JP3216400U - 乳幼児用スリング - Google Patents

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Abstract

【課題】乳幼児を前抱っこするときに、抱っこする腕の負担を軽減するように吊支し分散する乳幼児用スリングを提供する。【解決手段】幅広のベルト1の端部に長さ調節が自在なアジャスター付きのバックル5を備えてリング状に連結したベルト1の中途に、装着時に略V字状のねじれ部2を形成したメビウスの輪とした構成の乳幼児用スリングである。ベルト1の手の当接個所に手のはずれや抜け落ちを予防するための安定構造を設けている。リング状に連結したベルト1を肩に回して装着し、乳幼児を抱いた腕の手をベルト1の略V字状のねじり部2の内側に当接して吊支する。幅広のベルト1の幅広面が身体に面接触して、抱いた腕にかかる乳幼児の体重負荷をベルト1で吊支し分散して支持できる。【選択図】図1

Description

本考案は、乳児や幼児を前抱っこするときに肩に掛けて使用する乳幼児用スリングである。
本考案の乳幼児用スリングは、乳幼児を片腕で抱っこしたとき、抱っこ荷重に対して瞬時にその手や腕のアシストをして、安全安心に乳幼児の抱っこを維持し、何時でも抱っこから安全に降ろすことができるシンプルな構成の乳幼児用スリングを提供することを目的とする。
親が乳幼児を抱っこするかたちは、国際的には国ごとの歴史や文化で異なり、乳幼児を身体の前側に抱っこする(前抱っこ)形態や背中におんぶする形態などがある。
そして、その形態に合わせて抱っこ紐やスリングが開発され発展してきている。
乳幼児を身体の前側に抱っこする形態の中では、乳児や幼児を前抱っこするときに、肩に掛けて、前抱っこを楽にできる基本的な構成のスリングというアイテムがある。
スリングの一形態は、乳幼児を前抱っこするときに肩に回して掛けて使用するリング状の幅広の布帯で、下方部の布幅を広げて袋状部にし、そこに乳幼児のお尻を入れて前に抱き、スリングに乳幼児を入れて吊って上部を肩に回して掛けて、前抱っこするアイテムである。
スリングの他の形態は、右腕又は左腕で、乳幼児を前抱っこし、抱っこした腕を肩に吊ったスリングに掛けることで補助アシストするものがある。
このようなスリングの基本的形態を踏まえ、乳幼児を前抱っこするときに肩に掛けて使用する乳幼児用スリングで、補助アシストを主とするものの先例には次のような特許文献1〜特許文献5がある。
「抱っこバンド」 実公昭35−021967号公報 「幼児用抱っこ紐」 実登第3162494号公報 「乳幼児用前抱きベルト」 実開平1−092863号公報 「乳児用抱っこ補助具(ベビーキャリア)」特開2006−341080号公報 「抱っこアシスト用具とその使用方法」 特開2009−045423号公報
従来前掲の各種の乳幼児用スリングは、乳幼児を前抱っこするときに肩に掛けて使用する構造形態で共通する面がある。
但し、夫々の形態は、より装着の容易性を高めたり、抱く人の負担の軽減化に向けての異なる構成を案出している。
特許文献1「抱っこバンド」は、端部に長さ調節が自在な連結具を備え、リング状に連結する紐が記載され、赤ちゃんを抱く腕の手を紐に掛けて、支持アシストする抱っこバンドである。
紐を用いて肩にかけて抱っこのアシストをする構成であるが、細い紐を使用しているために、軽量でコンパクトであるが、比較的細い紐であるので中途に肩当てや手の甲当てを備えている。
特許文献2「幼児用抱っこ紐」は、肩掛け紐体、吊り手、肩当て、長さ調節機能付き分離結合用留め具より構成されている。
乳幼児を載せる幼児固定用紐体を備えている。
特許文献3「乳幼児用前抱きベルト」は、リング状ベルトに腕支持部を設けた構成で、乳幼児の股間にベルトを位置させて支持するものである。
特許文献4「乳児用抱っこ補助具」は、リング状になる帯部の一端付近に抱く者の手部や前腕にはめることができる構造の固定部を設けた構成である。
