JP3217274U - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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紀子 清水
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Abstract

【課題】背側胴回り域において吸収体の幅が狭く見えてしまうことを抑制可能なパンツ型吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性本体10と前側ベルト部20と後側ベルト部30とを有するパンツ型吸収性物品であって、吸収性本体10は、左右方向の両側部に、上下方向に沿った一対の脚回り図柄を有しており、上下方向において、脚回り図柄が後側ベルト部30と重複している部分の長さLbは、上下方向において、脚回り図柄が前側ベルト部20と重複している部分の長さLfよりも短い。【選択図】図4

Description

本考案は、パンツ型吸収性物品に関する。
パンツ型吸収性物品として、パンツ型使い捨ておむつが知られている。特許文献1には、前身頃外装体(前側ベルト部)と後身頃外装体(後側ベルト部)の間に吸収性本体が架橋され、前身頃外装体と後身頃外装体の幅方向両側縁が互いに接合され、腰周り開口部及び脚回り開口部が形成されたパンツ型使い捨ておむつが開示されている。当該パンツ型使い捨ておむつには、脚回り開口の周縁部(サイドフラップ)に沿って図柄が設けられており、おむつ着用時における図柄の状態を確認することによって、使用者(おむつを着用させる者)は、脚回り開口部が着用者の脚繰りに沿ってフィットしているか否かを判断することができる。
特開2015−92947号
特許文献1のパンツ型おむつに設けられた図柄は、脚回り開口の周縁部において、股下側から胴回り側まで延びるように配置されている。すなわち、脚回り開口に沿うようにして、左右一対の帯状の図柄が吸収性本体を挟み込みむよう配置されている。ところで、特許文献1のパンツ型おむつでは、胴回り開口部を構成するベルト部材(ウエストパネル)が、ウエスト弾性部材が発現する伸縮性によって左右方向に収縮する際に、当該ベルト部材と重複する領域において、一対の帯状の図柄の左右方向における間隔が狭くなる。つまり、胴回り部における図柄の間隔が、股下部における図柄の間隔よりも狭くなる。特に、背側ではウエスト弾性部材による伸縮力が強く設定されている場合が多いため、背側ウエスト域において図柄の間隔が狭く見えやすくなる傾向がある。そのため、背側ウエスト域において吸収体の幅が狭く見えてしまい、臀部がしっかりと覆われていないような印象を使用者(着用者)に生じさせるおそれがある。
本考案は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、背側胴回り域において吸収体の幅が狭く見えてしまうことを抑制可能なパンツ型吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる考案は、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、吸収性本体と、前側ベルト部と、後側ベルト部と、を有するパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、前記左右方向の両側部に、前記上下方向に沿った一対の脚回り図柄を有しており、前記上下方向において、前記脚回り図柄が前記後側ベルト部と重複している部分の長さは、前記上下方向において、前記脚回り図柄が前記前側ベルト部と重複している部分の長さよりも短い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
本考案の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本考案によれば、背側胴回り域において吸収体の幅が狭く見えてしまうことを抑制可能なパンツ型吸収性物品を提供することができる。
パンツ型使い捨ておむつ1(おむつ1)の概略斜視図である。 展開かつ伸長状態のおむつ1の平面図である。 吸収性本体10の構成について説明する平面図及び断面図である。 一対の脚回り図柄60の形状及び配置について説明する概略平面図である。 図5A及び図5Bは、比較例のおむつ2の外観について説明する図である。 図6A及び図6Bは、おむつ1の外観について説明する図である。 おむつ1の脚回り図柄60の視認性について実験した結果を表す表である。 脚回り図柄60の変形例について表す図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、吸収性本体と、前側ベルト部と、後側ベルト部と、を有するパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、前記左右方向の両側部に、前記上下方向に沿った一対の脚回り図柄を有しており、前記上下方向において、前記脚回り図柄が前記後側ベルト部と重複している部分の長さは、前記上下方向において、前記脚回り図柄が前記前側ベルト部と重複している部分の長さよりも短い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収性物品を後側(背側)から見たときに、後側ベルト部と重複している領域において、一対の脚回り図柄の内側端間隔が狭くなっているのが目立ちにくい。これにより、後側(背側)の胴回り域において吸収性本体の幅が狭く見えてしまうことが抑制され、使用者に不安感を生じさせ難くすることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記脚回り図柄は、前記前側ベルト部と重複する部分を有し、前記後側ベルトとは重複していない、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、後側(背側)の胴回り域において、脚回り図柄と後側ベルト部との重複範囲が小さいほど、脚回り図柄の内側端間隔Wが狭くなるのが目立ちにくくなる。したがって、脚回り図柄が後側ベルトと重複していないことにより、背側において吸収性本体の幅が狭く見ることをより抑制しやすくなる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体の後側上端部では、前記左右方向の一方側に配置された前記脚回り図柄の内側端と、前記左右方向の他方側に配置された配置された前記脚回り図柄の内側端との前記左右方向における間隔が、前記上下方向の上側ほど広くなっている、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、後側ベルト部が左右方向に収縮するのに応じて脚回り図柄の左右方向の間隔が狭くなったとしても、内側端間隔自体は狭くなったように見えにくい。