JP3217390B2 - 海苔網の設置手段 - Google Patents

海苔網の設置手段

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海苔養殖場において海
苔網を海面または海中に展張する海苔網の設置手段に係
り、特に海中に支柱を立設させて海苔網を吊り綱により
支柱に締結することで、海中に海苔網を展張する支柱方
式の海苔網の設置手段に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、海苔養殖は海苔網に浮き子を取
り付けて海面に浮かすように展張して錨で止める浮き流
し方式や、海中に立設した支柱に海苔網を展張した支柱
方式によって行われている。この両方式の使い分けは、
養殖場の立地条件により決定されている。
【0003】前記支柱方式を使用している海苔養殖場は
支柱を立てることのできる海岸に近く、海が浅いところ
であり、海の干潮時に海苔網が海面から離接して、日中
には天日により海苔に付着した雑菌の殺菌ができ、海苔
の養殖には望ましい方法である。
【0004】従来の支柱を利用して海苔網を海中に展張
する一般的な海苔網の設置手段を図5により説明する。
【0005】図5において、海苔網1は帯状に形成され
ており、四辺を形成する太い縁綱2に、縁綱2より細い
多数の綱3,3…が格子状に編まれて形成されている。
この海苔網1は、水深の浅い海の海底に適宜な間隔をお
いて立設された多数の支柱4,4…へ、たるみの大きい
吊り綱5により縁綱2と締結されており、海苔網1の長
手方向に立設された支柱4と支柱4のほぼ中間位置の海
苔網1の短手方向に、海苔網1に浮力を与え、さらに海
苔網1の捻れを防止するために、軸方向に伸びるように
形成された伸子棒6が、その両端を縁綱2に係止されて
海苔の養殖場に展張し設置されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の海苔網の設置手段においては、支柱4と縁綱2
を吊り綱5を締結して海苔網1を支柱4に係止させる設
置手段であり、吊り綱にたるみがあり、満潮や干潮およ
び大潮や小潮等の海面の上下動に対しては、対応できる
ものの、潮の流れや風等による海苔網1の左右前後方向
の移動を防止することができず、海苔網1の全ての動き
に対応させるように、吊り綱5の長さを適切に設定する
ことが困難であった。そして、海苔網1の酸処理や刈り
取りを行うときに海苔網1の移動量が大きく、作業性が
悪いという問題があった。具体的には、本出願人が特開
昭3−43028号公報において提案している刈取り酸
処理船によって、海苔網1の下に当該刈取り酸処理船を
潜行させて自動的に海苔網1の酸処理や海苔の刈り取り
を行うときに、海苔網1は刈取り酸処理船が下に潜行す
る場合に必要とされる海面から大きく浮上させられたり
海面に戻されるという上下動は行うものの、同時に海苔
網1が左右方向にも大きく移動してしまい、海苔網1が
刈取り酸処理船の酸処理並びに刈り取り位置に対して左
右にずれてしまって酸処理並びに刈り取りを適正に施す
ことができなくなり、作業性が悪いという問題があっ
た。
【0007】本発明は前述した従来のものにおける問題
点を克服し、海苔網の酸処理や海苔の刈り取りを行う場
合を含めて海苔網の支柱間での移動を適切な位置に保持
することができる海苔網の設置手段を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため本発明の海苔網の設置手段は、海苔網を海底から立
設した支柱に吊り綱で係止する海苔網の設置手段におい
て、前記各支柱へ浮動環を遊嵌させ、前記浮動環と海
苔網を両者の最短距離位置においてたるみのほとんど無
い吊り綱によりそれぞれ連結し、前記浮動環の移動量を
規制する拘束手段を支柱に設け、前記海苔網の酸処理や
海苔の刈り取りを行うときに海苔網が前記支柱に沿って
円滑に大きく上下動できるように支持したことを特徴と
する。また、前記吊り綱の長さL1は、海苔網を挟む2
本の支柱の間隔Lに対して海苔網の幅をL2としたとき
に次式 L≦L1+L2+L1 によって表される長さとされていることを特徴とする。
また、前記拘束手段は、浮動環と支柱とを連結する拘束
綱または浮動環に対して支柱の上下位置に着脱自在に装
着したストッパによって形成されていることを特徴とす
る。
【0009】
【作用】本発明の海苔網の設置手段によれば、浮動環
と海苔網を両者の最短距離位置においてたるみのほとん
ど無い吊り綱によりそれぞれ連結することによって、海
苔網をたるみのほとんど無い吊り綱で、海苔網の上下動
の最大動作位置を確実に規定させて支柱に係止すること
ができるので、潮の流れや風による海苔網の移動を確実
に制御できるとともに、浮動環により潮の干満による海
面の上下動に対して追随させ、海苔網の酸処理や刈り取
り時に、海苔網の幅方向への移動がなくなり、しかも支
柱に沿って円滑に大きく上下動できるようにして適正な
酸処理や刈り取りを施すことができ、作業性を向上させ
ることができる。また、支柱の間隔Lと、海苔網の幅L
2と、吊り綱の長さL1の関係をL≦L1+L2+L1
とすることにより、常に海苔網を海面と平行で所定の位
置にとどめておくことができ、潮の流れや海上の風によ
る海苔網の前後左右の移動を確実に防止することができ
る。また、拘束手段として、例えば拘束綱やストッパを
用いることにより、海苔網が海底に着底したり、予測し
ない海面の上昇、例えば、台風等による高潮と満潮が重
なったとき等に、海苔網が支柱から外れることを確実に
防止させることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1から図4により
説明する。
【0011】図1および図2は本発明の海苔網の設置手
