JP3218714B2 - 荷電粒子ビーム露光装置及び露光方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光装置及び露光方法

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JP3218714B2
JP3218714B2 JP21016592A JP21016592A JP3218714B2 JP 3218714 B2 JP3218714 B2 JP 3218714B2 JP 21016592 A JP21016592 A JP 21016592A JP 21016592 A JP21016592 A JP 21016592A JP 3218714 B2 JP3218714 B2 JP 3218714B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路、特に
LSIを製作するための荷電粒子ビーム露光装置に関す
る。更に本発明は荷電粒子ビームを対象物に向かって進
行する途中において偏向させてステンシルマスク上の特
定のステンシルパターンブロックを通過させ、対象物上
に該ステンシルパターンの像を形成する露光装置に関す
る。
【0002】荷電粒子ビーム、特に電子ビームを用いた
露光装置はマスクあるいはレチクルの製作、あるいは直
接ウェハー上のレジストをパターンニングするのに広く
使用されている。通常の電子ビーム露光装置において
は、電子ビームは二つの矩形アパーチャを通過すること
により形成される矩形の電子ビームを用いるが、その際
の矩形ビーム寸法は二つのアパーチャの重なり関係を変
えることにより調整可能である。矩形形状の電子ビーム
はパターン発生装置の制御のもとにウェハー上で移動可
能である。露光させる矩形の各領域をつないでいくこと
により所望のパターンを形成することが出来る。電子ビ
ーム露光装置はパターンニングの精度が高いこと、高速
であることにより重要な地位を占めるようになってい
る。
【0003】ウェハー上に描くパターンが更に複雑にな
り微細になると露光ショット回数が急激に増加する。こ
れが露光装置のスループットを低下させる。極めて微細
なるパターンを露光する際のスループットを改善するた
めステンシルマスク法が提案されてきた。一般にLSI
のパターンには基本になる単位パターンの何回もの繰り
返しを含んでいるので、基本単位パターンを一回の露光
ショットで露光出来れば、露光のスループットを大幅に
改善することが可能である。ステンシルマスクは基本の
単位ステンシルパターンからなるブロックを複数個含ん
でいる。電子ビームをウェーハに向かって走行中にステ
ンシルパターンブロックの一つを通過させるようにする
と、電子ビームの外形は選択されたステンシルパターン
の形状に整形され、縮小されたステンシルパターンがウ
ェハー上に一回の露光ショットで転写される。もし露光
ショットをウェハー上で電子ビームを動かしながら複数
回繰り返すと必要なるパターンは短時間の間に比較的容
易に露光することが可能となる。
【0004】ステンシルマスクには多数のステンシルパ
ターンブロックが形成され、電子ビームを電気的に偏向
することによりアクセスできることが望ましい。例え
ば、一個のステンシルパターンブロックが占有する面積
をステンシルマスク上で500μm平方とし、且つアクセス
可能なるステンシルパターンブロックの数を100 個とす
ると、露光部において電子ビームはステンシルマスク上
において約6mm平方の面積上を偏向できることが要求さ
れる。
【0005】更に、電子ビームは次の条件を満足させる
ことが要求される。第一に電子ビームは既に説明したよ
うに特定のステンシルパターンブロック上に偏向させる
のみならず、入射ビームはそのステンシルパターンに垂
直であること。第二に電子ビームはステンシルマスク上
でシャープな集束された像を形成することが必要であ
る。第三に一旦中心軸よりの変位を持った電子ビームを
再び中心軸に偏向させてやることが必要である。第四に
ウェーハ上でステンシルパターンのシャープな集束像が
形成されることである。
【0006】それぞれがステンシルマスクに対して反対
の位置に配置された二対の静電偏向器あるいは電磁偏向
器で電子ビームを軸位置より選択されたステンシルパタ
ーンブロック上まで偏向させ、再び軸位置に戻してやる
ことにより上記の第一、第三の条件を満足させることが
できる。
【0007】しかしながら中心軸よりの大きな変位量に
よりビームの収差問題、特に非点収差及び像面湾曲の問
題を避けることができない。この両問題によってステン
シルマスク上あるいはウェーハ上で像のぼけが発生して
いる。
【0008】以上のような状況から、この非点収差及び
像面湾曲の問題を解決するためには露光装置の偏向系お
よび集束系をステンシルマスクの上流側と下流側に分離
することが可能な荷電粒子ビーム露光装置及び露光方法
が要望されている。
【0009】本発明の目的は、荷電粒子ビームをステン
シルマスク上の選択されたステンシルパターンブロック
を通過するように偏向し、その後電子ビームが対象物上
にステンシルパターンの像を形成する荷電粒子ビーム露
光装置において、該装置にマスクの下流側に配置された
補正コイルを設け、マスクを通過したビームの収差を補
正し、対象物上にシャープなステンシルパターン像を形
成させる荷電粒子ビーム露光装置を提供することにあ
る。
【0010】本発明の他の目的は、荷電粒子ビームをス
テンシルマスク上の選択されたステンシルパターンブロ
ックを通過するように偏向し、その後電子ビームが対象
物上にステンシルパターンの像を形成する荷電粒子ビー
ム露光装置において、該装置にステンシルマスクの上流
側に配置された補正コイルを設け、ステンシルマスクに
入射する電子ビームの収差を補正し、ステンシルマスク
上にシャープな像を形成させる荷電粒子ビーム露光装置
を提供することにある。
【0011】更に本発明の他の目的は、荷電粒子ビーム
をステンシルマスク上の選択されたステンシルパターン
ブロックを通過するように偏向し、その後電子ビームが
対象物上にステンシルパターンの像を形成する荷電粒子
ビーム露光装置において、該装置にはマスクの上流側と
下流側の両側に配置された補正コイルを設け、ステンシ
ルマスクに入射する電子ビームの収差は上流側の補正コ
イルで補正してステンシルマスク上にシャープな像を形
成し、マスクを通過したビームの収差は下流側に配置さ
れた補正コイルで補正し、対象物上にシャープなステン
シルパターン像を形成させる荷電粒子ビーム露光装置を
提供することにある。
【0012】本発明の更なる目的は、露光装置の露光方
法、特に上記のいずれかの露光装置の補正コイルの制御
方法を提供することを目的とする。更に本発明の他の目
的は、荷電粒子ビームをステンシルマスク上の選択され
たステンシルパターンブロックを通過するように偏向
し、その後電子ビームが対象物上にステンシルパターン
の像を形成する荷電粒子ビーム露光装置において、ステ
ンシルマスクの両側に且つこれに極めて近接した位置に
第一および第二の電磁レンズをそれぞれ設け、更にマス
ク入力偏向器を第一電磁レンズの内側に、マスク出力偏
向器を第二電磁レンズの内側に設けた荷電粒子ビーム露
光装置を提供することにある。
【0013】上記露光装置における荷電粒子ビームの収
差は、大きく二つの型に分類される、即ち非点収差と像
面湾曲である。上記の露光装置には非点収差と像面湾曲
のそれぞれを補正する補正コイルが含まれている。
【0014】
【従来の技術】従来の荷電粒子ビーム露光装置及び露光
方法について図15〜図16により詳細に説明する。
