JP3214720B2 - 内燃機関の排気還流装置 - Google Patents

内燃機関の排気還流装置

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JP3214720B2 JP00155592A JP155592A JP3214720B2 JP 3214720 B2 JP3214720 B2 JP 3214720B2 JP 00155592 A JP00155592 A JP 00155592A JP 155592 A JP155592 A JP 155592A JP 3214720 B2 JP3214720 B2 JP 3214720B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,気筒内での混合気の燃
焼時,NOxの発生を抑えるために,排ガスの一部を気
筒内の混合気に混入するようにした,内燃機関の排気還
流装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,かかる排気還流装置として,気筒
内部と排気チャンバとの間を結ぶ排気還流ポートに排気
還流弁を設け,該弁を排気行程で開弁して排気の一部を
排気チャンバに一次取り出し,次いで圧縮行程で再び該
弁を開弁して排気チャンバから気筒へ先の排気を還流さ
せるようにしたものが知られている(例えば特開昭54
−77828号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記の
ように排気行程で排気還流弁を開弁することにより排気
チャンバに取り出した排ガスの圧力は比較的低く,この
ため次の圧縮行程において排気還流弁を開弁しても,気
筒への排気還流は充分に行われず,所期の効果を達成す
ることが困難であることが本発明者等によって究明され
た。
【0004】本発明は,かかる事情に鑑みてなされたも
ので,圧縮行程における気筒内への排気還流を確実に行
ない得て,NOxの発生を抑えつつ出力向上及び燃費低
減を図ることができる,内燃機関の排気還流装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,請求項1の発明は,1つの気筒に,複数の排気弁に
よりそれぞれ開閉される複数の排気ポートが設けられ,
その複数の排気ポートのうちの特定の排気ポートに,排
気を貯留し得る排気貯留手段が排気還流ポートを介して
接続される内燃機関の排気還流装置において,前記特定
の排気ポートには,該特定の排気ポートを機関の低速運
転域で閉じ高速運転域で開く開閉弁が,該特定の排気ポ
ートと前記排気還流ポートとの合流部よりも下流側にお
いて設けられ,前記複数の排気弁を開閉作動させる動弁
装置は,前記特定の排気ポート以外の排気ポートに対応
した排気弁を,機関の低速及び高速運転域で気筒の排気
行程中開くように開閉作動させる一方,前記特定の排気
ポートに対応した排気弁を,機関の低速運転域では気筒
の膨脹行程後半及び圧縮行程前半に開弁期間を持つよう
に開閉作動させ且つ機関の高速運転域では気筒の排気行
程中開くように開閉作動させることを特徴とする。
【0006】また請求項2の発明は,1つの気筒に,複
数の吸気弁によりそれぞれ開閉される複数の吸気ポート
が並設され,その複数の吸気ポートのうちの特定の吸気
ポートに,排気を貯留し得る排気貯留手段が排気還流ポ
ートを介して接続される内燃機関の排気還流装置におい
て,前記特定の吸気ポートには,該特定の吸気ポートを
機関の低速運転域で閉じ高速運転域で開く開閉弁が,該
特定の吸気ポートと前記排気還流ポートとの合流部より
も上流側において設けられ,前記複数の吸気弁を開閉作
動させる動弁装置は,前記特定の吸気ポート以外の吸気
ポートに対応した吸気弁を,機関の低速及び高速運転域
で気筒の吸気行程中開くように開閉作動させる一方,前
記特定の吸気ポートに対応した吸気弁を,機関の低速運
転域では気筒の膨脹行程後半及び圧縮行程前半に開弁期
間を持つように開閉作動させ且つ機関の高速運転域では
気筒の吸気行程中開くように開閉作動させることを特徴
とする。
【0007】
【実施例】ず図1ないし図3に示す参考例より説明す
る。図1において,内燃機関Eは4本の気筒を備え,こ
れらを左から第1〜第4気筒C1 〜C4 と呼ぶ。
【0008】全気筒C1 〜C4 は同一の構成であるの
で,それらを代表して第1気筒C1 の構成について説明
する。気筒C1 は,その燃焼室天井面にそれぞれ開口す
