JP3216295U - 太陽電池モジュール検査用遮光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池セルを破損させることなく太陽電池モジュール上に容易に遮光板を位置決めすることができる小型・軽量な太陽電池モジュール検査用遮光装置を提供する。【解決手段】太陽電池モジュールの劣化診断において、複数の太陽電池モジュール31を順次遮光する用途に用いられる太陽電池モジュール検査用遮光装置1であって、一端側に連結部を備えた操作棒と、被連結部において連結部に連結された遮光板20と、を有し、遮光板は、一辺の長さL1が、太陽電池モジュールのクラスタ35の配列方向の幅寸法に略等しい長さであり、他辺の長さL2が、遮光板による遮光操作によって、クラスタに設けられたバイパスダイオード34を含む経路へ発電電流を迂回させることが可能な遮光面積とする長さである矩形形状を有する。【選択図】図8

Description

本考案は、複数の太陽電池モジュールが直列に接続された太陽電池ストリングに負荷抵抗を接続し、負荷抵抗の両端に発生するストリング電圧を電圧計で測定することにより、複数の太陽電池モジュールのうちから劣化した太陽電池モジュールを判別する太陽電池モジュールの劣化診断において、複数の太陽電池モジュールから選択された1つの太陽電池モジュールを遮光する用途に用いられる太陽電池モジュール検査用遮光装置に関する。
近年、環境保護の観点からクリーンな自然エネルギーの一つとして太陽光を利用した太陽光発電システムが注目されている。太陽光発電システムは、インバータからなるパワーコンディショナ(電力変換装置:PCS)により、複数の太陽電池モジュールを商用電源などの電力系統と連系させた構成を有する。
一般に太陽光発電システムは、複数の太陽電池モジュールが電気的に直列に接続された太陽電池ストリングを一単位として、接続箱内で複数組の太陽電池ストリングが電気的に並列に接続され、これがパワーコンディショナに接続されて電力系統へ発電電力が出力されるよう構成されている。一方、それぞれの太陽電池モジュールは、その内部構成として、複数の太陽電池セル(発電素子)が電気的に直列に接続されたセルストリングとセルストリングを迂回する電流経路上に設けられたバイパスダイオード(BPD)とを含んで構成されるクラスタが複数(多くの市販製品では3個)電気的に直列に接続されて構成されている。
この種の太陽光発電システムにおいては、長期使用などにより太陽電池モジュールを構成するセルストリングやバイパスダイオードなどの構成部材が故障または機能劣化すると、太陽電池モジュールの出力電力が低下することになる。そのため、太陽電池モジュールの故障、機能劣化を検出する手段が必要とされている。
太陽電池モジュールの劣化を検出する手段として、例えば特許文献1に、太陽電池モジュールの劣化判別方法が開示されている。この太陽電池モジュール劣化判別方法においては、太陽電池ストリングを構成する複数の太陽電池モジュールを順次遮光し、それぞれの太陽電池モジュールについて非遮光時のストリング電圧と遮光時のストリング電圧との電圧差を算出し、その電圧差と基準値との比較に基づいて、劣化した太陽電池モジュールを判別するようにしている。
また、特許文献2には、特許文献1に開示された太陽電池モジュール劣化判別方法に使用可能な遮光板装置が開示されている。
この種の遮光板装置は、バイパスダイオードのオープン故障(電気的な導通がなくなる故障)を検査する際に必須のものである。太陽電池モジュールにバイパスダイオードのオープン故障があっても、セルストリングに劣化や影、表面汚れが無ければ発電電流はバイパスダイオードを流れないので、正常にセルストリングが発電している場合はバイパスダイオードのオープン故障の有無を発見することは困難である。そこで、遮光板によりクラスタ(セルストリング)の一部を遮光することで、バイパスダイオードがオープン故障しているクラスタのセルストリングに強制的に発電電流を流し、その経路上の遮光部分の太陽電池セルが抵抗体となって発熱に至る現象を、サーモカメラを使って検出することでバイパスダイオードのオープン故障を発見するようにしている。
特開2015−080399号公報 特開2017−220985号公報