【0015】図15は従来の露光装置の構成を示す図であ
り、露光装置は図に示すように露光部10と制御部50の二
つの主要部から構成されている。露光部10においては対
象物40は荷電粒子ビームにより露光されるが、この露光
される荷電粒子ビームの外形はステンシルマスク20上の
特定のステンシルパターンブロックによって整形され、
縮小されたステンシルパターンの形状を有する電子ビー
ムが対象物40、例えばウエーハの表面に露光されるよう
になっており、制御部50は露光部10の各部に必要な各種
の制御信号を発生するようになっている。
【0016】露光部10では荷電粒子ビーム、例えば電子
ビームはカソード11、グリッド12、アノード13からなる
荷電粒子源14により生成される。出射された電子ビーム
は電子ビームを整形するアパーチャ15を通過するが、そ
の際電子ビームの外形は矩形に整形される。更に電子ビ
ームは集束レンズ16を通過し、ステンシルマスク20上に
照射されるビームの位置を微調整する偏向器17を通る。
電子ビームは更に電磁レンズ18によって中心軸に平行な
電子ビームに集束される。
【0017】ステンシルマスク20は図16(a) の断面図、
図16(b) の部分平面図に示すように複数のステンシルパ
ターンブロック20a から構成されており、一個のステン
シルマスク20は数十から数百のステンシルパターンブロ
ック20a を有している。ステンシルパターンブロック20
a の各ブロックは、例えば、300×300μm の面積を持っ
ており、これがウェハー上では縮小されて3×3μm に
なる。
【0018】電子ビームがステンシルマスク20上の選択
されたステンシルパターンブロック20a の一つを通過す
るように、第一マスク入力偏向器21と第二マスク入力偏
向器22が、電磁レンズ18とステンシルマスク20との間に
配置されている。第一マスク入力偏向器21はステンシル
マスク20上の選択されたステンシルパターンブロック20
a に相当する位置に電子ビームを偏向させ、第二マスク
入力偏向器22はこの電子ビームがステンシルマスク20に
垂直に入射するように偏向する。
【0019】選択されたステンシルパターンブロック20
a を通過した電子ビームは、ステンシルマスク20の下流
側に配置された第一のマスク出力偏向器23と第二のマス
ク出力偏向器24を通過する。その際電子ビームは第一の
マスク出力偏向器23により中心軸方向に偏向され、更に
第二のマスク出力偏向器24により電子ビームは軸に平行
になるよう偏向される。電磁レンズ19はこのようにして
軸に平行になるよう偏向された電子ビームを集束する。
【0020】その後、電子ビームはブランキング電極2
5、縮小電磁レンズ26、アパーチャ電極27、投影電磁レ
ンズ29及び32、主偏向器33、副偏向器34を通過する。ブ
ランキング電極25は電子ビームの透過をオン、オフ制御
する機能を有しており、また複数の電磁レンズ26,29,32
はステンシルパターン像を所定の縮小率で形成する機能
を有しており、主偏向器33及び副偏向器34は電子ビーム
を偏向してウェーハのような対象物40の上に繰り返し連
続してステンシルパターン像を露光する機能を有してい
る。対象物40はステージ35に搭載されており、このステ
ージ35は制御部50のステージ移動機構61によりX軸、Y
軸方向に移動可能である。
【0021】露光部10は以上で説明した部品以外の電子
ビームの正確な位置調整と焦点補正のための複数のコイ
ルを備えているが、これらのコイルは通常の電子ビーム
露光装置に使用されているものと同一であるから図15に
は特に図示せず、その詳細説明も省略する。
【0022】これらの偏向器17やマスク入力偏向器21,2
2 やマスク出力偏向器23,24 は制御部50のディジタル/
アナログ変換器および増幅器(以下、DAC/AMPと
略称する)56により制御されており、ステンシルシルマ
スク20の移動はマスク移動機構57により制御される。
【0023】ブランキング電極25はブランキング信号発
生器58とDAC/AMP56により制御され、主偏向器33
及び副偏向器34はビーム偏向制御回路63とDAC/AM
P56により制御されている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来の荷
電粒子ビーム露光装置においては、荷電粒子ビームの行
路が長いために、電子ビームは外部の浮遊磁場の影響を
受け易く、また露光部を収容する鏡筒の内部が汚染する
と、その汚染部に蓄積された電荷の影響を受け易くな
り、電子間相互作用の影響が強く出る等の理由により、
電子ビームの集束状況が変化したり、露光位置の位置ズ
レが生じて正確な電子ビームの制御を行うことが困難に
なるという問題点があった。
【0025】本発明は以上のような状況から、荷電粒子
ビームの行路を短くし、外部の浮遊磁場の影響、鏡筒の
内部の汚染部に蓄積された電荷の影響及び電子間相互作
用の影響などを少なくし、荷電粒子ビームの軌道をより
正確に制御することが可能となる荷電粒子ビーム露光装
置及び露光方法の提供を目的としたものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の荷電粒子ビーム
露光装置は、荷電粒子ビームの発生源、アパーチャ、複
数のステンシルパターンブロックを備えたステンシルマ
スク、このステンシルマスクの上流側に配置された第一
と第二のマスク入力偏向器、このステンシルマスクの下
流側に配置された第一と第二のマスク出力偏向器、この
ステンシルマスクの上流側と下流側にそれぞれ配置され
た第一と第二の電磁レンズを含むレンズ系を具備する構
成を有し、この荷電粒子ビームがこの第一と第二のマス
ク入力偏向器により中心軸から選択されたこのステンシ
ルパターンブロック上に偏向され、このステンシルパタ
ーンブロックを透過することによりその外形をステンシ
ルパターンに整形された荷電粒子ビームが、第一と第二
のマスク出力偏向器によりこのステンシルパターンブロ
ックの位置から中心軸に戻され、最後にこの荷電粒子ビ
ームのこのステンシルパターンの像を対象物の表面に露
光する荷電粒子ビーム露光装置において、このステンシ
ルマスクに入射するこの荷電粒子ビームの収差を補正
し、このステンシルマスク上にアパーチャパターンのシ
ャープな像を形成する、このステンシルマスクの上流側
に配置された第一の補正コイルと、このステンシルマス
クを透過したこの荷電粒子ビームの収差を補正し、この
対象物の表面にこの荷電粒子ビームのこのステンシルパ
ターンのシャープな像を露光するこのステンシルマスク
の下流側に配置された第二の補正コイルとを具備するよ
うに構成する。
【0027】
【作用】即ち本発明においては、ステンシルマスクより
上流側に配置されているマスク入力偏向系による収差を
第1の収差補正手段で補正し、ステンシルマスクより下
流側に配置されている出力偏向系による収差を第2の収
差補正手段で補正することにより、ステンシルマスク上
で収差が補正され、かつ対象物の表面においても収差が
補正された荷電粒子ビームの像を得ることが可能とな
り、また、ステンシルマスク上でも収差が補正されてい
るため、可変矩形ビームを用いても荷電粒子ビームの像
は適正な形状に保たれ、ステンシルマスク上においても
完全に整形された荷電粒子ビームを得ることが可能とな
る。
【0028】
【実施例】以下図1〜図14により本発明の一実施例につ
いて詳細に説明する。図1は本発明による一実施例の露
光装置の構成を示す図、図2は本発明による一実施例の
露光装置の露光部の補正コイルとステンシルマスクの下
