JP3218171U - 脚付マットレス - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、これを解消する従来技術として、マットレス本体を圧縮可能な構造にするとともに、剛体のフレームを無くした脚付マットレスが開発されている(例えば、特許文献1等)。
これにより、工場出荷の梱包時、床材用簀の子付きのマットレス本体を、床材用簀の子の長さ方向(前後方向)へロール状に巻き取って紐で縛る。これにより、脚付マットレスの容量が小さくなり、その輸送コストを削減することができる。
また、このように床材用簀の子を裏面に一体化したマットレス本体がロール状に巻かれて梱包されているため、例えば、貨物運輸車のコンテナ内に段積み状態で輸送されるとき、走行時の振動などで、簀の子板(特にそのエッジ)と、マットレス本体の裏布とが擦れ合い、この裏布を傷付けるおそれがあった。
マットレス本体のサイズは任意である。例えば、シングルサイズ、セミダブルサイズ、ダブルサイズ、キングサイズなどが挙げられる。
マットレス本体の内部構造としては、コイルばね(ボンネルコイル、ポケットコイル)構造、綿詰め構造、スポンジ構造などを採用することができる。ただし、梱包作業や搬送の関係上、真空パックなどによって圧縮可能なマットレス(例えば、コイルばね式マット)の方が好ましい。真空パック時には、マットレスカバーも一緒に圧縮すれば効率的である。
脚付マットレスの主な構成体である、簀の子板、支持脚、展開支持板の各素材は任意である。例えば、各種の木、各種のプラスチック、各種の金属などを採用することができる。
マットレスカバーの大きさは、マットレス本体を被うことがでれば任意である。
マットレスカバーは、例えば、紐、ベルト、面状ファスナなどを利用して、マット支持台の所定箇所(例えば、床材用簀の子、展開支持板、支持脚等)に着脱可能に連結することができる。
各支持脚の形状は任意である。例えば、円柱状、角柱状などでもよい。
各支持脚の長さは限定されない。例えば、10〜30cmである。また、各支持脚は、長さ方向に分割可能とすれば、任意の高さに調節することができる。
各支持脚の使用本数は、少なくとも展開支持板の四隅に配置される4本以上であれば任意である。例えば、6本でも、8本でもよい。
また、展開支持板の使用本数については、2本以上であれば任意である。
床材用簀の子は、左右方向に長い複数枚の簀の子板を、複数本のベルト状の連結帯により連結した前後方向に湾曲自在な構造体である。
連結帯の素材としては、例えば、各種の布、各種の軟質プラスチックでもよい。
連結帯の使用本数は、2本以上であれば任意である。
布袋の素材は任意である。例えば、不織布、織布、編布からなる布帛を採用することができる。
布袋のサイズは、最大に拡張された状態の床材用簀の子と略同じであればよい。
第1,2の緩衝帯21A,21Bは、何れが雄型または雌型の面状ファスナでもよい。もしくは、それぞれが雄雌兼用の面状ファスナでもよい。
第1の緩衝帯を、布袋を介して、対応する簀の子板に固定するものは任意である。例えば、ステープル、U型釘、または接着剤などが挙げられる。
第2の緩衝帯を各展開支持板の上面に固定するものは任意である。例えば、接着剤、両面テープなどを採用することができる。
連結金具の種類は任意である。例えば、ボルトナット構造体、スクリューねじなどを採用することができる。
雄型の面状ファスナの形状は任意である。例えば、帯状、矩形状、円状、楕円状などを採用することができる。
雄型の面状ファスナの使用数は任意である。1つでも複数でもよい。
布袋の表面における雄型の面状ファスナの取り付け位置は任意である。例えば、布袋の前後方向の両端部でも、その中間部でもよい。