しかし、上記特許文献2に開示された遮光板装置では、操作棒が、「遮光板本体よりも操作棒の長手方向に垂直な方向に突出する車輪」を有して構成されているため、必然的に遮光板の全荷重が車輪の太陽電池モジュール上に配置される狭小領域に加わることになり、その結果、太陽電池セルに高い応力が加えられて太陽電池セルが損傷する虞があるという問題点があった。特に、遮光板本体の剛性を向上させるために、遮光板本体を金属などの重い部材を含む構成とした場合には、太陽電池セルへの応力は一層大きくなる上、操作棒を長くして作業者から比較的遠い位置の太陽電池モジュールを遮光する場合に、その重量のために遮光板本体の位置決めも困難になる。
本考案は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、太陽電池セルを破損させることなく太陽電池モジュール上に容易に遮光板を位置決めすることができる小型・軽量な太陽電池モジュール検査用遮光装置を提供することにある。
本考案の太陽電池モジュール検査用遮光装置は、複数の太陽電池モジュールが直列に接続された太陽電池ストリングに負荷抵抗を接続し、前記負荷抵抗の両端に発生するストリング電圧を電圧計で測定することにより、複数の前記太陽電池モジュールのうちから劣化した太陽電池モジュールを判別する太陽電池モジュールの劣化診断において、複数の前記太陽電池モジュールを順次遮光する用途に用いられる太陽電池モジュール検査用遮光装置であって、一端側に連結部を備えた操作棒と、被連結部において前記連結部に連結された遮光板と、を有し、前記遮光板が、一辺の長さが、前記太陽電池モジュールのクラスタが配列される方向の幅寸法に略等しい長さであり、他辺の長さが、該遮光板による遮光操作によって、前記クラスタに設けられたバイパスダイオードを含む経路へ発電電流を迂回させることが可能な遮光面積とする長さとなる矩形形状であることを特徴とする。
本考案の太陽電池モジュール検査用遮光装置は、上記構成において、前記被連結部が、前記遮光板から突出する支柱と該支柱の上端に固定された係止板とを備え、前記連結部が、前記支柱を跨いで前記遮光板と前記係止板との間に差し込まれて該係止板を下方側から支持可能な一対の爪部を有し、前記支柱の横断面形状が、一辺の長さが一対の前記爪部の間隔よりも短く、対角線の長さが一対の前記爪部の間隔よりも長い正方形であるのが好ましい。
本考案によれば、遮光板を、太陽電池モジュールの劣化診断やバイパスダイオードのオープン故障の発見に必要な最小限の面積の矩形形状のものとして、太陽電池モジュール検査用遮光装置を小型・軽量化することができる。
したがって、本考案によれば、太陽電池セルを破損させることなく太陽電池モジュール上に容易に遮光板を位置決めすることができる小型・軽量な太陽電池モジュール検査用遮光装置を提供することができる。
本考案の一実施の形態である太陽電池モジュール検査用遮光装置を示す平面図である。 図1に示す太陽電池モジュール検査用遮光装置の側面図である。 (a)は図1に示す連結部の平面図であり、(b)は同側面図である。 図1に示す遮光板の分解斜視図である。 図1に示す被連結部の斜視図である。 太陽光発電システムの構成を示す説明図である。 図6に示す太陽電池モジュールの詳細を示す説明図である。 図7に示す太陽電池モジュールの一部を遮光板により遮光した状態を示す説明図である。 (a)はバイパスダイオードがオープン故障している太陽電池モジュールにおける非遮光状態での電流の流れを示す説明図であり、(b)はバイパスダイオードがオープン故障している太陽電池モジュールにおける遮光状態での電流の流れを示す説明図である。 クラスタの配列方向が奥行方向となるように配置された太陽電池モジュールの一部を遮光板により遮光した状態を示す説明図である。
以下、図面を参照して本考案をより具体的に例示説明する。
図1、図2に示す本考案の一実施の形態である太陽電池モジュール検査用遮光装置1(以下、「遮光装置1」という。)は、複数の太陽電池モジュールが直列に接続された太陽電池ストリングに負荷抵抗を接続し、負荷抵抗の両端に発生するストリング電圧を電圧計で測定することにより、複数の太陽電池モジュールのうちから劣化した太陽電池モジュールを判別する太陽電池モジュールの劣化診断において、複数の太陽電池モジュールを順次遮光する用途に用いられるものである。複数の太陽電池モジュールを遮光装置1により順次遮光しながら太陽電池モジュールの劣化診断を行うことで、劣化した太陽電池モジュールを判別することができるとともに、太陽電池モジュールの各クラスタに設けられたバイパスダイオードのオープン故障を検出することができる。