固定部は手のひらを差し込む形状である。
特許文献5「抱っこアシスト用具とその使用方法」は、着用者の肩部に当てる支持部と、着用者が片腕に乳幼児を抱っこした状態にて当該片腕で把持する把持部とを形成した紐状体である。
特許文献1は、細い紐であるがゆえに、紐が身体に接触する面積が少ないので紐がよじれたりするので、短時間の抱っこのアシストにはある程度適しているが、安定性が弱く長い時間のアシストには適しない。
細い紐は、背中や脇腹に当たって摺れる。肩当てや手の甲当ては、定位置に正しく当接させるのに手間がかかり、装着の必要動作が多くなって使い勝手に問題があった。
特許文献2は、乳幼児を載せる幼児固定用紐体を設けているので、抱く人の負担は軽減するが若干複雑で、装着に手間取る。
特許文献3は、腕支持部を設けたので、片方の腕の安定性をよくするが、その腕の手首に続く辺りに幼児の股間を載せる構成であるので、手首辺りに体重がかかる。
幼児を抱くときは、屈折した肱辺りに幼児の体重を載せると肩から垂直方向で、ある程度保てるが、手首辺りに体重がかかると、手首辺りの負担が大きくなる課題がある。
特許文献4は、同じく、幼児を載せたスリングの一面に手の固定部を設けたものである。固定部は、接続器の個所に設けられる。固定部に入れられた手は、容易には外せないので、転倒などの不測の事態に若干の不安がある。
特許文献5は、抱っこした腕への負荷をアシストするもので、抱っこした腕の手で肩から回した紐である把持部を握って、負荷を分散するものである。
把持部を握っただけなので握りを離すのも容易だが、握ぎり続けることがたいへんで、そこが課題でもある。
本考案は、これらの開示技術を基礎として改良したもので、廉価にでき、構造も単純で、乳幼児を前抱っこするときに瞬時に肩に掛けて容易に安全にアシストできるものを案出したものである。
本考案の乳幼児用スリングは、まず乳幼児を片腕で前抱っこする形態で、抱っこした腕への体重負荷をアシストすることに特化した構成で、比較的長時間でも片手抱っこできるようにアシストすることを課題としたものである。
アシストするスリングは、抱っこした腕を吊り支えてアシストする形態で、可及的に簡易単純な構成で、使いやすい構成にすることが課題である。
乳幼児用スリングは、乳幼児を抱っこした腕が疲れないようにその腕のみを支持する構成は、余分な吊紐や幼児の載せ台や複数のスリングを設けることなく、手の差込みが容易で、差し込んだ手が安定し、かつ抜出しやすくすることを課題とする。
スリングを構成するベルトは、適度に身体に接して、安定した前抱っこができることも課題である。
本考案は、前記課題を解決するため、幅広のベルトの端部に長さ調節が自在なアジャスター付きのバックルを備えてリング状に連結したベルトの中途に、ねじれ部を形成したメビウスの輪としたことを特徴とする乳幼児用スリングを提案する。
前記リング状に連結したベルトを肩に回して乳幼児を抱いた腕の手を前記ベルトのねじり部内側に当接して吊支することにより、幅広のベルトの幅広面が身体に面接触して、抱いた腕にかかる乳幼児の体重負荷をベルトで吊支し、ベルトに分散して支持するものである。
本考案の乳幼児用スリングは、アジャスター付きのバックル(長さ調節機能付き留め具)で、長さを調節自在にできる一本の輪のスリングであることが特徴のひとつである。
その一本の輪は、メビウスの輪であることも特徴のひとつである。
メビウスの輪は、スリングを形成するベルトの片方の端を180度ひねり、他方の端に連結した曲面である。
スリングの中途にねじれ部を形成したかたちになり、ねじれ部は、ひねる方向(時計回りと反時計回り)により、右手系と左手系の2種が存在することになる。
抱っこする腕により、スリングの肩掛け方向によって、ねじれ部は身体の前面の右寄り位置か左寄り位置に形成される。
前記ベルトのねじれ部は、装着時に脇腹辺りに略V字状のねじれ部となり、そのねじれ部が乳幼児を抱いた腕の手の当接吊支個所とする。
