JP3219910U - 排水槽 - Google Patents

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正志 溝江
串岡 清則
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Abstract

【課題】設備コスト、運転費用、運転中の騒音などの環境影響などを低減できる排水槽を提供する。【解決手段】内部に排水が貯留される排水槽本体10と、排水槽本体10内の所定領域に区画されるとともに、排水槽本体10内の他の領域と連通する連通部34を有する区画室32と、区画室32内の排水を循環する循環ポンプ40と、区画室32内の排水を排水槽本体10の外部に排出する排水ポンプ50とを備えている。【選択図】図1

Description

本考案は、排水槽に関する。
発電プラントの各機器から排出された排水にはそのまま排出できない物質が含まれている場合がある。例えば、電気集塵機を洗浄した際に生じる排水には、高濃度のアンモニア性窒素が含まれる。生じた排水は排水槽へ送られて貯留される。排水槽内に貯留された排水は少量ずつ連続して排水処理設備に送られて排水処理された後に排出される。
排水槽内に貯留された排水は下層部ほど濃度(例えば、アンモニア性窒素の濃度)が高い傾向にあり、排水槽内の上層部と下層部とで濃度の分布が異なり不均一となっている。このため、例えば排水処理設備の処理能力が排水槽内の全体の濃度平均に基づいて設計されている場合には、下層部の排水の濃度が高い状態にあることから、排水処理装置が処理可能な濃度範囲(濃度の上限)を超える場合がある。
そこで、排水槽内に貯留された排水の上層部と下層部との濃度を均一化するために、排水槽底部に多数の孔が設けられた配管を設置して、この配管に空気を供給して、多数の孔から排水槽内に空気を噴出(バブリング)することで貯留された排水を撹拌し混合することで濃度を均一化するものがある。
また、特許文献1には、撹拌機によって汚水処理槽内の濃淡の分布を抑制する記載がある。
特開平7−136678号公報
バブリングによる濃度の均一化は、排水槽の底部の全面に配管を均等に設けるためには、大規模な設備(多数のバブリング用配管と複数台の撹拌用ブロワ)が必要であり、設備コストおよび運転費用が多く掛かるとともに、運転中の騒音が大きい環境影響といった課題がある。
また、特許文献1に記載の撹拌による濃度の均一化も、処理槽内の汚水全体を撹拌させるために、能力が大きい撹拌機(プロペラ式撹拌機、ジェットポンプなど)が必要となり、設備コスト、運転費用の増加が懸念される。
また、槽内全体の排水を撹拌して混合させることになるので、撹拌に起因する臭気発生の増加など環境影響の追加発生が懸念される場合がある。
本考案はこのような事情に鑑みてなされたものであって、設備コスト、運転費用、運転中の騒音などの環境影響などを低減させることができる排水槽を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案の排水槽は以下の手段を採用する。
すなわち、本考案の一態様に係る排水槽は、内部に排水が貯留される排水槽本体と、該排水槽本体内の所定領域に区画されるとともに、前記排水槽本体内の他の領域と連通する連通部を有する区画室と、該区画室内の排水を循環する循環ポンプと、前記区画室内の排水を前記排水層本体の外部に排出する排水ポンプとを備えている。
本態様に係る排水槽によれば、排水槽本体内の所定領域に区画されていて、連通部によって排水槽本体と連通する区画室内の排水を循環ポンプによって循環させることができる。このとき、区画室は排水槽本体内の所定領域に区画された小部屋になるため、排水槽本体内に貯留された排水全部を循環させずとも、小容量の循環ポンプによって少なくとも区画室内では排水の濃度が所定分布内に均一化される。そして、濃度が均一化された区画室内の排水を排水ポンプで排水槽本体内より外部へ排出して、別途の排水処理設備で濃度が均一化されて高濃度ではない排水を処理することができる。これによって、排水槽本体内に貯留された排水全部を循環させる大規模な設備(例えば複数のバブリング用配管と複数台の撹拌用ブロワ)が不要となり、設備コスト、運転費用、運転中の騒音など環境影響などを低減することができる。ここで、前述の「排水の濃度の所定分布内に均一化」された状態とは、区画室内の排水容量の80%以上において平均濃度の±25%以内に均一化された状態を示している。
