JP3220424U - 容器蓋部 - Google Patents

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香里 山本
香里 山本
あけみ 浅川
あけみ 浅川
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Abstract

【課題】容器全体のデザイン性を損なうことなく、操作性が良く、軽い力で開閉可能な容器蓋部を提供する。
【解決手段】天面部11と、該天面部11の周縁部より下方へ延設された周壁12を備え、容器本体の上部開口部に冠着可能に形成された容器蓋部1であって、周壁12の少なくとも上端辺側において、凸部13と凹部14が天面部11の周方向に3箇所ずつ交互に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転して開閉する化粧料容器等の蓋部に関する。
従来、容器の上部開口部に冠着され、回転して開閉するタイプの蓋部は、一般的に円筒状に形成されている。
しかしながら、かかる従来の蓋部の場合、蓋部に指のかかりがないため、開閉時に指が滑ってしまい、女性や子供、お年寄りなど握力が弱い使用者の場合、うまく蓋部に力が伝わらずに開閉しにくいという問題があった。
そこで、かかる問題を解決すべく、特許文献1には、円筒形の側面部分に三角形状の凸部を2箇所設けたものが開示されている。また、特許文献2には、大型の曲線で形成された凸部を8箇所設けたものが開示されている。
しかしながら、特許文献1のものは、凸部が2箇所のみのため、2本の指により大きな負担がかかり、指のみでは開栓しにくいおそれがあった。また、3本の指で蓋部を保持しようとした場合、蓋部のどの部分を指で保持すればよいか迷う可能性もあった。さらに、特許文献2のものは、凸部が多すぎるため、ひとつひとつの凹凸が小さくなり、それらのいずれかひとつの凹凸に確実に指がかかりにくく、よって、開閉時に蓋部に力が伝わりにくい可能性があった。
ところで、化粧品容器などの場合、商品の性質上、容器自体にも高いデザイン性が求められる場合が多い。その点、特許文献1、2の蓋部はいずれもペットボトル用のものであり、容器本体とのデザインの統一性などが考慮されていないため、そのまま化粧料容器の蓋部として採用することには問題があった。
実用新案登録第30815017号 特開2006−306491
そこで本考案は、従来の容器蓋部のかかる欠点を克服し、容器全体のデザインの統一性を損なうことなく、操作性が良く、軽い力で開閉可能な容器蓋部の提供をその課題とするものである。
本考案は、上記課題を解決するものであり、天面部と、該天面部の周縁部より下方へ延設された周壁を備え、容器本体の上部開口部に冠着可能に形成された容器蓋部であって、周壁の少なくとも上端辺側において、凸部と凹部が天面部の周方向に3箇所ずつ交互に配置されている容器蓋部である。
本考案にかかる容器蓋部は、凸部と凹部が天面部の周方向に3箇所ずつ交互に配置するように形成されているため、3箇所の凹部に3本の指をかけて蓋部を回すと自ずと凸部に指がかかって少ない力でも簡単に開閉することができ、また、一回の手の動きで付与される蓋部の回転距離も長くなり、さらに、蓋部から容器本体にかけてデザイン的に違和感なく統一性のある印象を与えることができる。
(a)本考案の容器蓋部の平面図、(b)同正面図、(c)同側面図、(d)同底面図、(e)同A−A’断面図 本考案の容器蓋部を容器本体に取り付けた状態の斜視図。 本考案の容器蓋部を容器本体に取り付けた状態の斜視図。
以下、本考案の包装体の実施態様を、図面に基づいて具体的に説明する。なお、本考案はこれら実施態様に何ら制約されるものではない。
図に示すように、本考案の蓋部1は、容器本体2の上部開口部に冠着可能に形成されている。蓋部1は内壁15の内周面に形成されたネジ部16を有し、容器本体2の頸部の外周面に形成されたネジ部に対して該ネジ部16を螺着させることで着脱自在に取り付けられる。
蓋部1は、天面部11と、該天面部11の周縁部より下方へ延設された周壁12を備え、図に示すように、天面部11は平面視において、凸部13と凹部14が天面部11の周方向に3箇所ずつ交互に配置するように形成されている。すなわち、天面部11は、平面視でその周縁部の三方が内側へ凹むとともに、該凹む部分の間が外側へ突出するように形成されている。
周壁12の上端辺121は、平面部11の周縁部を構成し、少なくともその上端辺121側において、凸部13と凹部14が天面部11の周方向に同間隔で3箇所ずつ交互に配置するように形成されている。かかる周壁12の凹凸は、上端辺121から周壁12の任意の高さに至るまで形成されている。
一方、周壁12の下端辺122は、本実施態様では平面視において正円に形成されている。すなわち、蓋部1の外形は、上端辺121における3箇所の凹凸から下端辺122の正円へと漸次変化するように形成されている。なお、本実施態様では下端辺122は正円に形成されているが、形状はこれに限定されず、上端辺122と同じく、凸部13と凹部14が3箇所ずつ交互に配置するように形成してもよい。すなわち、上端辺121から下端辺122にかけて、周壁12の外形が変化せず連続するように形成しても良い。
凹部14は、上端辺121で最も蓋部1の内側方向へ凹んでおり、下端辺122に近づくにつれて徐々にその凹み具合が減少し、最終的には下端辺122付近で凹みがゼロとなる。より詳しくは、凹部14は天面部11の中心方向へ湾曲する弧状に形成され、かかる弧状の曲線は、上端辺121において最もその曲率が大きく、下端辺122に近づくにつれて徐々に曲率が小さくなり、周壁12の任意の部分において曲率がゼロとなって凹みがなくなり、最終的には、下端辺122において正円の一部を構成する弧状となる。