ねじれ部は、スリングを身体に装着した時には、略V字状に折り返される個所になり、乳幼児をかかえた腕の手を差し込む間隙を形成する。
そしてねじれ部の位置は、乳幼児をかかえた腕がその肱を略90度に屈折させたときの手の位置辺りになる。
ねじれ部を形成すると、ねじれ部を形成する幅広のベルトは、背中から横腹に面接触し、ねじれ折り返して、また腹部表面に面接触する。
つまり、幅広ベルトは、身体の全周に渡って平坦に面接触する形態になる。
ねじれ部を入れないと、幅広ベルトはよじれて、身体から浮く部分ができ、ベルトが揺れ動ごく隙ができ、安定度は低下する。
幅広のベルトとねじれ部の組み合わせで、シンプルな構成で、安定したアシストができるスリングとなっている。
その他、さらに安堵安心のためには、ねじれ部に差し込む手を意識的に安定する構造や無意識でも維持安定できる安定構造も提案する。
安定構造とは、前抱っこした腕の手を略V字状のねじれ部から不測に逸脱することがないような、少しでも係止する構造である。
その安定構造は、前記ベルトの装着時にV字状になるねじれ部を手の当接吊支個所とし、当接個所に不滑粗面、リング、切欠き等を設けたものである。
当接する手の安定構造は、これらの構成以外にも設計変更が可能である。
このように、幅広のベルトの端部に長さ調節が自在なアジャスター付きのバックルを備えてリング状に連結したベルトの中途に、ねじれ部を入れたメビウスの輪とし、乳幼児を抱いた腕の手をねじれ部内側に当接して支持することにより、幅広のベルトの幅広面が身体に面接触して、抱いた腕の負荷を吊支分散して支持する乳幼児用スリングとなっている。
本考案では、均等幅の幅広のベルトを用いている。
均等な幅のベルトは、変形のベルトよりは、製造上、保管上、価格上、たいへん有利な素材である。
前記ベルトは、その素材を伸縮性のある編地や織地であるもの、或いは積層生地で、薄いネオプレンゴムに伸縮ジャージ生地を貼り合わせた素材、そのほか、デザイン性の高いネクタイ生地素材などが採用される。
本考案の乳幼児用スリングは、それ自体に乳幼児を乗せることはできなくはないが、通常はスリング自体には直接には乳幼児を乗せるのではなく、乳幼児を載せて抱いた腕を支える使用形態になる。
本考案は前記の構成であり、次の技術的効果がある。
(1)本考案の乳幼児用スリングは、構造が単純で、乳幼児を前抱っこするときに、単に肩に掛けるだけで瞬時にセットでき、容易に安全にアシストできる。
誰にでも簡単に迅速に装着できる。
(2)本考案の乳幼児用スリングは、片手で乳幼児を前抱っこし、その腕をスリングに差し込むという動作で、前抱っこが安定するもので、必要動作が極めて少なく、かつ吊支動作も単純化される。
前抱っこした状態で、片手でも瞬時の装着ができ、スリング装着の煩わしさがないので、はじめての装着でも簡単にでき、瞬時のアシストを受けられる。
(3)乳幼児用スリングにおいて、スリングを装着し、幼児を片腕で前抱っこをして、手をスリングのベルトのねじれ部に差し込むだけで、乳幼児の体重を受ける腕の先端である手がベルトでアシストされ、乳幼児の体重をベルトに吊支し、分散し、楽に片手抱っこが維持できる。
(4)本考案の乳幼児用スリングは、部品点数が少なく、構造も簡易で、低廉な製造費が可能で、コストパフォーマンスが高い。
図1は本考案に係る乳幼児用スリングの実施例1であって、全体の斜視図である。 図2は実施例1に示す乳幼児用スリングを肩に掛けて使用する準備をした状態の図面代用写真である。 図3は、乳幼児用スリングの異なる実施例2の斜視図である。図3の実施例2には、使用時に差し込んだ手を少しでも係止する安定構造を設けている。 図4は、実施例1又は実施例2に示す乳幼児用スリングの使用例の図面代用写真である。左側写真は乳幼児用スリングを装着した状態、右側写真は乳幼児を前抱っこしてからスリングに手を通した前抱っこ状態を示している。スリングは、乳幼児の太ももの外側にある。