この遮光装置1は、操作棒10と、操作棒10の先端に連結された遮光板20とを有している。
操作棒10は、太陽電池モジュールの劣化診断の対象となる太陽電池ストリングを構成するそれぞれの太陽電池モジュール上の所定位置に遮光板20を設置することが可能な程度の長さを有する棒材であり、作業者は操作棒10を把持して遮光板20を太陽電池モジュールに設置する操作や遮光板20を他の太陽電池モジュールに移動させる操作を行うことができる。
本実施の形態においては、操作棒10は、鋼材や合成樹脂材料等により断面円形で真っ直ぐに延びる中空の棒状に形成された内側棒材10aの外側に、鋼材や合成樹脂材料等により内側棒材10aよりも大径の断面円形で真っ直ぐに延びる中空の棒状に形成された外側棒材10bを伸縮自在に組み合わせた長さ調整可能な構成とされている。図示する場合では、操作棒10は最大5mまで長さを長くすることができる。外側棒材10bの先端にはねじ込み式の固定部材10cが設けられ、この固定部材10cにより内側棒材10aを外側棒材10bに固定して操作棒10の長さを保持することができる。
なお、操作棒10は、長さ調整ができない構造のものであってもよい。また、操作棒10は、断面が円形で真っ直ぐに延びる中空の棒状のものに限らず、その断面形状は種々変更可能であり、また、中実の部材で構成されてもよく、さらに途中で曲がった形状であってもよい。
操作棒10は、その先端側(一端側)に連結部11を備えている。
図3に示すように、連結部11は一対の爪部11aを有している。それぞれの爪部11aは細長い鋼板等の板材により形成されており、その基端側部分において一対の細長い板材11bと一対のU字形金具11cとを用いて操作棒10の先端に固定されている。一対の爪部11aは、それぞれ操作棒10の長手方向に沿って延びるとともに互いに平行に配置されている。また、一対の爪部11aの先端は、上方に向けて傾斜するように折り曲げられている。詳細は図示しないが、一対の爪部11aの太陽電池モジュールの側に向けられる裏面には、パネル防護用の板状のクッション材が貼り付けられている。
なお、爪部11aと板材11bとの固定、及び、板材11bとU字形金具11cとの固定には、それぞれボルト12とナット13が用いられている。
遮光板20は、太陽光を透過させない不透明な発泡ポリエチレン製となっており、図1、図4に示すように、横方向の長さL1が縦方向の長さL2よりも長い横長の矩形形状(略長方形状)に形成されている。遮光板20は、太陽電池モジュール上に配置されることで、太陽電池モジュールを遮光することができる。なお、太陽電池モジュール31を遮光板20により遮光するとは、太陽電池モジュール31を遮光板20により覆って当該太陽電池モジュール31の遮光板20により覆われた領域に太陽光が当たらないようにすることを意味する。
詳細は図示しないが、遮光板20の太陽電池モジュールの側に向けられる裏面に、合成ゴム等で形成された滑り止め用のシートを貼り付けるようにしてもよい。この場合、滑り止め用のシートは、遮光板20の裏面の全体に貼り付けてもよいが、四つ角の部分と横方向中間における縁部分にのみ貼り付けるなど、その貼り付け領域ないし部分は種々変更可能である。
遮光板20の上面には、遮光板20を補強するための木製の補強板21が固定されている。補強板21は、横方向の長さが遮光板20と同等であるが縦方向の長さが遮光板20よりも短い長尺の板状に形成されており、図4に示すように、複数の両面テープ22を用いて遮光板20の縦方向の中央位置に固定されている。
平面視で遮光板20の中心に位置するように、補強板21の上面には被連結部23が固定されている。被連結部23は、遮光板20から突出する支柱23aと、支柱23aの上端に固定された係止板23bとを有している。本実施の形態では、支柱23aと係止板23bは、それぞれ木製となっている。
