JP3215313U - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用の初期に着用者が痒みを覚え難くすることが可能な、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性物品1は、吸収性物品の中央に位置する領域である中央部DCと、中央部を囲繞し、中央部の外縁から吸収性物品の外縁までの領域である外周部DEと、を含む。吸収性物品は、中央部の吸収層4上に配置され、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む温感層9を備え、中央部と外周部との境界に、液透過性シート2及び吸収層を圧搾して形成された圧搾部8を有する。吸収層の外縁は、平面視で、圧搾部に隣接する外周部の外縁まで延在している。【選択図】図1

Description

本考案は、温感剤を含む吸収性物品に関する。
吸収性物品の着用者に皮膚を介して温感や冷感などを知覚させる等、着用者に所定の知覚を生じさせることのできる剤を含む吸収性物品が知られている。例えば、特許文献1には、着用者によって知覚される外部条件を作り出す必要なしに着用者に知覚を伝えることのできる剤を含む吸収性物品が開示されている。特許文献1によれば、その剤の例として、着用者の身体面上における温度変化を作り出す必要なしに、皮膚の温度受容器(例示:温熱)を刺激する加温剤(温感剤)が挙げられている。
特表2004−528090号公報
本考案者は、温感剤を含む吸収性物品を検討した結果、今回以下の事実を見出した。すなわち、特許文献1に記載されるような加温剤には、鉄粉等の発熱剤と比較して、着用者が吸収性物品を着用してから所望の温度を感じるまでの時間(以下、「温熱感知時間」ともいう。)が長い、という傾向がある。温熱感知時間が長いと、着用者が吸収性物品を着用してから温感を覚えるまでの間に、温感剤により痒みを覚える場合が起こり得る。
したがって、本考案の目的は、着用の初期に着用者が痒みを覚え難くすることが可能な、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む吸収性物品を提供することにある。
本考案における吸収性物品は、互いに直行する長手方向、幅方向及び厚さ方向を有し、液透過性シートと、液不透過性シートと、前記液透過性シートと前記液不透過性シートとの間に配置された吸収層とを備える吸収性物品であって、前記吸収性物品は、平面視にて、前記吸収性物品の中央に位置する領域である中央部と、前記中央部を囲繞し、前記中央部の外縁から前記吸収性物品の外縁までの領域である外周部と、を含み、更に、前記吸収性物品は、前記中央部内の少なくとも前記吸収層上に配置され、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む温感層を備え、前記中央部と前記外周部との境界のうちの、前記長手方向の境界及び前記幅方向の境界の少なくとも一方に、前記液透過性シート及び前記吸収層を圧搾して形成された圧搾部を有しており、前記吸収層の外縁は、平面視で、前記圧搾部に隣接する前記外周部の外縁まで延在している、吸収性物品。
本考案により、着用の初期に着用者が痒みを覚え難くすることが可能な、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む吸収性物品を提供することができる。
実施形態に係る吸収性物品の構成例の部分破断斜視図である。 図1の構成例のII−II線に沿った断面図である。 図1の他の構成例のII−II線に沿った断面図である。
具体的には、本考案の開示は以下の態様に関する。
[態様1]
互いに直行する長手方向、幅方向及び厚さ方向を有し、液透過性シートと、液不透過性シートと、前記液透過性シートと前記液不透過性シートとの間に配置された吸収層とを備える吸収性物品であって、前記吸収性物品は、平面視にて、前記吸収性物品の中央に位置する領域である中央部と、前記中央部を囲繞し、前記中央部の外縁から前記吸収性物品の外縁までの領域である外周部と、を含み、更に、前記吸収性物品は、前記中央部内の少なくとも前記吸収層上に配置され、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む温感層を備え、前記中央部と前記外周部との境界のうちの、前記長手方向の両側の境界及び前記幅方向の両側の境界の少なくとも一方に、前記液透過性シート及び前記吸収層を圧搾して形成された圧搾部を有しており、前記吸収層の外縁は、平面視で、前記圧搾部に隣接する前記外周部の外縁まで延在している、吸収性物品。
TRPチャネルを活性化する温感剤を用いて着用者に温感を知覚させるためには、水分が必要である。水分により、着用者の肌の主に角質層が水分で膨潤し、温感剤が、角化細胞(ケラチノサイト)に主に存在するTRPチャネルに到達し易くなるからである。そこで、本吸収性物品では、吸収性物品の中央部内に温感層が配置され、中央部と外周部との境界のうちの長手方向及び/又は幅方向の両側の境界に圧搾部が形成され、吸収層の外縁が平面視で圧搾部に隣接する外周部の外縁(すなわち吸収性物品の外縁)まで延在している。そのため、吸収性物品における圧搾部よりも外側の外縁近傍において、吸収層の少なくとも外縁が周辺雰囲気に露出しているので、水分(湿気)を吸収し易い吸収層によって、周辺雰囲気の水分(湿気)を取り込むことができる。ここで、吸収性物品では圧搾部における吸収層の繊維密度が相対的に高く、したがって、吸収性物品における圧搾部よりも外側の外縁近傍では、吸収層の繊維密度が相対的に低く、圧搾部に向かうに連れてその繊維密度が相対的に高くなっている。したがって、外縁近傍において、吸収層にて取り込まれた水分を、繊維密度の勾配により圧搾部へ引き込むことができる。そして、圧搾部付近では水分の量が増加し、かつ高濃度になるため、その水分を圧搾部から肌側へ蒸気又は水滴として放出させることができる(非肌側へは液不透過性シートが存在するため水分を放出できない)。それにより、着用者の肌近傍の水分を多くでき、温感剤をTRPチャネルに到達し易くできる。その結果、温熱感知時間を短くでき、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることを抑制できる。すなわち、着用の初期に着用者が痒みを覚え難くすることが可能な、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む吸収性物品を提供できる。
[態様2]
前記吸収性物品は、前記中央部と前記外周部との境界のうちの、前記長手方向の両側の境界及び前記幅方向の両側の境界に、前記圧搾部を有する、態様1に記載の吸収性物品。
本吸収性物品では、中央部を囲むように、すなわち温感層を囲むように圧搾部が形成され、吸収層の全周の外縁が平面視で圧搾部を囲む外周部の外縁(すなわち吸収性物品の外縁)まで延在している。そのため、温感層を囲む広い範囲の外周部において、吸収層により、より多くの水分(湿気)を取り込むことができる。それにより、着用者の肌近傍の水分をより多くでき、温感剤をTRPチャネルにより到達し易くできる。その結果、温熱感知時間をより短くでき、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることをより抑制できる。
[態様3]
前記液透過性シート及び前記吸収層のうちの少なくとも前記液透過性シートは、賦形されている、態様1又は2に記載の吸収性物品。