る各一対の第1,第2吸気ポート11 ,12 及び第1,
第2排気ポート21 ,22 と,1本の排気還流ポート3
とを有し,排気還流ポート3は両排気ポート21 ,22
間の中央に配置される。また気筒C1 は,その燃焼室天
井面の中心部に電極を臨ませる点火栓4を有する。この
点火栓4による点火は第1気筒C1 ,第3気筒C3 ,第
4気筒C4 ,第2気筒C2 の順序で行われる。
【0009】両吸気ポート11 ,12 は,それらの上流
で合流して共通のスロットルボディ及びエアクリーナ
(いずれも図示せず)と接続され,また各吸気ポート1
1 ,12 には燃料噴射ノズル(図示せず)が設けられ
る。排気ポート21 ,22 は,それらの下流で合流して
共通の排気管(図示せず)と接続される。各排気還流ポ
ート3には排気チャンバ5が個別に接続される。
【0010】吸気ポート11 ,12 及び排気ポート
1 ,22 は,各一対の第1,第2吸気弁61 ,62
び第1,第2排気弁71 ,72 によりそれぞれ開閉さ
れ,排気還流ポート3は排気還流弁8により開閉され
る。
【0011】これら吸気弁61 ,62 ,排気弁71 ,7
2 及び排気還流弁8はクランク軸から2分の1の減速比
で駆動される動弁カム軸(図示せず)により開閉駆動さ
れるもので,それらの開閉タイミングを図2により説明
する。
【0012】吸気弁61 ,62 及び排気弁71 ,72
開閉タイミングは従来一般のものと変わらない。即ち,
吸気弁61 ,62 は,排気行程の終期から開き始め,吸
気行程の中間点で最大に開き,圧縮行程の初期で閉じ
る。また排気弁71 ,72 は,膨脹行程の終期から開き
始め,排気行程の中間点で最大に開き,吸気行程の初期
に閉じる。
【0013】一方,排気還流弁8は,機関Eの1サイク
ル中,2回の開閉制御が行われる。その1回目では,該
弁8は,膨脹行程の後半,望ましくは排気弁71 ,72
の開弁に先立って開き始め,排気行程初期の下死点BD
Cまたはその近傍で閉じ,2回目では,該弁8は,圧縮
行程初期の下死点BDCまたはその近傍で開き始め,圧
縮行程の中間点,望ましくは吸気弁61 ,62 の閉弁後
に閉じる。
【0014】次にこの参考例の作用について説明する。
【0015】機関Eは各気筒C1 〜C4 の吸,排気弁6
1 ,62 ,71 ,72 の前述のような開閉により,吸気
行程では吸気ポート11 ,12 ,21 ,22 を通して混
合気を各気筒C1 〜C4 内に吸入させ,この混合気を次
の圧縮行程で圧縮し,この圧縮行程の終期で点火栓4の
火花放電により混合気に点火して膨脹行程に移り,次い
で排気行程に移り,以後同様の作動が繰返される。
【0016】ところで,各膨脹行程の後半には排気弁7
1 ,72 の開弁に先立って排気還流弁8が開き始め,そ
の直後の下死点BDCまたはその近傍で閉じるので,そ
の間に燃焼ガスの一部が排気還流ポート3を通して排気
チャンバ5に導入され,蓄えられる。而して,膨脹行程
後半での燃焼ガスは未だ比較的高い圧力を有するので,
その圧力をもって排気チャンバ5への該ガスの供給を確
実に行うことができる。しかも,図3の指圧線図に示す
ように,膨脹行程後半における燃焼ガスの排気チャンバ
5への供給による気筒1内の圧力降下は極めて小さく,
したがってそれによる出力低下は無視し得る程度のもの
である。
【0017】このように排気チャンバ5に蓄えられた燃
焼ガスは,次の圧縮行程前半に排気還流弁3が開いたと
き,排ガスとなってそれ自身の圧力をもって対応する気
筒C1 〜C4 内に還流する。而して,この排ガスは,元
々比較的高い圧力を有するので,圧縮行程前半でも,気
筒C1 〜C4 内に確実に流入し,外側が排ガス,内側が
混合気という排ガス及び混合気の成層化を生じさせる。
このため,アンチノッキング性が向上するので,高圧縮
比化を可能にして燃費の低減を図ることができる。また
排ガスは,排気チャンバ5に蓄えられてから気筒C1
4 内に還流するまで,温度降下が極めて少なく,高温
状態を維持しているので,この排ガスにより内側の混合
気の霧化を促進し,混合気の良好な燃焼に寄与し,排ガ
ス中のHCのみならず,NOxの含有量を効果的に減少
させる。
【0018】また圧縮行程での高温,高圧の排ガスの還
流によれば,図3の指圧線図に示すように気筒C1 〜C
4 内の実圧縮圧力を上昇させることができ,これによっ
て出力を向上させ,燃費の更なる低減をもたらすことが
できる。
【0019】次に図4及び図5を参照して本発明の第1
実施例を示す。図において,各気筒C1 〜C4 は,前
