JP3216789U - 板状ブロックおよび階段状構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】板状ブロックおよび階段状構造物を提供することを目的とする。【解決手段】コンクリート製の板状のブロックであって、板状の本体部11と本体部11の奥行方向における前面に設けられた前壁12とを備えており、前壁12は、本体部11の厚さ方向の長さt1が本体部11の厚さ方向の長さt2よりも長く、本体部11に設けられた状態において前壁12の上端面12aが本体部11の上面11aと略面一となるように形成されており、本体部11の背面13には、背面13から突出するように設けられた取付軸16を有する取付機構15を備えている。施工後、取付軸16によってブロックを強固に固定した状態を維持させることができる。【選択図】図1

Description

本考案は、板状ブロックおよび階段状構造物に関する。
近年、家屋やオフィスなどの屋外の階段では、デザイン上の観点から蹴込を有する階段の要望が多くなってきている。このような蹴込を有する階段は、一般的には、コンクリート製の積ブロックで外枠を形成し、蹴込空間を形成する踏板の段鼻部分を型枠で形成した後、枠内にコンクリートを打設した方法が採用されている。しかし、かかる工法では、踏板の段鼻部分の型枠形成に手間と工数がかかったり、踏板等をコンクリートで形成するため施工期間も長くなる等の問題が生じている。
上記問題を解決するため、段鼻を有する踏板と蹴込板とが一体に形成された階段用のコンクリートブロックが提案されている(例えば、特許文献1〜4)。
特許文献1〜4には、踏板と蹴込板が一体に形成された断面がU字状やH状のコンクリート製のブロックが開示されており、これらのブロックをクレーン等で積み重ねれば施工期間を短縮できる旨が記載されている。
しかしながら、特許文献1〜4のコンクリートブロックを用いた場合、工期は短縮化できるものの、ブロックが大型化し、かつ重量も重くなることから、施工に複数の作業者が必要なる。このため、逆に工数が増加するといった問題が発生している。
一方、作業者一人でも運搬が可能なコンクリート製の踏板を用いた階段の施工方法が提案されている(特許文献5)。
特許文献5には、正面側の裏面において、蹴込板の上端部を係合させるための凹部がやや内方に形成されたコンクリート製の踏板が開示されている。特許文献5には、予め階段上面と蹴込壁にモルタルを被覆した状態で、蹴込板の背面を蹴込壁に密着させた後、蹴込板の上端部先端が凹部の先端に接触するように踏板を階段上面に配置する。すると、踏板の先端が蹴込板からやや前方に向かって突出した階段を施工できる旨が記載されている。しかも、凹部によって踏板と蹴込板との位置関係を簡単に調整できるので施工が簡単になり、踏板と蹴込板がそれぞれ分離しているので、作業者は一人でも施工が可能となるので、工数の削減も図れる旨が記載されている。
特開2014−205984号公報 特開2011−47176号公報 実用新案登録第3086659号公報 特開2001−32480号公報 実用新案登録第3103645号公報
しかるに、特許文献5の技術では、踏板をモルタルで接着させただけにすぎないので、通常の使用状態つまり踏板の先端部(段鼻部分)に荷重がかかる状態が続くと、踏板の端部付近の接着が弱くなり、剥離による浮きや、割れ等が生じるといった問題が発生している。
本考案は上記事情に鑑み、作業者が一人でも簡単に階段状の段差を施工することができ、しかも長期間の使用に耐え得ることができる板状ブロックおよびかかる板状ブロックを使用した階段状構造物を提供する。
(板状ブロック)
第1考案の板状ブロックは、コンクリート製の板状のブロックであって、板状の本体部と、該本体部の奥行方向における前面に設けられた前壁と、を備えており、前記前壁は、前記本体部の厚さ方向の長さが、前記本体部の厚さ方向の長さよりも長く、前記本体部に設けられた状態において、該前壁の上端面が前記本体部の上面と略面一となる、ように形成されており、前記本体部の背面には、該背面から突出するように設けられた取付軸を有する取付機構を備えていることを特徴とする。
第2考案の板状ブロックは、第1考案において、前記ブロックが、階段の踏板として使用されるものであることを特徴とする。
第3考案の板状ブロックは、第1考案または第2考案において、前記取付機構は、前記取付軸と、前記本体部の背面に形成された内部に金属製の雌ネジ部を有する軸穴と、を有しており、前記取付軸が、一端部に雄ネジ部を有する金属製の軸部材であり、前記軸穴の雌ネジ部に前記雄ネジ部を螺合させて取り付けられていることを特徴とする。
第4考案の板状ブロックは、第3考案において、記本体部の背面が、内方に向かって傾斜した背面側方部を有していることを特徴とする。
第5考案の板状ブロックは、第4考案において、前記本体部は、前記本体部の前面と前記本体部の背面との間の側端面に側壁が設けられており、該側壁は、前記本体部の厚さ方向の長さが、前記本体部の厚さ方向の長さよりも長く、前記本体部に設けられた状態において、該側壁の上端面が前記本体部の上面と略面一となる、ように形成されており、前記取付機構が、前記側壁が設けられた前記本体部の側面から離れた位置の前記本体部の背面側方部に設けられていることを特徴とする。
(階段状構造物)
第6考案の階段状構造物は、階段状の構造物であって、該階段状の構造物の上面に請求項1〜5記載のいずれか記載の板状ブロックが配置されていることを特徴とする。
