JP3215203B2 - ろ過乾燥装置におけるろ過板の洗浄方法および洗浄構造 - Google Patents

ろ過乾燥装置におけるろ過板の洗浄方法および洗浄構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品等の製造工程に
おいて、スラリー状の原液をろ過乾燥するために使用さ
れるろ過乾燥装置におけるろ過板の洗浄方法および洗浄
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のようなろ過乾燥装置の具体例が、
例えば特開昭61−21708号公報に記載されてい
る。その装置は、図9に示すように、本体71の底部側
にろ過板72を設け、本体71の上部から原液供給管7
8を通して注入されるスラリー状の原液を、ろ過板72
でろ過するようになっている。ろ液は、本体71の下側
を覆う底板73に設けられているろ液排出管74を通し
て、本体71外に排出される。このろ過処理で生じるろ
過板72上のケーキは、その後、本体71の上部から洗
浄液供給管79を通して供給される洗浄液によって洗浄
され、さらに、乾燥ガスが供給されて乾燥される。乾燥
ケーキは、本体71内の撹拌羽根75を回転させながら
下降させることによって中央部に掻き集められ、ろ過板
72および底板73を貫通して下方に延びるケーキ排出
管76を通して外部に回収される。このケーキ排出管7
6内には、ろ過乾燥処理時には閉弁状態で保持される一
方、回収時に開弁される開閉弁77が設けられている。
【0003】しかしながら、上記装置においては、ケー
キ排出管76がろ過板72の中央に設けられているため
にこの領域ではろ過が行われず、その分、有効ろ過面積
が小さくなってろ過効率が低下する。このため、例えば
図10に示すように、本体81の側部に、密閉蓋82で
覆われるケーキ排出口83を設けた構造のろ過乾燥装置
も、従来より知られている。このような装置において
は、ろ過乾燥後に、密閉蓋82を外してケーキ回収シュ
ート(図示せず)がケーキ排出口83に取付けられ、撹
拌羽根86を回転させながら下降させることによって、
ろ過板85上に堆積したケーキが側方へと掻き出され、
ケーキ排出口83を通して上記のケーキ回収シュートへ
と排出され、回収される。
【0004】なお、上記のようなろ過板85は、薄板状
のろ過材85aと、その周縁側を下側から支持する筒状
のろ過材支持部材85bを設けて構成され、このろ過材
支持部材85bの内周面よりも内側領域のろ過材85a
を通してろ過が行われる。
【0005】ところで、このようなろ過処理が繰返され
ると、ろ過材85bは徐々に目詰まりを生じ、これによ
って、ろ過効率が低下すると共に、残存粉体が劣化し
て、清浄度の低下が生じてしまう。そこで、この目詰ま
りを解消するために、適宜、ろ過板85を洗浄すること
が必要となる。従来、例えば、底板84に設けられてい
るろ液排出管87側からろ過材85aを超える高さ位置
まで洗浄液を本体81内に下側から供給すると共に、撹
拌羽根86を作動して撹拌し、これによって、ろ過材8
5aに詰まっている粉体を洗浄液中に浮遊させて除去す
る操作が行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、ろ過材85aの下側から洗浄液を供給してこれ
を撹拌しても、ろ過材85aに詰まっている粉体の浮遊
は充分には生じず、また、浮遊したとしても、再度ろ過
材85aを通して洗浄液と共に下側へと流下させて排出
することが必要であって、このときに、ろ過材85aへ
の再度の詰まりを生じ易い。このため、ろ過板85の洗
浄を充分には行なえないという問題を生じている。
【0007】したがって、ろ過板85を充分に洗浄する
ためには、これを本体81から取り外し、別に設けられ
た洗浄装置へと運んで洗浄することが必要となり、この
場合には、洗浄作業に多大の労力を要すると共に、別
途、洗浄装置を必要とするために、設備費の高騰を招来
するという問題を生じるものとなる。
【0008】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みな
されたものであって、その目的は、上記のようなろ過乾
燥装置におけるろ過板の洗浄をより効率的に行い得ると
共に、洗浄作業の作業性を向上することが可能であり、
また、設備費等の高騰を極力抑制し得るろ過乾燥装置に
おけるろ過板の洗浄方法および洗浄構造を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1記載のろ過乾燥装置におけるろ
過板の洗浄方法は、本体と、その下端開口を下側から覆
う底板とにより形成される略密閉状の空間内にろ過板が
設けられ、このろ過板の上方に原液を注入する原液供給
管と、洗浄液を供給する洗浄液供給管とが上記本体の上
部側に接続される一方、上記底板にろ液排出管が設けら
れたろ過乾燥装置におけるろ過板の洗浄方法であって、
本体から底板を取り外してろ過板を反転させた後、底板
を本体の下端部に取付けてほぼ密閉状となし、上記洗浄
液供給管を通して洗浄液を本体内に供給することによっ
て、ろ過板を洗浄することを特徴とするものである。
【0010】請求項2記載のろ過乾燥装置におけるろ過
板の洗浄構造は、本体の下端開口を下側から覆う底板上
に、薄板状のろ過材と、このろ過材の周縁を支持する筒
