JP3213584U - 屋根構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】断熱材を有する場合であっても、簡易な構成によって安全性を確保可能な屋根構造を提供する。【解決手段】屋根構造は、木造軸組構造物における躯体構造の軒桁に支持された屋根構造であって、軒桁と交差して配置されると共に軒桁に接合され、屋根面3sの流れ方向D1に延びる複数の下垂木31と、屋根面3sに交差する方向D2に下垂木31と離間して配置され、下垂木31に並行して流れ方向D1に延びる複数の上垂木32と、下垂木31と上垂木32との間に配置された断熱材33と、下垂木31と上垂木32との間において、流れ方向D1に交差する方向D3に延びて、複数の下垂木31に架け渡されると共に、流れ方向D1に断熱材33を挟んで配列された複数の受け材35と、上垂木32及び受け材35を貫通すると共に、先端部40aが下垂木31に螺着された木ねじ40と、を備える。【選択図】図2

Description

本考案は断熱材を有する屋根構造に関する。
特許文献1には、垂木及び野地板を備える屋根の構造が記載されている。また、非特許文献1には、木造軸組工法が適用される構造物、及び当該構造物の構造安全性に関する規定が記載されている。非特許文献1において、この構造物の一例として、横架材を有する躯体構造と、横架材に接合された屋根構造と、を備えたものが挙げられている。屋根構造は、横架材に接合される複数の垂木と、複数の垂木に架け渡される野地板と、を有する。屋根構造においては、垂木及び野地板によって屋根構面が構成されている。
特開2001−040789号公報
日本住宅・木材技術センター/企画編集、「木造軸組工法住宅の許容応力度設計」、日本住宅・木材技術センター、2008年度版、p.78
上記非特許文献1においては、垂木及び野地板と横架材とが直接緊結される場合には、垂木及び野地板によって構成される屋根構面が、構造物の水平構面に関する構造安全性に寄与するものとして規定されている。ところが、屋根構造が垂木と野地板との間に介在する断熱材を有する場合には、垂木及び野地板が直接緊結されないため、屋根構面が構成されていないものとして取り扱われている。したがって、断熱材を有する屋根構造は、水平構面の構造安全性に寄与するものとして考えられていなかった。そのため、断熱材を有する屋根構造を備える構造物においては、例えば、火打ち材、構造用合板等の水平構面抵抗部材を横架材に対してさらに設ける場合があった。そのような場合、水平構面の構造安全性を十分に確保するためには、多くの数量の水平構面抵抗部材を設けることとなり、施工上の制約、手間等が多く生じていた。
本考案は、断熱材を有する場合であっても、簡易な構成によって安全性を確保可能な屋根構造を提供することを目的とする。
本考案の一態様に係る屋根構造は、木造軸組構造物における躯体構造の横架材に支持された屋根構造であって、横架材と交差して配置されると共に横架材に接合され、屋根面の流れ方向に延びる複数の下垂木と、屋根面に交差する方向に下垂木と離間して配置され、下垂木に並行して流れ方向に延びる複数の上垂木と、下垂木と上垂木との間に配置された断熱材と、下垂木と上垂木との間において、流れ方向に交差する方向に延びて、複数の下垂木に架け渡されると共に、流れ方向に断熱材を挟んで配列された複数の受け材と、上垂木及び受け材を貫通すると共に、先端部が下垂木に螺着された木ねじと、を備える。
この屋根構造においては、横架材に接合され屋根面の流れ方向に延びる下垂木と、下垂木と並行して屋根面の流れ方向に延びる上垂木と、下垂木と上垂木との間において、屋根面の流れ方向に交差する方向に延び、断熱材を挟んで配列された受け材と、を備えている。そして、上垂木、受け材、及び下垂木が木ねじよって互いに緊結されているので、上垂木、受け材、及び下垂木によって、枠状の構面が構成される。この枠状の構面が下垂木において横架材に接合されているため、当該枠状の構面によって水平構面の構造安全性に寄与する屋根構面を構成することが可能となる。したがって、断熱材を有する場合であっても、簡易な構成によって安全性を確保することが可能となる。