図5は、本考案に係る乳幼児用スリングの異なる実施例3の斜視図である。 図6は、本考案に係る乳幼児用スリングに取り付ける架橋リングの部分斜視図である。
図7は同じく乳幼児用スリングに取り付ける平行リングの部分斜視図である。 図8は、乳幼児用スリングの異なる使用例の図面代用写真であって、長時間前抱っこする場合に、幼児の足を自由にして前抱っこするときにできる使用例である。図4の使用例とは異なって、手のひらに幼児を載せている形態になる。より深く、しっかり抱ける使用例になる。
本考案に係る乳幼児用スリングの最良形態のひとつである実施例について説明する。
図1は本考案に係る乳幼児用スリングの実施例1を示す斜視図である。
図2は、実施例1の使用状態を示すもので、前抱っこする前の装着状態の説明写真である。
実施例1は、幅広のベルト1の端部に長さ調節が自在なアジャスター6付きのバックル5を備えてリング状に連結したベルト1の中途に、折り返したねじれ部2を形成したメビウスの輪としたことを特徴とする乳幼児用スリングである。
アジャスター6付きのバックル5(長さ調節機能付き留め具)で、長さを調節自在にできる輪で、一本の幅広ベルト1を輪としたスリングであることが特徴のひとつである。
着脱式のバックル5は、着脱自在に雌部50と雄部51とで構成され、雄部51にアジャスター6が設けられていて、ベルト1の端部3は雌部50に連結され、ベルト1の端部4は、雄部51のアジャスター6に連結されている。
ベルト1をバックル50でリング状に連結され、ベルト1の端部4を持って伸縮でき、スリングの輪径(リング径)の大きさを調整できる構成である。
バックル雌部50とバックル雄部51は、対応正位置でのみ連結する。
そのためスリングにねじれ部2を形成するためアジャスター6にベルト1の端部4を差し込むときに180度ひねり、アジャスター6に取り付けている。
バックル雌部50とバックル雄部51とを対応正位置で接続してリング状にすると、自ずとねじれ部2が形成される。
装着時は、図2のように、脇腹辺りに、略V字状のねじれ部2が形成される。
なお、バックル5は、表裏対応型でバックル雌部50に対してバックル雄部51を裏返しても連結できるものもあるので、そのバックル5を採用したときは、バックル雄部51を差し込むときにメビウスの輪になるように表裏一回転させて差し込み連結してメビウスの輪を形成することができる。
収納折り畳みは、バックル5が対応正位置でのみ連結する構成や、バックル5の差し込み方向を変えてメビウスの輪を形成する構成であっても、バックル5を外せばメビウスの輪は解かれるので、平坦に折り畳んで収納できる。
ねじれ部2を形成したメビウスの輪は、スリングを形成するベルト1の片方の端を180度ひねっており、他方の端に連結し、ベルトの表裏が連続する曲面を形成する。
ベルトの表面Sと裏面Bは、ねじれによって連結される。
ねじれ部2は、ひねる方向(時計回りと反時計回り)により、右手系と左手系の2種が存在することになる。
装着時において、ねじれ部2は、右手系と左手系のそれぞれに、左右のいずれかの脇腹付近に略V字状に折り返される個所になる。
左右のいずれかの脇腹付近に形成されるV字状に折り返されるねじれ部2は、乳幼児をかかえた腕の手を差し込む間隙20を形成する。
つまり、抱っこする腕により、スリングの肩掛け方向によって、ねじれ部2は身体の前面の右寄り位置か左寄り位置に形成される。
そしてねじれ部2の位置は、乳幼児をかかえた腕がその肱を略90度に屈折させたときの手の位置辺りになる。
抱っこする人に合わせてスリングの輪径(リング径)の大きさを調整した後は、抱いた腕の手を差し込む略V字状のねじれ部2を脇腹辺りに形成する。
抱っこする人は、スリングを掛けると、ほぼ同じ個所に略V字状のねじれ部2を形成するので、ほぼ同じ位置に折癖が自然につく。