流側の収差補正用の関連部品の構成を模式的に示す図、
図3は露光装置の露光部のステンシルマスクの下流側の
非点収差を模式的に示す図、図4は露光装置の露光部の
ステンシルマスクの下流側の像面湾曲を模式的に示す
図、図5は本発明による一実施例の露光装置の一対の非
点収差補正コイルを模式的に示す平面図、図6は本発明
による一実施例の露光装置のステンシルマスクの下流側
の非点収差補正コイルを調整する場合のアパーチャ電極
上の電子ビームの動きを示す図、図7は本発明による一
実施例の露光装置の非点収差補正コイルに流れる電流と
アパーチャ通過電流との関係を示す図、図8は本発明に
よる一実施例の露光装置のステンシルマスク下流側の焦
点補正コイルの機能を模式的に示す図、図9は本発明に
よる一実施例の露光装置のステンシルマスク下流側の焦
点補正コイルを調整する場合のアパーチャ電極上の電子
ビームの動きを示す図、図10はステンシルマスクの下流
側の収差を補正する前と後との電子ビームの外形の変化
を示す図、図11は本発明による一実施例の露光装置の校
正マスクと、校正マスクパターンを通過したビーム電流
を校正マスクパターンに対するビーム位置を徐々に変化
させながら測定した電流特性を示す図、図12は本発明に
よる一実施例の露光装置のステンシルマスク上流側の収
差補正コイルの調整方法を示す図、図13は本発明による
一実施例の露光装置のマスクアパーチャと電子ビームの
重なり面積とアパーチャ通過電流との関係を示す図、図
14は本発明による一実施例の露光装置の電磁レンズ、偏
向器、収差補正コイルの配置を示す断面図である。
【0029】本発明による一実施例の荷電粒子ビーム露
光装置は図1に示すように露光部10と制御部50の二つの
主要部から構成されている。露光部10において対象物40
は荷電粒子ビームにより露光されるが、この露光される
荷電粒子ビームの外形はステンシルマスク20上の特定の
ステンシルパターンブロック20a によって整形されて対
象物40の表面には縮小されたステンシルパターンが露光
されるようになっている。
【0030】制御部50は露光部10に必要な各種の制御信
号を発生するようになっており、露光部10では荷電粒子
ビーム、例えば電子ビームはカソード11、グリッド12、
アノード13よりなる荷電粒子源14により生成される。出
射された電子ビームは電子ビームを整形するアパーチャ
15を通過するが、その際電子ビームの外形は矩形に整形
される。更に電子ビームは集束レンズ16を通過し、ステ
ンシルマスク20上のビーム位置を微調整する偏向器17を
通る。電子ビームは更に電磁レンズ18によって中心軸に
並行なるビームに集束される。
【0031】ステンシルマスク20は複数のステンシルパ
ターンブロックから構成されており従来のステンシルマ
スクと同様のステンシルマスクである電子ビームがステ
ンシルマスク20上の選択されたステンシルパターンブロ
ック20a の一つを通過するように、第一マスク入力偏向
器21と第二マスク入力偏向器22が、電磁レンズ18とステ
ンシルマスク20との間に配置されている。第一マスク入
力偏向器21はステンシルマスク20上の選択されたステン
シルパターンブロック20a に相当する位置に電子ビーム
を偏向させ、第二マスク入力偏向器22はこの電子ビーム
がステンシルマスク20に垂直に入射するように偏向す
る。
【0032】選択されたステンシルパターンブロック20
a を通過した電子ビームは、ステンシルマスク20の下流
側に配置された第一マスク出力偏向器23と第二マスク出
力偏向器24を通過する。その際電子ビームは第一マスク
出力偏向器23により中心軸方向に偏向され、更に第二マ
スク出力偏向器24により電子ビームは軸に平行になるよ
う偏向される。電磁レンズ19はこのようにして軸に平行
になるよう偏向された電子ビームを集束する。
【0033】その後、電子ビームはブランキング電極2
5、縮小電磁レンズ26、アパーチャ電極27、投影電磁レ
ンズ29及び32、主偏向器33、副偏向器34を通過する。ブ
ランキング電極25は電子ビームの透過をオン、オフ制御
する機能を有しており、また複数の電磁レンズ26,29,32
はステンシルパターン像を所定の縮小率で形成する機能
を有しており、偏向器33及び34は電子ビームを偏向して
ウェーハのような対象物40の上に繰り返し連続してステ
ンシルパターン像を露光する機能を有している。対象物
40はステージ35に搭載されており、このステージ35は制
御部50のステージ移動機構61によりX軸、Y軸方向に移
動可能である。
【0034】露光部10は以上で説明した部品以外の電子
ビームの正確な位置調整と焦点補正のための複数のコイ
ルを備えているが、これらのコイルは通常の電子ビーム
露光装置に使用されているものと同一であるから図1に
は特に図示せず、その詳細説明も省略する。
【0035】これらの偏向器17やマスク入力偏向器21,2
2 やマスク出力偏向器23,24 は制御部50のディジタル/
アナログ変換器および増幅器(以下、DAC/AMPと
略称する)56により制御されており、ステンシルシルマ
スク20の移動はマスク移動機構57により制御される。
【0036】ブランキング電極25はブランキング信号発
生器58とDAC/AMP56により制御され、主偏向器33
及び副偏向器34はビーム偏向制御回路63とDAC/AM
P56により制御されている。
【0037】本発明による露光部10の特徴は像面湾曲
(像が球面上に形成される)補正のための焦点補正コイ
ル41と非点収差補正のための非点収差補正コイル42をス
テンシルマスク20の上流側に配置し、像面湾曲補正のた
めの焦点補正コイル44と非点収差補正のための非点収差
補正コイル45をステンシルマスクの下流側に配置したこ
とである。これらのコイルの構造の詳細と機能について
は後に述べる。図1の制御部50は露光部10の制御に必要
なるすべての信号を出力する。CPU52は全体の露光装
置を制御する機能を有している。関連する集積回路、マ
スク情報、その他の露光に必要なすべてのデータは記憶
装置51に記録されおり、CPU52により読み出される。
例えばウェーハ上で連続してステンシルパターンを露光
していくのに必要な描画パターン情報、露光に必要なる
ステンシルマスク情報等は読み出されてインターフェイ
ス53を経由してデータメモリ54に送られ、そこに蓄えら
れる。
【0038】データメモリ54よりの情報を受け取ってマ
スクコントローラ55は第一、第二マスク入力偏向器21及
び22、および第一、第二マスク出力偏向器23及び24にそ
れぞれ送られる信号P1 −P4 を出力する。その際、電
子ビームは最初信号P1 によってステンシルマスク20上
の選択されたステンシルパターンブロック20a の位置方
向に偏向し、次いで信号P2 よってステンシルマスク20
に垂直になるように偏向する、更にステンシルパターン
ブロック20aを通過した後電子ビームは信号P3によって
軸方向に偏向され、更に信号P4 により電子ビームは軸
に平行になるよう偏向される。更にマスクコントローラ
55はそれぞれ補正コイル41及び42に送られる補正信号K
1 、KU2 と、補正コイル44及び45に送る補正信号K
1 、KD2 を出力する。マスクコントローラ55は更に
偏向器17に加える補正信号S1 を出力する。マスクコン
トローラ55はステンシルマスク20を動かすマスク移動機
構57を制御するとともに、ブランキング電極25にブラン
キング信号SB を出力するブランキング信号発生器58を
制御する。実際の装置においてはすべての信号はディジ
タル/アナログ変換を必要とするので複数のディジタル