参考例と同様に,各一対の第1,第2吸気ポート
1 ,12 及び第1,第2排気ポート21 ,22 ,並び
に第1,第2吸気弁61 ,162及び第1,第2排気弁
1 ,72 を備えるが,各気筒C1 〜C4 の第2吸気ポ
ート12 には開閉弁20が設けられ,この開閉弁20よ
り下流の該吸気ポート12に,共通の排気チャンバ15
に至る排気還流ポート13が接続される。
【0020】上記開閉弁20は,これを機関Eの所定の
低速運転域で閉じ,所定の高速運転域で開くように作動
装置21に連結される。
【0021】また図に示すように,第1吸気弁61
び両排気弁71 ,72 は,図示しない動弁装置により,
常時,通常通りの開閉タイミングが与えられるが,第2
吸気弁162 は,図示しない可変タイミング式動弁装置
により,前記低速運転域で第1実施例の排気還流弁8と
同様の開閉タイミングが与えられる。
【0022】而して,機関Eの所定の低速運転域では,
開閉弁20が閉じられ,第2吸気弁162 は,排気還流
用開閉タイミングで開閉されるので,各気筒C1 〜C4
は第2吸気ポート12 の下流部及び排気還流ポート13
を通して排気チャンバ15との間で燃焼ガス,即ち排ガ
スの授受を行う。
【0023】機関Eが所定の高速運転域に入ると,開閉
弁20が開かれると同時に,第2吸気弁162 も第1吸
気弁61 と同様に本来の吸気用開閉タイミングで開閉さ
れるので,排ガスの還流は停止され,各気筒C1 〜C4
は両吸気ポート11 ,12 を通して新気を吸入するよう
になり,高充填効率を得て高出力を発揮することができ
る。
【0024】この実施例によれば,第2吸気弁162
排気還流弁を兼ねることから,吸,排気ポートの燃焼室
天井面への開口部を大きく形成して,高充填効率化を図
ることができる。
【0025】図及び図は本発明の第実施例を示
す。図において,各気筒C1 〜C4は,第1実施例と
同様に,各一対の第1,第2吸気ポート11 ,12 及び
第1,第2排気ポート21 ,22 ,並びに第1,第2吸
気弁61 ,62 及び第1,第2排気弁71 ,172 を備
えるが,各気筒の第2排気ポート22 には開閉弁20が
設けられ,この開閉弁20より上流の該排気ポート22
に,共通の排気チャンバ15に至る排気還流ポート13
が接続される。
【0026】上記開閉弁20は,これを機関Eの所定の
低速運転域で閉じ,所定の高速運転域で開くように作動
装置21に連結される。
【0027】また図に示すように,両吸気弁161
162 及び第1排気弁71 は,図示しない動弁装置によ
り,常時,通常通りの開閉タイミングが与えられるが,
第2排気弁172 は,図示しない可変タイミング式動弁
装置により,前記低速運転域で第1実施例の排気還流弁
8と同様の開閉タイミングが与えられる。
【0028】而して,機関Eの所定の低速運転域では,
開閉弁20が閉じられ,第2排気弁172 は排気還流用
開閉タイミングで開閉されるので,各気筒C1 〜C
4 は,第2排気ポート22 の上流部及び排気還流ポート
13を通して排気チャンバ15との間で燃焼ガス,即ち
排ガスの授受を行う。
【0029】機関Eが所定の高速運転域に入ると,開閉
弁20が開かれると同時に,第2排気弁172 も第1排
気弁71 と同様に本来の排気用開閉タイミングで開閉さ
れるので,排ガスの還流は停止され,各気筒C1 〜C4
は両排気ポート21 ,22 を通して排ガスをスムーズに
排出し得るようになり,排気抵抗を減少させて高出力を
図ることができる。
【0030】この実施例によっても,第2排気弁172
が排気還流弁を兼ねることから,吸,排気ポートの燃焼
室天井面への開口部を大きく形成することが可能であ
る。
【0031】尚,上記各実施例における排気チャンバ
5,15,通路251 ,252 は,それぞれ本発明の排
気貯留手段に対応する。
【0032】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば,
1つの気筒の複数の排気ポートのうち,排気貯留手段が
排気還流ポートを介して接続される特定の排気ポートに
は,該特定の排気ポートを機関の低速運転域で閉じ高速
運転域で開く開閉弁が,該特定の排気ポートと排気還流
ポートとの合流部よりも下流側において設けられ,前記
特定の排気ポート以外の排気ポートに対応した排気弁
を,機関の低速及び高速運転域で気筒の排気行程中開く
ように開閉作動させる一方,前記特定の排気ポートに対
応した特定の排気弁を,機関の低速運転域では気筒の膨
