JP3222095B2 - ナトリウム−硫黄電池モジュールの運転方法 - Google Patents

ナトリウム−硫黄電池モジュールの運転方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、溶融ナトリウム
を陰極活物質とし、溶融硫黄を陽極活物質とするナトリ
ウム−硫黄単電池から構成されるモジュールの運転方法
に関し、さらに詳しくは、電池性能の経時劣化の程度に
応じた効率的な運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 ナトリウム−硫黄電池は、陰極活物質
である溶融金属ナトリウムと、陽極活物質である溶融硫
黄とを、ナトリウムイオンに対して選択的な透過性を有
するβ−アルミナ固体電解質で隔離して配し、通常28
0〜370℃で作動させる充放電が可能な高温二次電池
であり、近年、大規模な電力貯蔵/供給システムとして
の実用化に期待が高まっている。
【0003】 ナトリウム−硫黄電池は、放電時には溶
融ナトリウムが電子を放出してナトリウムイオンとな
り、これが固体電解質内を透過して陽極側に移動し、硫
黄及び外部回路から供給される電子と反応して多硫化ナ
トリウムを生成し、一方、充電時には、放電とは逆に多
硫化ナトリウムからナトリウムおよび硫黄が生成する反
応が起こる。
【0004】 ここで、上記多硫化ナトリウムの生成反
応は発熱反応であるため、放電時における総発熱量は、
通電電流および内部抵抗によって決まるジュール熱と多
硫化ナトリウムの生成反応による化学発熱量とを足した
熱量となる。反対に、多硫化ナトリウムからナトリウム
および硫黄が生成する反応は吸熱反応であるため、充電
時は内部抵抗によるジュール熱量と上記反応による吸熱
量により発熱となるか吸熱となるかが決まる。
【0005】 ところで、ナトリウム−硫黄電池の構成
部材、特にβ−アルミナから成る固体電解質、陽極活物
質である硫黄を収容するアルミニウム容器、固体電解質
とアルミニウム容器を接合するに際して間に介在させる
α−アルミナ製絶縁リング、およびこれらの部材間をシ
ールするガラス接合部、TCB接合部、アルミニウム溶
接部等の耐熱性には限界があり、また、化学的活性の高
いナトリウム、硫黄、多硫化ナトリウム等と高温で長時
間接触すると、腐食や劣化が起こる。したがって、ナト
リウム−硫黄電池の作動温度が一定値を超えることは好
ましくない。
【0006】 その一方で、固体電解質たるβ−アルミ
ナに対するナトリウムイオンの伝導率、陽極活物質であ
る硫黄およびそれを含浸させるために用いるグラファイ
トフェルトの導電率は温度が高いほど大きくなり、電池
の内部抵抗が小さくなる。したがって、充放電効率の面
からは、ナトリウム−硫黄電池を高温で作動させること
が好ましい。また、陽極における活物質の拡散性および
ナトリウムと硫黄から多硫化ナトリウムが生成する反応
の平衡から見ても、低温では、充電回復性に不利とな
る。
【0007】 したがって、電池反応により発生する熱
の利用と、電池を構成に不可欠な材料の特性および電池
を構成するための種々の部材の特性の制約から、ナトリ
ウム−硫黄電池の運転は280℃〜370℃の範囲で行
われることが一般的となっている。
【0008】 このようなナトリウム−硫黄電池の電池
反応による起電力は、約2V程度であるので、単電池で
は実用電圧に満たない。このため、上述した構造を有す
る単電池を所定数ほど断熱容器内に直並列に接続して収
容したナトリウム−硫黄電池モジュール(以下、「モジ
ュール」と記す)を形成し、さらにこのモジュールを所
定数ほど直並列に接続してバッテリーシステムが構成さ
れる。したがって、バッテリーシステムの運転において
は、モジュールの温度管理が重要となるので、このモジ
ュールの温度が前述した280℃〜370℃の温度範囲
に設定されることとなる。
【0009】 電力事業においては、電力需要の少ない
夜間電力を蓄えて、蓄えられた電力を需要の多い昼間に
供給する負荷平準化(ロードレベリング)が進められて