すなわち、脚回り図柄の内側端間隔が変化していないように錯覚させることによって、背側において吸収性本体の幅が狭く見えてしまうことを抑制できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記脚回り図柄は、前記吸収性本体の後側上端部において、前記左右方向の内側端が前記上下方向に対して傾斜した傾斜部を有しており、前記傾斜部の前記上下方向における長さは、前記傾斜部の前記左右方向における長さよりも長い、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、脚回り図柄の内側端間隔の広がり方が緩やかとなり、脚回り図柄の後側上端部に傾斜部が設けられていることが目立ちにくく、使用者に不自然な印象を与えにくくすることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記傾斜部の前記上下方向における長さは、前記傾斜部の前記左右方向における長さの2倍よりも長い、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、傾斜部における内側端間隔の広がり方がより緩やかとなり、使用者に不自然な印象をより与えにくくなる。また、傾斜が目立ちにくくなることにより、パンツ型吸収性物品の着用時において、脚回り図柄が曲がったり傾いたりして見えることを抑制できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記脚回り図柄は、前記吸収性本体の後側上端部において、前記左右方向の内側端が前記上下方向に対して傾斜した傾斜部を有しており、前記上下方向において、前記傾斜部の下端は、前記後側ベルト部の下端と前記吸収性本体の下端との間に位置している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上下方向の下端では、脚回り図柄の内側端間隔が広くなっていないため、着用者の股下部で脚回り開口部に沿って脚回り図柄がはっきりと見え、脚繰りにおけるフィット性を視覚的に認識しやすくなる。また、上下方向の背側胴回り部付近では、内側端間隔が広がることにより、吸収性本体の左右方向への収縮が目立ちにくくなる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上下方向において、前記傾斜部の下端は、前記後側ベルト部の下端と前記吸収性本体の下端との中間よりも上側に位置している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上下方向において後側ベルト部から遠く吸収性本体が左右方向に収縮しにくい領域においては脚回り図柄の内側端間隔が一定に保たれやすく、後側ベルト部に近く吸収性本体が左右方向に収縮しやすい領域において内側端間隔が広がりやすくなる。これにより、後側ベルト部付近において、吸収性本体の左右方向への収縮をより目立ちにくくすることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記後側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する後側胴回り弾性部材が設けられており、前記脚回り図柄の前記左右方向の内側端は、前記後側胴回り弾性部材と重複していない、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、脚回り図柄が後側胴回り弾性部材による収縮力の影響を受けにくい。これにより、後側ベルト部と重複する領域において、脚回り図柄の内側端の左右方向における位置が変動しにくくなり、脚回り図柄の内側端間隔Wが狭くなったり、脚回り図柄自体が左右方向に曲がったりすることを抑制しやすくなる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する前側胴回り弾性部材が設けられており、前記脚回り図柄の前記左右方向の内側端は、前記前側胴回り弾性部材と重複する部分を有している、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、前側胴回り弾性部材による左右方向の収縮力は後側と比較して小さいため、脚回り図柄と前側胴回り弾性部材とが重複していたとしても、脚回り図柄の内側端間隔は狭くなりにくい。したがって、前側胴回り弾性部材の配置にかかわらず、脚回り図柄を形成することが可能となり、デザインの自由度を高めたり、脚回り図柄を印刷するための印刷コストを低く抑えたりすることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記後側ベルト部の前記上下方向の下端位置における、前記脚回り図柄の前記左右方向の幅は、前記前側ベルト部の前記上下方向の下端位置における、前記脚回り図柄の前記左右方向の幅よりも狭い、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、左右方向において、内側端間隔の両側に配置されている脚回り図柄の幅が狭いほど、内側端間隔が広く見える。すなわち、後側ベルト部の下端における脚回り図柄の幅が狭いほど、内側端間隔が広くなったように錯覚させやすい。これにより、背側胴回り域において吸収性本体が左右方向に広がったように見せることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する前側胴回り弾性部材が設けられており、前記前側ベルト部の前記左右方向の中央部において、前記前側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分を有し、前記後側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する後側胴回り弾性部材が設けられており、前記後側ベルト部の前記左右方向の中央部において、前記後側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分を有し、前記後側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分の前記左右方向における長さは、前記前側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分の前記左右方向における長さよりも長い、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、後側胴回り弾性部材によって後側ベルト部に作用する左右方向の収縮力を弱めることができるため、吸収性本体も左右方向に収縮しにくくなる。