JP3216116B2 - 有機塩素化合物の除去方法 - Google Patents

有機塩素化合物の除去方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、有機塩素化合物の除去方法に係
り、特に、トリクロロエチレン又はジクロロエチレンの
汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の汚染部位から
汚染物質を除去する有機塩素化合物の除去方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、トリクロロエチレンやジクロロエ
チレンの汚染物質で汚染された土壌又は地下水から、微
生物の分解活性を利用して汚染物質を除去するには、メ
タン酸化細菌、フェノール酸化細菌又はトルエン酸化細
菌を利用することが検討されてきた。
【0003】これら汚染物質を酸化分解する分解菌の分
解活性を発現するためには、メタン又はフェノール、窒
素源、りん源、及び酸素を含む気体又は液体を汚染部位
の地中に注入し、人為的に注入したこれらの分解菌、或
いは汚染部位の土壌中又は地下水中に土着的に存在する
分解菌を増殖させ、分解酵素を誘導させる必要があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メタン
酸化細菌の場合、可燃性ガスであるメタンを地中に吹き
込むことは危険であると共に、大気中に漏出するメタン
は地球の温暖化の一因になるという欠点がある。一方、
フェノール酸化細菌又はトルエン酸化細菌の場合、フェ
ノール又はトルエンを地中に注入するので、極微量の残
存があっても飲料水の飲適基準値を満たせなくなるとい
う欠点がある。
【0005】本発明のこのような事情に鑑みてなされた
もので、トリクロロエチレン又はジクロロエチレン等の
有機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下水等の
汚染部位から汚染物質を除去する有機塩素化合物の除去
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又
は地下水の汚染部位に、地上の培養槽で培養したアンモ
ニア酸化細菌を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア
酸化細菌とを接触させることを特徴とする。
【0007】また、本発明は前記目的を達成するため
に、機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下
汚染部位に、地上の培養槽で培養したアンモニア酸化
細菌及びそのアンモニア酸化細菌の増殖基質であるアン
モニア水溶液を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア
酸化細菌とを接触させることを特徴とする。
【0008】また、本発明は前記目的を達成するため
に、機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下
汚染部位に、アンモニア酸化細菌及びそのアンモニア
酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入し、
前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを好気性雰囲
気下で接触させ、次に、前記アンモニア酸化細菌及び前
記アンモニア水溶液の注入を停止すると共に、前記汚染
部位に脱窒細菌の栄養源を注入し、アンモニア酸化細菌
により生成されたアンモニア酸化生成物と脱窒細菌とを
嫌気性雰囲気下で接触させることを特徴とする
【0009】また、本発明は前記目的を達成するため
に、機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下
汚染部位に、アンモニア酸化細菌及びそのアンモニア
酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入し、
前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを溶存酸素濃
度1.5mg/l以下の微好気性雰囲気下で接触させる
ことを特徴とする。
【0010】また、本発明は前記目的を達成するため