状のろ過材支持部材とを有するろ過板が配設され、この
ろ過板の上方に原液を注入する原液供給管と、洗浄液を
供給する洗浄液供給管とが上記本体の上部側に接続され
る一方、上記底板にろ液排出管が設けられたろ過乾燥装
置におけるろ過板の洗浄構造であって、上記底板の外周
側および本体の下端側に、上記ろ過材支持部材を上下に
挾持する固定面がそれぞれ設けられる一方、本体の下側
にろ過板の反転を許容する空間が形成される高さ位置に
本体を位置させる本体脚部が設けられ、また、本体から
底板を取り外してこの底板を下降させるときに、この底
板上への載置状態で一体的に下降するろ過板を、このろ
過板が反転し得る反転可能位置で底板から分離させて保
持する反転位置保持手段が設けられ、さらに、上記反転
可能位置で反転されたろ過板の下側から底板を上昇させ
てこの底板を本体の下端部に取付けることにより、上記
反転状態のろ過板が本体内に組込まれることを特徴とす
るものである。
【0011】請求項3記載のろ過乾燥装置におけるろ過
板の洗浄構造は、上記請求項2記載の洗浄構造におい
て、反転状態の上記ろ過板が本体内に組込まれるとき
に、上記ろ過材支持部材の上面側を本体下端部の固定面
から離間させる第1スペーサと、ろ過材支持部材におけ
るろ過材よりも外側の領域に下側から当接すべくろ過材
支持部材と底板の固定面との間に介装される第2スペー
サとが設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】上記請求項1記載の洗浄方法においては、本体
内で反転されているろ過板に対し、上方から洗浄液供給
管を通して洗浄液を供給し、この洗浄液がろ過板を通し
て流下することで、ろ過板に詰まっている粉体が洗浄液
と共に流れ出し、ろ液排出管を通して本体外へと排出さ
れる。
【0013】この場合、原液に対するろ過時に生じる目
詰まり方向とは逆方向の洗浄液の流下がなされるので、
粉体はろ過板から容易に離脱し、また、離脱した粉体
は、再度ろ過板を通過することなく、本体外へ確実に排
出されるので、効率的な洗浄が行われる。しかも、上記
のような洗浄が本体内でなし得ることによって、洗浄装
置を別途必要とせず、これにより、洗浄作業が容易にな
ると共に、設備費の高騰を極力抑えることができる。
【0014】請求項2記載の洗浄構造においては、底板
を本体から外して下降させるとき、ろ過板は、反転可能
位置で反転位置保持手段によって保持される。したがっ
て、ろ過板をこの位置で反転させた後、再度下側から底
板を上昇させて本体に組付けることで、本体内でのろ過
板の洗浄を行うことができる。
【0015】したがって、ろ過板を本体から外して反転
させるために、これを本体から離れた位置まで運ぶ必要
はなく、移動距離を必要最小限にして反転させ本体内へ
の組付けを行えるので、例えばろ過板を移動させる途中
で損傷等を与えないようにとの過大な注意を払う必要は
なく、これによって作業が容易となる結果、作業性が向
上する。
【0016】請求項3記載の洗浄構造においては、反転
したろ過板は、本体内の固定面から離間した状態、ま
た、ろ過材が底板の固定面には当接しない状態で本体内
に組込まれるようになっているので、特に、反転状態の
ろ過材を本体内に組み込む際に、ろ過材に損傷を与えな
いようにとの格別の注意を払う必要がなく、これによ
り、作業が容易となり作業性が向上する。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図8に
基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施例のろ
過乾燥装置は、図2に示すように、スラリー状の原液を
ろ過乾燥するための本体1と、ろ過乾燥後に本体1内か
ら排出されるケーキを回収するためのケーキ回収用シュ
ート(以下、シュートと略記する)2とを備えている。
【0018】本体1は、円筒状の本体胴板3aと上部鏡
板3bとを一体的に連ねたベルジャー形状の本体胴壁部
3を設けて構成され、この本体胴壁部3の下端部には、
その開口を下側から覆う底板4が取付けられている。本
体胴板3aの外側には、上記シュート2の取付部位を除
いてジャケット胴板3cが同心状に設けられており、こ
のジャケット胴板3cと本体胴板3aとの間に、本体1
内を所定の温度に保持することが必要なときに加熱又は
冷却媒体が循環される加熱又は冷却媒体循環用流路3d
が形成されている。なお、本体胴壁部3の下端部は、底
板4が下側からねじ締結されるリング状の底板取付部5
として形成され、この底板取付部5の上面内周側に本体
胴板3aの下端部が、また、上面外周側にジャケット胴
板3cの下端部がそれぞれ接合されている。
【0019】本体1内には、その底部側に略円板状のろ
過板6が水平に取付けられ、このろ過板6の上方に、撹
拌羽根7が配設されている。この撹拌羽根7は、上部鏡
板3bの中心箇所を上下に貫通する撹拌軸7aの下端部
に取付けられており、撹拌軸7aは、上部鏡板3bの上
側に設けられた撹拌羽根駆動部8によって支持されてい
る。
【0020】駆動部カバー9で覆われている上記撹拌羽
根駆動部8には、上部鏡板3bに近接する部位に、本体
1内の気密性を保持して撹拌軸7aを回転自在かつ上下
動自在に支持するメカニカルシール部8aが設けられ、
また、このメカニカルシール部8aの上方に、撹拌軸7