これにより、背側胴回り域において吸収性本体の幅が狭く見えてしまうことを抑制しやすくなる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する前側胴回り弾性部材が設けられており、前記前側ベルト部の前記左右方向の中央部において、前記前側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分を有し、前記後側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する後側胴回り弾性部材が設けられており、前記後側ベルト部の前記左右方向の中央部において、前記後側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分を有し、前記前側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分の前記左右方向における長さは、前記後側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分の前記左右方向における長さ以上である、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、前側胴回り弾性部材によって前側ベルト部に作用する左右方向の収縮力が弱くなるため、吸収性本体も収縮しにくくなる。したがって、後側胴回り域において吸収性本体の幅が狭く見えてしまうことが抑制されるのに加えて、前側胴回り域においても吸収性本体の幅が広く見えるようになる。これにより、着用者の身体の前後が吸収性本体によってしっかりと覆われているように見え、使用者(着用させる者)に安心感を与えることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記脚回り図柄は横縞模様である、ことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、着用時において、サイドフラップが着用者の脚に面でフィットしていることをより確認しやすくなる。また、脚回り図柄の左右方向への変動が目立ちにくくなり、パンツ型吸収性物品全体としての見栄えが悪化することを抑制することができる。
===実施形態===
本実施形態に係るパンツ型吸収性物品として、乳幼児用のパンツ型使い捨ておむつを例に挙げて説明する。但し、パンツ型吸収性物品は、乳幼児用の使い捨ておむつに限らず、大人用の使い捨ておむつや、生理用ショーツ等としても利用可能である。
<パンツ型使い捨ておむつ1の構成>
図1は、パンツ型使い捨ておむつ1(以下、単に「おむつ1」とも呼ぶ)の概略斜視図である。図2は、展開かつ伸長状態のおむつ1の平面図である。図3は、吸収性本体10の構成について説明する平面図及び断面図である。
おむつ1は、図1に示すパンツ型状態において、互いに交差する上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、胴回り開口部BH、及び、一対の脚回り開口部LHが形成されている。上下方向において、胴回り開口部BH側を上側とし、股下側を下側とする。また、図3の断面図に示すように、おむつ1を構成する資材が積層された方向を厚さ方向といい、厚さ方向において着用者の身体(肌)と接触する側を肌側といい、着用者の身体(肌)と接触しない側を非肌側という。
また、おむつ1の「伸長状態」とは、おむつ1が備える各弾性部材(例えば、後述する脚回り弾性部材17や胴回り弾性部材23,33等)を伸長させることにより、おむつ1全体(製品全体)を皺なく伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する吸収性本体10や,ベルト部20,30等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い寸法になるまで伸長させた状態のことを言う。
おむつ1は、平面視長方形状の3部材である、吸収性本体10、前側ベルト部20、及び、後側ベルト部30を有する。前側ベルト部20(腹側胴回り部)は着用者の腹側部に当てられ、後側ベルト部30(背側胴回り部)は着用者の背側部に当てられる。
図2に示す展開状態のおむつ1において、前側ベルト部20及び後側ベルト部30は、それらの長手方向がおむつ1の左右方向に沿うように配置されている。そして、左右方向における前側ベルト部20の中央部に、吸収性本体10の長手方向一方側(前側)の端部が配置され、左右方向における後側ベルト部30の中央部に、吸収性本体10の長手方向他方側(後側)の端部が配置されている。
図2に示す展開状態のおむつ1において、吸収性本体10の長手方向がおむつ1の上下方向に沿うように、吸収性本体10が長手方向の所定位置FLにて二つ折りされ、前側ベルト部20と後側ベルト部30とが左右方向の両端部にて、熱溶着や超音波溶着等の接合手段を用いて接合され、一対の接合領域40が形成される。これにより、おむつ1は、胴回り開口部BH及び一対の脚回り開口部LHを有するパンツ型状態(図1参照)となる。なお、所定位置FLは、パンツ型状態のおむつ1においては、上下方向の下端であって、前後方向の中央となる位置である。
吸収性本体10は、図3に示すように、吸収体11と、吸収体11よりも肌側に配置された液透過性のトップシート12と、吸収体11よりも非肌側に配置され、吸収性本体10の外装をなすバックシート13と、を備えている。また、吸収体11の左右方向の両側には、一対の防漏壁部50が設けられている。
吸収体11は、尿等の排泄液を吸収して保持する吸収性コア11Aと、吸収性コア11Aを覆う液透過性のコアラップシート11Bとを有する。吸収性コア11Aとしては、高吸収性ポリマー(SAP)を含むパルプ等の液体吸収性繊維が所定の形状に成形されたものを例示できる。一方、コアラップシート11Bとしては、例えばティッシュペーパーを例示できる。
本実施形態の吸収性コア11Aは、長手方向の前側端部と後側端部(上下方向における前側上端部と後側上端部)との間に、該前側端部及び後側端部と比較して左右方向における長さが短くなった(幅が狭くなった)くびれ部11ACを有しており、図3に示されるように平面視略砂時計型の形状となっている。このくびれ部11ACは、おむつ1の着用時において着用者の両脚に挟まれる部分であり、当該部分の左右方向における長さが短く(幅が狭く)なっていることにより、吸収性コア11Aが着用者の股間にフィットしやすくなる。
トップシート12は、吸収体11を肌側から覆うシート状の部材であり、例えば吸収体11よりも大きい平面サイズの液透過性の不織布により形成される。
