JP3215121U - 工芸品用型伸縮支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】作製者が型の高さを任意に選択することができ、作製者に適した作業環境を画一的に実現することができる工芸品用型伸縮支持装置を提供する。【解決手段】工芸品用型伸縮支持装置1は、設置面に載置される平板状の基台部2と、工芸品の型が載置されて支持される支持体5と、基台部2に対して支持体5を任意の位置まで昇降させるネジ構造またはボルト・ナット構造の昇降機構7とを有している。昇降機構7は、基台部2の上面部に直立した筒状部8と、支持体5の下面部に取り付けられて筒状部8に螺合された棒状部12と、支持体5を留める可動ナット部14とから構成されている。【選択図】図1
Description
本考案は、工芸品を作製する際に用いられる型を支持するための工芸品用型伸縮支持装置に関するものである。
従来、米国マサチューセッツ州のナンタケット島の伝統工芸品として、ナンタケットバスケットがある。ナンタケットバスケットは、細長い扁平な籐が編み込まれて作製される。ナンタケットバスケットの作製過程では、円形や楕円形のベースプレートが型に取り付けられ、ベースプレートを中心に、型に沿って籐が編み込まれる。ベースプレートの形状や材質、型の形状は様々であるため、様々なナンタケットバスケットが存在する。例えば、下記特許文献1に記載されたナンタケットバスケットは、ベースプレートが漆塗りで装飾されている。
型は、一般的に地面や作業テーブルなどに置かれるが、作製者の体格や好みによって型の配置は作製者ごとに異なり、一様ではない。また、上記したとおり、型の形状は様々である。そのため、作製者に適した作業環境を画一的に実現することは困難である。
本考案は、上記の実情に鑑みて提案されたものである。すなわち、作製者が型の高さを任意に選択することができ、作製者に適した作業環境を画一的に実現することができる工芸品用型伸縮支持装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、設置面に載置される平板状の基台部と、工芸品の型が載置されて支持される支持体と、前記基台部に対して前記支持体を任意の位置まで昇降させる昇降機構と、を有する、ことを特徴とする。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、前記昇降機構が、前記基台部の上部に直立した筒状部と、前記支持体の下部に備えられて前記筒状部に挿入された棒状部と、前記支持体を留める位置留め部と、から構成された、ことを特徴とする。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、前記筒状部が雌ネジ部を有し、前記棒状部が雄ネジ部を有し、前記位置留め部が、前記雄ネジ部に螺合した可動ナット部である、ことを特徴とする。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、前記筒状部が、中空の筒本体部と、前記筒本体部の上端部に備えられた固定ナット部と、から構成された、ことを特徴とする。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、前記基台部が位置決めされる溝部が形成された支持プレートを有する、ことを特徴とする。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、前記基台部が、円盤状であり、前記溝部または前記基台部の片方に磁性部材が備えられ、もう片方に金属部材が備えられた、ことを特徴とする。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、前記工芸品がナンタケットバスケットである、ことを特徴とする。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、設置面に載置される平板状の基台部と、工芸品の型が載置されて支持される支持体と、基台部に対して支持体を任意の位置まで昇降させる昇降機構とを有している。すなわち、昇降機構によって支持体の高さが変化するため、支持体に支持された型も支持体に応じて高さ方向の位置が変化する。したがって、作製者が型の高さを任意に選択することができる。このように、作製者が、自身の好みで型の種類ごとに型の高さを選択することができれば、すべての作製者に適した作業環境を、画一的に実現することができる。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、昇降機構が、基台部の上部に直立した筒状部と、支持体の下部に備えられて筒状部に挿入された棒状部と、支持体を留める位置留め部とから構成されている。すなわち、棒状部が筒状部に対して昇降し、支持体が任意の高さで位置留め部によって留められる。したがって、作製者が型の高さを任意に選択することができる。