JP3217031B2 - 冷風供給装置 - Google Patents

冷風供給装置

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JP3217031B2 JP23663598A JP23663598A JP3217031B2 JP 3217031 B2 JP3217031 B2 JP 3217031B2 JP 23663598 A JP23663598 A JP 23663598A JP 23663598 A JP23663598 A JP 23663598A JP 3217031 B2 JP3217031 B2 JP 3217031B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷風加工を行うた
めの加工対象物に対して冷風を供給するために用いる冷
風供給装置に関し、特に、冷却対象の加工部位が所望の
冷却状態となるように冷風の供給を行うことの可能な冷
風供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工作機械による切削加工、研削加工等
は、ワークに対して冷風および油を供給しながら行われ
る。冷風をワークに吹き付けるために使用される冷風供
給装置は、機械式冷凍機を用いて圧縮空気を冷却・除湿
することにより冷風を形成し、この冷風をノズルからワ
ークの加工部位に吹き付ける構成となっている。
【0003】一般的には、冷却乾燥空気を安定的に連続
供給できるようにするために、図8に示すように、冷風
供給装置101の手前に冷凍式ドライヤ103および吸
着式ドライヤ104が接続された冷風供給システム10
0が採用される。このシステム100では、圧縮空気源
105からの圧縮空気を、冷凍式エアドライヤ103、
吸着式ドライヤ104を介して冷風供給装置101に送
り込み、ここを介して得られた冷却乾燥空気を、ノズル
107から冷却対象の加工部位に吹き出するようになっ
ている。
【0004】ここで、冷却対象の加工部位に吹き付けら
れる冷風温度を目標とする値に調整するために、冷風供
給装置101とノズル107の間には電気放熱器106
が配置されている。ノズル107から吹き出される冷風
温度を温度検出器108により検出し、この検出温度に
基づき、温度調節器109は放熱器106による冷却乾
燥空気の加熱状態を調節するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、放熱器
106を用いてノズルから吹き出される冷風を所定の温
度に調整する温度制御方法は次のような問題がある。
【0006】第1に、この方法は、冷風供給装置により
一旦冷却された後の冷風を放熱器により再度温めている
のであるから、圧縮空気を過剰に冷却した後に再度温め
るというエネルギーロスの発生を前提とした温度調整方
法であり、効率的でない。
【0007】第2に、冷風を目標温度まで温めるために
電気加熱器を配置しているので、その分、配管部品、電
力供給のための電気回路・電気部品・電気配線等が必要
であり、製造コストの上昇に繋がっている。
【0008】第3に、冷風による冷却効率を左右するパ
ラメータは、温度だけではなく、流量および圧力があ
る。しかしながら、従来の冷風供給装置では、吹き出さ
れる冷風の流量および圧力を一定に保持して、温度制御
のみに基づき冷却状態を調整している。従って、場合に
よっては効果的な冷却を実現できない可能性がある。
【0009】特に、マシニングセンタのような自動機で
は、治工具やワークの大きさが多様であり、最大の熱容
量をもつ条件に合わせて冷風の吹き付け量、圧力が決定
される。従って、熱容量の小さいワークの加工等におい
ては、温度制御のみでは、無駄な空気消費が増加しがち
であり、効率のよい冷却動作ができないおそれがある。
【0010】第4に、冷風加工における冷却対象は実際
の加工部位であり、加工機の刃先または砥石(治工具)
の表面と、ワークの加工点およびその周辺である。従っ
て、吹き出される冷風温度のみを制御しても、実際に吹
き付けられている加工部位を効果的に冷却できない可能
性がある。