バックシート13は、吸収性体11を非肌側から覆うシート状の部材であり、吸収体11より大きい平面サイズのシート部材である。バックシート13は、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン等の液不透過性の防漏シートであるバックフィルム13aと、バックフィルム13aの非肌側に設けられた不織布等の外装シート13bとからなる二層構造のシート部材である。また、おむつ1のバックシート13には左右方向の両側部に、長手方向(上下方向)に沿った一対の脚回り図柄60が設けられている。脚回り図柄60については、後で説明する。
外装シート13bは、左右方向において吸収体11の両側の端11es,11esから外側に大きく延出した延出部13bfを有している。この延出部13bfが、吸収性本体10の左右方向両側の端10es,10esを折り返し位置として左右方向の内側かつ厚さ方向の肌側に折り返され、厚さ方向に重ね合わされることによってサイドフラップSFが形成されている。サイドフラップSFでは、厚さ方向に折り重ねられた外装シート13bf,13bfの間に、糸ゴム等の複数の脚回り弾性部材17,17…が、各々上下方向に伸長された状態で左右方向に所定の間隔を空けて固定されている。これにより、サイドフラップSFに対して、上下方向(吸収性本体10の長手方向)に沿った伸縮性が付与される。そして、複数の脚回り弾性部材17,17が横方向に並んで配置されていることにより、サイドフラップSFは、図1のように吸収性本体10の左右方向の両側から平面を維持しつつ左右方向の外側に張り出した形状となる。したがって、おむつ1の着用時において、サイドフラップSFが着用者の脚繰りに沿って面でフィットしやすくなり、脚回り開口部LHから排泄物等が漏出することを抑制しやすくなる。
防漏壁部50は、不織布等の柔軟なシート部材によって形成され、吸収体11の左右方向の両側かつ厚さ方向の肌側に設けられている。おむつ1の着用時には、該防漏壁部50が、吸収体11の左右方向の両側から着用者の肌側に起立することにより、排泄物が吸収性本体10の外側に漏出することを抑制する。
本実施形態の防漏壁部50は、防漏壁シート51及び、複数の防漏壁弾性部材52を有している。防漏壁シート51は、柔軟性を有する矩形状のシート部材であり、例えば不織布等によって構成されている。そして、吸収性本体10の左右方向の両端部において、上下方向(吸収性本体10の長手方向)に沿って接合され、図3に示されるように、左右方向の内側端50isにて左右方向の外側に折り返されている。内側端50isにて折り返され、厚さ方向に重ね合わされた防漏壁シート51,51の間には、糸ゴム等の複数の防漏壁弾性部材52,52…が、上下方向に伸長された状態で左右方向に所定の間隔を空けて固定されている。これにより、防漏壁部50に対して、上下方向(長手方向)に沿った伸縮性が付与され、おむつ1の着用時においては、該伸縮性に基づいて防漏壁部50の左右方向の内側端部(内側端50is)が着用者の肌側に起立する。
前側ベルト部20及び後側ベルト部30は、それぞれ、内層シート21,31と、内層シート21,31に積層された外層シート22,32と、複数の胴回り弾性部材23,33とを有する。
外層シート22,32は内層シート21,31よりも非肌側に配置されている。内層シート21,31及び外層シート22,32は吸収性本体10よりも非肌側に配置されている。内層シート21,31及び外層シート22,32単体は、おむつ1の左右方向の伸縮性を実質的に有さない非伸縮性シートである。内層シート21,31及び外層シート22,32としては、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、プラスチックシート、開孔プラスチックシート及びそれらのラミネートシートなどを用いることができる。
複数の胴回り弾性部材23,33は、内層シート21,31と外層シート22,32の間において、上下方向に並んで配置されるとともに、左右方向に伸長した状態で固定されている。よって、前側ベルト部20及び後側ベルト部30は左右方向に伸縮し、着用者の胴回りにフィットする。胴回り弾性部材23,33としては、ゴムやスパンデックス等の胴回り弾性部材を例示できる。なお、おむつ1では、後側ベルト部30に設けられる胴回り弾性部材33(後側胴回り部材33)は、前側ベルト部20に設けられる胴回り弾性部材23(前側胴回り部材23)よりも伸長倍率が高く設定されている。したがって、後側ベルト部30に作用する左右方向の収縮力が、前側ベルト部20に作用する左右方向の収縮力よりも大きく、おむつ1は後側(背側)において左右方向に収縮しやすくなっている。
また、上下方向において吸収性コア11Aと重複する位置に配置された胴回り弾性部材23,33の一部は、左右方向の中央部において伸縮性を発現しない、若しくは他の領域よりも伸縮性が弱くなっている部分を有している。おむつ1では、前側ベルト部20の左右方向中央部で幅W23の範囲において胴回り弾性部材23が切断されており、当該範囲では左右方向の伸縮力が作用しにくく、前側ベルト部20が収縮しにくくなっている。同様に、後側ベルト部30の左右方向中央部で幅W33の範囲において胴回り弾性部材33が切断されており、当該範囲では左右方向の伸縮力が作用しにくく、後側ベルト部30が収縮しにくくなっている。
また、本実施形態の後側ベルト部30では、上端部から下端部に亘って胴回り弾性部材33が配置されている。一方、前側ベルト部20の上端部には、胴回り弾性部材23が配置されておらず、代わりに、左右方向に伸縮する伸縮性シート24が配置されている。このように、前側ベルト部20の上端部に胴回り弾性部材23を配置せずに伸縮性シート24を配置することで、前側ベルト部20の上端部が着用者の身体(肌)に面で密着しやすくなる。これにより、局所的な締め付けが抑えられ、着用者の肌に伸縮部材の跡を残り難くすることができる。特に、おむつ1の着用対象者として想定される乳幼児は、一般に、腹部がぽっこりと出た体型をしているため、本実施形態のように、前側ベルト部20による腹部の局所的な締め付けを抑えることにより、着用時の不快感を生じにくくすることができる。
<脚回り図柄60について>
図4は、一対の脚回り図柄60の形状及び配置について説明する概略平面図である。同図4に示されるように、吸収性本体10の左右方向の両側には、上下方向(吸収性本体10の長手方向)に沿った一対の脚回り図柄60が設けられている。本実施形態では、バックシート13のバックフィルム13aの左右方向両側の領域を上下方向(長手方向)に沿って帯状に着色することによって脚回り図柄60が形成されている。但し、バックフィルム13a以外の部位に脚回り図柄60が設けられていても良く、例えば、バックシート13の外装シート13bや、吸収体11のコアラップシート11Bに脚回り図柄60が設けられていても良い。また、図4では、脚回り図柄60が前後方向の前側(腹側)から後側(背側)へ亘って連続的に設けられているが、必ずしも連続している必要はなく、上下方向に沿って配置されているのであれば、部分的に途切れた図柄であっても良い。