なお、連通部は1か所(一部分)の開口であってもよいし、1か所に多数の孔が集合した部分であってもよい。
また、本考案の一態様に係る排水槽において、前記循環ポンプは、前記区画室内に設けられ排水を取り込む循環用取水口と、前記区画室内に設けられ取り込まれた排水を返水する返水口と、を有し、前記排水ポンプは、前記区画室内に設けられ排水を取り込む排水用取水口を有し、前記排水用取水口は、前記循環用取水口および前記返水口に比べて、前記連通部から離間した位置に配置されている。
本態様に係る排水槽について、循環ポンプは排水を取り込む循環用取水口と取り込まれ排水を返水する返水口とを区画室内に有している。また、排水ポンプは排水を取り込む排水用取水口を区画室内に有している。このとき、排水用取水口は、循環用取水口および返水口に比べて、区画室に設けられた連通部から離間した位置に配置されている。これによって、連通部に近い領域の排水を循環ポンプによって循環させて、連通部から離間した領域の排水を排水ポンプによって汲み上げることができる。このように、連通部近傍の濃度が不均一な排水を先に循環させておくことで、連通部から離間した領域の排水は既に循環ポンプによって濃度が所定分布内に均一化された排水となる。このため、濃度が所定分布内に均一化された排水を効率的に区画室の外部に排出することができる。
また、本考案の一態様に係る排水槽において、前記返水口は、前記循環用取水口の鉛直方向上方に設けられている。
本態様に係る排水槽について、循環ポンプの返水口は、取水口の鉛直方向上方に設けられている。これによって、例えば循環用取水口が区画室内の排水の下層部に位置して、返水口が区画室内の排水の上層部に位置している場合、下層部に滞留している濃度が異なる排水を上層部に戻すことができる。
例えばアンモニア性窒素などの物質が含まれた排水は、循環や撹拌を行わない場合、下層部ほど濃度が高い。このため、下層部の排水を汲み上げて上層部に戻すように循環させることで排水の濃度を効率的に均一化して、濃度を所定分布内に均一化させることができる。
また、本考案の一態様に係る排水槽において、前記循環ポンプの容量は、前記排水ポンプの容量よりも大きい。
本態様に係る排水槽によれば、循環ポンプの容量が排水ポンプの容量よりも大きいため、排水ポンプによって区画室の外部に排出される量以上の排水を循環させることができる。このため、排水の排出量に対して循環量が不足する現象を抑制できる。ここで、排水ポンプの容量に対する循環ポンプの容量は3倍以上であることがさらに好ましい。
また、本考案の一態様に係る排水槽において、前記連通部は、前記区画室の一部分にのみ設けられている。
本態様に係る排水槽によれば、連通部は区画室の一部分にのみ設けられているので、区画室内へ排水が流入する部分を特定できる。連通部から区画室へ流入した排水は濃度が不均一であり、その特定部分近傍の排水を循環ポンプによって集中的に循環させることで、効率的に排水の濃度を均一化して、濃度を所定分布内に均一化することができる。また、1式の循環ポンプを用意すればよく、循環ポンプに要するコストも低減することができる。なお、連通部が多数の孔から構成されている場合、孔を所定箇所に集約することで一部分にのみ連通部が設けられた状態となる。
また、本考案の一態様に係る排水槽において、前記所定領域は前記排水槽本体内の周囲領域に設けられている。
本態様に係る排水槽によれば、排水槽本体内の周囲領域にある排水層本体の壁部(内壁)の一部を利用して区画室を区画することがきる。このため、区画室を区画するうえで必要になる仕切り用の壁の一部を排水層本体の壁部と共有することができるので、設備コストを低減することができる。
また、本考案の一態様に係る排水槽において、前記循環ポンプおよび前記排水ポンプは、前記排水槽本体に貯留される排水の上部領域に設けられている。
本態様に係る排水槽によれば、排水槽本体に貯留される排水の上部領域を各機器の設置に有効に使うことで、排水槽全体としての省スペース化を図ることができる。
なお、例えば排水槽本体内に脚部を有する架台に環ポンプや排水ポンプなどの各機器を設置することで、排水槽本体の上部領域に各機器を設置することができる。
