JP3218550U - 残ガス回収装置 - Google Patents

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雅裕 木本
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Abstract

【課題】コンプレッサーを使用することなく、圧力差により残ガス容器中の残ガスを回収容器に回収することが可能な残ガス回収装置を提供する。
【解決手段】残ガス容器10から残ガスを回収するための装置であって、残ガス重量を測定する重量測定部20と、残ガスを回収するための回収容器11と、回収容器を冷却するための冷却ユニット30と、残ガス導入ライン12と、を備える。冷却ユニットは、回収容器を収納する収納部31と、冷媒を冷媒ユニットに導入するための冷媒導入部32と、冷媒ユニットの内部に冷媒を吐出するための冷媒吐出部33と、冷媒ユニットの内部温度を測定する温度計測部34と、温度計測部により計測された温度に基づいて、冷媒導入部から導入される冷媒の量を制御する冷媒制御部21と、を有する。
【選択図】図1

Description

本考案は、コンプレッサーを使用することなく、残ガス容器中の残ガスを回収容器に回収することが可能な残ガス回収装置に関するものである。
一般的に、ガスが貯留される容器は、ガス消費場所において容器内部のガスが消費された後に、ガス充填設備へ返却され、ガスが再度充填されることにより再利用されている。
ガス消費場所では、一定量のガスが容器内に残存している状態で消費を停止し、その状態でガス充填設備へ返却されることが多い。これは、ガスの残量の低下に伴い不純物が増加したり、容器からのガス導出量が不安定になったりするおそれがあるためである。
容器内部にガスが残存している容器(残ガス容器ともいう)は、ガス充填設備に返却された後、容器内に残存するガス(以下、残ガスともいう)を廃棄し、必要に応じて洗浄されることにより、新しいガスを充填することが可能となる。
特公昭48−9409号公報
残ガス容器の内部に残存するガスの廃棄および容器の洗浄をすることなく、新しいガスを充填することも可能であるが、残存するガス中に不純物が含有されている場合には、新しいガスを汚染することになるため、特に高純度のガスを必要とする半導体製造工程向けとしては不適切である。
一方で、容器に残存する未使用のガスを廃棄することは不経済であり、廃棄後のガスを処理する設備を別途設ける必要があるという問題がある。特に毒性を有するガスに対しては、ガスを無害化するための複雑な設備が必要となる。
そこで、残ガス容器中に残存するガスを回収し、そのガスを再利用することが考えられる。残存するガスを回収する方法として、例えば特許文献1に記載の方法を使用することが考えられる。しかし特許文献1の方法では、コンプレッサーを使用する必要があり、メンテナンスが煩雑である上に、コンプレッサーに起因するガスの汚染が発生する可能性がある。さらに、特許文献1の方法では、残ガス容器を上下に回転させる必要があり、容器の回転のための大掛かりな器具が必要となる。
そのため、コンプレッサーを使用することなく、簡易な装置によって残ガス容器中の残ガスを回収するための残ガス回収装置の開発が望まれている。
本考案は、上記現状に鑑みてなされたものであって、コンプレッサーを使用することなく、残ガス容器中の残ガスを回収容器に回収することが可能な残ガス回収装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本考案の残ガス回収装置は、残ガス容器から残ガスを回収するための装置であって、
前記残ガス容器に貯留された残ガス重量を測定する重量測定部と、
残ガスを回収するための回収容器と、
前記回収容器を冷却するための冷却ユニットと、
前記残ガス容器の内部に貯留された残ガスを前記回収容器に導入するための残ガス導入ラインと、を備え、
前記冷却ユニットは、
前記回収容器を収納する収納部と、
冷媒を前記冷媒ユニットに導入するための冷媒導入部と、
前記冷媒ユニットの内部に冷媒を吐出するための冷媒吐出部と、
前記冷媒ユニットの内部温度を測定する温度計測部と、
前記温度計測部により計測された温度に基づいて、前記冷媒導入部から導入される前記冷媒の量を制御する冷媒制御部と、を有する。