おむつ1において、脚回り図柄60は、上述したサイドフラップSFと重複する位置に設けられており、おむつ1をパンツ型に形成した際には、脚回り開口部LHに沿って配置されている。したがって、おむつ1の着用時に、この帯状の脚回り図柄60の状態を確認することにより、使用者(おむつ1を着用させる者)は、サイドフラップSFが着用者の脚繰りにしっかりフィットしているか否かを一見して認識しやすくなる。例えば、サイドフラップSFが着用者の脚繰りに面でフィットしていれば、脚回り図柄60はきれいな帯状に見える。一方、サイドフラップSFの一部に捲れ等が生じている場合には、脚回り図柄60が捻れたり、帯の幅が変化して見えたりする。
なお、図4では、脚回り図柄60がサイドフラップSFと重複して配置されているが、おむつ1の着用時に脚回り図柄60が脚繰りに沿って配置されるのであれば、上述のような機能を発揮することができる。例えば、サイドフラップSFよりも左右方向の内側に脚回り図柄60が配置されていても良いし、サイドフラップSFを有していないおむつにおいて脚回り開口部LHに沿って脚回り図柄60が配置されているのであっても良い。
また、本実施形態の脚回り図柄60は、おむつ1の前側では、吸収性本体10の上端まで延びている。すなわち、図4に示されるように、脚回り図柄60の前側上端(長手方向の前側端)60efは、吸収性本体10の上端に位置している。一方、おむつ1の後側において、脚回り図柄60は吸収性本体10の上端まで延びていない。すなわち、脚回り図柄60の後側上端(長手方向の後側端)60ebは、上下方向において所定位置FL(吸収性本体10の下端)と吸収性本体10の上端(後側上端)との間に位置している。そのため、上下方向において、脚回り図柄60が後側ベルト部30と重複している部分の長さLbは、上下方向において脚回り図柄60が前側ベルト部20と重複している部分の長さLfよりも短くなっている(Lb<Lf)。
そして、吸収性本体10の後側上端部においては、脚回り図柄60の内側端60iが、上下方向に上側から下側に向かって左右方向の外側に傾斜している。したがって、一対の脚回り図柄60,60の左右方向における間隔は、上下方向の下側から上側に行くほど、広くなっている。言い換えると、左右方向において、一方側に配置された脚回り図柄60の内側端60iと、他方側に配置された脚回り図柄60の内側端60iとの間隔(内側端間隔)W60iが、上側ほど長く(広く)なっている。
図4では、脚回り図柄60の内側端60iが傾斜している部分の上下方向における下端位置にて内側端間隔W60iが最も狭くなり、内側端60iが傾斜している部分の上下方向における上端位置にて内側端間隔W60iが最も広くなっている。以下、脚回り図柄60のうち、内側端60iが傾斜している部分を「傾斜部60S」とも呼ぶ。また、傾斜部60Sの上下方向における下端位置を「傾斜開始位置Ps」とも呼ぶ。すなわち、脚回り図柄60のうち、上下方向において傾斜開始位置Psと後側上端60ebとの間の領域が傾斜部60Sとなる。
なお、傾斜部60Sにおいて、脚回り図柄60の内側端60iは図4のように直線的に傾斜しているのではなく、傾斜角度が段階的に変化していても良いし、曲線的に傾斜していても良い。また、傾斜角度がゼロ、すなわち、傾斜部60Sが設けられておらず内側端間隔W60iが一定であっても良い。
図5A及び図5Bは、比較例のおむつ2の外観について説明する図である。図5Aは、展開状態のおむつ2を非肌側ら見たときの概略平面図であり、図5Bは、パンツ型状態のおむつ2を後側から見たときの概略斜視図である。図6A及び図6Bは、本実施形態のおむつ1の外観について説明する図である。図6A及び図6Bは、それぞれ図5A及び図5Bに対応している。
比較例のおむつ2は、脚回り図柄60の構成がおむつ1とは異なる。すなわち、おむつ2では、図5Aに示されるように、脚回り図柄60が、吸収性本体10の長手方向の前側端から後側端に亘って連続して設けられている。したがって、上下方向において、脚回り図柄60が後側ベルト部30と重複している部分の長さLbと、脚回り図柄60が前側ベルト部20と重複している部分の長さLfとが等しくなっている。それ以外の構成はおむつ1とほぼ同様である。
このようなおむつ2をパンツ型に形成した状態で後側(背側)から見ると、図5Bのように、上下方向の上側に行くほど、一対の脚回り図柄60,60の左右方向における間隔が狭くなっているように見える。これは、胴回り弾性部材33が発現している伸縮力によって後側ベルト部30が左右方向に収縮することにより、該後側ベルト部30と重複する長さLbの範囲において、上下方向の上側に行くほど一対の脚回り図柄60,60の内側端間隔W60iが狭くなるためである。そのため、後側(背側)の胴回り域において吸収性本体10の幅が狭くなっているような印象を使用者に与え、着用時に、臀部がはみ出したり吸収性が悪化したりするといった不安感を生じさせやすくなる。
これに対して、本実施形態のおむつ1では、図6Aのように、脚回り図柄60が、後側ベルト部30と重複している部分の上下方向における長さLbが短い。そのため、おむつ1をパンツ型に形成した状態で後側(背側)から見たときに、一対の脚回り図柄60,60の内側端間隔W60iが狭くなるのが目立ちにくい。これにより、後側(背側)の胴回り域において吸収性本体10の幅が狭く見えてしまうことが抑制され、使用者に不安感を生じさせ難くすることができる。
なお、おむつ1の上下方向において、脚回り図柄60と後側ベルト部30とが重複している部分の長さLbが短いほど好ましく、長さLbがゼロであっても良い。後側(背側)の胴回り域において、脚回り図柄60と後側ベルト部30との重複する範囲が小さいほど、該脚回り図柄60,60の内側端間隔W60iが狭くなるのが目立ちにくくなり、吸収性本体10の幅が狭く見ることをより抑制しやすくなる。
また、図4で説明したように、おむつ1の脚回り図柄60は、後側上端部において内側端60iが左右方向外側に向かって傾斜した傾斜部60Sを有しており、上下方向の上側ほど内側端間隔W60iが広くなっている。したがって、後側ベルト部30が左右方向に収縮することによって、脚回り図柄60,60の左右方向の間隔が狭くなったとしても、内側端間隔W60iは狭くなったようには見えにくい。すなわち、後側(背側)の胴回り域において脚回り図柄60,60の内側端間隔W60iは変動していないように使用者に錯覚させる。これにより、吸収性本体10の幅が狭く見えてしまうことをより抑制しやすくなる。