流れ方向に互いに隣り合う2つの受け材の間には、流れ方向に沿って2つの断熱材が配列されていてもよい。この場合、十分かつ効率よく構造安全性を確保することができる。
木ねじは、上垂木及び受け材を貫通する軸部と、軸部の先端側に形成されて下垂木に締結される主ねじ部と、軸部の基端側に形成されて上垂木に係合する頭部と、軸部における頭部の首下に形成されて上垂木に締結される首下ねじ部と、を有していてもよい。この場合、下垂木に締結される主ねじ部、及び上垂木に締結される首下ねじ部、及び上垂木に係合する頭部によって、横架材に接合された下垂木からの応力が上垂木に伝達されやすくすることができる。
本考案によれば、断熱材を有する場合であっても、簡易な構成によって安全性を確保可能な屋根構造を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る木造軸組構造物を示す側面図である。 図2は、図1に示される領域R2の拡大断面図である。 図3は、図2に示される領域R3の拡大断面図である。 図4は、図1に示される屋根構造の施工工程を示す斜視図である。 図5は、図1に示される屋根構造の施工工程を示す斜視図である。 図6は、図1に示される屋根構造の施工工程を示す斜視図である。
以下、本考案の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一の要素同士、或いは、相当する要素同士には、互いに同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。
図1を参照して、本実施形態に係る木造軸組構造物1について説明する。図1に示されるように、木造軸組構造物1は、住宅(例えば、一戸建て住宅)として使用される。なお、木造軸組構造物1の用途は住宅に限定されず、事務所、店舗等であってもよい。木造軸組構造物1は、躯体構造2と、屋根構造3と、を備えている。
躯体構造2は、複数の柱21と、複数の軒桁22と、複数の梁23と、を備えている。柱21、軒桁22、及び梁23は、木質の角材によって構成されている。柱21と軒桁22と梁23とは、互いに直交(交差)して配置され、交差する箇所において互いに接合されている。柱21は、鉛直方向に延びている。軒桁22及び梁23は、水平方向に延びて、複数の柱21に架け渡されている。本実施形態においては、軒桁22は、水平方向のうち躯体構造2の長辺方向に延び、梁23は、水平方向のうち躯体構造2の短辺方向に延びている。軒桁22は、屋根構造3に接合され、屋根構造3を支持する。また、本実施形態においては、躯体構造2は、柱21と外壁24との間に配置された断熱材25をさらに備えている。
屋根構造3は、躯体構造2を上方から覆う屋根面3sを構成する。本実施形態においては、屋根構造3は、棟部3aから軒先部3bに向かうにつれて傾斜して山形の形状をなす切妻屋根の屋根面3sを構成する。なお、屋根構造3によって構成される屋根形状は、切妻屋根に限定されず、住宅、事務所、又は店舗等に使用される別の屋根形状(例えば、寄棟屋根、片流れ屋根等)であってもよい。屋根構造3は、複数の下垂木31と、複数の上垂木32と、複数の断熱材33と、複数の野地板34と、を備えている。また、屋根構造3は、柱21から連続して鉛直方向に延びる小屋束61と、軒桁22と平行に且つ水平方向に延びる母屋62及び棟木63と、梁23と平行に且つ水平方向に延びる小屋梁64と、をさらに備えている。小屋束61と母屋62と小屋梁64とは、互いに直交(交差)して配置される。棟木63は、小屋束61と直交(交差)して棟部3aに配置される。