本吸収性物品では、液透過性シート、又は、液透過性シート及び吸収層が賦形されている。そのため、液透過性シート、又は、液透過性シート及び吸収層は、少なくとも圧搾部よりも外縁側の部分において、表面積をより大きくすることができ、したがって、より多くの水分(湿気)を取り込むことができる。それにより、着用者の肌近傍の水分をより多くでき、温感剤をTRPチャネルにより到達し易くできる。その結果、温熱感知時間をより短くでき、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることをより抑制できる。
[態様4]
前記吸収性物品は、前記液透過性シートと前記吸収層との間に配置された中間シートを更に備え、前記液透過性シートの繊維密度は前記中間シートの繊維密度より低く、前記中間シートの繊維密度は前記吸収層の繊維密度よりも低い、態様1乃至3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
本吸収性物品では、繊維密度が吸収層、中間シート及び液透過性シートの順に、すなわち非肌側から肌側へ順に低くなる。そのため、吸収層に配置された温感剤が濃度勾配により液透過性シート側へ拡散するとき、上記繊維密度の勾配により、拡散の進行を遅くすることができる。その結果、温感剤を少しずつ肌面へ到達させることができ、着用者が痒みを覚える時間を遅らせることができる。それにより、着用者が痒みを覚える前に、取り込まれた水分を肌側に供給することができる。よって、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることをより抑制できる。
[態様5]
前記吸収性物品は、前記液不透過性シートの非肌側に粘着層を更に備え、前記粘着層の外縁が、平面視で、前記吸収性物品の外縁に重なるように配置されている、態様1乃至4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
本吸収性物品では、吸収性物品の外縁まで、すなわち外周部の外縁まで粘着層が配置されているので、装着時に外周部が折り返ってしまい周辺雰囲気から水分(湿気)を取り込めなくなる事態を抑制できる。それにより、着用者の肌近傍の水分を多くして温熱感知時間を短くできる効果をより確実に奏することができ、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることをより抑制できる。
[態様6]
前記温感剤は、TRPチャネルを活性化する温感成分と溶媒成分とを含み、前記温感成分は、TRPV1レセプターに対するアゴニストを含む、態様1乃至5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
本吸収性物品では、温感剤の温感成分がTRPV1レセプターに対するアゴニストである。そのため、吸収性物品の着用時に、吸収性物品を発熱させなくても、着用者が、TRPV1レセプターの活性化温度閾値である、43℃超の温度を感じることができる。それにより、温感層の効果をより維持・向上させつつ、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることを抑制できる。
[態様7]
前記溶媒成分は、親油性溶媒を含む、態様6に記載の吸収性物品。
本吸収性物品では、溶媒成分は、親油性溶媒を含んでいる。それにより、温感層の温感剤が吸収層に移動し難く、吸収層の吸収性能を阻害し難くすることができる。更に、溶媒成分が親油性溶媒を含むため、溶媒成分が蒸散し難く、温感剤を着用者に長期に亘り効率的に供給することができ、温感効率を低下し難くすることができる。ただし、本願考案者が確認したところ、温感剤を構成する溶媒成分が親油性溶媒を含む場合には、温感剤を構成する溶媒成分が親水性溶媒、例えば、水である場合と比較して、温熱感知時間が長くなる傾向があった。しかし、本吸収性物品は、上記の所定の構成を有するため、温熱感知時間を短くすることができ、着用者が痒みを覚え難くすることができる。れにより、温感層の効果をより維持しつつ、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることを抑制できる。
[態様8]
前記液透過性シートは、綿、混綿、レーヨン、吸湿性発熱繊維又はこれらの少なくとも二種類を組み合わせた混合繊維で形成された不織布を含む、態様1乃至7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
本吸収性物品では、液透過性シートが周辺雰囲気から水分(湿気)を吸収し易い綿、混綿、レーヨン、吸湿性発熱繊維又はこれらの少なくとも二種類を組み合わせた混合繊維の不織布を含んでいる。そのため、吸収層と同様に、液透過性シートにおける圧搾部の両外側の部分で周辺雰囲気境の水分(湿気)を取り込むことができると共に、液透過性シートの肌側の表面全体で周辺雰囲気から水分(湿気)を取り込むことができる。それにより、着用者の肌近傍の水分を多くした温熱感知時間を短くできる効果をより確実に奏することができ、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることをより抑制できる。
[態様9]
前記吸収性物品は、パンティライナーである、態様1乃至8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
本吸収性物品では、吸収性物品が、パンティライナーである。そのため、吸収性物品は、吸収性能を発揮するとともに、温熱感知時間に着用者の下腹部の痒みを抑えつつ、着用者の下腹部に温感を付与することができる。
[態様10]
前記吸収性物品は、発熱剤を含まない、態様1乃至9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
本吸収性物品では、吸収性物品が、発熱剤を含まない。そのため、温熱感知時間に着用者の下腹部の痒みを抑えつつ、吸収性物品を長時間使用する場合であっても、着用者に低温やけどを生じさせ難くすることができる。
以下、実施形態に係る吸収性物品について、パンティライナーを例として説明する。ただし、本発明は、その例に限定されるものでは無く、本発明の主題の範囲を逸脱しない限り、種々の吸収性物品に対して適用可能である。
本実施形態に係るパンティライナー1の構成について説明する。
図1〜図2は本実施形態に係るパンティライナー1の構成例を示す図である。図1は展開した状態のパンティライナー1の部分破断斜視図を示し、図2は図1のII−II線に沿った断面図を示す。パンティライナー1は、互いに直交する長手方向L、幅方向W及び厚さ方向Tを有し、幅方向Wの中心を通り長手方向Lに延びる長手方向中心線CL及び長手方向Lの中心を通り幅方向Wに延びる幅方向中心線CWを有する。また、長手方向中心線CLに向かう方向及び遠ざかる方向を、それぞれ幅方向Wの内側の方向及び外側の方向とする。幅方向中心線CWに向かう方向及び遠ざかる方向を、それぞれ長手方向Lの内側の方向及び外側の方向とする。長手方向L及び幅方向Wを含む平面内の方向を平面方向とする。平面方向における長手方向中心線CLと幅方向中心線CWとの交点に向かう方向及び遠ざかる方向を、それぞれ平面方向の内側の方向及び外側の方向とする。平面方向における長手方向L及び幅方向Wを含む平面上に置いたパンティライナー1を厚さ方向Tの上方側から見ることを「平面視」といい、平面視で把握される形状を「平面形状」という。「肌側」及び「非肌側」とはパンティライナー1の着用時に、パンティライナー1の厚さ方向Tにおいて相対的に着用者の肌面に近い側及び肌面から遠い側をそれぞれ意味する。長手方向L、幅方向W及び厚さ方向Tの各々に「沿う」とは、幅方向W及び厚さ方向Tの各々に平行な場合だけでなく、平行な方向から±45度の範囲内を含む。これらの方向などは、図1のパンティライナー1を構成する資材についても同様に適用される。