/アナログ変換器および増幅器(DAC/AMP)56 が
それぞれの回路に挿入されている。
【0039】シーケンスコントローラ60はデータメモリ
54に接続され、ウェーハ40上にステンシルパターンを描
画していく順序を制御する。ステージ移動機構61と、レ
ーザ干渉計62はシーケンスコントローラ60とビーム偏向
制御回路63に機能的に結合されている。ビーム偏向制御
回路63はビーム位置決定信号S2 、S3 をそれぞれ主偏
向器33、副偏向器34にDAC/AMP56を経て加える。
ステージ移動機構61はステージ35の移動を制御する。
【0040】ステンシルマスク20を使用した露光装置に
現われる収差は二つに分類できる、即ち一つはステンシ
ルマスクの上流側に現れ、主として第一、第二マスク入
力偏向器21及び22により電子ビームが中心軸より大きく
変位を受けることに起因する、他の一つはステンシルマ
スクの下流側に現れ、第一、第二マスク出力偏向器23及
び24によって起こる。既に説明したように本発明の実施
例では非点収差補正コイル42及び45と、焦点補正コイル
41及び44をそれぞれステンシルマスクに関して互いに反
対の位置に配置している。焦点補正コイル41と非点収差
補正コイル42はステンシルマスク20に入射する電子ビー
ムの収差補正に使用され、焦点補正コイル44と非点収差
補正コイル45はステンシルマスク20からアパーチャ電極
27、ウェーハ40に向かって出ていく電子ビームの収差補
正に使用される。
【0041】ステンシルマスク20の両側に現われる収差
は、図10により図示される、図10において正方形の孔80
をステンシルパターンの一個のステンシルパターンブロ
ック20a と考え、断面82の電子ビームがステンシルパタ
ーン80上にパターン全体を覆うように入射したとする。
ステンシルパターン80を透過した直後の電子ビームは正
確な正方形の断面をもっている筈であるが、ウェーハ上
では、もしステンシルマスクの下流側での補正を電子ビ
ームに加えないと、例えば角の部分は丸みをもったパタ
ーン84のようなビーム像を形成する。ステンシルマスク
の下流側の焦点補正コイル44と非点収差補正コイル45を
用いて補正を行なうと、ビーム像は正確な正方形パター
ン85となる。しかしながら電子ビームがステンシルマス
ク上でパターン83で示すように動くと、電子ビーム断面
で左側と下側の部分はステンシルパターン80によって整
形されていないのでステンシルマスクの上流側の収差が
ウェーハ上の像に現れ、この像は図示されているビーム
像86のような形状になる。
【0042】以下においては、最初にステンシルマスク
の下流側と上流側にそれぞれ配置された補正コイル44及
び45、次いで補正コイル41及び42を順に補正する、容易
でラフな方法(補正法1)を説明し、次いで下流側の補
正コイル44及び45を補正する精度の高い方法(補正法
2)、その後上流側の補正コイル41及び42を調整する方
法(補正法3)をそれぞれ別々に説明する。 1.補正法1 この方法は複数の第一ステンシルパターンと複数の第二
のステンシルパターンを含む測定用パターンマスクを用
いる。ここで第一及び第二のステンシルパターンは測定
用パターンマスク上での電子ビームの断面よりもそれぞ
れ大きいかあるいは小さい矩形の開口となっている。場
合によっては複数の第一ステンシルパターンを備えた第
一の測定用パターンマスクと、複数の第二のステンシル
パターンを備えた第二の測定用パターンマスクの二個の
測定用パターンマスクを用いてもよい。マスク入力偏向
器21及び22を調整するには電子ビームを特定の第一のス
テンシルパターン上にステンシルパターンを全部覆うよ
うに投射する。マスクを透過した電子ビームはウェーハ
上に像を形成するが、その際補正コイル44及び45を調整
してウェーハ上で出来る限りシャープな像を形成するよ
うにする。像のシャープさはウェーハからの反射電子を
検知することによる通常の方法により測定可能である。
これらのステップは軸より異なった距離にある他の第一
ステンシルパターンに対しても繰り返して行なわれる。
これにより異なった距離をもったステンシルパターンに
対する補正コイル電流が得られ、データはメモリに記録
される。
【0043】次ぎに、第一のステンシルパターンにおけ
る場合と同様に電子ビームを特定の第二のステンシルパ
ターンに投射する。この場合電子ビームは特定のステン
シルパターンを透過させ且つ前のステップで得られた補
正コイル電流を補正コイル44及び45に流す。マスクを透
過させる電子ビームはウェーハ上に像を形成するが、像
には電子ビーム下流側の収差は既に補正コイル44及び45
により補正されているので、測定用パターンマスクの上
流側における電子ビームの進行中の収差を含んだものと
なる。従って、ステンシルマスクの上流側の補正コイル
41及び42を調整してウェーハ上の矩形の像を最もシャー
プになるようにする。このようにして得られた補正コイ
ル41及び42に対する電流をメモリに記録する、この工程
は更に軸からの距離が異なるステンシルパターンに対し
ても繰り返され、データは記録される。このようにして
すべてのステンシルパターンに対して補正コイル41,42,
44及び45の電流データが得られる。 2.補正法2 補正法2においてはステンシルマスクの下流側の収差を
もう少し正確に補正する他の方法を述べる。 400×400
μm の矩形の断面形状をもつ電子ビームが、直径 300μ
m の円形のステンシルパターンに投射されたとすると、
通過電子ビームは正確に直径 300μmの円形に整形さ
れ、入射矩形電子ビームの周辺部は切り落とされてい
る。
【0044】図2はステンシルマスク20の下流側を模式
的に示す図である。図において二つのコイル45a 及び45
b よりなる非点収差補正コイルと焦点補正コイル44が、
第一、第二マスク出力偏向器23及び24、電磁レンズ19、
縮小電磁レンズ26、アパーチャ電極27と共に図示されて
いる。図に示すように非点収差補正コイル45はより正確
なる補正を可能とするため上部コイル45a と下部コイル
45b を積み重ねた構造となっている。
【0045】ここでステンシルパターンの選択されたブ
ロックから出ていく電子ビームはステンシルパターンと
同一の正確なる断面をもち、上流側の非点収差を含むビ
ームの周辺部はステンシルマスクにより除去されている
ものと仮定する。従って、アパーチャ電極27における非
点収差は主としてステンシルマスク20の下流側で発生
し、これはマスク出力偏向器23及び24により電子ビーム
をもとの軸方向ビームに戻すビーム偏向により生じたも
のである。
【0046】電子ビームの断面は非点収差により変形す
る、例えば、ステンシルパターンを出て行くとき円形で
あったパターン100 は、アパーチャ上では楕円形のビー
ム形状102 となる。これを図3(a) 、図3(b) に模式的
に示す。ビームは部分的にアパーチャ電極27によりカッ
トされてウェーハ上では欠けたビームパターンとなった
り、ビームパターンに黒点部ができたりする。
【0047】また電子ビームが大きい偏向を受けた場合
は、像面は平坦面104 よりずれて図4(b) のように曲面
105 となる(ビームが曲面上に焦点を結ぶ)。その結果
ステンシルマスクを出たとき円形であった電子ビーム
は、アパーチャ電極上では理想的な円形形状より大きく
拡大されてビーム形状103 となる、これを図4(a) に示
す。
【0048】アパーチャ電極上での非点収差を除去する
ため一対の非点収差補正用のコイル45a 及び45b を使用
する。上部及び下部コイルの平面図を模式的にそれぞれ
図5(a) 及び図5(b) に示す。図において実線は磁界の
