JP3221622B2 - 温度感応型流体式ファン・カップリング装置 - Google Patents

温度感応型流体式ファン・カップリング装置

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JP3221622B2 JP19004692A JP19004692A JP3221622B2 JP 3221622 B2 JP3221622 B2 JP 3221622B2 JP 19004692 A JP19004692 A JP 19004692A JP 19004692 A JP19004692 A JP 19004692A JP 3221622 B2 JP3221622 B2 JP 3221622B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に自動車における機
関冷却用のファン回転を外部周囲の温度変化に応じて自
動制御して、絶えず走行状態に応じた冷却送風量を機関
に供給する温度感応型流体式ファン・カップリング装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のファン・カップリング装
置としてはその殆んどがオン・オフタイプのものであ
り、例えば図13に示すように油溜り室とトルク伝達室
を区劃する仕切板(25)に設けた油のトルク伝達室側への
供給孔(25') を単一からなる円孔となすと共に、該供給
孔を開閉する板状弁部材(26)をほぼ長方形となし、カバ
ーの前面に設けた渦巻き状からなる感温体の変形に追従
して仕切板上を摺動して回動するよう油溜り室側に内装
し、一方トルク伝達室側から油溜り室側への油の排出は
密封器匣の内壁に設けたダム(図示せず)により行うよ
う構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に自動車の機関冷
却用のファン・カップリング装置としては、機能本来か
らみてファン回転が外部周囲の温度変化に応じてリニヤ
に制御されることが望まれるところである。しかしなが
ら、前記従来の技術においては、供給孔(25') を弁部材
(26)で開閉作動することによりトルク伝達室側への油の
供給及び閉止を行い、一方トルク伝達室側からの油の排
出をダムにより行うものであって、単一形状からなる前
記円孔及び長方形の該弁部材の形状によって、油が急激
にトルク伝達室に流入したり、また停止したりするオン
・オフタイプによる特性のものであり、またダムは油溜
り室への油の送り込み作用はあるものの吸引効果がなく
応答性に欠けるものであった。従ってこれらオン・オフ
特性と応答性の欠除により油量の連続した正確な増減調
整が不可能であるため、その機能をリニヤに制御するこ
とができず、ファン・カップリング装置として本来の要
求される特性を充分に満足し得ない問題を有するもので
あった。
【0004】本発明は従来技術の有する前記問題に鑑み
てなされたものであり、外部周囲の温度上昇または下降
の変化に応じてトルク伝達室側の仕切板の排出孔及び該
仕切板上に設けた径方向の複数のダム及び回転軸体と密
封器匣の回転数の差により作動するポンプ機構によって
該トルク伝達室内での油量の増減調整を連続して正確に
なしてその機能をリニヤに制御せしめ、周囲の温度に対
して最適な回転数でファンを駆動させることのできる温
度感応型流体式ファン・カップリング装置を提案するこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、先端部に円盤状の駆動ディスクを固着した回
転軸体上に軸受を介して支承され、且つ外周部に冷却フ
ァン部材を取付けたケースとカバーとからなる密封器匣
の内部を、油の供給孔を有する仕切板により油溜り室と
前記駆動ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、
更に油溜り室の内部に前記カバーの前面に設けた渦巻き
状からなる感温体による温度変化に追従して回動変位す
る板状弁部材を内装して該弁部材の作動により、駆動デ
ィスクとケース及び仕切板との対向壁面間に設けたトル
ク伝達間隙部内の油を増減して駆動側の回転軸体から被
駆動側の密封器匣への回転トルク伝達を制御するように
してなるファン・カップリング装置において、前記仕切
板の径方向にそれぞれ位置を異にする複数の排出孔を設
け、該仕切板のトルク伝達面側に側壁に複数の凹部を有
する板片をその凹部に前記排出孔をそれぞれ位置せしめ
るよう添設して複数のダムを形成せしめ、且つ油溜り室
