JP3221282B2 - 歯付ベルト - Google Patents

歯付ベルト

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JP3221282B2
JP3221282B2 JP12179995A JP12179995A JP3221282B2 JP 3221282 B2 JP3221282 B2 JP 3221282B2 JP 12179995 A JP12179995 A JP 12179995A JP 12179995 A JP12179995 A JP 12179995A JP 3221282 B2 JP3221282 B2 JP 3221282B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のタイミング
ベルト等に使用される歯付ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】歯付ベルトは、ループ状で使用され、適
当な柔軟性、引張強度、及び耐磨耗性が必要とされるた
めに、一般的に、曲げ中立軸線上に強化コードが配置さ
れたゴム製であり、歯側表層は長手方向に高伸縮性の帆
布により被覆されている。このように構成された歯付ベ
ルトは、前述した条件を満足するものであるが、比較的
大きな力を伝達する際には、歯部が大きく変形し、これ
が繰り返されると、歯元にクラックが発生することがあ
った。
【0003】特開昭59−166741号公報には、歯
側表層を被覆する帆布に樹脂を含浸させてその伸縮性を
低下させることにより、前述の歯部の変形を抑制して歯
元にクラックを発生させ難くすることが提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術によっ
て、確かに歯元にクラックが発生し難くなるが、歯付ベ
ルトに必要な柔軟性が損なわれ、取り回しの自由度がか
なり低下する。
【0005】従って、本発明の目的は、歯元にクラック
を発生させ難くすると共に、従来に比較して全体的な柔
軟性を高く維持可能な歯付ベルトを提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
による歯付ベルトは、歯側表層が帆布により被覆され、
前記帆布は、歯元領域が低伸縮性部分とされ、各歯元領
域から隣接する二つの歯元領域までの二つの領域が前記
低伸縮性部分より長手方向において高い伸縮性を有する
高伸縮性部分とされることを特徴とする。
【0007】また、請求項2に記載の本発明による歯付
ベルトは、請求項1に記載の歯付ベルトにおいて、前記
帆布は全体的に長手方向の高伸縮性を有し、前記帆布に
おける前記低伸縮性部分は、低伸縮性部材を付加するこ
とによって形成されることを特徴とする。
【0008】また、請求項3に記載の本発明による歯付
ベルトは、請求項1に記載の歯付ベルトにおいて、前記
帆布は全体的に長手方向の高伸縮性を有し、前記帆布に
おける前記低伸縮性部分は、樹脂を含浸させることによ
って形成されることを特徴とする。
【0009】
【作用】前述の請求項1に記載の本発明による歯付ベル
トは、歯側表層が帆布により被覆され、この帆布は、歯
元領域が低伸縮性部分とされるために歯部の変形を抑制
し、各歯元領域から隣接する二つの歯元領域までの二つ
の領域が、低伸縮性部分より長手方向において高い伸縮
性を有する高伸縮性部分とされるために、歯付ベルト全
体の柔軟性は維持される。
【0010】また、請求項2に記載の本発明による歯付
ベルトは、請求項1に記載の歯付ベルトにおいて、帆布
は全体的に長手方向の高伸縮性を有し、帆布における低
伸縮性部分は、低伸縮性部材を付加することによって形
成されるために、帆布に部分的な低伸縮性部分を比較的
容易に設けることができる。
【0011】また、請求項3に記載の本発明による歯付
ベルトは、請求項1に記載の歯付ベルトにおいて、帆布
は全体的に長手方向の高伸縮性を有し、帆布における低
伸縮性部分は、樹脂を含浸させることによって形成され
るために、帆布に部分的な低伸縮性部分を比較的容易に
設けることができる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明による歯付ベルトの実施例を
示す長手方向部分断面図である。同図において、1はベ
ルト部であり、2はそれ上に所定間隔で位置する歯部で