第7考案の階段状構造物は、第6考案において、前記構造物は、奥行方向に沿って、所定の間隔を空けて平行に配置された複数のブロック壁と、隣接する前記ブロック壁の端縁同士を連結する側壁と、を備えており、前記複数のブロック壁は、奥行方向に向かって高さが高くなるように設けられており、前記隣接するブロック壁と両者間に設けられた一対の前記側壁間には、胴込空間が形成されており、該胴込空間内には、胴込部材と打設部材が順に設けられており、前記複数のブロック壁の上端には、請求項1〜5記載のいずれか記載の板状ブロックが、該板状ブロックの前壁と前記ブロック壁の前面との間に所定の距離を有するように配設されており、前記板状ブロックを前記ブロック壁の上端に配置した状態において、該板状ブロックの背面から突出した取付軸が前記打設部材内に埋まるように前記打設部材が設けられており、前記打設部材が、コンクリートであることを特徴とする。
第8考案の階段状構造物は、第7考案において、記板状ブロックの前壁と前記ブロック壁の前面との間には、照明部材が設けられており、該照明部材は、板状ブロックの正面視において、該照明部材が視認し得ないように配置されていることを特徴とする。
(板状ブロック)
第1考案によれば、ブロックの背面に取付機構の取付軸が突出するように設けられているので、ブロックを使用した構造物を施工する際、かかる取付軸によってブロックを強固に固定した状態を維持させることができる。しかも、ブロックを作業者が一人で運搬可能な大きさに形成すれば、本考案の板状ブロックを用いる際の工数の削減が可能となる。
第2考案によれば、階段の上面に踏板として本考案の板状ブロックを設置すれば、強固に固定された踏板を形成することができる。しかも、ブロックを作業者が一人で運搬可能な大きさに形成すれば、作業者一人で階段を施工することができるようになる。
第3考案によれば、取付軸が本体部に対して着脱可能な構造であるので、施工状況に応じて、取付軸の長さや形状を適宜調整できるので、施工性の自由度をより向上させることができる。
第4考案によれば、ブロックの背面が内方に向かって傾斜した背面側方部を有しているので、施工時における打設部材との接触面積を増加させることができる。このため、施工する際、本考案の板状ブロックをより強固に固定することができる。しかも、ブロックの本体部の背面部の角が切り取られたような形状にできるので、ブロックを軽量化することができる。
第5考案によれば、ブロックの角を形成する二辺に前壁と側壁が設けられており、かかる角と略対角線上に位置する本体部の背面側方部に取付機構が設けられている。このため、かかるブロックの角がコーナー部の角に位置するように配置すれば、コーナー部の内方に取付機構の取付軸が位置するように施工することがきる。したがって、コーナー部に本考案の板状ブロックを配置しても、強固に固定することができる。しかも、かかる状態に配置すれば、ブロックの角が前面および側面がブロックの前壁と側壁で囲まれているので、正面視のみならず側面視の見栄えも向上させることができる。
(階段状構造物)
第6考案によれば、板状ブロックを階段状の構造物の上面に配置するだけ、上面に踏板を備えた階段状の構造物を簡単に施工することができる。しかも、本考案のブロックの大きさが作業者が一人で運搬できる大きさに形成されていれば、作業者一人でかかる構造物を施工することができる。
第7考案によれば、板状ブロックの背面に突出して設けられた取付軸によって板状ブロックを階段状の構造物の上面に強固に固定した構造物を形成することができる。しかも、コンクリートでブロック壁、側壁、胴込部材および板状ブロックを一体となるように形成することができるので、構造物をより強固に形成することができる。
第8考案によれば、構造物の正面視において、照明部材が視認し得ないように設けられているので、照明部材を点灯すれば、適切な間接光を形成できるようになる。
本実施形態の板状ブロック10の概略図であり、(A)は斜視図であり、(B)は平面図であり、(C)は正面図であり、(D)は背面図であり、(E)は一の側面図である。 本実施形態の板状ブロック10を使用して施工した階段状構造物1の概略説明図であり、(A)は概略断面構造の説明図であり、(B)は階段状構造物1の上面において、化粧板4を除去した状態の概略説明である。 取付機構15が本体部11の背面13に一つ有する場合の本実施形態の板状ブロック10Aの概略説明図である。 取付機構15が本体部11の背面13の側方部13bに設けられた場合の本実施形態の板状ブロック10Bの概略説明図である。 本実施形態の板状ブロック10、10A、10Bを使用して階段状構造物1のコーナー部を施工した状態の概略説明図である。 本体部11が平面視四角形状に形成された本実施形態の板状ブロック10Cの概略説明図である。 取付機構15の軸穴17Aが本体部11の上面11aと底面11cとの連通するように形成された本実施形態の板状ブロック10Dの概略説明図である。
(本実施形態の板状ブロック10)
本考案の板状ブロックの実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態の板状ブロックは、コンクリート製の板状のブロックであって、施工後、強固に構造物に固定できるようにしたことに特徴を有している。
とくに、本実施形態の板状ブロックを使用した構造物では、施工時の工数の削減と施工後の耐久性を向上させることができるようにしたことに特徴を有している。
