JP3212704U - 収納体内に収納されている被収納吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】折り畳みの作業性や折り畳み後の折り畳み状態の維持性を損ねることなく、折り畳みの際に吸収体にもたらされる撚れや折り癖の発生を抑制することを可能とする、収納体に収納されている被収納吸収性物品を提供する。【解決手段】収納体に収納されている被収納吸収性物品10は、表面シートと裏面シートと吸収体3とを有し、吸収体3が、第1の幅にて互いに対して平行に且つ長手方向に延在する一対の第1側方縁を有する第1領域と、該第1領域と長手方向において隣接して配置された第2領域であって上記第1の幅よりも大きな第2の幅にて互いに対して平行に且つ長手方向に延在する一対の第2側方縁を有する第2領域との2つの領域にて形成され、被収納吸収性物品10が、吸収体3の第1領域の第1側方縁に沿って平行に延びる一対の線を折り畳み線として、該折り畳み線に沿って幅方向内側に折り畳まれた状態で収納体内に収納されている。【選択図】図1

Description

本考案は、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置された吸収体とを有し、収納体に収納されている被収納吸収性物品、すなわち、収納体内に収納されるべく折り畳まれた状態にある吸収性物品に関する。
尿取りパッドのような吸収性物品は概して、着用者の前側(腹側)から後ろ側(背中側)に延びる縦長の形状を有し、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置される吸収体とを有して形成されている。
そして、このような吸収性物品のなかには、尿などの体液が吸収性物品から漏れ出ることを防止する防漏シートが設けられるものもある。このような防漏シートとしては、例えば、吸収性物品の長手方向の両側に設けられて、装着の際に、着用者の股下領域において着用者の肌方向に立ち上がる形態を有するものが知られている。
特開平9−266928号公報
ところで、尿取りパッドのような吸収性物品の収納体内への収納に際しては、概して、吸収性物品が収納された収納体の大きさのコンパクト化などを図るべく、収納する前の事前作業として、吸収性物品(製品)を折り畳むという作業が行われている。
このような折り畳み作業については、例えば特開平9−266928号公報(特許文献1)に示されるように、折り畳みの作業性や折り畳み後の折り畳み状態の維持性などを考慮して、吸収体上にて互いに対して平行に且つ長手方向の略全長にわたって延びる一対の線を折り畳み線として、該折り畳み線に沿って吸収性物品を幅方向内側に折り畳む作業を行うものが知られている。
しかしながら、上記のような被収納吸収性物品の使用時においては、折り畳まれた吸収体部分を、着用者の肌方向に向けて立ち上げることが必要となるが、吸収体上にて過度に長く延びる折り畳み線に沿った吸収体の折り畳みは、吸収体に撚れや折り癖をもたらし、実際に使用する際の被収納吸収性物品の展開時に吸収体が所望の形状に展開されないことがあり、このことは、例えば、吸収体の吸収面の有効利用の阻害や、折り畳み癖に沿った尿の流出(漏れ)の発生などをもらしてしまう場合がある。
本考案は上記課題に鑑み、収納体内に収納されている被収納吸収性物品であって、折り畳みの作業性や折り畳み後の折り畳み状態の維持性を損ねることなく、折り畳みの際に吸収体にもたらされる撚れや折り癖の発生を抑制することを可能とする被収納吸収性物品を提供することを目的とする。
考案(1)によれば、液透過性の表面シートと、該表面シートと対向する位置に配設された液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体とを有し、収納体内に収納されている被収納吸収性物品であって、前記吸収体は、第1の幅にて互いに対して平行に且つ長手方向に延在する一対の第1側方縁を有する第1領域と、該第1領域と長手方向において隣接して配置された第2領域であって前記第1の幅よりも大きな第2の幅にて互いに対して平行に且つ長手方向に延在する一対の第2側方縁を有する第2領域との2つの領域にて形成され、