おり、その一つの手段として、上述のナトリウム−硫黄
電池を利用した電力設備の効率的な運用への取組みが行
われている。
【0010】 具体的には、モジュールの運転は、第一
休止段階、放電段階、第二休止段階、充電段階からなる
サイクルを繰り返すことで行なわれ、上記ロードレベリ
ングへの利用においては、1週間のうち月曜日から金曜
日までの平日にナトリウム−硫黄電池を充放電運転さ
せ、週末の土曜日と日曜日は昼間の電力需要が減少する
ため待機状態とする、いわゆる週間運転が行われる。
【0011】 したがって、この週間運転においてモジ
ュールの温度が最も高くなるのは一週間のうちの平日最
後の放電段階の終了時となるので、このときに、モジュ
ールが所定温度以上に上昇しないように、モジュールの
放熱量を設定しなければならない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】 上述の通り、ナトリ
ウム−硫黄電池は、腐食性を有する活物質等用い、高温
でヒートサイクルをかけながら作動させるために、電池
性能が経時的に低下する。ここでいう経時劣化は、主に
電池の内部抵抗の上昇を示し、この上昇に起因するジュ
ール熱の増加は充放電効率を低下させるが、高温で長期
使用する場合、電池の劣化を回避することは困難であ
る。しかしながら、この電池の劣化の程度は短期的には
非常に小さなものであったので、従来は問題視されてい
なかった。
【0013】 ところが、発明者が、ナトリウム−硫黄
電池のモジュールを大規模化し、大規模電力設備として
の長期間、例えば15年以上といった使用の検討を進め
るにしたがい、この電池の内部抵抗の上昇によるジュー
ル熱の発生量の増大がモジュールの設計に大きな影響を
及ぼすことが明らかとなってきた。
【0014】 一方、モジュールの内部温度をヒータに
より280℃以上に維持しながら、温度上限340℃〜
370℃を超えず、さらに、内部発熱量を1週間のうち
に放熱して、ヒータ電力量をできるだけ少なくする設計
が、ヒータ電力を含んだ充放電効率を向上させるために
必要となる。
【0015】 ここで、温度上限は前述した電池の構成
材料等の制約や活物質による抵抗増加の割合を一定値以
下にするための限界である。一方、ヒータ制御による温
度下限は単電池活物質が液体状態で容易に単電池内を移
動するための限界である。
【0016】 しがって、経時変化による抵抗増加のも
たらすジュール発熱量の増大に応じて断熱容器からの放
熱量を経時的に変化させることが、単電池性能を最も有
効に発揮させ、充放電効率を最適に保つ有効な手段とな
る。しかし、単電池の内部抵抗の増加にともなって、断
熱容器の放熱量を変化させるために断熱容器を取り替え
ることはできない。
【0017】 さらに、モジュールの設計に当たって
は、初期性能ではなく、モジュールの使用寿命時におけ
る電力仕様を考慮することが好ましいために、経年後の
電池の使用末期の放熱量を予想して断熱容器を設計する
と、初期状態における放熱量が多くなるために、例えば
モジュールの保温に本来は必要ではないはずの電力の使
用を余儀なくされることとなり、電池本来の初期性能
(効率)を生かせないこととなる。
【0018】 このような課題を解決するために、本発
明者は、モジュールの内部発熱量に応じて放熱量を定期
的に変更し、単電池の経時劣化が進行しても、その時点
で最も効率的な運転を行う方法について検討し、本発明
に到達した。
【0019】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明によ
れば、複数のナトリウム−硫黄単電池を直並列に接続し
て断熱容器に収容したナトリウム−硫黄電池モジュール
の運転方法であって、当該モジュールの経時劣化予想に
よる発熱量と、当該断熱容器の設定内圧から定まる当該
断熱容器の放熱量とから、当該モジュールの運転時にお
ける充放電効率が良好となるように、必要な放熱量の変
更を行い、当該モジュールの放電段階における当該モジ
ュールの最高温度を340℃〜370℃の範囲内とする
ことを特徴とするナトリウム−硫黄電池モジュールの運