【0011】本発明の課題は、上記の問題点に鑑みて、
電気放熱器を用いずに、エネルギーロスの発生しない冷
風の温度制御を行うことの可能な冷風供給装置を提案す
ることにある。
【0012】また、本発明の課題は、冷却対象の加工部
位の冷却状態に基づき、効率の良い冷却動作を行う得る
冷風の温度制御を行うことの可能な冷風供給装置を提案
することにある。
【0013】さらに、本発明の課題は、吹き出される冷
風の風量、圧力等のパラメータも考慮して、消費空気量
が少なく、効率のよい冷却動作を行うことの可能な冷風
供給装置を提案することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本願の請求項1に係る発明は、圧縮空気を冷却す
る冷凍機と、この冷凍機で冷却された圧縮空気を冷却対
象の加工部位に向けて吹き出す冷風吹き付け部と、この
冷風吹き付け部から吹き出される冷風の温度を制御する
温度制御手段とを有する冷風供給装置において、前記温
度制御手段は、前記冷風吹き付け部から吹き出される冷
風温度および冷却対象の加工部位に吹き付けられた冷風
温度のうちの少なくとも一方を検出する温度検出器と、
前記冷凍機をバイパスさせて圧縮空気を前記冷風吹き付
け部に流すバイパス回路と、このバイパス回路を流れる
空気流量を制御する流量調節弁と、前記温度検出器の検
出結果に基づき、前記流量調節弁の開度を制御する弁制
御回路とを有することを特徴としている。
【0015】この構成の冷風供給装置では、一部の圧縮
空気がバイパス回路を通って冷却されずにそのまま冷風
吹き付け部の側に流れる。この空気は、冷却された圧縮
空気と混合された後に、冷風吹き付け部から吹き出され
るので、バイパスさせる空気流量を制御することによ
り、冷風温度を目標とする温度に調整することができ
る。
【0016】よって、放熱器を用いて過剰に冷却された
空気を再度温めるといった効率の悪い温度制御を行う必
要がない。また、放熱器が不要であるので、その分、装
置構成を小型でコンパクトにでき、製造価格も低減でき
る。これに加えて、冷却対象の加工部位に実際に吹き付
けられた冷風の温度に基づき制御を行う場合には、一
層、効率のよい温度制御を実現できる。
【0017】次に、本願の請求項2〜5に係る発明は、
圧縮空気を冷却する冷凍機と、この冷凍機で冷却された
圧縮空気を冷却対象の加工部位に向けて吹き出す冷風吹
き付け部と、この冷風吹き付け部から吹き出される冷風
の温度を制御する温度制御手段とを有する冷風供給装置
において、前記温度制御手段は、前記冷風吹き付け部か
ら吹き出される冷風温度および冷却対象の加工部位に吹
き付けられた冷風温度のうちの少なくとも一方を検出す
る温度検出器と、この温度検出器の検出結果に基づき、
前記冷凍機の冷却能力を調整する冷却制御手段とを有す
ることを特徴としている。
【0018】この構成の冷風供給装置では、冷凍機の冷
却能力を直接に制御することにより、吹き出される冷風
の温度を調節している。従って、放熱器を用いて過剰に
冷却された空気を再度温めるといった効率の悪い温度制
御を行う必要がない。また、放熱器が不要であるので、
その分、装置構成を小型でコンパクトにでき、製造価格
も低減できる。これに加えて、加工部位に実際に吹き付
けられた冷風の温度に基づき制御を行う場合には、一
層、効率のよい温度制御を実現できる。
【0019】ここで、冷凍機の冷却能力を制御するため
には、冷凍機の冷媒回路を循環する冷媒の流量を制御す
ればよい。この代わりに、冷媒回路に冷媒を循環させる
ためのコンプレッサの回転数を制御すればよい。あるい
は、冷凍機の冷媒回路における冷媒蒸発圧力を変更すれ
ばよい。
【0020】一方、本願の請求項6に係る発明は、圧縮
空気を冷却する冷凍機と、この冷凍機で冷却された圧縮
空気を冷却対象の加工部位に向けて吹き出す冷風吹き付
け部とを有する冷風供給装置において、前記冷凍機に供
給される圧縮空気の流量を制御する流量制御弁と、前記
冷風吹き付け部から吹き出される冷風の流量を検出する
風量検出器と、冷却対象の加工部位の冷却状態に関する
情報を受け取るインタフェース回路と、前記風量検出器
の検出結果および前記インタフェース回路を介して供給