下垂木31は、木質の角材によって構成されている。下垂木31は、屋根構造3における軒部3cから棟部3aに亘って、屋根面3sの流れ方向D1に延びている。複数の下垂木31は、軒桁22と直交(交差)して配置され、軒桁22の延在方向に互いに離間して配列されている(図4参照)。下垂木31は、軒桁22と交差する箇所において、軒桁22に接合されている。
上垂木32は、木質の角材によって構成されている。上垂木32は、屋根面3sに直交(交差)する方向D2に下垂木31と離間して配置されている。上垂木32は、下垂木31と並行して、屋根構造3における軒部3cから棟部3aに亘って、屋根面3sの流れ方向D1に延びている。したがって、複数の上垂木32は、軒桁22と直交(交差)して配置され、軒桁22の延在方向に互いに離間して配列されている(図5参照)。
断熱材33は、例えば、屋根面3sに沿った矩形板状の断熱パネルである。断熱材33の流れ方向D1における長さ(寸法)L1は、例えば、293mm〜313mmであってもよく、445mm〜465mmであってもよく、900mm〜920mmであってもよい(ここでは、910mm)。断熱材33は、下垂木31と上垂木32との間に配置されている。複数の断熱材33は、屋根面3sにおける下垂木31と上垂木32とによって形成された間隔に敷き詰められるように配設(充填)されている。
断熱材33は、例えば、硬質ウレタンフォームによって構成されている。ただし、断熱材33は、断熱性を有していればよく、例えば、断熱材33として下記の規格に示されている発泡プラスチック保温材及び断熱材のうちのいずれかを適用してもよい。
・JIS(日本工業規格:Japanese Industrial Standards) A 9511「発泡プラスチック保温材」
・JIS A 9521「建築用断熱材」
野地板34は、木質の構造用合板によって構成されている。野地板34は、屋根構造3に設けられる屋根ふき材(例えば、瓦等)の下地としての部材である。野地板34は、屋根面3sに沿って配置され、複数の上垂木32に架け渡されている。複数の野地板34は、屋根面3sにおける上垂木32上に敷設されている。
次に、図2及び図3を併せて参照し、屋根構造3の詳細について説明する。図2及び図3に示されるように、屋根構造3は、複数の受け材35と、複数の木ねじ40と、をさらに備えている。
受け材35は、木質の角材によって構成されている。受け材35は、下垂木31と上垂木32との間において、流れ方向D1及び方向D2に直交(交差)する方向D3に沿って延びている。方向D3は、例えば、水平方向であって、ここでは軒桁22の延在方向である。受け材35は、複数の下垂木31に架け渡されている(図4参照)。なお、ひとつの受け材35が、方向D3における屋根面3sの全長に亘って延びて、方向D3に配列された全ての下垂木31に架け渡されていてもよく、複数の受け材35が方向D3に連結されていてもよい。
また、流れ方向D1において、複数の受け材35が断熱材33を挟んで配列されている。すなわち、断熱材33は、受け材35、下垂木31、及び上垂木32によって構成された枠状の構面内に配置されている。流れ方向D1に互いに隣り合う2つの受け材35の間には、流れ方向D1に沿って2つの断熱材33が配列されている。ただし、屋根構造3においては、流れ方向D1に互いに隣り合う2つの受け材35の間には、1つの断熱材33が配列されている箇所があってもよく、流れ方向D1に沿って3つ以上の断熱材33が配列されている箇所があってもよい。複数の受け材35の上面と複数の断熱材33の表面とは、略面一となっている。
図2に示されるように、複数の木ねじ40は、流れ方向D1に所定の間隔L2をおいて配設されている。流れ方向D1に隣り合う木ねじ40同士の間隔L2は、例えば、300mm以下(ここでは、300mm)である。複数の木ねじ40のうちの一部(例えば、図3において両端に示される2つの木ねじ)は、上垂木32及び受け材35を貫通し、その先端部40aが下垂木31に螺着されている(図3参照)。また、複数の木ねじ40のうちの残部(例えば、図3において両端の木ねじの間に示される6つの木ねじ)は、上垂木32及び断熱材33を貫通し、その先端部40aが下垂木31に螺着されている。各木ねじ40は、野地板34下において、上垂木32側から下垂木31に向けて、方向D2に打ち付けられている。