また、本考案の一態様に係る排水槽は、前記排水槽本体内に立設する脚部と該脚部の鉛直方向上方に接続された設置面と有する架台を備え、前記循環ポンプおよび前記排水ポンプは、前記設置面に設置されている。
本態様に係る排水槽によれば、架台の有する設置面に循環ポンプや排水ポンプなどの各機器を設置することで、各機器を排水槽本体の上部領域に設置することができる。
また、本考案の一態様に係る排水槽において、前記循環ポンプは、前記区画室内の排水容量の80%以上において、平均濃度に対して−25%から+25%以内に排水の濃度を均一化する。
本態様に係る排水槽によれば、循環ポンプによって区画室内の排水容量の80%以上において、平均濃度に対して−25%から+25%以内に排水の濃度を均一化することができる。
本考案に係る排水槽によれば、設備コスト、運転費用、運転中の騒音などの環境影響などを低減できる。
本考案の一実施形態に係る排水槽の平面図である。 図1の矢視A透視図である。 排水槽本体内の排水濃度分布を示したグラフである。 連通部の他の例を示した縦断面図である。
以下に、本考案の一実施形態に係る排水槽について図1から図4を用いて説明する。
まず、排水槽1の構成について説明する。
排水槽1は、例えば発電プラントの各機器から排出された排水を内部に貯留して、貯留された排水を少量ずつ排水槽1の外部に排出して送水できる設備である。例えば、発電プラントの各機器からの排出される排水は、その排出が断続的や間欠的であった場合でも、排水槽1に貯留している排水を、排水槽1で貯留してゆく排水が溢れない程度で少量ずつ、濃度の均一化された排水を外部の排水処理施設へ排出することで、別途設けた小規模の排水処理施設で確実に処理を進めることができる。
図1に示すように、排水槽1は、排水槽本体10と、仕切り壁30と、循環ポンプ40と、排水ポンプ50とを備えている。
排水槽本体10は、平面視で略四角形状であり、例えば深さが約2〜8m、貯水量が約2,000〜5,000m程度の有底の容器とされる。排水槽本体10によって区画された貯留領域12には、発電プラントの各機器から排出された排水が貯留される。
区画室32は、排水槽本体10の壁部11の内側と仕切り壁30とによって所定領域に区画されて、貯留領域12に設置されている。同図の場合、仕切り壁30はL字形状とされている。また、図2に示すように、仕切り壁30の高さ方向(図2の紙面上下方向)において、上端は貯留領域12に貯留される排水の水面の最高位よりも高くなるよう設けられていて、下端は排水槽本体10の底面に当接している。図1に示すように、この仕切り壁30と排水槽本体10の壁部11とで所定領域を区画して、貯留領域12において、1か所(一部分)に開口(連通部)34を設けた1つの小部屋として区画室32を形成している。言い換えれば、貯留領域12は、区画室32(所定領域)と、貯留領域12から所定領域を除いた領域(他の領域)とから構成されている。このとき、区画室32の貯水量は、例えば貯留領域12の貯水量の1/50〜1/200、さらに好ましくは1/150〜1/100とされる。なお、区画室32は区画するにあたり排水槽本体10の壁部11を利用できるので、排水槽本体10の周囲領域にあることが好ましいが、必ずしも排水槽本体10の壁部で区画されていなくてもよく、仕切り壁30のみによって区画されてもよい。
図1および図2に示すように、区画室32を区画する仕切り壁30には、貯留領域12の所定領域とされた区画室32と貯留領域12の他の領域とを連通する連通部として開口34が設けられている。仕切り壁30の一部に設けた開口34は1か所に設けられており、例えば図2に示すように、仕切り壁30の高さ方向の全域に亘って切り欠かれた形態とされている。また、開口34は、区画室32の貯留される排水の底面から水面までが連通できることが好ましく、水面より鉛直方向上側は開口していなくてもよい。この開口34によって、区画室32の外部に貯留されている排水が区画室32の内部に流入できる。なお、開口34によって切り欠かかれた部分の開口面積は、後述する排水ポンプ50によって単位時間あたりに排出される水量と同量の排水が単位時間あたりに流入できる最低限の面積が確保されていればよく、必要以上に開口面積を大きくする必要はない。