なお、図4に示されるように、脚回り図柄60の傾斜部60Sの上下方向における長さLSyは、左右方向における長さLSxよりも長い。言い換えると、脚回り図柄60の傾斜開始位置Psと後側上端60ebとの上下方向の間隔LSyは、傾斜開始位置Psでの内側端60iの位置と、後側上端60ebでの内側端60iの位置との左右方向の間隔LSxよりも長くなっている(LSy>LSx)。つまり、上下方向(吸収性本体10の長手方向)と、傾斜部60Sとがなす角度のうち小さい方の角度(上下方向に対する傾斜角度)が鋭角となっている。これにより、脚回り図柄60の内側端間隔W60iの広がり方が緩やかとなり、脚回り図柄60の後側上端部に傾斜部60Sが設けられていることが目立ちにくく、使用者に不自然な印象を与えにくくすることができる。
さらに、脚回り図柄60の傾斜部60Sの上下方向における長さLSyが、左右方向における長さLSxの2倍よりも長くなっていることが好ましい(LSy>2LSx)。このような構成であれば、傾斜部60Sにおける内側端間隔W60iの広がり方がより緩やかとなり、使用者に不自然な印象をより与えにくくなる。また、傾斜が目立ちにくくなることにより、おむつ1の着用時において、脚回り図柄60が曲がったり傾いたりして見えることを抑制しやすくなる。これにより、サイドフラップSFが着用者の脚繰りに沿ってフィットしているか否かを確認しやすくなる。
また、脚回り図柄60の傾斜開始位置Psは、上下方向において、後側ベルト部30の下端30edと、おむつ1の下端(すなわち所定位置FL)との間に位置している。したがって、少なくともおむつ1の下端(FL)においては、脚回り図柄60の内側端間隔W60iは狭くなっておらず、下端よりも上側のいずれかの領域において内側端間隔W60iが広くなる。これにより、着用者の股下部(おむつ1の下端部)付近では脚回り開口部LHに沿って脚回り図柄60がはっきりと見えやすくなり、脚繰りにおけるフィット性を視覚的に認識しやすくなる。一方、着用者の背側胴回り部付近では、内側端間隔W60iが広がることにより、吸収性本体10の左右方向への収縮が目立ちにくくなる。
さらに、脚回り図柄60の傾斜開始位置Psは、上下方向において、後側ベルト部30の下端30edとおむつ1の下端(すなわち所定位置FL)との中間位置FCよりも上側にあることがより望ましい(図4参照)。おむつ1は、後側ベルト部30が設けられている領域にて左右方向に大きく収縮するが、後側ベルト部30よりも下側の領域では左右方向の収縮は小さい、若しくはほとんど収縮していない(図6参照)。そのため、上下方向において後側ベルト部30とより近い位置に傾斜開始位置Psが設けられることにより、左右方向に収縮しにくい領域では内側端間隔W60iを一定間隔に保ちつつ、左右方向に収縮しやすい領域では脚回り図柄60の内側端間隔W60iを広くすることができる。これにより、後側ベルト部30付近において、吸収性本体10の左右方向への収縮をより目立ちにくくすることができる。
図7は、おむつ1の脚回り図柄60の視認性について実験した結果を表す表である。視認性についての実験は、以下のようにして行った。先ず、本実施形態のおむつ1と、比較例としておむつ2及びおむつ3を準備し、それぞれの着用状態について複数の使用者(乳幼児の保護者12人)に視認してもらった。そして、背側胴回り域において吸収性本体の幅が最も広く見えるおむつをA,2番目に幅が広く見えるおむつをB,最も幅が狭く見えるおむつをCとして、3種類のおむつについて視認性の評価を行った。なお、比較例のおむつ2は、図5で説明したおむつ2と同じものである。比較例のおむつ3(不図示)は、おむつ1と同様に、上下方向において、脚回り図柄60と後側ベルト部30とが重複している部分の上下方向長さLbが、脚回り図柄60と前側ベルト部20とが重複している部分の上下方向長さLfよりも短くなっている(Lb<Lf)。一方、おむつ3の脚回り図柄60には後側上端部に傾斜部が設けられておらず、内側端間隔W60iが一定である。
実験の結果、75%(12名のうち9名)の使用者が、おむつ1をAと評価した。一方、比較例のおむつ2,3をAと評価した使用者はそれぞれ17%(2名)、8%(1名)であったことから、本実施形態のおむつ1と比較例のおむつ2,3とでは視認性に関して大きな差が生じていることがわかった。すなわち、脚回り図柄60の構成を本実施形態のようにすることで(図6参照)、背側胴回り域において吸収性本体10の幅を広く見せることができることが明らかとなった。
また、おむつ2とおむつ3とを比較した場合、おむつ2をBと評価した使用者が25%であったのに対して、おむつ3をBと評価した使用者は58%であった。一方、おむつ2をCと評価した使用者が55%であったのに対して、おむつ3をCと評価した使用者は33%であった。これらの結果から、おむつ3のように脚回り図柄60の後側上端部に傾斜部60Sを有していない場合であっても、脚回り図柄60と後側ベルト部30とが重複する部分を小さくすることにより、視認性が向上することがわかった。すなわち、後側ベルト部30との重複長さLbを前側ベルト部20との重複長さLfよりも短くすることにより(Lb<Lf)、背側胴回り域において吸収性本体10の幅を広く見せることができることが明らかとなった。
続いて、脚回り図柄60と、ベルト部材20,30の胴回り弾性部材23,33との関係について説明する。図2に示されるように、左右方向において、一対の脚回り図柄60の内側端60iは、後側ベルト部30の胴回り弾性部材33(後側胴回り弾性部材33)と重複していない。したがって、脚回り図柄60は、胴回り弾性部材33による収縮力の影響を受けにくい。これにより、後側ベルト部30と重複する領域において、脚回り図柄60の内側端60iの左右方向における位置が変動しにくくなり、内側端間隔W60iが狭くなったり、脚回り図柄60自体が左右方向に湾曲したりすることを抑制しやすくなる。
一方、図4に示されるように、左右方向において、一対の脚回り図柄60の内側端60iは、前側ベルト部20の胴回り弾性部材23(前側胴回り弾性部材)と重複する部分を有している。上述したように、前側ベルト部20に作用する胴回り弾性部材23による左右方向の収縮力は、後側ベルト部30に作用する胴回り弾性部材33による左右方向の収縮力よりも小さい。したがって、おむつ1の前側(腹側)において脚回り図柄60が胴回り弾性部材23と重複していたとしても、該胴回り弾性部材23による影響は小さく、内側端間隔W60iが狭くなる等の問題は生じにくい。したがって、おむつ1の前側では胴回り弾性部材23に関わらず、脚回り図柄60を配置することが可能となり、デザインの自由度を高めたり、脚回り図柄60を印刷するための印刷コストを低く抑えたりすることができる。