パンティライナー1は、長手方向Lに延びる略長方形であって、短辺が外側にやや膨らみ、長辺が内側にやや窪んだ形状を有する。ただし、パンティライナー1の形状は、少なくとも所定の幅を有し、長手方向Lに延在する形状であれば特に制限は無い。パンティライナー1は、着用時に着用者の肌に当接する液透過性シート2と、着用時に着衣に当接する液不透過性シート3と、液透過性シート2及び液不透過性シート3の間に配置された吸収層4とを備えている。すなわち、液透過性シート2と吸収層4と液不透過性シート3とがこの順番で厚さ方向Tに積層されている。本実施形態では、液透過性シート2と吸収層4との間及び吸収層4と液不透過性シート3との間が、それぞれ接着剤(例示:ホットメルト型接着剤)を介して接合されている。また、本実施形態では、液透過性シート2と吸収層4と液不透過性シート3とは、平面視で同一形状を有し、液透過性シート2の端部21の外縁21eと、吸収層4の端部41の外縁41eと、液不透過性シート3の端部31の外縁31eとが平面視で(厚さ方向Tに)重なっている。そして、それらの外縁21e、41e、31eは、パンティライナー1の外縁10を構成している。したがって、吸収層4の端部41の外縁41eが周囲雰囲気に露出している。
本実施形態では、液透過性シート2は、厚さ方向Tにおいて肌側に突出し、幅方向Wに連続的に延びる凸部20aと、厚さ方向Tにおいて非肌側に窪み、幅方向Wに延びる凹部20bとが、長手方向Lに交互に配置された凹凸構造20を有する。液透過性シート2は、少なくとも一部の凹部20bが接合部7(例示:ホットメルト接着剤)により吸収層4と接合されている。ただし、図1において、パンティライナー1の外縁10近傍における凹凸構造20の記載は省略されている。このような凹凸構造20により、液透過性シート2の表面積を大きくでき、したがって周辺雰囲気に接する面積を大きくできると共に、良好なクッション性を得ることができる。ただし、凸部20a及び凹部20bについては、以下のように定義される。厚さ方向Tにおいて、凸部20aの最高点を含む第1仮想水平面と、凹部20bの最低点を含む第2仮想水平面との中間に位置する第3仮想水平面を基準として、肌側に突出する部分を凸部20aとし、非肌側に窪む部分を凹部20bとする。ただし、凸部20aの最高点とは厚さ方向Tにおいて最も肌側に位置する点であり、凹部20bの最低点とは厚さ方向Tにおいて最も非肌側に位置する点である。凸部20aの(最大)高さ及び凹部20bの(最大)深さは、本考案の効果を阻害しない限り特に制限はないが、例えば0.10mm〜6.0mmの範囲内であり、好ましくは0.10mm〜4.0mmの範囲内である。凸部20aの(最大)幅及び凹部20bの(最大)幅は、本考案の効果を阻害しない限り特に制限はないが、例えば0.10mm〜15mmであり、好ましくは0.50mm〜10mmである。
本実施形態では好ましい態様として、液透過性シート2の凸部20aの非肌側の表面と吸収層4との間には中空部20cが形成される。凸部20aが中空部20cを有することで、液透過性シート2の端部21において、その表面に加えて裏面が周辺雰囲気に接することができ、周辺雰囲気に接する面積を大きくできると共に、良好なクッション性を得ることができる。一方、凸部20aが中空部20cを有さず、中実構造(図示されず)を有する場合には、液透過性シート2と吸収層4との間に空隙が形成され難くなる。そのため、温感剤(後述)を吸収層4から液透過性シート2へより良好に移行できると共に、排泄液を液透過性シート2から吸収層4へより良好に移行できる。
本実施形態では、液透過性シート2の凹凸構造20は、凸部20a及び凹部20bが幅方向Wに連続的に延出する構造を有している。ただし、凸部20a及び凹部20bが幅方向Wに間欠的に延出する構造を有していてもよい。また、凸部20a及び凹部20bが液透過性シート2の端部21の外縁21eまで延出してもよいし、しなくてもよい。また、凸部20a及び凹部20bが幅方向Wではなく、長手方向Lに延出してもよい。また、液透過性シート2は、複数の不織布が積層されて構成されてもよい。更に、液透過性シート2は凹凸構造20を有していなくてもよい。図3は、図1の他の構成例のII−II線に沿った断面図である。このパンティライナー1は、液透過性シート2の凹凸構造20を有していない。この場合、排泄口から液透過性シート2を介して吸収層4への排泄液の移行や、温感層9から液透過性シート2を介して肌面への温感剤の移行をより円滑にできる。
パンティライナー1は、平面視にて、パンティライナー1の中央に位置する領域である中央部DCと、中央部DCを囲繞する領域であって、中央部DCの外縁11からパンティライナー1の外縁10までの領域である外周部DEと、を含んでいる。中央部DCは帯状の外周部DEで環状に囲まれている。したがって、中央部DCの外縁11は、中央部DCと外周部DEとの境界12でもある。ここで、パンティライナー1の外縁10(外周部DEの外縁でもある)は、長手方向Lの外縁10aと、幅方向Wの外縁10bとを含んでいる。同様に、中央部DCの外縁11は、長手方向Lの外縁11aと、幅方向Wの外縁11bとを含み、したがって、境界12は、長手方向Lの境界12aと、幅方向Wの境界12bとを含んでいる。液透過性シート2の端部21と、吸収層4の端部41と、液不透過性シート3の端部31とは、平面視で外周部DEと重なっており、したがって、それらは外周部DEを構成している。中央部DCは、着用者の排泄口が当接する排泄口当接域を含んでいる。
パンティライナー1は、中央部DC内の少なくとも吸収層4上に配置された、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む温感層9を備えている。ただし、温感層9が吸収層4上に配置されるという場合、吸収層4の上に配置される場合だけでなく、吸収層4の上部領域に一部拡散している場合も含んでいる。更に、温感層9は、液透過性シート2に配置されてもよい。温感層9は、中央部DC内に配置されているから、排泄口当接域及びその周辺に対応する領域に配置されているということができる。温感層9は、製造時に温感剤が塗布される塗布部分9Pと、塗布後に温感剤が塗布部分9Pの外縁から平面方向外側へ向かい拡散して形成され、塗布部分9Pを囲繞する拡散部分9Qと、を含んでいる。塗布部分9Pは、中央部DC内に長手方向Lに延びる略矩形形状の部分である。一方、拡散部分9Qは、中央部DCを囲繞する不定形な部分であり、例えば長手方向Lの両短辺が丸みを帯びた略角丸四角形状の部分である。拡散部分9Qの大きさは、最大で中央部DCの大きさ程度である。本実施形態では、温感層9の外縁、すなわち拡散部分9Qの外縁は、温感層9の温感剤の量が、最大量(中央部DCの中央付近)の1/10になる位置とする。
