JP3220028U - ランプシェード、並びに、照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光源を備えた基台に対し、外観において視認必至な部材を用いることなく配設可能であって、デザイン性を損なわず、メンテナンスも簡便であり、常に、設計した通りの配光の照明を得ることができ、特化した使用が叶うランプシェード、並びに、照明器具を提供すること。
【解決手段】 光源を配置させる空間2が軸柱状に形成されたシェード本体3の少なくとも一部を、厚み方向に立設されたリブ11が2枚の板状ライナー12間に並列配置されることにより断面の開口間を連通させる中空部13が形成されたプラスチック製ダンボールからなる透光部材4を複数枚整列配置し、固定して形成することで、中空部13を透過する光源の配光を設計する。
【選択図】 図1
Description
本考案は、プラスチック製ダンボールからなる板状の透光部材を用いて製作されたランプシェード、並びに、その照明器具に関する。
従来の技術として、金属棒及び電球を取り付けた台座に、前記金属棒を挿入する挿入孔が中央部に形成された複数枚のプラスチック製ダンボールを分離可能に積み重ね、前記プラスチック製ダンボールの断面に整列する開口から光を透過させる照明器具がある(特許文献1参照)。
この照明器具は、ランプシェードの分離可能に積み重ねたプラスチック製ダンボールの各枚をユーザーが前記台座の金属棒周りに回動させ、プラスチック製ダンボールに形成された各開口に連通する孔を透過する光の向きを調整することで、任意に配光特性を変化させて用いる。
しかしながら、この構成の照明器具においては、配光を前記台座の金属棒周り(鉛直軸周り)に変化させることはできても、それに交差する軸周り(水平軸周り)に変化させることはできなかった。
また、電球の光が透過するプラスチック製ダンボールの孔は並列させて形成されているため、各プラスチック製ダンボールにおいては前記孔の延在方向においては多くの光が透過するが、これに直交する方向においては光の透過は孔を形成する壁部により遮られる。
よって、このようなプラスチック製ダンボールを上下方向に積み重ねた構成のランプシェードや、それを備えた照明器具において、平面視における前記電球の全周領域において略均一な配光を得るためには、そのプラスチック製ダンボールの積層と設計に工夫が必要となる。
また、この照明器具は、ランプシェードを構成する複数枚のプラスチック製ダンボールを上下方向に積み重ねた状態でユーザーの所望の配光が得られる状態を保持したまま固定することができる部材(特許文献1においては、金属棒)が必須の構成部品となる。しかも、その部材は、最上位に積み重ねられるプラスチック製ダンボールを保持するべく、ランプシェードの高さ(プラスチック製ダンボールの積み重ね高さ)以上の高さ寸法を要し、当該照明器具の使用時においては、当該部材が最上位に積み重ねられたプラスチック製ダンボールの上方に突出していることが必須となる。
よって、照明器具は、ユーザーがプラスチック製ダンボールに形成された各開口に連通する孔を透過する光の向きを調整することで、任意に配光特性を変化させて用いることができるものの、意匠的には金属棒のような部材が常に視認される意匠となる点において改良の余地があった。
さらには、照明器具には、アクリル製のシェードも多用されているが、アクリル製のシェードなどは静電気によって塵埃が吸着され易く、その塵埃によって照明器具の明るさが低下することがある。よって、ランプシェードの清掃等のメンテナンスは簡便であることが望まれる。
本考案はこのような問題点に鑑みてなされたもので、光源を備えた基台に対し、外観において視認必至な部材を用いることなく配設可能であって、デザイン性を損なわず、メンテナンスも簡便であり、常に、設計した通りの配光の照明を得ることができ、特化した使用が叶うランプシェード、並びに、照明器具を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、本考案のランプシェードは、光源を配置させる空間が形成されたシェード本体の少なくとも一部を、厚み方向に立設されたリブが2枚の板状ライナー間に並列配置されることにより断面の開口間を連通させる中空部が形成されたプラスチック製ダンボールからなる板状の透光部材を複数枚整列配置し、固定して形成することで、前記中空部を透過する前記光源の配光が設計されていることを特徴とする。
本考案のランプシェードによれば、シェード本体内の空間に配置された光源の光を透光部材としてのプラスチック製ダンボールの中空部を透過させることで、常に、設計した通りの配光の照明を得ることができる。
また、前記プラスチック製ダンボールは、表面抵抗値が10の6〜13乗Ωに形成されていることを特徴とする。
本考案のランプシェードによれば、プラスチック製ダンボールからなる板状の透光部材は帯電しにくく、静電気を帯びにくいので、塵埃による明るさ(照度)の低下を防止でき、清掃等のメンテナンスも簡便なものとなる。