方向を示し、点線は電子ビームにかかる力の方向を示
す。ステンシルマスク上の特定の位置にある円形ステン
シルパターンから出射する電子ビームを用いて非点収差
を補正する手段は下記のようになる。
【0049】(1) 非点収差補正コイルを流れる電流を僅
か変える。これによりビーム形状は102 より102'に変化
し、また非点収差補正コイルの磁界変化によりビーム位
置の偏向ずれを生ずる、これを図6(a) に示す。
【0050】(2) ステップ(1) により移動した電子ビー
ムの位置を、マスク入力及び出力偏向器21,22,23及び24
の偏向量を少し調整することにより元のアパーチャ位置
に戻してやる、これを図6(b) に示す。このマスク偏向
器による調整はビーム進行方向を軸方向よりのずれに変
化を与える(図示せず)。このずれの量はウェーハ上の
焦点位置のずれにより測定可能である。従ってマスク入
力、出力偏向器を再度調整して(アパーチャ透過ビーム
電流/ウェーハ上のビームずれ量)が最大になるように
する。
【0051】(3) アパーチャ透過電流とステップ(1) 及
び(2) での非点収差補正コイル電流との関係を記録し、
これらのステップを非点収差補正コイル電流を変えて複
数回繰り返す。データを図7のようにプロットして曲線
上の最大値Aを、求めると、この点が必要とする非点収
差補正コイル電流である。
【0052】次いで、像面湾曲は図1、図2の焦点補正
コイル44を用いて補正することが出きる。電子ビームが
マスク偏向器21,22,23及び24により偏向を受けると電磁
レンズ19及び26による電子ビームの焦点は、焦点補正コ
イル44の機能を用いないと曲面105 を描く。しかしなが
ら、焦点補正コイル44を用いて補正磁界を与えることに
より(逆磁界を与えることにより磁界を弱くする)焦点
を平坦面104 上に修正する事ができる。この補正ステッ
プは非点収差補正の場合とほぼ同様である、以下詳細を
述べる。
【0053】(1')焦点補正コイル44を流れる電流を僅か
変える。これによりビーム形状は変化し、また焦点補正
コイルの磁界変化によりビーム位置の偏向ずれを生ず
る。図9(a) にアパーチャ電極27に進行している電子ビ
ーム106 はその位置を107 に移動する。
【0054】(2')ステップ(1')により移動した電子ビー
ムの位置を、マスク入力及び出力偏向器21,22,23及び24
の偏向量を少し調整することにより元のアパーチャ位置
108に戻してやる、これを図9(b) 示す。このマスク偏
向器による調整はビーム進行方向を軸方向よりのずれに
変化を与える。このずれの量はウェーハ上の焦点位置の
ずれにより測定可能である。従ってマスク入力、出力偏
向器を再度調整して(アパーチャ透過ビーム電流/ウェ
ーハ上のビームずれ量)が最大になるようにする。
【0055】(3')アパーチャ透過電流とステップ(1')、
(2')、での焦点補正コイル電流との関係を記録し、これ
らのステップを焦点補正コイル電流を変えて複数回繰り
返す。データは図7と同様な方法でプロットし、曲線上
の最大値が必要とする焦点補正コイル電流を与える。
【0056】上記ステップ(1) 〜(3) 、及びステップ
(1')〜(3')はステンシルパターンの他の位置に対しても
繰り返して行なわれる。このようにして得られた補正電
流データは制御部50のデータメモリ54及び記憶装置51に
記録される。 3.補正法3 次いで、ステンシルマスク20の上流側で発生する収差を
正確に補正する他の補正法3を述べる。焦点補正コイル
41と非点収差補正コイル42に対する補正条件を決めるに
は図11(a)に示す測定用パターンマスクを用いる。図の
マスクは複数の矩形窓92及び92'(各矩形窓はステンシル
パターンの一つのブロックとみなされる)をマスク入力
偏向器21,22の電子ビーム偏向範囲内に一定の間隔で配
置したものである。電子ビームは矩形孔パターンの選択
された一つ92'に偏向されて矩形孔を透過したビーム電
流をウェーハ上で測定する。電子ビーム位置を徐々に変
化させると、ビーム電流は断面94(ハッチングせる部
分)をもつ電子ビームと矩形孔92'との重なりあった面
積96(交差ハッチングせる部分)によって変化する。こ
れを図11(b) に重なり面積を変えてプロットしている。
図示せるカーブでは重なりの面積96を減少させたとき直
線状の減少線より離れていくことを示している。
【0057】電子ビームがステンシルマスク上にシャー
プ像を形成する理想的なる場合、換言すれば図12(a) に
パターン開口部断面図に模式的に重畳して図示するよう
に電子ビーム密度が急激な階段状となる場合、透過ビー
ム電流は図13の曲線97のように殆ど直線に近い形にな
る。反対に、電子ビーム密度が均一でなく、あるいはビ
ーム電流密度が図12(b) のごとく徐々に変化する場合に
は、図13で透過電流98は直線状にならず直線よりかい離
していく。焦点補正コイル41と非点収差補正コイル42の
電流を調整して上記かい離を最小とする。
【0058】最適条件でのこれらの電流値をステンシル
マスクの特定のパターン位置での必要な補正コイル電流
値として記録する。テストは測定用パターンマスクの他
のパターン位置についても繰り返して実施する。このよ
うにしてステンシルパターン位置によって決まる最適補
正電流値は制御部50のデータメモリ54と記憶装置51に記
録される。 4.その他の改善 図1において電磁レンズ18及び19の軸上の位置はそれぞ
れステンシルマスク20に関してマスク入力偏向器21及び
22とマスク出力偏向器23及び24の外側に配置されてい
る。更に焦点補正コイル41及び44、と非点収差補正コイ
ル42及び45は軸上でステンシルマスクに関して電磁レン
ズ18及び19の外側に配置されている。このような配置は
ビームの走行距離を大きくし、露光部10の全長を長くす
る。電子ビームは外部ストレイ磁界と、露光部鏡塔部の
汚染された内面に蓄積された電子の影響を受け易い。従
ってこの電磁レンズ18及び19とマスク入力偏向器21,22
、マスク出力偏向器23及び24と補正コイル41,42,44,45
は出来る限りコンパクトに組み立てられていることが
望ましい。
【0059】図14はこの目的のための改善策を示すもの
で、図において両電磁レンズ18及び19はステンシルマス
ク20に極めて近い位置に配置され、第二マスク入力偏向
器22と第一マスク出力偏向器23はそれぞれ電磁レンズ18
及び19の内部に配置されている、更に焦点補正コイル41
及び44もそれぞれ電磁レンズ18及び19に近い所に配置さ
れている。上記の改善によりビームの全走行距離を短く
すると共に、外部ストレイ磁界と汚染された鏡塔内面の
電荷による影響を軽減することが可能となる。
【0060】本発明は他の形によっても実施可能であ
る。ここに開示された実施例はすべての面において単な
る実例を示したのであってこれに制限されるものではな
い、本発明の範囲は上記記述ではなくむしろ特許請求の
範囲に示され、従って、特許請求の範囲の意味するとこ
ろとそれと同等範囲に含まれる全ての変更は本発明の範
囲に入る。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば極めて簡単な構成の変更により、非点収差及び
像面湾曲の問題を解決することが可能となる利点があ
り、著しい信頼性向上の効果が期待できる荷電粒子ビー
ム露光装置及び露光方法の提供が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による一実施例の露光装置の構成を示
す図、
【図2】 本発明による一実施例の露光装置の露光部の