パンティライナー1は、更に、中央部DCと外周部DEとの境界12のうちの、幅方向Wの両側の境界12a及び長手方向Lの両側の境界12bに、液透過性シート2及び吸収層4を圧搾して形成された圧搾部8を有している。本実施形態では、圧搾部8は、中央部DCと外周部DEとの境界12のうちの、幅方向Wの両側の境界12aに形成された圧搾部8aと、長手方向Lの両側の境界12bに形成された圧搾部8bとを含んでいる。圧搾部8aは幅方向Wの両側の境界12aの全域に亘って形成され、圧搾部8bは長手方向Lの両側の境界12bの全域に亘って形成されている。したがって、中央部DCは圧搾部8(8a、8b)に囲まれている。言い換えると、圧搾部8が、中央部DCと外周部DEとの境界12を構成しており、したがって、圧搾部8の位置が、中央部DCと外周部DEとの境界12の位置である。そして、圧搾部8の位置が、液透過性シート2の端部21とそれ以外の位置との境界の位置であり、吸収層4の端部41とそれ以外の位置との境界の位置であり、液不透過性シート3の端部31とそれ以外の位置との境界の位置である。ただし、圧搾部8は、圧搾部8a及び圧搾部8bのいずれか一方だけであってもよい。圧搾部8aは幅方向Wの両側の境界12aの一部に形成されてもよく、圧搾部8bは長手方向Lの両側の境界12bの一部に形成されてもよい。圧搾部8aは幅方向Wの両側の境界12aのいずれか一方に形成されてもよく、圧搾部8bは長手方向Lの両側の境界12bのいずれか一方に形成されてもよい。
このとき、圧搾部8の厚さは、外周部DEの平均厚さよりも薄くなっている。ここで、外周部DEの幅、すなわち圧搾部8とパンティライナー1の外縁10との間の距離について、その下限及び上限は、以下のとおりである。下限としては、外周部DEの吸収層4の繊維密度を圧搾部8の吸収層4の繊維密度よりも小さくする観点、すなわち外周部DEの吸収層4の平均厚さを圧搾部8の吸収層4の平均厚さよりも厚くする観点から、例えば0.5mm以上が挙げられ、1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましい。外周部DEの吸収層4の繊維密度を圧搾部8の吸収層4の繊維密度よりも小さくすることで、外周部DEの吸収層4が周辺雰囲気から吸収した水分を圧搾部8の吸収層4へ繊維密度差により移行できる。一方、上限としては、排泄液が外縁10から漏洩することを防止する観点から、10mm以下が挙げられ、7mm以下が好ましく、4mm以下がより好ましい。
本実施形態では、圧搾部8は、ドット状に形成されており、平面視にてパンティライナー1の外縁10から平面方向の内側に離れた位置に、外縁10に沿うように配置されている。そして、液透過性シート2、吸収層4及び液不透過性シート3をパンティライナー1の厚さ方向Tに一体化している。複数のドット状の圧搾部8は、所定の模様を描くように並んで配置されている。複数の圧搾部8は、液透過性シート2、吸収層4及び液不透過性シート3をこの順に積層した積層体を、エンボス加工手段(例示:一対の加圧ロール)を用いて厚さ方向Tに挟持し、圧搾して形成されている。したがって、各圧搾部8は、他の部分よりも相対的に密度が高く、それにより硬さも相対的に硬くなっている。しかし、本実施形態に係るパンティライナー1は、複数のドット状の圧搾部8がパンティライナー1の外縁10から平面方向の内側に離れた位置に配置されているため、硬さの硬い圧搾部8が着用者の大腿部や鼠蹊部等の肌面に接触し難く、かかる圧搾部8による異物感を着用者に与え難くなっている。
本実施形態の好ましい態様として、複数の圧搾部8は、平面視にて、パンティライナー1の外縁10の全域に沿って間欠的に配置されている。それにより、パンティライナー1の形状を保持することができると共に、排泄物が外縁10から漏出することを防止できる。複数の圧搾部8は、外縁10の全域に沿って連続的に配置されてもよい。
本実施形態では、複数の圧搾部8は、所定の模様を描くように並んで配置されている。ただし、複数の圧搾部8の配置は、外縁10から平面方向の内側に離れた位置に配置されている限り、特に制限されず、直線状、曲線状、波線状、ジグザグ状等の任意の形態で配置できる。また、本実施形態において、各圧搾部8は、平面視で略円形の形状を有している。ただし、各圧搾部8の平面視の形状は、特に制限されず、楕円形、三角形、四角形、星形、直線状、波線状、幾何学的図形などの任意の形状を採用できる。各圧搾部8のサイズは、本考案の効果を阻害しない限り特に制限されず、パンティライナー1の形状保持性や排泄物の漏出防止性、柔軟性等を考慮した任意のサイズを採用することができる。本実施形態では、約0.5mm角の矩形の形状を有し、約1.0mm間隔で配置されている。
吸収層4(の端部41)の外縁41eは、平面視で、圧搾部8に隣接する外周部DEの外縁、すなわちパンティライナー1の外縁10まで延在している。したがって、吸収層4の外縁41eは、平面視で、パンティライナー1の外縁10に重なっている。本実施形態では、平面視で、外縁41eは、パンティライナー1の幅方向Wの両側の外縁10aと全域に亘って重なり、長手方向Lの両側の外縁10bと全域に亘って重なる。ただし、外縁41eは、外縁10a及び外縁10bのいずれか一方だけに重なってもよい。外縁41eは、長手方向Lに沿った部分の一部で外縁10aと重なってもよく、幅方向Wに沿った部分の一部で外縁10bと重なってもよい。外縁41eは、幅方向Wの両側の外縁10bのいずれか一方に重なっていてもよく、長手方向Lの両側の外縁10bのいずれか一方に重なっていてもよい。
また、本実施形態では、液不透過性シート3の非肌側の表面には、幅方向Wに連続的に延びる粘着剤が長手方向Lに沿って間隔を空けて複数本並ぶように(ストライプ状に)配置された着衣固定用の粘着層6が配置されている。本実施形態では、粘着剤6は、パンティライナー1の外縁10に対向する端縁が、外縁10と重なるように配置されている。更に、粘着層6の非肌側の表面には、液不透過性シート3の非肌側の略全面を覆うように、使用前の粘着層6を保護するための剥離シート5が配置されている。
次に、本実施形態に係るパンティライナー1の使用態様について説明する。
着用者は、パンティライナー1を着用する場合、剥離シート5を剥がし、パンティライナー1を粘着層6により着用者の着衣(例示:ショーツ)の内側の表面に固定する。そして、着用者は、液透過性シート2が排泄口及びその周辺の領域(以下、「排泄口領域」ともいう。)に対面しつつ接触するようにして着衣を着用する。それにより、パンティライナー1は、着用者の排泄口領域に温感層9が対向するように着衣に固定されて、その状態で使用される。
パンティライナー1が着衣に固定され、使用されると、温感層9に含まれる温感剤は、液透過性シート2を透過して、着用者の肌に接触する。着用者の肌に接触した温感剤は、接触部分のTRPチャネルを効率よく活性化する。接触部分のTRPチャネルが活性化されると、交感神経系を介して、接触部分から熱が生じ、着用者の肌における接触部分の温度を上昇させることが期待できる。その結果、着用者の子宮に近い部位を温め、痛み物質プロスタグランジンを排出させ、着用者の生理痛を緩和することが期待される。また、着用者の子宮に近い部位を温めることにより、着用者の月経前症候群(Premenstrual Syndrome)、冷え性、更年期障害等を軽減することが期待される。また、血行促進(リンパの流れの促進)により老廃物排出と冷え改善、脂肪燃焼向上、免疫力向上などが期待される。