雄型の面状ファスナを布袋に固定する方法は任意である。一般的には縫製であるものの、接着や融着でもよい。
各カバー固定用面状ファスナの使用本数は、複数であれば任意である。
掛止ベルトの種類は任意である。例えば、面状ファスナ、布ベルト、プラスチックベルトなどを採用することができる。
掛止ベルトの使用本数は任意である。左右一対でも、左右に複数対でもよい。
また、このようにマットレス本体と床材用簀の子とを別梱包としたため、この従来品の欠点であった、輸送中の車両振動を原因とした、簀の子板とマットレス本体の裏布とが擦れ合って生じる、この裏布の損傷を無くすことができる。
しかも、布袋に床材用簀の子を収納し、かつ各簀の子板の下面に布袋を介して各第1の緩衝帯をそれぞれ固定したため、床材用簀の子を束ねる際に、隣り合う簀の子板の間で連結帯が捩れたり、その簀の子板の角部により連結帯が損傷するおそれもほとんどない。
さらに、各展開支持板を、布袋入りの床材用簀の子に固定するにあたっては、各展開支持板の上面に配された各第2の緩衝帯を、布袋の下面に配された各第1の緩衝帯に係止することで、布袋の幅方向の両端部において、各展開支持板を、簡単かつ確実に前後方向へ真っ直ぐ揃えることができる。
さらにまた、各展開支持板は、互いに係止された第1,2の緩衝帯を介して、対応する簀の子板に連結されるため、各展開支持板と布袋との直接的な当接を原因とした布袋の損傷を防止することができる。仮に、これらの緩衝帯を使用しなければ、前後方向の各最端側のものを除き、各簀の子板と各展開支持板とが分離状態となる。その結果、長年、脚付マットレスを使用していれば、前後方向の各最端側のものを除き、布袋に収納された簀の子板がマット幅方向に位置ずれして、マット支持台の安定性が低下するおそれがある。
また、マットレススカバーの前後方向の両端部を、対応する一方、他方のカバー固定用面状ファスナにより係止するとともに、マットレスカバーの左右方向の両端部を、複数対の掛止ベルトを使用して各展開支持板にそれぞれ掛止する。これにより、マットレスカバーの周側縁部の全体をマット支持台にしっかりと固定することができる。
マットレス本体11は、不織布製の外袋11aにポケットコイルが内蔵されて、(真空)圧縮可能なマットレスである。
このマットレス本体11は、多くのコイルが独立しているので、身体を点で支えて全身の圧力を分散させることができる。
マット支持台13は、無垢材(パイン材)からなる左右方向に長い9枚の簀の子板15を、簀の子板15の長さ方向の両端部に接続された2本の連結帯16によって、前後方向に離間する並列状態で連結された床材用簀の子17と、6本の支持脚12と、2本の展開支持板18とを有している。
具体的には、各展開支持板18は、これらを前後方向(長さ方向)に2等分割した部分展開支持板18A,18Aを、連結板19を介して、短いボルトB2で連結したものである。各展開支持板18を2等分割することで、コンパクトに梱包することができる。各部分展開支持板18A,18Aの上面には、その長さ方向の略全域に雄型の面状ファスナからなる第2の緩衝帯21Bが固着されている。
また、布袋20の左右方向の両端部の下面には、雌型の面状ファスナからなる前後方向に長い2本の第1の緩衝帯21Aが配置されている。各緩衝帯21Aの長さは、展開状態の床材用簀の子17のうち、前後方向の最端側の簀の子板15Aを除いた分の長さである。
各緩衝帯21Aは、これらの最端側の簀の子板15Aを除いた残りの簀の子板15Aの下面に、布袋20を介して、ステープル22によってそれぞれ固定されている。これにより、布袋20に各簀の子板15が位置決めされ、布袋20と床材用簀の子17とが一体化される。
また、布袋20の表面には、マットレス本体11の外袋11aの裏布11bを係止(位置決め)する左右方向へ長い2本の雄型の面状ファスナ24が縫着されている。これにより、使用中、マット支持台13に載置されたマットレス本体11がずれにくい。
