JP3219581U - 裏込材注入冶具及び冶具固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造でありながら注入孔内に強力に固定可能であり、かつ小さな力で容易に取り外し可能な裏込材注入冶具及びその冶具固定構造を提供する。【解決手段】裏込材注入冶具1は、少なくとも先端側の外周に雄ネジを刻設した筒状の管用ネジ10と、管用ネジ10の先端側と接続する筒状のノズル20と、を備える。冶具固定構造は、管用ネジ10の雄ネジ部の外周の少なくとも一部を被覆するマスキング材と、注入孔a1の内壁とマスキング材の間に延在する接着剤と、を備え、管用ネジ10の回転に伴うマスキング材の剥離によって、管用ネジ10を注入孔a1から分離可能に固定した。【選択図】図1
Description
本考案は、裏込材注入冶具及び冶具固定構造に関し、特にコンクリート構造物の背面へ裏込材を注入するための裏込材注入冶具と、この裏込材注入冶具をコンクリート構造物に固定する冶具固定構造に関する。
老朽化したトンネルの補修技術として、覆工コンクリートに穿孔した注入孔に注入管を挿入し、覆工コンクリートの背面に生じた空洞に発泡ウレタンやモルタル等の裏込材を注入することで、緩み土圧(側圧)による覆工コンクリートの損傷や崩壊や地山の崩落による突発崩壊を防ぐ、裏込材注入工法が普及している。
この工法では、トンネル内部から天端や肩部など上方に向けて注入管を挿入して裏込材を注入するため、注入時に注入管を覆工コンクリートの表面に固定する手段が必要となる。
特許文献1及び2には、注入管の下端に設けたフランジ部材を介して、アンカーボルト等で覆工コンクリートに固定する技術が開示されている。特許文献3及び4には、注入管の外周に設けたリブを注入孔の内面に食い込ませて固定する技術が開示されている。
この工法では、トンネル内部から天端や肩部など上方に向けて注入管を挿入して裏込材を注入するため、注入時に注入管を覆工コンクリートの表面に固定する手段が必要となる。
特許文献1及び2には、注入管の下端に設けたフランジ部材を介して、アンカーボルト等で覆工コンクリートに固定する技術が開示されている。特許文献3及び4には、注入管の外周に設けたリブを注入孔の内面に食い込ませて固定する技術が開示されている。
「日経コンストラクション 2017 5.22号 P8〜P13(株式会社日経BP:2017年5月22日発行)」
従来技術には次のような問題点があった。
<1>アンカーボルト等による固定方法は、確実に固定できる一方、ボルト孔の削孔やボルト締結の作業が必要なため施工効率が悪い。また、アンカーボルト等の材料コストが嵩む。
<2>アンカーボルト等による固定方法は、ボルトとフランジを覆工コンクリートの表面に残置するため、後の維持管理の支障となる。また、金属の腐食によって覆工コンクリートの劣化を促進するおそれがある。
<3>リブの食い込みによる固定方法は、固定の確実性が低く、注入時の圧力上昇等により注入管が抜け飛んで裏込材を飛散させるおそれがある。
<4>リブの食い込みによる固定方法は、ソケットを注入孔の内面に直接接着するため取り外すことが困難である。残置したソケットは覆工コンクリートの表面から突起するため以後の維持管理の妨げとなる。
<1>アンカーボルト等による固定方法は、確実に固定できる一方、ボルト孔の削孔やボルト締結の作業が必要なため施工効率が悪い。また、アンカーボルト等の材料コストが嵩む。
<2>アンカーボルト等による固定方法は、ボルトとフランジを覆工コンクリートの表面に残置するため、後の維持管理の支障となる。また、金属の腐食によって覆工コンクリートの劣化を促進するおそれがある。
<3>リブの食い込みによる固定方法は、固定の確実性が低く、注入時の圧力上昇等により注入管が抜け飛んで裏込材を飛散させるおそれがある。