に、機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又は地下
汚染部位に、アンモニア酸化細菌、アンモニア酸化細
菌の増殖基質であるアンモニア水溶液、3価の鉄イオン
又は2価の鉄イオンと鉄酸化細菌の少なくとも何れかを
注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌、注入
した3価の鉄イオン及び鉄酸化細菌により酸化されて生
じた3価の鉄イオンのうちの少なくとも何れかとを、溶
存酸素濃度1.5mg/l以下の微好気性雰囲気下で接
触させることを特徴とする。
【0011】本発明は、アンモニア酸化細菌の酸化酵素
(アンモニアモノオキシゲナージ)が、基質特異性の比
較的低い酵素であり、有機塩素化合物を酸化分解する性
質に着目し、汚染物質で汚染された土壌又は地下水の
染部位の場所で汚染物質を除去できるようにしたもので
ある。
【0012】請求項1の発明によれば、有機塩素系の汚
染物質で汚染された土壌又は地下水の汚染部位に、地上
の培養槽で培養したアンモニア酸化細菌を注入し、汚染
物質とアンモニア酸化細菌とを接触させるようにした。
これにより、アンモニア酸化細菌が汚染物質を酸化分解
する。アンモニア酸化細菌は増殖基質がなくても汚染物
質を酸化分解するが、請求項2の発明によれば、地上の
培養槽で培養したアンモニア酸化細菌と増殖基質である
アンモニア水溶液とを汚染部位に注入し、アンモニア酸
化細菌と汚染物質を接触させることにより、分解速度を
著しく大きくすることができる。
【0013】請求項4の発明によれば、アンモニア酸化
細菌で汚染物質を酸化分解した後、アンモニア酸化細菌
及びアンモニア水溶液の注入を停止すると共に、前記汚
染部位に脱窒細菌の栄養源を注入し、アンモニア酸化細
菌により生成されたアンモニア酸化生成物と脱窒細菌と
を嫌気性雰囲気下で接触させるようにした。これによ
り、アンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水
溶液を注入することにより生成される酸化生成物である
亜硝酸態窒素や硝酸態窒素が脱窒細菌で嫌気脱窒されて
除去される。
【0014】請求項6の発明によれば、アンモニア酸化
細菌による汚染物質の酸化分解において、前記汚染部位
が溶存酸素濃度1.5mg/l以下の微好気性状態下で
汚染物質とアンモニア酸化細菌とを接触させるようにし
たので、注入したアンモニアの酸化生成物は亜硝酸態窒
素や硝酸態窒素を経ることなく窒素ガス或いは亜酸化窒
素ガスとして汚染部位から除去される。
【0015】請求項7の発明によれば、汚染部位に、ア
ンモニア酸化細菌、アンモニア水溶液、3価の鉄イオン
又は2価の鉄イオンと鉄酸化細菌のうちの少なくとも何
れかを注入し、汚染物質とアンモニア酸化細菌、注入し
た3価の鉄イオン、又は鉄酸化細菌により酸化されて生
じた3価の鉄イオンのうちの何れかとを、溶存酸素濃度
1.5mg/l以下の微好気性状態下で接触させるよう
にしたので、注入したアンモニアの酸化生成物は亜硝酸
態窒素や硝酸態窒素を経ることなく窒素ガス或いは亜酸
化窒素ガスとして汚染部位から除去されると共に、微好
気性雰囲気下でのアンモニアの酸化生成物として生成さ
れるヒドロキシルアミンも3価の鉄イオンにより好気脱
窒されて除去される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る有機塩素化合物の除去方法の好ましい実施の形態につ
いて詳説する。図1は、本発明の有機塩素化合物の除去
方法を適用する除去装置を使用してトリクロロエチレン
(以下、TCEと称す)で汚染された汚染部位から汚染
物質を除去する一例である。
【0017】図1に示すように、TCEで汚染された土
壌及び地下水の汚染部位10に対して地下水脈12の上
流側に位置する汚染部位10に地上からパイプを配設し
て注入用井戸14を形成する。そして、地上に設置した
アンモニア酸化細菌の培養槽16で培養したアンモニア
酸化細菌懸濁液を、注入管18を介して注入用井戸14
に供給する。供給されたアンモニア酸化細菌懸濁液は、
注入管18と注入用井戸14の接続部に設けられた注入
ポンプ20により汚染部位10に注入される。アンモニ
ア酸化細菌懸濁液の注入量は、注入量調整バルブ22に
より調整される。培養槽16は、菌体と培養のための培
地とを、UF膜で分離する、所謂、膜分離型の連続培養