ある。ベルト部1内部の曲げ中立軸線上には、所望の引
張強度を提供するための強化コード3が配置され、歯側
表層が耐磨耗性を提供するための帆布4によって被覆さ
れている。この歯付ベルトは、所望の柔軟性を提供する
ためにゴム製であり、前述した強化コード3及び帆布4
を型内に設置した後、未加硫のゴムを注入して加硫させ
ることにより一体成形されるものである。
【0013】帆布4は、歯元領域4aが長手方向に低伸
縮性を有し、各歯元領域4aに隣接する二つの領域、す
なわち歯部2を覆う第1領域4b及び歯部と歯部との間
を覆う第2領域4cが長手方向に高伸縮性を有するよう
に形成されている。
【0014】本実施例の歯付ベルトは、このような帆布
4によって歯側表層が被覆されているために、帆布4の
高伸縮性を有する第1及び第2領域4b,4cが歯付ベ
ルト全体の柔軟性を高く維持すると共に、比較的大きな
力を伝達する際の歯部2の曲げ変形を、低伸縮性を有す
る帆布4の歯元領域4aが抑制させ、大きな曲げ変形が
繰り返されることにより歯部2とベルト部1との境界に
クラックが発生することは防止される。
【0015】
【0016】
【0017】図2は、前述したように高伸縮性を有する
領域と低伸縮性を有する領域とが交互に設けられた帆布
の第1例を示す図である。この帆布100は、ポリウレ
タン又はポリアミド繊維等からなる芯糸に紡績糸が巻き
付けられたカバーリング糸を縦糸として使用する帆布長
手方向に高伸縮性を有する部分101と、アラミド、カ
ーボン、又はガラス繊維等からなる高剛性糸を縦糸とし
て使用する帆布長手方向に低伸縮性を有する部分102
とが交互に配置されて接着又は縫い合わされているもの
である。高伸縮性を有する部分101及び低伸縮性を有
する部分102は、前述した実施例の帆布において、そ
れぞれ、高伸縮性の領域及び低伸縮性の領域に相当する
ものであり、それに基づき各部分の長さが設定されてい
る。
【0018】図3は、前述したように高伸縮性を有する
領域と低伸縮性を有する領域とが交互に設けられた帆布
の第2例を示す図である。この帆布200は、所定間隔
で複数の前述した高剛性糸210(三本だけが図示され
ている)を縦糸として織り込む以外は、帆布の第1例に
おける高伸縮性を有する部分のように形成されているも
のであり、この高剛性糸210は、前述した実施例にお
ける帆布の低伸縮性の領域に相当する以外の部分では、
図示したようにループ状とされて織り込まれており、織
りが完成した後、その根元から切り取られるようになっ
ている。このようにして、高剛性糸210が残る部分2
02は低伸縮性となり、高剛性糸210が切り取られた
部分201は高伸縮性となり、各部分を接着又は縫い合
わせる第1例に比較して容易に低伸縮性の領域と高伸縮
性の領域とを交互に設けることができる。
【0019】また、本例において、高剛性糸210の代
わりに、図4に示すように、高剛性を有する糸Aと高弾
性を有する糸Bを前述の実施例の帆布における低伸縮性
の領域長さ及び高伸縮性の領域長さを考慮して長手方向
に交互に縒り合わせた芯糸に紡績糸Cが巻き付けられた
カバーリング糸211を織り込むようにしても、低伸縮
性を有する部分と高伸縮性を有する部分とが長手方向に
交互に配置された帆布を容易に形成することができる。
このように形成される帆布は、縦糸の一部を部分的にル
ープ状にする必要がなく、通常の織り機械を使用するこ
とができる。
【0020】図5は、前述したように高伸縮性を有する
領域と低伸縮性を有する領域とが交互に設けられた帆布
の第3例を示す図である。この帆布300は、全体的に
高伸縮性を有するように形成された上下二枚の帆布部材
310,320の間の前述の実施例の帆布における低伸
縮性を有する領域に相当する位置に、常温で半硬化状態
の熱硬化性樹脂(例えば、硬化温度がゴムの加硫温度と
近いエポキシプリプレグ)のシートCを配置したもので
ある。もちろん、このような樹脂のシートに帆布長手方
向の補強繊維が含まれるものも使用可能である。
【0021】このように構成された帆布300は、常温
では、全体的に高い伸縮性が維持されるために、歯付ベ
ルトを成形する際に、既に低伸縮性部分が形成されてい
る前述した例に比較して、型内への設置が容易であり、
その作業時間をかなり短縮することが可能である。
【0022】本例の帆布300は、型内へ設置されてゴ
ムが注入され熱加硫される時に樹脂のシートCが硬化し
て、帆布の所望領域だけを低伸縮性部分とすることがで