実施例1の乳幼児用スリングは、スリングのベルト1を左肩に掛けて、右脇腹に回して、右脇腹に略V字状のねじれ部2を位置させて使用され、左腕で乳幼児を前抱っこする形態で、抱っこした左腕の手を、手の甲を前側にして略V字状のねじれ部2の隙間20に差し込み、左腕を吊るかたちになって、片手で前抱っこを維持することができる。
このとき、ベルト1は、身体の全周に渡って幅広面を接触させて肩から反対側の脇腹にわたって囲繞するスリングとなっている。
メビウスの輪にしないときは、ベルト1は、よじれる個所が生じ(脇の下あたりの個所でベルトが縦になってしまう)、身体に面接触できない個所が生じ、吊支に違和感が生じるし、ベルト1が安定しない。
ねじれ部2を形成すると、ねじれ部2を形成する幅広のベルト1は、背中から脇腹(横腹)に面接触し、略V字状にねじれ折り返して、また腹部表面に面接触する。
つまり、幅広ベルト1は、図2の代用写真のように、肩、背中、脇腹の身体の全周に渡って平坦に面接触する形態になる。
ねじれ部2を入れないと、幅広ベルト2はよじれて、身体から浮く部分ができ、ベルト2が揺れ動ごく隙ができ、安定度は低下する。
幅広のベルト1にねじれ部2を形成してリング状に連結するシンプルな構成で、安定したアシストができる乳幼児用スリングとなっている。
幅広のベルト1は、本革、合皮(ポリビニールクロライド)、アクリル、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、木綿、ほか材質を問わないが、生地としては好ましくは、編地(編物)や織地(織物)のベルトがよい。
アクリル繊維やナイロン繊維、ポリエステル繊維等の太目の糸を編み込んだテープ状の平ベルトが好ましい。
素材によって使い勝手や感触が変わるので、若干の伸縮があり、身体への接触もやさしい素材での編地や織地が選択される。
本考案の実施例1、実施例3では、ポリプロピレンの織込地で作成した5cm幅のベルトを使用して作成した。
ベルト幅は、4cm〜7cm位が好ましい。
均等な幅のベルトは、テープ状のベルト素材製品を利用でき、加工や変形必要がないので異形のベルトよりは、製造上、保管上、たいへん有利な素材である。
図3に示す実施例2の素材は、積層生地ベルト1で、3mmの薄いネオプレンゴムに伸縮ジャージ生地を貼り合わせた積層生地で作成した幅5cmのベルトである。
この積層生地は、図3のようにベルト1のねじれ部2を手の当接個所としたときにクッション性があり、後述する当接個所の対面ベルト部分に切欠き72を設ける構成などには適している。
切欠き72の切断面を熱処理や縫製処理すると十分な強度や耐久性が得られる。
本考案のベルト1の素材は、デザイン性の高いネクタイ生地素材などを採用してもよい。ネクタイ生地には強度の要請に叶う丈夫な編物や織物がある。
ネクタイ生地は、男性が乳幼児を前抱っこすることを想定するときなど、スリングとしてファッション性を求められるときは、考慮参考にできる生地デザインがある。
男性用のスリングとしての商品価値も創出できる。
もとより、ベルト1は乳幼児を抱いた腕をアシストするので、その安全性は乳幼児の体重と腕の重さの数倍の耐荷重性が要請される。
いずれの素材を選択する場合でも、全ての部材で少なくとも耐荷重80Kg以上は要請される。
さらに、幅広のベルト1には、吊支した手を意識的、無意識的に安定させる安定構造も提案する。
本考案のスリングを身に着け、乳幼児を前抱っこして、略V字状のねじれ部2に抱いた腕の手を差し込み係止すれば、安全に乳幼児を前抱っこで維持でき、手の抜き差しも容易にできるが、さらに差し込んだ手が意識的、無意識的に安定できる構造の存在は、心理的にも安心上の効果がある。
本考案ではベルト1のねじれ部2は、装着時に脇腹辺りに略V字状のねじれ部2となり、そのねじれ部2が乳幼児を抱いた腕の手の当接吊支個所となるが、その当接個所に手を係止する安定構造を設けている。
図3、図5、図6、図7に示すものは、差し込んだ手の安定構造を示すものでもある。