これらの構成部品からなる脚付マットレス10は、工場での梱包時、1つの縦長な段ボール箱に収納されて出荷される。このとき、マットレス本体11とマットレスカバー14とは1枚の圧縮袋25に真空パックされ、床材用簀の子17は蛇腹状に折り畳まれ、また各支持脚は1本の細長い袋に収納される。
また、マットレスカバー14の左右方向の両端部には、前後方向に所定ピッチで、マットレスカバー14を各展開支持板18に掛止するための3対の掛止ベルト26が配設されている。
各掛止ベルト26は、長い方と短い方とに折り曲げられ、折り曲げられた端部がマットレスカバー14の内側に縫製されている。
対応する展開支持板18に掛止ベルト26の長い方を内側から通し、軽く引っ張りあげるようにして掛止ベルト26の短い方と繋ぎ合わせて、ベルト先端部に配された雄雌の面状ファスナ26a,26bを係止することで、マットレスカバー14を各展開支持板18に掛止する。このとき、第1の緩衝帯21Aには、長さ方向に所定ピッチで、簀の子板15に固定されてない部分(非固定部分)が存在する。そのため、第1の緩衝帯21Aの各非固定部分の下面と、布袋20の上面とのすき間を利用して、対応する展開支持板18に各掛止ベルト26を容易に掛け渡すことができる。
図2に示すのは、梱包していた段ボール箱から取り出された主な構成部品である。
まず、圧縮袋25からマットレス本体11とマットレスカバー14とを取り出し、マットレス本体11を膨らませる。その後、蛇腹状に折りに畳まれた床材用簀の子17を矩形状に拡げる(図3参照)。その際、第1の緩衝帯21Aが上面になるように床材用簀の子17を裏返しにする。
次いで、2等分割された各部分展開支持板18A,18Aを、連結板19のボルト孔19bに短い方のボルトB2をねじ込んで連結して、2本の展開支持板18をそれぞれ組み立てる。
その後、各展開支持板18に、それぞれ3本ずつの支持脚12を螺合する。以上のようにして、マット支持台13が組み立てられる。
次いで、図5および図6に示すように、マット支持台13の上にマットレス本体11を載置する。その後、マットレス本体11とマット支持台13とがマットレスカバー14によって、一体的に被われて、脚付マットレス10が完成する。
また、マットレスカバー14に取り付けられた3対の掛止ベルト26を対応する各展開支持板18にそれぞれ掛止する。仮に、各掛止ベルト26を各支持脚12にそれぞれ掛止した際には、支持脚12のねじ込みが緩んだとき、掛止ベルト26が展開支持板18の下面から露出したボルト12aに引っ掛かる場合ある。その際には、掛止ベルト26によるマットレスカバー14の緊張状態が緩み、マットレスカバー14がずれ易くなる。
また、実施例1では真空圧縮されたマットレス本体11(マットレスカバー14を含む)と床材用簀の子17とを別梱包としたため、この従来品の欠点であった、輸送中の車両振動や脚付マットレス10の使用中のマット振動を原因とした、簀の子板15とマットレス本体11の裏布11bとが擦れ合って生じる、この裏布11bの損傷を無くすことができる。
さらには、このように床材用簀の子17を布袋20に収納したため、使用時、各簀の子板15の角部(エッジ部)によってマットレス本体11の裏布11bを傷付けるおそれがない。
しかも、布袋20に床材用簀の子17を収納したため、床材用簀の子17を束ねる際に、隣り合う簀の子板15の間で連結帯16が捩れたり、その簀の子板15の角部により連結帯16が損傷するおそれもほとんどない。
さらに、各展開支持板18を、布袋20入りの床材用簀の子17に固定するにあたっては、各展開支持板18の上面に配された各第2の緩衝帯21Bを、布袋20の下面に配された各第1の緩衝帯21Aに係止することで、布袋20の幅方向の両端部において、簡単かつ確実に各展開支持板18を前後方向へ真っ直ぐ揃えることができる。