段により、海苔網1を海中に立設した支柱4に係止した
第1実施例を示し、前述した従来と同一部分について
は、図面中に同一の符号を付してある。
【0012】図1は全体を示す要部の斜視図を示し、図
2は海苔網1の短手方向の側面図を示している。
【0013】本実施例においては、図1に詳示するよう
に、海苔網1は帯状に形成されており、四辺を形成する
太い縁綱2に、縁綱2より細い多数の綱3,3…が格子
状に編まれて形成されている。この海苔網1は、四隅と
長手方向の所定位置の縁綱2へ吊り綱8の一端が係止さ
れている。そして、この吊り綱8の他端には、海水に対
して浮力を持った浮動環7が係止されている。
【0014】前記浮動環7は、例えば、樹脂で製せられ
た中空のドーナツ形状に形成されたものであり、海水に
対して浮力と耐食性を合わせ持たせ、さらに、支柱4に
対して遊嵌でき摺動抵抗が低い形状と材料で製せられて
いる。
【0015】また、前記吊り綱8の長さL1は、図2に
示すように支柱4の間隔Lに対して、海苔網1の幅をL
2としたときに次式で表せる長さとされている。
【0016】L≦L1+L2+L1 また、四隅の吊り綱は、たるみのない長さとされてい
る。
【0017】そして、水深の浅い海の海底に適宜な間隔
をおいて立設された多数の支柱4,4…へ、前記浮動環
を遊嵌させ、その後、浮動環7の上下動を規制する拘束
手段9として、所定長さの拘束綱10の両端を、支柱4
の適宜な位置と浮動環7に締結させることにより、海苔
網1の設置が完了する。
【0018】つぎに、前述した手段により設置された本
実施例の作用について説明する。
【0019】本実施例において、海苔網1はたるみのな
い吊り綱8を介して浮動環7により支柱4へ係留されて
いるので、海面の上下動に対して常に海苔網1を追随さ
せることができるとともに、前記した支柱4の間隔L
と、海苔網1の幅L2と、吊り綱8の長さL1の関係を
L≦L1+L2+L1に維持することができ、常に海苔
網1を海面と平行で所定の位置にとどめておくことがで
きる。そして、潮の流れや海上の風による海苔網1の前
後左右の移動を確実に防止することができる。
【0020】このように本実施例によれば、海苔網1の
支柱に対する前後左右位置が、常に変わらないこと並び
に海苔網1が支柱4に沿って円滑に大きく上下動できる
ように支持されていることにより、海苔網の酸処理や海
苔の刈り取り作業性を向上させることができるととも
に、海苔網1が海底に着底したり、予測しない海面の上
昇、例えば、台風等による高潮と満潮が重なったとき等
に、海苔網1が支柱から外れることを確実に防止させる
ことができる。
【0021】また、海苔網の酸処理や海苔の刈り取りを
施すときに、潮止まりを待つということや所望の海面の
高さになる時間に作業を行うという時間的制約を減少さ
せることができる。
【0022】また、拘束手段としては、図3に示すよう
に、支柱4に挿嵌した浮動環7の所望の上下位置に、必
要に応じて着脱させることのできるストッパ11を設け
たものでもよい。このストッパ11は、浮動環7の移動
を止める形状および寸法等で、海水に対して耐食性のあ
る材料であればよい。図4に前記ストッパの一例を示
す。
【0023】なお、本発明は前述した各実施例に限定さ
れるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能であ
る。例えば、浮動環と海苔網をたるみの全くない吊り網
で連結してもよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、満
潮や干潮および大潮や小潮等の海面の上下動に対して、
海苔網1の海面上の位置を、常に所望の位置に保持する
ことができるので、海苔網の酸処理や海苔の刈り取り作
業性を確実に向上させることができるとともに、作業時
間の制約を確実に少なくすることができる等という優れ
た効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の海苔網の設置手段により養殖場に設置
された海苔網の第1実施例を示す要部の斜視図
【図2】図1の側面図
【図3】本発明の第2実施例の拘束手段の部分を示す要
部の側面図
【図4】ストッパを支柱に取り付けた状態を示す斜視図
【図5】従来の海苔網の設置手段により養殖場に設置さ
れた海苔網の状態を示す要部の斜視図
【符号の説明】
1 海苔網 2 縁綱 3 綱 4 支柱 6 伸子棒 7 浮動環 8 吊り綱 9 拘束手段 10 拘束綱 11 ストッパ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海苔網を海底から立設した支柱に吊り綱
    で係止する海苔網の設置手段において、前記各支柱へ浮
    動環を遊嵌させ、前記浮動環と海苔網を両者の最短距
    離位置においてたるみのほとんど無い吊り綱によりそれ
    ぞれ連結し、前記浮動環の移動量を規制する拘束手段を
    支柱に設け、前記海苔網の酸処理や海苔の刈り取りを行
    うときに海苔網が前記支柱に沿って円滑に大きく上下動
    できるように支持したことを特徴とする海苔網の設置手
    段。
  2. 【請求項2】 前記吊り綱の長さL1は、海苔網を挟む
    2本の支柱の間隔Lに対して海苔網の幅をL2としたと
    きに次式 L≦L1+L2+L1 によって表される長さとされていることを特徴とする請
    求項1に記載の海苔網の設置手段。
  3. 【請求項3】 前記拘束手段は、浮動環と支柱とを連結
    する拘束綱または浮動環に対して支柱の上下位置に着脱
    自在に装着したストッパによって形成されていることを
    特徴とする海苔網の設置手段。
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