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、筒状部が雌ネジ部を有し、棒状部が雄ネジ部を有し、位置留め部が、雄ネジ部に螺合した可動ナット部である。すなわち、棒状部を軸として支持体を回転させることで、ネジ構造によって棒状部が筒状部に対して移動し、支持体が任意の高さに配置される。この状態で、可動ナット部が、筒状部の雌ネジ部と共にダブルナットとして作用することで、棒状部が留められる。したがって、一定の高さを容易に維持することができる。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、筒状部が、中空の筒本体部と、筒本体部の上端部に備えられた固定ナット部と、から構成されている。すなわち、棒状部の雄ネジ部は、固定ナット部と螺合し、一方で、筒本体部の抵抗を受けない。この構成により、棒状部が筒状部に対して円滑に移動する。したがって、棒状部を軸として円滑に支持体を回転させることができる。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、基台部が位置決めされる溝部が形成された支持プレートを有している。したがって、不本意に位置がずれるのを防ぐことができる。また、支持プレートが作業台となるため、支持プレートごと移動させることで、作製中の状態を維持したまま移動させることができる。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、基台部が、円盤状であり、溝部または基台部の片方に磁性部材が備えられ、もう片方に金属部材が備えられている。すなわち、溝部において基台部を回転させることで、支持体の向きが変化し、支持体に支持された型も向きが変化する。したがって、型の向きを任意に選択することができる。また、基台部と支持プレートの溝部との接触が磁力によるものであるため、容易に基台部を回転させることができ、容易に着脱することができる。
本考案に係る工芸品用型伸縮支持装置は、工芸品がナンタケットバスケットである。したがって、特にナンタケットバスケットの作製において、上記した効果を発生させることができる。
以下に、本考案の第一実施形態に係る工芸品用型伸縮支持装置を図面に基づいて説明する。図1は、第一実施形態に係る工芸品用型伸縮支持装置1の外観が示され、図2は、図1のA−A断面であって、工芸品用型伸縮支持装置1の断面が示されている。なお、図1に示されているとおり、高さ方向を上方および下方とする。
図1および図2に示されているとおり、工芸品用型伸縮支持装置1は、例えば地面や作業テーブル(図示省略)などの設置面に載置される平板状の基台部2と、例えばナンタケットバスケットなどの工芸品の型(図示省略)が載置されて支持される支持体5と、基台部2に対して支持体5を任意の位置まで昇降させるネジ構造、または、ボルト・ナット構造の昇降機構7とを有している。
基台部2は、円盤状であり、下面部に磁性部材3としての三つの永久磁石が取り付けられている。磁性部材3は、円柱状または円盤状であり、基台部2の下面部と同一面上に揃えられて埋設され、接着剤で固定されている。なお、磁性部材3の数および形状は任意である。したがって、磁性部材3は、二つであっても四つ以上であってもよい。また、磁性部材3が円環状であり、基台部2にネジで固定されていてもよい。
支持体5は、楕円形の平板状であり、中央に固定ボルト6が取り付けられている。固定ボルト6は、支持体5の上面部から上方に向けて突出している。支持体5の材質は、例えば、木であり、柄は木の種類や木目によって様々である。柄によっては高級なものもあり、柄は作製者の嗜好によって選択される。なお、支持体5の形状は、円形であってもよく、型が載置されるのに適した大きさであれば任意である。
昇降機構7は、基台部2の上面部に直立した筒状部8と、支持体5の下面部に取り付けられて筒状部8に挿入された棒状部12と、支持体5を留める位置留め部としての可動ナット部14とから構成されている。
筒状部8は、基台部2の中央から上方に向けて直立した状態で、基台部2に取り付けられている。筒状部8は、中空の筒本体部9と、この筒本体部9の上端部に取り付けられた固定ナット部10とから構成されている。筒本体部9は、高さ方向に長手の円筒状である。固定ナット部10は、円環状であると共に孔の内周面にネジ山が彫られて雌ネジ部11が形成されている。固定ナット部10は、筒本体部9よりも高さ方向に短く、孔が筒本体部9と同軸上に揃えられている。筒本体部9の内径は、固定ナット部10の内径よりも僅かに大きく形成されている。なお、筒本体部9の外形は、作製者が把持した際に手の形に馴染む形状であって、作製者が把持し易いものであれば任意である。
棒状部12は、支持体5の中央から下方に向けて伸びた状態で、支持体5に取り付けられている。棒状部12は、高さ方向に長手であり、外周面にネジ山が彫られて雄ネジ部13が形成されている。棒状部12の雄ネジ部13が、固定ナット部10の雌ネジ部11と螺合することで、棒状部12は筒状部8に挿入されている。
