JP3213540U - 吸水速乾性紡績糸およびこれを用いた吸水速乾性布帛 - Google Patents

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【課題】 安定した吸水速乾性を発揮し、さらに、肌触りなどの風合いも良くなる織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸およびこれを用いた吸水速乾性布帛を提供する。【解決手段】 異形断面のポリエステル繊維から成る芯部2と綿繊維を含む短繊維から成る鞘部3とを有し、芯部2が無撚状態で鞘部3が結束状態となる仮撚紡績糸から構成される吸水速乾性紡績糸1とし、この吸水速乾性紡績糸1を用いて編織成された編織物から成る布帛とした。【選択図】図1

Description

本考案は、吸水性と速乾性を発揮する吸水速乾性紡績糸およびこれを用いた吸水速乾性布帛に関する。
最近では、スポーツ等でかいた汗を素早く吸収し、素早く乾燥させる吸水速乾性を発揮する衣料が求められている。吸水速乾性衣料とは、肌に接する内側は汗を吸収する機能を、外気側は汗を放散する機能を受け持つ布帛からなる織編物であって、汗を素早く吸収して乾燥させることにより、衣料の着用時の快適性につながると言われている。
また、吸水性や速乾性に優れた織編物として、異形断面ポリエステル繊維を用いて毛細管現象を利用したもの、あるいは、吸水性のある物質を織編物表面に付着させたものが知られている。また、芯部にポリエステル短繊維が配され、鞘部にセルロース短繊維のみが配された芯鞘二層構造紡績糸により構成される吸水速乾性を発揮する糸条や織編物が既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
従来、化合繊のマルチフィラメント糸を芯糸とし、その周囲を天然繊維を含む紡績糸で被覆した複合繊維が知られている。前記紡績糸とは、綿やウール等の短い繊維長の天然繊維を紡績工程を経て撚り合わせた糸条である。フィラメント糸とは、化合繊の長繊維のことであり、紡糸工程を経て長いフィラメント状の糸条として製造することができる。
また、複合繊維として、芯糸の周囲を鞘糸が完全に被覆した芯鞘複合繊維であるコアヤーンが知られている。例えば、綿糸等の紡績糸を紡出する際に、そのドラフト工程、すなわち精紡工程でフィラメント糸を芯糸として挿入して、綿やウール等の天然繊維を鞘糸に用いて被覆したコアヤーンが紡績可能である。
また、コアヤーンを製造する精紡機として、芯糸は撚りを掛けずに無撚のまま、その周囲を紡績糸が被覆し撚り合わされたコアヤーンを紡績することが可能な空気精紡機が既に公知である(例えば、特許文献2参照)。
リング精紡機で作製されたコアヤーンを織物の経糸に用いた場合には、オサ打ち動作の度に繰り返ししごかれる。この繰り返しのしごきによって、経糸の撚りが移動してしまい鞘糸が脱落してしまう虞が生じる。しかし、空気精紡機で作製されたコアヤーンは実撚ではなく鞘糸が絡み合って芯糸を被覆しているので、オサ打ち動作の際に撚りの移動が発生せず鞘糸が脱落しない。
特開2015−45111号公報 特開2001−164432号公報
十字断面やY字断面等の異形断面繊維を用いることで毛細管現象を利用した吸水性や速乾性に優れた織編物を作製できる。また、芯部にポリエステル異形断面繊維を配し、鞘部に綿繊維を配した芯鞘二層構造紡績糸を用いて吸水速乾性を発揮する糸条や織編物を作製できる。
しかしながら、リング紡績糸のように糸条に撚りが施されている場合は、異形断面繊維を用いていても、繊維が撚られているので、糸条方向の空隙部が連続して直線状にならず、効果的な毛細管現象が生じ難くなっていた。そのために、安定した吸水速乾性を発揮できなくなってしまい問題となる。
また、コアヤーンからなる芯鞘二層構造紡績糸であっても、リング紡績糸の場合は、糸全体が撚られるために、芯糸が内から外へ、また内へと変位するマイグレーションを起こしてしまい、安定した吸水速乾性を発揮できないだけでなく、肌触りなどの風合いも悪くなって問題となる。
