JP3218346B2 - 半連続鋳造装置用下型 - Google Patents
半連続鋳造装置用下型Info
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Description
ニウムスラブやアルミニウムビレットを鋳造するのに用
いられる半連続鋳造装置用下型に関する。
いう語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を
含むものとする。
アルミニウムスラブの半連続鋳造では、鋳造初期の熱歪
みや下型に対するすべり等により、下端部、すなわち下
型に近い部分において、スラブに曲り、捩じれ等の変形
が生じる。したがって、得られたスラブの捨て代を大き
くしなければならず、歩留まりが低下する。
には、下型上面の凹所を深くすれば良いのであるが、こ
の場合にも、得られたスラブの捨て代を大きくしなけれ
ばならず、歩留まりの低下を防止することはできない。
られた鋳塊の捨て代を小さくして歩留まりを向上しうる
半連続鋳造装置用下型を提供することにある。
よる半連続鋳造装置用下型は、上面における周縁の所定
幅部分を除いた全体に凹所が形成され、かつ凹所の底面
から下方にのびる複数の穴が形成されている下型本体
と、下型本体の各穴内に、その上部が凹所底面よりも上
方に突出するように抜き差し自在に挿入されている金属
製ピンとを備えており、ピンにおける凹所底面よりも上
方に突出した部分が鉛直線に対して所定角度曲げられて
いるものである。
ば、下型本体の各穴内に、その上部が凹所底面よりも上
方に突出するように抜き差し自在に挿入されている金属
製ピンを備えており、ピンにおける凹所底面よりも上方
に突出した部分が鉛直線に対して所定角度曲げられてい
るので、鋳造初期において、金属製ピンの凹所底面から
上方に突出した部分が鋳塊中に鋳ぐるまれ、これにより
鋳造初期の熱歪みや下型に対するすべり等に起因する下
型に近い部分での鋳塊の曲り、捩じれ等の変形を防止す
ることができる。しかも、このような変形を防止するた
めに、凹所を深くする必要もなくなる。したがって、得
られた鋳塊の捨て代を、従来の場合よりも小さくするこ
とが可能になり、歩留まりが向上する。
その上部が凹所底面よりも上方に突出するように抜き差
し自在に挿入されているので、鋳造終了後、鋳塊をクレ
ーン等により吊り上げると、ピンは鋳塊に固定された状
態で穴から抜ける。したがって、このピンは鋳塊の捨て
代と同時に除去されることになり、別途ピンを除去する
作業を必要としない。
て、下型本体の複数の穴が貫通穴であることがある。こ
の場合、鋳造時に下型の凹所内に溜まった水を、鋳造終
了後に簡単に抜き取ることができる。
おいて、金属製ピンにおける下型本体の凹所底面よりも
上方に突出した部分が鉛直線に対して30〜80度の角
度をなすように曲げられていることがある。この場合、
金属製ピンにおける凹所底面よりも上方に突出した部分
が確実に鋳塊に鋳ぐるまれ、その結果鋳造初期の熱歪み
や下型に対するすべり等による下型に近い部分において
の鋳塊の変形を確実に防止することができる。
において、金属製ピンにおける下型本体の凹所底面より
も上方に突出した部分の長さが、10〜30mmである
ことがある。この場合、鋳造初期の熱歪みや下型に対す
るすべり等による下型に近い部分においての鋳塊の変形
を確実に防止することができるとともに、得られた鋳塊
の捨て代を不必要に長くすることなくピンを除去するこ
とができる。
図面を参照して説明する。なお、この実施形態は、この
発明による下型を、アルミニウムスラブの半連続鋳造装
置に適用したものである。
し、図3はこの発明による下型を用いた半連続鋳造装置
を示す。
た注湯管(11)の下方に水冷鋳型(12)が配置され、鋳型(1
2)の下方に上下動自在の下型(1) が配置されている。注
湯管(11)の先端には鋳型(12)内の溶湯レベルを一定に保
つ分配フロート(13)が上下動自在に取り付けられてい
る。
は、上面における周縁の所定幅部分を除いた全体に平面
から見て長方形状でかつ底面が平坦面となされている凹
所(3)が形成された下型本体(2) を備えている。下型本
体(2) には、凹所(3) の底面の4隅部から鉛直下方にの
びる4つの貫通穴(4) が形成されている。貫通穴(4) 内
には、横断面円形の金属製ピン(5) が、その上部が凹所
(3) 底面よりも上方に突出するように抜き差し自在に挿
入されている。ピン(5) の横断面形状は円形に限らず、
適宜変更可能である。
入されている鉛直部(5a)の長さXは40〜80mm程度
であることが好ましく、50mm程度であればよい。こ
の場合、スラブの鋳造初期における熱収縮によるピン
(5) の貫通穴(4) からの抜けを確実に防止することがで
きる。ピン(5) における下型本体(2) の凹所(3) 底面よ
りも上方に突出した部分が鉛直線に対して30〜80度
の角度をなすように曲げられている。この屈曲部を(5b)
で示す。屈曲部(5b)の長さYは10〜30mm程度であ
ることが好ましく、20mm程度がよい。また、ピン