<4>リブの食い込みによる固定方法は、ソケットを注入孔の内面に直接接着するため取り外すことが困難である。残置したソケットは覆工コンクリートの表面から突起するため以後の維持管理の妨げとなる。
本考案の目的は、以上のような問題点を解決できる、裏込材注入冶具及び冶具固定構造を提供することにある。
本考案の裏込材注入冶具は、先端側の外周に雄ネジを刻設した筒状の管用ネジとその先端側に接続する筒状のノズルを備えることを特徴とする。
この構造によれば、雄ネジ部のネジ山の食い込みにより管用ネジを接着剤で強力に固定することができる。
この構造によれば、雄ネジ部のネジ山の食い込みにより管用ネジを接着剤で強力に固定することができる。
本考案の裏込材注入冶具は、管用ネジがテーパーネジであってもよい。
この構造によれば、管用ネジを僅かに回転させるだけで容易に取り外すことができる。
この構造によれば、管用ネジを僅かに回転させるだけで容易に取り外すことができる。
本考案の裏込材注入冶具は、ノズルが接続管と拡径ソケットを有していてもよい。
この構造によれば、ノズルを拡径することによってノズルの閉塞を防止できるとともに、裏込材の注入圧を減圧することで安定した注入が可能となる。
この構造によれば、ノズルを拡径することによってノズルの閉塞を防止できるとともに、裏込材の注入圧を減圧することで安定した注入が可能となる。
本考案の裏込材注入冶具は、管用ネジの後端側がナット形状であってもよい。
この構造によれば、レンチ等を用いて容易に取り外すことができる。
この構造によれば、レンチ等を用いて容易に取り外すことができる。
本考案の裏込材注入冶具は、先端側の外周に雄ネジを刻設した筒状のホース継手を有していてもよい。
この構造によれば、管用ネジの雄ネジ部と着脱自在に連結することができる。
この構造によれば、管用ネジの雄ネジ部と着脱自在に連結することができる。
本考案の冶具固定構造は、管用ネジの雄ネジ部を被覆するマスキング材と、注入孔の内壁とマスキング材の間に延在する接着剤を備えることを特徴とする。
この構造によれば、管用ネジを少量回転させるだけで、マスキング材を剥離させ、容易に管用ネジを取り外すことができる。
この構造によれば、管用ネジを少量回転させるだけで、マスキング材を剥離させ、容易に管用ネジを取り外すことができる。
本考案の冶具固定構造は、マスキング材が止水テープであってもよい。
この構造によれば、安価かつ簡単な作業でもって管用ネジの雄ネジ部をマスキングすることができる。
この構造によれば、安価かつ簡単な作業でもって管用ネジの雄ネジ部をマスキングすることができる。
本考案の裏込材注入冶具及び冶具固定構造は、上記の構成により次の効果のうち少なくとも一つを備える。
<1>管用ネジのネジ山とマスキング材・接着剤との噛み合わせによって、ノズルを注入孔内に確実に固定することができる。
<2>管用ネジを回転させてマスキング材を破砕することによって、小さなトルクで管用ネジを注入孔内から取り外すことができる。
<3>アンカーボルトの打設やボルト孔の削孔等が必要なく接着剤の塗布のみで固定可能であるため、施工効率が高く施工コストが安い。
<4>安価な材料の組み合わせによる簡易な構造からなるため、材料コストが非常に安い。
<5>施工後に覆工コンクリート面に部材を残置しないため、仕上がりがよく後の維持管理の妨げとならない。
<1>管用ネジのネジ山とマスキング材・接着剤との噛み合わせによって、ノズルを注入孔内に確実に固定することができる。
<2>管用ネジを回転させてマスキング材を破砕することによって、小さなトルクで管用ネジを注入孔内から取り外すことができる。
<3>アンカーボルトの打設やボルト孔の削孔等が必要なく接着剤の塗布のみで固定可能であるため、施工効率が高く施工コストが安い。