aを回転駆動するための液圧モータ8bが設けられてい
る。さらに、図3に示すように、撹拌軸7aを上下動さ
せる撹拌羽根用液圧シリンダ8c・8cが設けられ、こ
れら液圧シリンダ8c・8cを作動することによって、
図2に示すように、撹拌羽根7が、ろ過板6の上面に上
方から近接する下限位置と、図中二点鎖線で示す上方位
置との間を昇降する。なお、撹拌羽根駆動部8内を摺接
しながら回転かつ上下動される撹拌軸7aから、潤滑油
分や塵埃等が本体1内へ飛散するのを防止するため、本
体1内における撹拌羽根駆動部8の下端面と撹拌羽根7
との間に、撹拌軸7aを囲う伸縮自在なベローズ7bが
設けられている。このベローズ7bは、例えばステンレ
ス等の耐熱耐蝕性材料で構成されている。
【0021】上部鏡板3bには、図4に示すように、前
記駆動部カバー9の周囲に、原液供給管11、乾燥用ガ
ス供給管12、洗浄液供給管13・13、スチーム供給
管14が取付けられており、これらを通して、スラリー
状の原液、窒素ガス或いはエアー等の乾燥用ガス、洗浄
液、本体1内を滅菌するためのピュアスチームが、それ
ぞれ本体1内に供給される。なお、上部鏡板4には、上
方から本体1内を視認するための上部覗窓15・15等
がさらに設けられている。
【0022】一方、ジャケット胴板3cの外面には、前
記加熱又は冷却媒体循環用流路3dに外部から加熱又は
冷却媒体を循環させるための供給管16aと排出管16
bとが取付けられると共に、さらに、相対向する部位
に、各々二本ずつの据付け用アーム17…が側方に水平
に延びる形状で取付けられている。これら据付け用アー
ム17…の各先端部に、図3に示すように下方に延びる
柱状の本体脚部18…がそれぞれ連結されており、これ
によって、本体1は、据え付け床面から所定の高さ位置
に持ち上げられた状態で保持されている。
【0023】本体1内の底部側に取付けられている前記
ろ過板6は、図5(a)(b)に示すように、環形状をな
すろ過板リング体(ろ過材支持部材)21の上面開口を
覆うように、ろ過材22を張設した構造で形成されてい
る。また、ろ過板リング体21の内方には、ろ過材22
を下側から支持するリブ23…が格子状に設けられてい
る。
【0024】ろ過材22は、平均孔径5μm程度の多孔
性材料、例えばステンレス(SUS316)の焼結体か
ら成り、厚さ2mm程度の薄板状に形成されている。一
方、図6に示すように、ろ過板リング体21の上面には
外周縁側をわずかに残して下方に凹入させた形状のろ過
材取付面21aが形成されている。ろ過材22は、ろ過
材取付面21aに外周側を上方から嵌入させた状態で、
外周縁部に沿って溶接にてろ過板リング体21に接合さ
れ、さらに、ろ過材22とろ過板リング体21における
外周側の上端面とは面一状となるように仕上げられてい
る。
【0025】上記構造においては、ろ過材22における
ろ過板リング体21の内周面よりも内側の面域が、この
ろ過材22を通して上方から下方へと液体が流下し得る
ろ過領域となる。そして、上記ではろ過板リング体21
の内周面より外側にもろ過領域が形成されるように、前
記のろ過材取付面21aには、ろ過材22の下面に空隙
部を形成すべく、さらに下方に凹入するろ過域形成溝2
1bが設けられ、また、このろ過域形成溝21bからろ
過板リング体21の内周面に至るろ液回収溝21cが形
成されている。これら溝21b・21cの各底面は、一
体的に連なって内方へと下り傾斜する形状で形成されて
いる。上記のろ過域形成溝21bは、図5(a)に示す
ように、ろ過板リング体21の全周にわたる円形状で形
成され、また、ろ液回収溝21c…は、円周方向に適当
な間隔を置いて放射状に設けられている。
【0026】一方、図6に示すように、ろ過板リング体
21の上面外周側は、テーパ角が45°程度のテーパ状
被押圧面21dとして形成され、この被押圧面21dに
は、Oリング溝21eが設けられている。一方、ろ過板
リング体21の下端面には、図5(a)にも示すよう
に、上方に向けて穿設されたろ過板取付用ねじ穴21f
…が周方向に適当な間隔で複数形成されている。さら
に、ろ過板リング体21の側面には、中心方向に向けて
穿設されたハンドル取付用ねじ穴21g…が、少なくと
も中心点対称な二箇所の位置に穿設されている。
【0027】前記底板4は、図2に示すように、外周側
に環状の底板リング体24を備え、この底板リング体2
4の内周面に、中心側が下方に湾曲した下側鏡板面25
を連設して形成されている。この下側鏡板面25の中心
部には、本体1内に連通すると共に下方に延びるろ液排
出管26が設けられ、また、下側鏡板面25の下面にお
けるろ液排出管26の周囲に、下端にそれぞれキャスタ
ー27a…を備える四本の底板脚部27…が取付けられ
ている。
【0028】上記形状の底板4が、その上面に前記ろ過
板6を載置した状態で、前記本体胴壁部3下端の底板取
付部5に下側から取付けられており、次に、この取付構
造について、図1(a)を参照して説明する。
【0029】同図に示すように、底板取付部5の内周面
は、前記本体胴板3aにおける内周面の下端位置から、
それぞれ下広がり形状の二段のテーパ面、すなわち、テ
ーパ角が約45°程度のテーパ状押圧面5aと、テーパ
角が3°程度のテーパ状嵌合面5bとを順次連ねた形状
で形成されている。なお、底板取付部5の上端内周側に
は前記本体胴板3aの下端部が溶接されており、この溶
