JP3214734U - 金属洗浄シート及び金属洗浄用具 - Google Patents

Abstract

【課題】金属表面を傷つけることなく付着物を取り除くとともに金属表面を磨き及びコーティングすることができる金属洗浄シート及び金属洗浄用具を提供する。【解決手段】金属洗浄用具１０は、金属洗浄シート１１と一体的に層状となるように貼り付けられたポリエチレン１２で形成されている。金属洗浄シート１１は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、及び工業ダイヤモンド、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、タルクなどの研磨剤が、アクリルエマルジョンをバインダーとして混練されたものが、特殊ウレタンスポンジに、含有、含浸または付着されている。【選択図】図１

Description

本考案は、金属洗浄シート及び金属洗浄用具に関する。

金属製調理用具の表面の付着物を洗浄するものとしてポリウレタンフォームを用いたスポンジを袋状収納体に封入したものが開示されている（特許文献参照）。

実登３０７２４８２号公報

従来の金属製品を洗浄する洗浄用具は、ステンレスシンク、蛇口、調理用具、フォーク、スプーン、ナイフ、建築物内外装材、ステンレス製品などの金属面の汚れ、特に錆などの酸化被膜を、金属表面を傷つけることなく取り除くことが困難であるという問題があり、このような金属製品に用いるステンレス、真鍮、クロムメッキ、アルミニウム、金、銀などの各種金属の表面を傷つけることなく、磨き、防汚、防錆、つや出し、コート剤として有効なものが求められていた。

そこで本考案は、このような課題を解決するためになされたもので、金属表面を傷つけることなく付着物を取り除くとともに金属表面を磨き及びコーティングすることができる金属洗浄シート及び金属洗浄用具を提供するものである。

上記課題を解決するために、本考案に係る金属洗浄シートは、金属を用いた製品の表面を、洗浄、磨き及びコーティングする金属洗浄シートであって、フッ素樹脂、シリコーン樹脂及び研磨剤が、アクリルエマルジョンをバインダーとして混練されたものとなり、前記混練されたものが、シート状の第１の部材に、含有、含浸または付着されていることを特徴とする。

本考案に係る金属洗浄シートの態様について、前記研磨剤は、工業ダイヤモンド、酸化アルミニウム、炭化ケイ素及びタルクであり、前記第１の部材は、柔軟性を有する特殊ウレタンスポンジであることが好ましい。

本考案に係る金属洗浄シートの態様について、前記洗浄、磨き及びコーティングは、水が含まれることにより行われることが好ましい。

上記課題を解決するために、本考案に係る金属洗浄用具は、上記の金属洗浄シートと、前記金属洗浄シートと一体的に層状となるように貼り付けられたシート状の第２の部材と、を有することを特徴とする。

本考案に係る金属洗浄用具の態様について、前記第２の部材は、ポリエチレンであることが好ましい。

本考案によれば、金属表面を傷つけることなく付着物を取り除くとともに金属表面を磨き及びコーティングすることができる金属洗浄シート及び金属洗浄用具を提供することができる。

実施形態の金属洗浄シート及び金属洗浄用具を示す模式図である。

以下、本考案の実施形態を、図１を用いて説明する。

まず、実施形態の金属洗浄シート１１について説明する。金属洗浄シート１１は、ステンレスシンク、蛇口、調理用具、フォーク、スプーン、ナイフ、建築物内外装材、ステンレス製品などの金属を用いた製品の表面を、洗浄、磨き、酸化物の取り除き、艶出しを行うことができ、且つ、コーティングによる防汚、防錆などの優れた機能を有するものである。

このような機能を有する金属洗浄シート１１は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、及び工業ダイヤモンド、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、タルクなどの研磨剤が、アクリルエマルジョンをバインダーとして混練され、この混練されたものが、シート状の第１の部材の一例である柔軟性を有する特殊ウレタンスポンジに、含有、含浸または付着されることで形成されている。なお、金属洗浄シート１１を形成する方法及び素材の配分については、適宜最適なものにするとよく、また、粒度についても用途に対応した最適なものにするとよい。

このように形成されている金属洗浄シート１１は、洗剤を用いる必要がなく、水、つまり少量の水が含まれることにより顕著な洗浄、磨き、艶出し及びコーティングなどを行うことができるものである。

例えば、少量の水を洗浄する金属製品の表面に付け、つまり付着させ、そして金属洗浄シート１１に水が含まれた状態で、この金属製品の表面を拭き取ることで、金属表面の汚れ、金属酸化膜などを取り除き磨くことができ、艶出され光沢が与えられ、且つ、コーティングされることにより、防汚、防錆などの顕著な効果を得ることができる。