<4>安価な材料の組み合わせによる簡易な構造からなるため、材料コストが非常に安い。
<5>施工後に覆工コンクリート面に部材を残置しないため、仕上がりがよく後の維持管理の妨げとならない。
以下、図面を参照しながら本考案の裏込材注入冶具及び冶具固定構造について詳細に説明する。
なお、本考案において「先端」「後端」とは裏込材の注入側を先端、供給側を後端として説明する。
なお、本考案において「先端」「後端」とは裏込材の注入側を先端、供給側を後端として説明する。
[裏込材注入冶具]
<1>全体の構成(図1)。
本考案の裏込材注入冶具1は、注入孔a1を通してコンクリート構造物の背面側へ裏込材を注入するための先端冶具である。
本例では、裏込材注入冶具1として、筒状の管用ネジ10、管用ネジ10の先端側に接続した筒状のノズル20、管用ネジ10の後端側に接続した筒状のホース継手30の組み合わせを採用する。
ただし裏込材注入冶具1の構造はこれに限らず、少なくとも後述する管用ネジ10の先端に筒状のノズル20を備え、管用ネジ10内を通して裏込材をノズル20の先端から充填できる構造であればよい。よって、例えば管用ネジ10に直接注入ホース40を接続する等の構造であってもよい。
<1>全体の構成(図1)。
本考案の裏込材注入冶具1は、注入孔a1を通してコンクリート構造物の背面側へ裏込材を注入するための先端冶具である。
本例では、裏込材注入冶具1として、筒状の管用ネジ10、管用ネジ10の先端側に接続した筒状のノズル20、管用ネジ10の後端側に接続した筒状のホース継手30の組み合わせを採用する。
ただし裏込材注入冶具1の構造はこれに限らず、少なくとも後述する管用ネジ10の先端に筒状のノズル20を備え、管用ネジ10内を通して裏込材をノズル20の先端から充填できる構造であればよい。よって、例えば管用ネジ10に直接注入ホース40を接続する等の構造であってもよい。
<2>管用ネジ(図2)。
管用ネジ10は、ノズル20を注入孔a1内に固定するための部材である。
本例では、管用ネジ10として、先端側の外周に刻設した雄ネジ部11と、後端側の内面に刻設した雌ネジ部12と、後端側の外周に設けたナット部13と、の組み合わせを採用する。
ただし管用ネジ10の構造はこれに限らず、少なくとも先端側に雄ネジ部11を備えた筒構造であればよい。
また、管用ネジ10は、後端側から先端側に向けて雄ネジ部11が縮径するテーパーネジであることが望ましい。
管用ネジ10の先端部は注入孔a1の内径より小さく、ナット部13は注入孔a1の内径より大きく設計する。
管用ネジ10は、ノズル20を注入孔a1内に固定するための部材である。
本例では、管用ネジ10として、先端側の外周に刻設した雄ネジ部11と、後端側の内面に刻設した雌ネジ部12と、後端側の外周に設けたナット部13と、の組み合わせを採用する。
ただし管用ネジ10の構造はこれに限らず、少なくとも先端側に雄ネジ部11を備えた筒構造であればよい。
また、管用ネジ10は、後端側から先端側に向けて雄ネジ部11が縮径するテーパーネジであることが望ましい。
管用ネジ10の先端部は注入孔a1の内径より小さく、ナット部13は注入孔a1の内径より大きく設計する。
<3>ノズル。
ノズル20は、裏込材を注入するための先端部材である。
本例では、ノズル20として、管用ネジ10の先端側から内挿固定した接続管21と、接続管21の先端側に連結して先端方向に拡径する拡径ソケット22と、拡径ソケット22の先端に連結する注入管23と、の組み合わせを採用する。
ただしノズル20の構造はこれに限らず、例えば管用ネジ10の先端側に注入管23を直接連結した構造を採用してもよい。
ノズル20の各部の外径は注入孔a1の内径より小さく設計する。
ノズル20は、裏込材を注入するための先端部材である。