安定構造は、略V字状のねじれ部2に手を差し込みやすくて、差し込んだ後は係止して安定し、かつ咄嗟のときに抜き出しやすい構造が、安全を保障する構造になる。
しかも、その安定構造は、幅広のベルト1の幅を超えることはない構成である。
本考案の乳幼児用スリングは、コンパクトに折畳めて、携帯が容易でかさばらず、使用時にはすぐに取り出せて、肩に回すだけですぐに装着できるようにシンプルに構成している特徴があり、この構成と整合する必要がある。
図3は、安定構造を設けた実施例2の斜視図である。
差し込みやすく抜け出しやすいその構成の一例は、図3のように前記ベルト1のねじれ部2を手の当接個所とし、当接個所であるねじり部内側ベルト面に不滑粗面71を形成したもの、同じく図3のように前記ベルト1のねじれ部2を手の当接個所とし、当接個所の対面ベルト部分に手が差し込める大きさの切欠き72を設けたものを提案する。
不滑粗面71と切欠き72は、夫々単独で設けても良い。
不滑粗面71は、不測にも手が滑り抜け出ることを防止するために、ゴム粗面を付着などして形成する。
若干の摩擦でも感触で手の滑りを直観できるので、不測の抜け出しを防止できる。
切欠き72は、ベルト1の一部中央に縦長の切れ目を入れたもので、その切欠き72の左右に、立ち起こせる右片72aと左片72aを形成したものである。
右片か左片を起こすことで手を差し込める小径のリングを形成できる。
ベルト部分に手が差し込める大きさの切欠き72を設けたものは、切欠き72に手を差し込み、その手の安定をはかるか、さらには切欠き72で分割された右片72aか左片72aかを意識的に握り込んで、手が外れることがないようにすることもできる。
切欠き72の形成は、比較的容易であるので製造上も低コストでできる。
次に実施例1・2の使用について装着状態に基づき説明する。
図4は、実施例1又は実施例2に示す乳幼児用スリングの使用例の図面代用写真である。
図4の左側写真は、幼児を抱っこしていないで乳幼児用スリングを装着した状態を示している。
そして図2で説明した乳幼児用スリングを装着した状態において、抱っこを想定した手を差し入れた状態を側面から見た写真でもある。
右側写真は乳幼児を前抱っこしてからスリングに手を通した抱っこ状態を示している。
スリングのベルト1は、大人の肩を回って乳幼児の太ももの外側にある。
腕が幼児の載せ台の役割をはたして前抱っこし、その腕の手がベルト1に吊支されている。
図8は、比較的長時間前抱っこする場合のスリングの使用例であり、乳幼児の太ももへの圧迫を少し軽減し、抱っこした幼児の足を少し自由に解放するためにスリングを片足の内側に回した形態である。
なお、着脱式のバックル5があるので、図4の使用例から、図8の使用例に、幼児を抱いたままで、バックル5の差し直しで相互に容易に変更ができる。
図5は、本考案に係る乳幼児用スリングの異なる実施例3の斜視図である。
実施例3は、アジャスター6とバックル5で長さ調節自在にリング状のスリングを形成するベルト1の片方の端を180度ひねり、他方の端に連結した表裏が連続する曲面に形成したねじれ部2を略V字状部として折り返して、その略V字状のねじれ部2を抱っこした腕の手の当接個所とし、その当接個所にリング70を設けたものである。
リング70は、ベルトの装着時に形成される略V字状のねじり部内側ベルト面に手を通す径のリングを付設した構成である。
リング70は、そこに抱っこした腕の手を差し込むと、その手を支持し、その手の当接を安定させる構造となっている。
意識的にリング70を手のひらで握ることでしっかり腕を横に維持できるし、意識的に握らなくても、ベルト1が身体全周に面接触していて、略V字状のねじれ部2に手が入って挟まるかたちであるので、不意の抜け落ちを防止できるし、不測にも抜け出ることもない。
図中71は、ベルト1が滑りやすい素材である場合に形成される手の甲をすべらないように支持する不滑粗面である。