ガスの消費場所において容器内のガスが消費され、所定の量のガスが容器内部に残存している残ガス容器が、上記構成の残ガス回収装置に取り付けられ、残ガスが残ガス容器から回収容器へと回収される。
残ガス容器は、残ガス回収装置に取り付けられている状態でその重量が測定可能となるように、重量測定部の上に乗せられる。
残ガス容器の空重量は既知であるため、残ガス容器と、残ガス容器内の残ガスの合計重量を重量測定部で計測することにより、残ガス容器内の残ガス重量を算出することが可能である。すなわち、(重量測定部における計測値)−(空重量)=(残ガスの重量)の関係となる。
残ガス回収装置には冷却ユニットの収納部に収納された回収容器が配置されている。残ガス容器および回収容器の容器弁は、いずれも閉弁された状態で残ガス回収装置に取り付けられる。その後、回収容器は冷却される。回収容器が収納部の内部で冷却されることにより、回収容器の内圧は低下する。回収容器の内圧は、回収容器の容器弁を開弁することにより、残ガス導入ラインに配置された圧力計により測定することが可能となる。ここで残ガス容器の容器弁を開けると、残ガスは圧力差によって、残ガス容器から回収容器へと回収される。
冷却ユニットには冷媒が接続されており、その冷媒は冷媒導入部から、冷媒吐出部を経由して、収納部へと吐出される。収納部へ吐出される冷媒量は、収納部の内部温度が予め定めた設定温度となるように、収納部の内部温度を測定する温度計測部の計測値に基づいて、冷媒制御部により制御される。
本考案によれば、残ガス容器中の残ガスの量が少ない場合であっても、圧力差によって回収容器に残ガスを回収することができる。残ガス容器内部の残ガスは、その種類に応じて所定の蒸気圧を有している。一方、回収容器は、初期状態では真空状態であるため、圧力差によって残ガスが残ガス容器から流入する。回収容器に流入した残ガスは、回収容器内で冷却されることによって、残ガス容器の内圧よりも低い圧力となる。したがって、残ガス容器内の残ガスは継続して回収容器に流入する。
ある残ガス容器から、回収容器へと残ガスを回収したのちに、残ガス容器を他の残ガス容器に交換し、さらに当該他の残ガス容器から回収容器へと残ガスを回収してもよい。回収容器の充填可能量の上限に到達するまで、残ガス容器を付け替えて残ガスの回収を繰り返し実施することが可能である。
回収容器に回収された残ガスは、そのまま製品容器として出荷されてもよい。回収容器内のガス中の不純物量が、所望の量よりも多い場合には、回収容器中のガスをさらに精製してもよい。
上記考案の残ガス回収装置において、前記残ガス容器は、ジシランを含有するガスを貯留する容器であって、前記残ガス容器中の残ガスに含有されるジシランの濃度は95%以上99.999995%以下であってもよい。
ジシランは、製品容器に充填された後、消費場所において所定の残量(例えば初期充填量の1%以上10%以下)となるまで消費された後に、返却される。ジシランは常温(例えば20℃)で所定の蒸気圧を示す(20℃において0.35MPa)。すなわち、残ガス容器に接続される際には周辺温度に応じた蒸気圧を有する。残ガス容器中のジシランは、ジシランよりも低沸点の不純物(例えば窒素、水素等)およびジシランよりも沸点が高い不純物(金属含有不純物、酸化ケイ素等)を有することがある。ジシランが半導体製造工程に使用される場合、これらのジシラン中の不純物は工程に悪影響を与える可能性がある。
残ガス容器から、ジシランを主成分とする残ガスを回収容器へと、圧力差によりジシランを回収すると、ジシランよりも沸点が高い不純物は残ガス容器内に残留する。このため、回収容器内には高沸点の不純物が除去されたジシランが回収される。したがって、回収容器中には、残ガス容器内よりも高純度のジシランが得られる。
上記の残ガス回収装置において、前記冷媒は液体窒素であってもよく、前記冷媒制御部により、前記冷却ユニットの内部温度は−70℃以上−40℃以下に制御されていてもよく、前記回収容器は例えばアルミニウム製容器であってもよい。
残ガス容器中の残ガスがジシランである場合には、冷却ユニットの内部温度が−40℃以上になると、残ガス容器の内圧と回収容器の内圧との圧力差が小さくなり、残ガスの回収に時間がかかるため非効率である。また、冷却ユニットの内部温度を−70℃以下にすると、極低温に対応する部材を使用しなければならず、設備が高額になる。さらに、回収容器を製品として出荷する際には回収容器を常温(例えば20℃)まで戻す必要があるが、−70℃以下にまで冷却すると常温に戻るまでに時間がかかり、回収容器の外周に多量の結露が発生するという問題がある。