循環ポンプ40は、区画室32に貯留された排水を循環できるポンプである。図1および図2に示すように、循環ポンプ40は、循環ポンプ本体41と循環用取水管42と返水管44とを備えている。循環ポンプ本体41は、例えば区画室32の付近に設けた架台60(後述)の設置面64に積載されている。
循環用取水管42は、一端が循環ポンプ本体41に接続され水平方向に延出した後、鉛直方向(図2の紙面上下方向)下方に折れ曲がり、他端(循環用取水口42a)が区画室32に位置する管部材である。
返水管44は、一端が循環ポンプ本体41に接続され水平方向に延出した後、鉛直方向下方に折れ曲がり、他端(返水口44a)が区画室32に位置する管部材である。
図2に示すように、循環ポンプ40は、循環ポンプ本体41の駆動によって循環用取水口42aから区画室32に貯留された排水の下層部付近から取り込み、取り込まれた排水を返水口44aから区画室32の上層部付近に戻すことで区画室32に貯留された排水を区画室32内で循環させる。このとき、循環用取水口42aは区画室32の鉛直方向下方(底部近傍)に設け、返水口44aは循環用取水口42aの鉛直方向上方に設けることが好ましい。また、返水口44aおよび循環用取水口42aは開口34の近傍に設けることが好ましい。
排水ポンプ50は、区画室32に貯留された排水を区画室32の外部に排出できるポンプである。図1および図2に示すように、排水ポンプ50は、排水ポンプ本体51と排水用取水管52とを備えている。排水ポンプ本体51は、架台60(後述)の設置面64に積載されている。
排水用取水管52は、一端が排水ポンプ本体51に接続され水平方向に延出した後、鉛直方向下方に折れ曲がり、他端(排水用取水口52a)が区画室32に位置する管部材である。
図2に示すように、排水ポンプ50は、排水ポンプ本体51の駆動によって排水用取水口52aから区画室32に貯留された排水を取り込むことで区画室32および排水槽本体10の外部に排出する。排出された排水は、例えば、排水槽1とは別設備である排水処理装置(図示せず)に送水される。このとき、排水用取水口52aは区画室32の鉛直方向下方(底部近傍)に設けることが好ましい。また、排水用取水口52aは、前述の返水口44aおよび循環用取水口42aよりも開口34から離間した位置に設けることが好ましい。なお、排水ポンプ50として水中ポンプを採用することで、排水ポンプ本体51を排水用取水管52の排水用取水口52aに設置してもよい。
架台60は、柱状の複数本(例えば3本から10本)の脚部62と設置面64とを備える。脚部62は、鉛直方向に延在して立設する柱状の部材であって、上端が貯留領域12に貯留される排水の水面の最高位よりも高くなるよう設置される。設置面64は、複数本の脚部62の鉛直方向の上部に接続され、水平方向に広がる平面である。設置面64は、図1に示すように平面視で貯留領域12内の区画室32の付近にあり、かつ、図2に示すように貯留領域12に貯留される排水の水面の最高位よりも高い位置に設けられる。
なお、循環ポンプ本体41および排水ポンプ本体51は、必ずしも架台60に設置される必要はなく、排水槽1の外部に設置されてもよい。ただし、架台60を使用した場合、貯留領域12の上部空間を有効活用することになり、排水槽1全体としての省スペース化を図ることができる。また、循環ポンプ本体41および排水ポンプ本体51を区画室32の付近に設置し易くなり、循環用取水管42、返水管44および排水用取水管52の配管長さを短縮して、取り回しと設置を容易にすることができる。
次に、貯留領域12に貯留された排水の流れについて説明する。
ここで言う排水とは、例えば、発電プラントを構成する電気集塵機を洗浄した際に排出される排水であって、そのまま排出できない物質(例えばアンモニア性窒素)が含まれた排水である。排水は連続して発生する必要はなく、断続的や間欠的に、また発生量の変化を伴って排水されてもよい。
貯留領域12に貯留された排水は、循環ポンプ40による循環、その他外部からの仕事(例えば、排水槽本体10の底部に空気を噴出しバブリングさせるなど)によって循環・混合・撹拌されない場合、一般的に上層部と下層部とでアンモニア性窒素の濃度の分布が不均一となっている。具体的には、図3に示すように、下層部ほどその濃度が高くなる傾向にある。