なお、本実施形態の板状ブロックを使用することが可能な構造物としては、本実施形態の板状ブロックを配置可能な領域を有する構造物であれば、とくに限定されない。
例えば、テラスのような平坦な構造物であれば、端縁部に本実施形態の板状ブロックを使用することができ、階段状の構造物であれば、各階段の上面に本実施形態の板状ブロックを設置して踏板として使用することができる。
また、上記階段状の構造物としては、玄関ポーチやマンション等のエントランスや建築外構に設けられる複数の段差を有するものはもちろん、公園などに設けられる段差が一段のもの、も含まれることを意味する。
以下では、段差を複数有する階段状の構造物の各段差の上面に本実施形態の板状ブロック10を使用して施工する場合を代表として説明する。
図1に示すように、本実施形態の板状ブロック10(以下、単に板状ブロック10という)は、板状の本体部11と、本体部11の前面に設けられた前壁12とを備えている。そして、この板状ブロック10の本体部11の背面13には、取付機構15が設けられている。なお、板状ブロック10は、コンクリート製の部材である。
(本体部11について)
図1に示すように、板状ブロック10の本体部11は、板状の部材であり、図示しない直線状の前面と背面13と、両者間に設けられた一対の側端面11b、11bと、各面の上端縁によって囲まれた上面11aおよび各面の下端面によって囲まれた底面11cとを有している。そして、図1に示すように、本体部11の背面13には、取付機構15が設けられている。
本体部11は、上述したように前面と背面13と両者間に設けられた一対の側端面11b、11bとを有する形状であれば、とくに限定されない。例えば、本体部11は、平面視矩形状(図1、図3、図4参照)や、平面視四角形状(図6、図7参照)のものや、前面が湾曲したようなものなど、用途に応じて様々な形状のものを採用することができる。
また、本体部11は、板状ブロック10を作業者が一人で運搬可能な程度の大きさや重さとなるように形成されていれば、とくに限定されない。
例えば、本体部11は、幅方向の長さWが250mm〜600mm程度、厚さ方向の長さt2(例えば、図1(E)では本体部11の上面11aと底面11c間の距離t2)が10mm〜100mm程度、奥行方向(図1(B)では紙面上下方向)の長さ(図1では、前壁12の背面12dと本体部11の背面13の背面部13a間の距離)が150mm〜450mm程度、となるように形成することができる。
例えば、本体部11の幅方向の長さWが595mm、本体部11の厚さ方向の長さt2が50mm、奥行方向の長さが250mmとなるように形成すれば、その重量を約18kgとなるように形成することができる。
また、本体部11の幅方向の長さWが295mm、本体部11の厚さ方向の長さt2が50mm、奥行方向の長さが250mmとなるように形成すれば、その重量を約9kgとなるように形成することができる。
(取付機構15について)
図1に示すように、取付機構15は、本体部11の背面13から突出するように設けられた取付軸16を有している。そして、板状ブロック10を構造物に設置して施工した際、取付機構15の取付軸16によって、板状ブロック10を構造物に強固に連結して固定できるようになっている。
取付軸16は、上記機能を有するように本体部11の背面13に設けられていれば、その配設方向はとくに限定されない。例えば、板状ブロック10の奥行方向に略平行となるように設けてもよいし、板状ブロック10の奥行方向に対して軸方向が交差するように配設してもよいし、先端が本体部11底面11cよりも下方に位置するように配設してもよい。
取付軸16は、棒状部材であれば、その太さや形状、長さなどは施工状況に応じて適宜調整すればよく、とくに限定されない。具体的には、施工時における板状ブロック10の本体部11の背面側のスペースや、板状ブロック10と後述する階段状構造物1のブロック壁Bの上端幅、施工時における後述するブロック壁B前面Ba前面と板状ブロック10の後述する前壁12背面12dとの距離などの施工状況に応じて適宜調整すればよい。
例えば、取付軸16は、外径が6mm〜15mm程度のものを採用することができ、形状としては、直線状のものや、L字状のもの、R状のも、かぎ状のものなどを採用することができる。さらに、取付軸16の長さとしては、本体部11の背面13から取付軸16の先端までの長さがその直線状の部材であれば、30mm〜150mm程度のものを採用することができる。
また、取付軸16は、施工後には埋設されるものであるので、長期間の使用に耐えうるように錆び難い素材で形成された金属製のものが好ましい。例えば、取付軸16の素材としては、ステンレスや普通鋼、合金鋼などを採用することができる。
(前壁12について)
つぎに、板状ブロック10本体部11の前面に設けられた前壁に12について説明する。
図1に示すように、板状ブロック10の前壁12は、本体部11の前面に幅方向に沿って設けられた板状部材である。この前壁12は、本体部11の前壁12に連結するように設けられている。具体的には、前壁12は、背面が体部11の前面と面接触した状態で連結して設けられている。
板状ブロック10の前壁12は、上述したように本体部11の前面に沿って設けられた板状部材であり、高さ方向の長さt1、つまり本体部11の厚さ方向(図1(C)、図1(D)または図1Eでは上下方向)の長さt1が、本体部11の厚さ方向の長さt2よりも長くなるように形成されている(図1(E)参照)。そして、前壁12は、本体部11の前面に設けられた状態において、この前壁12の上端面12aが本体部11の上面11aと略面一となるように形成されている。