冷却ユニットで使用される冷媒は、所望の温度にまで冷却することが可能な溶媒であれば特に限定されず、例えばフロリナート、エチレングリコール、液体窒素、ドライアイスを用いても良い。冷却ユニットの内部温度を−70℃以上−40℃以下にする場合には、液体窒素が特に好適である。
冷却ユニットの内部温度を−70℃以上−40℃以下にすることにより、迅速に残ガスの回収容器への回収を実施しすることが可能となる。また、回収実施後には迅速に常温にまで戻すことにより、結露の発生を低減させ、結露に起因するガス容器、バルブ、配管、周辺設備等における錆の発生を低減させることが可能となる。
ガスを貯留するための残ガス容器および回収容器の容器材質としては、マンガン鋼、ステンレス鋼、アルミニウム等が考えられる。冷却ユニットの内部温度である−70℃以上−40℃以下の温度範囲で使用される場合には、回収容器の材質は、低温での劣化が少ないアルミニウム製とすることが好ましい。
上記の残ガス回収装置において、冷媒吐出部は、単一の冷媒噴出孔を有してもよいが、複数の冷媒噴出孔を有してもよい。冷媒噴出孔は、冷媒導入部から導入された冷媒を収納部に冷媒を噴出するための開口部であれば、その形状は特に限定されず、例えば、ホース状の冷媒導入部の先端に単一の開口部を有してもよく、ホース状の冷媒導入部の側面外周部に単一または複数の開口部を有してもよく、その両方を有しても良い。
上記の残ガス回収装置において、冷媒吐出部は、1本または2本以上の直線状の冷媒噴出配管から構成されてもよい。前記1本または2本以上の直線状の冷媒噴出配管は、前記冷媒ユニットの内部に垂直方向に挿入されるように配置されてもよい。
1本または2本以上の直線状の冷媒噴出配管は、収納部に、回収容器に沿って並行に立設されるように垂直方向に挿入されても良い。回収容器に並行する冷媒噴出配管の下部に冷媒噴出孔が設けられている場合には、回収容器の底部から回収容器を冷却することが可能となる。
直線状の冷媒噴出配管の下端から上方向に向けて複数の冷媒噴出孔を設けても良い。この場合、回収容器の下部から中部まで、または上部まで均等に冷却することが可能となる。
上記の直線状の冷媒噴出配管は、先端部に分岐部を有し、複数の冷媒噴出孔は、少なくとも前記分岐部に配置されることもできる。分岐部に配置された冷媒噴出孔からシャワー状に冷媒を吐出させることにより、回収容器の底部をさらに効率的に冷却することが可能となる。
上記の冷媒吐出部は、複数の冷媒噴出孔を有する1本または2本以上のらせん状の冷媒噴出配管から構成され、前記1本または2本以上のらせん状の冷媒噴出配管は、前記冷媒ユニットの前記収納部に収納される前記回収容器の外周に沿って、前記回収容器の周りを囲むように配置されていてもよい。
かかる構成によれば、らせん状に冷媒噴出配管が収納部に収納された回収容器を囲むように配置され、らせん状の冷媒噴出配管上に設けられた冷媒噴出孔から回収容器に向けて冷媒が吐出される。1本の回収容器に対して、1本らせん状の冷媒噴出配管が設けられてもよく、2本以上の回収容器に対して1本のらせん状の冷媒噴出配管が設けられていても良い。
上記の冷媒吐出部のうち冷媒噴出孔を有する部分は、前記回収容器の底部の外周部のうち少なくとも1/3を囲むように配置されていてもよい。
収納部に収納された円柱状の回収容器の底部外周部のうち1/3以上を囲むように配置されることにより、回収容器は底面から冷却される。
さらに回収容器の一部(例えば、回収容器の底部の外周部のうち1/2以上)には冷媒吐出部を配置しない構成とすれば、回収容器を水平方向にずらすことにより収納容器から取り出す際に、回収容器が冷媒吐出部に妨げられることなく取り出すことが可能となる。
収納部は、前記回収容器の底部から、前記回収容器の肩部よりも低い位置までを収納可能であり、前記複数の冷媒噴出孔のうち、最下部に配置される冷媒噴出孔の位置は、前記回収容器の高さの下部30%の位置よりも下方であり、前記複数の冷媒噴出孔のうち、最上部に配置される冷媒噴出孔の位置は、前記回収容器の肩部よりも下方であってもよい。