そして、前記シェード本体は、複数枚の前記透光部材を前記空間において長手方向に延在する仮想軸に対し平面視放射状に整列配置して形成されていることを特徴とする。
本考案のランプシェードによれば、仮に、プラスチック製ダンボールからなる板状の透光部材を、その中空部の延在方向を同一にして当該空間において長手方向に延在する仮想軸から平面視放射状に整列配置すれば、平面視における前記電球の全周領域において略均一な配光とされた照明を得ることが可能となる。また、仮に、プラスチック製ダンボールからなる板状の透光部材を、その中空部の延在方向を不揃いにして当該空間の仮想中心軸から平面視放射状に整列配置すれば、また異趣の配光の照明を得ることが可能となる。
また別のランプシェードは、前記シェード本体は全体形状を多角柱状に形成されており、各角を構成する隣位の柱部間には当該柱部の高さ方向にプラスチック製ダンボールからなる板状の透光部材が水平軸周りにおける所望の角度を以て積層配置されていることを特徴とする。
本考案のランプシェードによれば、水平軸周りにおいて配光を変化させた照明を得ることができる。
そして、本考案の照明器具は、前述のランプシェードと、前記光源並びにシェード取付部材を備える基台とを有し、前記シェード取付部材は、前記シェード本体の前記空間部内に収納され、かつ、前記空間部を嵌着させることにより、前記基台の定位置にランプシェードを保持可能とされていることを特徴とする。
本考案の照明器具によれば、光源を備えた基台に対し、外観において視認必至な部材を用いることなく当該基台上にランプシェードを配設可能であって、デザイン性を損なわず、所望の配光の照明を得ることができる。
また別の照明器具は、前述のランプシェードと、前記光源を備える基台とを有し、前記基台には、前記ランプシェードの下端部を嵌合させることで、当該基台上にランプシェードを固定する嵌合部が形成されていることを特徴とする。
本考案の照明器具によれば、光源を備えた基台に対し、特別な取付部材を用いることなくシェード本体を配設可能であって、デザイン性を損なわず、所望の配光の照明を得ることができる。
このように本考案のランプシェード、並びに、照明器具によれば、デザイン性を損なわず、メンテナンスも簡便であり、水平軸周りにおける配光や全周領域において略均一な配光などの設計通りの照明を常に得ることが可能となる。
図1は、本考案のランプシェード1の第1実施形態を示す斜視図である。
本実施形態のランプシェード1は、LED電球等の光源(不図示)を配置させる空間2が円柱状に形成されたシェード本体3を有している。
シェード本体3は、厚み方向に立設されたリブ11が2枚の板状ライナー12間に並列配置されることにより断面の開口間を連通させる中空部13が形成されたプラスチック製ダンボールからなる板状の透光部材4を複数枚積層し、固定して形成されている。
各透光部材4は中空部13に平行な一対の端面と中空部13に直交する一対の端面とを備えた正方形に同寸法で切り出されているとともに、その中央部には光源を配置させる空間2を構成する円形状の孔14が、同寸法で穿設されている。そして、各透光部材4は、孔4を同心に配置させつつ、厚さ方向に積層されている。このように透光部材4を積層し、固定することで、中空部13を直接あるいはリブ11等に反射しながら透過する光源の配光を常に設計した通りに得ることができる。
さらに説明すれば、本実施形態においては、各透光部材4は、中空部13の延在方向を同角度(図1においては、90°強)で変更させて順次積層し、高さ方向へ捻りを加えた外形状に形成されている。そして、積層された透光部材4は、対向する板状ライナー12同士を接着させて固定されている。本実施形態のように、各透光部材4を中空部13の延在方向を変更させて順次積層することで、平面視における光源の全方向に光が拡散し、全周領域において略均一で、ソフトな印象の配光(陰影)を得ることができる。
なお、透光部材4として用いられるプラスチック製ダンボールの素材としては、ポリプロピレンやポリカーボネートが使用されることが多いが、表面抵抗値が10の6〜13乗Ωに形成された、所謂、帯電防止プラスチック製ダンボールを使用することで、シェード本体3は、帯電しにくく、静電気を帯びにくいものとなり、塵埃による明るさの低下を防止でき、清掃等のメンテナンスも簡便なものとなる。また、プラスチック製ダンボールの色(透明を含む)は、例えば、積層順や積層領域に応じて適宜選択することができる。使用するプラスチック段ボールの色を選択することにより、中空部13内を透過する光の照射やプラスチック製ダンボールの素材を抜ける光による、当該ランプシェード1を用いた照明装置の照度の制御も可能になる(以下の実施形態においても同じ)。
図2は、本考案のランプシェード1の第2実施形態を示す斜視図である。
本実施形態のランプシェード1においても、LED電球等の光源(不図示)を配置させる空間2が円柱状に形成された全体形状円柱状のシェード本体3を有している。