つまり、図1(D)または図1(E)に示すように、板状ブロック10を正面視において、前壁12は、その先端部の先端面12cが本体部11の底面11cよりも下方に位置するように形成されている。言い換えれば、板状ブロック10は、本体部11の前面に設けられた前壁12下端面12cが下方に向かって突出したような構造となっている。
この突出した部分における、板状ブロック10の奥行方向の長さ(つまり前壁12の奥行方向の長さD2、図1(E)では前壁12の前面12bから前壁12の背面12dまでの距離D2、図2(A)拡大図では、前壁12の前面12bと前壁12の背面12d間の距離)は、とくに限定されない。
例えば、前壁12の奥行方向の長さD2が5mm〜100mm程度となるように形成することができる。また、前壁12の本体部11の底面11cから下方に向かって突出した突出部分における本体部11の厚さ方向の長さ(図1(C)、図1(E)では(t1の長さとt2の長さの差)が、3mm〜200mm程度となるように形成することができる。
なお、本体部11および前壁12の形成方法はとくに限定されず、一般的なコンクリート製のブロックを製造する場合と同様の方法を使用して形成することができる。また、両者を個々に作成した状態で上記のごとくモルタルやボルト等の連結部材等で連結してもよいし、両者を一体形成してもよいのはいうまでもない。
以上のごとき構成であるので、例えば、板状ブロック10は、本体部11の幅方向の長さW(本体部11の一対の側端間距離W)が約600mm、本体部11の厚さ方向の長さt2が約50mm、前壁12の厚さ方向の長さt1が約65mm、奥行方向の長さ(例えば、図1では、前壁12の前面12bと本体部11の背面13の背面部13a間の距離)が約250mmとなるように形成すれば、その重量が約18kgにできる。
また、板状ブロック10は、本体部11の幅方向の長さW(本体部11の一対の側端間距離W)が約300mm、本体部11の厚さ方向の長さt2が約50mm、前壁12の厚さ方向の長さt1が約65mm、奥行方向の長さ(例えば、図1では、前壁12の前面12bと本体部11の背面13の背面部13a間の距離)が約250mmとなるように形成すれば、その重量が約9kgにできる。
板状ブロック10が上記のごとき大きさおよび重量であれば、作業者が一人で持ち上げて運べるので、施工時に板状ブロック10を複数の作業者や重機を使用しなくてもよくなるので、作業者の作業工数を抑制することができる。しかも、一人で持ち運びが可能であるので、重機が入れないような施工場所での施工も行うことができる。
また、板状ブロック10は、本体部11の前面13から突出するように設けられた取付軸16を有する取付機構15を備えているので、板状ブロック10を施工した際には以下のような効果を奏する。
(板状ブロックを使用した本実施形態の階段状構造物1の例)
上記のごとき構成を備えた板状ブロック10を使用した本実施形態の階段状構造物1(以下、単に階段状構造物1という)を例に、板状ブロック10の利点、とくに取付機構15による利点を具体的に説明する。
以下では、3段の段差を有する階段状構造物1の場合を代表として説明するが、上述したように板状ブロック10を設置可能な領域を有する構造物であれば、同様の施工方法で、板状ブロック10を設置することができる。
なお、使用する板状ブロック10の取付機構15の取付軸16は、本体部11の背面13から本体部11の奥行方向に平行に突出して配設された真っ直ぐな金属製の棒状部材を用いた場合を代表として説明する。
(階段状構造物1の施工方法)
まず、階段状構造物1の構造を説明する前に、その施工方法について説明する。
図2に示すように、階段状構造物1は、各段差の上面に板状ブロック10が配置された構造物である。
この階段状構造物1は、事前に打設された基礎コンクリート等の基礎BCの上に施工する。
図2に示すように、まず、階段状構造物1の奥行方向(図2(A)では紙面右側から左側へ向かって)に互いに平行かつ奥行方向に向かって高さが高くなるように複数のブロック壁B1〜B4と、隣接するブロック壁Bの端縁同士を連結する図示しない側壁を施工する。
なお、図2に示すように、隣接するブロック壁B間の距離は、板状ブロック10をブロック壁B上端に配置した状態において、板状ブロック10の背面13から突出した取付機構15の取付軸16を埋設できる程度の距離を有していればよい。
また、側壁は、隣接するブロック壁Bの端縁同士を連結するブロック壁Bの高さに追従するように奥行方向に向かって高さが高くなるように施工する。
階段状構造物1のブロック壁Bおよび側壁を施工する方法はとくに限定されず、一般的な階段状の構造物を施工する際に使用される工法を採用することができる。例えば、ブロック壁Bおよび側壁は、コンクリート製のブロックを積み上げて形成してもよいし、型枠を作成し、その内部にコンクリートを打設して一体形成してもよい。
階段状構造物1のブロック壁Bおよび側壁が完成すれば、隣接するブロック壁(例えば、図2では、ブロック壁B2とB3)と両者間に設けられた一対の側壁間には、胴込空間1hが形成されるので、この胴込空間1h内に下方から順に胴込部材2、打設部材3を施工する。