なお、リング70があることにより、リング70内に左右からの加圧で反応する超荷重警報装置を挟着してスリングに吊支荷重をかけて安全性を確認することもできる。
製品検査の際に、乳幼児用スリングの耐荷重を保証するために利用できる構成である。
本考案の乳幼児用スリングは、乳幼児を抱いて人混みの中や夜間にも移動するものであるので、より安全性を高めるために、実施例3ではIoT発信機8(IoTデバイス)をバックル5に付設し、IoT発信機8のカバーに他者が気付きやすいようにLEDライト81を設けて点滅させ、前方から照明がきた時に反射する反射面82を設け、幼児を抱いていることを示すマーク83などの注意喚起の機能を付加したものを示している。
IoT発信機8を設けないときは、バックル5やベルト1の表面に、LEDライト81、反射面82を設けて、夕暮時や夜の暗い時間帯、夜の路上、映画館など、周囲の第三者に幼児を抱っこしていることを気付かせることができる。
図示実施例3のようにIoT発信機8を着脱自在な部品、或いはバックル5に付設した乳幼児用スリングでは、装着状態や位置情報を遠隔地からチェックすることができる。
インターネットに接続することで、装着状態が長時間に及ぶ場合は注意報を出すとかも可能である。
前記バックル5又は前記ベルト1に、少なくともIoT発信機8(IoTデバイス)、LEDライト81、反射面82のいずれかを設けることが好ましい。
図6は、ベルト1にスライダー73aとスライダー73bに∩状に架橋したベルトを設けて架橋リング73を形成したもので、図5に示した前記ベルトのねじれ部2を手の当接個所とし、当接個所にリング70を設けたものの変形例である。
架橋リング73として使用しない場合は延伸してベルト1に平らに接する。
架橋リング73は、略V字状のねじれ部2に位置させて使用する。
図7は、ベルト1にスライダー74aを取り付け、スライダー74aに面ファスナー75で連結する平行リング74を付設したものである。
前記記載の当接個所にリング70を設けたものの変形例である。
面ファスナー75は、平行リング74の大きさを調節する。
平行リング74は、ベルトの長手方向と開口方向が平行であるので、手を差し込むときは少しひねって入れる。
若干差し込みにくく抜きにくい構成になるが、不測の抜け落ちを防止するし、心理的に安心感がある。
このように、実施例1〜実施例3の乳幼児用スリングは、幅広のベルト1の端部に長さ調節が自在なアジャスター6付きのバックル5を備えてリング状に連結したベルト1の中途に、ねじれ部2を入れたメビウスの輪とし、乳幼児を抱いた腕の手をねじれ部2内側に当接して支持することにより、幅広のベルト1の幅広面が身体に面接触して、抱いた腕の負荷を吊支し分散して支持する乳幼児用スリングとなっている。
実施例2、実施例3は、ねじれ部2に差し込んだ手の安定構造を加えて設けたものであり、一本のベルト1の内側である当接個所に不滑粗面71、リング70、架橋リング73、平行リング74、のいずれかを設け、或いはベルト1の一部中央に切欠き72を穿設加工したものである。
ベルト1の内側にある手の安定構造は、嵩張らず、目立たず、かつ単純かつ有用な構造で、スリングのシンプルなデザイン性も損ねない。
本考案の実施例は、4Cm〜7Cmの幅広の均等幅のベルトを用いてスリングをアジャスター付のバックルにメビウスの輪のように180度ひねって取り付け、装着時において略V字状のねじれ部2が脇腹辺りの位置に形成されるようにしたものである。
実施例に示した乳幼児用スリングは、いずれも均等な幅のベルト1を使用している。
そしてその均等幅のベルト1とアジャスター6付きのバックル5のみからなるので、部品点数は少なく低廉に作成できる。
さらに図5,図6,図7の安定構造もベルト1の幅内の構成であるので、数回折るだけでコンパクトに折り畳みでき、保管や輸送にも有利である。