リアクターを用い、これにより菌体懸濁液中のアンモニ
ア濃度と亜硝酸濃度を制御する。
【0018】注入管18には、添加配管24によりアン
モニア貯留槽26及びメタノール貯留槽28に接続され
る。アンモニア貯留槽26及びメタノール貯留槽28の
排出口には、それぞれ添加調整バルブ30、32が設け
られる。これにより、アンモニア貯留槽26からはアン
モニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液が汚
染部位10に供給され、メタノール貯留槽28からは後
記する脱窒細菌の栄養源(電子供与体)であるメタノー
ル等の有機物が汚染部位10に供給される。
【0019】注入用井戸14には、エア配管34を介し
てコンプレッサ36が接続され、汚染部位10に好気性
雰囲気を必要とする場合には、注入用井戸14を介して
汚染部位10にエアが供給される。一方、前記地下水脈
12の下流側に位置する汚染部位10には、吸引用井戸
38が設けられる。吸引用井戸38の地上位置には吸上
ポンプ40が設けられると共に、吸引用井戸38内には
図示しないDO(溶存酸素)センサが配設され、DOセ
ンサがDOモニタ42に接続される。これにより、汚染
部位10から吸引用井戸38を介して吸い上げられた土
壌中の地下水の溶存酸素濃度が検出され、汚染部位10
の好気性状態或いは嫌気性状態がモニタされる。吸引用
井戸38を介して吸い上げられた地下水は、吸引用井戸
38と注入用井戸14を繋ぐ連通管44を介して再び汚
染部位10に戻される。
【0020】また、汚染部位10に対して下流側に位置
する地下水脈12中にも吸上ポンプ45を備えたモニタ
リング用井戸46が配設され、TCEが汚染部位10か
ら地下水脈12中に漏出しているか否かがモニタリング
される。次に、上記の如く構成された有機塩素化合物の
除去装置を用いて本発明の有機塩素化合物の除去方法に
ついて説明する。
【0021】アンモニア酸化細菌懸濁液とアンモニア酸
化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を注入用井戸
14を介して汚染部位10に注入する。この注入操作と
並行して吸引用井戸38から汚染部位10の地下水が汲
み上げられ、汚染部位10の溶存酸素濃度がモニタリン
グされる。モニタリングされた溶存酸素濃度が3mg/
l以下の場合には、コンプレッサ36からエアが注入用
井戸14中を流れるアンモニア水溶液中に吹き込まれ
る。これにより、アンモニア酸化細菌は、TCE酸化分
解の適切な雰囲気条件下においてTCEに接触し、TC
Eを効率的に酸化分解する。
【0022】図2の線Aは、アンモニアの有無における
アンモニア酸化細菌のTCE分解効率を調べた結果であ
る。TCE水溶液の初期濃度を0.37mg/lとし
た。最初、アンモニアが存在しない状態でアンモニア酸
化細菌とTCEとを接触させ、200分経過後にアンモ
ニア源として硫安(NH4 2 SO4 を140mg/l
添加した。図2の線Aから分かるように、アンモニア酸
化細菌はアンモニアがなくても汚染物質を酸化分解する
ことができるが、増殖基質であるアンモニアが添加され
てからはTCE濃度が顕著に低減された。従って、アン
モニア酸化細菌にアンモニアを共存させて汚染部位に注
入することによりTCEの分解速度を著しく大きくする
ことができる。例えば、汚染部位が平均して3mg/l
濃度のTCEに汚染された場合、上記操作を行うことに
よりTCE濃度を目標濃度である0.03mg/l以下
まで低減することができる。
【0023】ところで、TCEの分解速度を大きくする
ために汚染部位にアンモニアを注入すると、アンモニア
の酸化生成物である亜硝酸態窒素(NO2 −N)、硝酸
態窒素(NO 3−N)、ヒドロキシルアミン(NH2
H)、亜酸化窒素(N2 O)等が生成される。生成され
る酸化生成物は、生成される際の溶存酸素濃度により相
違し、好気性雰囲気下では主として亜硝酸態窒素と硝酸
態窒素が生成される。また、溶存酸素濃度が1.5mg
/l以下の微好気性雰囲気下では、主としてヒドロキシ
ルアミンや亜酸化窒素が生成される。
【0024】図2の線Bは、アンモニアの注入によりア
ンモニア酸化細菌で生成される亜硝酸態窒素を示したも
のである。図2の線Bから分かるように、アンモニア源
である硫安を添加した時点から亜硝酸態窒素が生成され
ている。このことから、本発明者等は、汚染物質を酸化