シェード本体3は、プラスチック製ダンボールからなる複数枚の透光部材4を、空間2の周囲に、当該空間2において長手方向に延在する仮想軸(本実施形態においては、仮想中心軸)から平面視放射状に円形に整列配置し、隣位する透光部材4の空間2に臨む端辺を相互に固定して形成されている。
また、図2に示す本実施形態においては、プラスチック製ダンボールからなる各透光部材4は中空部13が水平に延在するようにして配設されている。透光部材4の中空部13の延在方向は水平に限らず、仰角あるいは俯角を以て延在させるように各透光部材4を配設してもよいが、本実施形態のように、光源が配置される空間2の周囲に、各透光部材4を、その中空部13の延在方向を同一にして当該空間2の仮想中心軸から平面視放射状に整列配置することで、平面視における前記電球の全周領域において略均一な配光とされた照明を得ることができる。
なお、各透光部材4を、その中空部13の延在方向を不揃いにして当該空間2の仮想中心軸から平面視放射状に整列配置してもよい。その場合には、異趣の配光の照明を得ることができる。さらには、透光部材4の配列は、平面視放射状における円形に限ること無く、例えば、当該空間2において長手方向に延在する仮想軸から180°の範囲に整列配置させ、全体形状を半円形状のシェード本体3とすることも可能である。
図3は本考案のランプシェード1の第3実施形態を示す斜視図である。なお、図中、同じ構成部分は図示を省略している。
本実施形態のランプシェード1においては、シェード本体3はLED電球等の光源(不図示)を配置させる空間2が中央に形成された全体形状略四角柱状に形成されており、四隅を構成する4本の柱部16を有している。本実施形態においては、各柱部16もプラスチック製ダンボールからなる透光部材4を厚み方向に積み重ね、接着して柱状としているが、柱部16は、プラスチック製ダンボール以外の素材、例えば木材等であってもよい。そして、隣位する柱部16間には当該柱部16の高さ方向に透光部材4が仮想水平軸周りにおける所望の角度を以て積層配置され、柱部16に固定されている。図3に示す本実施形態においては、柱部16間の透光部材4は、中空部13の延在方向を水平にして、各柱部16の高さ方向中間部に設けられているが、この柱部16間の透光部材4は中空部13の延在方向を仰角、あるいは俯角を以って配設してもよい。また、各面、各領域において、透光部材4の仮想水平軸周りにおける角度を異ならせてもよい。
このように構成されたランプシェード1において、水平軸周りにおいて配光を変化させた照明、例えば、このプラスチック製ダンボールからなる透光部材4の中空部13の延在方向を仰角を以って配設すればランプシェード1から上方を照射する照明となり、俯角を以って配設すればランプシェード1の足元近傍を照射する照明となる。そして、本実施形態のランプシェード1により、水平軸周りにおいて配光を変化させた照明とすることで、光源からの直接光のまぶしさを防ぎながら直接光を意図する方向に照射することが可能となる。
そして、図4は、第3実施形態のランプシェード1を用いた照明器具21の実施形態である。
本実施形態の照明器具21は、ランプシェード1と、光源(不図示)を備える基台22とを有している。基台22は、平面視において、ランプシェード1の外形状とほぼ同形状(四角形)とされており、その上面中央には、LED電球からなる光源(不図示)を構成するランプソケット(不図示)が垂設されている。そして、基台22の上面隅部には凹状に切り欠いた嵌合部23が形成されており、この嵌合部23にシェード本体3の下端部を嵌合させることで、当該基台22上にシェード本体3を保持可能とされている。
このように、本実施形態の照明器具21によれば、光源を備えた基台22に対し、特別な取付部材を用いることなくシェード本体3を前記空間2に光源を位置させつつ配設可能であって、デザイン性を損なわず、所望の配光の照明を得ることができる。
また、図5は、第1実施形態のランプシェード1を用いた照明器具21の実施形態である。
本実施形態の照明器具21は、ランプシェード1と、光源(不図示)を備える基台22とを有している。本実施形態における基台22は、平面視において、積み重ねられた各プラスチック製ダンボールからなる透光部材4の外形状とほぼ同形状(四角形)とされており、その上面中央には、LED電球からなる光源のランプソケット(不図示)が垂設されているとともに、その光源を囲むようにして設けられたシェード取付部材(不図示)を備えている。
前記シェード取付部材は、シェード本体3の空間2内に収納される高さとされた複数本の金属線状のガイド部材からなり、空間2内に嵌着されることにより、基台22の定位置にランプシェード1を保持可能に形成されている。
このように、本実施形態の照明器具21によれば、光源を備えた基台22に対し、外観において視認必至な部材を用いることなく当該基台22上にランプシェード1を配設することができ、デザイン性を損なわず、所望の配光の照明を得ることができる。
なお、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で変更実施できる。