上記のような使用態様において、TRPチャネルを活性化する温感剤を用いて着用者に温感を知覚させるためには、水分が必要である。水分により、着用者の肌の主に角質層が膨潤し、温感剤が、角化細胞(ケラチノサイト)に主に存在するTRPチャネルに到達し易くなるからである。そこで、本パンティライナー1では、上記のように、パンティライナー1の中央部DCに温感層9が配置される。そして、中央部DCと外周部DEとの境界12のうちの幅方向W及び/又は長手方向Lの両側の境界12a及び/又は境界12bに、圧搾部8a及び/又は圧搾部8bが形成される。更に、吸収層4の外縁41eが、平面視で、圧搾部8a及び/又は圧搾部8bに隣接する外周部DEの外縁(すなわちパンティライナー1の外縁10a及び/又は外縁10b)まで延在している。そのため、パンティライナー1における圧搾部8よりも外側の外縁10近傍において、水分(湿気)を吸収し易い吸収層4(の外縁41e)によって、周辺雰囲気の水分(湿気)を取り込むことができる。ここで、パンティライナー1では圧搾部8における吸収層4の繊維密度が相対的に高く、したがって、パンティライナー1における圧搾部8よりも外側の外縁41e近傍では、吸収層4の繊維密度が相対的に低く、圧搾部8に向かうに連れてその繊維密度が相対的に高くなっている。したがって、外縁41e近傍において、吸収層4にて取り込まれた水分を、繊維密度の勾配により圧搾部8へ引き込むことができる。そして、圧搾部8付近では水分の量が増加し、高濃度になるため、その水分を圧搾部8から肌側へ蒸気又は水滴として放出させることができる(非肌側へは液不透過性シート3が存在するため水分を放出できない)。それにより、着用者の肌近傍の水分を多くでき、温感剤をTRPチャネルに到達し易くできる。その結果、温熱感知時間を短くでき、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることを抑制できる。すなわち、着用の初期に着用者が痒みを覚え難くすることが可能な、TRPチャネルを活性化する温感剤を含むパンティライナー1(吸収性物品)を提供できる。
本実施形態では好ましい態様として、パンティライナー1は、中央部DCと外周部DEとの境界12のうちの、長手方向Lの両側の境界12b及び幅方向Wの両側の境界12aに、圧搾部8(圧搾部8b、圧搾部8a)を有している。
本パンティライナー1では、中央部DCを囲むように、すなわち温感層9を囲むように圧搾部8が形成され、吸収層4の全周の外縁41eが平面視で圧搾部8を囲む外周部DEの外縁(すなわちパンティライナー1の外縁10)まで延在している。そのため、温感層9を囲む広い範囲の外周部DEにおいて、吸収層4により、より多くの水分(湿気)を取り込むことができる。それにより、着用者の肌近傍の水分をより多くでき、温感剤をTRPチャネルにより到達し易くできる。その結果、温熱感知時間をより短くでき、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることをより抑制できる。
本実施形態では好ましい態様として液透過性シート2が賦形されている。更に別の実施形態では、吸収層4が賦形されていてもよい。
本パンティライナー1では、液透過性シート2が賦形されており、更に吸収層4が賦形されていてもよい。その場合、液透過性シート2、又は、液透過性シート2及び吸収層4は、少なくとも圧搾部8よりも外縁10側の部分において、表面積をより大きくすることができ、したがって、より多くの水分(湿気)を取り込むことができる。それにより、着用者の肌近傍の水分をより多くでき、温感剤をTRPチャネルにより到達し易くできる。その結果、温熱感知時間をより短くでき、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることをより抑制できる。
特に、本実施形態では、上記のように液透過性シート2が賦形されて、凹凸構造を有している。そのため、液透過性シート2の少なくとも一部の端部21(図1の場合、特に長手方向Lの両側の端部21)の端縁21eが自由端として形成される。そのような端部21では、その表面に加えて裏面が周辺雰囲気に接することができるので、周辺雰囲気に接する面積が大きくなっている。そのため、液透過性シート2は、そのような端部21からより多くの水分(湿気)を取り込むことができる。更に、そのような端部21の非肌側の表面に対面する吸収層4の端部の肌側の表面は、液透過性シート2に覆われておらず、周辺雰囲気に接することができる。そのため、吸収層4は、そのような端部からより多くの水分(湿気)を取り込むことができる。
本実施形態では好ましい態様として、パンティライナー1は、液不透過性シート3の非肌側に粘着層6を更に備えており、粘着層6の外縁が、平面視で、パンティライナー1の外縁10に重なるように配置されている。
本パンティライナー1では、パンティライナー1の外縁10まで、すなわち外周部DEの外縁まで粘着層6が配置されているので、装着時に外周部DEが折り返ってしまい周辺雰囲気から水分(湿気)を取り込めなくなる事態を抑制できる。それにより、着用者の肌近傍の水分を多くして温熱感知時間を短くできる効果をより確実に奏することができ、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることをより抑制できる。
本考案の別の実施形態として、パンティライナー1は、液透過性シート2と吸収層4との間に配置された中間シート(図示されず)を更に備えてもよい。このとき、液透過性シート2の繊維密度は中間シートの繊維密度より低く、中間シートの繊維密度は吸収層4の繊維密度よりも低いことが好ましい。
すなわち、繊維密度が吸収層4、中間シート及び液透過性シート2の順に、すなわち非肌側から肌側へ順に低くなることが好ましい。この場合、排泄液が液透過性シート2に排泄されたとき、その排泄物を、繊維密度の勾配に沿って、すなわち繊維密度の低い側から高い側へ順当に拡散させることができ、吸収層4で吸収することができる。一方、温感層9の温感剤は、吸収層4に配置されているため、その温感剤の濃度勾配、すなわち吸収層4で最高濃度であり液透過性シート2で最低濃度である濃度勾配により、液透過性シート2側へ拡散させることができ、着用者の肌へ移行させることができる。ただし、上記の繊維密度の勾配を濃度勾配とは逆にしているため、繊維密度勾配と濃度勾配との競合により、液透過性シート2側への拡散の進行を遅くすることができる。その結果、温感剤を少しずつ肌面へ到達させることができ、着用者が痒みを覚える時間を遅らせることができる。それにより、着用者が痒みを覚える前に、取り込まれた水分を肌側に供給することができる。よって、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることをより抑制できる。加えて、液透過性シート2側への拡散の進行を遅くできるので、温感剤の効果を長時間にわたり持続できる。このような特徴は、特に、パンティライナー1のような長時間着用する吸収性物品において効果的である。なお、中間シートを備えない場合でも、液透過性シート2の繊維密度が吸収層4の繊維密度よりも低いこと、すなわち、繊維密度が吸収層4及び液透過性シート2の順に、すなわち非肌側から肌側へ順に低くなることで、上述された効果を奏することができる。
[吸収性物品における各資材等]
次に、上記の実施形態におけるパンティライナー1(吸収性物品)における各資材等について説明する。
<温感層9>
上記の実施形態における温感層9は、温感剤を含んでいる。
温感剤は、TRPチャネルを活性化する温感成分と、溶媒成分とを含んでいる。温感成分としては、TRPチャネルを活性化するものであれば、特に制限されず、例えば、TRPV1レセプターに対するアゴニスト、TRPV3レセプターに対するアゴニスト等が挙げられ、TRPV1に対するアゴニストであることが好ましい。TRPV1レセプターは、活性化温度閾値が43℃超と高いからである。それにより、パンティライナー1の着用時に、パンティライナー1を発熱させなくても、着用者が、43℃超の高い温度を感じることができる。それにより、温感層9の温感効果をより維持・向上させることができる。