分解でき、且つこれらの酸化生成物が汚染部位中に残存
しないための2つの方法を提案する第1の方法は、アン
モニア酸化細菌懸濁液、アンモニア水溶液を汚染部位に
注入してTCEを分解した後、アンモニア酸化細菌懸濁
液とアンモニア水溶液の注入を停止すると共に、コンプ
レッサからエアを供給している場合にはエアの供給を停
止する。これにより、汚染部位に注入したアンモニア酸
化細菌は死滅し始める。また、アンモニア酸化細菌はT
CEの酸化分解を行った際に酵素が阻害を受け、一部は
その時に死滅する。そして、死滅した菌体、或いは汚染
部位に注入したメタノール、元素態硫黄等の有機物を栄
養源(電子供与態)として脱窒細菌の働きにより酸化生
成物である亜硝酸態窒素や硝酸態窒素を脱窒して窒素ガ
スに変換する。即ち、酸素が不足した嫌気性雰囲気下で
は、脱窒細菌は亜硝酸態窒素又は硝酸態窒素を利用した
呼吸を行うので、亜硝酸態窒素や硝酸態窒素を窒素ガス
に脱窒させることができる。この時、吸引用井戸38か
ら汲み上げられた地下水の溶存酸素濃度が0.5mg/
l以下に低下しない場合、汚染部位に残存する酸素に対
して菌体由来の有機物が不足していると考えられるた
め、その時にメタノールや元素態硫黄の添加を行うよう
にすればよい。また、脱窒細菌は、汚染部位に土着する
脱窒細菌でもよいし、注入用井戸14を介して注入した
脱窒細菌でも良い。
【0025】これにより、二次汚染を行うことなく汚染
部位のTCEを除去することができる。第2の方法は、
汚染部位が溶存酸素濃度1.5mg/l以下、更に好ま
しくは0.5mg/l以下の微好気性雰囲気下でTCE
とアンモニア酸化細菌とを接触させる方法である。ここ
で、微好気性雰囲気下とは、1.5mg/l以下、更に
好ましくは0.5mg/l以下の濃度で汚染部位10に
酸素が存在する状態をいう。
【0026】第2の方法によれば、増殖基質であるアン
モニアの存在下でアンモニア酸化細菌とTCEとが微好
気性雰囲気下で接触することにより、TCEを酸化分解
する。一方、アンモニアは酸化されて亜酸化窒素や一酸
化窒素となりガスの状態で汚染部位から大気中に放出さ
れる。更に、この時に、3価の鉄イオン又は2価の鉄イ
オンと鉄酸化細菌とのうちの少なくとも何れかを汚染部
位10に注入すれば、アンモニアの酸化により生成され
たヒドロキシルアミンは、3価の鉄イオンにより好気脱
窒されて窒素ガスに変換される。これによりヒドロキシ
ルアミンは窒素ガスとして汚染部位から大気中に放出さ
れる。第2の方法の場合にも、汚染部位が平均して3m
g/l濃度のTCEに汚染された場合、TCE濃度を目
標濃度である0.03mg/l以下まで低減することが
できる。
【0027】そして、第1の方法を採用するか第2の方
法を採用するかは、汚染部位10の溶存酸素濃度がもと
もと1.5mg/l以下の場合には、汚染部位の溶存酸
素濃度をそのまま利用できる第2の方法で行うことが適
策である。また、汚染部位10の溶存酸素濃度が1.5
〜3mg/lの範囲の場合には、汚染部位10の溶存酸
素濃度を上げる方が容易なので、第1の方法を採用する
ことが適策である。
【0028】尚、本発明の実施の形態では、汚染部位が
TCEで汚染された例で説明したが、これに限定される
ものではなくジクロロエチレン等の有機塩素化合物に適
用することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の有機塩素
化合物の除去方法によれば、有機塩素系の汚染物質で汚
染された土壌又は地下水の汚染部位に、地上の培養槽で
培養したアンモニア酸化細菌を注入し、汚染物質とアン
モニア酸化細菌とを接触させるようにしたので、汚染物
質を酸化分解することができる。
【0030】この酸化分解において、アンモニア酸化細
菌と一緒に増殖基質であるアンモニア水溶液を汚染部位
に注入すると汚染物質の酸化分解を促進することができ
る。また、アンモニア水溶液を注入することにより、生
成される亜硝酸態窒素等のアンモニア酸化生成物も除去
するようにしたので、汚染部位を二次汚染することもな
い。しかも、増殖基質として従来のように可燃性ガスや
毒物を用いる必要がないので、安全上や衛生上の危惧も
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の有機塩素化合物の除去方法を
適用する装置を用いて土壌中から汚染物質を除去する説
明図