また、図2に示されるように、後側ベルト部30の左右方向中央部において、後側胴回り弾性部材33の伸縮力が作用しない部分の長さW33は、前側ベルト部20の左右方向中央部において、前側胴回り弾性部材23の伸縮力が作用しない部分の長さW23よりも長くなっている(W33>W23)。この場合、後側ベルト部30に作用する左右方向の収縮力を弱めることができるため、長さW33の範囲では、吸収性本体10も左右方向に収縮しにくくなる。これにより、背側胴回り域において吸収性本体10の幅が狭く見えてしまうことをより抑制しやすくなる。
一方、後側胴回り弾性部材33による伸縮力が作用しない部分の長さW33が、前側胴回り弾性部材23による伸縮力が作用しない部分の長さW23以下であっても良い(W33≦W23)。この場合、腹側胴回り域において左右方向の収縮力が弱くなるため、腹側において吸収性本体10がより収縮しにくくなる。したがって、後側胴回り域において吸収性本体の幅が狭く見えてしまうことが抑制されるのに加えて、前側胴回り域においても吸収性本体の幅が広く見えるようになる。これにより、着用者の身体の前後が吸収性本体によってしっかりと覆われているように見え、排泄物が漏れにくい等の安心感を使用者(おむつ1を着用させる者)に感じさせることができる。
また、図4に示されるように、後側ベルト部30の下端30edにおける脚回り図柄60の左右方向の幅W30edは、前側ベルト部20の下端20edにおける脚回り図柄60の左右方向の幅W20edよりも狭くなっている。前側ベルト部20と重複する部分では、脚回り図柄60の左右方向における幅は狭くなっていない。一方、後側ベルト部30の下端30edでは、脚回り図柄60の傾斜部60Sと重複することにより、幅W30edが狭くなっている。そして、幅が狭くなった脚回り図柄60(W30ed)によって両側を囲まれることにより、内側端間隔W60iは逆に幅が広く見えるようになる。すなわち、使用者は内側端間隔W60iが広くなったように錯覚しやすい。これにより、背側胴回り域において吸収性本体10が左右方向に広がったように見せることができる。
<変形例>
図8は、脚回り図柄60の変形例について表す図である。図8の左側の図は、展開かつ伸長状態のおむつ1について表し、右側の図は、パンツ型状態のおむつ1について表している。本変形例では、脚回り図柄60が横縞(ストライプ)模様によって形成されている。すなわち、左右方向に沿った帯状の線が上下方向に平行に複数並ぶことによって脚回り図柄60が形成されている。なお、脚回り図柄60の外縁の形状(輪郭)は上述の実施形態と同様である。すなわち、変形例の脚回り図柄60においても、前側ベルト部20との重複長さLfが後側ベルト部30との重複長さLbよりも長く、また、後側上端部に傾斜部60Sを有している。
脚回り図柄60が横縞模様であることにより、おむつ1の着用時に着用者の脚繰りに沿って縞模様が並び、サイドフラップSFの位置ずれや捲れが視認しやすくなる。これにより、サイドフラップSFが着用者の脚に面でフィットしていることをより確認しやすくなる。また、横縞であるため、脚回り図柄60の左右方向への変動が目立ちにくい。例えば、脚回り図柄60が縦縞であった場合、傾斜部60Sにおける傾きが目立ちやすくなったり、後側ベルト部30が左右方向に収縮して脚回り図柄60の内側端間隔W60iが狭くなったときに縦縞が左右方向に歪んだように見えたりするおそれがある。これに対して脚回り図柄60が横縞で形成されることによって、脚回り図柄60の歪み等が目立ちにくくなり、おむつ1全体としての見栄えが悪化することを抑制することができる。
===その他の実施の形態===
以上、本考案の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本考案の理解を容易にするためのものであり、本考案を限定して解釈するためのものではない。また、本考案は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本考案にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
上述の実施形態では、前側ベルト部20の上端部に伸縮性シート24が配置されていたが、このような構成に限られない。例えば、上下方向における前側ベルト部20の何れの位置に伸縮性シート24を配置しても良い。また、後側ベルト部30が伸縮性シートを有し、前側ベルト部20が伸縮性シートを有していなくても良いし、前側ベルト部20と後側ベルト部30が共に伸縮性シート24を有していても良い。また、前側ベルト部20及び後側ベルト部30のいずれにも伸縮性シート24が設けられていなくても良いし、伸縮性シート24の代わりに胴回り弾性部材23,24に相当する糸ゴム等の弾性部材が設けられていても良い。
また、上記の実施形態では、前側ベルト部20と後側ベルト部30が分離されて別部材であるおむつを例示したが、前側ベルト部20と後側ベルト部30の間に股下部が設けられ、前側ベルト部20と後側ベルト部30が連続した一部材であっても良い。
1 おむつ(パンツ型吸収性物品)、
2 おむつ(比較例)、
10 吸収性本体、10es 端(左右方向)、
11 吸収体、11es 端(左右方向)、
11A 吸収性コア、11AC くびれ部、11B コアラップシート、
12 トップシート、13 バックシート、
13a バックフィルム、13b 外装シート、13bf 延出部、
17 脚回り弾性部材、
20 前側ベルト部(腹側胴回り部)、20ed 下端、
21 内層シート、22 外層シート、
23 胴回り弾性部材(前側胴回り弾性部材)、24 伸縮性シート、
30 後側ベルト部(背側胴回り部)、30ed 下端、
31 内層シート、32 外層シート、
33 胴回り弾性部材(後側胴回り弾性部材)、
40 接合領域、
50 防漏壁部、50is 内側端、
51 防漏壁シート、52 防漏壁弾性部材、
60 脚回り図柄、
60ef 前側上端(長手方向前側端)、60eb 後側上端(長手方向後側端)、
60i 内側端、
60S 傾斜部、
BH 胴回り開口部、LH 脚回り開口部、
FL 所定位置、
SF サイドフラップ、
Ps 傾斜開始位置、
Lf 長さ(前側)、Lb 長さ(後側)、
LSx 長さ(左右方向)、LSy 長さ(上下方向)、
W60i 内側端間隔

Claims (13)

  1. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    吸収性本体と、前側ベルト部と、後側ベルト部と、を有するパンツ型吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は、前記左右方向の両側部に、前記上下方向に沿った一対の脚回り図柄を有しており、