排水槽1の後工程には、そのまま排出できない物質を無害化して排出を可能とする排水処理装置(図示せず)が、排水槽1とは別設されているが、この排水処理装置は一般には排水の濃度平均に基づいて設計されている。そうすると、濃度平均を超える貯留領域12の下層部の排水は、処理能力を超えるために十分に無害化できない可能性が生じるため、排水処理装置(図示せず)は下層部の排水の濃度の高い部分に基づいて設計することになり、排水処理装置の大型化とコスト上昇になる場合がある。
そこで、排水槽1においては、図1および図2に示すように、区画室32に貯留された排水を循環ポンプ40によって循環することで少なくとも区画室32に貯留された排水の濃度の均一化して、その排水を排水ポンプ50によって排出することとした。排水槽1への排水の排出は、排水槽1に貯留している排水を、排水槽1で貯留されてゆく排水が溢れない程度で少量ずつ濃度の均一化された排水を外部の排水処理施設へ排出することで、別途設けた小規模の排水処理施設で確実に処理を進めることができる。
まず、循環ポンプ40を駆動することで、区画室32に貯留された排水を循環させる。これによって、区画室32に貯留された排水の均一化が開始される。具体的には、区画室32の鉛直方向下方(下層部)に位置する循環用取水口42aから取り込んだ濃度の高い排水を、区画室32の鉛直方向上方(上層部)に位置する返水口44aから返水する。これを連続的に行うことで、排水が鉛直方向(図2の紙面上下方向)に循環する流れが生じる。区画室32の上層部の排水は下層部の排水に比べて濃度が低いので、この循環によって排水の濃度が上層部と下層部とで均一化する。この循環を継続することで、区画室32に貯留された排水の濃度が均一化されていき、排水の濃度の所定分布内に均一化される。
循環ポンプ40を駆動してから所定時間が経過した後、排水ポンプ50を駆動する。ここで言う所定時間とは、区画室32に貯留された排水が全域に亘って十分に均一化されて排水の濃度の所定分布内に均一化される時間であって、例えば10時間程度とされる。また、ここで言う「排水の濃度の所定分布内に均一化」された状態とは、区画室内の排水容量の80%以上において平均濃度の±25%以内に均一化された状態を示している。
排水ポンプ50の駆動によって区画室32に貯留された排水が区画室32の外部に排出される。このとき、排出される排水は既に循環ポンプ40によって均一化された排水であるため、排水処理装置(図示せず)の処理能力での不具合は生じない。
排水ポンプ50による排水の排出と同時に、排出した量と同量の排水(濃度が均一化されていない排水)が、区画室32の外部に位置する貯留領域12から開口34を介して区画室32に流入する。流入した排水は、開口34近傍の循環用取水口42aから取り込まれた後に返水口44aから返水されて循環される。つまり、開口34の近傍では常に排水が循環され濃度の均一化が行われている。このとき、排水ポンプ50の容量に対して循環ポンプ40の容量が大きい方が好ましく、排水ポンプ50の容量に対する循環ポンプ40の容量は例えば3倍以上とすることがさらに好ましい。これによって、排水の排出量に対して、開口34から流入した排水の十分な循環量を確保できる。このため、開口34から離間した領域(例えば排水用取水口52aの近傍)には、常に濃度が均一化された排水が供給されることになり、排水用取水口52aから排出される排水は循環ポンプ40によって均一化された排水となる。
本実施形態においては、以下の効果を奏する。
区画室32は排水槽本体10内の貯留領域12のうち所定領域に区画され、1か所に開口34を設けた小部屋になるため、貯留領域12に貯留された排水の全部を撹拌させずとも、小容量の循環ポンプ40によって少なくとも区画室32では排水の濃度が均一化される。そして、濃度が均一化された区画室32の排水を排水ポンプ50で排出することができる。これによって、貯留領域12に貯留された排水の全部を撹拌する大規模な設備(例えばバブリング用配管と複数台の撹拌用ブロワ)が不要となり、設備コスト、運転費用、運転中の騒音など環境影響などを低減することができる。
