C)はヒトデ装飾材を示す斜視図である。
次に、本考案の一実施例について、図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、この装飾置物は、容器10,オイル20(液体),複数の装飾材30,40,51,52,55を有している。
容器10は、容器本体12及び栓14(蓋)を有している。
容器本体12は、透明なガラス製の瓶であり、有底のほぼ円筒状をしている。その上部は絞られて小径部とされ、そのうちの上部には被螺合部(おねじ)が形成されている。容器本体12(小半径部)の上端部は開口している。
栓14は、金属製であり、めねじが形成されており、容器本体12の上部(被螺合部)に対して螺合され、取り付けられる。こうして、容器10は密閉状態となる。
オイル20としては、例えば、透明なシリコーンオイルが使用される。このオイル20が、容器10(容器本体12)内に収容されている。
複数の装飾材30,40,51,52,55は、オイル20内に浸漬された状態で、容器10(容器本体12)に収容されている。
装飾材30,40,51,52,55として、紙製装飾材30,40及びその他の装飾材51,52,55がある。
紙製装飾材30,40としては、タツノオトシゴ装飾材30,夫婦岩装飾材40がある。いずれも、特種東海製紙株式会社の「TANT」(登録商標)なる色紙(カラーペーパー)によって形成されている。
タツノオトシゴ装飾材30は、水中生物紙製装飾材であり、対称装飾材である。
すなわち、図3(a)に示すように、タツノオトシゴ装飾材30は、各々「タツノオトシゴ」の形状を有する左右一対の基本形状体30a,30bを有し、両基本形状体30a,30bが、その各々の口部及び尾部において連結された形状を有している。
一対の基本形状体30a,30bの境界部分が折り曲げ線63であり、折り曲げ線63を基準に、所定の角度間隔(例えば、5度〜45度)を隔てて、左右一対の基本形状体30a,30bが各方向に延びている。すなわち、折り曲げ線63が延びる方向に沿った視線で見ると、一対の基本形状体30a,30bがV字状に延びている。
このタツノオトシゴ装飾材30(図3(a))は、一枚の色紙60(カラーペーパ−)(図3(b))から、次のように製造される。
一枚の色紙60を折り曲げ線63になる線に沿って折り畳み、その二枚重ね状になった色紙60を同時に「タツノオトシゴ」の形状に切り抜く。その際、口部と尾部においては、折り曲げ線63の部分を切断せずに残しておく。こうして、折り曲げ線63の部分(口部及び尾部同士)で結合された一対の基本形状体30a,30bが形成される。
その切り抜き作業の後に、一対の基本形状体30a,30bが若干離隔するようにさせる(自然のままでも色紙60の多少の復元力で、そのようになる)ことによって、タツノオトシゴ装飾材30が形成される。
図4(a)に示すように、夫婦岩装飾材40は、三重県伊勢市の二見浦に存在する名勝である「夫婦岩」の形状を有するものである。
夫婦岩装飾材40は、夫岩部40a,妻岩部40b,連結縄部40c,ベース部40dを有している。
ベース部40dは水平状をしており、夫岩部40a及び妻岩部40bは、ベース部40dから鉛直上方に延びている。連結縄部40cは、夫岩部40a及び妻岩部40bを連結している。
この夫婦岩装飾材40(図4(a))は、一枚の色紙60(カラーペーパ−)(図4(b))から、次のように製造される。
一枚の色紙60に、折り曲げ線64を形成する(その後、折り曲げた状態に維持しても、元の平面状に戻してもよい)。その折り曲げ線64が、夫岩部40a及び妻岩部40bとベース部40dとの境界線になる。
その色紙60のうちの折り曲げ線64を境として一方を、夫岩部40a,妻岩部40b,連結縄部40cの形状に切る抜くとともに、ベース部40dの一部となる部分を残しておく。また、適宜、余分な部分を切断により削除する。
その後に、必要に応じて、折り曲げ線64の部分において、連結縄部40cとともに夫岩部40a及び妻岩部40bがベース部40dと垂直になるように折り曲げる。こうして、夫婦岩装飾材40が形成される。
図1及び図2に示すように、その他の装飾材51,52,55として、多数のガラスビーズ51,一又は複数のガラス玉52(いわゆるビー玉),複数のプリザーブドフラワー55がある。
プリザーブドフラワー55としては、かすみ草55a,あじさい55bがある。
図1に示すように、夫婦岩装飾材40は、容器10(容器本体12)の内部の下部に位置づけられている。
すなわち、夫婦岩装飾材40のベース部40d(図4(a))は、容器本体12(図1及び図2)の底部(符号省略)に接している。その状態で、多数のガラスビーズ51,ガラス玉52が容器本体12内に収容されている。いずれもその比重はオイル20よりも重いため、オイル20内において下方に沈む。