される情報に基づき、冷却対象の加工部位が目標とする
冷却状態となるように、前記流量制御弁を制御する弁制
御回路とを有することを特徴としている。
【0021】この構成の冷風供給装置では、実際に冷却
される加工部位の冷却状態に関する情報、例えば熱容
量、加工部位の温度等に基づき、冷風の流量が制御され
る。従って、温度制御を行うことなく加工部位を目標と
する冷却状態にすることができる。また、実際に冷却さ
れる加工部位の冷却状態に基づき冷風の流量制御を行っ
ているので、過剰な冷風吹き付けに起因した無駄な空気
消費量を抑制できる。
【0022】次に、本願の請求項7に係る発明は、圧縮
空気を冷却する冷凍機と、この冷凍機で冷却された圧縮
空気を冷却対象の加工部位に向けて吹き出す冷風吹き付
け部とを有する冷風供給装置において、前記冷凍機に供
給される圧縮空気の圧力を制御する圧力制御弁と、前記
冷風吹き付け部から吹き出される冷風の圧力を検出する
圧力検出器と、冷却対象の加工部位の冷却状態に関する
情報を受け取るインタフェース回路と、前記圧力検出器
の検出結果および前記インタフェース回路を介して供給
される情報に基づき、冷却対象の加工部位が目標とする
冷却状態となるように、前記圧力制御弁を制御する弁制
御回路とを有することを特徴としている。
【0023】この構成の冷風供給装置においても、実際
に冷却される加工部位の冷却状態に関する情報、例えば
熱容量、加工部位の温度等に基づき、冷風の圧力が制御
される。従って、温度制御を行うことなく加工部位を目
標とする冷却状態にすることができる。また、実際に冷
却される加工部位の冷却状態に基づき冷風の圧力制御を
行っているので、過剰な冷風吹き付けに起因した無駄な
空気消費量を抑制できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用した冷風供給装置の実施例を説明する。
【0025】(第1の実施例)図1は、本発明の第1の
実施例に係る冷風供給装置を備えた冷風供給システムを
示す全体構成図である。冷風供給システム1の基本的な
構成は従来のシステム(図8参照)と同一であるので、
対応する部位には同一の符号を付し、それらの説明は省
略する。
【0026】本例の冷風供給システム1に組み込まれて
いる冷風供給装置10は、吸着式ドライヤ2の側から供
給される圧縮空気を冷却する冷凍機11と、この冷凍機
11の冷却器12で冷却された圧縮空気を冷却対象の加
工部位に向けて吹き出す冷風吹き付け用のノズル7と、
このノズル7から吹き出される冷風の温度を制御する温
度制御手段15とを有している。
【0027】温度制御手段15は、ノズル7から吹き出
される冷風温度を検出する温度検出器8と、冷凍機11
の冷却器12をバイパスさせて圧縮空気をノズル7の側
に流すバイパス回路16と、このバイパス回路16を流
れる空気流量を制御する流量調節弁17と、温度検出器
8の検出結果に基づき、流量調節弁17の開度を制御す
る弁制御回路18とを備えている。
【0028】この構成の冷風供給装置10においては、
冷凍機11の冷却器12を通過する圧縮空気は、例え
ば、摂氏マイナス35〜40度に冷却されて、ノズル7
の側に流れる。この冷却空気は、温度検出器8の上流側
の位置で、バイパス回路16を経由して吸着式ドライヤ
2の側から直接に流れ込む空気と混合される。このバイ
パスされた空気は冷凍機11を通過した冷却空気に比べ
て温度が高い。バイパス空気の供給量は弁制御回路18
によって制御される流量調節弁17によって規定され
る。
【0029】ノズル7から吹き出される冷風温度が目標
温度よりも大幅に低い場合には、流量調節弁17は大き
く開かれ、逆に、冷風温度が目標温度よりも僅かに低い
場合には、流量調節弁17は絞り込まれる。
【0030】なお、本例では、温度検出器8および弁制
御回路18を用いて、流量調節弁17を自動制御してい
るが、弁制御回路18を省略して、流量調節弁17を手
動操作するように構成することも可能である。
【0031】また、本例では、温度検出器8をノズル7
の近傍の冷風通路に配置してあるが、この代わりに、後
述する実施例の場合(図3参照)と同様に、実際の冷却