胴込部材2および打設部材3を施工する方法は、とくに限定されず、一般的な工法を採用することができる。
例えば、胴込部材2が砕石、埋戻土などの場合、砕石等を敷設した後、コンクリートなどの打設部材3を打設することができる。なお、胴込部材2を埋設した後、胴込部材2の上方に打設する打設部材3の強度等を発揮させるために金属製の金網(いわゆるメッシュ筋)を配置した状態で打設部材3を打設してもよい。また、胴込部材2として、コンクリートを打設してもよいのはいうまでもない。
一方、打設部材3を打設する際または打設部材3をある程度打設し終わった段階で、複数のブロック壁B1〜B4の上端に板状ブロック10を配置する(図2(A)、(B)参照)。このとき、板状ブロック10の前壁12とブロック壁B1〜B4の前面Baとの間に所定の距離を有するように配設する。
例えば、図2(A)に示すように、板状ブロック10は、前壁12の背面12dとブロック壁B1〜B4の前面Baとの距離が5mm〜50mm程度となるように配置する。かかる状態において、打設部材3を追加打設してその上面が板状ブロック10の本体部11の上面11aと略面一となるように打設する(図2参照)。
つまり、図2(A)および図2(B)に示すように、板状ブロック10の本体部11の背面13から突出した取付機構15の取付軸16が打設部材3内に埋設されるように打設部材3を打設すれば、板状ブロック10を踏板の一部として使用した階段状構造物1の施工が完成する。
このとき、板状ブロック10の本体部11の背面13には、取付機構15の取付軸16が突出するように設けられているので、上記のごとき施工すれば、従来の単なる板状ブロックと比べて、かかる取付軸16によって板状ブロック10を打設部材3に強固に連結しかつ強固に固定することができる。
とくに、打設部材3としてコンクリートを使用すれば、ブロック壁B、側壁、胴込部材2、打設部材3および板状ブロック10を一体となるように形成することができるので、その強度をより向上させることができる。つまり、階段状構造物1の上面に板状ブロック10を強固に固定した構造物を形成することができる。
このため、踏板部分において、従来の板状ブロックと比べて、打設部材3と板状ブロック10を略一体となるように形成することができ、しかもその連結強度を向上させることができる。
すると、使用時において、踏板部において、打設部材3と板状ブロック10の連結部にワレや、クラック、段差などが発生するのを防止することができるので、堅牢かつ耐久性を備えた構造物を形成することができる。
なお、図2(A)に示すように、階段状構造物1は、表面に化粧板4を貼りつけてもよい。
(階段状構造物1の構造)
以上のごとき工法で施工すれば、以下の示すような構造を有する階段状構造物1を形成することができる。
図2に示すように、階段状構造物1は、上面に板状ブロック10が配置された階段状の構造物であり、奥行方向(図2(A)では紙面左右方向)に沿って、所定の間隔を空けて平行に配置された複数のブロック壁B1〜B4と、隣接するブロック壁Bの端縁同士を連結する図示しない側壁と、を備えている。
図2に示すように、階段状構造物1の複数のブロック壁B1〜B4は、奥行方向に向かって(図2(A)では紙面右側から左側へ向かって)高さが高くなるように設けられており、隣接するブロック壁B間に設けられた側壁も相対的に奥行方向に向かって高さが高くなるように設けられている。
図2に示すように、階段状構造物1の各段差部分の内方、つまり隣接するブロック壁(例えば、ブロック壁B2とB3)と両者間に設けられた一対の側壁間には、胴込空間1hが形成されている。この胴込空間1h内には、胴込部材2と、打設部材3とが順に設けられている。一方、上記のごとき配置された複数のブロック壁B1〜B4の上端には、板状ブロック10が、板状ブロック10の前壁12とブロック壁Bの前面Baとの間に所定の距離を有するように配設されている。
すると、図2に示すように、施工後の板状ブロック10は、板状ブロック10の背面13から突出した取付機構15の取付軸16が打設部材3内に埋まるように打設部材3が設けられた構造となっている。
なお、図2(A)に示すように、階段状構造物1には、板状ブロック10の前壁12とブロック壁Bの前面Baとの間(具体的には、前壁12の露出した背面12dとブロック壁Bの前面Baとの間またはブロック壁Bの前面Baに化粧板4が設けられている場合には化粧板4の表面と前壁12の露出した背面12dとの間)に照明部材Lを設けてもよい。
より具体的には、階段状構造物1を奥行方向に向かって正面から見た場合、照明部材Lが、板状ブロック10の前壁12によって、視認し得ないような状態となるように配置するのが好ましい。
この場合、階段状構造物1の正面視において、照明部材Lが視認し得ないように設けられているので、照明部材Lの光源を点灯すれば、適切な間接光を形成できるようになる。
照明部材Lは、光を放出する光源を備えたものであれば、とくに限定されない。なお、照明部材Lの光源には、商用電源に接続するコードが電気的に接続されており、任意または自動で光源の消灯ができるようになっている。照明部材Lの光源は、光を放射するものであればとくに限定されず、例えば、蛍光灯やLED光源などを使用することができる。
なお、板状ブロック10の本体部11の背面13に設けられる取付機構15の数は、とくに限定されない。例えば、図3または図4に示すように取付機構15が1個でもよいし、図1または図6に示すように、2個以上もうけてもよい。