【図2】図2は、アンモニアの有無におけるアンモニア
酸化細菌によるTCE分解効率、及び亜硝酸態窒素の生
成量を説明する説明図
【符号の説明】
10…汚染部位 12…地下水脈 14…注入用井戸 16…培養槽 18…注入管 26…アンモニア貯留槽 28…メタノール貯留槽 36…コンプレッサ 38…吸引用井戸 42…DOモニタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笠原 多佳子 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−234490(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09C 1/00 - 1/10 A62D 3/00 C02F 3/34 - 3/34 101

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又
    は地下水の汚染部位に、地上の培養槽で培養したアンモ
    ニア酸化細菌を注入し、前記汚染物質と前記アンモニア
    酸化細菌とを接触させることを特徴とする有機塩素化合
    物の除去方法。
  2. 【請求項2】機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又
    は地下水の汚染部位に、地上の培養槽で培養したアンモ
    ニア酸化細菌及びそのアンモニア酸化細菌の増殖基質で
    あるアンモニア水溶液を注入し、前記汚染物質と前記ア
    ンモニア酸化細菌とを接触させることを特徴とする有機
    塩素化合物の除去方法。
  3. 【請求項3】前記汚染部位の溶存酸素濃度が3mg/l
    以下の場合には、前記汚染部位にエアを供給することを
    特徴とする請求項1又は2の有機塩素化合物の除去方
    法。
  4. 【請求項4】機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又
    は地下水の汚染部位に、アンモニア酸化細菌及びそのア
    ンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を
    注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを好
    気性雰囲気下で接触させ、 次に、前記アンモニア酸化細菌及び前記アンモニア水溶
    液の注入を停止すると共に、前記汚染部位に脱窒細菌の
    栄養源を注入し、アンモニア酸化細菌により生成された
    アンモニア酸化生成物と脱窒細菌とを嫌気性雰囲気下で
    接触させることを特徴とする有機塩素化合物の除去方
    法。
  5. 【請求項5】前記脱窒細菌は、前記汚染部位に土着する
    脱窒細菌又は汚染部位に注入した脱窒細菌のうちの少な
    くとも何れかであることを特徴とする請求項4の有機塩
    素化合物の除去方法。
  6. 【請求項6】機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又
    は地下水の汚染部位に、アンモニア酸化細菌及びそのア
    ンモニア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液を
    注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細菌とを溶
    存酸素濃度1.5mg/l以下の微好気性雰囲気下で接
    触させることを特徴とする有機塩素化合物の除去方法。
  7. 【請求項7】機塩素系の汚染物質で汚染された土壌又
    は地下水の汚染部位に、アンモニア酸化細菌、アンモニ
    ア酸化細菌の増殖基質であるアンモニア水溶液、3価の
    鉄イオン又は2価の鉄イオンと鉄酸化細菌の少なくとも
    何れかを注入し、前記汚染物質と前記アンモニア酸化細
    菌、注入した3価の鉄イオン及び鉄酸化細菌により酸化
    されて生じた3価の鉄イオンのうちの少なくとも何れか
    とを、溶存酸素濃度1.5mg/l以下の微好気性雰囲
    気下で接触させることを特徴とする有機塩素化合物の除
    去方法。
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