対象の加工部位に吹き付けられた冷風温度を検出可能な
位置に配置することもできる。この位置に温度検出器を
配置すれば、より正確に加工部位の冷却状態を検出でき
るので、精度の高い温度制御を実現できる。勿論、温度
検出器をノズル近傍おび加工部位近傍の双方の位置に配
置し、これらの検出結果に基づき、制御を行うようにし
てもよい。
【0032】(第2の実施例)図2は、本発明の第2の
実施例に係る冷風供給装置を備えた冷風供給システムを
示す全体構成図である。冷風供給システム1Aの基本的
な構成は従来のシステム(図8参照)と同一であるの
で、対応する部位には同一の符号を付し、それらの説明
は省略する。
【0033】本例の冷風供給システム1Aに組み込まれ
ている冷風供給装置20は、吸着式ドライヤ2の側から
供給される圧縮空気を冷却する冷凍機11と、この冷凍
機11の冷却器12で冷却された圧縮空気を冷却対象の
加工部位に向けて吹き出す冷風吹き付け用のノズル7
と、このノズル7から吹き出される冷風の温度を制御す
る温度制御手段とを有している。
【0034】本例の温度制御手段は、ノズル7から吹き
出される冷風温度を検出する温度検出器8と、この温度
検出器8の検出結果に基づき、冷凍機11の冷却能力を
調整する冷却制御手段26から構成されている。
【0035】本例の冷却制御手段26は、冷凍機11の
冷媒回路13を循環する冷媒の流量を制御する流量調節
弁としての電子膨張弁27と、温度検出器8の検出結果
に基づき、電子膨張弁27を制御する弁制御回路28と
を備えている。
【0036】弁制御回路28の制御の下に電子膨張弁2
7が駆動して、冷媒回路13を循環する冷媒流量は、冷
風温度が目標温度に比べて大幅に低い場合には絞り、目
標温度に接近すると、徐々に流量を増加させる。この結
果、冷凍機11の冷却能力は、吹き出される冷風温度が
低すぎる場合には抑制され、目標温度に近づくとその抑
制の程度が徐々に低減される。よって、ノズル7から吹
き出される冷風温度を目標温度となるように制御するこ
とが可能である。
【0037】ここで、上記の温度検出器8の設置場所
は、ノズル7に埋め込んでもよいし、ノズル7から吹き
出される冷風通路内に配置してもよい。さらには、実際
に冷却される加工部位に吹き付けられた冷風温度を直接
に検出可能な位置でもよい。
【0038】図3には、図2の冷風供給装置20の変形
例を示してあり、この図に示す冷風供給装置30は、加
工部位に吹き付けられた冷風温度を直接に検出可能な位
置に取り付けられた温度検出器8Aを備えている。
【0039】すなわち、ノズル7から吹き出された冷風
は、加工機Mによって加工されるワークWの加工部位に
向けて吹き付けられる。加工部位に吹き付けられた冷風
は、加工部位の背面側に配置されている吸入口31か
ら、そこに接続されているホース32、フィールタ33
を介して真空ポンプ34に引かれて回収される。回収さ
れた空気は再利用することも可能である。
【0040】温度検出器8Aは、本例においては、吸入
口31を形成しているホッパーの内側斜面に取り付けら
れ、ここを通過する冷風の温度を直接に検出するように
なっている。
【0041】このような位置に温度検出器8Aを配置し
ておけば、実際の加工部位に吹き付けられてる冷風の温
度を正確に検出できるので、精度のよい冷風温度制御を
実現できる。
【0042】次に、冷凍機11の冷却能力は、冷凍機1
1のコンプレッサの回転数を変更することによっても調
整できる。図4には、この方式により冷風温度調整を行
う冷風供給装置の例を示してある。この図に示す冷風供
給装置40の冷却制御手段26Aは、温度検出器8の検
出結果に基づき、冷媒回路13に冷媒を循環させるため
のコンプレッサ14の回転数を変更可能なインバータ4
1およびその制御回路42を備えている。その他の構成
は図2に示す装置20と同一である。
【0043】また、冷凍機11の冷却能力は、冷凍機1
1の冷凍回路13における冷媒蒸発圧力を変更すること
によっても調整できる。図5には、この方式により冷風
温度調整を行う冷風供給装置の例を示してある。この図
に示す冷風供給装置50の冷却制御手段26Bは、冷凍
機11の冷媒回路13における冷媒蒸発圧力を変更する