本例では、ノズル20として、管用ネジ10の先端側から内挿固定した接続管21と、接続管21の先端側に連結して先端方向に拡径する拡径ソケット22と、拡径ソケット22の先端に連結する注入管23と、の組み合わせを採用する。
ただしノズル20の構造はこれに限らず、例えば管用ネジ10の先端側に注入管23を直接連結した構造を採用してもよい。
ノズル20の各部の外径は注入孔a1の内径より小さく設計する。
<4>ホース継手。
ホース継手30は、管用ネジ10を注入ホース40と接続するための部材である。
本例では、ホース継手30の先端側の外周に、管用ネジ10の雌ネジ部12内に螺着可能な雄ネジを刻設する。また、ホース継手30の後端側に、注入ホース40に内挿して連結可能な突起を形成してタケノコソケットとする。
ホース継手30は、管用ネジ10を注入ホース40と接続するための部材である。
本例では、ホース継手30の先端側の外周に、管用ネジ10の雌ネジ部12内に螺着可能な雄ネジを刻設する。また、ホース継手30の後端側に、注入ホース40に内挿して連結可能な突起を形成してタケノコソケットとする。
[冶具固定構造]
<1>全体の構成(図3)。
本考案の冶具固定構造Aは、裏込材注入冶具1をコンクリート構造物の注入孔a1内に固定する構造である。
冶具固定構造Aは、裏込材注入冶具1と、管用ネジ10の雄ネジ部11の外周を被覆するマスキング材a2と、注入孔a1の内壁とマスキング材a2の間に延在する接着剤a3と、を備える。
本考案の冶具固定構造Aは、管用ネジ10のネジ山と接着剤a3とのマスキング材a2を介した噛み合わせによって、注入孔a1内に裏込材注入冶具1を強固に固定できる一方、管用ネジ10を回転させてマスキング材a2を剥離することによって、管用ネジ10を小さな力で分離可能な点に大きな特徴を有する。
<1>全体の構成(図3)。
本考案の冶具固定構造Aは、裏込材注入冶具1をコンクリート構造物の注入孔a1内に固定する構造である。
冶具固定構造Aは、裏込材注入冶具1と、管用ネジ10の雄ネジ部11の外周を被覆するマスキング材a2と、注入孔a1の内壁とマスキング材a2の間に延在する接着剤a3と、を備える。
本考案の冶具固定構造Aは、管用ネジ10のネジ山と接着剤a3とのマスキング材a2を介した噛み合わせによって、注入孔a1内に裏込材注入冶具1を強固に固定できる一方、管用ネジ10を回転させてマスキング材a2を剥離することによって、管用ネジ10を小さな力で分離可能な点に大きな特徴を有する。
<2>マスキング材。
マスキング材a2は、管用ネジ10の雄ネジ部11と接着剤a3とを剥離可能に接続する部材である。
マスキング材a2は、雄ネジ部11のネジ山を極めて薄く被覆可能であって、かつ剥離が容易な素材である。マスキング材a2で雄ネジ部11を被覆することで、雄ネジ部11と接着剤a3の直接の接着を防ぎ、管用ネジ10を注入孔a1から取り外し可能にする。
マスキング材a2は、望ましくは雄ネジ部11の全周を被覆する。ただしこれに限らず、雄ネジ部11と接着剤a3とを剥離可能な範囲であれば、雄ネジ部11の一部を被覆するだけでもよい。
本例では、マスキング材a2として、雄ネジ部11に巻着したフッ素樹脂製の止水テープを採用する。止水テープは、手作業で巻き付けるだけで雄ネジ部11の全周を被覆することができるので作業が容易であり、また、入手が容易で安価に購入できる。
ただしこれに限らず、マスキング材a2として、雄ネジ部11に塗布又は吹き付けたシーリング材等、他の公知のマスキング手段を採用してもよい。
マスキング材a2は、管用ネジ10の雄ネジ部11と接着剤a3とを剥離可能に接続する部材である。
マスキング材a2は、雄ネジ部11のネジ山を極めて薄く被覆可能であって、かつ剥離が容易な素材である。マスキング材a2で雄ネジ部11を被覆することで、雄ネジ部11と接着剤a3の直接の接着を防ぎ、管用ネジ10を注入孔a1から取り外し可能にする。