人が直接着用する衣料は、肌触りなどの風合いが良好であることが好ましいので、綿繊維などから成る紡績糸を用いることが好ましい。また、人が直接着用する衣料は吸水速乾性を発揮することが好ましい。
本考案は、上記問題点に鑑み、安定した吸水速乾性を発揮し、さらに、肌触りなどの風合いも良くなる織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸およびこれを用いた吸水速乾性布帛を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本考案は、異形断面のポリエステル繊維から成る芯部と綿繊維を含む短繊維から成る鞘部とを有し、芯部が無撚状態で鞘部が結束状態となる仮撚紡績糸から構成される吸水速乾性紡績糸であることを特徴とする。
この構成によると、異形断面のポリエステル繊維から成る芯部が無撚状態であり、綿繊維を含む短繊維から成る鞘部が仮撚紡績による結束状態となるので、鞘部が良好な肌触りと吸水性を発揮し、芯部が良好な吸水速乾性を発揮して、全体として良好な吸水速乾性を発揮可能になる。従って、本考案によれば、安定した吸水速乾性を発揮し、さらに、肌触りなどの風合いも良くなる織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸を得ることができる。
また本考案は、上記構成の吸水速乾性紡績糸において、前記仮撚紡績糸は空気精紡機により紡績され、芯部の配合割合が20〜35%で鞘部の配合割合が80〜65%であることを特徴としている。この構成によると、芯部20%鞘部80%であれば、より風合いが良好な織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸を得ることができ、芯部35%鞘部65%であれば、より吸水速乾性に優れた織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸を得ることができる。
また本考案は、上記構成の吸水速乾性紡績糸において、芯部が十字断面のマルチフィラメントから成ることを特徴としている。この構成によると、十字断面のマルチフィラメントから成る芯部が発揮する毛細管現象により、吸水速乾性に優れた織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸を得ることができる。
また本考案は、上記構成の吸水速乾性紡績糸において、芯部がY字断面のマルチフィラメントから成ることを特徴としている。この構成によると、Y字断面のマルチフィラメントから成る芯部が発揮する毛細管現象により、吸水速乾性に優れた織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸を得ることができる。
また本考案は、上記構成の吸水速乾性紡績糸を用いて編織成された編織物から成る吸水速乾性布帛であることを特徴としている。この構成によると、吸水速乾性紡績糸を用いているので、安定した吸水速乾性を発揮し、さらに、肌触りなどの風合いも良くなる織編物から成る吸水速乾性布帛を得ることができる。
本考案によれば、安定した吸水速乾性を発揮し、さらに、肌触りなどの風合いも良くなる織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸および吸水速乾性布帛を得ることができる。
本考案に係る吸水速乾性紡績糸の構成を示す概略説明図である。 本考案に係る吸水速乾性紡績糸を製造する仮撚紡績機の一例を示す概略説明図である。 75デニールのポリエステル糸を芯糸にした綿番手20の芯鞘複合紡績糸を紡績した際の、糸張力と芯鞘複合紡績糸の強伸度曲線を示す図である。
以下に本考案の実施形態を図面を参照して説明するが、本考案はこれにより何ら制限されるものではない。また、同一構成部材については同一の符号を用い、重複する説明は適宜省略する。まず本実施形態に係る吸水速乾性紡績糸1について図面を用いて説明する。