図4、図5に示すように、支柱23aは、横断面形状が正方形の柱状すなわち縦方向と横方向の両方の辺の長さが共にaで等しい柱状に形成されており、固定金具24を用いて補強板21の上面に固定されている。固定金具24は、フランジ部分24aと、フランジ部分24aの軸心から突出する木ネジ部24bとを有しており、フランジ部分24aが釘(不図示)によって補強板21に固定され、木ネジ部24bに支柱23aがネジ込まれることで、支柱23aを補強板21に固定している。
係止板23bは、縦方向と横方向の両方の辺の長さが共にbで等しい正方形の板状に形成されており、その中心を支柱23aの軸心に一致させて支柱23aの上端に釘(不図示)によって固定されている。
なお、係止板23bの遮光板20の側を向く裏面に、合成ゴム等で形成された滑り止め用のシートを貼り付けるようにしてもよい。
ここで、係止板23bの両辺の長さbは、支柱23aの両片の長さaよりも大きくなっている。また、支柱23aの両片の長さaは、図3(a)に示す操作棒10の連結部11を構成する一対の爪部11aの間隔Aよりも僅かに短く、支柱23aの横断面における対角線の長さは、一対の爪部11aの間隔Aよりも長くなっている。さらに、係止板23bの両片の長さbは、一対の爪部11aの間隔Aよりも長く、一対の爪部11aの板材11bから先端の折曲げ部分までの長さBよりも短くなっている。さらに、補強板21と係止板23bとの間の上下方向の間隔は、一対の爪部11aの厚みよりも広くなっており、連結部11の一対の爪部11aを挿通可能となっている。
このような構成により、図1、図2に示すように、一対の爪部11aを、支柱23aを跨ぐように遮光板20と係止板23bとの間に差し込み、一対の爪部11aにより係止板23bを下方側から支持することで、遮光板20の被連結部23を操作棒10の先端に設けられた連結部11に着脱自在に連結させることができる。このとき、支柱23aの両片の長さaは一対の爪部11aの間隔Aよりも僅かに短く、また、支柱23aの横断面における対角線の長さが一対の爪部11aの間隔Aよりも長くなっているので、遮光板20は、支柱23aを中心として回転することなく、操作棒10に対して所定の姿勢に保持される。さらに、一対の爪部11aの先端に折曲げ部分が設けられているので、それぞれの爪部11aが係止板23bに引っ掛かることにより、遮光板20が操作棒10の先端から脱落することが防止される。
次に、太陽電池ストリングを構成する複数の太陽電池モジュールのうちから劣化した太陽電池モジュールを判別する太陽電池モジュールの劣化診断における遮光装置1の使用方法について説明する。
図6に示すように、太陽電池モジュールの劣化診断の対象となる太陽電池ストリング30は、互いに直列に接続される複数の太陽電池モジュール31を有している。図示する場合では、太陽電池ストリング30は、横方向に並べて配置された8つの太陽電池モジュール31を有している。
なお、太陽光発電システム40は、複数の太陽電池ストリング30が接続箱41の内部で電気的に並列に接続され、これらがインバータからなるパワーコンディショナ(電力変換装置:PCS)42に接続されて電力系統へ発電電力が出力されるよう構成されている。図示する場合では、太陽光発電システム40は、4つの太陽電池ストリング30が縦方向に複数段に重ねて配置された構成とされている。接続箱41は、それぞれの太陽電池ストリング30に対応した4つの断路器41aと、それぞれの断路器41aに対応した逆流防止用ダイオード41bとを有している。パワーコンディショナ42は、発電された直流の発電電流を交流に変換して電力系統に出力するとともに、全ての太陽電池ストリング30の発電電力を最大にするようにMPPT(Maximum Power Point Tracking)方式により電圧を制御する。
図7に示すように、太陽電池ストリング30を構成する太陽電池モジュール31は、その内部構成として、それぞれ10個の太陽電池セル(発電素子)32が5個ずつ2列に並べて配置されるとともに電気的に直列に接続されたセルストリング33と、セルストリング33を迂回する電流経路上に設けられたバイパスダイオード(BPD)34と、を含んで構成される3つのクラスタ35を有し、それぞれのクラスタ35が互いに電気的に直列に接続された構成となっている。