前記被収納吸収性物品は、前記吸収体の第1領域の第1側方縁に沿って平行に延びる一対の線を折り畳み線として、該折り畳み線に沿って幅方向内側に折り畳まれた状態で収納体内に収納されている、被収納吸収性物品が提供される。
すなわち、考案(1)では、表面シートと裏面シートと吸収体とを有し、収納体内に収納されている被収納吸収性物品において、長手方向に互いに隣接する2つの領域であって、狭幅領域となる第1領域と広幅領域となる第2領域との2つの領域にて吸収体が形成されるものとする。さらに、収納の際の被収納吸収性物品の幅方向内側への折り畳みに関して、狭幅領域となる第1領域の長手方向に且つ平行に延在する側方縁に沿って平行に延びる一対の線を折り畳み線として被収納吸収性物品が幅方向内側に折り畳まれるものとする。
このような本考案によれば、少なくとも吸収体の狭幅領域となる第1領域の長手方向に且つ平行に延在する側方縁にわたる吸収体部分は折り畳まれることはなく、吸収体上にて長手方向全長にわたって平行に延びる一対の線を折り畳み線として幅方向内側へ折り畳むものと比較して、吸収体上における折り畳み部分を低減することができ、折り畳みの際に吸収体にもたらされる撚れや折り癖の発生を抑制することを可能とする。また、このような本考案によれば、少なくとも吸収体の広幅領域となる第2領域において折り畳み部分を存在させるようにすることができ、折り畳みの作業性や折り畳み後の折り畳み状態の維持性を損ねることなく、折り畳みの際に吸収体にもたらされる撚れや折り癖の発生を抑制することを可能とする。
考案(2)によれば、前記表面シートの長手方向の両側に、該長手方向に沿って延在するように設けられた液不透過性の防漏シートであって、前記被収納吸収性物品の装着時に着用者の肌側に起立する一対の液不透過性の防漏シートが配設される、考案(1)の被収納吸収性物品が提供される。
考案(3)によれば、前記防漏シートは、長手方向に延びる弾性部材と、該弾性部材と一体的に接合され一方の側縁が自由端である液不透過性のギャザーシートとを有して形成される、考案(2)の被収納吸収性物品が提供される。
考案(4)によれば、前記吸収体は、吸収部材と該吸収部材の表面を被覆する被覆シートとを有し、前記吸収部材の表面は、前記表面シートの方に向く上側表面と、前記裏面シートの方に向く下側表面と、前記上側表面と前記下側表面とを繋ぐ側壁表面とにより形成され、前記吸収部材の側壁表面は、前記被覆シートにて被覆されない非被覆領域とされる、考案(3)の被収納吸収性物品が提供される。
考案(5)によれば、前記吸収部材の上側表面及び下側表面の縁部がさらに、前記被覆シートにて被覆されない非被覆領域とされる、考案(4)の被収納吸収性物品が提供される。
各考案によれば、液透過性の表面シートと、該表面シートと対向する位置に配設された液不透過性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置された吸収体とを有し、収納体内に収納されている被収納吸収性物品において、吸収性物品が収納された収納体の大きさのコンパクト化などを図るべく行う折り畳みによって生じうる吸収体の撚れや折り癖を低減することができ、着用時における吸収体の吸収面の有効利用の阻害や、折り畳み癖に沿った尿の流出(漏れ)の発生などを抑制することを可能とする、という共通の効果を奏する。