また、取付機構15の取付軸16は、上述したように、板状ブロック10の背面13から奥行方向と平行となるように突出して設けてもよいが、かかる配置方法に限定されず、以下に示すように奥行方向に対して取付軸16の軸方向が交差するように設けてもよい。
図1に示すように、本体部11の背面13は、背面部13aと、この背面部13aに向かって一対の側端面11b、11bから内方に向かって傾斜した一対の側方部13b、13cとを有するように形成する。
つまり、図1に示すように、本体部11は、前面を有する前面側部分が幅方向(図1(B)では紙面左右方向)の長さWが奥行方向(図1(B)では紙面の下方から上方に向かう方向)の長さDよりも長くなるように形成された長方形状の前面側部分と、その奥行方向に位置する背面を有する背面側部分が奥行方向に向かって一対の側端面間が狭くなるように形成された台形状の背面側部分とを有する平面視矩形状に形成する。
そして、取付機構15の取付軸16を、板状ブロック10の本体部11の背面13の側方部13bに設ければ、取付軸16の軸方向を板状ブロック10の奥行方向と交差するように配置することができる。この場合、板状ブロック10をコーナー部に施工する際に以下に示すような利点が得られる。
なお、本体部11の背面13の背面部13aに設けた場合が上記例で示した構造である。
また、本明細書にいう本体部11の背面とは、本体部11の前面に対して本体部11の背面側に位置する端面を意味し、本体部11の直線状の前面に対して平行な面だけのものほか、上述したように本体部11の直線状の前面に対して平行な面と、この平行な面に対して内方に向かって傾斜した面からなるものも含む概念である。
図4に示すように、板状ブロック10Bの本体部11は、本体部11の前面と本体部11の背面13との間の側端面に側壁14を設けることができる。
この側壁14は、上述した前壁12と同様の厚さとなるように形成されたものである。具体的には、本体部11の厚さ方向の長さが、本体部の厚さ方向の長さt1よりも長く、本体部11の側端面11b設けられた状態において、側壁14の上端面が本体部11の上面と略面一となるように形成されている。
一方、図4に示すように、本体部11の背面13は、側壁14が設けられた側端面11bに対向する他の側端面11b(図4(B)では右側の側端面11b)に連結する背面13の一部が内方に向かって傾斜するように背面側方部13bを有するように形成されている。そして、この背面側方部13bに、取付機構15の取付軸16を設けられている。
つまり、本体部11の前面を形成する角のうち、一の角を形成する二辺に前壁12と側壁14が設けられた構造とすることができる。そして、かかる角と略対角線上に位置する本体部11の背面13における背面側方部13bには、かかる端面から突出した取付機構15の取付軸16が設けられている。
上記のごとき構造の板状ブロック10Bを、図5に示すように構造物のコーナー部に配置して施工する場合、板状ブロック10Bの角がコーナー部の角に位置するように配置すれば、コーナー部の内方に取付機構15の取付軸16が位置するように施工することがきる。
すると、コーナー部に板状ブロック10Bを配置しても、取付機構15の取付軸16を打設部材3中に埋設するように施工できるので、板状ブロック10Bを強固に固定することができる。
しかも、かかる状態に配置すれば、図4に示すように板状ブロック10Bの角が前壁12と側壁14で囲まれているので、構造物の正面視のみならず側面視の見栄えも向上させることができる。
とくに、図5に示すように、上記のごとき構造の板状ブロック10Bを構造物のコーナー部に配置して施工する場合、隣接する板状ブロック10が、本体部11の背面13に以下に示すような背面側方部13bを有するものを配置するのが望ましい。
例えば、図1または図3に示すように、かかる板状ブロック10、10Aは、本体部11の背面13が、背面部13aと、この背面部13aに向かって一対の側端面11b、11bから内方に向かって傾斜した一対の側方部13b、13cとを有するように形成することができる。
そして、図5に示すように、構造物のコーナー部に上述した板状ブロック10Bを配置し、その両隣に隣接するように板状ブロック10と板状ブロック10Aを配置する。
すると、板状ブロック10Bの本体部11の背面側方部13b後方には、板状ブロック10Bの本体部11の背面側方部13bと板状ブロック10の本体部11の背面側方部13bと板状ブロック10Aの本体部11の背面側方部13cで囲まれた平面視四角状の領域を形成することができる。
しかも、かかる領域は、さらに後方の領域と連通している。さらに、かかる領域には、板状ブロック10Bの本体部11の背面側方部13bから突出した取付機構15の軸部材16aが位置するように設けられている。
したがって、かかる領域に打設部材3が浸入するように打設すれば、施工時における打設部材13との接触面積を増加させることができる。よって、上述した3つの板状ブロック10、10A、10Bをより強固に連結することができる。
一般的な施工であれば単に構造物のブロック壁や側壁上端に板状ブロックを配置するだけにすぎない施工であるが、上記のごとく、コーナー部に配置した板状ブロック10Bであってもしっかりと強固に打設部材3に固定することができ、しかも周囲の板状ブロック10、10Aともしかりと連結して固定することができるという利点が得られる。