さらにまた、各展開支持板18は、それぞれの上面を各第1の緩衝帯21Aに当接した状態で、対応する簀の子板15Aに連結したため、各展開支持板18と布袋20との直接的な当接を原因とした布袋20の損傷を防止することができる。仮に、これらの緩衝帯21A,21Bを使用しなければ、前後方向の各最端側の簀の子板15Aを除き、各簀の子板15と各展開支持板18とが分離状態となる。その結果、長年、脚付マットレス10を使用していれば、前後方向の各最端側の簀の子板15Aを除き、布袋20に収納された簀の子板15がマット幅方向に位置ずれして、マット支持台13の安定性が低下するおそれがあって好ましくない。
マットレススカバー14の前後方向の両端部を、雄、雌型の面状ファスナF1、F2を介して布袋20入りの床材用簀の子17に係止するとともに、マットレスカバー14の左右方向の両端部を、3対の掛止ベルト26を介して各展開支持板18にそれぞれ掛止する。これにより、マットレスカバー14の周側縁部の全体をマット支持台13にしっかりと固定することができる。
11 マットレス本体
11a 外袋
11b 裏布
12 支持脚
13 マット支持台
14 マットレスカバー
15 簀の子板
15A 最端側の簀の子板
16 連結帯
17 床材用簀の子
18 展開支持板
20 布袋
21A 第1の緩衝帯
21B 第2の緩衝帯
22 ステープル(固定金具)
23 ボルトナット構造体(連結金具)
24 雄方の面状ファスナ
F1 雌型の面状ファスナ(一方のカバー固定用面状ファスナ)
F2 雄型の面状ファスナ(他方のカバー固定用面状ファスナ)。
Claims (3)
- 前後方向に長い矩形状のマットレス本体がマット支持台に載置され、これらのマットレス本体とマット支持台とを、マットレスカバーによって一体的に被った脚付マットレスにおいて、
前記マット支持台は、
左右方向に長い複数枚の簀の子板を、複数本の連結帯によって前後方向に離間する並列状態で連結した床材用簀の子と、
該床材用簀の子の下面に着脱自在に連結されて、かつ該床板用簀の子を展開状態で支持する前後方向に長い複数本の展開支持板と、
該各展開支持板に着脱可能に連結された複数の支持脚とを有したことを特徴とする脚付マットレス。 - 前記床材用簀の子は、展開状態の該床材用簀の子と同一サイズの前後方向に長い矩形状の布袋に収納され、
複数枚の前記簀の子板の左右方向の両端部の下面には、前記布袋を介して、前後方向に長い複数本の一方の面状ファスナからなる第1の緩衝帯がそれぞれ固定され、
前記各展開支持板は、前記一方の面状ファスナに係止可能な他方の面状ファスナからなる第2の緩衝帯が上面にそれぞれ固定され、かつ前後方向の各最端側の簀の子板のみに、それぞれ連結金具を介して着脱可能に連結されたことを特徴とする請求項1に記載の脚付マットレス。 - 前記マットレス本体の外袋の裏布は不織布製で、
前記布袋の表面には、前記マットレス本体の裏布を係止する雄型の面状ファスナが取り付けられ、
前記布袋の前後方向の両端部の裏面には、一方のカバー固定用面状ファスナがそれぞれ固定され、
前記マットレススカバーの前後方向の両端部には、前記各一方のカバー固定用面状ファスナに係止される他方のカバー固定用面状ファスナがそれぞれ固定され、
また、前記マットレスカバーの左右方向の両端部には、前後方向に所定ピッチで、該マットレスカバーを前記各展開支持板にそれぞれ掛止する複数の掛止ベルトが配設されたことを特徴とする請求項2に記載の脚付マットレス。
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