可動ナット部14は、固定ナット部10と同径であり、筒状部8の固定ナット部10と支持体5との間において、棒状部12の雄ネジ部13に螺合している。
上記のとおり構成された工芸品用型伸縮支持装置1は、ナンタケットバスケットの型が、支持体5の上面に載置されると共に固定ボルト6に螺合される。作製者が、型を回転させると、支持体5が、棒状部12を軸として筒状部8に対して回転し、支持体5の高さが変化する。作製者は、好みの高さで支持体5を停止させ、可動ナット部14を回転させて筒状部8の固定ナット部10に締め付ける。支持体5が留められ、型が一定の高さで維持される。
次に、工芸品用型伸縮支持装置1の効果を説明する。
上記したとおり、工芸品用型伸縮支持装置1は、設置面に載置される平板状の基台部2と、ナンタケットバスケットの型が載置されて支持される支持体5と、基台部2に対して支持体5を任意の位置まで昇降させるネジ構造の昇降機構7とを有している。昇降機構7は、基台部2の上面部に直立した筒状部8と、支持体5の下面部に取り付けられて筒状部8に挿入された棒状部12と、支持体5を留める可動ナット部14とから構成されている。すなわち、昇降機構7のネジ構造によって、棒状部12が筒状部8に対して移動し、支持体5の高さが変化するため、支持体5に支持された型も支持体5に応じて高さ方向の位置が変化する。したがって、作製者が型の高さを任意に選択することができる。このように、作製者が、自身の好みで型の種類ごとに型の高さを選択することができれば、すべての作製者に適した作業環境を、画一的に実現することができる。
また、支持体5が任意の高さに配置された状態で、可動ナット部14が、筒状部8の雌ネジ部11と共にダブルナットとして作用することで、棒状部12が留められる。したがって、一定の高さを容易に維持することができる。
工芸品用型伸縮支持装置1は、筒状部8が、中空の筒本体部9と、この筒本体部9の上端部に取り付けられた固定ナット部10とから構成されている。すなわち、棒状部12の雄ネジ部13は、固定ナット部10と螺合し、一方で、筒本体部9の抵抗を受けない。この構成により、棒状部12が筒状部8に対して円滑に移動する。したがって、棒状部12を軸として円滑に支持体5を回転させることができる。
次に、本考案の第二実施形態に係る工芸品用型伸縮支持装置を図面に基づいて説明する。図3は、第二実施形態に係る工芸品用型伸縮支持装置21の外観が示されている。なお、以下の説明では、第一実施形態に係る工芸品用型伸縮支持装置1と異なる構成が説明され、同様の構成は説明が適宜省略されている。
図3に示されているとおり、工芸品用型伸縮支持装置21は、支持プレート15を有している。支持プレート15は、平板状の長方形であり、ほぼ中央に、工芸品用型伸縮支持装置21の基台部3が位置決めされる溝部16が形成されている。溝部16は、基台部2の形状に倣った円形の窪みである。溝部16は、平板状の金属部材(図示省略)が取り付けられている。この金属部材に基台部2の磁性部材3が引き寄せられて、工芸品用型伸縮支持装置21は支持プレート15に支持される。支持プレート15の一部は、工芸品を作製するために用いられる工具入れが載置される工具載置部17を有している。なお、支持プレート15の形状は任意であり、四角形や円形であってもよい。また、溝部16も、基台部2の形状に倣った形状であれば任意である。また、工具載置部17の有無は任意である。他の構成は、第一実施形態と同じであるため、説明を省略する。
次に、工芸品用型伸縮支持装置21の効果を説明する。なお、工芸品用型伸縮支持装置21は、第一実施形態に係る工芸品用型伸縮支持装置1と同じ効果を奏するため、以下では、工芸品用型伸縮支持装置1と異なる効果が説明されている。
上記したとおり、工芸品用型伸縮支持装置21は、支持プレート15を有している。支持プレート15は、ほぼ中央に、工芸品用型伸縮支持装置21の基台部3が位置決めされる円形の溝部16が形成されている。したがって、不本意に位置がずれるのを防ぐことができる。また、支持プレート15が作業台となるため、支持プレート15ごと移動させることで、作製中の状態を維持したまま移動させることができる。
工芸品用型伸縮支持装置21の溝部16は、基台部2の形状に倣った円形状であり、平板状の金属部材が取り付けられている。この金属部材に基台部2の磁性部材3が引き寄せられて、工芸品用型伸縮支持装置21は支持プレート15に支持される。すなわち、溝部16において、基台部2を回転させることで、支持体5の向きが変化し、支持体5に支持された型も向きが変化する。したがって、型の向きを任意に選択することができる。また、基台部2と支持プレート15の溝部16との接触が磁力によるものであるため、容易に基台部2を回転させることができ、容易に着脱することができる。