収納体に収納すべく折り畳まれる前における、本考案に係る被収納吸収物品の平面図である。 図1に示された折り畳まれる前の被収納吸収性物品の分解斜視図である。 図1に示された折り畳まれる前の被吸収性物品のA−A線にての分解断面図である。 図1に示された折り畳まれる前の被収納吸収性物品のB−B線にての分解断面図である。 収納体に収納すべく折り畳まれる前における、本考案に係る被収納吸収性物品の吸収体の吸収部材と上被覆シートあるいは下被覆シートとの配置関係の一実施形態を説明するための図である。 本考案に係る被収納吸収性物品の幅方向内側への折り畳み線の位置の一例を説明するための図である。 図6に示される折り畳み線に沿って折り畳まれた後の、被収納吸収性物品の吸収体の第1領域における状態の一例を示す図である。 図6に示される折り畳み線に沿って折り畳まれた後の、被収納吸収性物品の吸収体の第2領域における状態の一例を示す図である。 収納体内に収納される前における更なる折り畳みの一例を説明する模式図である。 収納体内に収納されている被収納吸収性物品の状態の一例を示す斜視図である。
以下、図面を参照しつつ本考案に係る被収納吸収性物品の一実施形態を説明する。図1から図4は、本考案に係る被収納吸収性物品であって、収納体に収納されるべく折り畳まれる前の被収納吸収性物品の一実施形態を説明するための図である。図1は、収納体に収納すべく折り畳まれる前における、本考案に係る被収納吸収物品の平面図である。図2は、図1に示された折り畳まれる前の被収納吸収性物品の分解斜視図である。図3は、図1に示された折り畳まれる前の被吸収性物品のA−A線にての分解断面図である。図4は、図1に示された折り畳まれる前の被収納吸収性物品のB−B線にての分解断面図である。図1から図4の各図においては、1は表面シート、2は裏面シート、3は吸収部材、4は上被覆シート、5は下被覆シート、6は防漏シート、7は弾性材、8はギャザーシート、9は吸収体、10は被収納吸収性物品、のそれぞれ示す。
図1から図4に示される実施形態における折り畳まれる前の被収納吸収性物品10は、尿取りパッドであり、液透過性の表面シート1と、液不透過性の裏面シート2と、表面シート1と裏面シート2との間に配置された吸収体9とを備えて形成される。
さらに、図1から図4に示される実施形態における折り畳まれる前の被収納吸収性物品10は、表面シート1の長手方向の両側に、該長手方向に沿って延在するように設けられた液不透過性の防漏シート6であって、被収納吸収性物品10の装着時に着用者の肌側に起立する一対の液不透過性の防漏シート6が配設される。該防漏シート6は、表面シート1の長手方向に延びる弾性部材7と、該弾性部材7と一体的に接合され一方の側縁が自由端である液不透過性のギャザーシート8とを有して形成される。
表面シート1は、着用者の尿を素早く吸収して吸収体9に移行させる液透過性のシートである。表面シート1は着用者の肌と接触するため、肌触りがよいこと、および皮膚への安全性が要求される。また、表面シート1は、吸収体9に吸収された尿を逆戻りさせないことも必要である。着用者の尿を素早く吸収して吸収体9に移行させるために、表面シート1は、ホットメルト型接着剤などの接着剤を使用して吸収体9と接着している。接着剤による液透過性の減少を抑制するために、接着剤は筋状コータ塗工により表面シート1または吸収体9の上被覆シート4に塗布される。表面シート1に用いられる不織布は、繊維同士の交点が熱融着される繊維を含む。このような繊維には、例えば、熱可塑性ポリマー材料からなる繊維があり、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミドなどがある。また、このような繊維に、複数の熱可塑性ポリマー材料の組み合わせからなる芯鞘型やサイド・バイ・サイド型の複合繊維を使用してもよい。
裏面シート2は、尿を透過しない液不透過性シートであり、排出された尿が外に漏れないようにするために設けられている。裏面シート2には、例えば、防水処理を施した不織布、ポリエチレンなどから構成されるプラスチックフィルム、不織布とプラスチックフィルムとの複合材料などが用いられる。