ために、冷却器12からコンプレッサ14への冷媒還流
路に配置した蒸発圧力調整弁41と、温度検出器8の検
出結果に基づき、調整弁41を制御する弁制御回路42
とを備えている。その他の構成は図2に示す装置20と
同一である。
【0044】(第3の実施例)図6は、本発明の第3の
実施例に係る冷風供給装置を備えた冷風供給システムを
示す全体構成図である。冷風供給システム1の基本的な
構成は従来のシステム(図8参照)と同一であるので、
対応する部位には同一の符号を付し、それらの説明は省
略する。
【0045】本例の冷風供給システムに組み込まれてい
る冷風供給装置60は、吸着式ドライヤ2の側から供給
される圧縮空気を冷却する冷凍機11と、この冷凍機1
1の冷却器12で冷却された圧縮空気を冷却対象の加工
部位に向けて吹き出す冷風吹き付け用のノズル7とを有
している。
【0046】さらに、冷風供給装置60は、冷凍機11
に供給される圧縮空気の流量を制御する流量制御弁61
と、ノズル7から吹き出される冷風の流量を検出する風
量検出器62と、冷却対象の加工部位の冷却状態に関す
る情報を受け取るインタフェース回路63と、風量検出
器62の検出結果およびインタフェース回路63を介し
て供給される情報に基づき、冷却対象の加工部位が目標
とする冷却状態となるように、流量制御弁61を制御す
る弁制御回路64とを備えている。
【0047】一般に、マシニングセンタ等の自動機は、
コンピュータにより電気的に制御されているので、使用
中の治工具データや、材質・形状・熱容量等のワークデ
ータを常に把握している。従って、例えば、これらのデ
ータを演算またはテーブル処理して要求風量または要求
圧力を表す信号として、本例の冷風供給装置60のイン
タフェース回路63を介して取り込むことができる。供
給される信号は、デジタル信号あるいはアナログ信号の
いずれの形態でもよい。勿論、ワークデータをインタフ
ェース回路63を介して取込み、弁制御回路64におい
てデータ処理を行って、目標値(要求風量または要求圧
力)を算出してもよい。
【0048】本例の弁制御回路64では、目標値(要求
風量)と、測定値(検出された冷風の風量)との偏差を
とり、例えばPID演算等により操作出力を演算し、流
量制御弁61を制御する。
【0049】このように本例の冷風供給装置60によれ
ば、従来のように冷風の風量・圧力が一定であることを
前提として温度をパラメータとして変化させて制御を行
う場合とは逆に、温度条件を一定(例えば、冷風の吹き
出し温度を摂氏マイナス35度程度)とし、冷風の風量
を調節して目標とする冷却効果を得るようにしている。
【0050】従って、本例によれば、冷却対象の加工部
位に応じた必要最小限の冷風量を供給して加工部位を冷
却できるので、消費空気量を低減でき、効率のよい冷風
冷却動作を実現できる。また、温度条件を変化させるた
めの加熱手段が不要となるので、一旦冷却した風を再度
温めるという無駄なエネルギーロスも抑制できる。
【0051】(第4の実施例)一方、図7には、冷風の
風量の代わりに、その圧力を変化させることにより、効
率良く加工部位を冷却可能な冷風供給装置の例を示して
ある。
【0052】この図に示すように、冷風供給装置70
は、冷凍機11に供給される圧縮空気の圧力を制御する
圧力制御弁71と、ノズル7から吹き出される冷風の圧
力を検出する圧力検出器72と、冷却対象の加工部位の
冷却状態に関する情報を受け取るインタフェース回路7
3と、圧力検出器72の検出結果およびインタフェース
回路73を介して供給される情報に基づき、冷却対象の
加工部位が目標とする冷却状態となるように、圧力制御
弁71を制御する弁制御回路74とを備えている。圧力
制御弁71としては例えば比例電磁式のものを用いるこ
とができ、圧力検出器72としては例えば拡散型半導体
圧力センサを用いることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本願の請求項1に
係る発明では、冷凍機をバイパスさせて圧縮空気を流す
バイパス回路を備え、このバイパス回路を流れた圧縮空
気を用いて、冷凍機を介して冷却された冷風を温めて目