また、本考案のランプシェードは、本考案の照明器具の基台との組合せでのみ使用できるものではなく、例えば、ペンダント式に天井等から吊り下げられた光源との組み合わせで照明器具を構成するように前記光源の周囲に配設して使用したり、壁などの面から凸設させた光源との組合せで照明器具を構成するように前記光源の周囲に配設して使用することも可能である。その場合においてランプシェードの固定方法も一様ではなく、配置箇所やレイアウトに併せて工夫すればよい。
さらに、第3実施形態に開示したランプシェードにおけるシェード本体は4本の柱部を備えた四角柱状に形成しているが、シェード本体は多角柱状であればよく、例えば、三角柱状や五角柱状等であってもよい。
1 ランプシェード
2 空間
3 シェード本体
4 (プラスチック製ダンボールからなる)透光部材
11 リブ
12 ライナー
13 中空部
14 孔
16 柱部
21 照明器具
22 基台
23 嵌合部
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21 照明器具
22 基台
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Claims (6)
- 光源を配置させる空間が形成されたシェード本体の少なくとも一部を、厚み方向に立設されたリブが2枚の板状ライナー間に並列配置されることにより断面の開口間を連通させる中空部が形成されたプラスチック製ダンボールからなる板状の透光部材を複数枚整列配置し、固定して形成することで、前記中空部を透過する前記光源の配光が設計されていることを特徴とするランプシェード。
- 前記プラスチック製ダンボールは、表面抵抗値が10の6〜13乗Ωに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のランプシェード。
- 前記シェード本体は、複数枚の前記透光部材を前記空間において長手方向に延在する仮想軸に対し平面視放射状に整列配置して形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のランプシェード。
- 前記シェード本体は全体形状を多角柱状に形成されており、各角を構成する隣位の柱部間には当該柱部の高さ方向に前記プラスチック製ダンボールからなる板状の透光部材が水平軸周りにおける所望の角度を以て積層配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のランプシェード。
- 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載されたランプシェードと、前記光源とシェード取付部材を備える基台とを有し、前記シェード取付部材は、前記シェード本体の前記空間部内に収納され、かつ、前記空間部内から外方へテンションを付加することにより、前記基台の定位置にランプシェードを取付可能とされていることを特徴とする照明器具。
- 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載されたランプシェードと、前記光源を備える基台とを有し、前記基台には、前記ランプシェードの下端部を嵌合させることで、当該基台上にランプシェードを固定する嵌合部が形成されていることを特徴とする照明器具。
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JP2018004594U JP3220028U (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | ランプシェード、並びに、照明器具 |
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JP2018004594U JP3220028U (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | ランプシェード、並びに、照明器具 |
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JP3220028U true JP3220028U (ja) | 2019-02-07 |
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JP2018004594U Active JP3220028U (ja) | 2018-11-28 | 2018-11-28 | ランプシェード、並びに、照明器具 |
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2018
- 2018-11-28 JP JP2018004594U patent/JP3220028U/ja active Active
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