また、排水用取水口52aは、循環用取水口42aおよび返水口44aに比べて、開口34から離間した位置に配置されている。これによって、開口34に近い領域の排水を循環ポンプ40によって循環させて、開口34から離間した領域の排水を排水ポンプ50によって汲み上げることができる。このように、開口34近傍の濃度が不均一な排水を先に循環させておくことで、開口34から離間した領域の排水は既に循環ポンプ40によって濃度が均一化された排水となる。このため、濃度が均一化された排水を効率的に区画室32の外部に排出して、別設備である排水処理装置(図示せず)へ送水することができる。
また、開口34は区画室32の1か所として一部分にのみ設けられているので、区画室32へ排水が流入する部分を特定できる。開口34から区画室32へ流入した排水は濃度が不均一であり、その特定部分近傍の排水を循環ポンプ40によって集中的に循環させることで、効率的に排水の濃度を均一化することができる。また、1式の循環ポンプ40を用意すればよく、循環ポンプ40に要するコストも低減することができる。
また、循環ポンプ40の容量が排水ポンプ50の容量よりも大きいため、排水ポンプ50によって区画室32の外部に排出される量以上の排水を循環させることができる。このため、排水槽本体10から外部へ排水する排出量に対して循環量が不足する現象を抑制できる。
また、区画室32は、排水槽本体10の周囲領域に設けられるので、区画するにあたり排水槽本体10の壁部を利用して、コストを低減することが可能となる。
また、架台60を使用することで、貯留領域12の上部空間を有効活用することになり、排水槽1全体としての省スペース化を図ることができる。また、循環ポンプ本体41および排水ポンプ本体51を区画室32の付近に設置して、循環用取水管42、返水管44および排水用取水管52の配管長さを短縮して、取り回しと設置を容易にすることができる。
なお、区画室32の連通部としては、図1および図2のような開口34の形態に限らず、例えば図4に示すように、排水槽本体10の底面から水位面までに渡り、所定箇所に多数の孔36が集合した形態であってもよい。
1 排水槽
10 排水槽本体
11 壁部
12 貯留領域
30 仕切り壁
32 区画室(所定領域)
34 開口(連通部)
36 孔(連通部)
40 循環ポンプ
41 循環ポンプ本体
42 循環用取水管
42a 循環用取水口
44 返水管
44a 返水口
50 排水ポンプ
51 排水ポンプ本体
52 排水用取水管
52a 排水用取水口
60 架台
62 脚部
64 設置面

Claims (9)

  1. 内部に排水が貯留される排水槽本体と、
    該排水槽本体内の所定領域に区画されるとともに、前記排水槽本体内の他の領域と連通する連通部を有する区画室と、
    該区画室内の排水を循環する循環ポンプと、
    前記区画室内の排水を前記排水槽本体の外部に排出する排水ポンプと、
    を備えている排水槽。
  2. 前記循環ポンプは、前記区画室内に設けられ排水を取り込む循環用取水口と、前記区画室内に設けられ取り込まれた排水を返水する返水口と、を有し、
    前記排水ポンプは、前記区画室内に設けられ排水を取り込む排水用取水口を有し、
    前記排水用取水口は、前記循環用取水口および前記返水口に比べて、前記連通部から離間した位置に配置されている請求項1に記載の排水槽。
  3. 前記返水口は、前記循環用取水口の鉛直方向上方に設けられている請求項2に記載の排水槽。
  4. 前記循環ポンプの容量は、前記排水ポンプの容量よりも大きい請求項1から3のいずれかに記載の排水槽。
  5. 前記連通部は、前記区画室の一部分にのみ設けられている請求項1から4のいずれかに記載の排水槽。
  6. 前記所定領域は、前記排水槽本体内の周囲領域に設けられている請求項1から5のいずれかに記載の排水槽。
  7. 前記循環ポンプおよび前記排水ポンプは、前記排水槽本体に貯留される排水の上部領域に設けられている請求項1から6のいずれかに記載の排水槽。
  8. 前記排水槽本体内に立設する脚部と、該脚部の鉛直方向上方に接続された設置面とを有する架台を備え、
    前記循環ポンプおよび前記排水ポンプは、前記設置面に設置されている請求項7に記載の排水槽。
  9. 前記循環ポンプは、前記区画室内の排水容量の80%以上において、平均濃度に対して−25%から+25%以内に排水の濃度を均一化する請求項1から8のいずれかに記載の排水槽。
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