補正コイルとステンシルマスクの下流側の収差補正用の
関連部品の構成を模式的に示す図、
【図3】 露光装置の露光部のステンシルマスクの下流
側の非点収差を模式的に示す図、
【図4】 露光装置の露光部のステンシルマスクの下流
側の像面湾曲を模式的に示す図、
【図5】 本発明による一実施例の露光装置の一対の非
点収差補正コイルを模式的に示す平面図、
【図6】 本発明による一実施例の露光装置のステンシ
ルマスクの下流側の非点収差補正コイルを調整する場合
のアパーチャ電極上の電子ビームの動きを示す図、
【図7】 本発明による一実施例の露光装置の非点収差
補正コイルの電流とアパーチャ通過電流との関係を示す
図、
【図8】 本発明による一実施例の露光装置のステンシ
ルマスク下流側の焦点補正コイルの機能を模式的に示す
図、
【図9】 本発明による一実施例の露光装置のステンシ
ルマスク下流側の焦点補正コイルを調整する場合のアパ
ーチャ電極上の電子ビームの動きを示す図、
【図10】 ステンシルマスクの下流側の収差を補正する
前と後との電子ビームの外形の変化を示す図である。
【図11】 本発明による一実施例の露光装置の校正マス
クと、校正マスクパターンを通過したビーム電流を校正
マスクパターンに対するビーム位置を徐々に変化させな
がら測定した電流特性を示す図、
【図12】 本発明による一実施例の露光装置のステンシ
ルマスク上流側の収差補正コイルの調整方法を示す図、
【図13】 本発明による一実施例の露光装置のマスクア
パーチャと電子ビームの重なり面積とアパーチャ通過電
流との関係を示す図、
【図14】 本発明による一実施例の露光装置の電磁レン
ズ、偏向器、収差補正コイルの配置を示す断面図、
【図15】 従来の露光装置の構成を示す図、
【図16】 ステンシルマスクの断面図および平面図を模
式的に示す図、
【符号の説明】
10は露光部、 11はカソード、 12はグリッ
ド、 13はアノード、14は荷電粒子源、 15はア
パーチャ、 16は集束レンズ、 17は偏向器、18は電
磁レンズ、 19は電磁レンズ、 20はステンシルマス
ク、20aはステンシルパターンブロック、 21は第一
マスク入力偏向器、22は第二マスク入力偏向器、
23は第一マスク出力偏向器、24は第二マスク出力
偏向器、 25はブランキング電極、26は縮小
電磁レンズ、 27はアパーチャ電極、 29は投
影電磁レンズ、32は投影電磁レンズ、 33は主偏向
器、 34は副偏向器、35はステージ、
40は対象物、 41は焦点補正コイ
ル、42は非点収差補正コイル、 44は焦点
補正コイル、45は非点収差補正コイル、 45aは
コイル、 45bはコイル、50は制御部、
51は記憶装置、 52はCPU、53はイン
ターフェイス、 54はデータメモリ、 55はマスク
コントローラ、56はDAC/AMP、
57はマスク移動機構、58はブランキング信号発生器、
60はシーケンスコントローラ、61はステージ
移動機構、 62はレーザ干渉計、 63はビーム偏向
制御回路、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 智彦 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−194616(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビームの発生源(14)、複数のス
    テンシルパターンブロック(20a) を備えたステンシルマ
    スク(20)、該ステンシルマスク(20)の上流側に配置され
    た第一と第二のマスク入力偏向器(21,22) 、該ステンシ
    ルマスク(20)の下流側に配置された第一と第二のマスク
    出力偏向器(23,24) 、該ステンシルマスク(20)の上流側
    と下流側にそれぞれ配置された二つの電磁レンズ(18,1
    9) を含むレンズ系、更に前記ステンシルマスク(20)の
    下流側に配置された補正コイル(44,45) とアパーチャ電
    極(27)を有し、該荷電粒子ビームは第一と第二のマスク
    入力偏向器(21,22) により中心軸より選択された前記ス
    テンシルパターンブロック(20a) 上に偏向され、該ステ
    ンシルパターンブロック(20a) を透過することによりそ
    の外形をステンシルパターンに整形された荷電粒子ビー
    ムが第一と第二のマスク出力偏向器(23,24) により中心
    軸に戻され、集束された該荷電粒子ビームは前記アパー
    チャ電極(27)を透過して最後に前記荷電粒子ビームの該
    ステンシルパターンの像を前記対象物(40)の表面に露光
    する露光装置を用いる露光方法において、 該露光方法が該荷電粒子ビーム(以下単にビームと記
    す)が前記ステンシルパターンブロック(20a) の下流側
    の走行中に発生する収差を補正するために、該補正コイ
    ル(44,45) に流す電流値を最適にするよう下記のステッ
    プを含むことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法、 (a) 選択したステンシルパターンブロックと該アパーチ
    ャ電極を透過するビームを形成し、対象物に到達したビ
    ーム電流を測定する、 (b) 該補正コイルを流れる電流に僅かの変化を与える、
    これによってアパーチャ上でビーム位置がずれビームの
    シャープ度に変化を与える、 (c) 該マスク入力及び出力偏向器を調整して対象物上で
    のビーム電流の最大値を検知することによりビーム位置
    をアパーチャ上で元の位置に戻す、この際最大ビーム電
    流と対象物の表面でのビーム位置のずれを測定する、 (d) 上記ステップ(c) を繰り返して[アパーチャ電極透
    過ビーム電流/対象物表面でのビームずれの量]の最大
    を求める、 (e) 更に補正コイル電流を変えて上記ステップ(b) から
    (d) を繰り返して、各繰り返しステップ毎に最大アパー
    チャ電極透過ビーム電流を記録する、 (f) ステップ(e) でのアパーチャ電極透過ビーム電流の
    最大値を示す時の補正コイル電流を得る。
  2. 【請求項2】 荷電粒子ビームの発生源(14)、複数のス
    テンシルパターンブロック(20a) を備えたステンシルマ
    スク(20)、 該ステンシルマスクの上流側に配置された第
    一と第二のマスク入力偏向器(21,22) 、該ステンシルマ
    スク(20)の下流側に配置された第一と第二のマスク出力
    偏向器(23,24) 、該ステンシルマスクの上流側と下流側
    にそれぞれ配置された第一と第二の電磁レンズ(18,19)
    を含むレンズ系を具備する構成を有し、 該荷電粒子ビームが前記第一と第二のマスク入力偏向器
    (21,22) により中心軸から選択された前記ステンシルパ
    ターンブロック(20a) 上に偏向され、前記ステンシルパ
    ターンブロック(20a) を透過することによりその外形を
    ステンシルパターンに整形された前記荷電粒子ビームが
    第一と第二のマスク出力偏向器(23,24)により前記ステ
    ンシルパターンブロック(20a) の位置から中心軸に戻さ
    れ、最後に前記荷電粒子ビームの該ステンシルパターン
    の像を対象物(40)の表面に露光する荷電粒子ビーム露光
    装置において、 前記ステンシルマスク(20)を透過した前記荷電粒子ビー
    ムの収差を補正し、前記対象物(40)の表面に前記荷電粒