接接合強度がテーパ状押圧面5aを形成するためのテー
パ加工により低下しないように、テーパ状押圧面5a
は、底板取付部5への本体胴板3aの溶接ラインを外し
てわずかに下側の位置に設けられている。この結果、テ
ーパ状押圧面5aの上端部は、内方突起部5cとして本
体胴板3aの内周面からわずかに中心側に突出した形状
となっている。
【0030】一方、底板4の前記底板リング体24は、
略矩形断面形状のろ過板載置部24aと、このろ過板載
置部24aの下端側で径方向外方に延びるフランジ部2
4bとを有する形状に形成されている。ろ過板載置部2
4aは前記ろ過板リング体21に対応する内外径を有
し、したがって、ろ過板6は、これをろ過板載置部24
aの上面に載置し、そして、ろ過板載置部24aの下側
から挿通させたろ過板締結ねじ28の先端部を、前記ろ
過板取付用ねじ穴21fに螺着させることによって、底
板4上に固定される。
【0031】上記のようにろ過板6が固定された底板4
は、本体胴壁部3の底板取付部5におけるテーパ状嵌合
面5b内に、ろ過板載置部24aを下側から嵌挿させた
状態で、フランジ部24bに挿通させた底板締結ねじ2
9により、底板取付部5の下端面に締結され固定され
る。この固定状態において、ろ過板6における上面外周
側の前記被押圧面21dが、底板取付部5のテーパ状押
圧面5aに下側から密着する。すなわち、ろ過板リング
体21は、本体1側の固定面としての上記テーパ状押圧
面5aと、底板4側の固定面としてのろ過板載置部24
aの上面との間で上下に挾持されるように、底板取付部
5やろ過板リング体21および底板リング体24の形状
が設定されている。また、この状態において、ろ過板6
の上面は、底板取付部5における上端部の前記内方突起
部5cの上面と面一状になるように設定されている。
【0032】上記の底板6は、図2に示すように、本体
胴壁部3の外周に沿って上下に向けて取付けられている
底板昇降シリンダ44下端の底板支持具44aによっ
て、下側から支持された構成ともなっている。したがっ
て、前記の底板締結ねじ29を外した状態で上記の底板
昇降シリンダ44を作動することにより、底板4は本体
胴壁部3下端への締結位置から下側に下降する。
【0033】一方、図4に示すように、本体1を挟んで
一対の横梁45・45が前記本体脚部18…間に設けら
れ、これら横梁45・45の各中心位置に各々Vブロッ
ク46・46が上方に向けて取付けられている。さら
に、図3中、二点鎖線で示すように、底板4をろ過板6
と共に本体胴壁部3の下側へと途中まで下降させた状態
で、ろ過板6の側面に設けられている前記ハンドル取付
用ねじ穴21gに側方から取付け可能なろ過板反転用ハ
ンドル47・47が本装置の付属部品として用意されて
いる。したがって、これらろ過板反転用ハンドル47・
47をろ過板6に取付けると共に、前記のろ過板締結ね
じ28を外した状態で底板4の下降を継続すると、その
途中でろ過板反転用ハンドル47・47がVブロック4
6・46に上方から当接し、これによって、ろ過板6は
そのときの高さ位置、すなわち、後述するように、ろ過
板6を反転させることが可能な反転可能位置で、下降移
動が阻止され、底板4のみが、底板脚部27…下端の各
キャスター27a…が据え付け床面に達するまで下降す
る。
【0034】なお、据え付け床面には、各キャスター2
7a…の接地部位にレール48・48が敷設されてお
り、これらレール48・48に沿って底板4を、本体胴
壁部3直下の位置から側方へと移動し得るようになって
いる。そして、底板4を移動させた状態で、上記の反転
可能位置に位置するろ過板6を、図中二点鎖線で示す円
形の回転軌跡Cで示すように、Vブロック46・46上
のろ過板反転用ハンドル47・47の周りに回転させ得
るように、据え付け床面からの本体胴壁部3の高さ位置
等が設定されている。なお、本実施例では、上記のよう
に、ろ過板反転用ハンドル47とVブロック46とによ
って、ろ過板6を上記の反転可能位置で保持する反転位
置保持手段が構成されている。
【0035】一方、本体胴壁部3には、図2に示すよう
に、底部側に円形開口状のケーキ排出口31が形成され
ている。このケーキ排出口31は、その下縁が、ろ過板
6の上面と面一となる位置に設けられている。そして、
このケーキ排出口31を側方から覆うように、前記シュ
ート2のシュートケーシング32が本体胴板3aに取付
けられている。このシュートケーシング32内は、上記
のケーキ排出口31を通して本体1内に連通するケーキ
回収室33として形成され、シュートケーシング32の
下端部にはケーキ取出口32aが設けられている。この
ケーキ取出口32aには、ケーキ取り出し作業時以外の
ときに盲蓋として機能する着脱自在なキャップ34が取
付けられている。
【0036】シュートケーシング32には、ケーキ排出
口31に対向する側方の位置に、さらに蓋開閉ユニット
ケーシング35が取付けられ、この蓋開閉ユニットケー
シング35内には、図4に示すように、中央部に蓋開閉
用液圧シリンダ36が設けられている。また、この蓋開
閉用液圧シリンダ36の両側に案内ロッド37・37が
設けられている。
【0037】案内ロッド37・37と、図7に示す蓋開
閉用液圧シリンダ36のシリンダロッド36aとは、シ
ュートケーシング32を貫通してケーキ回収室33内を