転方法、が提供される。
【0020】 また、本発明のナトリウム−硫黄電池モ
ジュールの運転方法においては、前記断熱容器の内圧を
制御することにより断熱容器からの放熱量を変更する方
法が好適に採用される。さらに、このような断熱容器内
の加圧方法として、断熱容器の外側壁に、一箇所以上の
内部に加熱ガス化物質(アザイド等)を充填した突起部
を形成し、この突起部をヒータ等を用いて局部加熱する
ことによりガス化物質を分解し、断熱容器内の圧力を高
める方法も好適に用いられる。
【0021】
【発明の実施の形態】 本発明においては、電池の劣化
に伴う内部発熱量の増大に合わせて、放熱量を変更する
ことが可能となることから、その時点での最も効率的な
運転を行うことが可能となる。以下、本発明の実施形態
について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれ
らの実施形態に限定されるものではない。
【0022】 図1は、本発明のモジュールの放熱量の
変更を行った場合の充放電効率の変化(A1〜A4)
と、放熱量の変更を行わない場合の充放電効率の変化
(B1〜B4)およびそれぞれの場合に同等に必要な放
熱量(C1〜C4)の変化の様子を示すものである。な
お、モジュールにおいては、一般的に図2に示されるよ
うに、充放電効率は多次関数にしたがって低下し、一
方、電池の内部抵抗の平均値は多次関数にしたがって上
昇することが経験的に認められているので、図1は図2
に示した経時変化に基づいて求められるものである。
【0023】 図1において、モジュールの放熱量を初
期より15年後の値に設定したとき、同じ充放電効率A
4およびB4を有しているとしている。したがって、モ
ジュールの充放電能力は15年経過後に同じとなる。ま
た、モジュールの放熱量の変更の有無にかかわらず、モ
ジュールの内部抵抗は経時的に大きくなり、このときの
発熱量は、ジュールの法則より抵抗値と電流値の二乗と
を掛け合わせた値となるので、電流値を一定とすると発
熱量は抵抗値に比例して大きくなり、モジュール内に熱
を蓄積させず、温度上限を確保するに必要な放熱量は使
用開始時の点C1からC2およびC3を経て、15年後
にC4に達する。
【0024】 さて、モジュールの放熱量を変更しない
場合においては、15年使用経過後のC4に相当する放
熱量を有するように、モジュールを設計しなければなら
ない。この場合、使用開始時においては、必要なモジュ
ールの放熱量はC1であるから、(C4−C1)に相当
する熱量が不要に放出されることとなる。
【0025】 ここで、モジュールの充放電効率ηは、
放電電力量をQd、充電電力量をQc、このときの保温
のためのヒータ電力量をQhとすると、下記の式(1)
で表される。 η=Qd/(Qc+Qh) ・・・・・(1)
【0026】 さらに放熱量をQlossとすると、充
放電効率ηは下記の式(2)で表される。 η=Qd/(Qd+Qloss) ・・・・・(2)
【0027】 したがって、モジュールの充放電効率
は、ヒータによる加熱の有無にかかわらず放熱量により
決まるB1にとどまることとなる。
【0028】 このように、モジュールの放熱量の変更
を行わない場合には、モジュールの使用年数が経過して
内部発熱量が多くなるにつれて、不要な放熱量の絶対値
は小さくなっていくものの、結果的に使用開始から15
年を経過するまでは、モジュール自体、あるいはモジュ
ールを構成する単電池の特性を十分に発揮できないこと
となる。
【0029】 これに対し、本発明のモジュールの放熱
量を変更する運転方法によれば、モジュールの設計にお
いては、後から放熱量を変更することができるので、使
用開始時のモジュールの放熱量を、必要な放熱量C1に
設定することができる。この場合、外部から余分な加熱
(C4−C1)を行うことなく、モジュールは充放電運
転が可能なため、充放電効率A1が得られ、モジュール
自体の有する特性を十分に発揮することができる。
【0030】 さらに、経時変化によりモジュールの内
部抵抗が上昇し、必要な放熱量がC1からC2、さらに