きる。また、樹脂のシートCに代えて、帆部部材におけ
るそれが配置される位置に、熱可塑性樹脂又は熱硬化性
樹脂を含浸させることによっても、常温では、高い伸縮
性が維持されて型内への設置が容易であり、ゴムの熱加
硫と同時に含浸させた樹脂が硬化して低伸縮性部分を形
成する。このように部分的に樹脂を含浸硬化させた帆布
を使用する歯付ベルトは、全体的に樹脂を含浸硬化させ
た帆布を使用する従来に比較して、歯車との接触におい
て発生する騒音をかなり低減させることができる。
【0023】
【発明の効果】このように、請求項1に記載の本発明に
よる歯付ベルトによれば、歯側表層を被覆する帆布は、
歯元領域が低伸縮性部分とされるために歯部の変形を抑
制して歯元にクラックが発生し難くなり、各歯元領域か
ら隣接する二つの歯元領域までの二つの領域が、低伸縮
性部分より長手方向において高い伸縮性を有する高伸縮
性部分とされるために、これらの高伸縮性部分が歯付ベ
ルト全体の柔軟性を維持し、歯付ベルトの高い取り回し
自由度が実現される。
【0024】また、請求項2に記載の本発明による歯付
ベルトによれば、請求項1に記載の歯付ベルトにおい
て、帆布は全体的に長手方向の高伸縮性を有し、帆布に
おける低伸縮性部分は、低伸縮性部材を付加することに
よって形成されるために、請求項1に記載の歯付ベルト
と同様な効果を有することに加えて、高伸縮性部分と低
伸縮性部分とが交互に設けられる帆布を比較的容易に形
成することができる。
【0025】また、請求項3に記載の本発明による歯付
ベルトによれば、請求項1に記載の歯付ベルトにおい
て、帆布は全体的に長手方向の高伸縮性を有し、帆布に
おける低伸縮性部分は、樹脂を含浸させることによって
形成されるために、請求項1に記載の歯付ベルトと同様
な効果を有することに加えて、高伸縮性部分と低伸縮性
部分とが交互に設けられる帆布を比較的容易に形成する
ことができ、さらに、含浸させる樹脂として熱硬化性又
は熱可塑性樹脂を使用することによって、常温では帆布
の全体的な高伸縮性が維持され、この歯付ベルトがゴム
を熱加硫させて型成形される場合には、帆布の型への設
置が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による歯付ベルトの長手方向部分断面図
である。
【図2】本発明による歯付ベルトに使用される帆布の第
1例を示す平面図である。
【図3】本発明による歯付ベルトに使用される帆布の第
2例を示す斜視図である。
【図4】図3に示す帆布の第2例の変更例に使用される
縦糸を示す斜視図である。
【図5】本発明による歯付ベルトに使用される帆布の第
3例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…ベルト部 2…歯部 3…強化コード 4…帆布 4a…歯元領域 4b…第1領域 4c…第2領域

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯側表層が帆布により被覆され、前記帆
    布は、歯元領域が低伸縮性部分とされ、各歯元領域から
    隣接する二つの歯元領域までの二つの領域が前記低伸縮
    性部分より長手方向において高い伸縮性を有する高伸縮
    性部分とされることを特徴とする歯付ベルト。
  2. 【請求項2】 前記帆布は全体的に長手方向の高伸縮性
    を有し、前記帆布における前記低伸縮性部分は、低伸縮
    部材を付加することによって形成されることを特徴とす
    る請求項1に記載の歯付ベルト。
  3. 【請求項3】 前記帆布は全体的に長手方向の高伸縮性
    を有し、前記帆布における前記低伸縮性部分は、樹脂を
    含浸させることによって形成されることを特徴とする請
    求項1に記載の歯付ベルト。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200496201Y1 (ko) 2021-02-03 2022-11-25 김호섭 타일 시공용 조립체

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KR200496201Y1 (ko) 2021-02-03 2022-11-25 김호섭 타일 시공용 조립체

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