JP3214271B2 - ラミネート金属板のロール成形方法 - Google Patents

ラミネート金属板のロール成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2枚の金属板の間に粘弾
性物質を挟み込んで接着させたラミネート金属板のロー
ル成形に関し、ポケットウエーブや縁波などの波状欠陥
および曲げ寸法精度劣化を防止する方法に関する。ここ
に言う「ポケットウエーブ」とは、ラミネート金属板表
面に浅いたわみが波状を現出し周期的に発生する凹凸の
シワをいう。そのうち端部に長手方向に発生するシワを
「縁波」と呼ぶ。
【0002】
【従来の技術】ラミネ−ト金属板は,2枚の金属板の間
に振動減衰性能を有する合成樹脂などの粘弾性物質を介
在させることにより,著しい制振性能をしめす。従来,
屋根材や床材,壁材などには単一の金属板を成形加工し
たものが用いられてきたが,近年では著しい制振,防音
効果があることからこのようなラミネ−ト金属板が用い
られることが多くなってきた。一般にこれら屋根・床・
壁材などの成形加工には,成形ロ−ルスタンドをタンデ
ム状に配列し各成形スタンドに設置されたカリバ−ロ−
ルにより順次曲げ変形を与えるロ−ル成形法が用いられ
る。しかしラミネ−ト金属板は金属板/粘弾性物質/金
属板の3層構造であり,総板厚を従来の単一金属板と等
しくしようとすると金属板一枚当たりの厚みは(総厚t
−粘弾性物質tr )/2と約半分の薄肉となるため,ロ
−ル成形の際に成形品にポケットウエ−ブや縁部には縁
波などの波状の欠陥が生じやすい。またラミネ−ト金属
板は2枚の金属板が薄いことと,その間の粘弾性物質層
のせん断変形による両金属板のずれによりスプリングバ
ック量が大きいため,曲げコ−ナ−部において所定の曲
げ角度が得られにくいという問題がある。
【0003】このようにラミネ−ト金属板はロ−ル成形
性に劣るため,従来単一金属板を問題なく成形できたロ
−ル成形装置において,ラミネ−ト金属板を良好に成形
できない場合が多い。その場合の対策としては,特開平
1−143723号公報に見られるように,スタンド段
数を多くし各段ごとの曲げ角度などの曲げ成形量を減ら
し徐々に曲げていく方法で欠陥を防止するとともに,成
形後段のロ−ルカリバ−をオ−バ−ベンドにしてスプリ
ングバックを強制する方法などがあげられる。一方,現
状屋根・床・壁材等を成形加工するロ−ル成形装置の多
くは,駆動方式がコモンドライブであり,ロ−ル圧下方
式がロ−ルクリアランスを素板厚に統一する定クリアラ
ンス方式であるため,装置の構造が比較的単純で安価で
あり広く一般に用いられている。しかし,ロ−ルカリバ
−やスタンド段数に関しては通常の単板成形のための設
計がなされているため,これら通常のロ−ル成形装置に
おいてラミネ−ト金属板に対する上記の方法を実現する
ためには,新たな対策が必要となる。
【0004】ポケットウエ−ブの発生しやすい薄板の広
幅ロ−ル成形において,長手方向の張力を付加すること
によりポケットウエ−ブを防止する方法として以下の方
法が公知である。
【0005】(1)各成形スタンドの基準ロ−ル径を
0.5〜1.0%程度ずつ増加させて張力を付加する方
法(日本塑性加工学会編「ロ−ル成形」 1990 P
103)。
【0006】(2)最終の3〜5スタンドの基準ロ−ル
径を5〜10%大きくして張力を付加する方法(日本塑
性加工学会編「ロ−ル成形」 1990 P103)。 (3)成形スタンドのうちポケットウエ−ブ発生の原因
となっているスタンドを見い出し,その直後を境に駆動
系を上流側と下流側にそれぞれ分離独立させ,それぞれ
2つのモ−タ−を用いて駆動し,下流側の回転数を上流
側の1.15〜1.2倍とする方法(特公昭61−16
204号公報)。
【0007】(1),(2)の技術はいずれもロ−ル周
速を後段ほど大きくすることにより被成形体に張力を付
加する方法であるが,ラミネ−ト金属板を成形する場合
の知見は開示されていない。ロ−ルクリアランスを一定
とする定クリアランス方式が採用されたロ−ル成形装置
においては,単板ではラミネ−ト金属板と異なり,中間
粘弾性物質層のような弾性率の小さい緩衝材となる層が
ないため,ロ−ルクリアランスを板厚以下とすると圧下