    前記上下方向において、前記脚回り図柄が前記後側ベルト部と重複している部分の長さは、
    前記上下方向において、前記脚回り図柄が前記前側ベルト部と重複している部分の長さよりも短い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  2. 請求項1に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記脚回り図柄は、前記前側ベルト部と重複する部分を有し、前記後側ベルトとは重複していない、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  3. 請求項1または2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記吸収性本体の後側上端部では、前記左右方向の一方側に配置された前記脚回り図柄の内側端と、前記左右方向の他方側に配置された配置された前記脚回り図柄の内側端との前記左右方向における間隔が、前記上下方向の上側ほど広くなっている、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  4. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記脚回り図柄は、前記吸収性本体の後側上端部において、前記左右方向の内側端が前記上下方向に対して傾斜した傾斜部を有しており、
    前記傾斜部の前記上下方向における長さは、前記傾斜部の前記左右方向における長さよりも長い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  5. 請求項4に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記傾斜部の前記上下方向における長さは、前記傾斜部の前記左右方向における長さの2倍よりも長い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記脚回り図柄は、前記吸収性本体の後側上端部において、前記左右方向の内側端が前記上下方向に対して傾斜した傾斜部を有しており、
    前記上下方向において、前記傾斜部の下端は、前記後側ベルト部の下端と前記吸収性本体の下端との間に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  7. 請求項6に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記上下方向において、前記傾斜部の下端は、前記後側ベルト部の下端と前記吸収性本体の下端との中間よりも上側に位置している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記後側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する後側胴回り弾性部材が設けられており、
    前記脚回り図柄の前記左右方向の内側端は、前記後側胴回り弾性部材と重複していない、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記前側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する前側胴回り弾性部材が設けられており、
    前記脚回り図柄の前記左右方向の内側端は、前記前側胴回り弾性部材と重複する部分を有している、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記後側ベルト部の前記上下方向の下端位置における、前記脚回り図柄の前記左右方向の幅は、
    前記前側ベルト部の前記上下方向の下端位置における、前記脚回り図柄の前記左右方向の幅よりも狭い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記前側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する前側胴回り弾性部材が設けられており、前記前側ベルト部の前記左右方向の中央部において、前記前側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分を有し、
    前記後側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する後側胴回り弾性部材が設けられており、前記後側ベルト部の前記左右方向の中央部において、前記後側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分を有し、
    前記後側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分の前記左右方向における長さは、前記前側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分の前記左右方向における長さよりも長い、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記前側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する前側胴回り弾性部材が設けられており、前記前側ベルト部の前記左右方向の中央部において、前記前側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分を有し、
    前記後側ベルト部には、前記左右方向に伸縮する後側胴回り弾性部材が設けられており、前記後側ベルト部の前記左右方向の中央部において、前記後側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分を有し、
    前記前側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分の前記左右方向における長さは、前記後側胴回り弾性部材による伸縮力が作用しない部分の前記左右方向における長さ以上である、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記脚回り図柄は横縞模様である、ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。

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