本体1側に延びており、それらの先端部には、ケーキ排
出口31を開閉するための開閉蓋38が取付けられてい
る。この開閉蓋38は、蓋開閉用液圧シリンダ36によ
って、ケーキ排出口31に対する接離方向にケーキ回収
室33内を水平に駆動される。なお、蓋開閉用液圧シリ
ンダ36のシリンダロッド36aと案内ロッド37・3
7とは、開閉蓋38とシュートケーシング32との間に
架設された伸縮自在なステンレス薄板等の耐熱・耐蝕性
材料から成るベローズ36b・37a・37a(図8参
照)でそれぞれ覆われており、これによって、シリンダ
ロッド36aおよび案内ロッド37・37の表面を、ケ
ーキ回収室33内で露出させない構造となっている。
【0038】開閉蓋38における本体1側には、図7に
示すように、本体1側ほど径小となるテーパ形状の弁部
38aが設けられている。そして、ケーキ排出口31に
は、本体1側に、上記の弁部38aの先端側が全周にわ
たって嵌合するテーパ状の弁座面31aが形成されてい
る。これにより、前記蓋開閉用液圧シリンダ36を作動
して開閉蓋38を前進させ、弁部38aが弁座面31a
に全周にわたって密着することで、ケーキ排出口31が
閉状態となる。なお、弁部38aを含む開閉蓋38の本
体1側の表面には、例えばPFA(Tetrafluoroethylen
e-perfluoroalkylether copolymer)ライニング38bが
施されており、これによって、弁部38aと弁座面31
aとの面当たり状態でのシール性を良好に維持すると共
に、開閉蓋38表面に付着する粉体を容易に除去し得る
ようになっている。
【0039】また、ケーキ排出口31における弁座面3
1aよりもケーキ回収室33側は、弁部38aよりもや
や径大なテーパ形状の離間部31bとして形成され、こ
れによって、上記のような閉状態において、弁座面31
aよりもケーキ回収室33側での弁部38aの外周面
は、ケーキ排出口31の内面からわずかに離間するよう
になっている。そして、この離間部31bに、外方から
エアーを導いて噴射させるための排出口ブローパイプ3
9の噴射口が開口している。
【0040】一方、図8に示すように、シュートケーシ
ング32の内周面には、中央の蓋開閉用液圧シリンダ3
6のシリンダロッド36a等を囲うように、噴射方向の
調整可能なシュート内ブローノズル41…が例えば5個
設けられており、シュートケーシング32の外面に設け
られている噴射ガス導入パイプ42にエアーが供給され
ると、シュートケーシング32の外面に沿うガス案内路
43(図7参照)を通して各シュート内ブローノズル4
1…へとエアーが導かれて、これらノズル41…からシ
ュートケーシング32内に噴射される。
【0041】上記構成のろ過乾燥装置において、まず、
ろ過乾燥処理での動作について説明する。この処理を行
う場合には、図1(a)に示すようにろ過板6を載置し
た底板4を本体胴壁部3の底部に固定し、また、シュー
ト2における開閉蓋38を前進位置に位置させて、ケー
キ排出口31を閉状態とする。一方、撹拌羽根7は、前
記の上方位置に位置させる。
【0042】この状態で、所定量のスラリー状の原液
が、前記原液供給管11を通して本体1内に注入される
と、この原液は、ろ過材22によってろ過される。ろ過
材22を通して流下するろ液は、底板4のろ液排出管2
6を通して本体1内から排出され、図示しないろ液回収
タンクへと送られる。
【0043】このろ過は、ろ過材22におけるろ過板リ
ング体21の内周面の他、ろ過板リング体21における
ろ過域形成溝21bの部分でも行われ、その分、有効ろ
過面積が広くなっているので、より短時間でろ過を終了
することが可能であり、効率的なろ過が行われる。
【0044】上記のろ過処理がほぼ完了すると、ろ過板
6上には、粉体の堆積物、いわゆるケーキが残留する。
そして、無塵・無菌処理の施された洗浄液が前記洗浄液
供給管13を通して本体1内にシャワー状に供給され、
これによって、上記ケーキが洗浄される。その後、所定
の温度に加熱された無塵・無菌の窒素ガスもしくはエア
ーが、乾燥用ガス供給管12を通して、本体1内にその
上方から供給され、ろ過板6上のケーキおよびろ過材2
2を通してろ液排出管26から本体1外へと排出され
る。この温風送風を所定時間継続することによって、ケ
ーキの乾燥が行われる。
【0045】上記の乾燥処理の終了後、本体1内からの
ケーキ回収処理に移行する。このとき、シュート2下端
部の前記ケーキ取出口32aからキャップ34を外し、
このキャップ34に代えて、ケーキ取出口32aには、
例えばポリエチレンシート等から成る回収袋が装着され
る。そして、前記蓋開閉用液圧シリンダ36を作動し
て、開閉蓋38を後退させ、ケーキ排出口31を開状態
にする。同時に、撹拌羽根7の回転を開始すると共に、
上方位置から徐々に下降させる。この撹拌羽根7がろ過
板6上のケーキの位置まで達すると、ケーキはその上層
側から側方へと掻き出され、これによって、ケーキ排出
口31を通してシュート2内へと排出される。シュート
2内に排出されたケーキは、シュートケーシング32内
を自重落下して、ケーキ取出口32aに装着されている
前記回収袋内に回収される。
【0046】撹拌羽根7が下限位置まで下降されて、本
体1内のケーキの回収が終了すると、本体1内で新たに
ろ過乾燥処理を行う前に、シュート2内におけるシュー