からトルク伝達室側へ所定量以下の油を流通せしめるよ
う該仕切板の外周附近に小径からなる供給孔を形成して
該供給孔を前記弁部材の回動変位により開閉すると共
に、弁部材に前記仕切板の排出孔のそれぞれに対応する
複数の貫孔を設け、前記排出孔と貫孔のそれぞれの対応
する孔は同一回転軌跡に位置し、且つ対応する孔が一致
して連通するための弁部材が回動変位する角度は内側の
孔ほど大であるように構成し、更に前記回転軸体と密封
器匣の回転数の差で作動し、油を油溜り室へ吸引するポ
ンプ機構を前記貫孔と油溜り室間の流通路に配置した温
度感応型流体式ファン・カップリング装置を要旨とする
ものであり、また最外側の排出孔からのポンピングのた
めケース内壁に更に外周ダムを設け、更に前記仕切板上
の複数の排出孔を径方向に対して傾斜した弯曲線上或い
は径方向に直線上に配設し、且つ弁部材を円板状、幅広
短冊状、小鼓状又は漏斗状に形成して、複数の貫孔を径
方向に直線上に或いは径方向に対して傾斜した弯曲線上
に配設し、また前記仕切板の供給孔と連通して油溜り室
からトルク伝達室側へ所定量以下の油を流通せしめる通
孔を弁部材に設けて該通孔を前記弁部材の回動変位によ
り開閉するよう構成してなるものである。
【0006】
【作用】本発明はこのように構成されているため、複数
の排出孔に位置してなる複数のダムを形成した前記仕切
板と、該ダム部にそれぞれ対応位置して貫孔を有する前
記弁部材とを設け、前記排出孔と貫孔のそれぞれの対応
する孔は同一回転軌跡に位置し且つ対応する孔が一致し
て連通するための弁部材が回動変位する角度は内側の孔
ほど大となるよう構成すると共に、回転軸体と密封器匣
の回転数の差で作動し油をトルク伝達室から油溜り室へ
吸引・排出するポンプ機構を貫孔と油溜り室間の流通路
に配置することによって、外部周囲の温度変化による該
弁部材の回動変位につれて、逐次径方向の外側から内側
に向った位置での対応する排出孔と貫孔との相互の連通
とポンプ機構の作動により、トルク伝達室側から油溜り
室への排出を応答性よく連続して調整することとなる。
即ち外部周囲の温度が所定温度以下の低温状態時にあっ
ては最外側の排出孔が最外側の貫孔と連通し、トルク伝
達室側の油がポンプ機構により貫孔、排出孔及び流通路
を介して速やかに吸引され、該ポンプ機構により加圧さ
れて油溜り室に排出され、トルク伝達室内には殆んど油
がない状態となり、トルクは殆んど伝達されず、ファン
はあまり回転しない。温度がやゝ上昇して所定温度に達
すると、弁部材がわずかに回動変位して外側附近の排出
孔と該排出孔に対応する貫孔が相互に連通し、連通部の
ポンプ機構による吸引とダムによるポンピングとによ
り、排出孔より中央側の油をすべて流通路を介して油溜
り室側に排出せしめる。この際、供給孔よりトルク伝達
室側へ油は絶えず供給されるが、その供給量を排出量よ
り少なくするよう設定しておくことにより、トルク伝達
室内に残存する油をその重合した前記排出孔附近より外
方のみに保つのである。そして更に温度上昇につれ排出
孔での連通が逐次内側に移動してその連通位置の排出孔
附近に油面を順次高めて保つこととなる。即ち、高温に
なるに従いトルク伝達室内の油量を順次増してトルクが
順次増加してファン回転を順次増す結果となる。また、
温度の下降時にはこれら作動の逆の機能を順次もたらす
ものである。
【0007】尚、最外側の排出孔と貫孔とが連通した時
のポンピング作用を一層向上するために駆動ディスクの
外周壁面附近のケース内壁に通常の外周ダムを設けるこ
とが好ましい。
【0008】従ってトルク伝達室内での応答性のよい連
続した油量の増減調整によってリニヤに制御せしめて、
ファン・カップリング装置としての特性機能を一層効率
よく発揮することとなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
すれば、図1は本発明の温度感応型流体式ファン・カッ
プリング装置の一部切欠きによる説明縦断面図、図2は
図1の平面図であって(a) は図1のA−A線上の矢視
図、(b) は(a) のB−B線上の矢視図、図3は本発明の
要部に係る外部周囲の温度の低温状態時の一部断面図、
図4は図3の高温状態時の説明図、図5は図1の本発明
の要部に係る流通路を取除いた弁部材単体の一実施例の
背面図、図6は図1の同じく要部に係る図5の弁部材と
対応する仕切板単体の一実施例の正面図、図7は弁部材
の他の実施例の図5相当図、図8は図5の弁部材と対応
する仕切板の他の実施例の図6相当図、図9は図3のC
−C線上の矢視図、図10乃至図12はそれぞれ弁部材