本実施態様の凸部13は、周壁12から外側へ突出しているのではなく、凸部13の両側に形成された凹部14が周壁12から内側へ凹んでいるため、相対的に突出しているように見える。凸部13は、上端辺121では下端辺122の正円よりも大きい曲率の弧状に形成されているが、凹部14が下端辺122に近づき徐々にその凹み具合が減少するにつれて凸部13の曲線も徐々にその曲率が小さくなり、最終的には、下端辺122の正円の一部を構成する弧状となる。なお、本実施態様では、周壁12の一部を凹ませて凹部14を形成し、それにより、相対的に突出する凸部13を形成するが、逆に、側壁12の一部を外側へ突出させて凸部13を形成し、これにより相対的に凹んだ凹部14を形成しても良い。
個々の凸部13、凹部14は、ともに緩やかな弧状に形成されており、本実施態様では、上端辺121における凸部13の弧を構成する曲率は、凹部14の弧を構成する曲率よりも大きくなるように形成されている。なお、凸部13、凹部14の曲率については特に限定はされないが、上端辺121における凸部13の曲率としてR10〜30の範囲、上端辺121の凹部14の曲率としてR20〜35の範囲に形成することが好ましい。
図2は、本考案の蓋部1を容器本体2に取り付けた状態を示す。容器本体2は、略円筒状に形成されており、蓋部1はその下端辺122が正円のため、蓋部1から容器本体2にかけてデザイン的に何ら違和感なく、連続した統一性のある印象を与えることができる。なお、本実施態様の容器本体2は略円筒形であるが、容器本体2の形状はこれに限定されない。
次に、本考案の蓋部1の開閉方法について説明する。蓋部1の開閉方法は、一般的な蓋の開閉と変わるところはなく、指もしくは手のひらの一部を使い、蓋部1を保持し、ネジ部の螺着方向に回転させればよい。
指で保持する場合、化粧料容器などのある程度の直径を有する蓋部の場合は、一般的には親指、人差し指、中指の3本の指で上から保持することが多い。その点、本考案の蓋部1は、周壁12に3箇所の凹部14が形成されているため、その凹部14にそれら3本の指をあてがって保持すればよいことを直感的に理解することができる。
3箇所の凹部14に3本の指をかけて蓋部1を回すと、自ずと凸部13に指がかかる。そして、凸部13と凹部14は天面部11の周方向に同間隔で形成されているため、3本の指から均等に力が蓋部1に伝わり、これにより、握力の弱い使用者でも簡単に蓋部1を開閉することができる。
また、3本の指で蓋部1を保持する方法の他に、横に寝かせた指(多くの場合、人差し指か中指)を蓋部1の周壁12にあてがい、その状態で指をあてがった方の手を手前に引くことで、蓋部1に回転力を与えることができる。このとき、周壁12の凸部13と凹部14により、指が滑ることを防ぐことができ、より確実に蓋部1に回転力を伝えることができる。これにより、一般的な円筒状の蓋部に比べ、一回の手の動きで蓋部1に付与される回転距離も長くなる。
以下、本考案の化粧料容器等の蓋部を、実施例を挙げて説明するが、本考案はこれら実施例に何ら限定されるものではない。以下の実施例では、本考案の蓋部を備えたクリーム化粧料容器(図2)および化粧水容器(図3)を用意し、それぞれ「開けやすさ」、「閉めやすさ」、「見た目のよさ」の3項目にわたって30名のパネルにより評価した。
クリーム化粧料容器(図2)および化粧水容器(図3)の評価結果について以下に示す。評価方法は、前記3項目に関し、円筒の蓋部を備えたクリーム化粧料容器と比較して、
良い ・・・ 2
やや良い・・・ 1
同等 ・・・ 0
やや劣る・・・−1
劣る ・・・−2
以上の5段階で評価付けを行った。
クリーム化粧料容器(図2)について、以下の結果(30名の評価の平均値)が得られた。
開けやすさ ・・・ 1.067
閉めやすさ ・・・ 1
見た目のよさ ・・・1.467
化粧水容器(図3)について、以下の結果(30名の評価の平均値)が得られた。
開けやすさ ・・・ 1.167
閉めやすさ ・・・ 1.133
見た目のよさ ・・・1.433
以上の評価結果から、本考案にかかる蓋部は、従来の円筒形状の蓋部と比較して「開けやすさ」、「閉めやすさ」、「見た目のよさ(デザイン性)」のいずれにおいても優位であることが分かった。
本考案の蓋部1は、化粧料容器の蓋として用いることができるほか、化粧料容器以外の収納容器の蓋としても広く利用することができる。
1 … … 蓋部
2 … … 容器本体
11 … … 天面部
12 … … 周壁
13 … … 凸部
14 … … 凹部
15 … … 内壁
16 … … ネジ部
121 … … 上端辺
122 … … 下端辺

Claims (4)

  1. 天面部と、該天面部の周縁部より下方へ延設された周壁を備え、容器本体の上部開口部に冠着可能に形成された容器蓋部であって、周壁の少なくとも上端辺側において、凸部と凹部が天面部の周方向に3箇所ずつ交互に配置されている容器蓋部。
  2. 前記周壁の下端辺が、平面視で正円に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の容器蓋部。
  3. 前記周壁の上端辺の凹凸から下端辺の正円にかけて、外形が漸次変化するように形成されている請求項2に記載の容器蓋部。
  4. 前記周壁の一部を凹ませて前記凹部を形成し、それにより、相対的に突出する凸部を形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の容器蓋部。
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