量過大となり表面にロ−ル疵や形状不良,上下金属板の
剥離やずれなどを多発しやすい。また逆にクリアランス
を板厚以上とすると各段でのロ−ル周速の差を利用する
ことにより張力を効果的に付加することは出来ない。
(3)も(1),(2)と同様にロ−ル周速の差を利用
した方法であるが,ポケットウエ−ブ発生原因となるス
タンドを境として駆動系を上流側と下流側の2つに分割
しているために,成形形状ごとに形状不良の発生原因と
なるスタンドが異なる場合や,複数のスタンドで形状不
良が発生する場合は上流,下流の区分を変更せざるを得
ず,対応はきわめて難しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
ロール成形装置を用いて、ラミネート金属板をポケット
ウエーブや縁波などの波状欠陥やスプリングバッグなど
の寸法精度劣化を起こすことなくロール成形するために
は、装置を改造した新たに幾段かの成形スタンドを追加
する必要がある。またラミネート金属板のロール成形に
おける問題のうちポケットウエーブの防止については、
ロールの周速差を利用して被成形体に張力を付加する方
法があるが、ロールクリアランスの設定が狭すぎると被
成形体表面に多くのロール疵や形状不良、上下金属板の
剥離やずれなどを発生させたり、逆に広すぎると適切な
張力が付加できないという問題がある。また波発生の原
因となる箇所は一ヶ所とは限らないため、成形の初期か
ら後期までのすべての成形過程において波防止の効果が
ある方法でなければならない。本発明は以上のような現
状に鑑みなされたもので、屋根・床・壁材などの生産に
用いられている駆動方式がコモンドライブかつ圧下方式
が定クリアランス方式の単板成形用に設計されたロール
成形装置において、成形スタンドを追加することなく、
ラミネート金属板のロール成形時に発生しやすいポケッ
トウエーブや縁波などの波状欠陥を防止し、かつ同時に
曲げコーナー部スプリングバッグによる寸法精度劣化を
も防止することのできるラミネート金属板のロール成形
方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】2枚の金属板の間に厚み
tr が0.01mm以上の粘弾性物質を挟み込んで接着
させたラミネ−ト金属板をロ−ル成形する際,各成形ス
タンドにおけるロ−ルクリアランスおよび最終スタンド
の基準ロ−ル径の大きさを特定し,さらに最終スタンド
におけるロ−ルカリバ−形状を特定することにより,被
成形体表面にロ−ル疵を発生させることなく,ポケット
ウエ−ブや縁波の発生を防止し,かつスプリングバッグ
を防止することを見出だした。その特徴とする構成は以
下のとおりである。
【0010】(1)初段と最終段の成形スタンドのロ−
ルクリアランスを,ラミネ−ト金属板の総厚をtとして
(総厚t−粘弾性物質厚tr /3)(mm)以上,t
(mm)未満とし,他の成形スタンドのロ−ルクリアラ
ンスをラミネ−ト金属板の総厚tの1.0倍を越えて
2.0倍以下とする。
【0011】(2)(1)において,最終スタンドの基
準ロ−ル径ΦDL その直前のスタンドの基準ロ−ル径Φ
DL-1 の1.1倍を超えて1.3倍以下とする。 (3)(1),(2)において,最終スタンドのロ−ル
形状を被成形体に対しロ−ル軸に水平な面でのみ接触さ
せる形とする。 (4)(1),(2),(3)において,最終スタンド
には銅合金ロ−ルを用い,被成形体表面のロ−ル疵を防
止する
【0012】
【作用】ロ−ル成形はプレス曲げのような2次元的変形
でなく3次元的変形であり,成形過程において素板の幅
方向各位置で成形経路が異なるため,それぞれ異なった
量の長手方向ひずみが加えられる。ポケットウエ−ブや
縁波は,これらの付加的ひずみにより生じる長手方向残
留応力が,成形品の幅方向にアンバランスを生じること
によって起こる一種の座屈現象である。これらの現象は
成形中被成形体に十分な張力を付加し,被成形体を長手
方向に一様に伸ばすことによって解消することが可能で
ある。またラミネ−ト金属板特有のスプリングバッグ
は,3層構造のため2枚の金属板が薄いことと,中間の
粘弾性物質層がせん断変形しやすいことによる両金属板
のずれが原因となって生じるが,成形中に十分な張力を
作用させ各曲げコ−ナ−部における金属板の相当塑性ひ