マスキング材a2は、望ましくは雄ネジ部11の全周を被覆する。ただしこれに限らず、雄ネジ部11と接着剤a3とを剥離可能な範囲であれば、雄ネジ部11の一部を被覆するだけでもよい。
本例では、マスキング材a2として、雄ネジ部11に巻着したフッ素樹脂製の止水テープを採用する。止水テープは、手作業で巻き付けるだけで雄ネジ部11の全周を被覆することができるので作業が容易であり、また、入手が容易で安価に購入できる。
ただしこれに限らず、マスキング材a2として、雄ネジ部11に塗布又は吹き付けたシーリング材等、他の公知のマスキング手段を採用してもよい。
<3>接着剤。
接着剤a3は、管用ネジ10を注入孔a1内に固定する部材である。
接着剤a3は、注入孔a1内に裏込材注入冶具1を挿入した状態において、管用ネジ10上のマスキング材a2と注入孔a1の内壁の間に充填する。
本例では、接着剤a3として二液混合型のエポキシ樹脂系接着剤を採用する。ただしこれに限らず、所定の接着強度を確保できれば、他の各種の接着剤を採用してもよい。
接着剤a3は、管用ネジ10を注入孔a1内に固定する部材である。
接着剤a3は、注入孔a1内に裏込材注入冶具1を挿入した状態において、管用ネジ10上のマスキング材a2と注入孔a1の内壁の間に充填する。
本例では、接着剤a3として二液混合型のエポキシ樹脂系接着剤を採用する。ただしこれに限らず、所定の接着強度を確保できれば、他の各種の接着剤を採用してもよい。
<4>固定方法。
覆工コンクリートに注入孔a1を削孔する。
管用ネジ10の雄ネジ部11に巻いたマスキング材a2の上から、接着剤a3を適量塗布する。塗布量は少なくとも雄ネジ部11の周囲と注入孔a1の内壁との間を埋められる程度の量とする。
ノズル20側を先に、注入孔a1内に裏込材注入冶具1を挿入し、管用ネジ10のナット部13の先端側の面を注入孔a1周辺の覆工面に当接させる。その状態で接着剤a3が硬化するまで仮押さえする。
接着剤a3が硬化して強度発現すると、マスキング材a2と接着剤a3の接着を介して雄ネジ部11のネジ山が接着剤a3に噛み合うことで、注入孔a1内に強固に固定される。
このため、裏込材の充填時等に覆工コンクリートの背面側に急激な圧力上昇が生じても、これに抵抗して注入孔a1内からの抜け出し防止することができる。
覆工コンクリートに注入孔a1を削孔する。
管用ネジ10の雄ネジ部11に巻いたマスキング材a2の上から、接着剤a3を適量塗布する。塗布量は少なくとも雄ネジ部11の周囲と注入孔a1の内壁との間を埋められる程度の量とする。
ノズル20側を先に、注入孔a1内に裏込材注入冶具1を挿入し、管用ネジ10のナット部13の先端側の面を注入孔a1周辺の覆工面に当接させる。その状態で接着剤a3が硬化するまで仮押さえする。
接着剤a3が硬化して強度発現すると、マスキング材a2と接着剤a3の接着を介して雄ネジ部11のネジ山が接着剤a3に噛み合うことで、注入孔a1内に強固に固定される。
このため、裏込材の充填時等に覆工コンクリートの背面側に急激な圧力上昇が生じても、これに抵抗して注入孔a1内からの抜け出し防止することができる。
<5>取り外し方法。
裏込材の注入が完了し裏込材が硬化したら、ホース継手30を螺回させて、注入ホース40を管用ネジ10から取り外す。
続いて覆工面に固定された管用ネジ10のナット部13をレンチ等で軽く回転させることで、マスキング材a2が破砕されて管用ネジ10の雄ネジ部11が接着剤a3から剥離され、管用ネジ10を容易に取り外すことができる。
管用ネジ10取り外し跡には無収縮モルタル等を充填して穴を塞ぐ。
裏込材の注入が完了し裏込材が硬化したら、ホース継手30を螺回させて、注入ホース40を管用ネジ10から取り外す。