    子ビームの該ステンシルパターンのシャープな像を露光
    する、前記ステンシルマスク(20)の下流側に配置された
    補正コイルを具備し、該補正コイルには少なくとも非点
    収差補正コイル(45)を含むことを特徴とする荷電粒子ビ
    ーム露光装置。
  3. 【請求項3】 荷電粒子ビームの発生源(14)、アパーチ
    ャ(15)、複数のステンシルパターンブロック(20a) を備
    えたステンシルマスク(20)、該ステンシルマスク(20)の
    上流側に配置された第一と第二のマスク入力偏向器(21,
    22) 、該ステンシルマスク(20)の下流側に配置された第
    一と第二のマスク出力偏向器(23,24) 、該ステンシルマ
    スク(20)の上流側と下流側にそれぞれ配置された第一と
    第二の電磁レンズ(18,19) を含むレンズ系を具備する構
    成を有し、 該荷電粒子ビームが前記第一と第二のマスク入力偏向器
    (21,22) により中心軸から選択された前記ステンシルパ
    ターンブロック(20a) 上に偏向され、前記ステンシルパ
    ターンブロック(20a) を透過することによりその外形を
    ステンシルパターンに整形された前記荷電粒子ビーム
    が、第一と第二のマスク出力偏向器(23,24) により前記
    ステンシルパターンブロック(20a) の位置から中心軸に
    戻され、最後に前記荷電粒子ビームの該ステンシルパタ
    ーンの像を対象物(40)の表面に露光する荷電粒子ビーム
    露光装置において、 前記ステンシルマスク(20)に入射する前記荷電粒子ビー
    ムの収差を補正し、前記ステンシルマスク(20)上に前記
    アパーチャ(15)のパターンのシャープな像を形成する、
    前記ステンシルマスク(20)の上流側に配置された補正コ
    イルを具備することを特徴とする荷電粒子ビーム露光装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の露光装置において、前記
    補正コイルはさらに像面湾曲を補正する焦点補正コイル
    (44)を含むことを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の露光装置において、該補
    正コイルは非点収差を補正する非点収差補正コイル(42)
    と像面湾曲を補正する焦点補正コイル(41)とから構成さ
    れていることを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
  6. 【請求項6】 荷電粒子ビームの発生源(14)、アパーチ
    ャ(15)、複数のステンシルパターンブロック(20a) を備
    えたステンシルマスク(20)、該ステンシルマスク(20)の
    上流側に配置された第一と第二のマスク入力偏向器(21,
    22) 、該ステンシルマスク(20)の下流側に配置された第
    一と第二のマスク出力偏向器(23,24) 、該ステンシルマ
    スク(20)の上流側と下流側にそれぞれ配置された第一と
    第二の電磁レンズ(18,19) を含むレンズ系を具備する構
    成を有し、 該荷電粒子ビームが前記第一と第二のマスク入力偏向器
    (21,22) により中心軸から選択された前記ステンシルパ
    ターンブロック(20a) 上に偏向され、前記ステンシルパ
    ターンブロック(20a) を透過することによりその外形を
    ステンシルパターンに整形された前記荷電粒子ビーム
    が、第一と第二のマスク出力偏向器(23,24) により前記
    ステンシルパターンブロック(20a) の位置から中心軸に
    戻され、最後に前記荷電粒子ビームの該ステンシルパタ
    ーンの像を対象物(40)の表面に露光する荷電粒子ビーム
    露光装置において、 前記ステンシルマスク(20)に入射する前記荷電粒子ビー
    ムの収差を補正し、前記ステンシルマスク(20)上に前記
    アパーチャ(15)のパターンのシャープな像を形成する、
    前記ステンシルマスク(20)の上流側に配置された第一の
    補正コイル(41,42) と、 前記ステンシルマスク(20)を透過した前記荷電粒子ビー
    ムの収差を補正し、前記対象物(40)の表面に前記荷電粒
    子ビームの該ステンシルパターンのシャープな像を露光
    する、前記ステンシルマスク(20)の下流側に配置された
    第二の補正コイル(44,45) と、を具備することを特徴と
    する荷電粒子ビーム露光装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の露光装置において、該第
    一の補正コイルは非点収差を補正する第一の非点収差補
    正コイル(42)と像面湾曲を補正する第一の焦点補正コイ
    ル(41)から構成され、 該第二の補正コイルは非点収差を補正する第二の非点収
    差補正コイル(45)と像面湾曲を補正する第二の焦点補正
    コイル(44)から構成されることを特徴とする荷電粒子ビ
    ーム露光装置。
  8. 【請求項8】 荷電粒子ビームの発生源(14)、アパーチ
    ャ(15)、複数のステンシルパターンブロック(20a) を備
    えたステンシルマスク(20)、該ステンシルマスク(20)の
    上流側に配置された第一と第二のマスク入力偏向器(21,
    22) 、該ステンシルマスク(20)の下流側に配置された第
    一と第二のマスク出力偏向器(23,24) 、該ステンシルマ
    スク(20)の上流側と下流側にそれぞれ配置された第一と
    第二の電磁レンズ(18,19) を含むレンズ系を具備する構
    成を有し、 該荷電粒子ビームが前記第一と第二のマスク入力偏向器
    (21,22) により中心軸から選択された前記ステンシルパ
    ターンブロック(20a) 上に偏向され、前記ステンシルパ
    ターンブロック(20a) を透過することによりその外形を
    ステンシルパターンに整形された荷電粒子ビームが、第
    一と第二のマスク出力偏向器(23,24) により前記ステン
    シルパターンブロック(20a) の位置から中心軸に戻さ
    れ、最後に前記荷電粒子ビームの該ステンシルパターン
    の像を対象物(40)の表面に露光する荷電粒子ビーム露光
    装置において、 該第一と第二の電磁レンズ(18,19) が該ステンシルマス
    ク(20)に近接して配置され、また該第二マスク入力偏向
    (22)は第一の電磁レンズ(18)の内側に配置され、また
    第一マスク出力偏向器(23)は第二の電磁レンズ(19)の
    内側に配置されていることを特徴とする荷電粒子ビーム
    露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の露光装置において、該露
    光装置は更に該第一の電磁レンズ(18)に接近して配置さ
    れた第一の焦点補正コイル(41)と、該第二の電磁レンズ
    (19)に接近して配置された第二の焦点補正コイル(44)と
    を備え、該ステンシルマスク(20)の表面に入射する前記
    荷電粒子ビームの像面湾曲は該第一の焦点補正コイル(4
    1)によって補正されて前記ステンシルマスク(20)の表面
    に前記アパーチャ(15)のパターンのシャープな像を形成