ずみを大きくすることにより,成形品のスプリングバッ
グを最小限に防止することも可能となる。
【0013】張力を発生させるためには,最終段スタン
ドの基準ロ−ル径をその直前のスタンドの基準ロ−ル径
よりも大きくし,最終段でのロ−ル周速を大きくする。
そして被成形体とロ−ルとの間の摩擦により引っ張り出
す方式で張力を付加する。初段以降の基準ロ−ル径は一
定で構わないが,最終段のみは基準ロ−ル径ΦDL を,
その直前のスタンドの基準ロ−ル径ΦDL-1 の1.1倍
を越えることにより必要な張力を発生させることができ
る。この場合基準ロ−ル径の差すなわちロ−ル周速の差
により生ずるエネルギ−はすべてが張力の発生に寄与せ
ず,その一部または大部分は被成形体表面とのすべりと
なって消費される。最終段の基準ロ−ル径を大きくすれ
ばそれだけ大きな張力を発生させやすいが,反面被成形
体との間のすべりが大きくなりロ−ル疵が発生しやすく
なる。その場合,最終スタンドのロ−ル材質に銅合金を
用いることにより,基準ロ−ル径比が1.3倍までの範
囲でロ−ル疵の発生を抑えることができる。
【0014】定クリアランス方式のロ−ル成形装置では
ロ−ルクリアランスの設定値によりピンチ力が決まる
が,最終段で基準ロ−ル径を大きくしたことによる引っ
張り効果を出すために,成形初段と最終段で確実に被成
形体をピンチする必要がある。そのため初段と最終段に
おけるロ−ルクリアランスの上限値はラミネ−ト金属板
の総厚t(mm)未満とした。また下限値を(総厚t−
粘弾性物質厚tr /3)(mm)としたのは,ラミネ−
ト金属板は2枚の金属板間に比較的柔らかい粘弾性物質
が介在するためであり,それが適当な緩衝材となり,粘
弾性物質の1/3以下であれば圧下をしてもラミネ−ト
金属板自体に影響なく,ロ−ル疵も発生しにくい。この
場合,緩衝材として働くためには粘弾性物質の厚みは最
低0.01mm必要である。ロ−ルクリアランスが(総
厚t−粘弾性物質厚tr /3)(mm)以上であれば粘
弾性物質を圧下することになるので無理な圧下とはなら
ないが,それよりさらにクリアランスを狭めると圧下量
過大となり成形品表面にロ−ル疵や上下金属板のずれや
剥離を発生させやすい。2段目以降最終段直前までのス
タンドにおけるロ−ルクリアランスは,最終スタンドに
より発生する張力を初段まで伝えて成形中の被成形体全
体に均等に張力が伝わるように,やや広めとし下限値を
ラミネ−ト金属板の総厚tの1.0倍を越えるとした。
またこれは表面のロ−ル疵を極力抑える効果もある。上
限値を2.0倍以下としたのは,それ以上クリアランス
を開放すると曲げコ−ナ−部において適切な曲げ成形が
行われなくなるためである。最終スタンドでは,ほぼ最
終断面形状まで成形加工された被成形体を確実にピンチ
し引っ張り出さなければならないため,ロ−ルクリアラ
ンスをラミネ−ト金属板の総厚t(mm)未満とする
が,ロ−ルカリバ−をカリバ−傾斜部に被成形体が充満
する形状とすると,最終スタンドのロ−ル形状は被成形
体に対しロ−ル軸に水平な面でのみ接触させる形とす
る。また,成形形状によっては必要なピンチ力を得るた
めのロ−ルとの接触幅が十分でないため,最終スタンド
と同一のロ−ル形状,寸法,材質のスタンドを複数段配
置することが必要となる場合もある。一方,最終スタン
ドでは被成形体表面のロ−ル疵の発生を抑えるため自ら
磨耗しやすい銅合金材質(MS50,Hv20kgf=
330)のロ−ルを用いるが,このようなロ−ル軸に対
し水平な面でのみ接触させる形とすればロ−ル自身が磨
耗しても改削する必要もなく長期間使用することができ
る。
【0015】
【実施例】
実施例1 15段ロ−ル成形機において最終形状が図1の断面形状
の成形品をロ−ル成形した。1は最終スタンドの成形ロ
−ル,2はラミネ−ト金属板の成形品の最終形状を示
す。ロ−ル成形過程における断面形状の推移を図3に示
す。#0はラミネ−ト金属板の原板形状,#3〜#12
は中間での変形角度と折り曲げ形状であり,#15は最
終形状を示す。供試材は表1に示すNo. 1およびNo. 2
であり,金属板材質は冷延鋼板SPCCおよびカラ−鋼
板CGCC,中間粘弾性物質層はアクリル系熱硬化型合
成樹脂,板厚構成は0.3/0.10/0.3(mm)
である。ロ−ルクリアランス条件は初段と最終段を0.