バイパスダイオード34は、影や故障等によって、セルストリング33に不均一に太陽光が照射されるなどして、クラスタ35内のセルストリング33の発電量が相対的に低下した部分の両端電圧が同じクラスタ35内のセルストリング33の正常に発電している部分によって発生した発電電圧より高くなってバイパスダイオード34の順方電圧に等しくなったときに作動し、セルストリング33を迂回するように発電電流をバイパスさせて、セルストリング33にホットスポットが発生することを回避するためのものである。したがって、正常な太陽電池モジュール31の全体に均一に太陽光が照射されると、各太陽電池セル32の発電によって生じる起電力の合計がバイパスダイオード34の順方向電圧以上となるので、図7中に太線で示すように、発電電流はバイパスダイオード34を通らずに各セルストリング33を順に流れる。
詳細は図示しないが、太陽電池モジュールの劣化診断においては、診断対象となる太陽電池ストリング30に断路器41aを介して診断装置が接続される。診断装置は、ある1つの太陽電池モジュール31の一部を遮光装置1によって遮光し、太陽電池モジュール31を遮光した遮光時においてセルストリング33が発生するストリング電圧と、太陽電池モジュール31を遮光しない非遮光時にセルストリング33が発生するストリング電圧との電圧差に基づいて、その太陽電池モジュール31の劣化の有無の診断を行うことができる。例えば遮光時と非遮光時におけるストリング電圧の差が規定の値であれば、診断装置は、太陽電池モジュール31が正常である(劣化していない)と判断し、遮光時と非遮光時におけるストリング電圧の差が規定の値よりも小さい場合には太陽電池モジュール31が劣化していると判断する。
この太陽電池モジュールの劣化診断においては、複数の太陽電池モジュール31を順次遮光する必要があるが、本考案の遮光装置1を用いることで、複数の太陽電池モジュール31を容易かつ確実に遮光することができる。
すなわち、図8に示すように、正常な太陽電池モジュール31の一部を遮光板20によって遮光した状態とすると、遮光板20で遮光された領域の太陽電池セル32が抵抗体となり、セルストリング33ないしクラスタ35が生じる起電力が低下し、この電圧降下が所定の順方向電圧以下となって、図8中に太線で示すように、他の太陽電池モジュール31によって発電された発電電流は、各セルストリング33を流れることなくバイパスダイオード34を流れることになる。これにより、診断装置を用いた上記診断が可能となる。
また、図9に示すように、あるクラスタ35のバイパスダイオード34がオープン故障している場合、太陽電池モジュール31を遮光しない非遮光状態では、太陽電池モジュール31のセルストリング33に劣化がなく、または太陽電池モジュール31に影がかからす表面汚れもない場合、図9(a)中に太線で示すように、発電電流は、バイパスダイオード34を通らずに各セルストリング33を順に流れるのでバイパスダイオード34のオープン故障の有無を発見することはできないが、遮光板20によって太陽電池モジュール31の一部を遮光することで、図9(b)中に太線で示すように、バイパスダイオード34がオープン故障しているクラスタ35のセルストリング33に強制的に発電電流を流して、バイパスダイオード34のオープン故障の有無を診断装置により検出することができる。すなわち、バイパスダイオード34がオープン故障しているクラスタ35のセルストリング33に強制的に発電電流が流されると、その経路上の遮光部分の太陽電池セル32が抵抗体となって発熱に至り、その発熱の現象を診断装置で検出することで、当該クラスタ35のバイパスダイオード34がオープン故障していることを検出することができる。
ここで、図8に示すように、本実施の形態の遮光装置1では、遮光板20は、その矩形形状の横方向の長さL1が、太陽電池モジュール31のクラスタ35が配列される方向(図9中において横方法)の幅寸法、すなわち各クラスタ35の短辺の幅寸法CL×クラスタ数に略等しい長さに設定されるとともに、その矩形形状の縦方向の長さL2が、遮光板20による遮光操作によって、各クラスタ35に設けられたバイパスダイオード34を含む経路へ発電電流を迂回させることが可能な遮光面積とする長さに設定されている。すなわち、遮光板20は、1つの太陽電池モジュール31の表面全体を覆う大きさないし形状ではなく、太陽電池モジュール31の劣化診断やバイパスダイオード34のオープン故障の検出に必要な最小限の面積を有する矩形形状に形成されている。