こうして、多数のガラスビーズ51及びガラス玉52のうちの少なくとも一部は、夫婦岩装飾材40のベース部40dに対して重石として機能し、ベース部40dが容器本体12の底部に対して安定的に接することとなる。こうして、夫婦岩装飾材40が容器本体12の内部の下部において安定的に維持される。
なお、夫婦岩装飾材40のベース部40dは、容器10の底部に対して予め接着剤によって固定されていてもよい。
また、タツノオトシゴ装飾材30や、その他の装飾材51,52,55は、適宜、所定の位置(高さ位置)に位置づくようにされてもよい。
なお、以上はあくまで、本考案の一実施例であり、他の種々の態様が考えられる。
例えば、図5に示すように、対称装飾材としての水中生物紙製装飾材が、イルカ装飾材30A,二枚貝装飾材30B,ヒトデ装飾材30C等であってよい。
図5(A)に示すように、イルカ装飾材30Aは、「イルカ」の形状を有する一対の基本形状体30Aa,30Abを有している。両基本形状体30Aa,30Abは、各々の口部及び尾部同士で結合されている。
図5(B)に示すように、二枚貝装飾材30Bは、「二枚貝の各殻片」の形状を有する一対の基本形状体30Ba,30Bbを有している。両基本形状体30Ba,30Bbは、蝶番部において結合されており、全体として1つの二枚貝(その貝殻)の形状を呈している。
図5(C)に示すように、ヒトデ装飾材30Cは、「ヒトデ」の形状を有する一対の基本形状体30Ca,30Cbを有している。両基本形状体30Ca,30Cbは、各々の2本の脚部(それらの先端部)同士で結合されている。
次に、この装飾置物の作用効果について、説明する。
この装飾置物の装飾材の一部が紙製装飾材30,40であり、紙製の装飾材は、非常に大きな多様性を有する外観を容易に呈することが可能となることから、この装飾置物は、容易に多様な外観を有することが可能となる。
また、紙製装飾材であるタツノオトシゴ装飾材30が、水中の生物であるタツノオトシゴの外観を呈する水中生物紙製装飾材であるため、その紙製装飾材(タツノオトシゴ装飾材30)は、オイル20(液体)の中に浸漬された状態で、水中にタツノオトシゴが存在するかのような外観を呈することとなり、より自然な美しい外観を呈することとなる。
紙製装飾材であるタツノオトシゴ装飾材30が対称装飾材であって、色紙60が折り曲げ線63で折り曲げられ、折り曲げ線63を基準に対称の形状を有しているため、色紙60が折り曲げられた状態で切断されることによって容易に製造することができる。
それとともに、左右一対の基本形状体30a,30bが折り曲げ線63を基準に各方向に延びる立体的形状を呈することが可能となるとともに、両基本形状体30a,30bによって「夫婦」を象徴する美しい外観を呈することとなる。
これによって、この装飾置物では、「夫婦岩」の外観を有する夫婦岩装飾材40とともに、夫婦円満のイメージを醸し出すこととなる。
なお、前述したように、上記のものはあくまで本発明の実施例にすぎず、当業者の知識に基づいて種々の変更を加えた態様で本考案を実施できることはもちろんである。
10 容器
20 オイル(液体)
30 タツノオトシゴ装飾材(水中生物紙製装飾材,対称装飾材)
30A イルカ装飾材(水中生物紙製装飾材,対称装飾材)
30B 二枚貝装飾材(水中生物紙製装飾材,対称装飾材)
30C ヒトデ装飾材(水中生物紙製装飾材,対称装飾材)
40 夫婦岩装飾材(紙製装飾材)
51 ガラスビーズ(装飾材)
52 ガラス玉(装飾材)
55a(55) かすみ草(プリザーブドフラワー)
55b(55) あじさい(プリザーブドフラワー)

Claims (5)

  1. 観賞用の装飾置物であって、
    透視性を有する容器と、
    前記容器に収容された液体と、
    前記液体に浸漬された一又は複数の装飾材とを有し、
    前記装飾材のうちの少なくとも一部が、紙によって形成された紙製装飾材である、
    装飾置物。
  2. 請求項1に記載の装飾置物であって、
    前記紙製装飾材のうちの少なくとも一部が、水中の生物の外観を呈する水中生物紙製装飾材である、
    装飾置物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の装飾置物であって、
    前記紙製装飾材のうちの少なくとも一部が、折り曲げ線に沿って折り曲げられた紙によって形成され、当該折り曲げ線を基準に対称の形状を有する対称装飾材である、
    装飾置物。
  4. 請求項3に記載の装飾置物であって、
    前記紙製装飾材として、夫婦岩の外観を有するものもある、
    装飾置物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の装飾置物であって、
    前記装飾材として、ガラスビーズ、ガラス玉、プリザーブドフラワーのうちの一部又はすべても存在する、
    装飾置物。
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