防漏シート6は、該防漏シート6を乗り越えて尿が吸収性物品の外方へ流れることを防止するために、疎水性又は撥水性を有することが好ましい。具体的には、スパンボンド不織布やSMS不織布などが挙げられる。表面シート1及び防漏シート6は、肌との当接面を構成する。すなわち、本実施形態において防漏シート6は、表面シート1の表面を伝う尿が吸収性物品の外側へ漏れることを防止する防漏部を構成する。尚、防漏シートがなくても表面シートのみにて十分に吸収性物品の外側への尿の漏れを防止できるような構成を有する別の実施形態においては、防漏シートは有さず形成される。
吸収体9は、吸収部材3と被覆シート4、5とにより形成され、着用者の尿を吸収し保持する役割を果たすものである。例えば、吸収体9は、粉砕パルプ、高吸収性ポリマー、親水性シートなどの吸収部材3と、該吸収部材3を被覆するティッシュペーパまたは親水化処理を行った不織布などの被覆シート4、5とから形成される。被覆シートには、吸収部材3の表面シート側の面を覆う上被覆シート4と、吸収部材3の裏面シート側の面を覆う下被覆シート5とがある。各被覆シートは、吸収部材3とホットメルト型接着剤などの接着剤で接着されていてもよい。接着剤は、スパイラル塗工、カーテン塗工などにより吸収部材または被覆シートに塗布される。
本考案に係る被収納吸収性物品10の吸収体9は、図1に示される実施形態から理解されうるごとく、着用者に着用されたときに着用者の股間部に隣接して配設される第1領域であって第1の幅aにて互いに対して平行に且つ長手方向に延在する一対の側方縁を有する第1領域(狭幅領域)と、該第1領域と長手方向において隣接して配置されて着用者に着用させたときに着用者の臀部に隣接して配設される第2領域であって、上記第1の幅aよりも大きな第2の幅bにて互いに対して平行に且つ長手方向に延在する一対の側方縁を有する第2領域(広幅領域)との2つの領域にて形成される。
ちなみに、吸収体9における狭幅領域となる第1領域と広幅領域となる第2領域との、吸収体3の長手方向全長に対するそれぞれの領域の長手方向長の占める割合は、予めの解析評価や試験評価などにより決定される。この点に関して、着用者に着用されたときに着用者の股間部に隣接して配設される狭幅領域となる第1領域は、特に股間へのフィット性が強く要求される。一方で、着用者に着用されたときに着用者の臀部に隣接して配設される広幅領域となる第2領域は、特に尿の吸収性が強く要求される。このような観点を考慮した本考案者による鋭意研究により、吸収体9の長手方向全長を100%とした場合に、狭幅領域となる第1領域と広幅領域となる第2領域とのいずれの領域も、吸収体9の長手方向全長に対するそれぞれの領域の長手方向長占める割合が、30%以下にならないように、より好ましくは、40%以下にならないようにすることが妥当であることが判明した。
次に、図1から図4に示される実施形態の吸収体9における吸収部材3と上被覆シート4あるいは下被覆シート5との配置関係を説明する。
図1から図4の記載内容から理解されうるごとく、本実施形態における吸収体9は、吸収部材3と該吸収部材3の表面を被覆する被覆シートとを有し、吸収部材3の表面は、表面シート1の方に向く上側表面と、裏面シート2の方に向く下側表面と、該上側表面と下側表面とを繋ぐ側壁表面とにより形成され、吸収部材3の側壁表面は、上被覆シート4及び下被覆シート5のいずれの被覆シートにても被覆されない非被覆領域とされる。このように吸収部材3の側壁表面を非被覆領域とすることで、吸収部材3の側壁表面から直接的に尿を吸収することができ、吸収部材3の側壁表面が被覆シートにて被覆されているもの比較して、吸収体9による尿の、より効果的な吸収を可能とし、また、使用する被覆シート材料の量を低減することができ、被覆シートの材料費の削減を図ることを可能とする。ちなみに、吸収部材3の側壁表面を被覆しても十分な尿の吸収性が得られるような実施形態においては、吸収部材の側壁表面が被覆シートにて被覆される。