このように、本実施の形態の遮光装置1では、遮光板20を、太陽電池モジュール31の劣化診断やバイパスダイオード34のオープン故障の発見ないし検出に必要な最小限の面積の矩形形状のものとしたので、遮光装置1を小型・軽量化することができる。これにより、遮光装置1の操作を容易に行い得るようにして、太陽電池セル32を破損させることなく太陽電池モジュール31上に容易に遮光板20を位置決めすることができる。
特に、太陽電池ストリング30を縦方向に複数段設けた太陽光発電システム40においては、操作棒10を長くして作業者から離れた太陽電池ストリング30の太陽電池モジュール31上に遮光板20を配置する必要があるが、このような場合においても、小型・軽量化された遮光装置1により、当該太陽電池モジュール31上に容易に遮光板20を位置決めすることができる。
また、本実施の形態の遮光装置1では、遮光板20を発泡ポリエチレン製とし、補強板21及び被連結部23を木製とするとともに、連結部11を薄い板材で形成された一対の爪部11aを板材11bとU字形金具11cとにより操作棒10に固定した簡素な構成としたので、この遮光装置1を所定の剛性を保ちつつさらに小型・軽量化することができる。これにより、遮光装置1の操作をさらに容易に行い得るようにして、太陽電池セル32を破損させることなく太陽電池モジュール31上にさらに容易に遮光板20を位置決めすることができる。
さらに、上記の通り、本実施の形態の遮光装置1では、遮光板20を発泡ポリエチレン製とし、補強板21及び被連結部23を木製とするとともに、連結部11を薄い板材で形成された一対の爪部11aを板材11bとU字形金具11cとにより操作棒10に固定した簡素な構成としたので、遮光装置1の材料費を低減するとともに、その製造過程における各部材の加工を容易に行い得るようにして、この遮光装置1の製造コストを低減することができる。
さらに、本実施の形態の遮光装置1では、遮光板20に設けられる被連結部23を、遮光板20から突出する支柱23aと支柱23aの上端に固定された係止板23bとを備えた構成とし、操作棒10に設けられる連結部11を、支柱23aを跨いで遮光板20と係止板23bとの間に差し込まれて係止板23bを下方側から支持可能な一対の爪部11aを有する構成としたので、遮光板20に対する操作棒10の着脱を容易に行うことができる。これにより、太陽電池モジュール31上に遮光板20を配置した後、操作棒10が他の太陽電池モジュール31に影を生じさせないように遮光板20から取り外す作業、及び、遮光板20を次の太陽電池モジュール31上に移動させる際に操作棒10を再度遮光板20に連結させる作業を容易にして、この遮光装置1を用いた太陽電池モジュール31の遮光作業をより容易に行い得るようにすることができる。
また、被連結部23の支柱23aの横断面形状を、一辺の長さが一対の爪部11aの間隔Aよりも短く、対角線の長さが一対の爪部11aの間隔Aよりも長い正方形としたので、操作棒10に設けられた連結部11を、遮光板20の被連結部23に、当該遮光板20の縦方向及び横方向の何れの方向からも連結させることができる。したがって、例えば図10に示すように、クラスタ35の配列方向が作業者に対して奥行方向となるように配置された太陽電池モジュール31に遮光板20を配置する場合においては、操作棒10を横方向から遮光板20に連結することで遮光板20を操作棒10に縦向きに連結して、当該太陽電池モジュール31の全てのクラスタ35の一部を遮光するように遮光板20を容易に配置することができる。
このように、本実施の形態の遮光装置1では、作業者の立ち位置に対して太陽電池モジュール31を構成するクラスタ35の長辺が横方向/奥行方向のいずれであっても、遮光板20を、その配向を変えて容易に操作棒10に連結することができるようにして、種々の太陽電池モジュール31に対して、この遮光装置1を用いた遮光作業をより容易に行い得るようにすることができる。