なお、板状ブロック10、10A、10Bの本体部11の背面13の一部が内方に向かって傾斜した背面側方部13bを有する構造とすれば、板状ブロック10、10A、10Bの本体部11の背面部の角が切り取られたような形状にできるので、板状ブロック10、10A、10Bの軽量化を図ることができる。
(取付機構15の詳細)
取付機構15は、以下に示すように、取付軸16が板状ブロック10の本体部11の背面13に対して着脱可能となるような構成にするのが望ましい。
例えば、図1に示すように、取付機構15は、上述した本体部11の背面13から突出するように設けられた取付軸16と、この取付軸16を連結するための軸穴17と、を有するように形成する。
図1に示すように、取付機構15の軸穴17は、本体部11内に設けられ、背面13に開口17aが形成された筒状の穴の内部に金属製の雌ネジ部17bを有するように形成する。具体的には、軸穴17は、開口17a内径が取付軸16の軸部材16aの外径よりもやや大きくなるように形成する。そして、軸穴17の内部に設けられた雌ネジ部17bは、軸部材16aの雄ネジ部16bを螺合可能な内径となるように形成する。
この軸穴17は、上記構造を有するものであれば、とくに限定されず、公知のコンクリート用インサート(例えば、株式会社三和社製のSUS異形インサート(D16×40(M10×30)))などを使用することができる。
一方、図1に示すように、取付機構15の取付軸16は、少なくとも一端部に雄ネジ部16bを有する金属製の軸部材16aから形成されている。なお、軸部材16の表面の半分または全体に雄ネジ部16bを形成してもよい。
この取付軸16は、上記構造を有するものであれば、とくに限定されず、公知のボルト(例えば、天雲産業株式会社製もしくは株式会社中西商店製の寸切りボルト(M10×100、材質;SUS 304))などを使用することができる。
以上のごとき構成とすれば、図1に示すように、本体部11の背面13に形成された軸穴17の開口17aから軸部材16aの雄ネジ部16bが形成された端部を挿入して、雌ネジ部17bに雄ネジ部16bを螺合させて取り付けることができる。
このため、取付軸16が本体部13に対して着脱可能にできるので、施工状況に応じて、取付軸16の軸部材16aの長さや形状を適宜調整できるから、施工性の自由度をより向上させることができる。
例えば、板状ブロック10を施工する際、本体部13背面側のスペースが広い場合には、長くすればより強固に板状ブロック10を固定することができる。例えば、軸穴17の奥行の長さを約40mm、雌ネジ部17bが開口17aから約20mm、取付軸16の軸部材16aの長さを約100mmとすれば、本体部11の背面13から取付軸16が約80mm後方に向かって突出させた構造とすることができる(図1参照)。
一方、本体部13背面側のスペースが狭い場合には、前者の軸部材16aと同じ長さを有ししつつ形状が略L字状に形成した軸部材16aを使用すれば、狭い空間でも打設部材3中にしっかりと固定できるので、本体部11の背面13側のスペースが広い場合と同様の強度となるように板状ブロック10を固定することが可能となる。
また、取付軸16が本体部13に対して着脱可能となれば、保管時に板状ブロック10と取付軸16を別個に保管できるので、保管性を向上させることができるという利点も得られる。
なお、取付機構15の軸穴17の雌ネジ部17bは、施工後に水分の影響が懸念されるので、長期間の使用に耐えうるように錆び難い素材で形成された金属製のものが好ましい。例えば、雌ネジ部17bの素材としては、ステンレスやセラミック製、普通鋼、合金鋼などを採用することができる。
なお、取付軸16の軸部材16aは、上述したように、軸穴17の雌ネジ部17bに螺合して取り付けることができれば、その形状はとくに限定されない。
例えば、取付軸16の軸部材16aが直線状のもの(図1参照)や、取付部材16aがL字状に形成されたものや、Z状に形成されたもの、R状に形成されたもの、かぎ状に形成されたもの等、施工状況に応じて適宜様々な形状のものを採用することができる。
例えば、取付部材16aが直線状の場合、本体部11の面方向と平行となるように本体部11の背面13に設けることができるので、コンクリート等の打設部材が少なくできるという利点が得られる(図2参照)。
一方、軸部材16aがZ状やL字状の場合、雌ネジ部17bが形成された基端部を軸穴17に挿入して、先端が本体部11の底面11cよりも下方に位置するようにすれば取りつければ、上述したように本体部11の背面側のスペースが狭くてもよりしっかりと固定することができる。また、コンクリートの強度や耐久性を向上させるための鉄の網(鉄筋製のメッシュ(ワイヤーメッシュ))等と連結すれば、さらに強度を向上させることが可能となる。
(取付機構15の他の例)
なお、上記例では、取付機構15の軸穴が板状ブロック10の本体部11の背面13に設けられた場合について説明したが、取付機構15の取付軸16の軸部材16aの先端が本体部11の背面側に突出するように形成されていれば、以下の構成としてもよい。
図7に示すように、取付機構15の軸穴17Aが、板状ブロック10Dの本体部11の背面側において、上面11aと底面11cとを連通するように形成する。この軸穴17Aの本体部上面11aに形成された開口17Aaは内面が内方に向かってややテーパー上に形成されており、内部には雌ネジ部17Abが設けられている。なお、この雌ネジ部17Abは、軸穴17Aの開口17Aaとは反対側に位置する開口にも設けてもよい(図7(D)参照)。