の更に他の実施例の図5相当図であって、(1) は回転軸
体であり、その先端部に円盤状の駆動ディスク(7) を固
着し、且つ後端部に相手基体への取付けフランジ壁(1')
を有して駆動側を構成するものである。そして軸体上に
軸受を介して外周部に冷却ファン部材(F) を取付けたケ
ース(2) とカバー(3) とからなる被駆動側としての密封
器匣を支承してなるものである。(5) は仕切板であり、
密封器匣の内部を油溜り室(6) と前記駆動ディスク(7)
を内装するトルク伝達室(4) とに区劃してその外周は後
述する外周ダム(11)より径方向の外方に位置するよう大
径となしてある。そして該仕切板にはその最外側に位置
して前記外周ダム(11)の直前に位置して該外周ダムによ
る排出孔(50 ) と、径方向にそれぞれ位置を異にして弯
曲線上に複数の排出孔(51 〜 5n ) を配設し(図6)、
該仕切板のトルク伝達面側に鋸歯状板片(5'n ) がその
凹部に前記排出孔(5n ) をそれぞれ位置した状態で添設
されて複数のダム(11n ) を形成してポンピング機能を
有するものである。
【0010】尚前記外周ダム(11)は回転作動時の油の集
溜する駆動ディスク(7) の外周壁面に対向するケース
(2) の内周壁面の一部に設けたものであって、前記最外
側の排出孔(50 ) を経て油溜り室(6) 側へのポンピング
機能を一層効果的に行うものであるが、必ずしもこれを
設置する必要はない。尚、外周ダム(11)を設けない場合
は、ダム (11n ) の外端を外周ダム(11)の位置、即ち、
最外側の排出孔(50 ) より外方へ延長して形成する。そ
して駆動ディスク(7) はトルク伝達室(4) 内にあって仕
切板(5) とケース(2) とのなす対向壁面にトルク伝達の
ための微少間隙を保持するのである。
【0011】(8) は板状弁部材であり、円板状に形成さ
れ、前記カバー(3) の前面に係支したバイメタルからな
る渦巻き状の感温体(10)の中心端部に一端を固定した連
桿(9) の他端に連設され外部周囲の温度変化に追従し
て、油溜り室(6) 内にあって回動変位するよう仕切板
(5) の前面に摺接して備えてある。その表面には前記排
出孔(50 〜 5n ) のそれぞれに対応位置して径方向に直
線上(図5)に配列した複数の貫孔(80 〜 8n ) を有し
てなるものであって前記排出孔(50 〜 5n ) と貫孔(80
〜 8n ) のそれぞれの対応する孔は同一回転軌跡に位置
し弁部材(8) の回動変位により対応する孔が順次一致し
て連通するよう配設されており、連通するための弁部材
(8) が回動変位する角度は内側の孔ほど大きく構成され
ている。また、弁部材(8) の裏面(仕切板側)には複数
の貫孔(80 〜 8n ) に共通で油溜り室(6) に連通する流
通路(12)が形成されている。尚最外側の貫孔(80 ) は所
定温度以下では常に最外側の排出孔(50 ) と連通してト
ルク伝達室(4) から油溜り室(6) 側へ油が流入するよう
弁部材(8) の温度上昇に伴なう回転方向の手前側へ向け
て延長する長孔として形成されている。また(13)は弁部
材(8) の外側附近に設けた円周方向への長孔からなる通
孔であり、仕切板(5) の外側附近に設けた小径の供給孔
(14)と対応し、弁部材の初期位置を除いて回動変位する
範囲内では常に重合して油溜り室(6) からトルク伝達室
(4) 側に油を流入せしめて常時循環させるのである。そ
してこれら流入量は前記外周ダム(11)・ダム(11n ) に
よる排出孔(50 〜 5n ) からの排出量より少なくなるよ
うに設定されている。
【0012】尚実線による矢印は弁部材(8) での駆動デ
ィスク(7) の回動方向を示し、点線はその回動にあって
外部周囲の温度上昇時の連動変位方向を、また二点鎖線
は下降時の連動変位方向をそれぞれ示すものである。
【0013】前記仕切板の複数の排出孔(50 〜 5n ) と
弁部材の複数の貫孔(80 〜 8n ) は図5及び図6に示す
実施例に限らず、排出孔(50 〜 5n ) を径方向に直線上
に配設し(図8)、貫孔(80 〜 8n ) を傾斜した弯曲線
上に配設して(図7)構成することもできる。この際に
は流通路(12)も傾斜した弯曲線に形成される。更に、排
出孔(50 〜 5n ) と貫孔(80 〜 8n ) の両者共を傾斜し
た弯曲線上に配設(図示せず)することもできる。
【0014】更に、本発明では前記回転軸体(1) と密封
器匣間のスリップによる回転数の差を利用して作動する
ポンプ機構(15)を前記流通路(12)に設けている。このポ