このとき、支柱23aの対角線の長さは一対の爪部11aの間隔Aよりも長くされているので、支柱23aは一対の爪部11aの間で当該爪部11aによって回転が規制された状態となる。したがって、操作棒10の連結部11を中心として遮光板20が回転することを防止して、遮光装置1を用いた太陽電池モジュール31の遮光作業をより容易に行い得るようにすることができる。
本考案は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態では、操作棒10を遮光板20に着脱自在に連結する構成として、連結部11を一対の爪部11aを備えた構成とし、被連結部23を支柱23aと係止板23bとを備えた構成とした場合を示したが、操作棒10を遮光板20に着脱自在に連結することができる構成であれば、他の構成を採用することもできる。
また、前記実施の形態では、遮光板20を発泡ポリエチレン製のマットを所定の大きさに切断したものとしたが、これに限らず、例えば黒色に着色された合成樹脂板など、太陽光を透過させない不透明なものであれば、その材質等は種々変更可能である。
さらに、前記実施の形態では、本実施の形態の遮光装置1が用いられる太陽電池ストリング30を、横方向に並べて配置された8つの太陽電池モジュール31を備えた構成のものとし、当該太陽電池ストリング30を構成するそれぞれの太陽電池モジュール31を、それぞれ10個の太陽電池セル32を備えた3つのクラスタ35を有する構成のものとした場合を示しているが、これに限らず、本実施の形態の遮光装置1は、太陽電池モジュール31の数や、太陽電池モジュール31を構成するクラスタ35及び太陽電池セル32の数が相違する種々の太陽電池ストリング30に対して用いることも可能である。
さらに、前記実施の形態では、被連結部23を構成する支柱23aと係止板23bとを木製としたが、これに限らず、例えば金属製や合成樹脂材製のものとしてもよい。
1 太陽電池モジュール検査用遮光装置
10 操作棒
10a 内側棒材
10b 外側棒材
10c 固定部材
11 連結部
11a 爪部
11b 板材
11c U字形金具
12 ボルト
13 ナット
20 遮光板
21 補強板
22 両面テープ
23 被連結部
23a 支柱
23b 係止板
24 固定金具
24a フランジ部分
24b 木ネジ部
30 太陽電池ストリング
31 太陽電池モジュール
32 太陽電池セル
33 セルストリング
34 バイパスダイオード
35 クラスタ
40 太陽光発電システム
41 接続箱
41a 断続器
41b 逆流防止用ダイオード
42 パワーコンディショナ
L1 遮光板の横方向の長さ
L2 遮光板の縦方向の長さ
a 支柱の両辺の長さ
b 係止板の両辺の長さ
A 一対の爪部の間隔
B 一対の爪部の長さ
CL クラスタの短辺の幅寸法

Claims (2)

  1. 複数の太陽電池モジュールが直列に接続された太陽電池ストリングに負荷抵抗を接続し、前記負荷抵抗の両端に発生するストリング電圧を電圧計で測定することにより、複数の前記太陽電池モジュールのうちから劣化した太陽電池モジュールを判別する太陽電池モジュールの劣化診断において、複数の前記太陽電池モジュールを順次遮光する用途に用いられる太陽電池モジュール検査用遮光装置であって、
    一端側に連結部を備えた操作棒と、
    被連結部において前記連結部に連結された遮光板と、を有し、
    前記遮光板が、一辺の長さが、前記太陽電池モジュールのクラスタが配列される方向の幅寸法に略等しい長さであり、他辺の長さが、該遮光板による遮光操作によって、前記クラスタに設けられたバイパスダイオードを含む経路へ発電電流を迂回させることが可能な遮光面積とする長さとなる矩形形状であることを特徴とする太陽電池モジュール検査用遮光装置。
  2. 前記被連結部が、前記遮光板から突出する支柱と該支柱の上端に固定された係止板とを備え、
    前記連結部が、前記支柱を跨いで前記遮光板と前記係止板との間に差し込まれて該係止板を下方側から支持可能な一対の爪部を有し、
    前記支柱の横断面形状が、一辺の長さが一対の前記爪部の間隔よりも短く、対角線の長さが一対の前記爪部の間隔よりも長い正方形である、請求項1に記載の太陽電池モジュール検査用遮光装置。
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