トケーシング32の内面や、開閉蓋38およびベローズ
36b・37aの外面等に付着している粉体を剥離させ
るために、前記のシュート内ブローノズル41を通し
て、無塵・無菌エアーを噴射させる。これによって、シ
ュートケーシング32の表面から剥離した粉体は、前記
同様にケーキ取出口32a方向に落下して回収袋に回収
される。
【0047】上記のようにケーキの回収を終了すると、
開閉蓋38を前進させてケーキ排出口31が閉状態にさ
れ、この後、本体1内への原液注入からの処理が繰返さ
れる。なお、上記のように開閉蓋38を前進させてケー
キ排出口31が閉状態になる直前までの間、前記排出口
ブローパイプ39を通してのエアーブローが行われ、こ
のエアー流によって、特に、弁部38aとケーキ排出口
31における弁座面31aとの各表面に粉体が付着して
いる場合にはこれが除去される。これにより、その後の
閉状態での弁部38aと弁座面31aとの密着面におけ
るシール性が確実に維持される。
【0048】このように、本体1のケーキ排出口31に
は、これを開閉する開閉蓋38を備えたシュート2が取
付けられており、本体1内でのろ過・乾燥処理が完了す
ると、引き続いて、上記の開閉蓋38を開弁して本体1
内からのケーキの回収を行えるようになっている。これ
によって、特に、ろ過・乾燥処理から回収まで、外部雰
囲気に触れることのない密閉系の中で処理が行われるよ
うになっているので、清浄度の高い製品の生産を行うこ
とができる。
【0049】一方、上記のようなろ過乾燥処理を行う前
に、前記スチーム供給管14やシュート内ブローノズル
41を通して、本体1およびシュート2内にピュアスチ
ームを供給し、装置内部の滅菌処理を行うことによっ
て、ろ過乾燥装置内の高い清浄度が維持される。
【0050】ところで、前記のろ過材22は、装置の据
付初期において微粒子等による汚染が考えられ、また、
上記の処理の繰返し回数に応じて徐々に目詰まりを生
じ、この残存粉体が劣化して、清浄度の低下が生じてし
まう。そこで、この目詰まりを解消する処理(以下、フ
ィルター洗浄処理という)を適宜行うことが必要とな
る。そこで、本装置におけるフィルター洗浄の処理手順
について、次に説明する。
【0051】このフィルター洗浄を行うに当たって、ま
ず、前述したように、底板昇降シリンダ44…を作動し
て底板4を下降させ、その途中で、底板4上のろ過板6
に前記ろ過板反転用ハンドル47・47を取付ける。そ
の後、底板4のみを、その下端のキャスター27aが据
え付け床面上のレール48に達するまで下降させて、こ
の底板4を、本体胴壁部3の直下位置から側方へとレー
ル48上を移動させる。この状態で、Vブロック46・
46に当接支持されているろ過板反転用ハンドル47・
47を中心に、ろ過材22が下側になるように、ろ過板
6を180°回転させる。
【0052】一方、底板4には、図1(b)に示すよう
に、底板リング体24のろ過板載置部24aの外側にそ
れぞれ嵌合する二個のスペーサリング(第1スペーサ)
51・52をフランジ部24b上に載置する。なお、こ
れらスペーサリング51・52の各上面には、シート状
のパッキン51a・52aが貼付されている。さらに、
ろ過板載置部24aの上端面外周側角部に、ろ過板離間
用スペーサリング(第2スペーサ)53を載置する。こ
のろ過板離間用スペーサリング53の上端内周角部に
は、ろ過板6におけるろ過板リング体21の被押圧面2
1dと同一のテーパ角で上広がり形状に形成されたろ過
板支持面53aが形成されている。
【0053】上記のように各リング51・52・53を
載置した状態で、底板4を本体胴壁部3の直下位置に戻
した後、底板昇降シリンダ44…を上方向に作動させ
る。これによって、底板4が上昇し、この上昇の途中で
ろ過板6に下側から当接し、ろ過板6は、再度、底板4
上への載置状態となる。その後、前記のろ過板反転用ハ
ンドル47・47をろ過板6から外し、底板昇降シリン
ダ44…の作動を継続し、底板4を上昇させて、この底
板4を本体胴壁部3の下端面に当接させる。このとき、
図1(b)のように、底板4はスペーサリング51・5
2を介して本体胴壁部3に当接し、したがって、底板4
は、これらリング51・52を設けないときの取付位置
(図1(a)に示す位置)よりも、両リング51・52
の厚さ寸法の分だけ、下側の位置に位置するものとな
る。
【0054】この状態で、首下長さの長い底板締結ねじ
29’を下側からフランジ部24b・スペーサリング5
1・52を順次貫通させて本体胴壁部3の下面に螺着
し、底板4を固定する。なお、ろ過板載置部24aにお
けるろ過板6を固定するためのねじ貫通孔には、下側か
ら盲ねじ54を螺着して密閉する。
【0055】上記のような底板4の固定状態において、
ろ過材22を下側にしたろ過板6は、底板4上の上面か
ら離間した状態で前記ろ過板離間用スペーサリング53
によって支持されている。すなわち、被押圧面21d
と、ろ過板支持面53aとのテーパ面部が嵌合した状態
となっており、これによって、ろ過板6は、底板4に対
する同心位置で保持されている。また、ろ過板6は、本
体胴壁部3における底板取付部5のテーパ状押圧面5a
よりも下側に位置するように、前記スペーサリング51
・52およびろ過板離間用スペーサリング53の厚さ寸
法が設定されている。これにより、ろ過板6は、本体胴
壁部3の内面から離間して、底板4上に保持される。