回収容器の内、収納部に収納される部分は、収納部の内部温度にまで冷却される。この回収容器は上部から頂部にかけて外径が小さくなる肩部を有する円柱形であり、頂部には容器バルブが設けられている。しかし、容器バルブには樹脂材料等の低温(例えば−40℃以下の温度)に対応していない材質が使用されることが多い。そこで、収納部が回収容器の肩部よりも低い位置までを収納可能とすることにより、回収容器の頂部が低温となることによる容器バルブの故障を低減させることができる。
前述の理由により、冷媒噴出孔は、回収容器の肩部よりも下方に設けられることが好ましい。冷媒噴出孔は、容器の中間部の位置まで配置されていても良いが、容器の底部の位置まで配置されていても良く、容器の底部の位置よりもさらに下方にまで配置されていても良い。冷媒噴出孔のうち、最下部に配置される冷媒噴出孔の位置は、前記回収容器の高さの下部30%の位置よりも下方とすることにより、少なくとも回収容器の肩部から、下部30%の位置までの近傍に冷媒噴出孔があり、効率的に冷却することが可能となる。
回収容器の高さが低い場合には、その回収容器の底部から収納部の底部までの距離が長くなる。この場合に、回収容器の底部の位置よりも5cm以上下方に位置する冷媒噴出孔を閉鎖するための、閉鎖手段をさらに有することにより、冷媒の消費量を削減することが可能となる。回収容器の底部から下方5cmよりもさらに下方に冷媒噴出孔が配置された場合、冷媒噴出孔から回収容器までの距離が離れていることから、回収容器の冷却に効率的に冷媒が使用できないという問題が発生するが、回収容器からの距離が離れている位置に配置された冷媒噴出孔を閉鎖する閉鎖手段があれば、冷媒を効率的に使用することが可能となる。
上記の残ガス回収装置は、残ガス容器を加温するための加温ユニットをさらに有してもよい。残ガス容器を加温すれば、残ガス容器の内圧が上昇し、残ガス容器の内圧と、回収容器の内圧との圧力差が大きくなり、より迅速に残ガスの回収を実施することが可能となる。
実施形態1の残ガス回収装置の構成を示す図である。 実施形態1の残ガス回収装置に係る冷媒吐出部の一構成例を示す図である。 実施形態1の残ガス回収装置の別の構成例を示す図である。 実施形態1の残ガス回収装置に係る冷媒噴出配管の一構成例を示す図である。 実施形態1の残ガス回収装置に係る冷媒吐出部の別の構成例を示す図である。 実施形態1の残ガス回収装置に係る冷媒吐出部の別の構成例を示す図である。 実施形態1の残ガス回収装置の別の構成例を示す図である。
(実施形態1)
実施形態1の残ガス回収装置について、図1を用いて説明する。
図1に示す残ガス回収装置1は、残ガス容器10から残ガスを回収するための装置である。残ガス容器10に貯留された残ガス重量を測定する重量測定部20と、残ガスを回収するための回収容器11と、回収容器11を冷却するための冷却ユニット30と、残ガス容器10の内部に貯留された残ガスを回収容器11に導入するための残ガス導入ライン12とを備える。
冷却ユニット30は、回収容器11を収納する収納部31と、冷媒を冷却ユニット30の収納部31に導入するための冷媒導入部32と、収納部31に冷媒を吐出するための冷媒吐出部33と、収納部31の内部温度を測定する温度計測部34と、温度計測部34により計測された温度に基づいて、冷媒導入部32から導入される冷媒の量を制御する冷媒制御部21と、を有する。
残ガス容器10は、任意の量のガスが内部に残存している容器であればよい。回収容器11は、残ガス容器10の内部のガスを回収するための容器である。残ガス容器および回収容器は、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、または鉄のような金属製容器であってもよく、ガスシリンダー、ガスタンク等の圧力容器である。
重量測定部20は、残ガス容器10と、その内部に残存するガスの合計重量を計測するものであれば良く、例えばロードセルである。
残ガス導入ライン12は、残ガス容器10からその内部に残存するガスを導出し、回収容器11へと導入するためのラインである。残ガス容器10に取り付けられている容器弁または回収容器11に取り付けられている容器弁により、残ガス容器10から回収容器11へのガスの流通を制御する。
残ガス導入ライン12は、容器10に取り付けられている容器弁と、回収容器11に取り付けられている容器弁との間を接続する配管である。残ガス導入ライン12には、回収容器11の内部の圧力を測定するための圧力計が設けられていてもよい。容器10に取り付けられている容器弁を閉弁し、回収容器11に取り付けられている容器弁を開弁すると、前記圧力計により回収容器11の内圧を測定することが可能となる。