C3と多くなっても、それに応じて放熱量が多くなるよ
うに変更することによってモジュールの異常加熱を防止
することが可能であり、常に、モジュールをその使用時
点において最も効率的な運転状態、例えばA2やA3、
に設定することが可能である。したがって、モジュール
の運転効率は、モジュールに含まれる単電池の特性劣化
にともなう充放電効率の低下にのみ依存して低下するこ
ととなり、断熱容器の設計の制約によるエネルギー損失
を抑えることができる。
【0031】 ここで、モジュールの最高到達温度は、
モジュールの使用期間の長短にかかわらず、その運転時
において340℃〜370℃に設定すると、常に電池の
充放電効率の高い状態で運転されることとなり、好まし
い。これに反して、370℃を超えてモジュール温度が
上昇すると、単電池を構成する部材の劣化の進行が早く
なるので好ましくなく、一方、340℃未満の温度で運
転すると、充放電効率が上がらず、モジュール自体のも
つ性能あるいはモジュールを構成する単電池の性能を十
分に発揮できないこととなる。
【0032】 なお、モジュールの放熱量の設定変更
は、1年〜数カ年程度の間隔で定期的に行えば十分であ
り、連続的に行うことは必ずしも必要としない。これ
は、数カ月から1年程度の短期間ではモジュール自体の
発熱量の変化が大きなものでなく、その時点での充放電
効率に大きな変化をもたらすものではないためである。
【0033】 このように、モジュールの放熱量の変更
の有無により、充放電効率に格段の差が生じ、結果的
に、モジュールの放熱量を変更することにより、図1に
おいて、使用開始から15年経過後に至るまで、図1中
の点A1→B1→B2→B3→A4(B4)→A3→A
2→A1で囲まれる略三角形の部分に相当するエネルギ
ーを無駄にすることなく有効に利用することが可能とな
る。
【0034】 次に、上述した放熱量の変更方法につい
て説明する。図3は、モジュール10の外観を示した斜
視図である。底面と側面にヒータを配設した断熱容器本
体11に複数の単電池15が直並列に接続して収容さ
れ、断熱容器上蓋12により断熱容器本体11が覆蓋、
密閉されてモジュール10が構成される。
【0035】 ここで、断熱容器本体11および断熱容
器上蓋12は、外周が金属板17で形成され、内部に数
十mm幅の断熱材18を充填した空洞部19を有する構
造となっている。さらに、断熱容器上蓋12の外表面に
は、真空引き用バルブ穴に管部13が設けられており、
ここから空洞部19の内圧(真空度)を調整して各断熱
容器の放熱量を制御できるようになっている。
【0036】 モジュール10の初期状態では、断熱容
器本体11および断熱容器上蓋12は、断熱性を高める
ために空洞部19は0.1Torr以下の低真空度に保
持される。ここで、図4に示されるように、断熱容器本
体11および断熱容器上蓋12の内圧による熱損失(放
熱量)の変化は真空度(内圧)により変化し、低真空度
となるにつれて放熱量が増大する。
【0037】 したがって、単電池15の内部抵抗が経
時劣化により大きくなることに起因するモジュール10
の発熱量の増大に対して、放熱量が多くなるように条件
を変更する必要がある場合に、管部13から所定量のガ
スを導入することで、空洞部19の真空度を低下させ
て、断熱容器上蓋12からの放熱性を上げ、モジュール
10の運転を効率のよい状態に変更することが可能とな
る。なお、断熱容器本体11についても、断熱容器上蓋
12と同様に真空度を調整して放熱量を変更することは
可能であるが、モジュール10内の温度分布の悪化を防
ぐために、通常は行わない。
【0038】 また、断熱容器上蓋12に取り付けられ
た管部13は、加圧のためのガス導入のみでなく、真空
度を上げるための設備にも接続できることが好ましい。
これは、断熱容器内圧の微調整や、誤って多量のガスを
導入してしまった場合等の再減圧等に利用できるからで
ある。
【0039】 その他の空洞部19の加圧方法として
は、図5に示すように、断熱容器上蓋12に空洞部19