【0056】上記のようにろ過板6を反転させた状態で
の本体1内への組付けを完了すると、前記スチーム供給
管14を通して本体1の上方からピュアスチームを供給
し、ろ過板6のろ過材22を通して流下させる。その
後、洗浄液を前記洗浄液供給管13を通して本体1内に
供給し、併せて撹拌羽根7を下降させ回転することによ
って、前記ベローズ7bの隙間を含めた本体1内および
ろ過板6の撹拌洗浄を行う。そして、洗浄液がろ過材2
2、ろ液排出管26を通して本体1外に排出した後、再
度、ピュアスチームを供給し、最後に前記乾燥用ガス供
給管12を通して無菌エアーを供給して、本体1内を乾
燥する。このように、ろ過板6を反転させた状態での洗
浄、いわゆる逆洗によって、このときの組付状態でのろ
過材22の下側の面(一次側)に付着していた微粒子、
すなわち、前記ろ過乾燥処理の繰返しでろ過材22の目
に詰まっていた微粒子が除去される。なお、この逆洗時
には、本体1の内壁面等から剥離した微粒子等は、ろ過
材22におけるこの時点での上面(二次側)に堆積す
る。
【0057】上記の逆洗処理が終了すると、その後、前
記と同様の手順にて、底板4を下降させてろ過板6を再
度反転させて正転位置に戻し、本体1への組付けを行っ
て、再度、上記同様の洗浄を行い、上記の逆洗でろ過材
22の二次側の面に付着した微粒子を除去して、フィル
ター洗浄を完了する。
【0058】以上の説明のように、上記実施例において
は、ろ過板6を反転させて本体1内に組付けると共に、
この組付け状態で、上方からの洗浄液等の供給によって
ろ過板6の洗浄を行えるようになっている。この場合、
装置据付け初期の微粒子の洗浄時、ろ過材22の一次側
に微粒子を付着させずに洗浄でき、また、原液のろ過時
におけるろ過材22への目詰まり方向とは逆方向で洗浄
液がろ過材22を通して流下する状態、いわゆる逆洗状
態となるので、粉体はろ過材22から容易に離脱し、ま
た、離脱した粉体は、再度ろ過材22を通過することな
く、本体1外へ確実に排出されるので、効率的な洗浄が
行われる。しかも、上記のような洗浄が本体1内でなし
得ることによって、洗浄装置を別途必要とせず、これに
より、洗浄作業が容易になると共に、設備費の高騰を極
力抑えることができる。
【0059】また、ろ過板6を反転させる作業におい
て、底板4を本体1から外して下降させるとき、ろ過板
6は、前述した反転可能位置で、ろ過板反転用ハンドル
47がVブロック46に上方から当接して保持される。
したがって、ろ過板6に直接的には手を触れずに反転す
ることができるので、例えばこれに損傷等を与えないよ
うにとの過大な注意を払う必要はなく、これによって作
業が容易となる結果、作業性が向上する。
【0060】さらに、スペーサリング51・52やろ過
板離間用スペーサリング53を装着することによって、
反転したろ過板6が本体1の内壁面から離間した組込み
状態が確保されるようになっているので、本体1内への
組込みの際に、特にろ過材22に損傷を与えないように
との格別の注意を払う必要もなく、これによっても、作
業が容易となり作業性が向上するものとなっている。
【0061】また、上記実施例においては、底板4上に
載置されているろ過板6のろ過板リング体21にテーパ
状の被押圧面21dを設け、ろ過乾燥処理時には、この
ろ過板リング体21を本体1下端部と底板4とで挟圧し
た状態で、ろ過板6が本体1内に組付けられる構成とな
っており、この組付け状態では、ろ過板リング体21の
上記被押圧面21dと本体1の内周面との間に隙間を生
じない。このため、従来、例えば前記図10に示した装
置では、この部位における嵌合隙間に生じていた残存液
に起因する汚染が問題となっていたが、上記装置におい
ては、このような問題も解消され、清浄度の高い処理装
置となっている。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
ろ過乾燥装置におけるろ過板の洗浄方法は、本体から底
板を取り外してろ過板を反転させた後、底板を本体の下
端部に取付けてほぼ密閉状となし、本体の上部側に接続
されている洗浄液供給管を通して洗浄液を本体内に供給
することによって、ろ過板を洗浄するものである。
【0063】これにより、原液に対するろ過時に生じる
目詰まり方向とは逆方向の洗浄水の流下がなされるの
で、粉体が容易に、かつ、確実に除去され、効率的な洗
浄を行うことができる。しかも、この洗浄を本体内でな
し得ることによって、洗浄装置を別途必要とせず、これ
により、洗浄作業が容易になると共に、設備費の高騰を
極力抑えることができるという効果を奏する。
【0064】請求項2記載のろ過乾燥装置におけるろ過
板の洗浄構造は、底板の外周側および本体の下端側に、
ろ過材支持部材を上下に挾持する固定面がそれぞれ設け
られる一方、本体の下側にろ過板の反転を許容する空間
が形成される高さ位置に本体を位置させる本体脚部が設
けられ、また、本体から底板を取り外してこの底板を下
降させるときに、この底板上への載置状態で一体的に下
降するろ過板を、このろ過板が反転し得る反転可能位置
で底板から分離させて保持する反転位置保持手段が設け
られ、さらに、上記反転可能位置で反転されたろ過板の
下側から底板を上昇させてこの底板を本体の下端部に取
付けることにより、上記反転状態のろ過板が本体内に組
込まれる構成である。