冷却ユニット30は、回収容器11を冷却することができる設備であれば良い。冷却ユニット30の内部に設けられた収納部31は、回収容器11を1本または2本以上収納することができる。収納部31は例えば回収容器11を出し入れするための開閉扉を有する金属筐体であってもよく、断熱構造を有する筐体であってもよい。
冷媒導入部32は冷却ユニット30において、回収容器11を冷却するための冷媒を収納部31に導入するための配管である。冷媒導入部32には冷媒を供給する冷媒供給部(不図示)に接続されている。
冷媒吐出部33は、冷媒導入部32のうち、収納部31の内部に位置する部分であり、冷媒を収納部31に吐出するための開口部を有する部分である。冷媒吐出部33は、図1に示すように冷媒導入配部32の先端部に設けられた1つの開口部(冷媒噴出孔35)を有してもよい。
残ガス容器10内に残存する残ガスは、液化ガスまたは圧縮ガスであってもよい。ガスの組成は単一の成分であっても良く、混合ガスであっても良い。例えばジシランであってもよい。
ガスの消費場所から返却された残ガス容器10は、残ガス回収装置1に取り付けられ、残ガス容器10の容器バルブ41に残ガス導入ライン12が接続される。残ガス容器10およびその内部に残存するガスの合計重量は重量計測部20(図1ではロードセル)で計測される。残ガス容器10の空重量は、残ガス容器10にガスが充填される前に計測済みであるため、重量計測部20において計測された値と、残ガス容器10の空重量の差分が残ガス容器10内部に残存するガス(残ガス)の重量である。
回収容器11が、冷却ユニット30の収納部31に収納されたのち、冷媒が冷媒導入部32を通じて、冷媒吐出部33の冷媒噴出孔35から収納部31に吐出される。これにより、回収容器11は予め定められた所定の温度にまで冷却される。
残ガスがジシランを主成分とする場合においては、冷却温度は−70℃以上−40℃以下が好ましく、−65℃以上−55℃以下がさらに好ましい。
残ガス中のジシランの濃度は、95%以上99.999995%以下とすることができ、ジシランの濃度の下限値は好ましくは99%であり、さらに好ましくは99.9%である。
冷媒制御部21は、温度計測部34により計測される収納部31の内部の温度が、予め定められた冷却温度またはその温度以下に到達すると、冷媒バルブ42を閉弁し、収納部31の温度が冷却温度よりも高くなると冷媒バルブ42を開弁するように冷媒バルブ42を制御する。
重量測定部20は、残ガス回収装置1の運転中、継続して残ガス容器10の重量を計測する。重量測定部20で計測される残ガス容器10中の残ガスの重量は、残ガスが回収容器11に回収されるのに伴い減少する。この残ガス重量の減少量が、回収容器11の充填可能量に到達するまで、残ガス容器10の容器弁を開けて回収が行われる。
残ガス容器10内の残ガスが回収された後にあっても、回収容器11に回収されたガス量が、回収容器11の充填可能量に到達していない場合には、残ガス容器10を別の残ガス容器10に交換し、さらに回収を行うことができる。1つの残ガス容器10から、1つの回収容器11へ残ガスの回収が行われてもよいが、複数の残ガス容器10から、1つの回収容器11へ回収が行われてもよい。
重量計測部20により計測された計測力算出された、回収容器11へ回収された残ガスの重量が、予め定められた回収容器11の許容重量に到達したときには、残ガス容器10の容器弁を閉弁して残ガスの回収を停止する。
所望の量の残ガスを回収容器11に回収した後、冷媒バルブ42を閉弁して、冷媒の供給を停止し、回収容器11の温度を常温(例えば20℃である)にまで戻す。このようにして得られた回収容器11は、製品容器として出荷することが可能である。残ガス容器中の、残ガスよりも蒸気圧が低い高沸点不純物(例えば金属化合物や、酸化物である)は、残ガス容器中に残留するため、回収容器11中のガスの高沸点不純物の含有量は、残ガス容器10中のそれよりも低い。
さらに、回収容器11への回収後に、一定量のガスを抜き取ることにより、回収容器11中に存在する、残ガスよりも蒸気圧が高い低沸点不純物(例えば窒素や水素である)を除去することも可能である。このような構成により、回収容器11中には、残ガス容器10中のガス中に含まれる高沸点不純物および低沸点不純物を除去したガスを導入することが可能となるため、残ガスの回収と同時に残ガスの精製を実施することが可能となる。