尚、本実施形態においては、吸収体9による尿の、更なる効果的な吸収を可能とし、また、使用する被覆シート材料の量の更なる低減を行って被覆シートの材料費の削減を図るべく、吸収部材3の上側表面及び下側表面の縁部がさらに、被覆シートに被覆されない非被覆領域とされる。図5は、このような本実施形態を説明する図であって、収納体に収納すべく折り畳まれる前における、本考案に係る被収納吸収性物品の吸収体の吸収部材と上被覆シートあるいは下被覆シートとの配置関係の一実施形態を説明するための図である。
図5から理解されうるごとく、本実施形態においては、吸収部材3の上側表面及び下側表面の長手方向の縁部がさらに、被覆シートに被覆されない非被覆領域とされる。このように吸収部材3の上側表面及び下側表面の縁部をさらに非被覆領域とすることで、吸収部材3の上側表面及び下側表面の縁部からも直接的に尿などの体液を吸収することができ、吸収部材3の上側表面及び下側表面の縁部が被覆シートにて被覆されているもの比較して、吸収体9による尿などの体液の、より効果的な吸収を可能とし、また、使用する被覆シート材料の量を低減することができ、被覆シートの材料費の削減を図ることを可能とする。
ちなみに、図5に示される実施形態においては、吸収部材3の上側表面及び下側表面の長手方向の縁部がさらに、被覆シートに被覆されない非被覆領域とされるが、別の実施形態においては、吸収部材3の上側表面及び下側表面の幅方向の縁部が、被覆シートに被覆されない非被覆領域とされる。また、さらに別の実施形態においては、吸収部材3の上側表面及び下側表面の長手方向及び幅方向の両縁部が、被覆シートに被覆されない非被覆領域とされる。尚、吸収部材3の上側表面及び下側表面の全面が被覆シートにて被覆されても十分な尿の吸収性が得られるような別の実施形態においては、吸収部材3の上側表面及び下側表面の全面が被覆シートにて被覆される。
図6から図8は、図1から図5に示す実施形態の折り畳まる前の被収納吸収性物品に対する折り畳みを説明する図である。そして特に図6は、本発明に係る被収納吸収性物品の幅方向内側への折り畳み線の位置の一例を説明するための図である。また、図7は、図6に示される折り畳み線に沿って折り畳まれた後の、被収納吸収性物品の吸収体の狭幅領域となる第1領域における状態の一例を示す図である。さらに図8は、図6に示される折り畳み線に沿って折り畳まれた後の、被収納吸収性物品の吸収体の広幅領域となる第2領域における状態の一例を示す図である。
先にも述べたように、被収納吸収性物品の使用時においては、折り畳まれた吸収体部分を、着用者の肌方向に向けて立ち上げ、側方に広げることが必要となるが、吸収体上にて過度に長く延びる折り畳み線に沿った吸収体の折り畳みは、吸収体に撚れや折り癖をもたらし、実際に使用する際の展開時に吸収体が所望の形状に展開されないことがあり、このことは、例えば、吸収体の吸収面の有効利用の阻害や、折り畳み癖に沿った尿の流出(漏れ)の発生などをもらしてしまう場合がある。
このことに基づいて、本考案に係る被収納吸収性物品においては、長手方向に互いに隣接する2つの領域であって、狭幅領域となる第1領域と広幅領域となる第2領域との2つの領域にて吸収体が形成されるものとする。さらに、本考案に係る被収納吸収性物品においては、図6に示されるごとく、吸収体9の第1領域の第1側方縁に沿って平行に延びる一対の線100を折り畳み線として、該折り畳み線100に沿って幅方向内側に折り畳まれた状態で収納体に収納されるものとされる。
このように折り畳まれて収納体に収納される本考案に係る被収納吸収性物品10によれば、少なくとも吸収体9の第1領域の第1側方縁に沿う長手方向部分は幅方向内側に折り畳まれることはなく、吸収体9上にて長手方向全長にわたって平行に延びる一対の線を折り畳み線として幅方向内側へ折り畳むものと比較して、吸収体9上における折り畳み部分を低減することができ、折り畳みの際に吸収体9にもたらされる撚れや折り癖の発生を抑制することを可能とする。また、少なくとも吸収体9の第2領域において折り畳み部分を存在させるようにすることができ、折り畳みの作業性や折り畳み後の折り畳み状態の維持性を損ねることなく、折り畳みの際に吸収体にもたらされる撚れや折り癖の発生を抑制することを可能とする。