    し、また前記ステンシルマスク(20)を透過した前記荷電
    粒子ビームの像面湾曲は該第二の焦点補正コイル(44)に
    よって補正された前記電子ビームの該ステンシルマスク
    (20)のパターンのシャープな像を前記対象物(40)の表面
    に露光することを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
  10. 【請求項10】 荷電粒子ビームの発生源(14)、複数の
    ステンシルパターンブロック(20a) を備えたステンシル
    マスク(20)、該ステンシルマスク(20)の上流側に配置さ
    れた第一と第二のマスク入力偏向器(21,22) 、該ステン
    シルマスク(20)の下流側に配置された第一と第二のマス
    ク出力偏向器(23,24) 、該ステンシルマスク(20)の上流
    側と下流側にそれぞれ配置された二つの電磁レンズ(18,
    19) を含むレンズ系、更に前記ステンシルマスク(20)の
    上流側と下流側にそれぞれ配置された第一と第二の補正
    コイル(41,42,44,45) を有し、該荷電粒子ビームは第一
    と第二のマスク入力偏向器(21,22) により中心軸より選
    択された前記ステンシルパターンブロック(20a) 上に偏
    向され、該ステンシルパターンブロック(20a) を透過す
    ることによりその外形をステンシルパターンに整形され
    た前記荷電粒子ビームが第一と第二のマスク出力偏向器
    (23,24) により前記ステンシルパターンブロック(20a)
    の位置から中心軸に戻され、最後に前記荷電粒子ビーム
    の該ステンシルパターンの像を前記対象物(40)の表面に
    露光する露光装置を用いる露光方法において、 該露光方法が該荷電粒子ビーム(以下単にビームと記
    す)が前記ステンシルパターンブロック(20a) の上流側
    と下流側の走行中に発生する収差を補正するために、該
    第一、第二の補正コイル(41,42,44,45) に流す電流値を
    最適にするよう下記のステップを含むことを特徴とする
    荷電粒子ビーム露光方法、 (a) 該ステンシルマスクの代わりに、複数の第一のステ
    ンシルパターンブロックと、複数の第二のステンシルパ
    ターンブロックのいずれか、あるいは両方を含む測定用
    パターンマスクを用意する、この第一と第二のステンシ
    ルパターンブロックの断面はステンシルマスク上でのビ
    ーム断面よりそれぞれ小及び大であること、 (b) ビーム断面が第一ステンシルパターンブロックを完
    全に覆うように、ビームを該測定用パターンマスクの選
    択されたその第一ステンシルパターンブロックの一つに
    投射する、 (c) 該測定用パターンマスクの下流側の第二の補正コイ
    ル電流を調整して対象物の表面においてシャープな像が
    得られるようにする、 (d) 中心軸よりの距離の異なる他の第一ステンシルパタ
    ーンブロックに対してもステップ(b),(c) を繰り返す、 (e) ビーム断面が第二ステンシルパターンブロックに完
    全に含まれるように、ビームを該測定用パターンマスク
    の選択されたその第二ステンシルパターンブロックの一
    つに投射する、 (f) 該測定用パターンマスクの上流側の第一の補正コイ
    ル電流を調整して対象物の表面においてシャープな像が
    得られるようにする、 (g) 中心軸よりの距離の異なる他の第二ステンシルパタ
    ーンブロックに対してもステップ(e),(f) を繰り返す。
  11. 【請求項11】 荷電粒子ビームの発生源(14)、複数の
    ステンシルパターンブロック(20a) を備えたステンシル
    マスク(20)、該ステンシルマスク(20)の上流側に配置さ
    れた第一と第二のマスク入力偏向器(21,22) 、該ステン
    シルマスク(20)の下流側に配置された第一と第二のマス
    ク出力偏向器(23,24) 、該ステンシルマスク(20)の上流
    側と下流側にそれぞれ配置された二つの電磁レンズ(18,
    19) を含むレンズ系、更に前記ステンシルマスク(20)の
    上流側に配置された第一の補正コイル(41,42) を含む構
    成を有し、該荷電粒子ビームは第一と第二のマスク入力
    偏向器(21,22) により中心軸より選択された前記ステン
    シルパターンブロック(20a)上に偏向され、該荷電粒子
    ビームは最後に該ステンシルパターンの像を対象物の上
    に形成する露光装置を用いる露光方法において、 該露光方法が該荷電粒子ビーム(以下単にビームと記
    す)が前記ステンシルパターンブロック(20a) の上流側
    の走行中に発生する収差を補正するために、該第一の補
    正コイル(41,42) に流す電流値を最適にするよう下記の
    ステップを含むことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方
    法、 (a) 該ステンシルマスクの代わりに複数の同一ステンシ
    ル測定パターンを含む測定用パターンマスクを準備し、
    ビームを選択された測定パターンの一つを透過させる、
    この際選択された測定パターンを透過し、対象物に到達
    したビーム電流を測定する、 (b) 該補正コイルを流れる電流を一定に維持する、 (c) 選択された該測定パターンへの入射ビーム位置をず
    らしてビーム断面と測定パターンとの重なり面積を徐々
    に変化させる、その際ビーム電流対重なり面積のデータ
    を測定する、 (d) 補正コイル電流を異なる一定値に変えて、上記ステ
    ップ(c) を繰り返す、 (e) ステップ(d) を複数回繰り返す、 (f) 上記ステップ(b) から(e) までの複数条件のなかで
    ビーム電流と重なり面積との関係が最も直線的な特性を
    示す補正コイル電流を得る。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の露光方法において、該
    収差は非点収差であり、該補正コイルは非点収差補正コ
    イルであることを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の露光方法において、該
    収差は像面湾曲であり、該補正コイルは焦点補正コイル
    であることを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  14. 【請求項14】 請求項11記載の露光方法において、該
    収差は非点収差と像面湾曲の両方を含み、該補正コイル
    はそれぞれ非点収差補正コイルと焦点補正コイルを含む
    ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  15. 【請求項15】 請求項1あるいは11記載の露光方法に
    おいて、特定のステンシルパターンブロックの位置に対
    する補正コイル電流を他のステンシルパターンブロック
    の位置についても繰り返し測定し、このようにして得た
    補正電流データとブロック位置データを露光装置の制御
    部のメモリに記録することを特徴とする荷電粒子ビーム
    露光方法。
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