収納部31は、回収容器11の底部から、回収容器11の肩部よりも低い位置までを収納する。
複数の冷媒噴出孔35のうち、最下部に配置される冷媒噴出孔35の位置は、回収容器11の高さの下部30%の位置よりも下方に配置される。
複数の冷媒噴出孔35のうち、最上部に配置される冷媒噴出孔35の位置は、回収容器11の肩部よりも下方である。
(別実施形態)
冷媒吐出部33は、図2に示すように、複数の冷媒噴出孔35を有しても良い。図2に示すように、冷媒吐出部33が直線状の冷媒噴出配管36から構成される場合、冷媒噴出孔35は、冷媒噴出配管36上に上下方向に並ぶようにして配置されても良い。
(別実施形態)
冷媒噴出配管33は、図1に示すように1本であってもよいが、図3に示すように2本以上であってもよい。冷媒噴出配管36は、冷媒ユニット30の内部に垂直方向に挿入されるように配置される。
冷媒噴出配管36が2本以上配置される場合には、回収容器11を挟んで対角線上に配置されても良い。
(別実施形態)
図4に示すように、直線状の冷媒噴出配管36は、その先端に分岐部37を有しても良い。ここで、冷媒噴出孔35は、少なくとも分岐部37に配置される。冷媒噴出孔35は分岐部37のそれぞれの分岐の先端部に配置されても良く、分岐された配管上に配置されても良い。また、分岐部37の蒸留側の直線状の冷媒噴出配管36部分に配置されても良い。
(別実施形態)
図5に示すように、冷媒吐出部33は、らせん状の冷媒噴出配管36を有しても良い。らせん状の冷媒噴出配管36には複数の冷媒噴出孔35(不図示)を有する。らせん状の冷媒噴出配管36は、円柱状の回収容器11の周りを囲むように、回収容器11の外周に沿って配置されても良い。
(別実施形態)
図6に示すように、冷媒吐出部33のうち冷媒噴出孔35を有する部分は、回収容器11の底部の外周部のうち少なくとも1/3を囲むように配置されてもよい。図5では回収容器11の左側の約1/2を囲むように、冷媒噴出孔35を有する冷媒噴出配管36が配置されている。回収容器11の右側には冷媒噴出配管36が配置されていないため、回収容器11を収納部31から取り出す場合には、回収容器11を右方向にずらして取り出すことが可能となる。
(別実施形態)
図2または図3に示すように、複数の冷媒噴出孔35を有する直線状の冷媒噴出配管36がある場合に、回収容器11の高さが低いと、複数存在する冷媒噴出孔35のうち上方に配置される冷媒噴出孔(図7中の350)のみが回収容器11の近傍に配置されることになる。そのため、複数存在する冷媒噴出孔35のうち下方に配置される冷媒噴出孔(図7中の351)を閉鎖するための閉鎖手段を設ける。閉鎖手段は、冷媒噴出孔35を閉鎖することができるものであれば特に限定されず、例えばアルミテープ等のテープ、冷媒噴出孔35にはめ込むビス、または開閉弁であってもよい。
図5に示すように、冷媒吐出部33が、らせん状の冷媒噴出配管36から形成されている場合も同様に、複数存在する冷媒噴出孔35のうち下方に配置される冷媒噴出孔を閉鎖するための閉鎖手段を設ける。

冷媒噴出孔35は、冷媒噴出配管36上に並ぶようにして配置されても良い。
(別実施形態)
上記の残ガス回収装置において、残ガス容器10は加温ユニットを有してもよい。加温ユニットは残ガス容器10を加温できるものであればよく、例えばラバーヒーター、温風による加温装置、ファンヒーター、バンドヒーター、マントルヒーター、恒温槽、またはジャケットヒーターであってもよい。残ガス容器10が加温される温度は任意に定めることができ、例えば40℃である。
(実施例1)
ジシランが約550g残存している残ガス容器10を30本用意し、実施形態1に示す残ガス回収装置を使用して、1本の回収容器11にそれらの残ガス容器10中のジシランを回収した。冷却ユニット30の収納部31の温度は−60℃とした。
1本の残ガス容器10から、1本の回収容器11にジシランの残ガスを回収したのち、他の残ガス容器10に交換し、さらに当該他の残ガス容器10中の残ガスを回収した。30本の残ガス容器10から、1本の回収容器11に、合計15kgのジシランを回収することができた。