温感成分は、着用者の安心感の観点から、植物由来の化合物であることが好ましい。温感成分としては、例えば、カプシコシド、カプサイシン、カプサイシノイド類(ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ノニバミド等)、カプサンチン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、N−アシルワニルアミド、ノナン酸バニリルアミド、多価アルコール、唐辛子末、唐辛子チンキ、唐辛子エキス、ノナン酸バニリルエーテル、バニリルアルコールアルキルエーテル誘導体(例えば、バニリルエチルエーテル、バニリルブチルエーテル、バニリルペンチルエーテル、バニリルヘキシルエーテル)、イソバニリルアルコールアルキルエーテル、エチルバニリルアルコールアルキルエーテル、ベラトリアルアルコール誘導体、置換ベンジルアルコール誘導体、置換ベンジルアルコールアルキルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、ショウガエキス、ジンジャーオイル、ジンゲロール、ジンゲロン、ヘスペリジン、及びピロリドンカルボン酸、並びにそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
温感成分は、着用者が痛さを感じにくい観点から、カプサイシンではないことが好ましく、バニリルアルコールアルキルエーテル誘導体(例えば、バニリルエチルエーテル、バニリルブチルエーテル、バニリルペンチルエーテル、バニリルヘキシルエーテル、ショウガエキス、ジンジャーオイル、ジンゲロール、及びジンゲロン、並びにそれらの任意の組み合わせがより好ましい。
溶媒成分としては、温感成分を含むことができるものであれば、特に限定されず、例えば、親油性溶媒及び親水性溶媒が挙げられる。溶媒成分は、温感成分を、例えば、溶解、分散等することができる。親油性溶媒としては、油脂、例えば、天然油(例えば、トリグリセリド等の脂肪酸エステル、ヤシ油、アマニ油等)、炭化水素(例えば、パラフィン、例えば、流動パラフィン)等が挙げられる。親水性溶媒としては、水及びアルコールが挙げられる。上記アルコールとしては、メタノール、エタノール、エチレングリコール、グリセリン等の低級アルコール、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール等の高級アルコール等が挙げられる。
溶媒成分としては、揮発性を制御しやすい、特に揮発性を下げやすい観点からは、油脂(親油性溶媒)又はアルコール(親水性溶媒)が好ましい。また、パンティライナー1(吸収性物品)では、吸収性能の低下を抑制する観点から、溶媒成分は親油性溶媒であることが好ましい。それにより、温感層9の温感剤が吸収層4に移動し難く、吸収層4の吸収性能を阻害し難くできる。更に、溶媒成分が親油性溶媒を含むため、溶媒成分が蒸散し難く、温感剤を着用者に長期に亘り効率的に供給することができ、温感効率を低下し難くできる。ただし、本願考案者が確認したところ、温感剤を構成する溶媒成分が親油性溶媒を含む場合には、温感剤を構成する溶媒成分が親水性溶媒、例えば水である場合と比較して、温熱感知時間が長くなる傾向があった。しかし、本パンティライナー1(吸収性物品)は、上記の所定の構成を有するため、温熱感知時間を短くすることができ、着用者が痒みを覚え難くすることができる。れにより、温感層の効果をより維持しつつ、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることを抑制できる。
温感剤は、温感成分を、好ましくは0.0001〜10.0質量%、より好ましくは0.0005〜7.0質量%、更に好ましくは0.1〜5.0質量%、更により好ましくは0.3〜3.0質量%含む。温感の効果の観点からである。
本パンティライナー1は、温感剤を、温感成分の坪量が好ましくは0.001〜10g/m2、より好ましくは0.003〜5g/m2、更に好ましくは0.01〜2.5g/m2、更により好ましくは0.05〜1.5g/m2となるような坪量で含む。着用者に温感を付与する観点からである。
本パンティライナー1では、温感剤は、温感成分及び溶媒成分以外に、着用者に温感を付与する効果を阻害しない範囲で、下記に示されるような、少なくとも一種類の他の成分を含むことができる。
上記少なくとも一種の他の成分としては、例えばビタミンが挙げられる。ビタミンとしては、例えば水溶性ビタミン、脂溶性ビタミンが挙げられる。水溶性ビタミンとしては、例えばビタミンB群、ビタミンCが挙げられる。脂溶性ビタミンとしては、例えばビタミンA群、ビタミンD群、ビタミンE群、およびビタミンK群等が挙げられる。ビタミンにには、それらの誘導体も含まれる。
上記少なくとも一種の他の成分としては、例えば、アミノ酸、例えば、アラニン、アルギニン、リジン、ヒスチジン、プロリン、ヒドロキシプロリン等、並びにペプチドが挙げられる。また、上記少なくとも一種の他の成分としては、例えば、ゼオライト、例えば、天然ゼオライト、例えば、方沸石、菱沸石、輝沸石、ナトロライト、束沸石、及びソモソナイト、並びに、合成ゼオライトが挙げられる。また、上記少なくとも一種の他の成分としては、例えば、コレステロール、ヒアルロン酸、レシチン、セラミド、プラセンタ、コラーゲン、エラスチン、スクワラン、ワセリン、トレハロース等が挙げられる。
また、上記少なくとも一種の他の成分としては、例えば、薬剤、例えば、皮膚収斂剤、抗ニキビ剤、抗シワ剤、抗セルライト剤、美白剤、抗菌剤、抗カビ剤等が挙げられる。上記皮膚収斂剤としては、例えば、酸化亜鉛、硫酸アルミニウム、タンニン酸等、油溶性皮膚収斂剤、例えば、油溶性ポリフェノールが挙げられる。上記油溶性ポリフェノールとしては、天然の油溶性ポリフェノール、例えば、オオバクエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、カモミラエキス、ゴボウエキス、サルビアエキス、シナノキエキス、セイヨウボダイジュエキス、シラカバエキス、スギナエキス、セージエキス、サルビアエキス、テウチグルミエキス、ハイビスカスエキス、ビワ葉エキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マロニエエキス、ヨクイニンエキス等が挙げられる。上記抗ニキビ剤としては、例えば、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、レゾルシノール、イオウ、エリスロマイシン、亜鉛等が挙げられる。上記抗シワ剤としては、例えば、乳酸、サリチル酸、サリチル酸誘導体、グリコール酸、フィチン酸、リポ酸、リソフォスファチド酸が挙げられる。上記抗セルライト剤としては、例えば、キサンチン化合物、例えば、アミノフィリン、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン等が挙げられる。上記美白剤としては、例えば、ナイアシンアミド、コウジ酸、アルブチン、グルコサミン及び誘導体、フィトステロール誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、並びにクワ抽出物及び胎盤抽出物が挙げられる。