図1に示すように本実施形態に係わる吸水速乾性紡績糸1は、芯部2と鞘部3とから形成される芯鞘複合繊維(コアヤーン)であって、芯部2は異形断面のポリエステル繊維から成る。また、複数の繊維を有するマルチフィラメントの長繊維から成る。また、鞘部3は短繊維を拠り合わせた紡績から成り、例えば綿の多数の短繊維が、前記芯部2の周囲を撚られながら巻回被覆している
芯部2は例えば十字断面のマルチフィラメントから成ることが好ましい。この構成によると、十字断面のマルチフィラメントから成る芯部2が発揮する毛細管現象により、吸水速乾性に優れた織編物を製造できる吸水速乾性紡績糸1を得ることができる。
また、芯部2が毛細管現象を発揮するためには、十字断面がその長さ方向に安定して存在していることが望ましいので、吸水速乾性紡績糸1の芯部2を構成する糸(以後、芯糸2と称することがある)は、撚られることなく直線を保つことが要求される。また、鞘部3を構成する糸を鞘糸3と称する。
このような糸構成は、例えば、従来公知の旋回流噴射ノズルを用いた空気精紡機により実現できる。旋回流噴射ノズルを用いた空気精紡機によれば、芯糸2を無撚状態とし、その周囲を綿糸などの鞘糸で巻回被覆して芯鞘複合繊維を製造できる。
次に、旋回流噴射ノズルを用いた空気精紡機の一例を図2を用いて説明する。
図2に空気精紡機10の一例を示す。空気精紡機10は、綿繊維もしくは綿繊維とポリエステル短繊維を所定割合に混合した紐状のスライバSLを供給して、ドラフト部DRで所定の細さまで延伸した後、空気紡績部16の旋回流により紡績糸を製造するものである。
すなわち、鞘糸3となるスライバSLを挿通ガイド11から供給し、バックローラ12、サードローラ13、エプロンベルトEを有するミドルローラ14、及びフロントローラ15から構成されるドラフト部DRを通過して、所望の糸太さに延伸して、空気紡績部16の旋回流により結束状の紡績糸(仮撚紡績糸)を製造し、ニップローラ17を介して巻取部18に送り出されてパッケージ19に巻き取る。
バックローラ12、サードローラ13、ミドルローラ14、フロントローラ15は、それぞれ上下一対のローラから成る。これらのドラフト部DRを構成するローラ対は、配置位置が下流側になるに従って段々送り速度が速くなる複数のローラ対から成り、これらのローラ対を順次通過して所定細さに牽伸され、空気紡績部16に送り込まれる。
空気紡績部16は、例えば、旋回方向が異なる2段の旋回流噴射ノズルを備えたものが公知であるが、特に限定されるものではなく、旋回流を発生する1段の旋回流噴射ノズルと紡績スピンドルとを備える紡績部でも、さらに1段の旋回流噴射ノズルと一対の加撚ローラ対よりなる加撚部材を備える紡績部であってもよい。
芯糸2を構成するポリエステル糸は、フロントローラ15の上流側から供給する。また、この際に、芯糸2に所定の張力T1を付与することにより、ドラフトされながら送り込まれるスライバ束のほぼ中央部に導入するようにしている。
すなわち、芯糸2となるポリエステル糸を巻回した給糸パッケージ20からポリエステル糸を引き出して送りローラ21を介して所定の糸張力T1を付与した状態で導入することにしている。また、ドラフトされながら送り込まれるスライバ束のほぼ中央部に導入することで、芯糸2を中心として、該芯糸2の周囲を紡績糸(鞘糸3)が被覆する芯鞘複合繊維である吸水速乾性紡績糸1を製造することができる。
空気紡績部16は旋回流噴射ノズルを用いて糸条を旋回しているので、鞘糸3は芯糸2の周囲に巻き付くが、長繊維から成る芯糸2には仮撚が付加されるだけであり、実撚は付加されない。そのために、空気紡績部16を経過したあとの紡績糸は、無撚状態の芯糸2の周囲を短繊維の紡績糸(鞘糸3)が被覆巻回した構成の結束紡績糸状の吸水速乾性紡績糸1となる。
上記したように、吸水速乾性紡績糸1は、無撚状態の芯糸2の周囲を短繊維の紡績糸から成る鞘糸3が巻回被覆した糸構造を呈するので、肌に接する側は紡績糸となり、肌触りや風合いなどは紡績糸の特徴を発揮する。また、紡績糸が綿繊維を含有していれば汗を吸収する機能を発揮する。