標温度に調節している。従って、放熱器を用いて過剰に
冷却された空気を再度温めるといった効率の悪い温度制
御を行う必要がない。また、放熱器が不要であるので、
その分、装置構成を小型でコンパクトにでき、製造価格
も低減できる。これに加えて、冷却対象の加工部位に実
際に吹き付けられた冷風の温度に基づき制御を行う場合
には、一層、効率のよい温度制御を実現できる。
【0054】次に、本願の請求項2〜5に係る発明で
は、冷凍機の冷却能力を直接制御することにより、吹き
出される冷風温度を調整している。従って、放熱器を用
いて過剰に冷却された空気を再度温めるといった効率の
悪い温度制御を行う必要がない。また、放熱器が不要で
あるので、その分、装置構成を小型でコンパクトにで
き、製造価格も低減できる。これに加えて、加工部位に
実際に吹き付けられた冷風の温度に基づき制御を行う場
合には、一層、効率のよい温度制御を実現できるという
利点も得られる。
【0055】次に、本願の請求項6に係る発明では、冷
却対象の加工部位の冷却状態に関する情報と、吹き出さ
れる冷風の風量とに基づき、冷却に必要な冷風風量を算
出するようになっている。この構成によれば、温度変化
により冷風による冷却状態を制御する必要が無く、しか
も、冷却対象に応じた必要最小限の冷風量を用いて効率
の良い冷却動作を実現できる。よって、無駄な空気消費
量を抑制でき、エネルギーロスも少なく、しかも、加熱
手段が不要なのでその分、装置構成を小型コンパクトで
廉価に構成できる。
【0056】一方、本願の請求項7に係る発明では、冷
却対象の加工部位の冷却状態に関する情報と、吹き出さ
れる冷風の圧力とに基づき、冷却に必要な冷風圧力を算
出するようになっている。この構成によっても、温度変
化により冷風による冷却状態を制御する必要が無く、し
かも、冷却対象に応じた必要最小限の冷風量を用いて効
率の良い冷却動作を実現できる。よって、無駄な空気消
費量を抑制でき、エネルギーロスも少なく、しかも、加
熱手段が不要なのでその分、装置構成を小型コンパクト
で廉価に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る冷風供給装置が組
み込まれた冷風供給システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る冷風供給装置が組
み込まれた冷風供給システムの全体構成図である。
【図3】図2の冷風供給装置の変形例を示す構成図であ
る。
【図4】図2の冷風供給装置の別の変形例を示す構成図
である。
【図5】図2の冷風供給装置の更に別の変形例を示す構
成図である。
【図6】本発明の第3の実施例に係る冷風供給装置が組
み込まれた冷風供給システムの全体構成図である。
【図7】本発明の第4の実施例に係る冷風供給装置が組
み込まれた冷風供給システムの全体構成図である。
【図8】従来の冷風供給システムの全体構成図である。
【符号の説明】
1、1A 冷風供給システム 2 吸着式ドライヤ 3 冷凍式エアードライヤ 5 圧縮空気源 7 ノズル 8、8A 温度検出器 10、20、30、40、50、60、70 冷風供給
装置 11 冷凍機 12 冷却器 13 冷媒回路 14 コンプレッサ 15 温度制御手段 16 バイパス回路 17 流量調整弁 18 弁制御回路 27 電子膨張弁 28 弁制御回路 41 インバータ 42 制御回路 51 蒸発圧力調整弁 52 弁制御回路 61 流量制御弁 62 風量検出器 63 インタフェース回路 64 弁制御回路 71 圧力制御弁 72 圧力検出器 73 インタフェース回路 74 弁制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−321113(JP,A) 特開 平3−45858(JP,A) 特開 昭56−9166(JP,A) 特開 平8−159635(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25D 1/00 B23Q 11/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮空気を冷却する冷凍機と、この冷凍