また、上記少なくとも一種の他の成分としては、例えば、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤、香料、色素、染料、顔料、植物抽出エキス等が挙げられる。上記抗炎症成分としては、例えば、天然由来の抗炎症剤、例えば、ボタン、オオゴン、オトギリソウ、カモミール、甘草、モモノハ、ヨモギ、シソエキス等、合成抗炎症剤、例えば、アラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム等が挙げられる。上記pH調整剤としては、肌を弱酸性に保つためのもの、例えば、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、乳酸等が挙げられる。上記顔料としては、例えば、酸化チタンが挙げられる。
本パンティライナー1及び温感剤は、発熱剤を含まないことが好ましい。それにより、着用者が、パンティライナー1を長時間使用する場合であっても、低温やけどを起こし難くすることができる。また、パンティライナー1自体が発熱しないため、パンティライナー1を着衣に固定する粘着層6が軟化し難く、パンティライナー1を着衣から取り外す際に、パンティライナー1の粘着層6が着衣や肌に残り難い。ただし、発熱剤としては、発熱剤自体が発熱するものであれば特に制限されず、例えば金属粉(例示:鉄粉)の酸化熱、酸及びアルカリの中和熱、無機塩の水和熱等の化学エネルギーを利用するものが挙げられる。
<液透過性シート2>
上記の実施形態における液透過性シート2の素材としては、液透過性を有するものであれば特に制限されず、例えば、布帛(例示:不織布、織布、編物)、開孔フィルム等が挙げられる。布帛のうち、不織布としては、例えば、エアレイドパルプ、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、メルトブローン不織布、及びこれらの組み合わせ(例えば、SMS等)等が挙げられる。開孔フィルムとしては、例えばポリエチレンシートやポリプロピレンシートに複数の開孔部を形成したものが挙げられる。
布帛を構成する繊維としては、液透過性シート2が液透過性を有する限り特に制限はなく、任意の繊維を用いることができるが、液透過性、吸液(湿)性や液保持性等の観点から、親水性繊維を用いることが好ましい。そのような親水性繊維としては、例えば、綿、混綿、粉砕パルプ等のセルロース繊維;レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース繊維;アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース繊維;親水化処理を施した熱可塑性樹脂繊維や複合繊維;吸湿性発熱繊維などが挙げられる。これらの中でも、吸液性や液保持性、柔軟性、肌触り等に優れるという点から、セルロース繊維や再生セルロース繊維、半合成セルロース繊維等のセルロース系繊維又は吸湿性発熱繊維が好ましい。特に、綿、混綿、レーヨン、吸湿性発熱繊維が好ましい。
実施形態の好ましい態様として、液透過性シート2は、綿、混綿、レーヨン、吸湿性発熱繊維又はこれらの少なくとも二種類を組み合わせた混合繊維で形成された不織布を含んでいる。その場合、吸液性や液保持性、柔軟などに加えて、以下の効果を奏することができる。すなわち、吸収層4と同様に、液透過性シート2における圧搾部8の両外側の部分(外周部DE)において、周辺雰囲気の水分(湿気)を取り込むことができると共に、液透過性シート2の肌側の表面全体で周辺雰囲気から水分(湿気)を取り込むことができる。それにより、着用者の肌近傍の水分を多くした温熱感知時間を短くできる効果をより確実に奏することができ、着用者が温熱感知時間に痒みを覚えることをより抑制できる。
液透過性シート2の坪量・厚さ・繊維密度は以下のとおりである。坪量は、本考案の効果を阻害しない限り特に制限されず、吸液(湿)性や液保持性等を考慮した任意の坪量を採用することができる。そのような坪量としては、例えば、5g/m2〜60g/m2の範囲内の坪量が挙げられ、好ましくは10g/m2〜50g/m2の範囲内である。厚さは、本考案の効果を阻害しない限り特に制限されず、例えば、0.1mm〜5.0mmの範囲内の厚みを採用することができる。ただし、吸液(湿)性や液保持性等を考慮して、好ましくは0.5mm〜3.0mmの範囲内である。繊維密度は、例えば、0.001g/cm〜0.6g/cmの範囲内の繊維密度を採用することができる。ただし、吸液(湿)性や液保持性等を考慮して、好ましくは0.003g/cm〜0.1g/cmの範囲内である。本実施形態では、坪量:25.0g/m2、厚さ:1.3mm、繊維密度:0.019g/cmのエアスルー不織布である。
<吸収層4>
上記の実施形態における吸収層4の素材としては、吸液(湿)性、液保持性を有するものであれば特に制限されず、例えば、吸収性シートが挙げられる。吸収性シートとしては、例えば、吸収性材料によって構成される吸収コアや、その吸収コアを親水性のティッシュ等のコアラップシートで覆ったものなどが挙げられる。吸収コアを構成する吸収性材料としては、当分野において公知の任意の吸収体を用いることができるが、例えば、吸液(湿)性や液保持性等の観点から親水性繊維や高吸収性ポリマーなどが挙げられる。具体的には、粉砕パルプ、コットン等のセルロース繊維;レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース繊維;アセテート、トリアセテート等の半合成セルロース繊維;アクリル酸ナトリウムコポリマー等の高吸収性ポリマーからなる粒状物;及びこれらのうちの少なくとも二種以上を任意に組み合わせたものなどが挙げられる。吸収層4は、複数の吸収性シートが積層された積層構造を有するシート状部材によって構成されていてもよい。
吸収層4の坪量・厚さ・繊維密度は以下のとおりである。坪量は、本考案の効果を阻害しない限り特に制限されず、特に制限されず、所望の吸液(湿)性や液保持性等を考慮した任意の坪量を採用することができる。そのような坪量としては、例えば、20g/m2〜200g/m2の範囲内の坪量が挙げられ、好ましくは30g/m2〜100g/m2の範囲内である。厚さは、本考案の効果を阻害しない限り特に制限されず、例えば、0.1mm〜8.0mmの範囲内の厚みを採用することができる。ただし、吸液(湿)性や液保持性等を考慮して、好ましくは0.5mm〜5.0mmの範囲内である。繊維密度は、例えば、0.0025g/cm〜2g/cmの範囲内の厚みを採用することができる。ただし、吸液(湿)性や液保持性等を考慮して、好ましくは0.006g/cm〜0.2g/cmの範囲内である。本実施形態では、坪量:60.0g/m2、厚さ:1.25mm、繊維密度:0.075g/cmのエアレイド不織布である。なお、吸収層4が複層構造を有するシート状部材からなる場合は、各層の坪量・厚さの合計が上述の範囲内にあればよく、各層の密度が上述の範囲内にあればよい。
<液不透過性シート3>
上記の実施形態における液不透過性シート3の素材としては、液不透過性を有するものであれば特に制限されず、例えばフィルム、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のフィルム、通気性を有する樹脂フィルム、スパンボンド又はスパンレース等の不織布に通気性を有する樹脂フィルムを接合したもの、SMS等の複層不織布等が挙げられる。液不透過性シート3の坪量は特に制限はなく、例えば10〜60g/m2が挙げられ、15〜50g/m2が好ましい。液不透過性シート3の厚さは特に制限はなく、例えば0.10mm〜3.0mmが挙げられる。