続いて覆工面に固定された管用ネジ10のナット部13をレンチ等で軽く回転させることで、マスキング材a2が破砕されて管用ネジ10の雄ネジ部11が接着剤a3から剥離され、管用ネジ10を容易に取り外すことができる。
管用ネジ10取り外し跡には無収縮モルタル等を充填して穴を塞ぐ。
1 裏込材注入冶具
10 管用ネジ
11 雄ネジ部
12 雌ネジ部
13 ナット部
20 ノズル
21 接続管
22 拡径ソケット
23 注入管
30 ホース継手
40 注入ホース
A 冶具固定構造
a1 注入孔
a2 マスキング材
a3 接着剤
10 管用ネジ
11 雄ネジ部
12 雌ネジ部
13 ナット部
20 ノズル
21 接続管
22 拡径ソケット
23 注入管
30 ホース継手
40 注入ホース
A 冶具固定構造
a1 注入孔
a2 マスキング材
a3 接着剤
Claims (7)
- コンクリート構造物に設けた注入孔を通してコンクリート構造物の背面側へ裏込材を注入するための裏込材注入冶具であって、
少なくとも先端側の外周に雄ネジを刻設した筒状の管用ネジと、
前記管用ネジの先端側と接続する筒状のノズルと、を備えることを特徴とする、
裏込材注入冶具。 - 前記管用ネジが、後端側から先端側に向けて雄ネジ部が縮径するテーパーネジであることを特徴とする、請求項1に記載の裏込材注入冶具。
- 前記ノズルが、前記管用ネジの先端側から内挿固定した接続管と、前記接続管と連結して先端方向に内径が拡大する拡径ソケットと、を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の裏込材注入冶具。
- 前記管用ネジの後端側の外周がナット形状を呈することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の裏込材注入冶具。
- 少なくとも先端側の外周に雄ネジを刻設した筒状のホース継手を有し、前記ホース継手の雄ネジ部を、前記管用ネジの後端側の内面に刻設した雌ネジ部と螺着可能に構成したことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の裏込材注入冶具。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の裏込材注入冶具をコンクリート構造物の注入孔に固定する冶具固定構造であって、
前記管用ネジの雄ネジ部の外周の少なくとも一部を被覆するマスキング材と、
前記注入孔の内壁と前記マスキング材の間に延在する接着剤と、を備え、
前記管用ネジの回転に伴う前記マスキング材の剥離によって、前記管用ネジを前記注入孔から分離可能に固定したことを特徴とする、
冶具固定構造。 - 前記マスキング材が、前記管用ネジの雄ネジ部に巻着した止水テープであることを特徴とする、請求項6に記載の冶具固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018004104U JP3219581U (ja) | 2018-10-23 | 2018-10-23 | 裏込材注入冶具及び冶具固定構造 |
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JP2018004104U JP3219581U (ja) | 2018-10-23 | 2018-10-23 | 裏込材注入冶具及び冶具固定構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018004104U Active JP3219581U (ja) | 2018-10-23 | 2018-10-23 | 裏込材注入冶具及び冶具固定構造 |
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