    機で冷却された圧縮空気を冷却対象の加工部位に向けて
    吹き出す冷風吹き付け部と、この冷風吹き付け部から吹
    き出される冷風の温度を制御する温度制御手段とを有す
    る冷風供給装置において、 前記温度制御手段は、前記冷風吹き付け部から吹き出さ
    れる冷風温度および冷却対象の加工部位に吹き付けられ
    た冷風温度のうちの少なくとも一方を検出する温度検出
    器と、前記冷凍機をバイパスさせて圧縮空気を前記冷風
    吹き付け部に流すバイパス回路と、このバイパス回路を
    流れる空気流量を制御する流量調節弁と、前記温度検出
    器の検出結果に基づき、前記流量調節弁を制御する弁制
    御回路とを有することを特徴とする冷風供給装置。
  2. 【請求項2】 圧縮空気を冷却する冷凍機と、この冷凍
    機で冷却された圧縮空気を冷却対象の加工部位に向けて
    吹き出す冷風吹き付け部と、この冷風吹き付け部から吹
    き出される冷風の温度を制御する温度制御手段とを有す
    る冷風供給装置において、 前記温度制御手段は、前記冷風吹き付け部から吹き出さ
    れる冷風温度および冷却対象の加工部位に吹き付けられ
    た冷風温度のうちの少なくとも一方を検出する温度検出
    器と、この温度検出器の検出結果に基づき、前記冷凍機
    の冷却能力を調整する冷却制御手段とを有することを特
    徴とする冷風供給装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記冷却制御手段は、前記冷凍機の冷媒回路を循環する
    冷媒の流量を制御する流量調節弁と、前記温度検出器の
    検出結果に基づき、前記流量調節弁を制御する弁制御回
    路とを有することを特徴とする冷風供給装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記冷却制御手段は、前記温度検出器の検出結果に基づ
    き、前記冷媒回路に冷媒を循環させるためのコンプレッ
    サの回転数を変更可能な回転数制御回路を有しているこ
    とを特徴とする冷風供給装置。
  5. 【請求項5】 請求項2において、 前記冷却制御手段は、前記冷凍機の冷媒回路における冷
    媒蒸発圧力を変更するための調整弁と、前記温度検出器
    の検出結果に基づき、前記調整弁を制御する弁制御回路
    とを有することを特徴とする冷風供給装置。
  6. 【請求項6】 圧縮空気を冷却する冷凍機と、この冷凍
    機で冷却された圧縮空気を冷却対象の加工部位に向けて
    吹き出す冷風吹き付け部とを有する冷風供給装置におい
    て、 前記冷凍機に供給される圧縮空気の流量を制御する流量
    制御弁と、前記冷風吹き付け部から吹き出される冷風の
    流量を検出する風量検出器と、冷却対象の加工部位の冷
    却状態に関する情報を受け取るインタフェース回路と、
    前記風量検出器の検出結果および前記インタフェース回
    路を介して供給される情報に基づき、冷却対象の加工部
    位が目標とする冷却状態となるように、前記流量制御弁
    を制御する弁制御回路とを有することを特徴とする冷風
    供給装置。
  7. 【請求項7】 圧縮空気を冷却する冷凍機と、この冷凍
    機で冷却された圧縮空気を冷却対象の加工部位に向けて
    吹き出す冷風吹き付け部とを有する冷風供給装置におい
    て、 前記冷凍機に供給される圧縮空気の圧力を制御する圧力
    制御弁と、前記冷風吹き付け部から吹き出される冷風の
    圧力を検出する圧力検出器と、冷却対象の加工部位の冷
    却状態に関する情報を受け取るインタフェース回路と、
    前記圧力検出器の検出結果および前記インタフェース回
    路を介して供給される情報に基づき、冷却対象の加工部
    位が目標とする冷却状態となるように、前記圧力制御弁
    を制御する弁制御回路とを有することを特徴とする冷風
    供給装置。
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