残ガス容器10中のジシランに含有される低沸点不純物の濃度の平均値は窒素15ppm、水素50ppmであった。一方、回収容器11中に充填された15kgのジシランのうち、500gを減圧除去した結果、回収容器11中のジシランに含まれる窒素は0.1ppm、水素は3ppmであった。
1 残ガス回収装置
10 残ガス容器
11 回収容器
12 残ガス導入ライン
20 重量測定部
21 冷媒制御部
30 冷却ユニット
31 収納部
32 冷媒導入部
33 冷媒吐出部
34 温度計測部
35 冷媒噴出孔
36 冷媒噴出配管


Claims (11)

  1. 残ガス容器から残ガスを回収するための装置であって、
    前記残ガス容器に貯留された残ガス重量を測定する重量測定部と、
    残ガスを回収するための回収容器と、
    前記回収容器を冷却するための冷却ユニットと、
    前記残ガス容器の内部に貯留された残ガスを前記回収容器に導入するための残ガス導入ラインと、を備え、
    前記冷却ユニットは、
    前記回収容器を収納する収納部と、
    冷媒を前記冷却ユニットの収納部に導入するための冷媒導入部と、
    前記収納部に冷媒を吐出するための冷媒吐出部と、
    前記収納部の内部温度を測定する温度計測部と、
    前記温度計測部により計測された温度に基づいて、前記冷媒導入部から導入される前記冷媒の量を制御する冷媒制御部と、を有する、残ガス回収装置。
  2. 前記残ガス容器は、ジシランを含有するガスを貯留する容器であって、前記残ガス容器中の残ガスに含有されるジシランの濃度は95%以上99.999995%以下である、請求項1に記載の残ガス回収装置。
  3. 前記冷媒は液体窒素であり、
    前記冷媒制御部により、前記冷却ユニットの内部温度は−70℃以上−40℃以下に制御され、
    前記回収容器はアルミニウム製容器である請求項1または請求項2に記載の残ガス回収装置。
  4. 前記冷媒吐出部は、複数の冷媒噴出孔を有する、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の残ガス回収装置。
  5. 前記冷媒吐出部は、1本または2本以上の直線状の冷媒噴出配管から構成され、
    前記1本または2本以上の直線状の冷媒噴出配管は、前記冷媒ユニットの内部に垂直方向に挿入されるように配置される、
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の残ガス回収装置。
  6. 前記1本または2本以上の直線状の冷媒噴出配管は先端部に分岐部を有し、
    複数の冷媒噴出孔は、少なくとも前記分岐部に配置される、請求項5に記載の残ガス回収装置。
  7. 前記冷媒吐出部は、複数の冷媒噴出孔を有する1本または2本以上のらせん状の冷媒噴出配管から構成され、
    前記1本または2本以上のらせん状の冷媒噴出配管は、前記冷媒ユニットの前記収納部に収納される前記回収容器の外周に沿って、前記回収容器の周りを囲むように配置される、
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の残ガス回収装置。
  8. 前記冷媒吐出部のうち冷媒噴出孔を有する部分は、前記回収容器の底部の外周部のうち少なくとも1/3を囲むように配置される、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の残ガス回収装置。
  9. 前記収納部は、前記回収容器の底部から、前記回収容器の肩部よりも低い位置までを収納可能であり、
    前記複数の冷媒噴出孔のうち、最下部に配置される冷媒噴出孔の位置は、前記回収容器の高さの下部30%の位置よりも下方であり、
    前記複数の冷媒噴出孔のうち、最上部に配置される冷媒噴出孔の位置は、前記回収容器の肩部よりも下方である、請求項4に記載の残ガス回収装置。
  10. 前記回収容器の底部の位置よりも5cm以上下方に位置する冷媒噴出孔を閉鎖するための、閉鎖手段をさらに有することを特徴とする、請求項9に記載の残ガス回収装置。
  11. 前記残ガス容器を加温するための加温ユニットをさらに有する、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の残ガス回収装置。

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