図3に示されるように、木ねじ40は、上垂木32及び受け材35(又は、上垂木32及び断熱材33)を貫通する軸部41と、頭部42と、主ねじ部43と、首下ねじ部44と、を有している。ただし、木ねじ40は、上垂木32、受け材35及び下垂木31を緊結するものであればよく、木ねじ40としては、各種の木ねじを適用してよい。
頭部42は、軸部41の基端側に形成されている。頭部42は、円錐台状をなしており、その円錐台部の斜面にはフレキ刃42aが形成されている。このフレキ刃42aの突出量は極めて僅かであり、頭部42が上垂木32に回転しながら進入するとき、上垂木32を僅かに削り取る機能を有する。頭部42はこのフレキ刃42aにおいて上垂木32に係合している。
主ねじ部43は、軸部41の先端側に形成されている。主ねじ部43は、螺旋状のねじ山によって形成されている。主ねじ部43の先端にはドリル刃先端部43aが形成されている。また、主ねじ部43のねじ山には、部分的にノッチ43bが形成されている。ノッチ43bは、ねじ山の一部に凹みを設けたものであり、主ねじ部43が下垂木31に回転しながら進入するとき、下垂木31を切削しやすくする機能を有する。主ねじ部43は、下垂木31に締結されている。
首下ねじ部44は、軸部41における頭部42の首下に形成されている。首下ねじ部44は、螺旋状のねじ山によって形成されている。首下ねじ部44は、上垂木32における野地板34側の部分に締結されている。
このような木ねじ40によって、上垂木32、受け材35、及び下垂木31が互いに緊結された状態で、上垂木32側に野地板34が接合される。野地板34は、複数の釘45が打ち付けられることによって、上垂木32に固定されている。
続けて、図4〜図6を参照し、屋根構造3の施工工程について説明する。まず、図4に示されるように、複数の下垂木31を方向D3に配列する。そして、下垂木31と軒桁22とが交差する箇所において下垂木31及び軒桁22を接合する。下垂木31及び軒桁22は、例えば、ビス(不図示)によって互いに緊結される。同様に、下垂木31と母屋62とが交差する箇所、及び下垂木31と棟木63とが交差する箇所において下垂木31と母屋62又は棟木63とを接合(ビス等によって緊結)する。
次に、下垂木31上に複数の受け材35を流れ方向D1に配列する。このとき、最上部の受け材35が棟部3aに位置するように配列する。そして、下垂木31と受け材35とが交差する箇所において下垂木31及び受け材35を釘(不図示)によって固定する。また、方向D3における屋根面3sの端部に位置する下垂木31に沿うように、当該下垂木31上に流れ方向D1に延びる受け材36を配置する。なお、受け材36は、受け材35と同様に、木質の角材によって構成されていてよい。そして、受け材36、及び端部の下垂木31を釘(不図示)によって固定する。
次に、図5に示されるように、下垂木31上に断熱材33を配設する。断熱材33を、下垂木31上の複数の受け材35又は受け材36によって囲まれる領域に隙間のないように敷き詰める。方向D3において屋根面3sの端部に位置する断熱材33は、ひとつの断熱材33あたり2つの下垂木31に架け渡されるように配置され、当該断熱材33を除いた残りの断熱材33は、ひとつの断熱材33あたり5つの下垂木31に架け渡されるように配置される。また、屋根面3s上における棟部3a側に位置する断熱材33は、ひとつの断熱材33ごとに2つの受け材35の間に配置され、当該断熱材33を除いた残りの断熱材33は、2つの断熱材33ごとに2つの受け材35の間に配置される。