(5) の直径は8〜15mm程度であることが好ましく、
10mm程度でよい。さらに、ピン(5) の材質は、鋳造
すべきスラブと同じであるか、あるいは純Alであるの
がよい。この場合、鋳造されたスラブから切除された捨
て代と一緒に再生利用することができるからであるが、
これに限るものではなく、ピン(5) の材質は適宜選択可
能である。
ニウムスラブの鋳造は、次のようにして行われる。
を除去する溶湯処理の施された後、溶湯移送樋(10)によ
り送られてきたアルミニウム溶湯は、注湯管(11)から分
配フロート(13)を経て鋳型(12)内へ導かれ、ここで1次
冷却されて鋳塊殻が形成される。これと同時に下型(1)
が下降し、鋳塊殻が鋳型(12)から出たところで、鋳塊殻
の表面に鋳型(12)に形成された2次冷却水吹出口(14)か
ら吹出された冷却水が当たり、2次冷却されて中心部ま
で凝固が完了し、横断面長方形状のアルミニウムスラブ
(S) が形成される。
て、ピン(5) の凹所(3) 底面から上方に突出した屈曲部
(5b)がスラブ(S) 中に鋳ぐるまれ、これにより鋳造初期
の熱歪みや下型(1) に対するすべり等に起因するスラブ
(S) の曲り、捩じれ等の変形が防止される。
り吊り上げると、ピン(5) はスラブ(S) の下端に固定さ
れた状態で下型本体(2) の貫通穴(4) から抜ける。した
がって、このピン(5) はスラブ(S) の捨て代と同時に除
去されることになり、別途ピン(5) を除去する作業を必
要としない。しかも、ピン(5) の材質がスラブ(S) と同
じであるか、あるいは純Alであれば、スラブ(S) の捨
て代と一緒に再利用される。
に溜まっていた冷却水は、ピン(5)が抜き取られた後の
貫通穴(4) から簡単に除去される。
は4つであるが、これに限るものではなく、2以上の複
数であれば適宜変更可能である。但し、複数の貫通穴は
適当な間隔をおいて形成するのがよい。また、貫通穴に
限らず、有底穴であってもよい。
態を示す斜視図である。
一部分を示す垂直断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 上面における周縁の所定幅部分を除いた
全体に凹所が形成され、かつ凹所の底面から下方にのび
る複数の穴が形成されている下型本体と、下型本体の各
穴内に、その上部が凹所底面よりも上方に突出するよう
に抜き差し自在に挿入されている金属製ピンとを備えて
おり、ピンにおける凹所底面よりも上方に突出した部分
が鉛直線に対して所定角度曲げられている半連続鋳造装
置用下型。 - 【請求項2】 下型本体に形成されている複数の穴が貫
通穴である請求項1記載の半連続鋳造装置用下型。 - 【請求項3】 金属製ピンにおける下型本体の凹所底面
よりも上方に突出した部分が、鉛直線に対して30〜8
0度の角度をなすように曲げられている請求項1または
2記載の半連続鋳造装置用下型。 - 【請求項4】 金属製ピンにおける下型本体の凹所底面
よりも上方に突出した部分の長さが、10〜30mmで
ある請求項1、2または3記載の半連続鋳造装置用下
型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28340197A JP3218346B2 (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 半連続鋳造装置用下型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28340197A JP3218346B2 (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 半連続鋳造装置用下型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11123505A JPH11123505A (ja) | 1999-05-11 |
JP3218346B2 true JP3218346B2 (ja) | 2001-10-15 |
Family
ID=17665054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28340197A Expired - Fee Related JP3218346B2 (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 半連続鋳造装置用下型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3218346B2 (ja) |
-
1997
- 1997-10-16 JP JP28340197A patent/JP3218346B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11123505A (ja) | 1999-05-11 |
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