脹行程後半及び圧縮行程前半に開弁期間を持つように開
閉作動させ且つ機関の高速運転域では気筒の排気行程中
開くように開閉作動させるようにしたので,排気還流制
御弁をシリンダヘッドに特別に配設しなくても,その代
わりを上記特定の排気弁が務めることとなり,従って気
筒内と排気貯留手段間の排ガスの流出入が大流量となっ
て還流排気の高充填効率化が可能となり,機関負荷に対
する最適ガス流量の設定範囲の自由度が大幅に向上す
る。しかも気筒から排気還流手段へ流動する過程で排ガ
が高温の排気弁を通過するから,排気還流手段に向か
う排ガスの温度低下を極力抑えることができ,この排ガ
スを高温状態のまま次に気筒内に供給させることができ
る。これらにより,新気と共に気筒内に流入したHC量
に見合った最適量の,高温の排ガスを気筒内に還流でき
るから,本来の燃焼を損なうことなくHCの気化促進が
図られ,HC及びNOxの同時低減が可能となる。
【0033】また特に機関の低速運転域では,排気還流
制御弁として機能する上記特定の排気弁が,膨脹行程の
後半で開弁することにより,気筒内の極めて小さい圧力
降下を伴なうだけで,高温,高圧の排ガスを排気貯留手
段に取り入れることができるので,次いで圧縮行程で
記特定の排気弁を再び開弁したとき,先の高温,高圧の
排ガスを気筒内に確実に還流させることができて,排ガ
ス及び混合気の成層化を生じさせ,これにより,気筒内
の実圧縮圧力も高まり良好な燃焼が得られるため,燃費
低減が図られる。一方,機関の高速運転域では,上記開
閉弁が開くと共に,上記特定の排気弁も他の排気弁と同
様,排気弁本来の開閉タイミングで開閉作動して排気弁
の総有効開口面積を増大させるから,排ガスの還流が停
止され,気筒から排ガスを,開閉弁に邪魔されずに極め
てスムーズに且つ効率よく排出させることができて,機
関の高出力化が図られる。
【0034】また請求項2の発明によれば,1つの気筒
の複数の吸気ポートのうち,排気貯留手段が排気還流ポ
ートを介して接続される特定の吸気ポートには,該特定
の吸気ポートを機関の低速運転域で閉じ高速運転域で開
く開閉弁が,該特定の吸気ポートと排気還流ポートとの
合流部よりも上流側において設けられ,前記特定の吸気
ポート以外の吸気ポートに対応した吸気弁を,機関の低
速及び高速運転域で気筒の吸気行程中開くように開閉作
動させる一方,前記特定の吸気ポートに対応した特定の
吸気弁を,機関の低速運転域では気筒の膨脹行程後半及
び圧縮行程前半に開弁期間を持つように開閉作動させ且
つ機関の高速運転域では気筒の吸気行程中開くように開
閉作動させるようにしたので,排気還流制御弁をシリン
ダヘッドに特別に配設しなくても,その代わりを上記特
定の吸気弁が務めることとなり,従って気筒内と排気貯
留手段間の排ガスの流出入が大流量となって還流排気の
充填効率化が可能となり,機関負荷に対する最適ガス
流量の設定範囲の自由度が大幅に向上する。しかも機関
が低速運転域にあるときに,排気還流制御弁として機能
する上記特定の吸気弁が吸気行程で閉じられ,そのとき
の吸気の気筒内への流入は上記特定の吸気弁以外の吸気
弁からだけとなるため,気筒内に強力なスワール吸気流
を生起させて,気筒内での燃料霧化が促進されHCの気
化が助長される。これらにより,新気と共に気筒内に流
入したHCの気化を促進してHCの略完全燃焼を達成し
ながら,そのHC量に見合った最適量の排ガスを気筒内
に還流することができるから,本来の燃焼を損なうこと
なく,HC及びNOxの同時低減が可能となる。
【0035】また特に機関の低速運転域では,排気還流
制御弁として機能する上記特定の吸気弁が,膨脹行程の
後半で開弁することにより,気筒内の極めて小さい圧力
降下を伴なうだけで,高温,高圧の排ガスを排気貯留手
段に取り入れることができるので,次いで圧縮行程で上
記特定の吸気弁を再び開弁したとき,先の高温,高圧の
排ガスを気筒内に確実に還流させることができて,排ガ
ス及び混合気の成層化を生じさせ,これにより,気筒内
の実圧縮圧力も高まり良好な燃焼が得られるため,燃費
低減が図られる。一方,機関の高速運転域では,上記開
閉弁が開くと共に,上記特定の吸気弁も他の吸気弁と同
様,吸気弁本来の開閉タイミングで開閉作動して吸気弁
の総有効開口面積を増大させるから,排ガスの還流が停
止され,吸気を気筒側へ開閉弁に邪魔されずに極めてス
ムーズに且つ効率よく流入させることができて,機関の
高出力化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例を示す内燃機関の概略横断面図。