67mm,2段目から14段目までは0.80mmで一
定とした。基準ロ−ル径は初段から14段目までは一定
で最終段のみ変化させた。最終スタンドにおけるロ−ル
形状は図1に示す通り,水平な部分のみを上下で押さえ
ることができるタイプであり,ロ−ル材質は銅合金ロ−
ル(本発明ロ−ル,MS50,Hv20kgf=33
0)または硬質クロムめっきロ−ル(比較ロ−ル)を用
いた。成形品平坦部のポケットウエ−ブ急峻度,縁部の
縁波急峻度,両側曲げ成形部のスプリングバック量の測
定結果を図5〜図10に示す。スプリングバック量は図
17に示すように曲げ成形部の高さHの単板における基
準値H0 に対する比(H/H0 )で表している。図5,
図7,図9,は銅合金ロ−ルを用いた場合,最終段基準
ロ−ル径ΦDL の14段目4基準ロ−ル径ΦDL-1 に対
する比(ΦDL /ΦDL-1 )が1.1より大きい場合,
ポケットウエ−ブ急峻度,縁波急峻度,スプリングバッ
ク量を軽減することが可能であり,基準ロ−ル径比1.
30までの範囲では被成形体表面にロ−ル疵の発生はな
かった。一方,図6,図8,図10に示すように硬質ク
ロムめっきロ−ルを用いた場合は,基準ロ−ル径比が
1.1以上でロ−ル疵が発生した。
【0016】実施例2 16段ロ−ル成形機のおいて最終形状が図2の断面形状
の成形品をロ−ル成形した。3は最終スタンドの成形ロ
−ル,4はラミネ−ト金属板の成形品の最終形状をしめ
す。ロ−ル成形過程における断面形状の推移を図4に示
す。#0はラミネ−ト金属板の原板形状,#3〜#13
は中間での変形角度と折り曲げ形状であり,#15は最
終段#16と同一である最終形状を示す。供試材は表1
に示すNo. 3およびNo. 4であり,金属板材質は冷延鋼
板SPCCおよび亜鉛めっき鋼板SGCC,中間粘弾性
物質層はアクリル系熱硬化型合成樹脂,板厚構成は0.
4/0.10/0.4(mm)である。ロ−ルクリアラ
ンス条件は初段と15段目,16段目を0.87mm,
2段目から14段目までは1.00mmで一定とした。
基準ロ−ル径は初段から14段目までは一定で15段目
と16段目を同時に変化させた。15段目と16段目に
おけるロ−ルは同一形状であり,図2に示すとおり水平
な部分のみを上下で押さえることができるタイプであ
る。また,それらのロ−ル材質は銅合金ロ−ル(本発明
ロ−ルMS50,Hv20kgf=330)または硬質
クロムめっきロ−ル(比較ロ−ル)を用いた。成形品平
坦部のポケットウエ−ブ急峻度,縁部の縁波急峻度,成
形品全幅のスプリングバッグ量の測定結果をそれぞれ図
11〜図16に示す。スプリングバッグ量は図18に示
すように成形品全幅Wの単板における基準値W0 に対す
る比(W/W0 )で表している。図11,図13,図1
5は銅合金ロ−ルを用いた場合,図12,図14,図1
6は硬質クロムめっきロ−ルを用いた場合の結果であ
る。図11,図13,図15に示すように銅合金ロ−ル
を用いた場合,最終段となる15段目と16段目の基準
ロ−ル径ΦDL の14段目基準ロ−ル径ΦDL-1 に対す
る比(ΦDL /ΦDL-1 )が1.1より大きい場合,ポ
ケットウエ−ブ急峻度,縁波急峻度,スプリングバック
量を軽減することが可能であり,基準ロ−ル径比1.3
0までの範囲では被成形体表面にロ−ル疵の発生はなか
った。一方,図12,図14,図16に示すように硬質
クロムめっきロ−ルを用いた場合は,基準ロ−ル径比が
1.1以上でロ−ル疵が発生した。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明によれば,従来より広く用いられ
ている単板成形を目的としたロ−ル成形装置において,
最終スタンドのロ−ル形状,寸法,材質を変更すること