一方、図7(D)に示すように、取付機構15の取付軸16は、L字状に形成されて少なくとも基端の一端部に雄ネジ部16bを有する金属製の軸部材16aから形成されている。なお、軸部材16の表面の半分または全体に雄ネジ部16bを形成してもよい。
以上のごとき構造とすれば、板状ブロック10Dの本体部11の底面11cに形成された軸穴17Aの開口から軸部材16aの雄ネジ部16bが形成された基端を挿入して、雌ネジ部17Abに雄ネジ部16bを螺合させて取り付ければ、取付軸16の軸部材16aの先端が本体部11の背面13下方から背面側に向かって突出するように配置することができる(図7(D)参照)。かかる板状ブロック10Dを図2に示すような階段状構造物1のブロック壁Bの上端に配置すれば、打設部材3にしっかりと固定させることができる。とくに、上述したように施工時おいて、板状ブロック10Dの本体部11の背面側のスペースが少ない場合に有効的に作用する。
ただし、露出する取付軸16全体を埋設できるように打設する必要がある。このため、打設部材3の量が上述した本体部11の背面13から直線状の突出した形状の取付軸16を設ける場合に比べて打設量が多くなるので、上述したスペースが十分に確保できる場合には、図1に示すような取付機構15を本体部11に設けた構成のほうが望ましい。
本考案の板状ブロックは、構造物において人が踏む個所に設置するブロックとして適している。とくに、階段状構造物の段差部上面に設置して踏板として使用することに適している。
1 階段状構造物
2 胴込部材
3 打設部材
10 板状ブロック
11 本体部
11a 本体部の上面
12 前壁
12a 前壁の上面
13 本体部の背面
15 取付機構
16 取付軸
t1 前壁の本体部の厚さ方向の長さ
t2 本体部の厚さ方向の長さ


Claims (8)

  1. コンクリート製の板状のブロックであって、
    板状の本体部と、該本体部の奥行方向における前面に設けられた前壁と、を備えており、
    前記前壁は、
    前記本体部の厚さ方向の長さが、前記本体部の厚さ方向の長さよりも長く、
    前記本体部に設けられた状態において、該前壁の上端面が前記本体部の上面と略面一となる、ように形成されており、
    前記本体部の背面には、
    該背面から突出するように設けられた取付軸を有する取付機構を備えている
    ことを特徴とする板状ブロック。
  2. 前記ブロックが、階段の踏板として使用されるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の板状ブロック。
  3. 前記取付機構は、
    前記取付軸と、前記本体部の背面に形成された内部に金属製の雌ネジ部を有する軸穴と、を有しており、
    前記取付軸が、
    一端部に雄ネジ部を有する金属製の軸部材であり、
    前記軸穴の雌ネジ部に前記雄ネジ部を螺合させて取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の板状ブロック。
  4. 前記本体部の背面が、
    内方に向かって傾斜した背面側方部を有している
    ことを特徴とする請求項3記載の板状ブロック。
  5. 前記本体部は、
    前記本体部の前面と前記本体部の背面との間の側端面に側壁が設けられており、
    該側壁は、
    前記本体部の厚さ方向の長さが、前記本体部の厚さ方向の長さよりも長く、
    前記本体部に設けられた状態において、該側壁の上端面が前記本体部の上面と略面一となる、ように形成されており、
    前記取付機構が、
    前記側壁が設けられた前記本体部の側面から離れた位置の前記本体部の背面側方部に設けられている
    ことを特徴とする請求項4記載の板状ブロック。
  6. 階段状の構造物であって、
    該階段状の構造物の上面に請求項1〜5記載のいずれか記載の板状ブロックが配置されている
    ことを特徴とする階段状構造物。
  7. 前記構造物は、
    奥行方向に沿って、所定の間隔を空けて平行に配置された複数のブロック壁と、隣接する前記ブロック壁の端縁同士を連結する側壁と、を備えており、
    前記複数のブロック壁は、
    奥行方向に向かって高さが高くなるように設けられており、
    前記隣接するブロック壁と両者間に設けられた一対の前記側壁間には、胴込空間が形成されており、
    該胴込空間内には、
    胴込部材と打設部材が順に設けられており、
    前記複数のブロック壁の上端には、請求項1〜5記載のいずれか記載の板状ブロックが、該板状ブロックの前壁と前記ブロック壁の前面との間に所定の距離を有するように配設されており、
    前記板状ブロックを前記ブロック壁の上端に配置した状態において、該板状ブロックの背面から突出した取付軸が前記打設部材内に埋まるように前記打設部材が設けられており、
    前記打設部材が、コンクリートである
    ことを特徴とする請求項6記載の階段状構造物。
  8. 前記板状ブロックの前壁と前記ブロック壁の前面との間には、
    照明部材が設けられており、
    該照明部材は、
    板状ブロックの正面視において、該照明部材が視認し得ないように配置されている
    ことを特徴とする請求項7記載の階段状構造物。

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