に通ずる突起部21を設け、突起部21内に高温で内部
分解してガスを発生するアザイド22等を載置し、定期
的にヒータ23により突起部21を局部的に外部から加
熱することにより、アザイド22等の分解ガスを空洞部
19へ拡散させ真空度を低下させる方法も好適に用いる
ことができる。なお、突起部21は、段階的に空洞部1
9の加圧を行うために、一箇所以上設けておくことが好
ましい。
【0040】 以上、本発明のナトリウム−硫黄電池モ
ジュールの運転方法について説明してきたが、本発明が
これらの実施形態によって何らの限定をも受けるもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業
者の通常の知識に基づいて、種々の変更や改良等を加え
得るものであることが理解されるべきである。
【0041】
【発明の効果】 上述の通り、本発明におけるナトリウ
ム−硫黄電池モジュールの運転方法によれば、単電池の
経時劣化による抵抗値の増大に起因するモジュールの内
部発熱量に応じて放熱量が定期的に変更されるので、モ
ジュールのその時点で最も効率的な運転を行うことが可
能となる利点を有する。また、その結果、電力エネルギ
ーの効率的な利用が行われることとなり、電力単価を本
発明による発熱量変更を行わない場合よりも安価に設定
することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の放熱量の変更の有無によるナトリウ
ム−硫黄電池モジュールの運転効率の差を示すグラフで
ある。
【図2】 ナトリウム−硫黄電池モジュールの充放電効
率および内部抵抗の変化を示すグラフである。
【図3】 本発明のナトリウム−硫黄電池モジュールを
示す斜視図である。
【図4】 本発明のナトリウム−硫黄電池モジュールの
熱損失と断熱容器空洞部の真空度との関係を示すグラフ
である。
【図5】 本発明のナトリウム−硫黄電池モジュールの
断熱容器空洞部の加圧手段を示す説明図である。
【符号の説明】
10…モジュール、11…断熱容器本体、12…断熱容
器上蓋、13…管部、15…単電池、17…金属板、1
8…断熱材、19…空洞部、21…突起部、22…アザ
イド、23…ヒータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 均 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−226230(JP,A) 特開 平8−17464(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/39

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のナトリウム−硫黄単電池を直並列
    に接続して断熱容器に収容したナトリウム−硫黄電池モ
    ジュールの運転方法であって、 当該モジュールの経時劣化予想による発熱量と、当該断
    熱容器の設定内圧から定まる当該断熱容器の放熱量とか
    ら、当該モジュールの運転時における充放電効率が良好
    となるように、必要な放熱量の変更を行い、 当該モジュールの放電段階における当該モジュールの最
    高温度を340℃〜370℃の範囲内とすることを特徴
    とするナトリウム−硫黄電池モジュールの運転方法。
  2. 【請求項2】 当該断熱容器の内圧を加減調整して、当
    該断熱容器からの放熱量を変更することを特徴とする請
    求項1記載のナトリウム−硫黄電池モジュールの運転方
    法。
  3. 【請求項3】 当該断熱容器の外側壁に、一箇所以上の
    内部に加熱ガス化物質を充填した突起部を形成し、当該
    突起部をヒータ等を用いて局部加熱することにより、当
    該加熱ガス化物質を分解し、当該断熱容器の内圧を高め
    ることを特徴とする請求項1または2記載のナトリウム
    −硫黄電池モジュールの運転方法。
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