【0065】これにより、ろ過板を本体から外して反転
させる場合に、本体から離れた位置まで運ぶ必要はな
く、必要最小限の移動操作で反転を行わせて本体内への
組付けを行えるので、ろ過板の取扱いに際し、損傷等を
与えないようにとの過大な注意を払う必要はなく、これ
によって作業が容易となり、作業性を向上することがで
きるという効果を奏する。
【0066】請求項3記載のろ過乾燥装置におけるろ過
板の洗浄構造は、反転状態の上記ろ過板が本体内に組込
まれるときに、上記ろ過材支持部材の上面側を本体下端
部の固定面から離間させる第1スペーサと、ろ過材支持
部材におけるろ過材よりも外側の領域に下側から当接す
べくろ過材支持部材と底板の固定面との間に介装される
第2スペーサとが設けられている構成である。
【0067】これにより、反転状態のろ過材を本体内に
組み込む際に、ろ過材に損傷を与えないようにとの格別
の注意を払う必要がなく、これによっても、作業が容易
となって、作業性を向上することができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるろ過乾燥装置での本
体の底部側の構成を示すものであって、同図(a)は本
体への底板およびろ過板の取付構造を示す要部断面図、
同図(b)は上記ろ過板を反転させたときの取付構造を
示す要部断面図である。
【図2】上記ろ過乾燥装置の全体構成を示す縦断面図で
ある。
【図3】上記ろ過乾燥装置の一部切欠側面図である。
【図4】上記ろ過乾燥装置の一部切欠平面図である。
【図5】上記ろ過板を示すものであって、同図(a)は
平面図、同図(b)は縦断面図である。
【図6】上記ろ過板における外周側の構造を示す部分拡
大断面図である。
【図7】上記ろ過乾燥装置におけるケーキ排出口側を示
す拡大断面図である。
【図8】上記ろ過乾燥装置におけるケーキ排出口側を示
す一部切欠拡大側面図である。
【図9】従来のろ過乾燥装置を示す縦断面図である。
【図10】従来の他のろ過乾燥装置を示す部分断面図で
ある。
【符号の説明】
1 本体 4 底板 5a 押圧面(固定面) 6 ろ過板 11 原液供給管 13 洗浄液供給管 18 本体脚部 21 ろ過板リング体(ろ過材支持部材) 21d 被押圧面 22 ろ過材 24 底板リング体 24a ろ過板載置部 26 ろ液排出管 46 Vブロック(反転位置保持手段) 47 ろ過板反転用ハンドル(反転位置保持手段) 51・52 スペーサリング(第1スペーサ) 53 ろ過板離間用スペーサリング(第2スペーサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01D 29/38 520A

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体と、その下端開口を下側から覆う底板
    とにより形成される略密閉状の空間内にろ過板が設けら
    れ、このろ過板の上方に原液を注入する原液供給管と、
    洗浄液を供給する洗浄液供給管とが上記本体の上部側に
    接続される一方、上記底板にろ液排出管が設けられたろ
    過乾燥装置におけるろ過板の洗浄方法であって、 本体から底板を取り外してろ過板を反転させた後、底板
    を本体の下端部に取付けてほぼ密閉状となし、上記洗浄
    液供給管を通して洗浄液を本体内に供給することによっ
    て、ろ過板を洗浄することを特徴とするろ過乾燥装置に
    おけるろ過板の洗浄方法。
  2. 【請求項2】本体の下端開口を下側から覆う底板上に、
    薄板状のろ過材と、このろ過材の周縁を支持する筒状の
    ろ過材支持部材とを有するろ過板が配設され、このろ過
    板の上方に原液を注入する原液供給管と、洗浄液を供給
    する洗浄液供給管とが上記本体の上部側に接続される一
    方、上記底板にろ液排出管が設けられたろ過乾燥装置に
    おけるろ過板の洗浄構造であって、 上記底板の外周側および本体の下端側に、上記ろ過材支
    持部材を上下に挾持する固定面がそれぞれ設けられる一
    方、本体の下側にろ過板の反転を許容する空間が形成さ
    れる高さ位置に本体を位置させる本体脚部が設けられ、
    また、本体から底板を取り外してこの底板を下降させる
    ときに、この底板上への載置状態で一体的に下降するろ
    過板を、このろ過板が反転し得る反転可能位置で底板か
    ら分離させて保持する反転位置保持手段が設けられ、さ
    らに、上記反転可能位置で反転されたろ過板の下側から
    底板を上昇させてこの底板を本体の下端部に取付けるこ
    とにより、上記反転状態のろ過板が本体内に組込まれる
    ことを特徴とするろ過乾燥装置におけるろ過板の洗浄構
    造。
  3. 【請求項3】反転状態の上記ろ過板が本体内に組込まれ
    るときに、上記ろ過材支持部材の上面側を本体下端部の
    固定面から離間させる第1スペーサと、ろ過材支持部材
    におけるろ過材よりも外側の領域に下側から当接すべく
    ろ過材支持部材と底板の固定面との間に介装される第2
    スペーサとが設けられていることを特徴とする請求項2
    記載のろ過乾燥装置におけるろ過板の洗浄構造。
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