次に、断熱材33及び受け材35上に複数の上垂木32を方向D3に配列する。また、受け材36上に、受け材36に沿うように、上垂木32を配置する。上垂木32と受け材35とが交差する箇所において、上垂木32、受け材35、及び下垂木31を木ねじ40(図3参照)によって緊結する。また、上垂木32と断熱材33とが交差する箇所において上垂木32、受け材35、及び断熱材33を木ねじ40(図3参照)によって緊結する。なお、上垂木32、受け材36、及び断熱材33も、適宜、木ねじ40(図3参照)によって緊結する。
その後、図6に示されるように、野地板34を上垂木32上に敷設する(張り付ける)。そして、野地板34及び上垂木32を釘45(図3参照)によって固定する。屋根面3sの外縁を囲むように破風板37等を設けてもよい。
以上により、屋根構造3の施工工程が完了する。その後、野地板34上に屋根ふき材等を設けることにより、木造軸組構造物1における屋根(ここでは、切妻屋根)が完成する。
以上説明したように、本実施形態に係る屋根構造3においては、軒桁22に接合され屋根面3sの流れ方向D1に延びる下垂木31と、下垂木31と並行して屋根面3sの流れ方向D1に延びる上垂木32と、下垂木31と上垂木32との間において、屋根面3sの流れ方向D1に直交する方向D2に延び、断熱材33を挟んで配列された受け材35と、を備えている。そして、上垂木32、受け材35、及び下垂木31が木ねじ40よって互いに緊結されているので、上垂木32、受け材35、及び下垂木31によって、枠状の構面が構成される。この枠状の構面が下垂木31において軒桁22に接合されているため、当該枠状の構面によって水平構面の構造安全性に寄与する屋根構面を構成することが可能となる。
ここで、上述したように、水平構面の構造安全性に寄与するものとして考えられていなかった従来の屋根構造を備える構造物では、水平構面の構造安全性を十分に確保するために、多くの数量の火打ち材、構造用合板等の水平部材を設ける場合があった。これに対し、木造軸組構造物1においては、屋根構造3によって、水平構面の構造安全性に寄与する屋根構面が構成される。そのため、多くの数量の水平構面抵抗部材を設けることなく、十分な構造安全性を確保し得る。したがって、このような水平構面抵抗部材を設けるための施工上の制約、手間等を低減することが可能となる。以上のように、屋根構造3によれば、断熱材33を有する場合であっても、簡易な構成によって安全性を確保することが可能となる。
流れ方向D1に互いに隣り合う2つの受け材35の間には、流れ方向D1に沿って2つの断熱材33が配列されている。これにより、十分かつ効率よく構造安全性を確保することができる。したがって、構造安全性を向上させつつ高コスト化を抑制することができる。
木ねじ40は、上垂木32及び受け材35を貫通する軸部41と、軸部41の先端側に形成されて下垂木31に締結される主ねじ部43と、軸部41の基端側に形成されて上垂木32に係合する頭部42と、軸部41における頭部42の首下に形成されて上垂木32に締結される首下ねじ部44と、を有している。これにより、下垂木31に締結される主ねじ部43、及び上垂木32に締結される首下ねじ部44、及び上垂木32に係合する頭部42によって、軒桁22に接合された下垂木31からの支持力が上垂木32に伝達されやすくすることができる。
また、断熱材33は、矩形板状の断熱パネルであり、硬質ウレタンフォームによって構成されている。これにより、断熱材33が所定の強度を有するので、施工の際に、作業者が設置済みの断熱材33上で作業を行うことができる。したがって、例えば、断熱材として、ポリエチレンフォーム、フェノールフォーム、グラスウール等を用いた場合と比較して、作業者が断熱材上で作業を行うための補強用の下地合板等を省略することができる。
以上の実施形態は、本考案に係る屋根構造の一実施形態を説明したものである。したがって、本考案に係る屋根構造は、上記の屋根構造3に限定されない。本考案に係る屋根構造は、各請求項の要旨を変更しない範囲において、上記の屋根構造3を任意に変更したものとすることができる。