<中間シート>
本考案の別の実施形態として、パンティライナー1が液透過性シート2と吸収層4との間に中間シート(図示されず)を含む場合、中間シートの素材としては、液透過性シート2の素材として列挙されるものが挙げられる。中間シートの坪量・厚さ・繊維密度としては、液透過性シート2と同程度の範囲内の値が挙げられる。中間シートの一例としては、例えば、坪量:30.0g/m2、厚さ:1.5mm、繊維密度:0.02g/cmのエアスルー不織布が挙げられる。
なお、各種シートの坪量は、JIS L 1906の5.2に従って測定することができる。各種シートの厚さは、測定対象のシートから、所定サイズ(例示:30mm×30mm)のサンプルシートを切り出し、切り出したサンプルシートをカトーテック(株)製の自動化圧縮試験機(型式:KES FB−3A)にセットして、当該試験機の測定端子によるサンプルシートへの圧力が49Paとなるときの厚み(mm)を測定することにより得ることができる。各種シートの繊維密度は、坪量を厚さで除算することにより得ることができる。
<粘着層6>
上記の実施形態における粘着層6の素材としては、パンティライナー1を着用者の着衣に固定し得るものであれば特に制限されず、任意の粘着剤を用いることができる。粘着剤としては、例えば、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン(SEBS)、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)等のゴム系を主体とした、又は直鎖状低密度ポリエチレン等のオレフィン系を主体とした感圧型接着剤又は感熱型接着剤;水溶性高分子(例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシルメチルセルロース、ゼラチン等)又は水膨潤性高分子(例えば、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸ナトリウム等)からなる感水性接着剤等が挙げられる。
1 パンティライナー(吸収性物品)
2 液透過性シート
4 吸収層
8 圧搾部
9 温感層
DC 中央部
DE 外周部
本考案における吸収性物品は、互いに直する長手方向、幅方向及び厚さ方向を有し、液透過性シートと、液不透過性シートと、前記液透過性シートと前記液不透過性シートとの間に配置された吸収層とを備える吸収性物品であって、前記吸収性物品は、平面視にて、前記吸収性物品の中央に位置する領域である中央部と、前記中央部を囲繞し、前記中央部の外縁から前記吸収性物品の外縁までの領域である外周部と、を含み、更に、前記吸収性物品は、前記中央部内の少なくとも前記吸収層上に配置され、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む温感層を備え、前記中央部と前記外周部との境界のうちの、前記長手方向の境界及び前記幅方向の境界の少なくとも一方に、前記液透過性シート及び前記吸収層を圧搾して形成された圧搾部を有しており、前記吸収層の外縁は、平面視で、前記圧搾部に隣接する前記外周部の外縁まで延在している、吸収性物品。
具体的には、本考案の開示は以下の態様に関する。
[態様1]
互いに直する長手方向、幅方向及び厚さ方向を有し、液透過性シートと、液不透過性シートと、前記液透過性シートと前記液不透過性シートとの間に配置された吸収層とを備える吸収性物品であって、前記吸収性物品は、平面視にて、前記吸収性物品の中央に位置する領域である中央部と、前記中央部を囲繞し、前記中央部の外縁から前記吸収性物品の外縁までの領域である外周部と、を含み、更に、前記吸収性物品は、前記中央部内の少なくとも前記吸収層上に配置され、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む温感層を備え、前記中央部と前記外周部との境界のうちの、前記長手方向の両側の境界及び前記幅方向の両側の境界の少なくとも一方に、前記液透過性シート及び前記吸収層を圧搾して形成された圧搾部を有しており、前記吸収層の外縁は、平面視で、前記圧搾部に隣接する前記外周部の外縁まで延在している、吸収性物品。

Claims (10)

  1. 互いに直行する長手方向、幅方向及び厚さ方向を有し、液透過性シートと、液不透過性シートと、前記液透過性シートと前記液不透過性シートとの間に配置された吸収層とを備える吸収性物品であって、
    前記吸収性物品は、
    平面視にて、前記吸収性物品の中央に位置する領域である中央部と、
    前記中央部を囲繞し、前記中央部の外縁から前記吸収性物品の外縁までの領域である外周部と、を含み、
    更に、前記吸収性物品は、
    前記中央部内の少なくとも前記吸収層上に配置され、TRPチャネルを活性化する温感剤を含む温感層を備え、
    前記中央部と前記外周部との境界のうちの、前記長手方向の両側の境界及び前記幅方向の両側の境界の少なくとも一方に、前記液透過性シート及び前記吸収層を圧搾して形成された圧搾部を有しており、
    前記吸収層の外縁は、平面視で、前記圧搾部に隣接する前記外周部の外縁まで延在している、
    吸収性物品。
  2. 前記吸収性物品は、前記中央部と前記外周部との境界のうちの、前記長手方向の両側の境界及び前記幅方向の両側の境界に、前記圧搾部を有する、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記液透過性シート及び前記吸収層のうちの少なくとも前記液透過性シートは、賦形されている、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性物品は、前記液透過性シートと前記吸収層との間に配置された中間シートを更に備え、
    前記液透過性シートの繊維密度は前記中間シートの繊維密度より低く、前記中間シートの繊維密度は前記吸収層の繊維密度よりも低い、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性物品は、前記液不透過性シートの非肌側に粘着層を更に備え、
    前記粘着層の外縁が、平面視で、前記吸収性物品の外縁に重なるように配置されている、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記温感剤は、TRPチャネルを活性化する温感成分と溶媒成分とを含み、
    前記温感成分は、TRPV1レセプターに対するアゴニストを含む、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記溶媒成分は、親油性溶媒を含む、
    請求項6に記載の吸収性物品。
  8. 前記液透過性シートは、綿、混綿、レーヨン、吸湿性発熱繊維又はこれらの少なくとも二種類を組み合わせた混合繊維で形成された不織布を含む、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  9. 前記吸収性物品は、パンティライナーである、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  10. 前記吸収性物品は、発熱剤を含まない、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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