また、無撚状態の芯糸2を有する糸構造を呈するので、芯糸2が異形断面のポリエステル繊維から成る場合には、毛細管現象により良好な吸水速乾性を発揮する。従って、本実施形態に係る吸水速乾性紡績糸1は、全体として良好な吸水速乾性を発揮可能になる。
上記したように、本考案によれば、安定した吸水速乾性を発揮し、さらに、肌触りなどの風合いも良くなる織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸1を得ることができる。
また、芯糸2が完全に鞘糸3に被覆されるには、その芯糸2の割合は芯鞘複合繊維全体の20〜35%程度以下の割合が好ましい。そのために、前記鞘糸3の割合を80〜65%程度以上として、完全に芯糸2が鞘糸3を介して被覆される構成とした。そのために、芯鞘複合繊維の糸強力は芯糸2の存在により、純粋な紡績糸よりも強力であり、その肌触りは紡績糸と同等に柔らかい状態を維持することになる。
すなわち、本実施形態に係る吸水速乾性紡績糸1は、芯糸2の配合割合が20〜35%で鞘糸3の配合割合が80〜65%であることが好ましい。この構成であれば、芯糸2が20%で鞘糸3が80%の場合は、より風合いが良好な織編物を製造できる吸水速乾性紡績糸1を得ることができ、芯糸2が35%で鞘糸3が65%の場合は、より吸水速乾性に優れた織編物を製造できる吸水速乾性紡績糸1を得ることができる。
また、紡績の際に芯糸2の張力T1をデニール当たり40〜80%程度の張力にすることで、芯糸2が糸束の中心部をキープすることが判った、すなわち、芯糸2が50デニールであれば、その40〜80%に相当する20〜40グラム程度の張力を付与し、芯糸2が75デニールであれば、その40〜80%に相当する30〜60グラム程度の張力を付与することにより、芯糸2が中心部にあり、その周囲を鞘糸3が被覆する吸水速乾性紡績糸1を得ることができる。
例えば、吸水速乾性紡績糸1が綿番手30の場合に、綿番手30は177デニールに相当するので、50デニール(例えば、50D24F)の十字断面のポリエステル糸を芯糸2に用いる場合には、張力T1を20〜40グラム程度、すなわち、30±10グラムにして芯糸2を供給するとよい。
この場合、芯糸2の配合割合は28%になり、20〜35%の範囲にある。すなわち、50デニールの十字断面のポリエステル糸を芯糸2に用いて、綿番手30の紡績糸を製造すると、鞘糸3の配合割合は72%になる。
また、75デニールの十字断面のポリエステル糸を芯糸2に用いて綿番手24(221デニールに相当)の紡績糸を製造すると芯糸2の配合割合は34%になり、綿番手15(354デニールに相当)の紡績糸を製造すると芯糸2の配合割合は21%になる。
すなわち、75デニールの十字断面のポリエステル糸(例えば、75D36F)を芯糸2に用いる場合には、綿番手15〜24の吸水速乾性紡績糸1を得ることができる。この際のフィラメント数は特には制限されず、36F以外の24Fでもよい。
例えば、75D36Fの十字断面のポリエステル糸を用いて綿番手20(266デニールに相当)の芯鞘複合紡績糸を紡績した際の、芯糸の糸張力と得られた紡績糸の強伸度との関係を図3を用いて説明する。
図3は、75デニールのポリエステル糸を用いて、糸張力を10−60グラムまで10グラム単位で増加させた場合の得られた芯鞘複合紡績糸の強伸度曲線を示す。図中に示すPBTはポリエステル糸単体の強伸度であり、糸強度300グラムで伸度が17%程度である。
糸張力10グラムで紡績した芯鞘複合紡績糸(コアヤーン)は、糸強度が340グラムで伸度が17%程度になっている。糸張力20グラムで紡績した芯鞘複合紡績糸(コアヤーン)は、糸強度が345グラムで伸度が14%程度であり、糸張力30グラムでは糸強度が345グラムで伸度が13%程度であり、糸張力40グラムでは糸強度が350グラムで伸度が12%程度であり、糸張力50グラムでは糸強度が360グラムで伸度が12%程度であり、糸張力60グラムでは糸強度が360グラムで伸度が12%程度になっている。