ンプ機構(15)は図示実施例では回転軸体(1) の先端に取
付けられたロータ(15a) とベーン(15b) とから成るベー
ンポンプであるが、これに限らずトロコイドポンプやギ
ヤポンプ等も利用できる。
【0015】本発明はこのように構成されているため、
外部周囲の温度が所定温度以下の低温状態時には、トル
ク伝達室(4) 側の油はダム (11n ) 又は外周ダム(11)を
設けた場合はこの外周ダムによりポンピングされると共
に、ポンプ機構(15)により吸引されて、連通した最外側
の排出孔(50 ) と貫孔(80 ) より流通路(12)に流入し、
次いで前記ポンプ機構(15)により加圧されて油溜り室
(6) に排出される(図3)。この際供給孔(14)と通孔(1
3)とは重合されないよう設定されているので油溜り室
(6) よりトルク伝達室(4) へ油は流入されず、トルク伝
達は行われない。
【0016】次に温度がやゝ上昇して所定温度に達した
時点では、感温体(10)の変形に連動して弁部材(8) が回
動変位し、供給孔(14)と通孔(13)とが重合して連通し、
油がトルク伝達室に流入し、また排出孔(50 ) は閉じ、
外側に近い排出孔(51 ) とこの排出孔に対応する貫孔(8
1 ) が相互に連通し、この連通部でのポンプ機構(15)の
吸引とダム(11n ) によるポンピングにより、このダム
(11n ) より中央側の油は排出孔(51 ) と貫孔(81 ) を
通り流通路(12)を介して油溜り室(6) へ排出される。こ
の際供給孔(14)よりの流入量は排出孔(51 ) よりの排出
量より少なくなるように設定されているのでトルク伝達
室内の油量は油面をこのダム(11n ) の位置に維持して
その外周側に存在している油のみによってトルク伝達が
なされる。更に温度が上昇すると、排出孔(5n ) での連
通が逐次内側に移動して(図4)、この連通した該排出
孔のダム(11n ) の位置まで油面を高めて保つこととな
り、トルク伝達室(4) 内の油量を増してトルク伝達の増
加に伴ってファン回転を増すのである。
【0017】このようにして外部周囲の温度変化に応じ
て排出孔(5n ) と貫孔(8n ) とのなす連通位置を径方向
に外側から順次内側へ(温度上昇)又は内側から順次外
側へ(温度降下)移動せしめ、ポンプ機構(15)の吸引と
ダム(11n ) によってトルク伝達室(4) の油量を逐次応
答性よく連続して正確に増減調整してリニヤに制御する
こととなる。
【0018】尚本発明はダム(11n ) を形成する板片を
鋸歯状でなくそれぞれ凹部を有する単片として形成する
こともでき、また、弁部材(8) は上記した各実施例に示
す円板状のみならず、他の形状とすることもできる。即
ち、図10のように幅広短冊状としたり、図11のよう
に小鼓状に構成したり、更に図12のように漏斗状とす
ることもできる。図10乃至図12では図8に示すよう
な仕切板(5) に径方向に直線上に配設した排出孔(50
5n ) に対応するよう傾斜した弯曲線上に配列した貫孔
(80 〜 8n ) を示したが、図6に示される仕切板(5) に
対しては径方向に直線上に貫孔を配設することもでき
る。
【0019】尚図12の漏斗状の弁部材(8) において
は、その先端部(8a)は外部周囲の温度が所定温度以下の
低温状態時に油溜り室(6) よりトルク伝達室(4) への油
の流入を阻止するため通孔(13)を閉鎖し温度が上昇して
所定温度に達すると弁部材(8)の回動変位により通孔(1
3)を開放するよう設けられている。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明による温度感
応型流体式ファン・カップリング装置は、回転軸体(2)
と密封器匣の回転数の差により作動するポンプ機構(15)
を設けると共に、径方向にそれぞれ位置を異にしてなる
複数の排出孔(50 〜 5n ) でのダム(11n ) を形成した
前記仕切板(5) と、該排出孔のそれぞれに対応して連通
する複数の貫孔(80 〜 8n ) を有する弁部材(8) とを設
けて構成するため、該弁部材による回動変位に追従して
トルク伝達室(4) の油量を逐次応答性よく連続して正確
に増減調整してリニヤに制御せしめることができ、従っ
てファン・カップリング装置としてその制御特性を一層
効率よく発揮することができる極めて有用な温度感応型
流体式ファン・カップリング装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る温度感応型流体式ファン