例えば、ステンレスヘア加工品などでは、付着した手垢、指紋などを洗剤で取り除くことが困難であり、このような汚れに対しても、少量の水のみで簡単に取り除くことができ、また再付着を防止することができるという顕著な効果を有している。このようにコーディングされた金属の表面は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などの潤滑、防水効果により、傷がつきにくく防汚、防錆などを有するものとなる。また、この作業は簡単であり短時間に行うことができる。

上記のとおり、金属洗浄シート１１を用いて金属製品の汚れを取り除くと同時に、フッ素樹脂及びシリコーン樹脂が、金属の表面に転写されコーティングされることになる。なお、フッ素樹脂及びシリコーン樹脂は、超微量でコーティングできることにより、金属洗浄シート１１を用いて繰り返し洗浄及びコーティングを行うことができる。

また、第１の部材の一例である柔軟性を有する特殊ウレタンスポンジは、ウレタン樹脂発泡品で、のびや強度に優れたものであり、目が細かく乳化した部材を含浸しやすく良好に保持できるものであり、本実施形態に採用しているが、第１の部材はこれに限定されず、各種クロスなど適宜最適なものを選択することができる。

また、金属洗浄シート１１は、柔軟性を有していることにより、湾曲面を有する金属製品の洗浄にも適している。また、金属洗浄シート１１は、指で押さえる領域に、滑り止め機能を有するシートを貼り付けてもよく、このようにすることで指がシート面で滑ることなく効果的に洗浄することができる。

なお、上記のアクリルエマルジョンは、アクリル樹脂を水に乳化させ分散させたものであり、一般には幅広く食品ケースなどに使用されており有害なものではなく、バインダーとしての機能を有するものである。フッ素樹脂は、フライパンの焦げ付き防止など食品加工機に使用されており安全性に問題のないものであり、金属の表面を保護する膜としての機能を有するものである。酸化アルミニウム、炭化ケイ素などは、各種研磨剤としてサンドぺーパーなどに使用されており安全性に問題のないセラミックであり、物理的研磨の機能を有するものである。また、シリコーン樹脂は、食品の消泡剤、化粧品などに使用されており安全性に問題のないものであり、不揮発性で滑りをよくするものである。

次に、実施形態の金属洗浄用具１０について説明する。金属洗浄用具１０は、金属洗浄シート１１と、この金属洗浄シート１１と一体的に層状となるように貼り付けられたシート状の第２の部材の一例であるポリエチレン１２で形成されている。ポリエチレン１２は、水分をはじくものであるが、第２の部材としてはこれに限定されず、適宜最適な部材を選択すればよい。

実施形態の金属洗浄用具１０は、上記の構成に加え、手で把持するように形成されている把持部に貼り付け固定させてもよい。また、金属洗浄シート１１は、一例として、３ｍｍから５ｍｍの厚さであり、また、ポリエチレン１２は、５ｍｍから１０ｍｍの厚さであるが、適宜最適な厚さにすればよい。

以上、本考案の有する特徴及び優れた点を上記実施形態に記載したが、本考案は、本考案の原理の範囲内で、本願の実用新案登録請求の範囲で使用されている言葉を広く一般的な意味にまで広げて実施することができる。

また、本考案の金属洗浄シート及び金属洗浄用具の大きさや形状、素材の厚さ、重さなどについては多様な実施形態が可能であり、それらについて本実施形態と異なる形態による実施は、本考案の技術的範囲に含まれる。

１０ 金属洗浄用具
１１ 金属洗浄シート
１２ ポリエチレン

Claims (5)

1. 金属を用いた製品の表面を、洗浄、磨き及びコーティングする金属洗浄シートであって、
   フッ素樹脂、シリコーン樹脂及び研磨剤が、アクリルエマルジョンをバインダーとして混練されたものとなり、
   前記混練されたものが、シート状の第１の部材に、含有、含浸または付着されていることを特徴とする金属洗浄シート。
2. 前記研磨剤は、工業ダイヤモンド、酸化アルミニウム、炭化ケイ素及びタルクであり、
   前記第１の部材は、柔軟性を有する特殊ウレタンスポンジであることを特徴とする請求項１に記載の金属洗浄シート。
3. 前記洗浄、磨き及びコーティングは、水が含まれることにより行われることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の金属洗浄シート。
4. 請求項３に記載の金属洗浄シートと、
   前記金属洗浄シートと一体的に層状となるように貼り付けられたシート状の第２の部材と、を有することを特徴とする金属洗浄用具。
5. 前記第２の部材は、ポリエチレンであることを特徴とする請求項４に記載の金属洗浄用具。