【図2】同機関の吸,排気弁及び排気還流弁の開閉タイ
ミング図。
【図3】同機関の指圧線図。
【図4】本発明の第実施例を示す内燃機関の概略横断
面図。
【図5】同機関の吸,排気弁の開閉タイミング図。
【図6】本発明の第2実施例を示す内燃機関の概略横断
面図。
【図7】同機関の吸,排気弁の開閉タイミング図。
【符号の説明】
E 内燃機関 C1 〜C4 1 第1吸気ポート 2 第2吸気ポート 1 第1排気ポート 2 第2排気ポート 1 第1吸気弁 1 第1排気弁 13 排気還流ポート 15 排気貯留手段(排気チャンバ) 162 2吸気 172 2排気 20 開閉弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−125125(JP,A) 特開 昭60−198364(JP,A) 特開 平5−157008(JP,A) 特開 平5−86992(JP,A) 実開 昭52−102519(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/07 510 F02M 25/07 550 F02M 25/07 570 F02M 25/07 580

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの気筒(C 1 〜C 4 )に,複数の排
    気弁(7 1 ,17 2 )によりそれぞれ開閉される複数の
    排気ポート(2 1 ,2 2 )が設けられ,その複数の排気
    ポート(2 1 ,2 2 )のうちの特定の排気ポート
    (2 2 )に,排気を貯留し得る排気貯留手段(15)が
    排気還流ポート(13)を介して接続される内燃機関の
    排気還流装置において, 前記特定の排気ポート(2 2 )には,該特定の排気ポー
    ト(2 2 )を機関の低速運転域で閉じ高速運転域で開く
    開閉弁(20)が,該特定の排気ポート(2 2 )と前記
    排気還流ポート(13)との合流部よりも下流側におい
    て設けられ, 前記複数の排気弁(7 1 ,17 2 )を開閉作動させる動
    弁装置は,前記特定の排気ポート(2 2 )以外の排気ポ
    ート(2 1 )に対応した排気弁(7 1 )を,機関の低速
    及び高速運転域で気筒(C 1 〜C 4 )の排気行程中開く
    ように開閉作動させる一方,前記特定の排気ポート(2
    2 )に対応した排気弁(17 2 )を,機関の低速運転域
    では気筒(C 1 〜C 4 )の膨脹行程後半及び圧縮行程前
    半に開弁期間を持つように開閉作動させ且つ機関の高速
    運転域では気筒(C 1 〜C 4 )の排気行程中開くように
    開閉作動させる ことを特徴とする,内燃機関の排気還流
    装置。
  2. 【請求項2】 1つの気筒(C 1 〜C 4 )に,複数の吸
    気弁(6 1 ,16 2 )によりそれぞれ開閉される複数の
    吸気ポート(1 1 ,1 2 )が並設され,その複数の吸気
    ポート(1 1 ,1 2 )のうちの特定の吸気ポート
    (1 2 )に,排気を貯留し得る排気貯留手段(15)が
    排気還流ポート(13)を介して接続される内燃機関の
    排気還流装置において, 前記特定の吸気ポート(1 2 )には,該特定の吸気ポー
    ト(1 2 )を機関の低速運転域で閉じ高速運転域で開く
    開閉弁(20)が,該特定の吸気ポート(1 2 )と前記
    排気還流ポート(13)との合流部よりも上流側におい
    て設けられ, 前記複数の吸気弁(6 1 ,16 2 )を開閉作動させる動
    弁装置は,前記特定の吸気ポート(1 2 )以外の吸気ポ
    ート(1 1 )に対応した吸気弁(6 1 )を,機 関の低速
    及び高速運転域で気筒(C 1 〜C 4 )の吸気行程中開く
    ように開閉作動させる一方,前記特定の吸気ポート(1
    2 )に対応した吸気弁(16 2 )を,機関の低速運転域
    では気筒(C 1 〜C 4 )の膨脹行程後半及び圧縮行程前
    半に開弁期間を持つように開閉作動させ且つ機関の高速
    運転域では気筒(C 1 〜C 4 )の吸気行程中開くように
    開閉作動させる ことを特徴とする,内燃機関の排気還流
    装置。
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