また、糸張力60グラムにおける強伸度曲線のバラツキが最も小さいことが判る。また、糸張力30〜60グラムにおいて、強伸度曲線のバラツキが小さくなっており、芯糸と鞘糸とがばらけることなく、同時に伸長して切断されていることが判る。
従って、75デニールのポリエステル糸を芯糸にしてコアヤーンを紡績する場合には、芯糸の糸張力は30〜60グラム程度にすることが好ましいと言える。
以上では、十字断面のポリエステル糸を用いた例を示してきたが、本実施形態に係る芯糸2は十字断面以外の異形断面でもよい。芯鞘複合繊維の吸水速乾性紡績糸1にしたときに、所定の毛細管現象を発揮する断面形状であればよく、例えば、Y字断面でもよい。
すなわち、本実施形態に係る吸水速乾性紡績糸1は、芯糸2がY字断面のマルチフィラメントから成る構成でもよい。この構成であれば、Y字断面のマルチフィラメントから成る芯糸2が発揮する毛細管現象により、吸水速乾性に優れた織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸1を得ることができる。
空気精紡機で紡績された芯鞘複合繊維(コアヤーン)は実撚ではなく鞘糸が絡み合って芯糸を被覆しているので、しごきに対して撚りの移動が発生せず鞘糸が脱落しない。そのために、本実施形態に係る上記構成の吸水速乾性紡績糸1を用いて編物や織物などの布帛を良好に作製できる。
上記構成の吸水速乾性紡績糸1を用いて編織成された編織物は、安定した吸水速乾性を発揮する。さらに、肌触りなどの風合いも良くなる。そのために、本実施形態に係る吸水速乾性紡績糸1を用いて編織成された編織物は、吸水速乾性布帛と称することができる。すなわち、本実施形態に係る吸水速乾性紡績糸1を用いて編織成された編織物は吸水速乾性布帛と言える。
上記したように、本考案に係る吸水速乾性紡績糸1は、異形断面のポリエステル繊維から成る芯部2と綿繊維を含む短繊維から成る鞘部3とを有し、芯部2が無撚状態で鞘部3が結束状態となる仮撚紡績糸から構成されることを特徴とする。
この構成であれば、異形断面のポリエステル繊維から成る芯部2が無撚状態であり、綿繊維を含む短繊維から成る鞘部3が仮撚紡績による結束状態となるので、鞘部3が良好な肌触りと吸水性を発揮し、芯部2が良好な吸水速乾性を発揮して、全体として良好な吸水速乾性を発揮可能になる。従って、本考案によれば、安定した吸水速乾性を発揮し、さらに、肌触りなどの風合いも良くなる織編物を作製できる吸水速乾性紡績糸1を得ることができる。
また、上記構成の吸水速乾性紡績糸1を用いて編織成された編織物は、安定した吸水速乾性を発揮し、さらに、肌触りなどの風合いも良くなるので、汗を素早く吸収し、素早く乾燥させる性能が求められるスポーツウエアや外出着などに好適に適用可能になる。
そのために本考案は、吸水速乾性が求められる衣服や布地を製造するための糸条および布帛に好適に利用可能となる。
1 吸水速乾性紡績糸
2 芯部(芯糸)
3 鞘部(鞘糸)
10 空気精紡機(仮撚紡績機)
16 空気紡績部
20 給糸パッケージ(ポリエステル糸)
DR ドラフト部
T1 張力

Claims (5)

  1. 異形断面のポリエステル繊維から成る芯部と綿繊維を含む短繊維から成る鞘部とを有し、芯部が無撚状態で鞘部が結束状態となる仮撚紡績糸から構成されることを特徴とする吸水速乾性紡績糸。
  2. 前記仮撚紡績糸は空気精紡機により紡績され、芯部の配合割合が20〜35%で鞘部の配合割合が80〜65%であることを特徴とする請求項1に記載の吸水速乾性紡績糸。
  3. 芯部が十字断面のマルチフィラメントから成ることを特徴とする請求項1または2に記載の吸水速乾性紡績糸。
  4. 芯部がY字断面のマルチフィラメントから成ることを特徴とする請求項1または2に記載の吸水速乾性紡績糸。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の吸水速乾性紡績糸を用いて編織成された編織物から成ることを特徴とする吸水速乾性布帛。
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