・カップリング装置の一部切欠きによる説明縦断面図で
ある。
【図2】図1の平面図であって、(a) は図1のA−A線
上の矢視図、(b) は(a) のB−B線上の矢視図である。
【図3】図1の要部に係る外部周囲の温度の低温状態時
の一部の断面図である。
【図4】図3の高温状態時の図3相当図である。
【図5】図1の本発明の要部に係る流通路を取除いた弁
部材単体の一実施例の背面図である。
【図6】図1の同じく要部に係る仕切板単体の一実施例
の正面図である。
【図7】弁部材の他の実施例の図5相当図である。
【図8】仕切板の他の実施例の図6相当図である。
【図9】図3のC−C線上の矢視図である。
【図10】弁部材の更に他の実施例の図5相当図であ
る。
【図11】弁部材の更に別の実施例の図5相当図であ
る。
【図12】弁部材の更に他の実施例の図5相当図であ
る。
【図13】従来例の仕切板と弁部材との状態を示す正面
図である。
【符号の説明】
4 トルク伝達室 5 仕切板 5 排出孔 5 排出孔 5′ 板片 6 油溜り室 8 弁部材 8 貫孔 11 外周ダム 11 ダム 12 流通路 13 通孔 14 供給孔 15 ポンプ機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 35/00 F01P 7/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に円盤状の駆動ディスクを固着し
    た回転軸体上に軸受を介して支承され、且つ外周部に冷
    却ファン部材を取付けたケースとカバーとからなる密封
    器匣の内部を、油の供給孔を有する仕切板により油溜り
    室と前記駆動ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃
    し、更に油溜り室の内部に前記カバーの前面に設けた渦
    巻き状からなる感温体による温度変化に追従して回動変
    位する板状弁部材を内装して該弁部材の作動により、駆
    動ディスクとケース及び仕切板との対向壁面間に設けた
    トルク伝達間隙部内の油を増減して駆動側の回転軸体か
    ら被駆動側の密封器匣への回転トルク伝達を制御するよ
    うにしてなるファン・カップリング装置において、前記
    仕切板の径方向にそれぞれ位置を異にする複数の排出孔
    を設け、該仕切板のトルク伝達面側に側壁に複数の凹部
    を有する板片をその凹部に前記排出孔をそれぞれ位置せ
    しめるよう添設して複数のダムを形成せしめ、且つ油溜
    り室からトルク伝達室側へ所定量以下の油を流通せしめ
    るよう該仕切板の外周附近に小径からなる供給孔を形成
    して該供給孔を前記弁部材の回動変位により開閉すると
    共に、弁部材に前記仕切板の排出孔のそれぞれに対応す
    る複数の貫孔を設け、前記排出孔と貫孔のそれぞれの対
    応する孔は同一回転軌跡に位置し、且つ対応する孔が一
    致して連通するための弁部材が回動変位する角度は内側
    の孔ほど大であるように構成し、更に前記回転軸体と密
    封器匣の回転数の差で作動し、油を油溜り室へ吸引する
    ポンプ機構を前記貫孔と油溜り室間の流通路に配置し
    前記仕切板に設けた最外側の排出孔からのポンピングの
    ためケース内壁に更に外周ダムを設け、前記仕切板上の
    複数の排出孔を径方向に対して傾斜した弯曲線上或いは
    径方向に直線上に配設し、且つ弁部材を円板状、幅広短
    冊状、小鼓状又は漏斗状に形成して、複数の貫孔を径方
    向に直線上に或いは径方向に対して傾斜した弯曲線上に
    配設し、前記仕切板の供給孔と連通して油溜り室からト
    ルク伝達室側へ所定量以下の油を流通せしめる通孔を弁
    部材に設けて該通孔を前記弁部材の回動変位により開閉
    するよう構成したことを特徴とする温度感応型流体式フ
    ァン・カップリング装置。
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JP4931096B2 (ja) * 2001-07-03 2012-05-16 臼井国際産業株式会社 温度感応型流体式ファン・カップリング装置

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JPH0610974A (ja) 1994-01-21

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