図9は、収納体内に収納する前における更なる折り畳みの一例を説明する模式図である。また、図10は、収納体内に収納されている被収納吸収性物品の状態の一例を示す斜視図である。
図9に示される一例においては、被収納吸収性物品10が、図6にて示された折り畳み線100に沿って幅方向内側に位置で折られた後に、さらに、幅方向の所定の2か所の折り位置において長手方向内側に折り畳まれる。そして、被収納吸収性物品10は、図10に示されるように折り畳まれた状態にて収納体内に挿入されて、該収納体内に収納れている被収納吸収性物品とされる。
以上、本考案によれば、液透過性の表面シートと、該表面シートと対向する位置に配設された液不透過性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置された吸収体とを有し、収納体内に収納されている被収納吸収性物品において、被収納吸収性物品が収納された収納体の大きさのコンパクト化を図るべく行う折り畳みによって生じうる吸収体の撚れや折り癖を低減することができ、着用時における吸収体の吸収面の有効利用の阻害や、折り畳み癖に沿った尿の流出(漏れ)の発生などを抑制することを可能とする。尚、以上の説明はあくまで一例であり、本考案は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。
1 表面シート
2 裏面シート
3 吸収部材
4 上被覆シート
5 下被覆シート
6 防漏シート
7 弾性部材
8 ギャザーシート
9 吸収体
10 吸収性物品
100 折り畳み線

Claims (3)

  1. 液透過性の表面シートと、該表面シートと対向する位置に配設された液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体とを有し、収納体内に収納されている被収納吸収性物品であって、
    前記吸収体は、第1の幅にて互いに対して平行に且つ長手方向に延在する一対の第1側方縁を有する第1領域と、該第1領域と長手方向において隣接して配置された第2領域であって前記第1の幅よりも大きな第2の幅にて互いに対して平行に且つ長手方向に延在する一対の第2側方縁を有する第2領域との2つの領域にて形成され、
    前記吸収体において、該吸収体の長手方向全長を100%とした場合に、吸収体の長手方向全長に対する前記第1領域及び前記第2領域の長手方向長に占める割合は、それぞれ、40%を超えており、
    前記吸収体は、吸収部材と、該吸収部材の上側表面及び下側表面をそれぞれ被覆する上被覆シート及び下被覆シートを有し、
    前記吸収部材の表面は、前記表面シートの方に向く前記上側表面と、前記裏面シートの方に向く前記下側表面と、前記上側表面と前記下側表面とを繋ぐ側壁表面とにより形成され、
    前記吸収部材の側壁表面は、前記上被覆シート及び前記下被覆シートにて被覆されない非被覆領域として構成され、かつ
    前記吸収部材の上側表面及び下側表面の縁部がさらに、前記第2領域において、前記上被覆シート及び前記下被覆シートにて被覆されない非被覆領域として構成され、
    前記被収納吸収性物品は、前記吸収体の第1領域の第1側方縁に沿って平行に延びる一対の線を折り畳み線として、該折り畳み線に沿って幅方向内側に折り畳まれた状態で収納体内に収納されている、被収納吸収性物品。
  2. 前記表面シートの長手方向の両側に、該長手方向に沿って延在するように設けられた液不透過性の防漏シートであって、前記被収納吸収性物品の装着時に着用者の肌側に起立する一対の液不透過性の防漏シートが配設される、請求項1に記載の被収納吸収性物品。
  3. 前記防漏シートは、長手方向に延びる弾性部材と、該弾性部材と一体的に接合され一方の側縁が自由端である液不透過性のギャザーシートとを有して形成される、請求項2に記載の被収納吸収性物品。
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