上記した実施形態の他の実施形態として、例えば、昇降機構は、ピストンシリンダーであってもよい。また、昇降機構は、筒状部の内周面のすべてが雌ネジ部であってもよい。この場合、雌ネジ部と、棒状部の雄ネジ部との螺合が円滑となるような工夫を要する。また、筒状部および棒状部にネジ山が彫られておらず、各部と直交する孔が高さ方向に複数並列され、それぞれの孔に位置留め部としてのピンが挿入されることで支持体が留められる構成であってもよい。また、筒状部が支持体の下面部に取り付けられ、棒状部が基台部の上面部に取り付けられていてもよい。また、支持体の下面部に金属部材が取り付けられ、支持プレートの溝部に磁性部材が取り付けられた構成であってもよい。
以上、本考案の実施形態を詳述したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではない。そして本考案は、実用新案登録請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。本考案は、ナンタケットバスケットの他、様々な工芸品の型が取り付けられる。
1、21 工芸品用型伸縮支持装置
2 基台部
3 磁性部材
5 支持体
6 固定ボルト
7 昇降機構
8 筒状部
9 筒本体部
10 固定ナット部
11 雌ネジ部
12 棒状部
13 雄ネジ部
14 可動ナット部(位置留め部)
15 支持プレート
16 溝部
17 工具載置部
2 基台部
3 磁性部材
5 支持体
6 固定ボルト
7 昇降機構
8 筒状部
9 筒本体部
10 固定ナット部
11 雌ネジ部
12 棒状部
13 雄ネジ部
14 可動ナット部(位置留め部)
15 支持プレート
16 溝部
17 工具載置部
Claims (7)
- 設置面に載置される平板状の基台部と、
工芸品の型が載置されて支持される支持体と、
前記基台部に対して前記支持体を任意の位置まで昇降させる昇降機構と、を有する、
ことを特徴とする工芸品用型伸縮支持装置。 - 前記昇降機構が、
前記基台部の上部に直立した筒状部と、
前記支持体の下部に備えられて前記筒状部に挿入された棒状部と、
前記支持体を留める位置留め部と、から構成された、
ことを特徴とする請求項1に記載された工芸品用型伸縮支持装置。 - 前記筒状部が雌ネジ部を有し、
前記棒状部が雄ネジ部を有し、
前記位置留め部が、前記雄ネジ部に螺合した可動ナット部である、
ことを特徴とする請求項2に記載された工芸品用型伸縮支持装置。 - 前記筒状部が、
中空の筒本体部と、
前記筒本体部の上端部に備えられた固定ナット部と、から構成された、
ことを特徴とする請求項3に記載された工芸品用型伸縮支持装置。 - 前記基台部が位置決めされる溝部が形成された支持プレートを有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載された工芸品用型伸縮支持装置。 - 前記基台部が、円盤状であり、
前記溝部または前記基台部の片方に磁性部材が備えられ、もう片方に金属部材が備えられた、
ことを特徴とする請求項5に記載された工芸品用型伸縮支持装置。 - 前記工芸品がナンタケットバスケットである、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された工芸品用型伸縮支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017005650U JP3215121U (ja) | 2017-12-15 | 2017-12-15 | 工芸品用型伸縮支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017005650U JP3215121U (ja) | 2017-12-15 | 2017-12-15 | 工芸品用型伸縮支持装置 |
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JP3215121U true JP3215121U (ja) | 2018-03-01 |
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Family Applications (1)
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JP2017005650U Active JP3215121U (ja) | 2017-12-15 | 2017-12-15 | 工芸品用型伸縮支持装置 |
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JP (1) | JP3215121U (ja) |
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2017
- 2017-12-15 JP JP2017005650U patent/JP3215121U/ja active Active
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