次に、実施例により本考案をさらに具体的に説明するが、本考案は以下の実施例に限定 されるものではない。
以下の実施例における設計条件は、次のとおりとした。
・地震地域係数:1.0以下
・基準風速:34m/s以下
・垂直積雪量:90cm以下の一般地域
・構造物の階数:3以下
・構造物の延べ床面積:30m以上500m以下
・軒の高さ:9.0m以下
・構造物の高さ:13.0m以下
また、実施例に供する屋根構造は、次のとおりとした。
・受け材の材質:杉
・受け材の厚み:45mm
・断熱材の厚み:45mm
・断熱材の寸法(屋根面の流れ方向×水平方向):910mm×1820mm
・断熱材の材質:硬質ウレタンフォーム(アキレス株式会社製「キューワンボード(登録商標)」)
・木ねじ:シネジック株式会社製「パネリード(登録商標)II+」
実施例及び比較例における屋根勾配は次のとおりとした。
・実施例1,比較例1:3寸
・実施例2,比較例2:5寸
・実施例3,比較例3:10寸
実施例1〜3において、以下の規格に準拠して、受け材及び断熱材を備えた屋根構面の許容せん断耐力を評価した。
・日本住宅・木材技術センター/企画、「木造軸組工法住宅の許容応力度設計」、日本住宅・木材技術センター、2008年度版、6.3.3(3)「面材張り屋根構面の面内せん断試験」、p.568〜569
また、比較例1〜3として、以下の規準に準拠して、受け材及び断熱材を備えていない屋根構面の許容せん断耐力を評価した。
・日本住宅・木材技術センター/企画、「木造軸組工法住宅の許容応力度設計」、日本住宅・木材技術センター、2008年度版」、p.78
実施例1〜3の各評価結果と比較例1〜3の各評価結果とを比較した。実施例1〜3の各屋根構造において、比較例1〜3の各屋根構造よりも大きい面内せん断耐力が得られた。実施例1における屋根構造は、比較例1における屋根構造に対して140%の屋根構面の許容せん断耐力を評価できることがわかった。実施例2における屋根構造は、比較例2における屋根構造に対して131%の屋根構面の許容せん断耐力を評価できることがわかった。実施例3における屋根構造は、比較例3における屋根構造に対して144%の屋根構面の許容せん断耐力を評価できることがわかった。
1…木造軸組構造物、2…躯体構造、3…屋根構造、3s…屋根面、22…軒桁(横架材)、31…下垂木、32…上垂木、33…断熱材、35…受け材、40…木ねじ、40a…先端部、41…軸部、42…頭部、43…主ねじ部、44…首下ねじ部、D1…流れ方向、D2,D3…方向。

Claims (3)

  1. 木造軸組構造物における躯体構造の横架材に支持された屋根構造であって、
    前記横架材と交差して配置されると共に前記横架材に接合され、屋根面の流れ方向に延びる複数の下垂木と、
    前記屋根面に交差する方向に前記下垂木と離間して配置され、前記下垂木に並行して前記流れ方向に延びる複数の上垂木と、
    前記下垂木と前記上垂木との間に配置された断熱材と、
    前記下垂木と前記上垂木との間において、前記流れ方向に交差する方向に延びて、複数の前記下垂木に架け渡されると共に、前記流れ方向に前記断熱材を挟んで配列された複数の受け材と、
    前記上垂木及び前記受け材を貫通すると共に、先端部が前記下垂木に螺着された木ねじと、を備える、屋根構造。
  2. 前記流れ方向に互いに隣り合う2つの前記受け材の間には、前記流れ方向に沿って2つの前記断熱材が配列されている、請求項1に記載の屋根構造。
  3. 前記木ねじは、
    前記上垂木及び前記受け材を貫通する軸部と、
    前記軸部の先端側に形成されて前記下垂木に締結される主ねじ部と、
    前記軸部の基端側に形成されて前記上垂木に係合する頭部と、
    前記軸部における前記頭部の首下に形成されて前記上垂木に締結される首下ねじ部と、を有する、請求項1又は2に記載の屋根構造。
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