により,ラミネ−ト金属板のロ−ル成形が可能となり,
ラミネ−ト金属板の成形で従来より問題となっているポ
ケットウエ−ブや縁波などの波状欠陥やスプリングバッ
グなどの寸法精度劣化を防止することができる。ロ−ル
成形装置の大幅な改造や新たな成形スタンドの追加も必
要もなく,容易にラミネ−ト金属板をロ−ル成形製品に
適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】最終15段スタンドのロ−ル形状と成形品断面
形状を示す図
【図2】最終15段,16段スタンドのロ−ル形状と成
形品断面形状を示す図
【図3】ロ−ル成形過程における断面形状の推移
【図4】ロ−ル成形過程における断面形状の推移
【図5】銅合金ロ−ルを用いた場合の基準ロ−ル径比と
ポケットウエ−ブの関係を示すグラフ
【図6】硬質クロムめっきロ−ルを用いた場合の基準ロ
−ル径比とポケットウエ−ブの関係を示すグラフ
【図7】銅合金ロ−ルを用いた場合の基準ロ−ル径比と
縁波急峻度の関係を示すグラフ
【図8】硬質クロムめっきロ−ルを用いた場合の基準ロ
−ル径比と縁波急峻度の関係を示すグラフ
【図9】銅合金ロ−ルを用いた場合の基準ロ−ル径比と
スプリングバッグ量の関係を示すグラフ
【図10】硬質クロムめっきロ−ルを用いた場合の基準
ロ−ル径比とスプリングバッグ量の関係を示すグラフ
【図11】銅合金ロ−ルを用いた場合の基準ロ−ル径比
とポケットウエ−ブの関係を示すグラフ
【図12】硬質クロムめっきロ−ルを用いた場合の基準
ロ−ル径比とポケットウエ−ブの関係を示すグラフ
【図13】銅合金ロ−ルを用いた場合の基準ロ−ル径比
と縁波急峻度の関係を示すグラフ
【図14】硬質クロムめっきロ−ルを用いた場合の基準
ロ−ル径比と縁波急峻度の関係を示すグラフ
【図15】銅合金ロ−ルを用いた場合の基準ロ−ル径比
とスプリングバッグ量の関係を示すグラフ
【図16】硬質クロムめっきロ−ルを用いた場合の基準
ロ−ル径比とスプリングバッグ量の関係を示すグラフ
【図17】スプリングバッグ量の測定箇所を示す図
【図18】スプリングバッグ量の測定箇所を示す図
【符号の説明】
1…ロール 2…成形品 3…ロール 4…成形品

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の金属板の間に厚みが0.01mm
    以上の粘弾性物質を挟み込んで接着させたラミネート金
    属板を素板とし、タンデム状に配列された成形スタンド
    群の成形ロールに素板を通すことにより順次曲げ変形を
    与え所望の断面形状に成形加工するロール成形方法にお
    いて、 初段と最終段の成形スタンドのロールクリアランス
    (mm)、他の成形スタンドのロールクリアランスC’
    (mm)を、夫々 t−tr/3≦C<t (1.0t)<C’≦(2.0t) 但し、t:ラミネート金属板の総厚(mm)、tr:粘
    弾性物質の厚み(mm)としたことを特徴とする ロール
    成形方法。
  2. 【請求項2】 最終スタンドの基準ロール径φDLをそ
    の直前のスタンドの基準ロール径φDL-1の1.1倍を
    超えて1.3倍以下とすることを特徴とする請求項1記
    載のロール成形方法
  3. 【請求項3】 最終スタンドのロール形状を被成形体に
    対しロール軸に水平な面でのみ接触させるロール形状と
    する請求項1または請求項2記載のロール成形方法
  4. 【請求項4】 最終スタンドは銅合金ロール材質である
    請求項1ないし請求項3いずれか記載のロール成形方
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