図5に示すリング70の変形例である図6,図7のリングの構成も、乳幼児用スリングの中途にねじれ部2を形成し、スリングを形成するベルト1の幅内でねじれ部2に手の安定構造を備えることで、安全な前抱っこのアシストができ、携帯性もあるスリングを提供できる。
以上の実施例は、あくまで一例であって、その全体デザインや素材は前記記載の実施例に限定されるものではない。
抱っこ用のアイテムは、常備携帯しておいて、使用するときに素早く取り出して肩に回してすぐに安全に抱っこをアシストできることが要請されるが、本考案の実施例はコンパクトに折り畳むことができ、取り出す時も一振りで輪になり、肩に回すだけであるので装着も極めて迅速容易にできる。
乳幼児を片手抱っこして、その腕の手をスリングに差し込むだけで、腕のアシストができ、安全な前抱っこをすることができる。
乳幼児連れて電車や公共交通機関を利用して移動するときや、乳幼児を連れてハイキングや買い物で移動するときなど、不意の抱っこの要請があっても、乳幼児用スリングを取出し肩に回してかけ、前抱っこして瞬時にその抱っこ腕をアシストできるので、使い勝手は秀逸である。
男性でも、乳幼児からの抱っこの要望を、すぐさまにファッショナブルに答えてあげることができる。
乳幼児の抱っこは、急に必要になることが多く、瞬時に対応できるものとして小さく携帯できる本考案の乳幼児用スリングは、きわめて実用的である。
(1) 乳幼児スリング
(2) ねじれ(安定構造)
(3) ベルト端部
(4) ベルト端部
(5) バックル
(50) バックルの雌部
(51) バックルの雄部
(6) アジャスター
(70) リング
(71) 不滑粗面
(72) 切欠き
(73a) スライダー
(73b) スライダー
(73) 架橋リング
(74) 平行リング
(74a) スライダー
(75) 面ファスナー
(8) IoT発信機
(81) LEDライト
(82) 反射面
(83) マーク
(10) ベルト裏面
(11) ベルト表面

Claims (5)

  1. 幅広のベルトの端部に長さ調節が自在なアジャスター付きのバックルを備えてリング状に連結したベルトの中途に、ねじれ部を形成したメビウスの輪とし、前記リング状に連結したベルトを肩に回して乳幼児を抱いた腕の手を前記ベルトのねじり部内側に当接して吊支することにより、幅広のベルトの幅広面が身体に面接触して、抱いた腕にかかる乳幼児の体重負荷をベルトに分散して支持することを特徴とする乳幼児用スリング。
  2. 前記ベルトのねじれ部は、装着時に脇腹辺りに略V字状のねじれ部となり、そのねじれ部を乳幼児を抱いた腕の手の当接吊支個所とし、その当接個所に当接する手の安定構造として不滑粗面を設けたことを特徴とする請求項1記載の乳幼児用スリング。
  3. 前記ベルトには、ベルトの装着時に形成される略V字状のねじり部内側ベルト面に安定構造として手を通す径のリングを付設したことを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれかに記載の乳幼児用スリング。
  4. 前記ベルトには、ベルトの装着時に形成される略V字状のねじり部に安定構造として切欠きを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の乳幼児用スリング。
  5. 前記ベルト又は前記バックルに、IoT発信機、LEDライト81、反射面82のいずれかを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の乳幼児用スリング。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210079797A (ko) * 2019-12-20 2021-06-30 디에스알 주식회사 뫼비우스 루프 형상의 슬링

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